JP5073318B2 - Flotox型eeprom - Google Patents
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Description
FLASH(フラッシュ)においては、1つのデータに対して、記憶用セルに加え、もう1つベリファイセルを設けて、データの書き・消しが行われたかを容易に確認できるようにした信頼性向上のための構成が提案されている(特許文献1参照)。EEPROMにおいても、1つのデータに対して2つのセルで記憶するWセル方式が、高信頼設計として考えられる。
図4は、従来のFLOTOX型EEPROMのセル構造を示す図解図であり、(A)は平面図、(B)は(A)におけるX−Xに沿う断面図、(C)は(A)におけるY−Yに沿う縦断面である。
EEPROMは、たとえばp型シリコン基板1の表層領域にLOCOS法により形成されたLOCOS酸化膜2により素子間分離された領域に形成されたセルトランジスタ3およびセレクトトランジスタ4を含んでいる。これらトランジスタは、ドレイン5と、ソース6と、ドレイン5およびソース6間に設けられたフローティングゲート7およびコントロールゲート8と、フローティングゲート7とドレイン5との間に設けられたセレクトゲート9とを有している。また、フローティングゲート7とドレイン5間の絶縁膜10の一部は100〜200Å程度の薄い膜となっていて、ここにトンネルウインドウ11が形成されている。トンネルウインドウ11を介してフローティングゲート7への電子の注入、引き抜きを行うことができる。
ところで、EEPROMのセル構造において、チャネルストッパ領域12とドレイン5(ドレイン接合領域)との間は一定の距離13を確保しなければならない。この距離13が確保されなければ、EEPROMの耐圧が低下し、データの書き込みに必要な電圧を印加することができなくなって、メモリとしての機能が果たせなくなるからである。よって、チャネルストッパ12とドレイン5との間の距離13の確保が、セル面積縮小のネックとなる。
この発明は、このような背景のもとになされたものであり、高信頼設計のためのWセル方式を採用するとともに、セル面積が縮小されたFLOTOX型EEPROMを提供することを主たる目的とする。
さらにこの発明は、Wセル方式のFLOTOX型EEPROMの駆動方法を提供することを他の目的とする。
この構成によれば、高耐圧設計が必要なセレクトトランジスタ(24)側のドレイン(28)領域が2つのセルで共有されている。これにより、2つのセルに個別にドレインを形成する場合に比べて、ドレイン領域を小さくすることができる。このため、LOCOS酸化膜(22)の下に形成されたチャネルストッパ(30)領域にドレイン(28)領域が接しないようにセルを構成でき、十分な耐圧を持つドレインを最小面積で形成することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係るWセル方式のFLOTOX型EEPROMの構成を説明するための図であり、(A)は図解的な平面図、(B)は(A)におけるb−bに沿う切断面断面図、(C)は(A)におけるc−cに沿う切断面断面図である。
図1(A)〜(C)を参照して、p型シリコン基板21の表層領域にLOCOS法によるフィールド酸化膜(LOCOS酸化膜)22が形成され、素子間分離が行われたp型シリコン基板21の表層領域にEEPROMのセル構造が形成されている。
<書き込み動作>
図2(A)を参照して、ドレイン28、セレクトゲート29(29a,29b)に、15〜17Vの高電圧を印加し、コントロールゲート26およびシリコン基板21をGND(アース電位)とし、ソース27をオープン状態にする。これにより、フローティングゲート25a,25bからFNトンネル電流により電子が引き抜かれる。
<消去動作>
図2(B)を参照して、コントロールゲート26およびセレクトゲート29(29a,29b)に15〜17Vの高電圧を印加し、ドレイン28およびシリコン基板21をGND(アース電位)とし、ソース27はオープンにする。これにより、ドレイン28からトンネルウインドウ33a,33bを介して一対のフローティングゲート25a,25bに電子を注入することができる。
<読み出し動作>
図2(C)を参照して、読み出し時には、ドレイン28およびセレクトゲート29(29a,29b)に動作電圧Vccを印加し、コントロールゲート26にセンス電圧(1〜3Vの低電圧)を印加し、ソース27およびシリコン基板21のバイアスをGND(アース電位)にする。これにより、セルトランジスタ23がオン/オフ状態のいずれかとなり、それに基づいてデータの読み出しを行うことができるる
<独立セル動作>
また、この実施形態では、フローティングゲート25aまたは25bのいずれか一方を、独立セルとして動作させ、データの読み出しを行うことができる。
この実施形態によれば、高耐圧設計のためにある程度の面積が必要なセレクトトランジスタ24のドレイン28領域を、2つのセルで共有化することにより、十分な耐圧を持つドレイン28領域を最小面積で形成することが可能である。
上記実施形態における半導体のp型、n型は、逆にしてもよく、その場合、電子の移動も逆になる。また、フィールド酸化膜はLOCOS法ではなく、STI法によって形成してもよい。要は、この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
22 LOCOS酸化膜
23 セルトランジスタ
24 セレクトトランジスタ
25a,25b フローティングゲート
26 コントロールゲート(共有コントロールゲート)
27 ソース(共有ソース)
28 ドレイン(共有ドレイン)
29、29a,29b セレクトゲート
30 チャネルストッパ
33a,33b トンネルウインドウ
Claims (2)
- 1つのデータを2つのセルで記憶するWセル方式のFLOTOX型EEPROMであって、
対をなす2つのフローティングゲートと、
各フローティングゲートに関連して個別に設けられた2つのトンネルウインドウと、
2つのフローティングゲートに共有に設けられた1つのコントロールゲートと、
コントロールゲートと協働して、2つのフローティングゲートを選択するために、2つのフローティングゲートに共有に設けられたセレクトゲートと、
2つのフローティングゲートに共有に設けられた1つのドレインと、
2つのフローティングゲートに共有に設けられた1つのソースと、
を含み、
前記対をなす2つのフローティングゲートは、ドレインおよびソース間の方向に対して交差方向に並ぶように配列されており、
前記セレクトゲートは、前記2つのフローティングゲートの配列方向に略平行に延びる第1および第2の帯状ラインを含み、
前記第1の帯状ラインのライン幅は、前記2つのフローティングゲートの一方と対向する部位が相対的に広く、かつ、前記2つのフローティングゲートの他方と対向する部位が相対的に狭く、前記第2の帯状ラインのライン幅は、前記2つのフローティングゲートの一方と対向する部位が相対的に狭く、かつ、前記2つのフローティングゲートの他方と対向する部位が相対的に広くされていることを特徴とするWセル方式のFLOTOX型EEPROM。 - 請求項1記載のEEPROMの駆動方法であって、
消去動作は、前記コントロールゲートおよびセレクトゲートに高電圧を印加し、前記ドレイン、ソースおよび半導体基板のバイアスを低電圧にして、前記トンネルウインドウを介して前記2つのフローティングゲートに電子を注入し、
書き込み動作は、前記ドレインおよびセレクトゲートに高電圧を印加し、前記コントロールゲートおよび半導体基板のバイアスを低電圧とし、かつ、前記ソースをオープンにして、前記トンネルウインドウを介して前記2つのフローティングゲートから電子を引き抜き、
読み出し動作は、前記セレクトゲートおよびドレインに動作電圧を印加し、前記コントロールゲートにセンス電圧を印加し、前記ソースおよび半導体基板のバイアスをアース電位にして電流を検出し、
前記ソースおよび半導体基板のバイアスをアース電位とし、前記ドレインに動作電圧を印加し、前記第1の帯状ラインまたは第2の帯状ラインのいずれか一方をアース電位、いずれか他方に動作電位を印加し、前記2つのフローティングゲートのうちの一方のみから読出し動作を行うことを特徴とする、EEPROMの駆動方法。
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