JP5071902B2 - 電波吸収材料および当該電波吸収材料を用いた電波吸収体 - Google Patents

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本発明は、120GHzを超える周波数域の電磁波に対して吸収性能を有する電波吸収材料および当該電波吸収材料を用いた電波吸収体に関する。
近年、情報通信技術の高度化に伴い、さまざまな帯域の電波が身近な用途で使用されるようになってきた。例えば、携帯電話、無線LAN、衛星放送、高度道路交通システム、ノンストップ自動料金徴収システム(ETC)、自動車走行支援道路システム(AHS)などが挙げられる。このように高周波域での電波利用形態が多様化すると、電子部品同士の干渉による故障、誤動作、機能不全の発生などが懸念され、その対策が重要となってくる。その対策の1つとして、電波吸収体を用いて不要な電波を吸収し、電波の反射および侵入を防ぐ方法が有効である。
特に昨今では、電波を用いた取り組みの一つとして自動車の運転支援システムの研究が盛んになり、76GHz帯域のミリ波を利用して車間距離等の情報を検知する車載レーダーの開発が進められ、特にこの帯域で優れた電波吸収能を有する素材の開発が待たれている。今後は100GHz帯域、あるいはさらに高い周波数帯域での電波利用が考えられる。これを実現するには、そのような高周波域で電波吸収性能を発現する素材の開発が必須である。
従来、電波吸収性能を有するものとしては、六方晶フェライト粒子などがよく利用されてきた。たとえば、特許文献1にはBaFe(12−x)Al19、x=0.6のマ
グネトプランバイト型六方晶フェライトを用いた電波吸収体において、53GHz付近で吸収ピークを持つものが示されている。また同文献には、BaFe(12−x)Al19系のマグネトプランバイト型六方晶フェライトを使用すると強磁性共鳴周波数を50〜100GHz程度にすることができると記載されている。しかし、50〜100GHzで優れた電波吸収性能を呈する電波吸収体を実現した例は示されておらず、高周波側から低周波側にかけ任意の周波数で吸収ピークを持つ材料としては提供されていない。
特許文献2には炭化ケイ素粉末をマトリクス樹脂中に分散させた電波吸収体において、76GHz付近で吸収ピークをもつものが示されている。しかし、炭化ケイ素粉末は炭化ケイ素繊維に比べると安価ではあるが、電波吸収体用の素材としては高価である。また、導電性を有するため電子機器内部(回路付近)において接して使用する時などは、絶縁処置を施す必要がある。
特許文献3には、比表面積が0.05m/g以上の海綿状鉄粉を分散混合してなる電
波吸収体シートが記載されており、実施例として42〜80GHzの範囲に電波吸収ピークを持つものが例示されている。しかし、吸収ピークの位置はシート厚さに敏感に依存して変動し、上記の周波数帯域で吸収ピークの位置を所定の周波数に合わせるには、シート厚さを0.2〜0.5mmの狭い範囲で精密に設定する必要がある。鉄粉を使用するため耐食性(耐酸化性)を確保するための工夫も必要である。また、80GHzを超えるような領域に吸収ピークを持つものは実現されていない。
一方、酸化鉄系磁性材料の研究においては、最近、20kOe(1591kA/m)という巨大な保磁力Hcを示すε−Feの存在が確認されている。このε−Fe2O
3の結晶構造と磁気的性質が明らかにされたのは、ε−Fe結晶をほぼ単相の状態で合成できるようになったごく最近のことであり、非特許文献1〜3に示されるように、巨大な保磁力を有することがわかってきている(非特許文献1〜3参照)。
ところで磁性体の電波吸収特性は、その磁性体が持つ保磁力Hcと関連があり、一般に保磁力Hcに比例して磁気共鳴周波数が高くなることから、保磁力Hcが増大すれば電波吸収ピークの周波数が高くなる傾向を示すとされる(非特許文献4)。
特開平11−354972号公報 特開2005−57093号公報 特開2004−179385号公報 Jian Jin、Shinichi Ohkoshi and Kazuhito Hashimoto、Advanced Materials 2004、16,No.1、January 5,p.48〜51 Jian Jin,Kazuhito Hashimoto and Shinichi Ohkoshi,Journal Of Materials Chemistry 2005,15,p.1067-1071 Shunsuke Sakurai,Jian Jin,Kazuhito Hashimoto and Shinichi Ohkoshi,Journal of the Physical Society of Japan,Vol.74,No.7,July,2005、p.1946-1949 金子秀夫、本間基文著、「磁性材料」、丸善、1977年、p.123
現状では76GHz帯を用いるような技術が開発されているが、今後さらに高い周波数域における吸収を持つ材料、とりわけ120GHzを超える、さらには160GHzを超える周波数域においても電波吸収特性を有する材料が求められる。しかしながら、係る高い周波数域において、満足できる電波吸収特性を発揮する物質は確認されていないのが現状である。
本発明は、このような状況の下でなされたものであり、その解決しようとする課題は、高い周波数域、具体的には120GHzを超える、さらには160GHzを超える周波数域においても、電波吸収特性を有する電波吸収材料、および当該電波吸収材料を用いた電波吸収体を提供することにある。
発明者らは研究の結果、ε−Fe結晶のFeサイトの一部を3価の金属元素により所定の割合で置換した磁性結晶が、120GHzを超える周波数域、さらには160GHzを超える周波数域においても優れた電波吸収特性を発揮する、との画期的な知見を得て本発明を完成した。
すなわち上述の課題を解決するための第1の発明は、
ε−Fe結晶のFeサイトの一部が3価の金属Mで置換されて一般式ε−MFe2−x(ただし、0<x<0.5)で示され、120GHzを超える周波数域に電波吸収量の最大点を有する電波吸収材料である。
第2の発明は、
前記金属Mは、Al、Gaの少なくとも一種から選択される第1の発明に記載の電波吸
収材料である。
第3の発明は、
前記金属MがAlであり、xが0.2未満である第1または第2の発明に記載の電波吸収材料である。
第4の発明は、
前記金属MがGaであり、xが0.1未満である第1または第2の発明に記載の電波吸収材料である。
第5の発明は、
第1から第4の発明のいずれか一項に記載の電波吸収材料により構成される電波吸収体である。
本発明に係る電波吸収材料を用いることで、120GHzを超える周波数域において電波吸収性能を有する電波吸収体を提供することが可能となる。
上述の性能を発揮する電波吸収材料である磁性粒子は、ε−Fe結晶のFeサイトの一部が3価の金属Mで置換されて一般式ε−MFe2−xで表記され、0<x<0.5の範囲にあるものである(以下、これら3価の金属MのことをMと記載し、これら置換元素によりFe原子が置換されたε−FeをM置換ε−Feと記載する。)。
〈M置換ε−Feの製造方法〉
非特許文献1〜3に記載されるように、逆ミセル法とゾル−ゲル法を組み合わせた工程と、熱処理(焼成)工程とによれば、ε−Feのナノ微粒子を得ることができる。逆ミセル法では、界面活性剤を含んだ2種類のミセル溶液、すなわちミセル溶液I(原料ミセル)とミセル溶液II(中和剤ミセル)を混合することによって、ミセル内で水酸化鉄の沈殿反応を進行させる。次に、ゾル−ゲル法によって、ミセル内で生成した水酸化鉄微粒子の表面にシリカコートを施す。シリカコート層をもつ水酸化鉄微粒子は、液から分離されたあと、所定の温度(700〜1300℃の範囲内)で大気雰囲気下での熱処理に供される。この熱処理によりε−Fe結晶の微粒子が得られる。
より具体的には、例えば以下のようにする。
n−オクタンを油相とするミセル溶液Iの水相には、鉄源としての硝酸鉄(III)、鉄
の一部を置換させるMの元素源として、のMの硝酸塩(Alの場合、硝酸アルミニウム(III)9水和物、Gaの場合、硝酸ガリウム(III)n水和物、)、および界面活性剤(例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム)を溶かし、同じくn−オクタンを油相とするミセル溶液IIの水相にはアンモニア水溶液を用いる。その際、ミセル溶液Iの水相に適量のアルカリ土類金属(Ba、Sr、Caなど)の硝酸塩を溶解させておくことができる。この硝酸塩は形状制御剤として機能する。すなわち、アルカリ土類金属が液中に存在すると最終的にロッド形状のM置換ε−Fe結晶の粒子を得ることができる。形状制御剤がない場合は、球状に近いM置換ε−Fe結晶の粒子を得ることができる。
両ミセル溶液IとIIとを混合することでM元素が含まれた水酸化鉄を生成させることが出来る。この両ミセル溶液IとIIとの混合の際、さらに、シラン(たとえばテトラエチルオルトシラン)を当該混合液に添加することで、粒子の表面に珪素化合物層が形成された水酸化鉄を得ることができる。
次いで、生成した水酸化鉄の粒子を混合液から分離し、洗浄、乾燥の各工程を経て、水酸化鉄の乾燥粒子を得る。こうして得られた水酸化鉄の乾燥粒子からなる粉末を炉内に装入し、空気中で700〜1300℃、好ましくは900〜1200℃、さらに好ましくは950〜1150℃の温度範囲で熱処理(焼成)する。この熱処理により粒子の表面の珪素化合物層内で酸化反応が進行し、微細なM元素を含む水酸化鉄の粒子は、微細なM置換ε−Fe粒子に変化する。当該酸化反応の際、水酸化鉄粒子の表面にシラン層が存在することで、α−Feやγ−Feの結晶が生成することなく、M置換ε−Fe結晶が生成する構成に寄与すると共に、水酸化鉄粒子同士の焼結を防止する作用をも果たす。
一方、当該工程で使用された珪素化合物層は、電波吸収性能には寄与しない。そこで、後述する電波吸収材料粒子の充填性を高めるため、後の工程でアルカリ溶液による洗浄により溶解除去する構成も適用することができる。尤も、当該アルカリ溶液による洗浄によっても、珪素化合物層が完全には除去されず残存することがあるが、上述の通り電波吸収性能に顕著な影響を及ぼさないため、必要以上に珪素残存量について考慮する必要はない。
また、より低コストにM置換ε−Fe結晶を得る手法もある。
具体的には、2価の鉄塩と、3価の金属元素M(Ga、Alなど)の塩とが溶解している水溶液を撹拌状態とし、そこへアンモニア水などの中和剤を添加することで、鉄の水酸化物(一部が別元素で置換されていることもある)からなる前駆体を形成する方法である。その後にゾル−ゲル法を用いて、当該前駆体粒子表面に珪素化合物による被覆層を形成させる。この珪素化合物被覆粒子を液から分離した後に、所定の温度で熱処理(焼成)を行い、必要に応じて珪素化合物除去工程を経て、M置換ε−Fe結晶の微粒子を得るというものである。
上述したM置換ε−Fe結晶の製造工程において、さらに、Ba等のアルカリ土類金属を形状保持剤として添加することで棒状のM置換ε−Fe結晶を得ることができる。他方、これらの形状保持剤を添加しない場合は、球状のM置換ε−Fe結晶を得ることができる。そこで当該形状保持剤の性質を利用し、その形状設計にそったM置換ε−Fe結晶の粒子を得ることができる。但し、このときの形状保持剤添加量は、Feに対して、原子量比で20%以下にしておくのがよい。
得られたM置換ε−Feからは、製造工程中に含まれる不可避の不純物の他、上述したM置換ε−Fe相を形成させる際に使用されることのある珪素化合物被覆層由来の珪素も検出されることがある。
尚、本明細書ではM置換ε−Fe結晶の製造方法について、その前駆体となる水酸化鉄とM水酸化物との微粒子を、逆ミセル法や直接合成法で作製する例を挙げた。しかし、M置換ε−Fe結晶への酸化が可能なサイズ(数百nm以下と考えられる)を有する同様の前駆体が作製できる手法であれば、上記以外の手法を採用しても構わない。
さらに、前記前駆体微粒子をゾル−ゲル法を適用して珪素化合物による被覆した例を挙げて説明した。この部分も、前記前駆体に耐熱性を有する皮膜を被覆できれば、その皮膜作成法はここに例示した手法に限られるものではない。例えば、アルミナやジルコニア等の耐熱性皮膜を該前駆体微粒子表面に形成させた場合であっても、これを所定の熱処理温
度に加熱して、M置換ε−Fe結晶を磁性相にもつ粒子の粉体を得ることが可能であると考えられる。
〈M置換ε−Feの電波吸収特性〉
発明者らの詳細な検討によれば、置換量に応じて、M置換ε−Fe結晶の保磁力Hcを制御可能な3価のM元素としては、Ga、Alを好ましい元素として挙げることができることがわかった。発明者らは、これらのMを用いてFeを置換することで、種々の置換量を有するM置換ε−Fe結晶を合成した。本願明細書においては、Alを置換元素とした場合の電波吸収特性を測定した結果について説明する。置換後の結晶をε−MFe2−xと表記するときのxの値(すなわちMによる置換量)と、保磁力Hcの測定値を、後述する実施例に係る表3に例示する。これら各組成のM置換ε−Fe結晶は後述の実施例に示す手順に準じて製造したものである。これを見ても明らかなように、M置換εM置換ε−Fe結晶の保磁力Hcは、Mによる置換量が増大するに伴い低下していくことが判明した。
ここで、発明者らは、M置換ε−Fe結晶におけるMによる置換量が、0<x<0.5の範囲において、xが大きくなるにともなって、保磁力が小さくなるとともに電波吸収量のピークが低周波数側にシフトすることを知見した。つまり、M置換ε−MxFe2−x結晶において、M元素の置換量制御により電波吸収量のピーク周波数を制御することができ、120GHzを超える周波数域においても、任意に吸収帯域を調整できる。さらに、当該xがM=Alの場合には、0<x<0.2の範囲にあるとき、160GHzを超える周波数域においても、任意に吸収帯域を調整できる。
〈本発明に係る電波吸収材料により構成される電波吸収体〉
一般的に用いられている磁性酸化物の場合、電波吸収量の最大点の周波数から遠ざかると、電波吸収量はほとんどゼロになる。これに対し、ε−Fe結晶やM置換ε−Fe結晶を含む磁性酸化物の場合、電波吸収量の最大点の周波数を外れても、広い周波数領域で連続して電波吸収現象が起こるという特異な電波吸収挙動を示す。すなわち、本発明に係る電波吸収材料は、低周波数帯側にも微弱電波を吸収する性質を有する。従って、本発明に係る電波吸収材料を電波フィルターとして使用することにより、必要な電波のみをより高精度に抽出することが可能になると考えられる。
本発明で提供される電波吸収材料の典型的な形態は、上述した工程で得られる「磁性粉体」である。当該磁性粉体は、M置換ε−Fe磁性結晶を磁性相にもつ粒子で構成される。そして、当該磁性粒子の粒子径は、例えば上述した製造工程において熱処理(焼成)温度を制御することにより制御可能である。
尚、当該粒子径は、60万倍に拡大した粉体粒子のTEM写真から、最も大きな径(ロッド状のものでは長軸径)を、独立した粉体粒子300個について測定して求めたものである。
本発明の電波吸収材料は、磁性相が一般式ε−MFe2−x、0<x<1、で表される組成の単相からなるものであることが理想的であるが、上述のように、粉体中にはこれと異なる結晶構造の不純物結晶(α−Fe等)が混在することがあり、その混在は本発明の効果を阻害しない範囲で許容される。粉体にはこれ以外にも製造上混入が避けられない不純物や、必要に応じて添加される元素が含まれることがある。また、粉体を構成する粒子には非磁性化合物等が付着していることがある。これらの化合物の混在も、本発明の効果を阻害しない範囲で許容される。
本発明に係る電波吸収材料(磁性粉体)は、その磁性粉体粒子の充填構造を形成させることによって、電波吸収体として機能する。ここでいう充填構造とは、磁性粉体粒子同士
が接しているか、または、近接している状態で各粒子が立体構造を構成しているものを意味する。電波吸収体を実用に供するためには、磁性粉体粒子同士の充填構造を維持させる必要がある。当該充填構造維持の為の手法として、例えば、非磁性高分子化合物をバインダーとして添加し、磁性粒子を固定することにより維持させる方法が挙げられる。
具体的には、まず、本発明に係る電波吸収材料の粉体を、非磁性の高分子基材と混合して混練物を得る。当該混練物中における電波吸収材料粉体の配合量は60質量%以上とすることが好ましい。電波吸収材料粉体の配合量が多いほど電波吸収特性を向上させる上で有利となるが、あまり多いと高分子基材との混練が難しくなる。結局、電波吸収材料粉体の配合量は80〜95質量%あるいは85〜95質量%が好ましい。
上記高分子基材としては、使用環境に応じて、耐熱性、難燃性、耐久性、機械的強度、電気的特性を満足する各種のものが使用できる。例えば、樹脂(ナイロン等)、ゲル(シリコーンゲル等)、熱可塑性エラストマー、ゴムなどから適切なものを選択すれば良い。また、2種以上の高分子化合物をブレンドして基材としてもよい。
電波吸収材料と高分子基材との相溶性や分散性を改善するために、当該電波吸収材料粉体に予め表面処理剤(シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等)による表面処理を施すことも好ましい構成である。また、電波吸収材料粉体と高分子基材との混合に際し、可塑剤、補強剤、耐熱向上剤、熱伝導性充填剤、粘着剤などの各種添加剤を添加することも好ましい構成である。
上記混練物を圧延し、所定のシート厚に成形することで前記充填構造が維持された電波吸収体が得られる。また、圧延の替わりに混練物を射出成形することにより所望の電波吸収体形状に成形することもできる。また、本発明の電波吸収材料の粉体を塗料中に混合し、これを基体の表面に塗布することによっても、充填構造が維持された電波吸収体を製造できる。
以下、実施例を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例は、置換元素MとしてAlを用い、ε−Al0.09Fe1.91組成の結晶を得た例を製造した例である。
まずε−Al0.09Fe1.91組成結晶の製造方法について説明する。
〔手順1〕
ミセル溶液Iとミセル溶液IIとの2種類のミセル溶液を調製する。
<ミセル溶液Iの調製>
テフロン(登録商標)製のフラスコに、純水36mL、n−オクタン108.75mL
および1−ブタノール21.6mLを入れる。次に、当該フラスコへ、硝酸鉄(III)9
水和物を0.0170モル、硝酸アルミニウム(III)n水和物を0.0009モル添加
し、室温下で良く撹拌しながら溶解させる。さらに、当該フラスコへ、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、純水/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加し、撹拌により溶解させ、ミセル溶液Iを得る。
ここで、硝酸アルミニウム(III)n水和物としては和光純薬工業株式会社製の純度9
9.9%、n=7〜9の試薬を使用した。尚、前もって、当該試薬の定量分析を行ってn
の値を測定してから仕込み量を算出した。
この結果、本ミセル溶液Iの仕込み組成は、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すときx=0.10となった。上述の値を表1に記載する。
<ミセル溶液IIの調製>
25%アンモニア水12mLを純水24mLに添加して撹拌し、さらにn−オクタン108.75mLと1−ブタノール21.6mLとを加えてよく撹拌する。その溶液に、界
面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、(純水+アンモニア中の水分)/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加して溶解させ、ミセル溶液IIを得る。上述の値を表2に記載する。
〔手順2〕
ミセル溶液Iをよく撹拌しながら、当該ミセルI溶液へミセル溶液IIを滴下し混合液とする。ミセルI溶液へのミセル溶液IIの滴下終了後、当該混合液を30分間撹拌し続ける。
〔手順3〕
手順2で得られた混合液の撹拌を継続しながら、当該混合液にテトラエトキシシラン(TEOS)6mLを加える。そして、当該混合液の攪拌を約1日間続ける。
〔手順4〕
手順3で得られた溶液を遠心分離処理し、沈殿物を回収する。回収された沈殿物を、クロロホルムとメタノールとの混合溶液を用いて複数回洗浄する。
〔手順5〕
手順4で得られた洗浄後の沈殿物を乾燥した後、大気雰囲気の炉内で1050℃、4時間の熱処理を施す。
〔手順6〕
手順5で得られた熱処理粉を、2モル/LのNaOH水溶液に投入して24時間撹拌し、次いで、ろ過、水洗、乾燥して、熱処理粉の粒子表面に存在するシリカの除去処理を行う。
以上の手順1から6を経ることによって、ε−Al0.09Fe1.91組成結晶を含む実施例1に係る粉体試料(粉体試料A)を得た。
実施例1に係る粉体試料Aの平均粒子径の測定を、TEM写真により行った。当該TEM平均粒子径は30.0nm、標準偏差は10.0nmであった。(標準偏差/TEM平均粒子径)×100で定義される変動係数は33.3%であった。
得られた実施例1に係る粉体試料Aを、粉末X線回折測定(XRD:リガク製RINT2000、線源CuKα線、電圧40kV、電流30mA)に供したところ、ε−Feの結晶構造(斜方晶、空間群Pna21)に対応するピークと、わずかなヘマタイト(α−Fe)に起因するピークとが確認された。
得られた実施例1に係る粉体試料Aを、ICPによる組成分析に供したところ、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すとき、分析組成はx=0.09であった。したがって、得られた磁性結晶は、ほぼε−Al0.09Fe1.91組成の結晶であるとみなせる。
また、得られた実施例1に係る粉体試料Aの常温(300K)における磁気ヒステリシスループを、カンタムデザイン社製のMPMS7の超伝導量子干渉計(SQUID)を用い、印加磁界70kOe(5570kA/m)の条件で測定した。測定された磁気モーメントの値は酸化鉄の質量で規格化した。当該規格化の際、試料中のSi、Fe、Alの各元素は全てSiO、AlFe2−xの形で存在しているものと仮定し、各元素の
含有割合については上記の蛍光X線分析値から求めた。印加磁界70kOe(5570kA/m)の測定条件での保磁力Hcは16.8kOe(1336.9kA/m)、飽和磁化σsは14.4emu/g(A・m/kg)また、キュリー点(Tc)は490℃であった。
得られた実施例1に係る粉体試料Aに対し、テラヘルツ波時間領域分光法にて透過率測定を行った。具体的には、図3に示す測定装置を用い、試料を充填した試料容器4を設置した場合と設置しない場合との比較をおこなった。当該電磁波吸収率測定方法により、120GHzを超える周波数域においても試料の電磁波吸収率を測定することが可能になった。
ここで、テラヘルツ波時間領域分光法について、図3に示す測定装置の概念図を参照しながら説明する。
フェムト秒レーザー発生装置1で発生したレーザー光は、ビームスプリッター2で2分割される。当該2分割されたレーザー光の一方は、テラヘルツ波発生器(低温成長GaAs光伝導アンテナ)3へ導光され、当該テラヘルツ波発生器3がテラヘルツ波を発生する。発生したテラヘルツ波は、放物面鏡10により試料容器4に導かれて、これを通過し、さらに放物面鏡10によりテラヘルツ波検出器(低温成長GaAs光伝導アンテナ)5へ導かれる。
尚、フェムト秒レーザー発生装置1は、Coherent社製 Mira seedを用い、パルス幅20fs、繰返し76MHz、中心波長790nmとした。
前記ビームスプリッター2で2分割されたレーザー光の他方は、時間遅延回路6を通過した後、テラヘルツ波検出器5へ導かれる。この結果、テラヘルツ波検出器5では、試料容器4を通過したテラヘルツ波の電場振幅の時間波形(信号波形)が観測される。
一方、測定装置に試料容器4を設置しない場合に観測される波形を参照波形とする。
当該観測結果は、カレントアンプ9を通過した後、ロックインアンプ8へ入る。ロックインアンプ8と、時間遅延回路6とは、ワークステーション7に接続されており、テラヘルツ波の波形を記録する。観測された信号波形および参照波形をフーリエ変換し、得られたフーリエスペクトル(各々、Sref、Ssigとする。)の比(Ssig/Sref)を求め、試料容器4に充填された粉体試料Aの電磁波吸収率を算定する。
尚、試料容器4は、10mm×10mm×5mmの紙製の箱である。実施例1においては、粉体試料A707mgを試料容器4に充填した。テラヘルツ波は、試料容器4における一方の10mm×10mmの面から入射し、他方の10mm×10mmの面から出ていく。
図1は、横軸に粉体試料へ照射される電磁波の周波数をとり、縦軸に粉体試料の電磁波吸収量を示したグラフである。そして図1へ、実施例1に係る試料Aのデータを細実線でプロットした。
図1に示すように、実施例1に係る電波吸収材料は、最大吸収周波数が162GHz近傍に存在し、160GHzよりも高い周波数帯域に電波吸収量の最大点を有する電波吸収物質であることがわかるとともに、図1に示すように110GHz〜200GHzの領域においても、吸収性能を有していることがわかる。上述の測定結果を表3に記載する。
(実施例2)
<ミセル溶液Iの調製>
実施例1と同様のフラスコに、純水24mL、n−オクタン72.5mLおよび1−ブタノール14.4mLを入れる。次に、当該フラスコへ、硝酸鉄(III)9水和物を0.
0116モル、硝酸アルミニウム(III)n水和物を0.0003モル添加し、室温下で
良く撹拌しながら溶解させる。さらに、当該フラスコへ、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、純水/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加し、撹拌により溶解させ、ミセル溶液Iを得る。
この結果、本ミセル溶液Iの仕込み組成は、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すときx=0.05となった。上述の値を表1に記載する。
<ミセル溶液IIの調製>
25%アンモニア水8mLを純水16mLに添加して撹拌し、さらにn−オクタン72.5mLと1−ブタノール14.4mLとを加えてよく撹拌する。その溶液に、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、(純水+アンモニア中の水分)/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加して溶解させ、ミセル溶液IIを得る。上述の値を表2に記載する。
以降、手順3におけるテトラエトキシシラン(TEOS)添加量を4mLとした以外は、手順2〜6を実施例1と同様に行い、ε−Al0.05Fe1.95組成結晶を含む実施例2に係る粉体試料(粉体試料B)を得た。
実施例2に係る粉体試料Bの平均粒子径は29.0nm、標準偏差は10.0nmであった。(標準偏差/TEM平均粒子径)×100で定義される変動係数は34.5%であった。
得られた実施例2に係る粉体試料Bも、ε−Feの結晶構造(斜方晶、空間群Pna21)に対応するピークと、わずかなヘマタイト(α−Fe)に起因するピークとが確認された。
得られた実施例2に係る粉体試料Bにおいて、ICPによる組成分析に供したところ、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すとき、分析組成はx=0.06であった。したがって、得られた磁性結晶は、ほぼε−Al0.06Fe1.94組成の結晶であるとみなせる。
また、得られた実施例2に係る粉体試料Bの常温(300K)における印加磁界70kOe(5570kA/m)の測定条件での保磁力Hcは19.1kOe(1519.9kA/m)、飽和磁化σsは15.1emu/g(A・m/kg)また、キュリー点(Tc)は495℃であった。
得られた実施例2に係る粉体試料Bに対し、実施例1で説明したテラヘルツ波時間領域分光法にて透過率測定を行った。
具体的には、10mm×10mm×5mmの紙製の箱に実施例2に係る粉体試料Aを769mg充填した。得られた電波吸収挙動を図1に示す。実施例1に係る試料Bのデータを太実線線でプロットした。
図1に示すように、実施例1に係る電波吸収材料は、最大吸収周波数が173GHz近傍に存在し、160GHzよりも高い周波数帯域に電波吸収量の最大点を有する電波吸収物質であることがわかるとともに、図1に示すように110GHz〜200GHzの領域においても、吸収性能を有していることがわかる。上述の測定結果を表3に記載する。
(実施例3)
<ミセル溶液Iの調製>
実施例1と同様のフラスコに、純水24mL、n−オクタン72.5mLおよび1−ブタノール14.4mLを入れる。次に、当該フラスコへ、硝酸鉄(III)9水和物を0.
0107モル、硝酸アルミニウム(III)n水和物を0.0012モル添加し、室温下で
良く撹拌しながら溶解させる。さらに、当該フラスコへ、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、純水/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加し、撹拌により溶解させ、ミセル溶液Iを得る。
この結果、本ミセル溶液Iの仕込み組成は、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すときx=0.20となった。上述の値を表1に記載する。
<ミセル溶液IIの調製>
実施例2と同様の操作によりミセル溶液IIを得る。
以降、手順2〜6を実施例2と同様に行うとともに、焼成温度を1025℃に変更した以外は同様にして、ε−Al0.21Fe1.79組成結晶を含む実施例3に係る粉体試料(粉体試料C)を得た。
実施例3に係る粉体試料Cの平均粒子径は18.0nm、標準偏差は6.0nmであった。(標準偏差/TEM平均粒子径)×100で定義される変動係数は33.3%であった。
得られた実施例3に係る粉体試料Cも、ε−Feの結晶構造(斜方晶、空間群Pna21)に対応するピークと、わずかなヘマタイト(α−Fe)に起因するピークとが確認された。
得られた実施例3に係る粉体試料Cにおいて、ICPによる組成分析に供したところ、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すとき、分析組成はx=0.21であった。したがって、得られた磁性結晶は、ほぼε−Al0.21Fe1.79組成の結晶であるとみなせる。
また、得られた実施例3に係る粉体試料Cの常温(300K)における印加磁界70kOe(5570kA/m)の測定条件での保磁力Hcは14.7kOe(1169.8kA/m)、飽和磁化σsは17.0emu/g(A・m/kg)また、キュリー点(Tc)は480℃であった。
得られた実施例3に係る粉体試料Cに対し、実施例1で説明したテラヘルツ波時間領域分光法にて透過率測定を行った。
具体的には、10mm×10mm×5mmの紙製の箱に実施例3に係る粉体試料Cを818mg充填した。得られた電波吸収挙動を図1に示す。実施例3に係る試料Cのデータを1点鎖線でプロットした。
図1に示すように、実施例1に係る電波吸収材料は、最大吸収周波数が145GHz近傍に存在し、120GHzよりも高い周波数帯域に電波吸収量の最大点を有する電波吸収物質であることがわかるとともに、図1に示すように110GHz〜200GHzの領域においても、吸収性能を有していることがわかる。上述の測定結果を表3に記載する。
(実施例4)
<ミセル溶液Iの調製>
実施例1と同様のフラスコに、純水24mL、n−オクタン72.5mLおよび1−ブタノール14.4mLを入れる。次に、当該フラスコへ、硝酸鉄(III)9水和物を0.
0101モル、硝酸アルミニウム(III)n水和物を0.0018モル添加し、室温下で
良く撹拌しながら溶解させる。さらに、当該フラスコへ、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、純水/臭化セチルトリメチルアンモニウムのモル比の値が30となる量で添加し、撹拌により溶解させ、ミセル溶液Iを得る。
この結果、本ミセル溶液Iの仕込み組成は、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すときx=0.30となった。上述の値を表1に記載する。
<ミセル溶液IIの調製>
実施例2と同様の操作によりミセル溶液IIを得る。
以降、手順2〜6を実施例2と同様に行い、ε−Al0.30Fe1.70組成結晶を含む実施例4に係る粉体試料(粉体試料D)を得た。
実施例4に係る粉体試料Dの平均粒子径は37.0nm、標準偏差は14.0nmであった。(標準偏差/TEM平均粒子径)×100で定義される変動係数は37.8%であった。
得られた実施例4に係る粉体試料Dも、ε−Feの結晶構造(斜方晶、空間群Pna21)に対応するピークと、わずかなヘマタイト(α−Fe)に起因するピークとが確認された。
得られた実施例4に係る粉体試料Dにおいて、ICPによる組成分析に供したところ、AlとFeのモル比をAl:Fe=x:(2−x)と表すとき、分析組成はx=0.30であった。したがって、得られた磁性結晶は、ほぼε−Al0.30Fe1.70組成の結晶であるとみなせる。
また、得られた実施例4に係る粉体試料Dの常温(300K)における印加磁界70kOe(5570kA/m)の測定条件での保磁力Hcは12.6kOe(1002.7kA/m)、飽和磁化σsは20.3emu/g(A・m/kg)また、キュリー点(Tc)は466℃であった。
得られた実施例4に係る粉体試料Dに対し、実施例1で説明したテラヘルツ波時間領域分光法にて透過率測定を行った。
具体的には、10mm×10mm×5mmの紙製の箱に実施例4に係る粉体試料Dを707mg充填した。得られた電波吸収挙動を図1に示す。実施例4に係る試料Dのデータを破線でプロットした。
図1に示すように、実施例1に係る電波吸収材料は、最大吸収周波数が127GHz近傍に存在し、120GHzよりも高い周波数帯域に電波吸収量の最大点を有する電波吸収物質であることがわかるとともに、図1に示すように110GHz〜200GHzの領域においても、吸収性能を有していることがわかる。上述の測定結果を表3に記載する。
Figure 0005071902
Figure 0005071902
Figure 0005071902
実施例1〜4の結果から粉体試料A〜Dにおける、最大吸収周波数と、保磁力との関係を考察した。具体的には縦軸に最大吸収周波数をとり、横軸に保磁力をとり、粉体試料A〜Dの値をプロットした図2を作成した。
図2より、本発明に係る電波吸収材料において、xの値の制御により、最大吸収周波数と保磁力とを、制御可能であることが判明した。
本発明に係る電波吸収材料試料へ照射される電磁波の周波数と、電波吸収材料試料の電磁波吸収量との関係を示したグラフである。 本発明に係る電波吸収材料試料の最大吸収周波数と保磁力とを示すグラフである。 テラヘルツ波時間領域分光法に用いる測定装置の概念図である。
符号の説明
1.フェムト秒レーザー発生装置
2.ビームスプリッター
3.テラヘルツ波発生器
4.試料容器
5.テラヘルツ波検出器
6.時間遅延回路
7.ワークステーション
8.ロックインアンプ
9.カレントアンプ
10.放物面鏡

Claims (5)

  1. ε−Fe結晶のFeサイトの一部が3価の金属Mで置換されて一般式ε−MxF
    −xO(ただし、0<x<0.5)で示され、120GHzを超える周波数域に電
    波吸収量の最大点を有する電波吸収材料。
  2. 前記金属Mは、Al、Gaの少なくとも一種から選択される請求項1に記載の電波吸収
    材料。
  3. 前記金属MがAlであり、xが0.2未満である請求項1または2に記載の電波吸収材
    料。
  4. 前記金属MがGaであり、xが0.1未満である、請求項1または2のいずれか一項に
    記載の電波吸収材料。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の電波吸収材料により構成される電波吸収体。
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