JP5072287B2 - 基板の表面処理方法とその装置 - Google Patents

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本発明はオゾンガスを含む雰囲気に紫外線を中心に210nmから長波長に離散的なスペクトルを有する光を照射し、シリコンに例示される基板の表面に膜を形成させることや前記表面の改質を行なうプロセス技術に関する。
近年、シリコン系ULSIデバイス(フラッシュメモリ等)やガラス基板上のシリコンデバイス(薄膜トランジスタ等)作成におけるプロセスのスループットの向上やプロセスの低温化を目指し、基板の加熱による表面反応の活性化に加えて、基板表面への光(例えば紫外光)の照射により低温化が実現する光励起プロセスが検討、実用化されている。
光照射による低温化、反応促進効果が確認されているのは、表面洗浄、レジスト膜除去、ゲート酸化膜作成、層間絶縁膜作成プロセス等多岐にわたる。表面洗浄の一例として特許文献1(特開2004−267951)に開示された洗浄装置及び洗浄方法がある。レジスト膜除去の一例として特許文献2(特開2002−212779)に開示された表面処理方法およびこれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法と薄膜磁気ヘッドがある。ゲート酸化膜作成の一例として特許文献3(特開平6−124890)に開示された薄膜状半導体装置の作製方法がある。層間絶縁膜作成の一例として特許文献4(特開2001−274155)に開示された絶縁膜の形成方法がある。
いずれのプロセスの場合にも、酸素ガス雰囲気あるいはオゾンガス含有雰囲気に特定の波長より短い(特定のエネルギーより大きい)光(代表的には紫外光)が照射される。これによりオゾンあるいは電子的に励起された酸素電子(O(1D))あるいは一部局所的な非平衡電子イオン雲いわゆるプラズマ(以下、活性種と称する)が気相で生成する。これらの活性種は処理表面に供される。前記活性種は元ガス(酸素ガスやオゾンガス)に比べて反応性が高いため、基板温度が低い場合でも表面反応が進む。また、紫外光を基板表面に向けて照射した場合、シリコン基板で紫外光が一部吸収されることにより基板表面の活性化(表面温度の局所上昇)が起こり、活性種の拡散が促進される効果も働く。
しかし、両効果、すなわち、気相での活性種の生成密度と基板へ光子が到達することによる基板表面温度の上昇はトレードオフの関係にある。すなわち、気相での元ガスの密度が高いほど(元ガスの圧力が高ければ高いほど)気相でのガス吸収反応が激しく起こり、気相での生成活性種の絶対量が増大する。しかしながら、光子が多数気相で吸収される結果、表面に届く光子の数が減少するため、基板温度の上昇は抑えられる。
現在ではこれらの効果を鑑み、できるだけ強い光源を用意し、ガス雰囲気圧力(一般的には100Pa程度の減圧)、照射面から基板への距離(一般的には数mmから数cm)を最適化したプロセスを採用している。
オゾンを原料ガスにして光照射を行なう場合、波長1140nm以下で以下の光吸収反応により基底状態酸素原子(O(3P))が発生、波長410nm以下での光吸収反応で励起状態酸素原子(O(1D))が生成する(非特許文献1)。また、波長310nmの光の照射により励起された酸素分子も発生、さらなる処理の高速化が実現できている。一方、酸素ガスを原料ガスとした場合、以下に示すようにO(3P)の生成に242nm、O(1D)の生成に175nm以下の光が必要である。
Figure 0005072287
したがって、オゾンガスを原料とした場合、酸素分子ガスを原料ガスにした場合に主に用いられる低圧水銀ランプ(最短輝線波長=185nm)に比べて、長波長側で輝線がある光源でO(3P)やO(1D)の生成、供給が可能である。但し、これらの光吸収の結果、発生する活性種の寿命は短いため、基板表面にできるだけ近い気相で前記反応(光吸収反応及び活性種の生成)を起す必要がある。
特開2004−267951 特開2002−212779 特開平6−124890 特開2001−274155 林 太郎,外2名,「酸素の化学」,共立出版,1973,pp.51−65
光の照射が高ければ高いほど、基板表面近傍での気相での活性種の密度が増大でき、同時に基板まで届く光子数も増大し、その結果、基板加熱効果も大きくなるため、より低温、高スループットの処理が実現できる。但し、大出力の光源の開発は容易でないため、光源からの光子を高効率に利用する手法の開発が重要である。
一方で、特に、原子層成長法、気相化学成長法などの堆積プロセスやゲート絶縁膜作成などプロセスの場合、大型基板に対し均一な処理を実現するには、照度の処理基板面内で±10%程度の均一性が要求される。
図12(a)は従来の基板表面処理装置の概略構成図である。光照射装置20は、パージガスが封入されるランプユニット21と、このランプユニット21内に設置される光源22と、この光源22から照射された光を反射させる反射板23と、この反射板23から供された光を収束または分散するレンズ24とからなる。光照射装置20は基板表面処理装置30の上部に具備される。基板表面処理装置30は、基板31を格納する処理炉32と、基板31を保持するステージ33とを備える。処理炉32には配管34,35が接続されている。配管34は酸素またはオゾン等の酸化作用のあるガスを導入するための配管である。配管35は処理炉32内のガスを排出するための配管である。また、処理炉32の天井部36には光照射装置20から供給された光を導入するための光導入窓36が設けられている。光導入窓36は合成石英に例示されるような光透過性であると共に酸素やオゾンに対して不活性な材料からなる。光源22の光は基板31の上面に対して垂直に照射される一方で前記酸化作用のあるガスは前記上面に対して平行に流通する。
光源92としては紫外光源用ランプで高照度のものとしては高圧水銀ランプなどが挙げられるが理想的な点光源ではない。例えばHgガス封入部が有限な大きさであるため、ミラーやレンズの光学系を用いて任意の処理系に均一な照度を実現しようとすると、図12(b)に示されたように、基板31の表面(上面)より広い領域に光を照射する必要が生ずるため、基板31の外周部31a及び31bに漏れた光成分はマスク等を用い遮断するのが一般的である。すなわち前記光成分が無駄になる。
また、図13に示すように、シリコンは可視領域から紫外領域にかけて屈折率が高く、消衰係数が大きいため、気相から光を照射した場合、光子が半分以上表面から離れた気相に反射される。
例えば、垂直入射の場合の反射率は界面での光の連続性から導かれるフレネルの方程式に基づき以下の数式で与えられる。
Figure 0005072287
例えば4eVの光が真空中(ni=1,ki=0)からシリコン結晶(nt=5,kt=3.7)に入射したとき、反射率Rは60%となる。すなわち、40%の光のみが基板内に侵入する。
一方、シリコン基板内に侵入した40%の光はベールの法則に従い、以下の数式のように減衰する。
Figure 0005072287
但し、αは物質の吸収係数、λは光の波長である。シリコン結晶中を4eV(波長〜300nm)の光は代表的な深さ(1/α〜)10nm拡散する。侵入した光子によりシリコン表面層のみが局所的に加熱される。
つまり、上部から気相を通じて処理基板面に光照射する方法により、基板表面近傍まで届いた光子による原料ガスの光吸収反応によりその場で寿命の短い活性種を生成、基板に供給できるが、シリコン基板表面に到達した光子エネルギーのうち60%が基板表面加熱に用いることができない。
また、基板表面で反応した光は気相で吸収による減衰を経つつ光導入窓に戻り処理炉外に漏れ出す。光吸収で気相において(特に基板表面において)光子をできるだけ高密度に供給する(活性種を生成する)という観点から光の利用効率の改善が求められる。
請求項1の基板の表面処理方法は、オゾンガスを含む雰囲気のもとで210nmから長波長の紫外領域の光を基板に照射して前記基板の表面を酸化処理する基板の表面処理方法であって、基板が格納されると共にオゾンガスが流通し且つ前記光が導入される処理炉と、前記基板の上面の垂線に対する照射角度が可変に前記光を照射する光源と、前記処理炉の天井部に設けられると共に前記光を前記処理炉内に導入する光導入部と、前記基板が置かれると共に前記処理炉内で水平方向に移動可能な台とを有し、前記光導入部以外の天井部の下面は前記光を前記基板の方向に全反射できるように表面処理されており、前記光導入部を介して前記光を前記基板に供する一方で前記台によって当該基板の上面が水平である状態で当該基板を移動させる
請求項2の基板の表面処理方法は、請求項1の基板の表面処理方法において、前記台には前記基板を収容する収容部を設置し、この収容部は当該基板と同一の材料からなると共にその高さは当該基板の高さと同一に設定され、当該収容部には当該基板が嵌入される空洞部が形成されている
請求項3の基板の表面処理方法は、請求項1または2に記載の基板の表面処理方法において、前記光源は前記基板の上面の垂線に対する光の照射角度θがtanθ C =w/(2・d)で示される式(w:前記光導入部のオゾンガス流通方向の開口幅の長さ,d:前記天井部と前記基板との間の距離)のθ C より大きい角度となるように前記光を照射する
請求項4の基板の表面処理装置は、オゾンガスを含む雰囲気のもとで紫外線を中心に210nmから長波長に離散的なスペクトルを有する光を基板に照射して前記基板の表面を酸化処理する基板の表面処理装置であって、基板が格納されると共にオゾンガスが流通し且つ前記光が導入される処理炉と、前記基板の上面の垂線に対する照射角度が可変に前記光を照射する光源と、前記処理炉の天井部に設けられると共に前記光を前記処理炉内に導入する光導入部と、前記基板が置かれると共に前記処理炉内で当該基板の上面が水平である状態で移動可能な台とを備え、前記光導入部以外の天井部の下面は前記光を前記基板の方向に全反射できるように表面処理されている
請求項5の基板の表面処理装置は、請求項4の基板の表面処理装置において、前記台には前記基板を収容する収容部が設置され、この収容部は当該基板と同一の材料からなると共にその高さは当該基板の高さと同一に設定され、当該収容部には当該基板が嵌入される空洞部が形成されている
請求項6の表面処理装置は、請求項4または5の基板の表面処理装置において、前記光源は前記基板の上面の垂線に対する光の照射角度θがtanθ C =w/(2・d)で示される式(w:前記光導入部のオゾンガス流通方向の開口幅の長さ,d:前記天井部と前記基板との間の距離)のθ C より大きい角度となるように前記光を照射する
請求項1〜の発明によれば、基板の表面近傍の気相内の光子密度を増大させて高い密度での活性種の生成と基板の表面への供給が可能となる。また、前記基板の表面領域及び基板バルクの効率のよい光吸収により、前記基板特にその表面のみの局所加熱が可能となり、オゾン分子の処理表面まで分解のない安定輸送と表面反応が促進する。
さらに、前記処理炉内の基板は水平に移動可能であり、前記基板は処理炉内に導入された光を直接受けると共に前記処理炉の天井部の内面によって全反射された前記光を受けるので、基板表面の均一な酸化処理が可能となる。
さらに、請求項及びの発明によれば、紫外線を中心に210nmから長波長に離散的なスペクトルを有する光を無駄なく基板に供給することができる。また、前記収納部は前記基板と同じ材料からなると共に前記収納部に収納された基板はその周側面が処理炉内に導入された光に露出されないので、前記基板のエッジ効果が解消されて、前記基板の表面はより一層均一に酸化処理される
また、請求項及びの発明によれば、基板が前記処理炉内を移動する際には前記基板の表面で反射した光が前記反応炉の外に漏洩しにくくなるので、前記反応炉内に導入した光を無駄なく利用できることに加え前記基板の表面を均一に酸化処理できる
請求項1〜の発明において、前記光を発する光源としては、210nmより長い紫外光から可視領域、1000nmより長い赤外領域まで離散的な放射スペクトルを有するものが例示される。前記台としては、オゾンに対して不活性であると共に210nmより長い波長の光に対する屈折率が1.6より大きい材料からなるものが挙げられる
以上の発明において、光源はモータ等の駆動源によって紫外光照射領域を制御して前記光源から照射された光が基板全体を走査できるようにするとよい。処理炉内に格納された基板のサイズに比べ狭いある一定の領域に照射される光の照度は前記光源の有効照度に対して±10%以内に確保するとよい。前記処理炉の天井部の表面は210nm〜1500nmまでの波長領域で80%以上の反射率を有する材料で構成するかまたは前記反射率を呈するように表面処理するとよい。前記基板を保持する台はモータ等の駆動源によって駆動する移動手段によって移動できるようにすればよい。前記基板を移動させる際は、前記基板の初期位置は例えば長さ4dtanθ以上の反応炉の光導入部から上流側の位置(反応炉の光導入部から基板走査方向と逆方向に進んだ位置)に設定するとよい。
以上のように請求項1〜の発明によれば、光の利用率が高まり、プロセスの低温化、スループットの増大、及び大型基板の均一処理が実現する。例えば、基板の洗浄、酸化、堆積プロセスの低温化、スループットの増大が実現する。
参考例
図1は発明に係る基板表面処理装置に具備される集光手段の参考例を示した概略断面図である。
集光台1は、オゾンガスを含む雰囲気のもとで210nmから長波長の紫外領域の光を基板2の方向に集光させるための集光手段であり、オゾンガスを含む雰囲気のもとで前記光を基板2に集光させて基板2の表面を酸化処理する。集光台1はオゾンガスを流通させる図示省略された処理炉内に格納される基板2の保持手段の機能も兼ねる。前記光を発する光源3としては、高圧水銀ランプに例示されるように、波長210nmより長い波長の紫外光を中心に1140nm程度の赤外線領域まで不連続のスペクトルを有するランプが採用される。210nmより長波長側で輝線を発する光源の方が210nmより短い波長で輝線を発する低圧水銀ランプ等に比べ照度が大きいからである。光源3は前記処理炉の天井部に設置される。光源3の光の照射方向は基板2の上面に対して垂直方向に設定される。前記オゾンガスを含む雰囲気が形成されるために前記処理炉にはオゾン含有ガスが供給される。前記オゾン含有ガスは基板2の上面に対して平行に流通させるとよい。尚、前記オゾン含有ガスとしては明電舎製のMEO−1.0AHによって生成されたものが例示される。
集光台1は、オゾンガスを含む雰囲気において波長210nmより長い波長の紫外光を中心に1140nm程度の赤外線領域まで不連続のスペクトルを有する光を照射する光源を用いた場合に、基板の表面近傍の気相内の光子密度を増大させて高い密度での活性種の生成と前記基板の表面への供給を実現する。また、前記基板の表面領域(〜10nm)及び基板バルクの効率のよい光吸収により、基板特にその表面のみの局所加熱を実現し、オゾン分子の処理表面まで分解のない安定輸送の実現と表面反応の促進を実現する。
より具体的に、集光台1は、基板2の波長210nm〜2000nm域での屈曲率の高さを利用する。そして、基板2の表面により外側に照射された従来無駄であった光成分を光の全反射現象を利用して閉じ込めて、基板2の上部から直接照射される光の吸収による基板2の加熱を補助し、さらに表面反応を促進する。例えばシリコン基板の300℃以下での熱酸化などの場合に適用できる。
集光台1は図1に示されたようにトレー状に形成されている。基板2は台12を介して集光台の底部10に配置される。集光台1はオゾンに対して不活性である材料(オゾンと反応しない材料)からなる。前記材料としてはアルミニウムが例示される。集光台1の内面は波長210nm〜1500nmの波長の光を全反射できるように処理される。例えば前記光を80%以上の反射率で反射するように研磨等によって表面処理される。特に、集光台1には前記導入した光を全反射させる面として反射面11が形成されており、基板2表面に直接照射されなかった光を基板2の側面に供給できるようになっている。反射面11は集光台1の底部10の周縁がR加工されて形成される。
台12は基板2と同様の光学特性を有する一方でオゾンに対して不活性である光吸収材料からなる。台12は基板2と同形状に形成される。基板2が集光台1に配置されると、集光台1の反射面11によって全反射された光が台12の側面に供給されて台12が温められ、基板2のみが加温される。前記光吸収材料としては同波長領域で屈曲率が1.6以上である材料が採用される。前記材料としては、CVDプロセス等でサセプタ(赤外光吸収材料)として適用されているSiCセラミックス、Al23セラミックス等が例示される。
集光台1によれば、基板2の上面を外れて照射された光は反射面11によって反射し、前記全ての光の成分は基板2の側面に供給される。基板2表面で約40%の光子は面11による屈折を受けて基板2内部に向かう。210nmより長い波長の光に対する基板2の屈折率は1より大きいので(図10)、前記光は光の進行方向が基板2の法線Lとなす角度θがある値(θC:ブリュースター角)以上で気相Gとの界面で全反射する(図1)。ブリュースター角は以下の式で与えられる。ntは透過側の媒体の屈曲率を意味し、niは入射側の媒体の屈曲率を意味する。
Figure 0005072287
特に、基板2内を透過しやすい1000nmより長波長の光に対してθCは17度以上であれば全反射する。すなわち、図1の光路の場合、光は基板2内部で全反射を繰り返し、基板2の反対端まで走行する。上方から照射した場合に比べ、全反射を繰り返し基板2内部の端から端まで走行するため光子の走行距離が長く、基板2内部で吸収される光量が増大する。この現象により、基板2を上部からの光(特に紫外領域の光)での表面局所的だけでなく、基板2の側面から入射する光(主に赤外光)でマクロにも加熱ができる。基板2の上面に対して垂直に入射した場合、光子の光路は基板2の厚み(例えば0.7mm)であるが、本参考例のように基板2の側面から導入すると走行距離が基板2のサイズ(例えば300mm)となり3桁の光路が長く、照射光の基板2の加熱源としての機能を高められる。
オゾンガスはガス温度が上がると容易に熱分解を起す。したがって、前記処理炉内に滞留するオゾンの酸化力を引き出すには、前記処理炉内で加熱された材料の前記オゾンに対する露出をできるだけ少なくすることが基板2の処理速度を安定化及び基板2表面の均一な処理を実現する観点から望ましい。図1に示された形態のようにオゾン励起用の紫外光の周辺部へ漏れた赤外成分の基板2への導入、基板2内での全反射により基板2自身を温めるこの方法は有効である。
図2及び図3は集光手段の他の参考例を示した概略断面図である。
図2に示された集光台4は基板2が置かれる台12とこの台12の周囲に配置される光透過部材5とからなる。光透過部材5は前記光を屈性させる機能を有し、特に本参考例では基板2の方向に屈折させる。光透過部材5は、例えば石英ガラスに例示されるような透過性が高く、屈折率の大きい材料なり、光源3から照射された光を1.6以上の屈折率で屈折して基板2の方向に供給できるように形成される。このような集光台4によれば光透過部材5での光の全反射さらには基板2と気相Gとの界面での光の全反射を利用することにより基板2の側面に領域Aで照射されている光を基板2に集光及び導入できる。基板2は図1の参考例と同様に台12を介して集光台4の底部に配置される。このような形態によれば、光透過部材5によって全反射された光が台12の側面に供給されて台12が温められ、基板2のみが加温される。
図3に示された集光台6は基板2が置かれる台12とこの台12の周囲に配置されるプリズム7とからなる。基板3は集光台6の底部に配置された台12に置かれる。台12は基板2と同形状に形成される。プリズム7はオゾンに対して不活性な材料からなり且つ前記導入した光を紫外光と赤外光とに分散する光透過部材であって合成石英からなる。プリズム7は前記紫外成分が基板2に供給する一方で前記赤外成分が台12に供給されるように配置される。このような形態によれば、基板2から外れて照射された光成分はプリズム7によって紫外成分と赤外成分とに分離され、赤外領域の成分は台12に供給される一方で、オゾンガスを励起する紫外成分のみは表面近傍の気相に供給される。これにより基板2のみが加熱されると共に基板2の表面での活性種密度の上昇が可能となる。特に、基板2の周辺部の紫外光が屈折して、基板2の処理表面の上部に折れ曲がり、そのまま直進することにより、前記周辺部の紫外光を基板2表面に集めることができるので、基板2表面での紫外光吸収反応による励起状態酸素原子生成効率が向上する。
以上の図1〜図3に示された集光手段によれば、オゾン含有ガスを原料ガスとして用いることにより、最短波長の輝線が波長210nmより長い波長の紫外領域の光を発する光源による照射により反応を促進する活性種を生成することができる。酸素ガス励起用に一般的に用いられていた離散的なスペクトルを有する低圧水銀ランプ(185nmに輝線あり)や172nm付近に数nmのひとつ輝線を有するXeエキシマランプに比べ、波長210nmより長波長の紫外領域で高い出力を有する光源3は活性種を工業的に生産しやすい。光源3は照度が大きいためので、高いスループットが得られる。
また、光源3から照射される波長210nmより長波長の紫外領域の光は酸素ガスに対する吸収がないため、ランプ光路において光を吸収しないガスによるパージが必要でなくなる。さらに、集光台1,4,6の光路制御用に採用される石英ガラスやアルミニウムなどの材料は210nmより長い波長で反射率が高いので、これらの材料に特別な表面コーティング(例えばMgF2等からなるコーティング)を施すことなく、容易に照射する光の光路を制御できる。これにより、光子の表面近傍での集中的発生、光子の基板内部への導入などによる表面に供給する活性種密度の増大及び基板の効率的加熱によるスループットの増大が実現する。
基板2の表面を均一に酸化処理するためには処理基板サイズに比べ広い領域に光を照射する必要があった。集光台1,4,6によれば、石英ガラス製やアルミニウム製の高反射構造を採用して従来無駄であった基板2の周辺部の光を基板2の側面に導入できるようになる。これにより、波長210nmより長波長の紫外領域で高い出力を有する光源から供給された光成分を基板2の加熱や表面の活性種密度の増大化に利用できる。
また、従来の熱容量の大きい発熱体を内蔵したホットプレートなどで基板を加熱する形態の代わりに、全反射を利用した基板の内部から加熱することにより、気相でのガス温度が上昇する領域が減少するので、オゾンガスの基板2到達前の酸素分子への分解が低減する。すなわち、オゾンガスのシリコン基板表面以外の場所での無駄なオゾン分解が減少し、スループットの増大、ガス流の上流側から下流側にわたる処理の均一性が向上する。
そして、集光台6によれば、オゾンガス励起用の光として、紫外光成分だけでなく可視光や赤外光を不連続に輝線として含む光源を利用することと、光を基板側面から導入し基板内での光の全反射現象を利用することとにより、光を基板2の上方から垂直に導入した場合に比べ、光(特に赤外成分)を長い光路の間、基板2内に閉じ込めることができるので、効果的に照射光を基板2の加熱に活用できる。これにより、基板2を加熱するための発熱体ユニットまたは赤外照射ユニットが必要でなくなる。また、オゾンガス励起用の光と基板加熱用の光は単一の光源で共有できるので、基板2を表面する処理する際の消費電力を低減化できる。
さらに、集光手段の他の参考例として図4に示した集光手段が挙げられる。
例えば、オゾンガスと同時に他の製膜用のガスを用いる場合(例えば気相化学成長法)や紫外光の吸収で生じた励起状態酸素原子と他の製膜用のガスの反応性が極めて高い場合等、上述参考例の集光手段において、ガス流の上流側に紫外光が照射されることにより、この部分でのオゾンガスの消費が激しく、処理基板下流側でオゾンの枯渇が起き、基板表面全面で均一な励起状態酸素原子の発生および供給が困難な場合に適用するとよい。
図4に示された集光手段4は、基板2表面より外部に照射される光に関して、光学フィルター等に例示される図示省略の光調節手段を用いてオゾンの光吸収により基底状態酸素原子のみが生成する波長(310nmより長波長の紫外領域)の光42に限定させている。
また、300℃以下でオゾン分子の基底状態酸素原子への熱分解レートは低いため、紫外光照射によりもたらされる効果は、基板表面で励起状態酸素原子を生成、供給するのみならず、基板表面で基底状態酸素原子の濃度を上げることも一要因となっていることが明らかになった。
図5はシリコンウエハーからなる基板に対して部分的に紫外光を照射して前記基板の熱酸化を行った場合の前記基板の表面に形成された酸化膜の分布である。酸化膜は基板温度200℃、オゾンガス流量100sccm及び50Paのオゾン雰囲気のもとで水素終端したSi(100)からなる基板の図5の点線で示した領域に波長210〜300nmの紫外光を600mW/cm2の照度で20分間照射して形成させた。尚、比較例として、前記波長の紫外光を照射させないで前記基板温度、オゾンガス流量及びオゾン雰囲気のもとで前記基板を20分間熱処理して前記基板の表面に形成された酸化膜の分布を図6に示した。
図5及び図6の分布図を比較すると、オゾン雰囲気のもと紫外光を照射すれば、前記紫外光を照射しない場合に比べ、基板上の光照射部分のみならず、基板の周辺部まで成長膜厚の増大が確認できる。例えば、オゾン雰囲気中での基底状態酸素原子の気相中拡散距離は下記の数式に示された反応速度定数から、100Paオゾン雰囲気中での基底状態酸素原子の気相中拡散距離は100mm、励起状態酸素原子の気相中拡散距離は0.1mm程度となり、前記基板の周辺部までの膜厚の増大は、基板表面での基底状態酸素原子の濃度の向上によりもたらされていると考えられる。
Figure 0005072287
Figure 0005072287
すなわち、基底状態酸素原子は、基板の周辺部で生成した場合でも、プロセス(オゾン)圧力を適切に選ぶことにより基板の中央部まで均一な濃度で供給することができる。オゾンCVDプロセス等のように気相にオゾン以外のCVD原料ガスが存在する場合でも、原料ガス分圧がオゾンガス分圧に比べ十分低いプロセス条件で製膜する限りにおいては、同様に基板の周辺部に照射される光から均一に基底状態酸素原子を基板全面に供給できる。
したがって、図4に示された参考例のように、基板2の表面に対しては210nmより長波長の紫外領域の光41を照射する一方で基板2の周辺の領域に310nmより長波長の紫外領域の光42のみを供給させることにより、励起状態酸素原子より拡散距離(寿命)が長い基底状態酸素原子を追加的に生成でき、基板2の周辺部に光を照射しない場合に比べ、基板2の表面での酸素原子(基底状態酸素原子+励起状態酸素原子)濃度を向上させることができる。
オゾン以外の反応性ガスを無視できないほど導入する場合など、また基板2のサイズに応じて、オゾン以外のガスの基底状態酸素原子との反応性を考慮し、オゾン分圧を下げるなどプロセス条件を最適化することにより、基板2の周辺部で光吸収の結果発生した基底状態酸素原子を基板2の全面に均一に供給できる。これにより、均一なプロセスを維持させたまま、基板2の周辺部の光を有効に反応促進に用いることができる。尚、基板2の周辺部に照射される光の可視、赤外成分を全反射の原理等を用い有効に活用するのは図3の参考例と同じである。
本発明の実施形態
本実施形態の説明に先立ち、以下の実験例を示す。
図7は水素終端したシリコン基板(H/Si(100))に紫外光(USHIO製DEEP−UVランプ、輝線は210〜350nmに不連続に複数存在)を照射した場合の熱酸化速度(成長SiO2膜厚)をエリプソメータで測定して得られた特性図である。
この特性図に係るプロセス条件は以下の通りとした。
シリコン基板温度:200℃
紫外光照射窓から基板までの距離:15mm
原料ガス:90%体積濃度以上のオゾンガス(明電舎製MPOG−31002によって生成したもの)
プロセス圧力:50Pa
ガス流量:150sccm
プロセス時間:20分
光源:ウシオ製DEEPUVランプ(型番:SX−UID2000MUV2V/SUN、350nmより長波長成分はフィルターでカット、照度は210〜350nmでほぼ一定の分光感度を有する浜松ホトニクス製S1227−1010BQで測定)。
図7の特性図から明らかなようにオゾンガス自身の反応性により光照射がない場合でも1nm以上成長するが、照度を増加させると、ほぼ線形に成長膜厚が増大することが確認された。
図8は成膜の膜厚の処理時間依存性を示した特性図である。
この特性図に係るプロセス条件は以下の通りとした。
シリコン基板温度:200℃
紫外光照射窓から基板までの距離:15mm
原料ガス:90%体積濃度以上のオゾンガス
プロセス圧力:50Pa
ガス流量:150sccm
照度:150mW/cm2
また、図8には比較例として文献Azuma et al.,IDW2002Praoceedings,pp.359から引用した酸素ガス中にXeエキシマレーザを照射した場合の成膜速度を開示した。このときのシリコン基板温度は300℃、紫外光照射窓から基板までの距離は5mm、プロセス圧力は67Paであった。
図8の特性図から明らかなように、一定照度の場合、照射直後の短い時間に成長が完了し、10分以上照射を継続しても、膜厚は飽和する傾向を示すことが確認された。
以上の実験例から明らかなように、一定のパワーを有する光源プロセスで、できるだけ厚い膜を成長させる必要がある場合には(紫外光照射の効用をできるだけ最大限に引き出す必要性がある場合には)、凹レンズ等の基板サイズ以上に照射領域を広げ、照度を落として長い時間(例えば20分)均一に照射するよりは、ある狭い領域に短い時間照射(例えば基板サイズの1/20の領域に1分照射)し、照射領域を走査あるいは処理基板を搬送し、均一処理を実現するほうがスループットの観点から望ましいことがわかる。
一方、先の背景技術の説明で述べたように、紫外光を照射した場合にシリコン基板表面での反射率が60%と高く気相中に光子が反射、散乱してしまう。そこで、上述参考例のように、光子の有効利用から表面で反射した光子を処理炉の気相空間に閉じ込めて基板表面に再度供給できるようにすれば、表面近傍気相での光子密度の増大、基板表面局所温度の増大によるスループットの増大が期待できる。
図9は以上の実験及び考察に基づく発明の実施形態に係る基板表面処理装置の概略構成図である。
基板表面処理装置8はオゾンガスを含む雰囲気のもとで紫外線を中心に210nmから長波長に離散的なスペクトルを有する光を基板に照射して前記基板の表面を酸化処理する基板の表面処理装置である。
基板表面処理装置8は基板2が格納されると共にオゾンガスが流通する処理炉81を備える。処理炉81は光源82と光導入部83と台84とを有する。光源82は基板2の上面の垂線に対する照射角度が可変に前記光を照射する。光源82は前記光の照射角度が変更可能となっている。光導入部83は前記光を処理炉81内に導入するための窓であり処理炉81の天井部85に設けられる。天井部85には配管87,88が接続されている。配管87からはオゾン含有ガスが導入される。配管88からは処理炉81内のガスが排出される。光導入部83は合成石英に例示されるような210nmから長波長の光を透過すると共にオゾンに対し不活性な材料からなる。光導入部83以外の天井部85の下面は前記光を全反射できるように処理されている。台84には基板2が置かれる。台84は移動手段86によって処理炉81内で水平方向に移動可能なっている。移動手段86は基板2の上面が水平状態となるように台84を移動させる。
光源82は上述参考例の光源3と同仕様のものを採用すればよい。光源82の照射領域は処理サイズに比べ小さく光照射の効果が明瞭に現れる照度が実現できる任意のサイズに制限する。基板2は基板2の任意の点が光照射を受ける時間を一定にするように移動手段86によって一定速度で移動する。そして、線状に均一な照度を有した光源82を用いた場合、一次元に基板2を水平方向に移動することにより基板2の全面に均一な処理が実現する。また、点光源を用いた場合、二次元に基板2を水平方向に移動させることにより基板2の全面に均一な処理が実現する。光源82からの光は上述参考例と同様に平行光を用いるが、基板2の上面に対して垂直ではなく、ある一定の角度θ傾けて照射する。この角度θは以下の式のθCにより大きい角度とする。wは光導入部86のオゾンガス流通方向の開口幅の長さ(mm)を意味し、dは天井部85と基板2との間の距離(mm)を意味する。
Figure 0005072287
天井部85はアルミニウムに例示されるような前記光の反射効率が高い材料で構成しその表面が研磨されたものが採用される。または、前記光の反射効率が高くなるように表面処理、例えば平行度の高い材料からなる天井部85の表面にアルミニウムが蒸着されたもの等が採用される。このような構成によれば、図9に示されたように例えば基板表面Aで反射された約60%の光子は天井部表面Dに到達すると全反射されて基板表面Bに到達する。そして、前記光子はこの基板表面Bに到達すると天井部85の表面に反射される。このような基板2表面と天井部85表面の間での光の反射が繰り返される過程で気相中の光子がオゾンガスに吸収されて光子密度は次第に低下するが、光源82から光が基板2の上面に対して垂直に照射された場合に光源82から供給された光子の60%が光導入部83を通じて系外へ漏れ出してしまうことを考慮すると、図10に示された基板表面付近の光子密度の位置依存性を示した特性図のように、光導入部83の開口直下近傍の基板表面A−基板表面B間での光子密度S1に基板表面B−基板表面E間での光子密度S2が付加された状態で光源82の光が基板2表面近傍の気相または基板2表面に供給される。基板2上の任意の一点を考えると、その点が基板表面Bに搬送されてくる以前に光子密度S2を有する光を前もって浴びることになり、この間に基板2の表面への活性種の供給及び前記表面の加熱を予備的に行え、スループットが向上する。
また、基板2の表面を均一に処理するために、移送前の基板2の位置を光子の強度がほぼゼロになる基板表面Eの位置に設定すること及び基板2のエッジ効果を解消させるために、基板2は収納部に収納された後に処理炉81に格納するとよい。前記収納部は基板と同一の材料からなる。前記収納部は基板2がと同形同体積分に刳りぬかれて形成された空洞部を有する。図11に例示された収納部20にはシリコンウエハーのような円柱状の基板2が嵌め込まれる空洞部21が形成されている。空洞部21は基板2と同形同体積分に刳りぬかれて形成されている。基板2を収納させた収納部20は処理戸81内で光照射及び基板走査を受ける。基板2と収納部20は同一の材料からなり両者の比抵抗等が同一であると共に両者の上面の高さは一致しているので、基板2上の全位置で照射される光照度の時間積分が一定であれば、処理炉81内での基板2の移動に伴い、基板2表面の均一な酸化処理が実現する。
以上の基板表面処理装置8によれば、オゾン含有ガスを原料ガスとして用いることにより、最短波長の輝線が波長210nmより長い波長の紫外領域の光を照射できる光源による光の照射により反応を促進する活性種を生成することができる。酸素ガス励起用に一般的に用いられていた離散的なスペクトルを有する低圧水銀ランプ(185nmに輝線あり)や172nm付近に数nmのひとつ輝線を有するXeエキシマランプに比べ、波長210nmより長波長の紫外領域で高い出力を有する光源は活性種を工業的に生産しやすい。また、前記光源は照度が大きいので、高いスループットが得られる。さらに、波長210nmより長波長の紫外領域の光では酸素ガスに対する吸収がないため、ランプ光路において光を吸収しないガスによるパージが必要でなくなる。そして、基板表面処理装置8の光路制御用に採用される石英ガラスやアルミニウムなどの材料は210nmより長い波長の紫外領域の光の反射率が高いので、これらの材料に特別な表面コーティング(例えばMgF2等からなるコーティング)を施すことなく、容易に照射する光の光路を制御できる。これにより、光子の表面近傍での集中的発生、光子の基板内部への導入などによる表面に供給する活性種密度の増大及び基板の効率的加熱によるスループットの増大が実現する。
また、処理炉81の天井部85を210nmより長い波長の紫外領域の光に対する光反射率が高い材料で構成することにより、導入した光子を処理炉81内の気相内で反射させ、直接、照射される場所以外の場所にも光子を供給することができる。これにより、基板2に垂直に光を照射した場合に比べ、基板2の表面へ供給する活性種密度の増大及び基板2の表面温度の上昇が実現し、スループットの増大につながる。
さらに、光照度が100mW/cm2より大きいとき200℃以下では光照射部に比べ光非照射部のスループットが十分小さいので、光の照度を局所的にでも均一な領域を作成しておけば、酸化処理のプロセス中に基板2上の全ての点に照射する時間積分光量を一定にするような基板2の移動を行なうことにより均一な処理が実現する。
したがって、大型の基板を処理する場合でも、照度を均一にするために必要な高価な合成石英ガラス製のミラー、レンズ等が安価な小型サイズのもので済む。紫外線の光源が安価で装置構成が容易となる。また、基板2を移動させる場合、光導入部83の開口部を小さくできるので、装置の製造コストを安価にできる。
さらに、図10の特性図から明らかなように処理時間よりも照度の方がスループットに大きな影響を及ぼすので、照度を大きくした短時間の処理を行なった場合にスループットが増大する。
基板表面処理装置に具備される集光手段の参考例を示した概略断面図。 集光手段の他の参考例を示した概略断面図。 集光手段の他の参考例を示した概略断面図。 集光手段の他の参考例を示した概略断面図。 紫外光を照射させたオゾン雰囲気で形成された基板表面の酸化膜の分布図。 オゾン雰囲気のみで形成された基板表面の酸化膜の分布図。 光照度と酸化ケイ素膜厚との関係を示した特性図。 処理時間と酸化ケイ素膜厚との関係を示した特性図。 本発明の実施形態に係る基板表面処理装置の概略断面図。 基板表面付近の光子密度の位置依存性を示した特性図。 基板を収納させた収納部の上面図。 (a)従来の基板表面処理装置の概略構成図,(b)基板表面の均一酸化処理を実現するための必要な照度分布と無駄な光照射領域を示した特性図。 シリコン結晶の屈折率と衰退係数を示した特性図。
符号の説明
1,4,6…集光台
2…基板
3…光源
5…光透過部材
7…プリズム
8…基板表面処理装置
10…底部、11…面、12…台
20…収納部、21…空洞部
41…210nmより長波長の光、42…310nmより長波長の光
81…処理炉、82…光源、83…光導入部、84…台、85…天井部、86…移動手段、87,88…配管

Claims (6)

  1. オゾンガスを含む雰囲気のもとで210nmから長波長の紫外領域の光を基板に照射して前記基板の表面を酸化処理する基板の表面処理方法であって、
    基板が格納されると共にオゾンガスが流通し且つ前記光が導入される処理炉と、
    前記基板の上面の垂線に対する照射角度が可変に前記光を照射する光源と、
    前記処理炉の天井部に設けられると共に前記光を前記処理炉内に導入する光導入部と、
    前記基板が置かれると共に前記処理炉内で水平方向に移動可能な台と
    を有し、
    前記光導入部以外の天井部の下面は前記光を前記基板の方向に全反射できるように表面処理されており、
    前記光導入部を介して前記光を前記基板に供する一方で前記台によって当該基板の上面が水平である状態で当該基板を移動させること
    を特徴とする基板の表面処理方法。
  2. 前記台には前記基板を収容する収容部を設置し、
    この収容部は当該基板と同一の材料からなると共にその高さは当該基板の高さと同一に設定され、当該収容部には当該基板が嵌入される空洞部が形成されていること
    を特徴とする請求項に記載の基板の表面処理方法。
  3. 前記光源は前記基板の上面の垂線に対する光の照射角度θがtanθC=w/(2・d)で示される式(w:前記光導入部のオゾンガス流通方向の開口幅の長さ,d:前記天井部と前記基板との間の距離)のθCより大きい角度となるように前記光を照射すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の基板の表面処理方法。
  4. オゾンガスを含む雰囲気のもとで紫外線を中心に210nmから長波長に離散的なスペクトルを有する光を基板に照射して前記基板の表面を酸化処理する基板の表面処理装置であって、
    基板が格納されると共にオゾンガスが流通し且つ前記光が導入される処理炉と、
    前記基板の上面の垂線に対する照射角度が可変に前記光を照射する光源と、
    前記処理炉の天井部に設けられると共に前記光を前記処理炉内に導入する光導入部と、
    前記基板が置かれると共に前記処理炉内で当該基板の上面が水平である状態で移動可能な台と
    を備え、
    前記光導入部以外の天井部の下面は前記光を前記基板の方向に全反射できるように表面処理されたこと
    を特徴とする基板の表面処理装置。
  5. 前記台には前記基板を収容する収容部が設置され、
    この収容部は当該基板と同一の材料からなると共にその高さは当該基板の高さと同一に設定され、当該収容部には当該基板が嵌入される空洞部が形成されたこと
    を特徴とする請求項に記載の基板の表面処理装置。
  6. 前記光源は前記基板の上面の垂線に対する光の照射角度θがtanθC=w/(2・d)で示される式(w:前記光導入部のオゾンガス流通方向の開口幅の長さ,d:前記天井部と前記基板との間の距離)のθCより大きい角度となるように前記光を照射すること
    を特徴とする請求項4または5に記載の基板の表面処理装置。
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