JP5074261B2 - ガス分離装置における制御方法、制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス分離装置における制御方法、制御装置、プログラム、及び、記録媒体に関する。
従来、複数の種類のガスからなる混合ガスから、所定の1種類のガスを分離する方法としては、温度差や、圧力差によってガスを分離するPSA(プレッシャー スイング アドソープション)法、TSA(サーマル スイング アドソープション)法、また、PSAとTSAとを組み合わせたPTSA(プレッシャー アンド サーマル スイング アドソープション)法がある。また、ガスを吸着する膜を通してろ過することによってガスを分離する、膜分離法などがある。
例えば、圧力変動吸着ガス分離法であるPSA方式においては、吸着工程と再生工程とを繰り返す吸着塔に原料混合ガスを供給し、該吸着塔内に充填した各種吸着剤に易吸着成分を吸着させることによって原料混合ガス中の易吸着成分と難吸着成分とを分離する。例えば、吸着剤として分子ふるい炭素を使用した場合、空気から窒素ガス(空気より窒素濃度の高い濃縮窒素も含む:以下同)を製造することが可能であり、この窒素PSA装置は広く実用に供されている。
ところで、窒素PSA装置は、製品窒素ガスのユーザ(使用先、需要家)が希望する製品窒素ガスの純度(仕様純度)、圧力(仕様圧力)及び使用流量(仕様流量)を満たすように設計製作される。
このような窒素PSA装置は、通常運転においては、各仕様値を満足するように運転される(通常運転、100%運転)。ところが、実際の運転状況においては、ユーザ側の事情により、製品ガスの純度と圧力との仕様値を満足したまま、製品ガスの取出流量(製品取出流量)を仕様値に比べて減量することがある。
しかしながら、製品取出流量が減少してもPSA装置の工程時間が同じ場合、製品取出流量の減少割合よりも電力消費率の減少割合の方が小さいので、製品の取出量に対する消費電力量の割合は増加する。
これに対し、製品取出流量が減少に合わせて電力消費率を削減する従来技術がある。特許文献1に示すように、インバータタイプの圧縮機を使用し、吸着塔の出口酸素濃度の設定値に応じて吸着塔の切り換え周期を自動的に変化させることで吸着時間を延長して電力消費を実現する方法がある。また、特許文献2に示すように、休止工程を設けて製品取出流量に応じて休止工程時間を調節する方法がある。
特開2005−270953号公報 特開2003−88721号公報
しかしながら、上記に示す、特許文献1の手法においては、価格が高いインバータタイプの圧縮機を使用しており、安価に実現することは難しい。また、特許文献2に示す手法においては、インバータタイプの圧縮機でなくとも実現可能であるが、製品圧力仕様値、製品ガスを貯留するための製品槽の容量、製品純度、付属の圧縮機の吐出量などの条件が変更された場合、多くの設定値変更が必要である。さらに、各設定値は、ユーザが希望する仕様条件に合わせて、稼動実験を行い、最適な設定値を実験的に求めるため、設定値の決定が難しく、即応性に乏しいという問題がある。また、休止工程を設ける運転の場合、装置規模によって流量のレンジが変化するため、製品規模によって休止工程における製品タンク内の圧力変動が異なることとなり、このような圧力変動を一定の関数モデルを用いて適切に予測することはできなかった。
また、休止工程を設けない運転の場合、吸着工程中に圧縮機からPSA装置への入口圧力が、上限圧力に到達すると、圧縮機は自動的に無負荷運転へと移行する。しかし、無負荷運転後、すぐにPSA装置への入口圧力は低下するため、圧縮機は、負荷運転と無負荷運転とを交互に頻繁に繰り返す。圧縮機にとって負荷運転と無負荷運転を頻繁に繰り返すことは、圧縮機への機械構造的な負荷が高まるため、経年劣化の進行が早まりやすい。また、圧縮機において、無負荷運転に切り替わる場合、無負荷運転開始直後から徐々に圧縮機の消費電力量が下がるため、頻繁に負荷運転と無負荷運転に切り替わる場合、消費電力量の削減には繋がらない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ガス分離装置内の圧力に応じた休止工程を設けることによって、上記の問題点を解決し、製品ガスの取出流量が仕様値から減少した場合、ユーザの要求する製品ガス純度と圧力とを満足させながら、確実かつ効率的に消費電力の削減を即応的に可能とし、また、圧縮機が安定な運転となるようなガス分離装置の制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のガス分離装置の制御方法は、吸着剤を充填した複数の吸着塔のそれぞれについて、少なくとも吸着工程、均圧工程及び再生工程を繰り返すことにより、原料混合ガス中の易吸着成分(例えば、実施の形態における酸素ガス)と難吸着成分(例えば、実施の形態における窒素ガス)とを分離して製品ガスを製造するガス分離装置の制御方法であって、予め実験値によって同定された、ガス分離装置が備える製品タンクの圧力値における関数モデル(例えば、実施の形態における数学モデル)を記憶する過程と、ガス分離装置から入力されるユーザが取り出すガスの流量を示す流量情報(例えば、実施の形態におけるガス取出量)と、製品タンク内の圧力値と、前記製品タンク内の圧力値が増加傾向であるか減少傾向であるかを示す圧力変動傾向情報とを記憶する過程と、入力された流量情報と、予め定められる製品タンクの定格流量との比を示す相対流量を算出する過程と、関数モデルを読み出し、読み出した関数モデルに、読み出した圧力値および圧力変動傾向情報と、相対流量とを入力することにより、製品タンクの圧力予測値を算出し、圧力予測値に応じて、ガス分離装置における、吸着工程及び再生工程の終了後に設ける休止工程の開始時刻と終了時刻(例えば、実施の形態における吸着工程の開始時刻)とを算出する過程と、3つの工程と、休止工程の開始時刻と、終了時刻とに基づいてガス分離装置を制御する過程とを有することを特徴とする。
また、本発明のガス分離装置の制御方法は、上述の相対流量は、自然対数を底とし、入力された流量情報と、予め定められる製品タンクの定格流量との比を指数とする指数関数であることを特徴とする。
また、本発明の制御装置は、吸着剤を充填した複数の吸着塔のそれぞれについて、少なくとも吸着工程、均圧工程及び再生工程を繰り返すことにより、原料混合ガス中の易吸着成分と難吸着成分とを分離して製品ガスを製造するガス分離装置の制御装置であって、予め実験値によって同定された、ガス分離装置が備える製品タンクの圧力値における関数モデルを記憶する関数モデル記憶部(例えば、実施の形態における仕様値蓄積部18)と、ガス分離装置から入力されるユーザが取り出すガスの流量を示す流量情報と、製品タンク内の圧力値と、前記製品タンク内の圧力値が増加傾向であるか減少傾向であるかを示す圧力変動傾向情報とを記憶する入力値情報記憶手段(例えば、実施の形態における入力値情報蓄積部15)と、入力値情報記憶部手段に記憶された流量情報と、予め定められる製品タンクの定格流量との比を示す相対流量を算出する相対流量算出手段と、関数モデルを関数モデル記憶部から読み出し、読み出した関数モデルに、入力値情報記憶手段から読み出した圧力値および圧力変動傾向情報と、相対流量値算出手段が算出した相対流量を入力することにより、製品タンクの圧力予測値を算出し、圧力予測値に応じて、ガス分離装置における、吸着工程及び再生工程の終了後に設ける休止工程の開始時刻と終了時刻とを算出する算出部と、3つの工程と、休止工程の開始時刻と、終了時刻とに基づいてガス分離装置を制御する制御部(例えば、実施の形態におけるガス分離装置制御部11)とを有することを特徴とする。
また、本発明の制御装置は、上述の相対流量算出手段は、自然対数を底とし、入力値情報記憶部手段に記憶された流量情報と、予め定められる製品タンクの定格流量との比を指数とする指数関数であることを特徴とする。
以上説明したように、この発明によれば、ガス分離装置がユーザの仕様値と異なる運用がなされていた場合であっても、最適な休止工程時間を設けることができるため、ユーザの仕様値を満足しながら、消費電力を効率的に削減できるという効果がある。また、ガス分離装置内の状況に応じた休止工程を設けることで、吸着工程中は負荷運転が続き、休止工程中は無負荷運転が続くように調節できるため、圧縮機の機械構造的な負荷を低減することができる。さらに、入力された流量情報と、予め定められる製品タンクの定格流量との比に基づいて算出した相対流量を、予め記憶されている関数モデルに入力して休止工程の開始時刻と終了時刻とを調節するようにしたので、装置規模が異なるガス分離装置の制御を行う場合でも、同様の関数モデルを用いて適切な休止工程の時刻を算出し、制御を行うことが可能となる。
次に、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明におけるガス分離システムの全体構成を示すブロック図である。なお、本実施形態において、ガス分離装置2は窒素PSA装置の動作、構成を例として説明する。
本実施形態におけるガス分離システムでは、混合ガスから単一の種類のガスを分離して取り出すガス分離装置2と、このガス分離装置2を制御するガス分離装置制御装置1とが接続されている。
ガス分離装置2が備える構成について、図1と、ガス分離装置2の構成を示す図5とを用いて説明する。ガス分離装置2において、制御部21は、ガス分離装置制御装置1との間で、情報の入出力を行い、また、ガス分離装置制御装置1から入力された命令信号に基づいて、ガス分離装置2の制御を行う。
図5において、圧縮機26は、加圧することによって圧縮した製品ガス分離対象である原料混合ガスを、吸着塔20−1または吸着塔20−2に供給する。
吸着塔20−1と吸着塔20−2とは、吸着剤を備え、原料混合ガスが注入されると、製品ガス以外のガスを優先的に吸着することにより、製品ガス(本実施例においては窒素ガス)のみ分離して、製品タンク200へ送出する。
なお、吸着剤とは、例えば酸素が易吸着成分である分子ふるい炭素などであり、ユーザに供給される製品ガス以外を優先的に吸着する吸着剤であればいずれの吸着剤でもよい。
また、製品タンク200は、混合ガスから分離した窒素ガスを蓄積する。
また、吸着塔20−1と吸着塔20−2とは、図3に示すように、下記の工程の組み合わせによって、窒素ガスを供給する。また、各工程におけるガス分離装置2の各バルブの開閉状態を示した図5から図8の模式図によって示す。
第1の工程として、図5に示したように、吸着塔20−1が、吸着工程を、吸着塔20−2が再生工程となる組み合わせによって処理を行う。
第2の工程として、図6に示したように、吸着塔20−1と吸着塔20−2とが、ともに休止工程となる組み合わせによって処理を行う。
第3の工程として、図7に示したように、吸着塔20−1と吸着塔20−2とが、ともに均圧工程となる組み合わせによって処理を行う。
第4の工程として、図8に示したように、吸着塔20−1が、再生工程を、吸着塔20−2が吸着工程となる組み合わせによって処理を行う。
第5の工程として、図6に示したように、吸着塔20−1と吸着塔20−2とが、ともに休止工程となる組み合わせによって処理を行う。
第6の工程として、図7に示したように、吸着塔20−1と吸着塔20−2とが、ともに均圧工程となる組み合わせによって処理を行う。
全ての工程において、随時、製品タンク200から、ユーザによって窒素ガスが取り出されている。吸着工程は、吸着工程開始後、圧縮機26が吸着塔へ圧縮された原料ガスを供給することで吸着塔内を加圧する。吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値以上になるまで、圧力を上昇させた後、図5に示すように、バルブ252を開放し、窒素ガスを製品タンク200に供給する。以上の処理が吸着工程で行われている。したがって、吸着工程開始後も、製品タンク200に製品ガスが供給されない間は、ユーザによって窒素ガスが取り出され続けているため、製品タンク200内の圧力は低下を続ける。
再生工程は、吸着塔の圧力を下げて、易吸着成分を吸着剤から脱離させ、次の吸着工程に備えるものである。本実施例においては、図5において、吸着塔20−2が再生工程であり、バルブ222を開放することにより、圧力を開放している。
休止工程は、図6に示すように、全てのバルブを閉じることにより、吸着塔20−1と吸着塔20−2との双方において、圧縮機26からのガスの流入も、製品タンク200へのガスの流出も起こらない。
均圧工程は、図7に示すように、バルブ231とバルブ241とを開放し、再生工程によって圧力が低下した吸着塔側に、吸着工程を行っていた吸着塔側のガスを移動させることにより、圧力の回収を行う工程である。この工程を行うことにより、吸着工程に切り替わる際に、大気圧より高い圧力から吸着工程を開始することができ、吸着塔内を加圧する時間を短縮する効果がある。
なお、図8は、吸着塔20−2が吸着工程の場合のバルブの開閉状況を示す模式図である。
図1および図5のタンク圧力測定部22は、製品タンク200内の圧力を測定し、測定した圧力値を制御部21に出力する。また、タンク圧力測定部22は、製品タンク圧力が増加傾向であるか減少傾向であるかを判定した判定結果である圧力変動傾向情報を出力する。
ガス取出量測定部24は、ユーザが取り出すガスの流量を測定し、測定したガスの取出量を制御部21に出力する。
バルブ開閉制御部25は、制御部21を介してガス分離装置制御装置1から入力される工程開始命令に応じて、ガス分離装置2内に備わる各バルブの開閉を制御する。
図5における、バルブ211、212、221、222、231、241、251、252は、それぞれ、ガス分離装置2内のガスの流れを制御するための弁である。
図1のガス分離装置制御装置1において、ガス分離装置制御部11は、ガス分離装置2との間で情報の入出力を行い、また、ガス分離装置2を制御するための命令信号をガス分離装置2へ出力する。また、ガス分離装置制御部11は、ガス分離装置2から入力された情報を入力値情報蓄積部15、運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む。また、ガス分離装置制御部11は、時計機能を有しており、現在時刻を取得することが可能である。
入力値情報蓄積部15には、図2に示すように、ガス分離装置2のタンク圧力測定部22で測定された製品タンク200内の圧力値情報および圧力変動傾向情報と、ガス取出量測定部24によって測定された窒素ガスの流量が、それぞれ現在から、m周期前までの値がそれぞれ、ガス分離装置制御部11によって、測定周期情報と対応付けられて書き込まれている。
運転切替時刻情報蓄積部17には、図3に示すように、ガス分離における各工程の開始時刻と、工程の処理予定時間を示す工程時間とが、各工程に対応づけられて書き込まれている。なお、工程時間は、ガス分離装置2の稼動開始の際には、ユーザの仕様値に基づいて予め求められている仕様工程時間がガス分離装置制御部11によって運転切替時刻情報蓄積部17に書き込まれるが、ガス分離装置2が稼動後、算出部12によって算出される最適な工程時間が随時運転切替時刻情報蓄積部17に書きこまれることにより、更新される。
なお、ユーザの仕様値とは、ユーザの希望する製品ガスの仕様であり、窒素ガスの純度(仕様純度)、圧力(仕様圧力)、使用流量(仕様流量)からなる。
また、仕様工程時間は、以下の手順によって、予め求められる値である。ガス分離装置2を、ユーザの仕様値に合わせて事前に稼動実験を行う。この稼動実験において得られる実験値から、経験的に求められる最適な工程時間を仕様工程時間として予め保持する。
本技術では製品タンク200の圧力を予測する際に使用する関数モデルを決定するためにシステム同定を採用している。システム同定とは、システム全体の数学モデルを、観測データによって求めることを意味する。具体的には、たとえば、自己回帰モデルであるARX(autoregressive model with exogenous input)モデルや、ARMAX(autoregressive moving average exogenous)モデルなどによる、モデル式に、多数の観測データ(たとえば本発明においては、ガス分離装置2の稼動実験において測定される製品タンク200の測定圧力値、各工程にかかる時間などの実験値)を代入することによって、ガス分離装置2によるガス分離システムの数学モデルを統計学的に推定して求める。なお、数学モデルとは、システムを記述する伝達関数の関数形であり、数学モデル、すなわち伝達関数の関数形を求めるとは、装置固有の伝達関数の係数を求めることを意味する。
本明細書では、モデル式の一例として、2入力1出力の場合におけるARXモデルを例に説明するが、ガス分離装置2におけるガス分離システムを記述できる数学モデルであれば、いずれのモデルもシステム同定に用いることが可能である。
なお、2入力1出力のARXモデルは、次式で与えられる。
Figure 0005074261
上式において、A(q)、B1(q)、B2(q)が同定パラメータm次の多項式、y(k)が出力変数のデータ列(本実施例においては製品タンク200内の圧力値)、u1(k)、u2(k)が入力変数のデータ列(製品流量、圧力変動傾向)、w(k)が白色雑音列、qがシフトオペレータ、kが現在時刻である。既存の入出力データを代入してシステム同定を行うことにより、伝達関数の係数であるA(q)、B1(q)、B2(q)を決定する。また、同定パラメータ多項式A(q)、B1(q)、B2(q)は、この多項式にかかる、すなわち乗算される、kから(k−m)までのデータ列より、1段階前となる(k−1)から(k−m−1)までのデータ列を導く。
ここで、白色雑音列w(k)=0と仮定した場合、(式1)を変形して次式が得られる。
Figure 0005074261
上式の(式2)に、システム同定によって決定したA(q)、B1(q)、B2(q)と、入力変数であるu1(k+1)、u2(k+1)と、y(k)とを代入することにより、製品タンク200内の圧力値のデータ列y(k+1)を算出することが可能となり、y(k+1)が1秒先の製品タンク200の圧力となる。製品流量が変化しないと仮定した場合、u1とu2が時刻t=(k+1)以降も自明、すなわち算出可能となるので、u1(k+2)、u2(k+2)と演算したy(k+1)とを(式2)に代入することによりy(k+2)が得られる。これを繰り返すことで、任意の時間先の製品タンク200の圧力値が予測できる。
仕様値蓄積部18には、ユーザの仕様値と、ユーザの仕様値に基づく仕様工程時間と、システム同定によって求められた数学モデルとが書き込まれている。また、ユーザの仕様値によって定められる、製品タンク200内の上限圧力値と、下限圧力値と、均圧工程から吸着工程にかけて、吸着塔内の圧力値を製品タンク200内の圧力値と同じになるまで上昇させる時間と、についても仕様値蓄積部18に書き込まれている。
算出部12は、仕様値蓄積部18から、同定した数学モデルを読み出し、読み出した数学モデルに、入力変数であるu1(k)、u2(k)と、圧力値のy(k)とを代入することにより、時刻t=(k+1)における製品タンク200内の圧力予測値を算出する。
なお、算出部12は、算出値蓄積部19から、ガス取出量と、圧力変動傾向とを読み出すことによって、入力変数であるu1(k)、u2(k)を得る。また、算出部12は、算出した圧力値を算出値蓄積部19に書き込む。また、算出部12は算出した圧力値の値に応じて、ガス分離における各工程の開始時刻を算出する。また、算出部12は、時計機能を有しており、現在時刻情報を取得することが可能である。
算出値蓄積部19には、図4に示すように、時刻t=(k−m)から時刻t=(k+1)に対応する、製品タンク200内の圧力値と、バルブ252の開閉状態とが対応付けられて書き込まれている。
なお、本実施例において、ガス分離装置2として窒素PSA装置を例に説明したが、ガス分離装置2は、たとえば、PSA(プレッシャー スイング アドソープション)装置、TSA(サーマル スイング アドソープション)装置、また、PSAとTSAとを組み合わせたPTSA(プレッシャー アンド サーマル スイング アドソープション)装置など、いずれのガス分離装置にも適用可能である。特に、休止工程を設けることにより、電力削減の効果が高まる装置を有するガス分離装置に適している。なお、休止工程を設けることにより電力削減の効果が高まる装置は、たとえば、圧縮機である
次に、図1の構成におけるガス分離システムの動作例について図9および図10のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施例においては、ガス分離装置2の稼動実験により、仕様工程時間と、システム同定によって得られた同定数学モデルとが、予め仕様値蓄積部18に書き込まれているものとする。
まず、予め仕様値蓄積部18に書き込まれている仕様工程時間情報に従って、ガス分離を行う過程について説明する。
ガス分離装置制御装置1において、ガス分離開始の命令信号が入力されると、算出部12が仕様値蓄積部18から、工程ごとの仕様工程時間情報を読み出す。算出部12は、工程について読み出した仕様工程時間情報を運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む。また、算出部12は、現在時刻を吸着塔20−1吸着工程の開始時刻とし、仕様工程時間情報に基づいて、各工程の開始時刻を算出し、運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む。
上述した処理を行うことにより、運転切替時刻情報蓄積部17の初期化を行い、同時にガス分離装置制御部11に運転切替時刻情報蓄積部17の初期化完了を示す信号を出力する(ステップS1)。
ガス分離装置制御部11は、運転切替時刻情報蓄積部17の初期化完了信号が入力されると、もっとも開始時刻情報が若い工程である第1の工程の識別情報を運転切替時刻情報蓄積部17から読み出す。ガス分離装置制御部11は、読み出した第1の工程の運転開始命令をガス分離装置2に出力するとともに、出力した第1の工程の識別情報をメモリに保持する。ガス分離装置2において、バルブ開閉制御部25は、制御部21を介して入力された、運転を開始する上記第1の工程の識別情報に基づいて、各バルブを開閉する(ステップS2)。なお、この各バルブの開閉は、工程の識別情報とともに、バルブ開閉制御部25が各バルブの開閉命令情報を受信し、バルブ開閉制御部25がこの開閉情報に基づいて、各バルブを制御してもよい。また、予めバルブ開閉制御部25が工程の識別情報に対応させて、各バルブの開閉状態情報をメモリに保持しておき、入力される工程識別情報に基づいて、開閉状態情報を参照し、各バルブを制御してもよい。
ここで、ガス分離装置制御装置1は、所定の周期ごとに次の工程に切り替えるか否かを判定している。この処理としては、まず、ガス分離装置制御装置1において、ガス分離装置制御部11は、所定の周期ごとに、現在メモリ内に保持している第1の工程識別情報の次の第2の工程に対応する開始時刻情報を運転切替時刻情報蓄積部17から読み出す。ガス分離装置制御部11は、読み出した開始時刻情報と現在時刻とを比較し、次の工程の開始時刻であるか否かを検出する(ステップS3)。
ガス分離装置制御部11は、次の工程の開始時刻であることを検出するまで、ステップS3を繰り返し、次の工程の開始時刻であることを検出すると、ガス分離装置2へ、次の工程の工程識別情報と、運転切替の命令信号とを出力するとともに、ガス分離装置2に出力した工程の識別情報を保持する(ステップS4)。ガス分離装置制御装置1において、ガス分離終了の命令信号が入力されるまで、ステップS3〜S4までを繰り返す。
上述したステップS1〜S4においては、常に第1〜第6の仕様工程時間を参照して、ガス分離の工程切替を行う。これら工程には、休止工程が含まれている。つまり、ユーザの仕様値に適した仕様工程時間に基づいて、吸着工程と、均圧工程とに加えて、休止工程が導入されることとなる。このとき、圧縮機など、電力消費量の大きな装置の運転を休止させている。これにより、常にユーザ仕様を満たしながら、休止工程を設けない場合に比べて省電力化を実現することが可能となる。しかし、ガスの取出量がユーザの仕様値よりも減少する場合などにおいては、製品タンク200内の圧力が、下限圧力値に達するまでの時間が延長するため、休止工程時間として設定することが可能な時間も延長するが、仕様工程時間はユーザ仕様に基づいた一定の値であるため、必ずしも最適な工程時間になっているとは言えない。
そこで、次に、ガスの取出量に応じて算出する、製品タンク200内の圧力予測値を用いて、より適した各工程の工程時間を算出し、更新した工程時間に基づいて運転を切り替えるガス分離装置2の運転制御方法の動作例を示す。なお、上記の製品タンク200の圧力予測値は、現在の時刻からn周期先までを予測範囲として、それぞれの周期について求める。また、周期とは、ガス分離装置2において各データが測定されるサイクルを意味する。
図11〜図16は、本実施例における動作の概念図である。
図11は、吸着工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、圧力予測値が上限圧力値にも下限圧力値にも達さなかった場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す。なお、これは後述するステップS44に相当する。
図12は、吸着工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、α1周期後に、圧力予測値が上限圧力値に達した場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す。なお、これは後述するステップS19に相当する。
図13は、吸着工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、α2周期後に、圧力予測値が上限圧力値に達し、かつ、β2周期後に圧力予測値が下限圧力値に達した場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す(α2<β2)。なお、これは後述するステップS19と、ステップS33とが現在からn周期後までの間行われる場合に相当する。
図14は、休止工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、圧力予測値が上限圧力値にも下限圧力値にも達さなかった場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す。なお、これは後述するステップS45に相当する。
図15は、休止工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、β3周期後に、圧力予測値が下限圧力値に達した場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す。なお、これは後述するステップS33に相当する。
図16は、休止工程中において、現在からn周期後までの予測範囲内で、β4周期後に圧力予測値が下限圧力値に達し、かつ、α4周期後に、圧力予測値が上限圧力値に達した場合の製品タンク200内の圧力グラフを示す(β4<α4)。なお、これは後述するステップS33と、ステップS19とが現在からn周期後までの間行われる場合に相当する。
ここで、(式1)の関数モデルを作成する際に使用した装置の装置規模と、ガス分離装置2の装置規模とが異なる場合に、上述の関数モデルを一様に適用すると、例えばガス分離装置2の装置規模が大きく流量レンジが大きい場合には、図17に示すように、圧力予測値が大幅に減少し、算出される休止時間が理想的な休止時間よりも短く算出されてしまう場合があると考えられる。
そこで、本実施形態では、(式1)におけるu1、u2に以下の値を適用する。ここで、u1は、製品タンク圧力増加時に、製品タンク圧力増加幅に寄与する因子であり、次式によって表される。
Figure 0005074261
(式3)において、Vは圧力変動傾向を表し、1または0のいずれかの整数値である。このVは、製品タンク圧力の増加時にはV=1をとり、製品タンク圧力の減少時にはV=0をとる。また、F´は、製品流量の大きさを相対的に表す量であり、次式によって表される。
Figure 0005074261
(式4)において、Fは製品流量であり、Fmaxは製品ガスの定格流量(仕様流量)である。ここで、F´の値は、1≦F´≦eとなる。(式3)および(式4)より、製品タンク圧力減少時(V=0)にはu1=0となり、製品タンク圧力増加時(V=1)には流量が最大のときu1=1/eとなり、流量が0(ゼロ)のときu1=1となる(1/e≦u1≦1)。このように、流量が多いときは圧力上昇が小さくなり、流量が少ないときは圧力上昇が大きくなる。流量が0のときは、圧力上昇は最も大きくなる。
u2は、製品タンク圧力減少時に、製品タンク圧力減少幅に寄与する因子であり、次式によって表される。
Figure 0005074261
(式5)および(式4)より、製品タンク圧力増加時(V=1)にはu2=0となり、製品タンク圧力減少時(V=0)には流量が0(ゼロ)のときu2=0となり、流量が最大のときu2=e−1となる(0≦u2≦e−1)。このように、流量が多いときは圧力減少が大きくなり、流量が少ないときは圧力減少が小さくなる。流量が0のときは、圧力は減少しない。
ここで、(式4)において、F´を指数により表される数としたのは、流量増減の影響を緩やかにすることに加え、流量が0のときに指数化すれば1となり、u1、u2の式で使用する上で都合が良いからである。また、(式3)の分母にはF´を使用しているため、分母が0になるとu1が無限大になることが避けられる。さらに、流量が0の場合、u2も0にするためには1を引けば良いので都合が良い。
このように、u1(k)、u2(k)で使用する製品流量は、絶対的な物理量(例えば、Nm3/hやL/min)ではなく、製品流量を装置の100%製品流量(定格流量、仕様流量)で割った相対流量とすることにより、製品流量を相対的な値として正規化することができ、装置規模が変化しても、図18に示されるように、予測値は実際の圧力推移とほぼ等しくなり、関数モデルや制御プログラムを変更することなく、そのまま適用することが可能となる。
次に、本発明の特徴である、工程時間の調節の動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。この動作例においては、上述したステップS1〜S4の処理が行われており、この動作に、本発明の特徴である、工程時間の調節の動作が加わる。
まず、ガス分離装置2において、所定の周期ごとにタンク圧力測定部22が測定したタンク圧力値情報と、ガス取出量測定部24が測定したガス取出量情報と、圧力変動傾向とが、ガス分離装置制御装置1へ出力される。ガス分離装置制御部11は、図2のテーブルにおいて、入力された情報を、それぞれ現在の値として登録し、すでに登録されているデータを1周期ずつ過去にずらすことにより、テーブル全体を更新する。(ステップS11)。なお、このステップS11は、所定の周期ごとに常に繰り返して行われており、圧力値と、圧力変動傾向と、ガス取出量情報とからなる、同定数学モデルに入力するための情報が、現在からm周期前までの各周期について、入力値情報蓄積部15に書込まれているものとする。
次に、ガス分離装置制御装置1において、算出部12は、圧力予測計算を行う時刻であることを検出する(ステップS12)。この検出手法は、n周期ごとに行われる。また、n周期が経過する時間は、所定の周期が要する時間に、周期回数nを乗算して予測範囲時間を算出し、稼動開始時刻に予測範囲時間を加算した時刻を、圧力予測計算を行う時刻とする。
算出部12は、図2に示した入力値情報蓄積部15のテーブルから、現在からm周期前までの各周期ごとの圧力値と、圧力変動傾向と、ガス取出量情報とを入力値として読み出す。算出部12は、読み出した入力値を、算出値蓄積部19の図4に示すテーブルに、k周期から(k−m)周期までの値として書き込む(ステップS13)。ここで、kは、圧力予測計算を行う際に、代入する入力値のうち、もっとも新しい入力値に対応する周期であり、mは数学モデルに代入される入力値のサイクル数である。すなわち、k周期目の入力値から、m周期遡った入力値までの、(m+1)周期分の入力値が、数学モデルに代入されることを意味する。
算出部12は、仕様値蓄積部18から、同定された数学モデルを読み出す。そして、算出部12は、算出値蓄積部19に書きこんだ入力値を代入して得られる関数u1(k)と、関数u2(k)とを、読み出した数学モデルに適用し、1周期先の圧力予測値を算出する(ステップS14)。算出部12は、算出した1周期先の圧力予測値を、(k+1)周期の圧力値として、図4に示す算出値蓄積部19のテーブルに書き込む(ステップS15)。
次に、算出部12は、算出値蓄積部19から、k周期の圧力値と、(k+1)周期の圧力値とを読み出して比較し、圧力値が増加傾向であるか、減少傾向であるか、すなわち、(k+1)周期において、吸着工程であるか否かを検出する。ただし、吸着工程であっても、吸着塔内の圧力値を製品タンク200内の圧力値と同じになるまで上昇させる時間においては、製品タンク200内の圧力が減少傾向である場合がある(ステップS16)。
圧力値が増加している場合、算出部12は、ガス分離装置2が吸着工程中であると判断し、仕様値蓄積部18から、上限圧力値を読み出す。次に、算出部12は、読み出した上限圧力値と、(k+1)周期の圧力予測値とを比較し、圧力予測値が上限圧力値を超えるか否かにより、(k+1)周期時に吸着工程の終了が行われるべきか否かを判断する(ステップS17)。
圧力予測値が上限圧力値以上の値であった場合、現在から(k+1)周期後が、休止工程を開始する時刻となるため、(k+1)周期に対応する時刻を吸着工程終了時刻として、(k+1)周期に対応するバルブ開閉状態を「休止工程」として、算出値蓄積部19に書き込む(ステップS18)。このステップS18によって、製品タンク200内の圧力が、上限圧力値を超える場合に起こりうる、製品タンク200を傷めたり、逆流や、圧縮機26への負荷が必要以上にかかるなどの事態を、回避することが可能となる。
算出部12は、以下の手順によって、現在の工程の開始時刻情報と、次の工程の開始時刻情報とを取得することにより、現在の工程の工程時間を算出する。まず、算出部12は、現在の工程識別情報出力要求信号をガス分離装置制御部11に対して出力する。ガス分離装置制御部11は、算出部12に現在の工程識別情報を出力する。これにより、算出部12は、現在の工程の識別情報を得ることができる。次に、算出部12は、休止工程開始時刻を以下の手順によって算出する。算出部12は、(k+1)周期の時刻を、現在時刻と、1周期のサイクル時間とから算出する。また、算出部12は、算出した休止工程開始時刻を図3の運転切替時刻情報蓄積部17のテーブルに書き込む(ステップS19)。
算出部12は、算出値蓄積部19の運転切替時刻情報更新フラグの記憶領域に1を書き込むことにより、運転切替時刻情報が更新されたことを示すフラグを立てる(ステップS20)。次に、算出部12は、n周期のうちの、次の所定の周期における圧力予測を行うため、kに1を加えた値を新たなkとするインクリメントを行う(ステップS21)。
また、ステップS16において、k周期の圧力値より、(k+1)周期の圧力値が減少していた場合、算出部12は、製品タンク200へガスを供給していないと判断し、仕様値蓄積部18から、下限圧力値を読み出す。次に、算出部12は、読み出した下限圧力値と、(k+1)周期の圧力予測値とを比較し、圧力予測値が下限圧力値を下回るか否かにより、(k+1)周期時に製品タンク200へガス供給を開始するべきか否かを判断する(ステップS31)。圧力予測値が下限圧力値以下の値であった場合、(k+1)周期時に製品タンク200へガス供給を開始しなければ、圧力が低下し、ユーザ仕様値を満足できないため、現在から(k+1)周期後が、製品タンク200への窒素ガス供給開始時刻となる。
したがって、窒素ガス供給開始時刻であるバルブ252を開放する時刻は、吸着工程開始後の、吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値と同じになる時刻となる。したがって、吸着工程の開始時刻は、現在から(k+1)周期後の時刻から、吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値と同じになるまでの時間分、減算した時刻となる。したがって、算出部12は、(k+1)周期に対応するバルブ開閉状態を「吸着工程」として、算出値蓄積部19に書き込む(ステップS32)。
算出部12は、以下の手順によって、現在の工程の開始時刻情報と、次の工程の開始時刻情報と、吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値と同じになるまでの時間とを取得することにより、現在の工程の工程時間を算出する。まず、算出部12は、現在の工程識別情報の出力要求信号をガス分離装置制御部11に対して出力する。ガス分離装置制御部11は、算出部12に現在の工程識別情報を出力する。これにより、算出部12は、現在の工程の識別情報を得ることができる。次に、算出部12は、吸着工程開始時刻を以下の手順によって算出する。まず、算出部12は、吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値と同じになるまでの時間を、仕様値蓄積部18から読み出す。算出部12は、(k+1)周期の時刻を、現在時刻と、1周期のサイクル時間とから算出する。また、算出部12は、算出した(k+1)周期の時刻から、吸着塔内の圧力値が製品タンク200内の圧力値と同じになるまでの時間分を遡った時刻を、吸着工程開始時刻として算出する。また、算出部12は、算出した吸着工程の開始時刻を図3のテーブルの運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む。また、算出部12は、現在の工程識別情報に対応する開始時刻と、書きこんだ吸着工程開始時刻とを比較することにより、現在の工程の工程時間を算出し、算出した新しい工程時間を、現在の工程の工程時間として運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む(ステップS33)。
算出部12は、算出値蓄積部19の運転切替時刻情報更新フラグの記憶領域に1を書き込むことにより、運転切替時刻情報が更新されたことを示すフラグを立てる(ステップS34)。次に、算出部12は、ステップS21のkのインクリメント処理を行う。また、ステップS17において、圧力予測値が上限圧力値に満たない値であった場合、および、ステップS31において、圧力予測値が下限圧力値より上回る値であった場合も、ステップS21のkのインクリメント処理を行う。
算出部12は、kとnとを比較し、k=nであるか否かによって、予め定められる予測周期の範囲である、n周期先まで圧力予測値の算出を完了したか否かを検出する(ステップS41)。
まだ、圧力予測値の算出がn周期先まで完了していない場合、算出部12は、ステップS15から処理を繰り返し、n周期先まで圧力予測値を算出する。
次に、n周期先まで圧力予測値を算出していた場合の動作について説明する。算出部12は、算出値蓄積部19の開始時刻情報更新フラグが書き込まれている記憶領域を読み出し、更新フラグが立っているか否かを検出する(ステップS42)。更新フラグが立っていない場合、予測範囲内で工程が切り替わることがないと判断し、予測範囲内で工程が切り替わらないように、運転切替時刻情報蓄積部17の工程開始時刻を更新する。
ステップS16と同様に、算出部12は、時刻t=kにおける圧力予測値と、時刻t=(k+1)における圧力予測値とを比較し、圧力予測値が増加傾向であるか、減少傾向であるかの判断を行う(ステップS42)。製品タンク200の圧力予測値が増加傾向である場合、休止工程の開始時刻を予測範囲時刻以降とし、製品タンク200の圧力予測値が減少傾向である場合、吸着工程開始時刻は予測範囲時刻以降として、算出部12は、仮の開始時刻を運転切替時刻情報蓄積部17に書き込む。なお、吸着工程及び休止工程の仮の開始時刻は、たとえば、時刻t=(k+2)など、予測範囲以降であれば、圧力予測を行う際に、随時開始時刻が更新されるため、いずれの時刻としてもよい。
上述したステップS11〜S42は、所定の周期時間に、予測範囲であるn周期を乗算することにより算出される予測範囲時間ごとの時刻に行われる。この構成によれば、ユーザのガス取出量が、ユーザ仕様よりも減少した場合であっても、ユーザのガス取出量と、製品タンク200の圧力値との関係から、製品タンク200の圧力値が上限圧力値に達する時刻を算出することが可能となる。したがって、算出部12は、この時刻を休止工程開始時刻として運転切替時刻情報蓄積部17に書き込むことにより、ガス分離装置制御部11が、運転切替時刻情報蓄積部17の開始時刻情報に基づいて、ガス分離装置2へ工程を切り替える命令信号を出力する。ガス分離装置2は、工程切替命令を受信することにより、休止工程の開始を行うことが可能となる。また、このとき、ユーザのガス取出量が減少することにより、製品タンク200内の圧力が、下限圧力値に達するまでの時間が、ユーザ仕様値によって稼動する際よりも長引く場合も、下限圧力値に達するまでの時刻を予測し、この時刻から、休止工程から吸着工程に切り替える時刻を算出することが可能となる。
ガス分離装置2においては、休止工程を終了し、吸着工程に切り替える際、吸着塔内の圧力値を製品タンク200内の圧力値と同じになるまで上昇させる時間によって、吸着工程開始後、製品タンク200内の圧力上昇までにタイムラグが在る。したがって、従来手法では、製品タンク200内の圧力が、下限圧力値に達してから、吸着工程に切り替えることは、ユーザ仕様値の圧力を満足することができないために不可能であった。しかし、本発明の構成によれば、従来、あらかじめ定められる休止工程終了時刻に、製品タンク200内の圧力が下限圧力値に達していない場合であっても、ガス分離装置制御装置1は、下限圧力値に達する時刻を算出し、最適な休止工程終了時刻を算出することが可能となり、休止工程の時間をできるだけ長くすることで、電力消費を大幅に抑えながら、ユーザの仕様値を満足することも可能となる効果がある。
また、上述した実施例においては、製品タンク200内の下限圧力値を予めユーザ仕様に応じて定められる一定値であるとして説明したが、製品ガスである窒素のガス取出量に比例する値として、下記の式によって算出される下限圧力値を用いることも可能である。
Psp=(Pmax−Pmin)/(Fmax)×F
Pspは求める下限圧力値、Pmaxはガス取出量がユーザ仕様値の100%である場合の製品タンク200内の下限圧力値、Pminはユーザ仕様値における圧力値、Fmaxはユーザ仕様値におけるガス取出量(最大値)、Fは現在のガス取出量である。なお、FmaxならびにFはガス取出率でも良い。
上記の式によって、算出される下限圧力値を用いることにより、ガス取出量に応じて、より適した工程切替時刻を算出することが可能となる
また、製品圧力仕様値、製品ガスを貯留するための製品槽の容量、製品純度、付属の圧縮機の吐出量等においてガス分離装置2が備える装置部品においては様々なパターンがあるが、それらの各パターンに簡単な設定値変更のみで対応し、なおかつ安価に実現できる方法を提案する。
製品タンクの容量、製品純度、付属の圧縮機吐出量などの違うパターンのガス分離装置2では、製品タンク圧力の数学モデルが異なる。よって、システム同定にて決定する数学モデルも装置パターンにより異なる。しかし、装置ごとにシステム同定を実施した場合、装置試運転での作業量が多くなる。よって、製品タンク圧力の最低値の実測値と下限圧力値とを比較して、両者に差がある場合は、下限圧力値の増減を行うことで調整を行い、装置パターンの違いに対応することが可能となる。
製品純度は装置を運転する環境(例えば気温や、気圧、季節など)によって影響を受ける場合がある。そこで、製品純度が所定の値以下に達した場合は、製品タンク圧力の下限圧力値の増加を行うことにより、製品純度の悪化を防ぐことが可能となる。具体的には、ガス分離装置2において、図19に示すように、新たにガス濃度測定部23を設ける。なお、図19において、図1と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
ガス濃度測定部23は、製品タンク200内の窒素ガス、または窒素ガス以外の不純ガスの濃度を測定し、製品タンク200内の窒素ガスの純度を算出し、算出した窒素ガスの純度値を制御部21に出力する。
製品純度の下限値を、下記計算式で演算し、得られた製品純度の下限値と、ガス濃度測定部23が測定する製品純度とを比較する。
Csp=Cmax-(Cmax−Cmin)/(Fmax)×F
Cspは求める製品純度の下限値、Cmaxは製品純度の最高値、Cminはユーザ仕様値におけるガス取出量100%時の製品純度、Fmaxはユーザ仕様値におけるガス取出量(最大値)、Fは現在のガス取出量である。なお、FmaxならびにFはガス取出率でも良い。
上述の式によって求められる製品純度の下限値と、ガス濃度測定部23で測定される製品純度値とを比較し、ガス濃度測定部23で測定される最低純度値が製品純度の下限値を下回る場合、製品タンク200内の圧力の下限圧力値を所定値引き上げることにより、純度の悪化を防ぐ効果がある。
なお、本発明における所定値とは、予めガス分離装置制御装置1に入力されていてもよいし、ガス分離装置制御装置1に入力手段を設け、ユーザが入力手段から所定値を定めてもよい。
なお、本実施例においては、ガス分離装置2を制御するガス分離装置制御装置1を、ガス分離装置2の外部に備える構成として説明したが、ガス分離装置2の内部にガス分離装置制御装置1がある構成でもよい。
また、本実施例においては、ガス分離装置制御装置1のガス分離装置制御部11が時計機能を有しており、この時計機能によって現在時刻を取得して、工程を切り替える構成として説明したが、ガス分離装置制御部11が、時計機能ではなく、工程の経過時間を取得する機能を有する構成でもよい。この場合、ガス分離装置制御部11が、運転切替時刻情報蓄積部17から読み出した工程の工程時間と、工程の経過時間とを比較する。ガス分離装置制御部11は、随時、工程時間の読出しと工程の経過時間との比較を行い、工程時の経過時間が工程時間を超えるか否かによって、工程の切替時刻であるか否かを検出する。
なお、この工程の切替の方法は上記に限られず、算出部12が算出した工程切替時刻または工程時間に基づいて工程を切り替えることが可能な方法であれば、いずれの切替方法であっても適用可能である。
本発明の実施形態におけるガス分離装置およびガス分離装置制御装置の構成例を示すブロック図である。 入力値情報蓄積部15に記憶される入力値の一例を示す図面である。 運転切替時刻情報蓄積部17に記憶されるテーブルの一例を示す図面である。 算出値蓄積部19に記憶されるデータの一例を示す図面である。 第1の工程におけるガス分離装置2のバルブの開閉状態を示す図面である。 第2または第5の工程におけるガス分離装置2のバルブの開閉状態を示す図面である。 第3または第6の工程におけるガス分離装置2のバルブの開閉状態を示す図面である。 第4の工程におけるガス分離装置2のバルブの開閉状態を示す図面である。 工程を切り替える際のガス分離装置制御装置1の動作フローを示すフローチャートである。 圧力予測値を算出し、休止工程時間を変更する動作フローを示すフローチャートである。 本発明の吸着工程時の圧力変化のグラフの一例である。 本発明の吸着工程時の圧力変化のグラフの一例である。 本発明の吸着工程時の圧力変化のグラフの一例である。 本発明のバルブ252が閉じている状態の圧力変化のグラフの一例である。 本発明のバルブ252が閉じている状態の圧力変化のグラフの一例である。 本発明のバルブ252が閉じている状態の圧力変化のグラフの一例である。 本発明の休止工程時の圧力変化のグラフの一例である。 本発明の休止工程時の圧力変化のグラフの一例である。 ガス分離装置2においてガス濃度測定部を設けた場合の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 ガス分離装置制御装置 2 ガス分離装置 11 ガス分離装置制御部 12 算出部 15 入力値情報蓄積部 17 運転切替時刻情報蓄積部 18 仕様値蓄積部 19 算出値蓄積部 21 制御部 22 タンク圧力測定部 23 ガス濃度測定部 24 ガス取出量測定部 25 バルブ開閉制御部 20−1、20−2 吸着塔 26 圧縮機 200 製品タンク 211、212、221、222、231、241、251、252 バルブ

Claims (4)

  1. 吸着剤を充填した複数の吸着塔のそれぞれについて、少なくとも吸着工程、均圧工程及び再生工程を繰り返すことにより、原料混合ガス中の易吸着成分と難吸着成分とを分離して製品ガスを製造するガス分離装置の制御方法であって、
    予め実験値によって同定された、前記ガス分離装置が備える製品タンクの圧力値における関数モデルを記憶する過程と、
    前記ガス分離装置から入力されるユーザが取り出すガスの流量を示す流量情報と、前記製品タンク内の圧力値と、前記製品タンク内の圧力値が増加傾向であるか減少傾向であるかを示す圧力変動傾向情報とを記憶する過程と、
    入力された前記流量情報と、予め定められる前記製品タンクの定格流量との比を示す相対流量を算出する過程と、
    前記関数モデルを読み出し、読み出した前記関数モデルに、読み出した前記圧力値および前記圧力変動傾向情報と、前記相対流量とを入力することにより、前記製品タンクの圧力予測値を算出し、前記圧力予測値に応じて、前記ガス分離装置における、前記吸着工程及び前記再生工程の終了後に設ける休止工程の開始時刻と終了時刻とを算出する過程と、
    3つの工程と、前記休止工程の開始時刻と、終了時刻とに基づいて前記ガス分離装置を制御する過程と
    を有することを特徴とする圧力変動吸着ガス分離装置の制御方法。
  2. 前記相対流量は、自然対数を底とし、入力された前記流量情報と、予め定められる前記製品タンクの定格流量との比を指数とする指数関数であること
    を特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 吸着剤を充填した複数の吸着塔のそれぞれについて、少なくとも吸着工程、均圧工程及び再生工程を繰り返すことにより、原料混合ガス中の易吸着成分と難吸着成分とを分離して製品ガスを製造するガス分離装置の制御装置であって、
    予め実験値によって同定された、前記ガス分離装置が備える製品タンクの圧力値における関数モデルを記憶する関数モデル記憶部と、
    前記ガス分離装置から入力されるユーザが取り出すガスの流量を示す流量情報と、前記製品タンク内の圧力値と、前記製品タンク内の圧力値が増加傾向であるか減少傾向であるかを示す圧力変動傾向情報とを記憶する入力値情報記憶手段と、
    前記入力値情報記憶部手段に記憶された前記流量情報と、予め定められる前記製品タンクの定格流量との比を示す相対流量を算出する相対流量算出手段と、
    前記関数モデルを前記関数モデル記憶部から読み出し、読み出した前記関数モデルに、前記入力値情報記憶手段から読み出した前記圧力値および前記圧力変動傾向情報と、前記相対流量値算出手段が算出した前記相対流量とを入力することにより、前記製品タンクの圧力予測値を算出し、前記圧力予測値に応じて、前記ガス分離装置における、前記吸着工程及び前記再生工程の終了後に設ける休止工程の開始時刻と終了時刻とを算出する算出部と、
    3つの工程と、前記休止工程の開始時刻と、終了時刻とに基づいて前記ガス分離装置を制御する制御部と
    を有することを特徴とする制御装置。
  4. 前記相対流量算出手段は、自然対数を底とし、前記入力値情報記憶部手段に記憶された前記流量情報と、予め定められる前記製品タンクの定格流量との比を指数とする指数関数であること
    を特徴とする請求項3に記載の制御装置。
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