JP5072346B2 - 体液処理器用の筒状容器及び体液処理器及び体液処理器用の筒状容器を成型する方法 - Google Patents

体液処理器用の筒状容器及び体液処理器及び体液処理器用の筒状容器を成型する方法 Download PDF

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Description

本発明は体液処理器用の筒状容器及びこれを用いた体液処理器に関する。さらに詳しくは、耐衝撃強さの高くないプラスチック材料を用いて射出成型された場合においても、実用的な耐衝撃性を有する体液処理器用の筒状容器及びこれを用いた体液処理器及び体液処理器用の筒状容器を成型する方法に関する。
近年、患者の血液を体外に取り出して血液中の老廃物を透析や濾過により除去したり、自己抗体、免疫複合体、低密度リポ蛋白質などの病因物質を吸着や濾過により除去したりした後、浄化された血液を患者に戻す体外循環式血液浄化療法が普及している。例えば、慢性腎不全患者に対する血液透析療法、自己免疫疾患患者に対する吸着療法、ダブルフィルトレーションプラズマフェレーシス療法、血漿交換療法、高脂血漿患者に対するダブルフィルトレーションプラズマフェレーシス療法、吸着療法、肝炎患者に対する血漿交換療法、吸着療法、潰瘍性大腸炎に対する白血球除去療法、敗血症に対する吸着療法、等である。
これらの血液浄化療法には、血液中の尿毒素を除去するための血液透析器、血液濾過器、血液透析濾過器、血液を血球と血漿に分離する血漿分離器、血漿成分を高分子量の成分と低分子量の成分に分離する血漿成分分離器、血漿成分中の特定の蛋白質、脂質、エンドトキシン、サイトカイン等を吸着する血漿成分吸着器、血液中の白血球を除去する白血球除去器、等の体液処理器が用いられる。
体液処理器は、筒状容器の内部に体液から目的成分を除去する分離材が充填され、その両端部には体液を出入させるためのノズルを設けた密閉キャップが取り付けられた構造であり、軽量かつコンパクトな使い捨て品として用いられるため、また、用途によっては内部の視認性が必要なため、容器やキャップ等の部材にはプラスチック材料が用いられる。
体液処理器用の筒状容器に用いられるプラスチック材料としては、耐衝撃性や透明性がきわめて高いという理由からポリカーボネート樹脂が特に優れているといえる。しかし、入手の容易さ、成型や加工の容易さ、あるいは樹脂コストの安さ等の観点から、衝撃強さはポリカーボネート樹脂よりも劣るものの、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂等のプラスチック材料でも実用できるため、このような樹脂材料が用いられることも多い。
体液処理器は、用途によっても異なるが一般的に縦長形状のタイプが多く、また、全体を軽量コンパクトにする必要があるため、体液処理用の筒状容器も縦長構造で、かつ肉薄に成型されることが多い。また、筒状容器自体にノズルや屈曲部などが設けられることもある。このように、単純な筒体に比べて複雑な形状をしているため、射出成型する際に容器にウエルドラインが発生する。ウエルドラインとは、射出成型時に、金型のゲートから流入する溶融したプラスチック材料のいくつかの流れが合流する部分にできる筋状の痕跡であるが、汎用的な成型品では外観上の問題が重視され、これを目立たなくする工夫が種々なされている。
非特許文献1によると、ウエルドラインはショートショットと同じ原因で起こり、エアベント(ガス抜き)不良が大きな要因である。また、樹脂の流れが合流する事でキャビティ内のエアまたはガスの逃げ場が無くなり、トラップされたエアがウエルドラインとして成型品に現われる。この原因であるエアベント不良の改善には、スリット方式が一般的で、特にパーティングライン(金型分割面)にエアベント用のスリットを設けると、清掃が頻繁に実施できるため好ましいとされている。他には、ポペット弁方式やポーラスメタル方式等があり、設置場所はゲートから遠い部位が適切とされている。そして、これらの工夫により外観上の問題が解決されることが記載されている。
また、特許文献1には、ウエルドラインの位置にガスを取り除くピンを設置することにより、バリの発生が抑えられ、外観不良が改善された良好な表面状態のゴルフボールが得られることが記載されている。
特許文献2には、入れ子の凹部の周縁側に、入れ子の内周壁と外周壁とを連通させる切欠き部を設けることで入れ子の凹部を開放し、成型時に凹部内に溜まったガスを切欠き部から入れ子と穴部との隙間へ移動させることが記載されている。この方法によれば、入れ子の凹部内にガスが滞留しないので凹部内を溶融材料がスムーズに流れ、樹脂成形品に溶融樹脂の充填不足によるショートショットが生じることはなく、ピボット部をきれいな球面に成形することができる。また、凹部内のガス抜きが充分に行われるため、樹脂成形品に溶融材料の合わせ目であるウエルドラインを目立たなくすることができる。しかしながら、この技術では成型品に余計なリブが形成されてしまうため、外観上別な問題が起こってしまう。
さらに、特許文献3には、成形品に凹部または孔を形成するためのコアピンを備えた射出成形用金型において、射出時、コアピンがキャビティに突出していることにより、成形品にウエルドラインやガス焼けが発生するのを防止すること、さらにガス焼けを防止することにより強度低下を防止できることが記載されている。しかしながら、この技術は成形品に凹部または孔を形成する射出整形用金型に限定されており、また、凹部や孔の形成は内表面にしかガス抜きが形成されないので充分な対策とはなり得ない。
このように、汎用的な成型品のウエルドラインについては、主に外観上の問題を解決することに主眼をおいた改善策が中心であった。
ところで、体液処理器が医療現場で用いられる際、生理食塩液のような等張電解液で予めプライミング操作が行なわれる。プライミング操作は、体液処理器の内部を洗浄する目的もあるが、同時に内部の空気を十分に除くことも重要な目的である。体液処理器の容器の内壁や分離材に空気が付着したまま治療を実施すると、体液が空気と接触して血液凝固を惹起したり、分離材の空気接触部が本来の機能を発揮できない等の問題が生じるからである。
体液処理器には、極細の中空糸膜や多孔質粒子等の分離材が高密度に充填されているため、また、全体が縦長形状であることが多いため、内部の空気、特に微小な気泡は洗浄液の流れだけで抜くことが困難となる。そこで、通常は、金属製の鉗子などの硬い備品や治具を用いて容器側面やキャップを叩き、その衝撃や振動を利用して空気抜きの操作が行われる。しかし、叩く強さや回数、あるいは鉗子の当たり方等が一定しないため、たまたま過剰な衝撃が加わると、稀ではあるが筒状容器やキャップにクラックが入ったり、割れたりすることがあった。当然ながらその時点で体液処理器を交換しなければならず、プライミング操作を最初からやり直すことになる。
この点について本発明者が検討したところ、体液処理器用の筒状容器においては、一見すると均質に成型されているように見えてもウエルドライン付近の耐衝撃性が特に低く、それがプライミング操作時の容器損傷に関係していることを知見した。
特開平10−156891号公報 特開2003−305750号公報 実開平5−91823号公報 著者名:福島有一、プラスチック射出成形金型設計、日刊工業新聞社、発行2002年11月18日、7頁、75〜79頁、126〜132頁
しかしながら、体液処理器用の筒状容器は、コストパフォーマンスの観点から肉薄容器を用いることが重要なため、単に容器を肉厚にして強度を高めることは得策ではなかった。一方、前述のとおり、成型品に現われるウエルドラインについては、その外観上の欠点を改善することだけに着目されており、ウエルドライン付近の強度、特に耐衝撃強さの改善を目的にした検討は従来なされていなかった。
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑みて、ポリカーボネート樹脂に比べて耐衝撃強さが低いプラスチック材料を用いて射出成型された体液処理器用の筒状容器であっても、ウエルドライン付近の強度低下の少ない筒状容器を得ることである。すなわち、プライミング操作時に鉗子等で叩き過ぎてもクラック等の容器損傷が起こり難い、高い耐衝撃性を有する体液処理器用の筒状容器を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、射出成型に特定構造の金型を用いてガス排出を行なうと、得られる体液処理器用の筒状容器がウエルドラインが現われる位置においても高い耐衝撃性を有することを見出し、本発明を得るに至った。すなわち、本発明は以下を含む。
(1)成型品の1本のウエルドラインが現われる位置に当接する外側および内側の金型部分にウエルドラインとガス排出部が少なくとも7箇所以上で互いに接するようにガス排出部を設けた金型を用い、耐衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を射出成型して得られることを特徴とする、肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器。
(2)
前記ガス排出部は、金型分割面のベント溝、ガス逃がしピン、突き出しピンとピン穴の隙間の何れか一つ以上に配設されることを特徴とする前記(1)に記載の体液処理器用の筒状容器。
(3)
前記プラスチック材料が、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂の何れかであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の体液処理器用の筒状容器。
(4)
前記体液処理器が血液透析器であることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れかに記載の筒状容器。
(5)前記(1)〜(3)の何れかに記載の筒状容器に、中空糸膜束、不織布、多孔質粒子の何れかが充填され、その両端部に、体液を出入させるためのノズルを設けた密閉キャップが取り付けられたことを特徴とする体液処理器。
(6)ウエルドライン上の耐衝撃強さが、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さと比較して55%以上保持されていることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れかに記載の体液処理器用の筒状容器。
(7)肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器を成型する金型において、成型品の1本のウエルドラインが現われる位置に当接する外側および内側の金型部分にウエルドラインとガス排出部が少なくとも7箇所以上で互いに接するようにガス排出部を設け、前記金型内に耐衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を注入し、冷却・固化することにより、肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器を成型する方法。
本発明により、ウエルドライン付近の強度低下が少なく、鉗子等で叩き過ぎてもクラック等の容器損傷が起こり難い、すなわち高い耐衝撃性を有する体液処理器用の筒状容器を提供することができる。従って、プライミング操作をトラブルなく進めることができ、ひいては、安全な体外循環式の血液浄化療法が行なうことができる。また、入手し易く、成型や加工の容易なプラスチック材料を用いることができるので、体液処理器用の筒状容器の成型精度、成型タクトが改善され、体液処理器の組立工程が改善されることも期待できる。さらには、安価な汎用プラスチック材料を用いることができるので、構成部材のコストメリットも得られる。
本発明でいう体液処理器とは、図1〜図4の側断面模式図に示すような筒状容器の内部に体液から目的成分を除去する分離材が充填され、その両端部には体液を出入させるためのノズルを設けた密閉キャップが取り付けられたものである。このような構造・形状は、血液透析器や種々の分離カラム等に一般的なものであり、その詳細は特に限定されるものではない。
分離材は、透析や濾過用の中空糸膜の束、円筒状に積層した濾過や吸着用の不織布、吸着用の多孔質粒子等であり、中空糸膜や不織布の場合には、その両端部がポッティング加工されて容器内面に固定され、多孔質粒子の場合には、粒子が流出しないように容器内面が仕切り加工されている。
体液処理器は、軽量かつコンパクトな使い捨て型医療器具として用いられる。また、用途によっては内部の視認性も必要である。このため、特に筒状容器やキャップにはプラスチック材料が用いられる。
また、透析効率や分離段数を高める理由から、全体としては縦長の円筒形状となる。廃棄物の削減と輸送・保管の便利性を考慮しての小型化、医療コスト低減の要求から容器の肉薄化、装置などの互換性を考えた構造等を考慮すると、具体的には長さが約10〜30cm、幅(最大径)が約5〜10cm(筒状容器側のノズルの出っ張りも含めるとさらに3〜5cm増)であり、容器の肉厚は約1〜3mmに留まる。
従って、体液処理器用の筒状容器も縦長構造となり、さらに、膜型の体液処理器のように筒状容器の側面両端部付近にも透析液や濾過液用のノズルが2つ設けられたものや、屈曲部等が設けられることもある。特に、筒状容器側面のノズルはISO8637に規程されるノズル(ポート)形状が一般的に用いられ、凹凸等の複雑な形状を有しているものが多い。
このように、体液処理器用の筒状容器は、単純な筒体とは違って非常に複雑な形状をしているため、射出成型する際に筒状容器の縦方向や横方向にウエルドラインが必ず現われる。プライミング操作時には筒状容器の中央部を叩くことが多いため、特に問題が発生するのは筒状容器の中央部に発生するウエルドラインである。
本発明におけるウエルドラインとは、金型のゲートから流入する溶融したプラスチック材料のいくつかの流れが合流する部分に現われる筋状の痕跡のことを言う。
金型のキャビティの中に樹脂を流入させる口であるゲートは、複数個所の場合と一箇所の場合がある。例えばゲートが複数個所ある場合には、平板の成型のような場合でも樹脂の複数の流れが発生し、ゲート間の樹脂の流れが合流する部分に目視で観察されるラインが現われる。この線状の模様がウエルドラインと呼ばれる。
一方、ゲートが一個所の場合でも、筒状容器のようなものでは分割された流れが再び合流する部分にウエルドラインが現われる。後者のウエルドラインはウエルドマークとも呼ばれ、樹脂がキャビティに流入する際、流れの合流点に現われる線状の表面模様である。原因としてはショートショット(充填不良)と同様にエアベント不良が大きな要因であるが、ショートショットと異なるのは、合流部の溶融樹脂先端の粘度増大の影響が大きいことである。また、流れの合流により、キャビティエアの逃げ場が無くなるエアトラップが最終的にウエルドラインとして現われる場合もある。
これらの成形不良要因は、外見上の問題だけでなく樹脂の強度低下を起こすことも知られてはいる。しかし、汎用的な樹脂成型品で強度低下が問題視されるのはkg・m/cmという次元である。これに対して、体液処理器の筒状容器がプライミング操作時に問題視されるのは、kg・cm/cmという2桁も低い次元での強度低下である。
このような低い次元での強度低下は汎用品の分野ではそもそも考慮されなかったが、(1)独特の使われ方をする体液処理器の筒状容器にあっては固有の問題となること、(2)その強度低下がウエルドラインに起因すること、(3)特定の金型を用いて成型すると、容器の肉厚を上げずに耐衝撃性を確保できること、を本発明者が見出したのである。
従って本発明においては、ウエルドラインに起因する強度低下を防止しつつ体液処理器用の筒状容器を射出成型するにあたり、温度・圧力・速度等の溶融樹脂の流れ性を特に制御する必要はない。ただし、成型品である体液処理器用の筒状容器のウエルドラインが現われる位置に当接する金型部分にガス排出部を設けた金型を用いることが必要である。ここでいう金型部分とは、金型のキャビティとコアの両方である。
このような金型を用いて射出成型することにより、ウエルドライン付近の耐衝撃性が格段に向上するので、プライミング操作により適した体液処理器用の筒状容器が得られる。なお、ウエルドラインは、金型のゲート位置やゲート数により、筒状容器の縦軸方向に略平行に現われる場合と縦軸方向に略垂直に現われる場合があるが、何れのウエルドラインも筒状容器の耐衝撃性に大きく関与する。このため、本発明では何れの場合も含む。
一般に射出成型の場合、キャビティ内の空気が完全に抜けないと、ウエルドラインの他にショートショットやヒケが起こったり、残った空気が圧縮されて発熱し、成型品に焼けを生じる等の成型不良が起こる。これらの成形不良を防止するため、筒状容器の場合、通常は金型にエアベントが設けられる。エアベントとは、射出された溶融樹脂がキャビティに充填しやすいように流路内の空気を効果的に排除する排気路を指し、「ガス抜き」または「ガスベント」とも呼ばれる。これはエアベントがキャビティ内に閉じ込められた空気だけでなく、溶融樹脂から発生するガスをも排気する機能をもつことによる。
本発明において、ガス排出部とはこのエアベントのことであり、金型面において適切な深さがあり、ガスは抜けるが溶融したプラスチック材料は殆ど漏れない程度の隙間を持つ構造部分のことをいう。本発明ではガス排出部を設ける位置が特に重要であって、ガス排出部の具体的な構造は何ら限定されない。従って、エアベントとして用いられる公知の構造であれば何れでも利用できるが、好ましくは金型分割面のベント溝、ガス逃がしピン、突き出しピンとピン穴の隙間を例示できる。中でも中空糸膜が充填される体液処理器の場合には、微細な中空糸膜の損傷を防止する上でバリのでき難いガス逃がしピンが特に好ましい。
これらのエアベント類の溝の数、幅、深さ、あるいはピンの本数、サイズ、設置間隔やピン穴の径についても特に限定されず、筒状容器のサイズや成型条件と合わせて適宜設定すればよい。
本発明において、ウエルドラインが現われる位置に当接する金型部分にガス排出部を設けた状態とは、金型に設けたガス排出部が筒状容器に現われるウエルドラインに少なくとも接しており、それによって成型時のキャビティガスがガス排出部へ抜けることができる状態をいう。たとえ僅かな距離であっても、ウエルドラインとガス排出部が互いに接しない限り、キャビティガスの排出は十分に行われず、結果としてウエルドライン付近の耐衝撃性が非常に低いものとなる。ガスの排出をより確実に行なうために、ガス排出部が該ウエルドライン上に完全に跨る形で位置する状態が特に好ましい。
このように、筒状容器面に現われるウエルドラインと金型のガス排出部との位置合わせを行なう方法は特に限定されない。例えば、ガス排出部を設けずに試験的に成型し、ウエルドラインが現われる位置を予め確認する。その上で金型を改造し、ウエルドラインが現われる位置に当接するようにガス排出部を設けるとよい。
本発明において、プラスチック材料の耐衝撃強さとは、ASTM(American Society for Testing and Materials;米国材料試験協会)−D256に規格化されたアイゾット衝撃試験により求められる値である。この値は材料の衝撃に対する強さ、特に靭性を表わすものである。
本発明に用いられる耐衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を例示すると、ポリプロピレン樹脂、一般用ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン6樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂等である。
これらのプラスチック材料は、背景技術に説明したとおり、耐衝撃強さはポリカーボネート樹脂より劣るものの、樹脂コストが安価なうえ、医療用部材の分野では使用経験が長く、高い安全性が確認されている。また、プライミング操作時に著しく過度な衝撃を受けない限り、体液処理器用の筒状容器としては十分実用性がある。
体液処理器用の筒状容器としては、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂が好ましい。また、キャップやポッティング剤との接着性や耐放射線滅菌性に優れる点から、ポリスチレン樹脂またはスチレン・ブタジエン共重合体樹脂が特に好ましい。
一方、耐衝撃強さがもともと大きいポリカーボネート樹脂(75〜100kg・cm/cm程度)やABS樹脂(15〜50kg・cm/cm程度)等は、筒状容器を成型したときに耐衝撃強さの低い部分ができたとしても、その部分の強度も十分高く、容器損傷は考え難いため本発明には含まれない。本発明は、十分実用的ではあるが、きわめて希に過度な衝撃を受けた際に耐衝撃性が問題となる成型品の欠点を改善するものである。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の図面に例示したものに限定されるものではない。
図1〜図4は、本発明の体液処理器用の筒状容器の成型態様を示す模式図である。
図1に示すように、筒状容器1の円周面の中央一箇所に樹脂の入口(ゲート)2を設けて成型すると、ゲート2から射出された溶融樹脂がゲート2に対面する容器円周面上で合流し、容器の軸方向に平行なウエルドライン3が現われる。この例では、筒状容器1にウエルドライン3が現われる位置を予め確認した後、該ウエルドライン3に当接する筒状容器1の外表面側の金型部分に、ガス排出部であるガス逃がしピン6が3本、略等間隔に取り付けられている。一方、内表面側の金型は筒状容器の両端部側から互いに延出し、容器中央部で分割面4を合わせるように設置されている。
このような金型を用いて衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を射出成型すると、ガス逃がしピン6からガスが排出されながら溶融樹脂が合流し、それらのピンに当接してウエルドライン3が現われる。得られた体液処理器用の筒状容器には分離材が充填され、さらに密閉キャップが取り付けられて体液処理器に組立てられる。
このように得られた体液処理器用の筒状容器は、使用前のプライミング操作の際に鉗子のような硬いもので叩かれても、クラックや割れを生じない程度の充分な耐衝撃強さを持つ。また、この例のようにゲートを一個所にすると、金型構造上の強度が一番保てる事から金型寿命が一番長く、生産タクトを高めた生産性の向上が可能となる。さらに、ウエルドラインを短くできることから、耐衝撃性の点で最も好ましい構造となる。
図2に示すように、筒状容器1の円周面の両端付近二箇所にゲート2を設けて成型すると、ゲート2から射出された溶融樹脂が容器中央部で合流し、容器の軸方向に垂直なウエルドライン3が現われる。なお、該ウエルドライン3と金型分割面4とを便宜的に区別するために、図面上ではウエルドライン3を若干斜めに図示している。
この例でも、筒状容器1にウエルドライン3が現われる位置を予め確認した後、該ウエルドライン3に当接する筒状容器1の外表面側の金型部分に、ガス排出部であるガス逃がしピン6が2本、対面して取り付けられている。一方、内表面側の金型は図1のものと同様である。
この例でも、図1の場合と同様にガス排出がなされ、また現われるウエルドラインは短いものとなり、耐衝撃強さに優れる筒状容器が得られる。但し、ゲートを二箇所としたデメリットから金型寿命は図1の場合より劣る。
図3においては、筒状容器1の両端部にネジが付与された点だけが図2の態様と相違しており、成型方法や得られる効果は図2の場合と同様である。
図4に示すように、筒状容器1の円周面の中央四箇所にゲート2を設けて成型すると、各ゲート2から射出された溶融樹脂が各ゲート2の中間部の容器円周面上で合流し、容器の軸方向に平行な4本のウエルドライン3が現われる。なお、該ウエルドライン3と金型分割面5とを便宜的に区別するために、図面上ではウエルドライン3を若干斜めに図示している。
この例では、筒状容器1にウエルドライン3が現われる位置を予め確認した後、該ウエルドライン3に当接する筒状容器1の外表面側の金型部分に、ガス排出部である金型分割面5のベント溝が軸方向に4本と軸に略垂直方向に2本設けられている。一方、内表面側の金型は筒状容器の両端部側からお互いに延出し、図の容器上側の分割面4を合わせるように設置されている。この例でも、図1の場合と同様にガス排出がなされ、耐衝撃強さに優れる筒状容器が得られる。但し、ゲートを四箇所としたデメリットから金型寿命は図1の場合よりは劣る。
以上述べたとおり、本発明の体液処理器用の筒状容器は、ウエルドライン付近の耐衝撃性が改善されているため、使用前のプライミング操作における空気抜きの際に硬い物品で叩かれてもクラックや割れが生じ難いものである。
体液処理器には、血液透析器、血液濾過器、血液透析濾過器、血漿分離器、血漿成分分離器、血漿成分吸着器、白血球除去器等が挙げられるが、中でも血液透析器は、米国や台湾等の海外においてリユースされる点が特徴的である。リユースとは、使用後の血液透析器を洗浄・再生処理し、同一患者に限って数回から数十回繰り返し使用する治療法であるが、その度にプライミング操作を経るので他の体液処理器よりも桁違いに多くの衝撃を受けることになり、筒状容器の耐衝撃性が特に重要となる。本発明の体液処理器用の筒状容器は、耐衝撃性を著しく高めた結果、一部でリユースされる血液透析器用の筒状容器として特に好ましいものである。
〔実施例〕
以下、実施例によって、本発明の作用効果をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。まず始めに、成形品の衝撃強さを評価する測定方法について説明する。
[強度試験A]
図5(a)及び(b)に示すように、振子型衝撃試験機(株式会社東洋精機製作所、No.555)を用いてASTM−D256に規格化されたアイゾット衝撃試験を実施し、試験片の耐衝撃強さを求めた。試験片はノッチ無しで行ない、試験片を固定する際に衝撃部位がウエルドラインに当たるように測定した。試験は、長さ・幅・厚みが同一でウエルドラインを含む試験片と含まない試験片について実施し、ウエルドラインが形成された試験片が、ウエルドラインを含まない試験片の耐衝撃強さをどの程度保持しているかを評価した。
[強度試験B]
図5(c)に示すように、デュポン衝撃試験機(株式会社東洋精機製作所、No451)を用いてASTM−D2794に規格化された重り落下試験を実施し、筒状容器の耐衝撃強さを求めた(試験は重り300gで実施)。すなわち、筒状容器のウエルドライン上に試験機の突起部を設置し、その上部に試験機の重りを落下させることにより突起物に衝撃を加える。図5(d)に示す先端形状の突起部を用い、重りの落下高さを変化させながら筒状容器が割れる落下高さを予め確認した。次に、そのようにして確認された高さ前後で15点以上の試験を行ない、下記の数式から耐衝撃強さを算出した。この試験方法によれば、試験片ではなく製品形状のままで測定できるため、実際の成型品の耐衝撃強さが検証できる。
落下高さ(cm)×重り(kg)=耐衝撃強さ(kgf・cm)
〔実施例1〕
図1に示すように、筒状容器1の円周面の中央一箇所にゲート2が設けられ、筒状容器1に現われるウエルドライン3に当接する外表面側の金型部分に、ガス排出部であるガス逃がしピン6が3本、略等間隔に取り付けられた金型を用いて、スチレン・ブダジエン共重合樹脂を射出成型し、全長280mm、外径(胴部)40mm、肉厚2mmの体液処理器用の筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインではない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは12kg・cm/cmが確認され、耐衝撃強さは60%保持されていた。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
図2に示すように、筒状容器1の円周面の両端付近二箇所にゲート2が設けられ、筒状容器1に現われるウエルドライン3に当接する外表面側の金型部分に、ガス排出部であるガス逃がしピン6が2本、円周面上に対面して取り付けられた金型を用いて、スチレン・ブダジエン共重合樹脂を射出成型し、全長280mm、外径(胴部)40mm、肉厚2mmの体液処理器用の筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは11kg・cm/cmが確認され、耐衝撃強さは55%保持されていた。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
図3に示すように、両端部にネジが付与された筒状容器1を得る金型構造とした以外は、実施例2と同様にゲートおよびガス逃がしピンが取り付けられた金型を用いて、アクリロニトリル樹脂を射出成型し、全長280mm、外径(胴部)40mm、肉厚2mmの体液処理器用の筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは16kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは10kg・cm/cmが確認され、耐衝撃強さは63%保持されていた。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
図4に示すように、筒状容器1の円周面の中央四箇所にゲート2が設けられ、筒状容器1に現われるウエルドライン3に当接する側の金型部分に、ガス排出部であるベント溝5が軸方向に4本、軸の略垂直方向に2本の計6本が設けられた金型を用いて、ポリプロピレン樹脂を射出成型し、全長150mm、外径(胴部)70mm、肉厚2mmの体液処理器用の筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは14kg・cm/cmが確認され、耐衝撃強さは70%保持されていた。結果を表1に示す。
図4に示すように、筒状容器1の円周面の中央四箇所にゲート2を設けて成型すると、各ゲート2から射出された溶融樹脂が各ゲート2の中間部の容器円周面上で合流し、容器の軸方向に平行な4本のウエルドライン3が現われる。なお、該ウエルドライン3と金型分割面5とを便宜的に区別するために、図面上ではウエルドライン3を若干斜めに図示している。
〔比較例1〕
図6に示すように、金型にガス排出部を取り付けなかった以外は実施例1と同様に射出成型を行ない、筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果はウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは3kg・cm/cmと低く、耐衝撃強さは15%しか保持されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
図7に示すように、金型にガス排出部を取り付けなかった以外は実施例2と同様に射出成型を行ない、筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の衝撃強さは5.5kg・cm/cmと低く、耐衝撃強さは35%しか保持されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
図8に示すように、金型にガス排出部を取り付けなかった以外は実施例3と同様に射出成型を行ない、筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは16kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは6kg・cm/cmと低く、耐衝撃強さは19%しか保持されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
図9に示すように、金型にガス排出部を取り付けなかった以外は実施例4と同様に射出成型を行ない、筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは4.5kg・cm/cmと低く、耐衝撃強さは23%しか保持されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
図10に示すように、ウエルドラインに当接しない位置、すなわちウエルドラインから10mm離れた位置に二箇所のガス排出部を取り付けた以外は実施例1と同様に射出成型を行ない、筒状容器を得た。
衝撃試験Aの結果、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さは20kg・cm/cmであるのに対して、ウエルドライン上の耐衝撃強さは3kg・cm/cmと低く、耐衝撃強さは15%しか保持されていなかった。結果を表1に示す。
Figure 0005072346

表1に示すように、成型品のウエルドラインが現われる位置に当接する金型部分に、ガス排出部として追加の金型分割、ガス逃がしピン、エジェクトピンを設けて成型された体液処理器用の筒状容器(実施例1〜4)では、ウエルドライン上の耐衝撃強さがウエルドラインを含まない試験片の60%以上を保持しており、強度低下が低く抑えられていた。反対に、通常の金型分割は成されているものの、そのようにガス排出部を特別に設けずに成型された筒状容器(比較例1〜5)では、ウエルドライン上の耐衝撃強さがウエルドラインを含まない試験片の40%にも満たず、強度低下が著しかった。より実際的な耐衝撃強度を示す衝撃試験Bの結果においても、実施例の体液処理器用の筒状容器ではウエルドライン上の強さとして8.0kg・cm以上が得られているのに対し、比較例の筒状容器では4.5〜2.5kg・cm以下であり、半分程度かそれ以下にまで低下した。
〔実験例〕
上記の実施例のうち最も耐衝撃強さ低い体液処理器用の筒状容器(実施例3)と、比較例のうち最も耐衝撃強さが強い筒状容器(比較例3)について、金属鉗子を用いて模擬的かつ加負荷なエア抜き操作を行った。すなわち、全長18cm、重量30gのステンレス製鉗子を3本束ねて固定し、そのクリップ部分を握って、把持部(指を通す楕円部分)のエッヂがウエルドラインに当たるように連続的に叩いた。叩く間隔は1秒間に約2回、振り下ろす距離は15〜20cmとし、筒状容器1本あたり延べ30分間叩いた。なお、実施例品と比較例品は外観上区別できないようにした上でランダムに採取し、各5本づつ試験に供した。
その結果、実施例3の体液処理器用の筒状容器においては、割れは勿論のことクラックも全く認められなかった。一方、比較例3の筒状容器においては、5本中1本にウエルドラインに沿った長さ2.0cmのクラックが認められ、別の1本には同様に長さ0.7mmのクラックが認められた。
本発明の体液処理器用の筒状容器は、様々な体液処理器の構成部材として用いることができる。本発明の筒状容器を用いた体液処理器は、プライミング時の耐衝撃性に特に優れるので、体外循環式の血液浄化療法に安全に用いることができる。
本発明の体液処理器用の筒状容器の成型態様を示す模式図。 本発明の体液処理器用の筒状容器の別の成型態様を示す模式図。 本発明の体液処理器用の筒状容器の別の成型態様を示す模式図。 本発明の体液処理器用の筒状容器の別の成型態様を示す模式図。 耐衝撃試験装置のシステム構成を示す模式図。 比較例1の筒状容器の成型態様を示す模式図。 比較例2の筒状容器の成型態様を示す模式図。 比較例3の筒状容器の成型態様を示す模式図。 比較例4の筒状容器の成型態様を示す模式図。 比較例5の筒状容器の成型態様を示す模式図。
符号の説明
1…筒状容器
2…樹脂の入口(ゲート)
3…ウエルドライン
4…通常の金型分割面
5…金型分割面
6…ガス逃がしピン

Claims (7)

  1. 成型品の1本のウエルドラインが現われる位置に当接する外側および内側の金型部分にウエルドラインとガス排出部が少なくとも7箇所以上で互いに接するようにガス排出部を設けた金型を用い、耐衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を射出成型して得られることを特徴とする、肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器。
  2. 前記ガス排出部は、金型分割面のベント溝、ガス逃がしピン、突き出しピンとピン穴の隙間の何れか一つ以上に配設されることを特徴とする請求項1に記載の体液処理器用の筒状容器。
  3. 前記プラスチック材料が、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂の何れかであることを特徴とする請求項1または2に記載の体液処理器用の筒状容器。
  4. 前記体液処理器が血液透析器であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の体液処理器用の筒状容器。
  5. 請求項1ないし3の何れかに記載の筒状容器に、中空糸膜束、不織布、多孔質粒子の何れかが充填され、その両端部に、体液を出入させるためのノズルを設けた密閉キャップが取り付けられたことを特徴とする体液処理器。
  6. ウエルドライン上の耐衝撃強さが、ウエルドラインでない部位の耐衝撃強さと比較して55%以上保持されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の体液処理器用の筒状容器。
  7. 肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器を成型する金型において、成型品の1本のウエルドラインが現われる位置に当接する外側および内側の金型部分にウエルドラインとガス排出部が少なくとも7箇所以上で互いに接するようにガス排出部を設け、
    前記金型内に耐衝撃強さが10kg・cm/cm以下のプラスチック材料を注入し、冷却・固化することにより、肉厚が1〜3mmの体液処理器用の筒状容器を成型する方法。
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