上述したような機器において、受信された電子メールは一旦記憶されると共に、記憶した受信メールをユーザが確認できるように通常、記憶した受信メールの一覧を表す受信メールリストが生成表示されるようになっている。この受信メールリストでは設定に応じて、一般にメール送信元、メール件名、発信日時等の受信メールに関する事項が受信メールごとに示されるので、受信メールに関する事項をユーザが確認して、受信メールを選別できる。また、受信メールリストの中には、その受信メールに添付またはメール本文中に貼付されたデータの種類をアイコンで表し、アイコンを通じて受信メールに付随したデータの種類をユーザに示すようにしたものもある。
よって、アイコンで受信メールに付随するデータの種類を表すようにした受信メールリストでは、受信した各電子メールのメール本文中に画像が貼付されているか否かまでは、確認できるが、メール本文中に貼付された画像が、上述した特定画像であるかまでは、受信メールリストで示すようになっていない。そのため、従来の受信メールリストでは、受信した電子メールの中から、HTMLメールの作成に利用できる画像(特定画像)が付随している電子メールを、受信メールリストを見るだけで探し出せないと云う問題がある。
そのため、特定画像をメール受信時に直ぐに保存せずに、後から保存しようとした場合、従来の受信メールリストでは特定画像が含まれる受信メールを探し出せないため、各受信メールのメール本文を順に表示して、保存したい特定画像が存在するかを確かめる必要があり、ユーザの手間負担が大きいと云う問題がある。また、特定画像を保存すると、自動的に専用の特定画像フォルダに保存される機種を有するユーザの中には、自己の使い勝手の観点から、一般的な画像フォルダに、特定画像を保存することを望むユーザもいるため、自由に保存先を選択しにくい状況になっている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、受信メールリストを確認しただけで、特定画像を含む受信メールをユーザが容易に判別できるようにしたメール受信装置、受信メールリスト生成方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、保存したい特定画像を自由に選択できると共に、保存を希望する特定画像の保存先を選びやすくしたメール受信装置を提供することも目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るメール受信装置は、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能なメール受信手段と、受信メールを記憶する手段とを備え、記憶した受信メールを示す受信メールリストを生成するメール受信装置において、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出する条件検出手段と、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相異する形態で表した受信メールリストを生成するリスト生成手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、受信した画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストを生成するので、受信メールリストを確認すれば、リスト中に含まれる何れの受信メールが画像貼付メールであるかを判別できるようになる。そのため、多数の受信メールの中からHTMLメールの作成時に再利用できる特定画像を探すユーザに対して、従来のように逐一、受信メールのメール本文を確認する手間から解放できる。なお、画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かの検出は、検出対象の画像の画像ファイルに関するプロパティ情報(画像サイズ、ファイルの種類、再利用の許諾の有無等)を特定画像条件と比較して行うことになる。
また、本発明に係るメール受信装置は、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能なメール受信手段と、受信メールを記憶する手段と、発光手段とを備え、記憶した受信メールを選択可能に示す受信メールリストを生成するメール受信装置において、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出する条件検出手段と、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールが選択されたときに他の受信メールと識別されるように受信メールリストを生成するリスト生成手段と、前記受信メールリストで選択された受信メールが、前記画像貼付メールであるか否かを識別する識別手段と、前記識別手段で、選択された受信メールが前記画像貼付メールであることを識別した場合、前記発光手段を発光させる制御を行う発光制御手段と
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、受信した画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールが選択されると、識別できるように受信メールリストを生成すると共に、その画像貼付メールが受信メールリストで選択されると、発光手段を発光させるので、選択中の受信メールが特定画像を含むものであることを、ユーザは発光により認識できるようになる。そのため、メール受信時に特定画像を保存せずに、後から保存する場合でも、受信メールリスト中の各受信メールを順次選択していくだけで、特定画像を含むメールであるかをユーザは発光により容易に判別できる。なお、特定画像を含む画像貼付メールを選択時に他の受信メールと識別できるようにするには、特定画像を含む画像貼付メールに識別用のフラグを立てておくことなどが考えられる。
さらに本発明に係るメール受信装置は、前記発光手段は、発光色の切替が可能であり、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に係る色成分を検出する色成分検出手段を備え、前記発光制御手段は、前記色成分検出手段が検出した色成分に応じた発光色を切り替えて、前記発光手段を発光させることを特徴とする。
本発明にあっては、特定画像の色成分を検出して、発光色の切替が可能な発光手段を、検出した色成分に応じた発光色に切り替えて発光させるので、ユーザは発光色を観て、特定画像の色イメージを事前に予想でき、選択中の画像貼付メールに含まれる特定画像を保存するか否かの判断材料などに利用できる。なお、特定画像の色成分は、特定画像を構成する各画素の中で最も使用されている割合が多い色を検出することで行うことが可能であり、また、それ以外には、特定画像が貼り付けられた文字領域の背景色等を検出して、検出した色を色成分にすることも可能である。
さらにまた、本発明に係るメール受信装置は、前記メール受信手段は、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能であり、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールを受信して、前記条件検出手段で、前記動的な画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記動的な画像に係る動的速度を検出する動的速度検出手段を備え、前記発光制御手段は、前記動的速度検出手段が検出した動的速度に応じた点滅間隔で、前記発光手段を点滅発光させることを特徴とする。
本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた画像が特定画像条件を満たす動的な画像であれば、その動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じた点滅間隔で発光手段を点滅発光させるので、ユーザは、点滅発光により、受信メールリストで選択中の画像貼付メールリストに再利用可能な動的画像が含まれることを判断でき、しかも動的な速度の状況まで、点滅間隔により、ある程度イメージできるようになる。
本発明に係るメール受信装置は、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能なメール受信手段と、受信メールを記憶する手段と、振動発生手段とを備え、記憶した受信メールを選択可能に示す受信メールリストを生成するメール受信装置において、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出する条件検出手段と、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールが選択されたときに他の受信メールと識別されるように受信メールリストを生成するリスト生成手段と、前記受信メールリストで選択された受信メールが、前記画像貼付メールであるか否かを識別する識別手段と、前記識別手段で、選択された受信メールが前記画像貼付メールであることを識別した場合、前記振動発生手段に振動を発生させる制御を行う振動制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、受信した画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールが選択されると識別できるように受信メールリストを生成すると共に、その画像貼付メールが受信メールリストで選択されると、振動発生手段を振動させるので、選択中の受信メールが特定画像を含むものであることを、ユーザは振動により認識できるようになる。その結果、メール受信時に特定画像を保存せずに、後から保存する場合でも、受信メールリスト中の各受信メールを順次選択していくだけで、特定画像を含むメールであるかをユーザは振動により容易に判別できる。
また、本発明に係るメール受信装置は、前記メール受信手段が、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能であり、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールを受信して、前記条件検出手段で、前記動的な画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記動的な画像に係る動的速度を検出する動的速度検出手段を備え、前記振動制御手段は、前記動的速度検出手段が検出した動的速度に応じた振動発生間隔で、前記振動発生手段に振動を発生させることを特徴とする。
本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた画像が特定画像条件を満たす動的な画像であれば、その動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じた振動間隔で振動発生手段を間歇的に振動させるので、ユーザは、間歇振動により、受信メールリストで選択中の画像貼付メールリストに再利用可能な動的画像が含まれることを判断でき、しかも動的な速度の状況まで、間歇振動に係る間隔により、ある程度イメージできるようになる。
本発明に係るメール受信装置は、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能なメール受信手段と、受信メールを記憶する手段と、音出力手段とを備え、記憶した受信メールを選択可能に示す受信メールリストを生成するメール受信装置において、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出する条件検出手段と、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールが選択されたときに他の受信メールと識別されるように受信メールリストを生成するリスト生成手段と、前記受信メールリストで選択された受信メールが、前記画像貼付メールであるか否かを識別する識別手段と、前記識別手段で、選択された受信メールが前記画像貼付メールであることを識別した場合、前記音出力手段から音を出力させる制御を行う音出力制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、受信した画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールが選択されると識別できるように受信メールリストを生成すると共に、その画像貼付メールが受信メールリストで選択されると、音出力手段から音を出力させるので、選択中の受信メールが特定画像を含むものであることを、ユーザは音により認識できるようになる。その結果、メール受信時に特定画像を保存せずに、後から保存する場合でも、受信メールリスト中の各受信メールを順次選択していくだけで、特定画像を含むメールであるかをユーザは、出力音により容易に判別できる。
また、本発明に係るメール受信装置は、前記メール受信手段が、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールの受信が可能であり、動的な画像がメール本文中に貼り付けられた画像貼付メールを受信して、前記条件検出手段で、前記動的な画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記動的な画像に係る動的速度を検出する動的速度検出手段を備え、前記音出力制御手段は、前記動的速度検出手段が検出した動的速度に応じたリズムで、前記音出力手段から音を出力させることを特徴とする。
本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた画像が特定画像条件を満たす動的な画像であれば、その動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じたリズムで音出力手段から音出力を行うので、ユーザは、出力される音のリズムにより、受信メールリストで選択中の画像貼付メールリストに再利用可能な動的画像が含まれることを判断でき、しかも動的な速度の状況まで、リズム速度により、ある程度イメージできるようになる。
また、本発明に係るメール受信装置は、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記リスト生成手段は、前記画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相異する形態で表した受信メールリストを生成することを特徴とする。
本発明にあっては、上述した発光、振動、音出力またはニオイ発生のいずれかに、特定画像を含む画像貼付メールを、他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストとを組み合わせるので、受信メールリストを見ると云う視覚的な要素と、他の要素(発光、振動、音出力またはニオイ発生のいずれか)の相乗的な作用により、特定画像を含む画像貼付メールの見極めが、一段と容易になる。
さらに、本発明に係るメール受信装置は、前記リスト生成手段は、前記画像貼付メールに係る色を、他の受信メールに係る色と相異させて受信メールリストを生成することを特徴とする。
本発明にあっては、受信メールリスト中における画像貼付メールに係る色を、他の受信メールに係る色と相違させるので、一目で特定画像を含む画像貼付メールを判別できるようになる。なお、画像貼付メールに係る色には、受信メールリスト中の画像貼付メールが配置される欄の背景色、欄を囲む枠線色、または画像貼付メールを表す文字色などが該当する。
さらにまた、本発明に係るメール受信装置は、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に係る色成分を検出する色成分検出手段を備え、前記リスト生成手段は、前記色成分検出手段が検出した色成分に応じた色を、前記画像貼付メールに係る色にした受信メールリストを生成することを特徴とする。
本発明にあっては、特定画像の色成分を検出して、前記画像貼付メールに係る色を、検出した色成分に応じた色にした受信メールリストを生成するので、画像貼付メールに係る色を見るだけで、その画像貼付メールに特定画像が含まれることを判別できる上に、その特定画像に色イメージまでも、ある程度、予測できるようになり、保存すべき特定画像を探しているユーザの利便性を向上できる。
本発明に係るメール受信装置は、受信した画像貼付メールのメール本文を、メール本文に含まれる文字および画像を選択可能にして表示する表示手段と、第1記憶手段および第2記憶手段と、メール本文中に貼り付けられた画像が選択された場合、選択された画像を記憶する記憶操作を受け付ける操作受付手段とを備え、前記操作受付手段が記憶操作を受け付けた場合、前記条件検出手段が、選択された画像が特定画像条件を満たすか否かを検出するようにしてあり、前記条件検出手段で、選択された画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、選択された画像を前記第1記憶手段または前記第2記憶手段のいずれに記憶するかの選択を受け付ける選択メニューの表示処理を行う手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、メール本文を表示して、保存したい特定画像を選択すれば、保存先として第1記憶手段または第2記憶手段を選択メニューで選択できるため、ユーザの使い勝手に応じて自由に特定画像の保存先を選べるようになる。
さらに、本発明に係るメール受信装置は、前記選択メニューで、記憶先として前記第1記憶手段が選択された場合、選択された画像に一致する画像が、前記第1記憶手段に記憶された画像の中に存在するか否かを検出する一致画像検出手段と、前記一致画像検出手段が、選択された画像に一致する画像の存在を検出した場合、一致する画像が存在する旨を出力する手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、第1記憶手段に特定画像を保存しようとすれば、既に第1記憶手段に記憶されている画像と、保存対象の特定画像が同じであるかを検出し、同じであれば保存しようとする特定画像が既に第1記憶手段に存在する旨を出力するので、ユーザの意向に応じて以降の処理を進めることが可能なる。なお、保存しようとする画像(特定画像)が第1記憶手段に存在する旨の出力は、表示画面への表示出力、警告音の出力、発光部での発光出力などが適用可能であり、また、存在する旨を出力した後は、保存処理の続行または保存処理の中止をユーザが選択できるようにすることが好ましい。
本発明に係る受信メールリスト生成方法は、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールを受信可能なメール受信装置が、受信メールを記憶し、記憶した受信メールを示す受信メールリストを生成する受信メールリスト生成方法において、前記メール受信装置が、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出し、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出し、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相異する形態で表した受信メールリストを生成することを特徴とする。
本発明にあっては、受信メールリスト生成方法においても、受信メールした画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストを生成するため、受信メールリストを確認するだけで、画像貼付メールを容易に判別できるようになる。
本発明に係るコンピュータプログラムは、メール本文中に画像が貼り付けられた画像貼付メールを受信可能な通信手段および受信メールを記憶する記憶手段を有するコンピュータに、記憶した受信メールを示す受信メールリストを生成させる処理を行わせるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、前記画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たすか否かを検出する条件検出手段と、前記条件検出手段で、前記画像が特定画像条件を満たすことを検出した場合、前記画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相異する形態で表した受信メールリストを生成する生成手段として機能させることを特徴とする。
本発明にあっては、コンピュータに受信メールリスト生成させる処理を規定したコンピュータプログラムにおいても、受信メールした画像貼付メールに含まれる画像が特定条件を満たせば、その画像に応じた画像貼付メールを、他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストを生成するため、受信メールリストを確認するだけで、容易に画像貼付メールを判別できるようになる。
本発明にあっては、特定画像条件を満たす画像を含む画像貼付メールを、他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストを生成するので、受信メールリストを見るだけで、特定画像を含む受信メールを判別できる。
本発明にあっては、受信メールリストで選択した受信メールが、特定画像条件を満たす画像を含む画像貼付メールであれば、発光手段が発光するので、選択中の受信メールが特定画像を含むか否かを、発光により容易に判別できる。
また、本発明にあっては、検出した色成分に応じた発光色に切り替えて発光させるので、発光色に基づいて選択中の受信メールに含まれる特定画像の色イメージを予測判断できる。
さらに、本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じた点滅間隔で発光手段を点滅発光させるので、点滅発光に基づき選択中の受信メールに含まれる特定画像が動的な画像であることを、メール本文を表示させなくても判別できる。
本発明にあっては、受信メールリストで選択した受信メールが、特定条件を満たす画像を含む画像貼付メールであれば、振動発生手段で振動が発生するので、選択中の受信メールが特定画像を含むか否かを、振動の発生により容易に判別できる。
また、本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じた間隔で振動発生を行うので、間歇的に発生する振動に基づき選択中の受信メールに含まれる特定画像が動的な画像であることを、メール本文を表示させなくても判別できる。
本発明にあっては、受信メールリストで選択した受信メールが、特定条件を満たす画像を含む画像貼付メールであれば、音出力手段から音が出力されるので、選択中の受信メールが特定画像を含むか否かを、出力音の有無で容易に判別できる。
また、本発明にあっては、画像貼付メールのメール本文中に貼り付けられた動的な画像の動的速度を検出し、検出した動的速度に応じたリズムで、音出力を行うので、出力音のリズムに基づき選択中の受信メールに含まれる特定画像が動的な画像であることを、メール本文を表示させなくても判別できる。
また、本発明にあっては、上述した発光、振動または音出力のいずれかに、特定画像を含む画像貼付メールを他の受信メールと相違する形態で表した受信メールリストとを組み合わせるので、複合的な要素により特定画像を含む画像貼付メールを一段と容易に判別できる。
さらに、本発明にあっては、受信メールリスト中における画像貼付メールに係る色を、他の受信メールに係る色と相違させるので、一目で特定画像を含む画像貼付メールを判別できる。
さらにまた、本発明にあっては、特定画像の色成分を検出して、前記画像貼付メールに係る色を、検出した色成分に応じた色にした受信メールリストを生成するので、画像貼付メールに係る色を見るだけで、その特定画像の色イメージまでも予測できる。
本発明にあっては、メール本文を表示して、保存したい特定画像を選択すれば、保存先として第1記憶手段または第2記憶手段を選ぶ選択メニューが表示されるので、ユーザの使い勝手に応じて自由に特定画像の保存先を選択できる。
また、本発明にあっては、第1記憶手段に保存しようとする特定画像と同じ画像が既に第1記憶手段に記憶されていれば、既に第1記憶手段に存在する旨を出力するので、その後の処理をどうするかを、ユーザに確認させるための機会を提供できる。
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機1(メール受信装置に該当)の外観を示し、携帯電話機1は、所謂折りたたみ式であり、上下左右キー4a〜4d、決定キー4eおよび数字キー4f等からなる操作部4を設けた本体筐体部10aに、表示部3および発光部6を設けたカバー筐体部10bを開閉可能に接続している。携帯電話機1は電子メールの送受信が可能であり、図3(a)(b)に示すような、メール本文中に画像30a〜30d、31a〜31c等をインライン添付で貼り付けたHTMLメール20、21も送受信可能にしている。
本実施形態の携帯電話機1は、受信メールの一覧を表示する際、携帯電話機1に対応したキャリア(通信事業者)がメール送受信に関する仕様の中で策定している画像に関する規格条件(特定画像条件と称す)を満たす画像(特定画像と称す)がメール本文中に貼り付けられている受信メール(画像貼付メールと称す)を、他の受信メールと相違する形態で表示するようにしたことを特徴にしている(図5の40a、40c参照)。
携帯電話機1の説明に入る前に、図3(a)(b)に示すようなHTMLメール20、21のメール構造およびHTMLメール20、21のメール本文中に貼り付けられた特定画像(画像30a〜30c、31a、31b)に応じた特定画像条件について説明する。
図4は、図3(a)(b)に示すようなHTMLメールに応じたメールデータ構造の一例を示している。このメールデータ構造のファイルデータ25は、所謂MIMEフォーマットの記述部分25aの中にテキスト部分25bおよびHTML部分25cを含むと共に、画像ファイル(図4では、JPEGファイル)であるインラインファイル部分26を含む。また、HTML部分25cには、スクリプト文(img src = “cid:fig1”)が記述されると共に、インラインファイル部分26には、コンテンツID(Content-ID:<fig1>)が記述されており、これらの記述によりコンテンツIDで指定された画像(fig1)が、HTML部分25cのスクリプト文で指定された位置(メール本文中の位置)にインライン添付で貼り付けられることになる。
また、上述したようにメール本文中にインライン添付で貼り付けられる画像が、特定画像条件を満たす場合、その画像は特定画像として扱われ、本実施形態の携帯電話機1では新たなHTMLメールを作成する際、メール本文中に貼り付けることができる絵文字画像として保存できるようになっている。携帯電話機1に対応したキャリアは、下記の第1条件乃至第3条件の全ての条件(特定画像条件に相当)を満たす画像を特定画像と規定している。特定画像条件を構成する第1条件は、対象となる画像がJPEGファイルまたはGIFファイル(アニメーションGIFも含む)であることであり、第2条件は、対象となる画像の画像サイズが、水平画素数が20画素、垂直画素数が20画素であることであり、第3条件は、対象となる画像が再配布可能(再利用許諾済み)になっていることである。
よって、図3(a)のHTMLメール20では、画像30a〜画像30cが特定画像に該当し、HTMLメール20の作成時に、容易な操作でメール本文に貼り付けることが可能であるが、画像30dは、画素数が20画素×20画素をこえる画像であるため、特定画像に該当しないので、複数回の手間のかかる操作手順を経てメール本文に貼り付けられている。また、図3(b)のHTMLメール21では、画像31a、31bが特定画像に該当するが、画像31cは特定画像に該当しない20画素×20画素をこえるアニメーション画像である。以下、これらのHTMLメール20、21に対応した携帯電話機1の構造および処理内容等について説明する。
図2は、ユーザが使用する携帯電話機1の本発明に関連する内部構成を示したブロック図である。携帯電話機1は、各種制御処理を行うCPU1aに、通信部1b、RAM1c、ROM1d、表示用インタフェース1e、操作部インタフェース1f、音出力処理部1g、発光駆動部1h、振動発生部1iおよび記憶部2を内部バス1kで接続した構成にしている。なお、本実施形態の携帯電話機1は、各種処理を規定したプログラムデータに基づきCPU1aが様々な処理を行うことが可能であるため、一種のコンピュータとして機能する。
通信部1bは、図示しない多数の中継基地局と無線通信を行い、通信先の機器との間でデータ等の送受信を行う通信手段であり、本実施形態では電子メールの受信を行うメール受信手段にも相当する。RAM1cはCPU1aの処理に従うデータ及びファイル等を一時的に記憶し、本実施形態では、記憶部2の受信メールフォルダ9に記憶された受信メールの一覧を表す受信メールリストを生成するときのワークエリアとして機能する。また、ROM1dは各種データ等を記憶する手段に相当し、CPU1aが行う基本的な処理内容を規定したプログラム等を予め記憶している。
表示用インタフェース1eは、携帯電話機1のカバー筐体部10b(図1参照)に配置される表示部3(表示手段)と接続され、ユーザの操作に基づいたCPU3aの制御により、図2(a)(b)に示すメール本文または図5に示す受信メールリスト40等の表示を行う。また、操作部インタフェース1fは、図1に示す本体筐体部10aに設けられた操作部4(操作受付手段に相当)と接続されており、操作部4でユーザから受け付けた操作の内容をCPU1aへ伝える。なお、操作部4では、表示部3で表示したメニュー等に応じて、メールの選択処理、選択中のメールの記憶操作等を受付可能になっている。
音出力処理部1gは、CPU1aの制御に基づき各種効果音、警告音などの電子音をスピーカ5から出力する音出力手段として機能しており、出力する音のベースリズム、出力する音間隔等を適宜変更できるようになっている。また、発光駆動部1hは、図1のカバー筐体10bの先端に設けられた発光部6(発光手段に相当)を構成する計3個の発光素子6a〜6cを接続しており、各発光素子6a〜6cの発光をCPU1aの制御に基づき駆動する。発光部6を構成する第1発光素子6aは赤色発光を行う素子(LED)であり、第2発光素子6bは緑色発光を行う素子であり、第3発光素子6cは青色発光を行う素子である。そのため、発光駆動部1hが、発光駆動を行う発光素子を適宜切り替えることで、発光部6の発光色が赤色、緑色、青色および各色の混合により形成される色へ切替可部になると共に、発光を間歇的に行うことで点滅発光も可能にしている。
振動発生部1iは、ユーザの携帯電話機1の各種作動状況等を伝えるための振動を発生させる振動発生手段に相当し、CPU1aの制御に基づき所定の時間、振動を発生させると共に、間歇的に振動を発生することも可能になっている。
記憶部2は不揮発性メモリ等で構成されており、端末プログラム7、メールプログラム8等を保存するメインフォルダ2a、通信部1bで受信した電子メール(受信メール)を記憶(保存)する受信メールフォルダ9、上述した特定画像(特定画像ファイル)を専用に記憶(保存)する特定画像フォルダ11(第1記憶手段に相当)および各種画像(あらゆる種類の画像ファイル)を記憶(保存)する一般画像フォルダ12(第2記憶手段に相当)を含んでいる。なお、記憶部2は図2では図示していないが、各種メニュー表示用のメニュー画像データ等も記憶しているものとする。また、特定画像フォルダ11は、HTMLメールの作成時に保存した画像(絵文字画像)を簡単な操作で参照できる仕様になっているが、一般画像フォルダ12は、そのような仕様になっていない。
記憶部2のメインフォルダ2aに記憶される端末プログラム7は、携帯電話機1に係る各種基本機能(携帯電話機1の通話および通信機能等)を実現するために、CPU1aが行う制御処理内容を規定した基本システムプログラムである。
また、メールプログラム8は、CPU1aが行う電子メール関連の各種処理を規定した一種のコンピュータプログラムに相当し、基本的な処理としては、電子メールの送受信処理、電子メールの作成処理、受信メールの保存処理、受信メールに含まれる画像(画像ファイル)の保存処理、受信メールフォルダに保存した受信メールを示す受信メールリストの生成表示処理等を規定している。以下、メールプログラム8が規定する本発明に関連する内容を説明する。
メールプログラム8は、通信部1bで電子メールを受信すると、その電子メール(受信メール)がメール本文中に画像が貼り付けられたメール(画像貼付メールに相当)であるか否かを、CPU1aに検出手段として検出させる処理を規定する。なお、この検出処理は、図4のHTML部分25c中にスクリプト文(例えばimg src = “cid:fig1”)が記述されているか、及びインラインファイル部分26にコンテンツID(例えば、Content-ID:<fig1>)が記述されているかを検出することで行う旨を規定している。
また、メールプログラム8は、受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合、その画像貼付メールに係る画像が上述した特定画像条件(第1条件乃至第3条件の全ての条件)を満たすか否かを、CPU1aに条件検出手段として検出させる処理を規定している。なお、この条件処理は、メール本文中に貼り付けられた画像(画像ファイル)のプロパティ情報に含まれるファイル種類情報、画像サイズ情報およびファイル利用情報(再利用および再配布の許諾を許可するか否かを示す情報)を、第1条件から第3条件までの条件内容と逐次比較することで、条件充足性を検出する旨を規定している。
さらに、メールプログラム8は、画像貼付メールに係る画像が特定画像条件を満たす画像(特定画像)であることを検出した場合、受信した画像貼付メールに識別フラグを立てて受信メールフォルダ9に記憶する処理をCPU1aが行うことを記憶している。このような処理を行うことで、受信メールフォルダ9に記憶されている各受信メールをCPU1aが確認する際、識別フラグが立っているか否かで、特定画像を含む画像貼付メールであるか否かを容易に識別できるようになる。
さらにまた、ユーザから受信メールフォルダ9に記憶している各受信メールの一覧を表示する操作を操作部4で受け付けた場合、メールプログラム8は、そのときの設定内容に従って受信メールフォルダ9に記憶されている各受信メールの送信元または件名の少なくとも一方を表した受信メールリストを、CPU1aにリスト生成手段として生成させると共に、生成した受信メールリストを表示部3で表示させる制御を行うことを規定している。
受信メールリストを生成させる際、メールプログラム8は識別フラグが立っているか否かにより、画像貼付メールと、その他の受信メールをCPU1aに区別させ、画像貼付メールは、その他の受信メールと相違する形態にするため、受信メールリスト中の画像貼付メールに係る送信元または件名等を配置する欄の背景色を、そこだけ青色に着色する処理を行わせる旨を規定する。また、メールプログラム8は、受信メールリスト中の各欄をカーソル移動により適宜選択可能な受信メールリストをCPU1aに生成させることも規定している。
図5は、CPU1aにより生成されて表示部3に表示された受信メールリスト40を示している。受信メールリスト40は、受信メールフォルダ9に記憶されている多数の受信メール(図5では83件の受信メールが保存中であることを示す)の中から第1受信メール(001)乃至第8受信メール(008)を示しており、受信メールの送信元を表す設定内容に応じて生成されている。即ち、受信メールリスト40中の第1欄40aから第8欄40hには各受信メールの送信元のユーザ名(さとし、トニー、ネコくん等)を表す文字が配置されており、これらの送信元のユーザ名を確認することで、ユーザが各受信メールを判別できるようになっている。なお、受信メールリスト40は、右端にスクロール部42を設けており、第8欄40h以降の内容は、スクロール部42を下げる操作を行うことで表示される。
また、受信メールリスト40は、第1欄40aおよび第3欄40cの背景色を青色にしていると共に、他の欄の背景色は白色にして、第1欄40aおよび第3欄40cを他の欄と容易に識別できるようにしている。第1欄40aおよび第3欄40cの背景色が青色になっているのは、上述したメールプログラム8の規定によるものであり、即ち第1欄40aに係る第1受信メール(001)および第3受信メール(003)は特定画像がメール本文中に貼り付けられているため、識別フラグが立てられており、それによりCPU1aが第1欄40aおよび第3欄40cのみ、背景色を青色に着色している。
さらに、受信メールリスト40には、各欄40a〜40hへ移動できる選択枠41が付随しており、この選択枠41(カーソル。図5中、太枠線で示す)は操作部4の上下キー4a、4bをユーザが適宜操作することで、上下に移動でき、選択枠41が位置する欄に係る受信メールが選択された状態になる(図5では、第1欄40aに係る第1受信メール(001)が選択された状態を示す)。
図2に示すメールプログラム8は、受信メールリスト40で受信メールが選択されたとき、選択された受信メールが特定画像を含む画像貼付メールであるか否かを、CPU1aに識別手段として識別(検出)させる処理を行うことを規定しており、CPU1aは、選択中の受信メールに識別フラグが立っているか否かで識別を行う。
選択された受信メールが特定画像を含む画像貼付メールであることを識別(検出)した場合、メールプログラム8はCPU1aに発光制御手段として、発光部6を発光させる行うことを規定している。また、メールプログラム8は上記の発光に係る処理と同時的に、CPU1aに振動制御手段として、振動発生部1iで振動を発生させる制御処理を行うことを規定している。さらに、メールプログラム8は上記の発光および振動に係る処理と同時的に、CPU1aに音出力制御手段として音出力処理部1gから電子音をスピーカ5を通じて出力させる制御処理を行うことを規定している。
そのため、ユーザは、図5の受信メールリスト40で選択枠41を移動させる操作を行って、選択枠41が第1欄40aまたは第3欄40cに合わさると、発光部6が発光し、振動が発生すると共に、電子音も聞こえるため、選択中の欄に係る受信メール(画像貼付メール)には特定画像が含まれていることを、視覚、触覚および聴覚を通じて確実に認識できる。
また、図5の受信メールリスト40は、選択枠41がいずれかの欄に合わさった状態で操作部4の決定キー4eが押圧される操作が行われると、その欄に係る受信メールの選択が決定されたことになり、決定された受信メールに係るメールデータ(メール本文の内容)が受信メールフォルダ9から読み出されて、メール本文の内容が図2(a)(b)に示すように表示部3で表示されるようになる。また、図2(a)のHTMLメール20を示した状態で下欄の中から「編集」が選択されると、図6(a)に示す編集モードでHTMLメール20が表示部3に表示される。
編集モードのHTMLメニュー20は、メール本文20aに含まれる各文字および画像30a〜30dがカーソル32の移動で選択できるように表示されており、カーソル32の移動は操作部4の上下左右キー4a〜4dを行うことになる。また、カーソル32で画像が選択された状態で、下欄の保存ボタン33の選ぶ操作(選択された画像を記憶する記憶操作に該当)を操作部4で受け付けた場合、メールプログラム8は、選択された画像が上述した特定画像条件を満たすか否かをCPU1aに検出させることを規定している。なお、この処理も選択された画像ごとに特定画像条件(第1条件から第3条件の全条件)を満たすか否かを比較して検出することをCPU1aが行う。
選択された画像が特定条件を満たすことを検出した場合、メールプログラム8は、図6(b)に示す保存先選択メニュー45を表示させる処理をCPU1aに行わせることも規定している。保存先選択メニュー45は、選択された画像の保存先を特定画像フォルダ11または一般画像フォルダ12のいずれにするかの選択を受け付けるための第1選択ボックス45aおよび第2選択ボックス45bを選択可能に設けた内容になっている。よって、ユーザが第1選択ボックス45aまたは第2選択ボックス45bを選択した状態で保存ボタン45cが選択される操作が行われると、選択されたボックスに応じたフォルダ(特定画像フォルダ11または一定画像フォルダ12のいずれか)が保存先(記憶先)として選択された旨がCPU1aに伝えられる。なお、画像の保存時に、図6(b)に示す保存先選択メニュー45を表示することで、ユーザが自由に画像の保存先を選択できるようになり、ユーザの使い勝手に応じたデータ保存状態を提供している。
図6(b)の保存先選択メニュー45で、特定画像フォルダ11が保存先として選択された場合、メールプログラム8は、図6(a)で選択された画像(特定画像)に一致する画像が既に特定画像フォルダ11に存在するか否かを、CPU1aに一致画像検出手段として検出させることを規定している。一致する画像が検出されなかった場合、選択された画像(特定画像)は、そのまま特定画像フォルダ11に記憶(保存)されると共に、図7(a)に示すように保存完了ウインドウ46が表示部3に表示される。これにより、携帯電話機1のユーザが、新たなHTMLメールの作成時に利用できる特定画像(絵文字画像)の数を豊富にでき、豊かな表現のHTMLメールを作成しやすくなる。
一方、一致する画像が検出された場合、メールプログラム8は、図7(b)に示すように、特定画像フォルダ11に、選択された画像(特定画像)に一致する画像が既に存在する旨(同一の画像が既に保存されている旨)を表した通知ウインドウ47を表示部3に表示出力する制御をCPU1aに行わせることを規定している。なお、図7(b)の通知ウインドウ47は、ユーザから保存処理の中止指示を受け付けるための第1ボタン47aと、保存処理の続行指示を受け付けるための第2ボタン47bを設けており、これらのボタン47a、47bでユーザからの操作指示を受け付けると、CPU1aは受け付けたボタン47a、47bに対応付けられた処理を行うことになる。
なお、選択された画像が、特定画像フォルダ11に保存されている各画像と一致するか否かの処理は、比較対象の画像ファイルを形成するバイナリデータの一致度を検出することで行っている。なお、別の方法としては、特定画像フォルダ11に画像を保存する際に、検出用のデータを作成しておき、その検出用のデータと保存対象となる画像のデータとを比較することで、一致するか否かの検出処理の迅速に行うことも可能である。
図8は、上述した携帯電話機1による受信メールに関する一連の処理の中の保存処理(受信メールリスト生成方法の処理の一部分)に関する処理手順を示した第1フローチャートである。以下、この第1フローチャートに従って携帯電話機1の処理内容を整理して説明する。
第1フローチャートにおいて携帯電話機1は先ず、電子メールを受信したか否かを判断する(S1)。電子メールを受信していない場合(S1:NO)、受信待ちとなり、電子メールを受信した場合(S1:YES)、次に携帯電話機1は、受信メールが画像貼付メールであるか否かを検出する(S2)。受信メールが画像貼付メールであることを検出した場合(S2:YES)、携帯電話機1は、その画像貼付メールに含まれる画像が特定画像条件を満たすか特定画像であるか否かを検出する(S3)。特定画像であることを検出した場合(S3:YES)、携帯電話機1は、特定画像を含む画像貼付メール(受信メール)に対して識別フラグを立ててから(S4)、受信メール(画像貼付メール)を受信メールフォルダ9に記憶する(S5)
なお、受信メールが画像貼付メールでない場合(S2:NO)、および画像貼付メールに含まれる画像が特定画像でない場合(S3:NO)、携帯電話機1は、いずれも識別フラグを立てることなく、受信メールを受信メールフォルダ9に記憶する(S5)。
また、図9は、上述した携帯電話機1による受信メールリストの生成表示に関する一連の処理手順(受信メールリスト生成方法の処理の他の部分)を示した第2フローチャートである。この第2フローチャートでは、先ず携帯電話機1は、図5の受信メールリスト40を表示する指示操作(表示操作)をユーザから受け付けたか否かを判断する(S10)。表示操作を受け付けていない場合(S10:NO)、操作待ちとなり、表示操作を受け付けた場合(S10:YES)、携帯電話機1は、図5に示す受信メールリスト40を生成する(S11)この際、携帯電話機1は、識別フラグが立てられた受信メール(画像貼付メール)に係る欄(図5では第1欄40aおよび第3欄40c)の背景色を他の欄と相違する青色にして、画像貼付メールが一目で判断できるようにして、受信メールリスト40の表示を行う(S12)。
さらに、携帯電話機1は、受信メールリスト40において、選択枠41の移動により特定画像を含む受信メール(画像貼付メール)が選択されたか否かを識別判断する(S13)。特定画像を含む受信メールが選択されたことを判断した場合(S13:YES)、携帯電話機1は、発光部6を発光、振動発生部1iから振動発生およびスピーカ5から音出力を行い(S14)、ユーザに現在選択中の受信メールは特定画像を含んでいることを伝える。また、携帯電話機1は、特定画像を含む受信メールが選択された状態で、決定キー4eの押圧操作が行われたか否かを判断し(S15)、押圧操作が行われていない場合(S15:NO)、特定画像を含む受信メールが選択されたか否かを識別する段階(S13)へ戻る。なお、特定画像を含む受信メールが選択されていない場合(S13:NO)、決定キー4eの押圧操作が行われたか否かを判断する段階(S15)へ進む。
図10に示す第3フローチャートは、図9の第2フローチャートで押圧キー4eの押圧操作が行われた場合(S15:YES)の処理手順を示している。この場合、携帯電話機1は、図3(a)に示すようなHTMLメール20のメール本文を表示部3に表示し(S20)、それから編集モードが選択されたか否かを判断する(S21)。編集モードが選択されない場合(S21:NO)、選択待ちとなり、選択された場合(S21:YES)、携帯電話機1は、図6(a)に示すように、メール本文中の文字または画像へ移動するカーソル32を表示して、特定画像(画像30a〜30cのいずれか1つ)にカーソル32が合わさって選択されたか否かを判断する(S22)。選択されていない場合(S22:NO)、選択待ちとなる一方、選択された場合(S22:YES)、携帯電話機1は、下欄の保存ボタン33の操作を受け付けたか否かを判断する(S23)。
保存ボタン33の操作を受け付けていない場合(S23:NO)、操作待ちとなる一方、保存ボタン33の操作を受け付けた場合(S23:YES)、携帯電話機1は、図6(b)に示す保存先選択メニュー45を表示する(S24)。この保存先選択メニュー45で特定画像フォルダ11または一般画像フォルダ12のいずれが保存先に選択されたかを判断する(S25)。一般画像フォルダ12が保存先に選択された場合(S25:一般画像フォルダ)、携帯電話機1は選択中の画像を一般画像フォルダ12に保存(記憶)して(S29)、処理を終了する。
また、特定画像フォルダ11が選択された場合(S25:特定画像フォルダ)、携帯電話機1は、選択された画像に一致する画像が、特定画像フォルダ11に存在するか否かを検出する(S26)。一致する画像が存在しなかった場合(S26:NO)、携帯電話機1は、選択された画像を特定画像フォルダ11に保存(記憶)し(S28)、図7(a)に示す保存完了ウインドウ46を表示して処理を終了する。一方、一致する画像が存在した場合(S26:YES)、携帯電話機1は、図7(b)に示す通知ウインドウ47(同一画像が存在する旨を表したもの)を表示し(S27)、この場合は、通知ウインドウ47が有するボタン47a、47bのいずれかで受け付けた操作指示に応じた処理を行ってから、一連の処理を終了する。
以上のように本実施形態に係る携帯電話機1は、図5に示す受信メールリスト40を生成して表示するので、ユーザは受信メールリスト40を見るだけで、特定画像を含む受信メールが何れであるかを判別でき、従来に比べて特定画像を含む受信メールを見つけやすいと云うメリットがある。また、屋外で直射日光等の関係により、受信メールリスト40の各欄の色判別が見分けにくいような場合でも、選択枠41(カーソル)が移動して、特定画像を含む受信メールに合わさると、自動的に発光部6の発光、振動の発生および音出力が行われるので、選択中の受信メールが特定画像を含むことをユーザはダイレクトに判別できる。
さらに、メール本文中に貼り付けられた特定画像を保存する場合は、図6(b)に示す保存先選択メニュー45が表示されるので、ユーザの使い勝手に合わせて特定画像の保存先を自由に選ぶことができる。さらにまた、保存を希望した画像が、既に特定画像フォルダ11に存在すれば、ユーザに以降の処理をどうするかを問い合わせるので、ユーザの意向に応じた保存処理を行える。
なお、本発明に係るメール受信装置は、上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、種々の変形例が存在する。例えば、本発明に係るメール受信装置は、図1に示す外観の携帯電話機1に以外にも、ストレートタイプの外観の携帯電話機等にも勿論適用可能であり、また、携帯電話機以外にも、電子メールを送受信できる各種情報機器(通信機能を有するコンピュータ、PDAおよびスマートフォン等)にも上述した内容を適用可能である。
また、図5に示す受信メールリスト40は、特定画像を含む受信メール(画像貼付メール)の欄の背景色を他と相違させるようにしているが、背景色を変える以外で形態を相違させて、特定画像を含む受信メールをユーザが識別できるようにしてもよい。例えば、特定画像を含む受信メールを表す文字のフォント形状を、他の受信メールと相違させること、特定画像を含む受信メールの欄に模様を付けて識別可能にすること、特定画像を含む受信メールの欄にアイコンのような印を付けて識別可能にすることも考えられる。
また、特定画像を含む受信メールに係る色を、他の受信メールに係る色と相違させる場合でも、文字色を相違させること、欄の周囲枠色を相違させること等も適用可能である。また、特定画像を含む受信メールに係る色を他と相違させる場合は、特定画像を含む受信メールに係る色を、特定画像に応じた色成分に合わせるようにしてもよい。この場合、メールプログラム8は、その特定画像に係る色成分をCPU1aに色成分検出手段として検出させ、特定画像を含む受信メールに係る色を、検出した色成分に応じた色にして受信メールリスト40を生成することになる。
なお、色成分の検出は、特定画像を構成する各画素の色の割合が最も多い色を色成分として検出することになる。また、検出対象は特定画像だけではなく、特定画像を含む受信メールの背景色または文字色も検出して、全体的に最も使用割合の多い色を、色成分として検出するようにしてもよい。このようにすることで、受信メールリスト40を観れば、特定画像を含む画像貼付メールの色イメージを予め予測できると云うメリットがある。さらにまた、色成分を検出する場合は、検出した色成分に応じた色に切り替えて発光部6を発光させる制御をCPU1aが行うようにしてもよい。即ち、発光部6は、発光色が異なる発光素子6a〜6cの点灯を制御することで発光色の切替可能なので、検出した色成分に応じた発光色に切り替えて発光させれば、発光色によっても、特定画像を含む画像貼付メールの色イメージを予め予測できる。
また、図3(b)に示すHTMLメール21に示すようなアニメーションGIFによる動的な画像31a(星が点滅するように表示される特定画像)がメール本文中に貼り付けられた受信メールが受信メールリスト40で選択されたときは、間歇的な発光、間歇的な振動発生、または間歇的な音出力を行って、動的な画像が含まれていることをユーザに伝えるようにしてもよい。さらに、動的な画像(動的な特定画像)が画像貼付メールに含まれる場合、その動的な画像の動的速度をCPU1aが動的速度検出手段として検出し、検出した動的速度に合わせて間歇的な発光、間歇的な振動発生、間歇的な音出力を行ってもよい。
図11(a)は、CPU1aが検出した図3(b)の動的な画像31aの点滅状態(動的速度に相当)を示すグラフである。このグラフでは、時間0〜t1で動的な画像31aは非表示であり、時間t1〜t2で表示となり、以降、非表示と表示を所定の間隔で交互に繰り返すようになっている。図11(b)は、図11(a)に示す動的な画像31aの動的速度(非表示と表示の切り替える時間タイミングに相当)に合わせて発光部6が消灯および発光を交互に繰り返す状況を示すグラフである。また、図11(c)は、図11(a)に示す動的な画像31aの動的速度(非表示と表示の切り替える時間タイミングに相当)に合わせた間隔で振動発生部1iが振動の停止および発生を交互に繰り返す状況を示すグラフである。さらに、図11(d)は、図11(a)に示す動的な画像31aの動的速度(非表示と表示の切り替える時間タイミングに相当)に合わせて音出力処理部1gが音の停止および出力(音のリズムに相当)を交互に繰り返す状況を示すグラフである。このように図11(b)〜図11(c)に示すような発光、振動発生および音出力の制御を行うことで、画像貼付メールに含まれる動的な画像の動く状況をある程度、予測できるメリットがある。
また、図12は、変形例の携帯電話機1で内部バス1kに接続されるニオイ発生部15(ニオイ発生手段に相当)を示している。このニオイ発生部15は、ニオイ要素を固めた熱溶融物を電気的に発生させる熱で溶融させてニオイを発生させる仕組みとなっており、CPU1aの制御指示があると電気的に熱を生じさせてニオイを発生させる。よって、このニオイ発生部15も発光部6、振動発生部1iおよび音出力処理部1gと同様に作動させることで、ニオイによっても、ユーザは受信メールリスト40で選択状態の受信メールに特定画像が含まれることを判別できる。
なお、これらの発光部6、振動発生部1i、音出力処理部1gまたはニオイ発生部15の全てを、携帯電話機1は必ず具備しなければならないわけではなく、これらの中の少なくとも1つを具備すれば、選択状態の受信メールに特定画像が含まれることをユーザに伝えることができる。また、図5に示すような受信メールリスト40の形態(特定画像を含む受信メールが他の受信メールと相違する形態)は、これらの発光部6、振動発生部1i、音出力処理部1gまたはニオイ発生部15と組み合わせることなく、どちらか一方だけを用いるようにしてもよい。
また、特定画像を含む画像貼付メールが編集モードで表示部3に表示される場合は、図13(a)に示す形態にしてもよい。図13(a)の編集モードのHTMLメール20は、メール本文20aの中に貼り付けられた画像の中に特定画像があることが検出された場合、検出された特定画像(画像30a〜30c)を抽出して選択可能に配置した画像リスト60を配置した内容を示している。これらの表示処理はCPU1aにより制御されるものであり、このような画像リスト60を表示することで、ユーザは、自分が保存したい特定画像をそれぞれ比較して選びやすくなるメリットが生じる。なお、画像リスト60で保存するために画像が選択されると、自動的に特定画像フォルダ11に保存されるようにしてもよく、図10の第3フローチャート中のステップS24〜S28のような処理を行うようにしてもよい。
さらに、図13(b)に示すような変形例の画像リスト61に示すように、画像リスト61を生成表示する際に、配置する各特定画像に一致する画像が既に特定画像フォルダ11に存在するか否かを検出し、もし、一致する画像が存在する特定画像があれば、保存できないアイコン61aを、その特定画像(図13(b)では画像30c)に対応させて画像リスト61中に表すことが好適である。このようにすることで、既に保存している特定画像をユーザは判別できるので、保存対象の特定画像を選ぶ際に効率的に対象を選ぶことが可能になる。