JP5071669B2 - 電気錠付き扉用通電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気錠を備えた開き戸(ヒンジ付き扉)のための通電装置に関し、特に固定壁側の電源から扉側の電気錠への通電を支障なく行えるようにした電気錠付き扉用通電装置に関する。
一般に、開き戸において、図3に示すように、固定壁1に形成された出入口にヒンジ2を介し枢着された扉3に、電気錠4を新設する場合、固定壁1に沿い電源側からスイッチ操作盤13を介し送られてくる電力は、固定壁1におけるコード5に接続されたベース部材6から、扉3におけるベース部材6へ緩やかに弯曲して接続するように配設されたケーシングとしての可撓性パイプ7内を通過して電気錠4へ至るコード5を介し、送電されるように構成されている。
したがって、ヒンジ2を介し扉3の開閉が行われても、可撓性パイプ7の緩やかに弯曲したU字型の形状により、同パイプ7内のコード5がパイプ根元部分で受けるストレスで支障をきたすことは回避されるようになる。
しかしながら、従来のベース部材6では、図4に示すように、可撓性パイプ7の端部がT字型の固定金具としての拘束部材9Aにより強固に緊締されているため、図3に示す扉3が頻繁に開閉される情況下では、可撓性パイプ7をかなり長くしないと、同パイプ7内のコード5が拘束部材9Aの近傍で断線を生じる恐れがある。
そこで、可撓性パイプ7を長くして垂下させることが考えられるが、このようにすると見栄えの低下を招き著しく体裁が悪くなるほか、可撓性パイプ7が扉3の開閉の際に同扉3の表面に衝突して異音を発生する恐れもある。
特開平10−336865号公報
本発明は、電気錠を備えた開き戸において、固定壁側のベース部材から扉側のベース部材へ至るコード挿通用の可撓性パイプの装着手段の改良を図り、同パイプの上記ベース部材への装着部におけるパイプ端部を緩やかに支持できるようにして、同パイプ内のコードにかかるストレスの軽減を図ることにより、扉の頻繁な開閉にも支障なく対処できるようにした電気錠付き扉用通電装置を提供することを課題とする。
前述の課題を解決するため、本発明の電気錠付き扉用通電装置は、固定壁にヒンジを介し枢着された扉の電気錠へコードを介し通電すべく、上記の固定壁と扉とにそれぞれ装着されて上記コードを保持するための一対のベース部材を具えるとともに、上記コードを挿通して上記一対のベース部材の相互間にU字型に配設される可撓性パイプと、同可撓性パイプの端部を挿通保持して上記ベース部材の下部に装着される短管とを備え、同短管が上記ベース部材に対し鉛直軸線のまわりに回動可能に緩やかに取り付けられていることを特徴としている。
また、本発明の電気錠付き扉用通電装置は、上記短管の上端に、同短管の外周側へ張り出すように形成されたフランジが設けられるとともに、同フランジの下側を緩やかに受けて上記短管の落下を防止する円弧状部分を具えた拘束部材が、上記ベース部材に装着されていることを特徴としている。
さらに、本発明の電気錠付き扉用通電装置は、上記可撓性パイプの端部が、上記短管の壁部に螺合する止めねじにより同短管に止着されていることを特徴としている。
また、本発明の電気錠付き扉用通電装置は、上記ベース部材が、同ベース部材の内部から上記コードを上方へ案内するための第1案内部と、同ベース部材の内部から上記コードを両側方のいずれかへ屈曲させて外側方へ案内すべく左右にそれぞれ形成された第2案内部とを具えて構成されたことを特徴としている。
上述の本発明の電気錠付き扉用通電装置では、扉の電気錠へコードを介して通電できるように同扉と固定壁とにそれぞれ装着される一対のベース部材の相互間において、各ベース部材へのコード挿通用可撓性パイプの拘束手段が、同可撓性パイプの端部を挿通保持して上記ベース部材の下部に緩やかに装着される短管を介し行われるので、上記扉の開閉に際しては、上記ベース部材に対し上記可撓性パイプがかなりの自由度で相対的に回動できるようになり、これにより同可撓性パイプ内の給電用コードに生じるストレスは殆ど無くなって、本装置の耐久性の大幅な向上が期待される。
また、上記短管の上端に、同短管の外周側へ張り出したフランジが設けられて、同フランジの下側を緩やかに受ける円弧状部分を具えた拘束部材が上記ベース部材に装着されることにより、上記短管のかなり自由な動きを保証することができ、しかも同短管の脱落は同短管の上端のフランジに係合する上記拘束部材によって十分に防止されるようになる。したがって、上記短管に挿通保持されるコード挿通用可撓性パイプの保持も、その内部の通電用コードに過大なストレスをかけることなく適切に行われるようになる。
さらに本装置では、コードを内蔵する上記可撓性パイプの端部が、上記短管の壁部に螺合する止めねじを介し同短管に止着されることにより、同短管に対する上記可撓性パイプの上下移動も拘束されるので、扉の開閉の際の上記可撓性パイプの形状変化が適切にもたらされるようになる。
そして、上記ベース部材が、その内部から上記コードを上方へ案内しうる第1案内部を具えるとともに、同ベース部材の内部から上記コードを両側方のいずれかへ屈曲させて外側方へ案内できるように左右にそれぞれ形成された第2案内部を具えることにより、上記コードの配置の自由度が著しく高められるようになる。
図1は本発明の一実施例としての電気錠付き扉用通電装置におけるベース部材について、カバーを外した状態を示す斜視図、図2は上記カバーの斜視図である。
本実施例の場合も、前述の図3に示すように、固定壁1にヒンジ2を介し枢着された扉3の電気錠4へ、コード5を介し通電するための一対のベース部材6を具えている。
すなわち、固定壁1にヒンジ2を介し枢着された扉3に、電気錠4を新設する際に、同電気錠4へ通電できるように、固定壁1と扉3とに、それぞれ通電用コード5を保持するためのベース部材6が設けられる。
そして、一対のベース部材6の相互間にU字型に配設されてコード5を挿通される可撓性パイプ7と、同可撓性パイプ7の端部を挿通保持してベース部材6の下部に装着される短管8とが設けられている。
短管8はベース部材6に対し鉛直軸線のまわりに回動可能に緩やかに取り付けられており、その取り付け手段としては、短管8の上端において同短管8の外周側へ張り出すように形成されたフランジ8fの下側を、ベース部材6にねじ止めにより装着された拘束部材9の円弧状部分9aで緩やかに受けることにより、同短管8の落下を防止できるようにした構成が採用されている。
このようにして設けられた短管8には、可撓性パイプ7の端部が挿通されて、短管8の壁部に螺合し同壁部を貫通する止めねじ8aにより、可撓性パイプ7の端部が短管8に止着される。
これにより、可撓性パイプ7の端部は、短管8と一体の状態で拘束部材9の内側に緩やかに拘束されており、扉3の開閉に伴い、拘束部材9の円弧状部分9aの内部で可撓性パイプ7の端部の微小回動が許容されるように構成されている。
また、ベース部材6には、同ベース部材6の内部からコード5を上方へ案内するための第1案内部11と、上記ベース部材6の内部からコード5を両側方のいずれかへ屈曲させて外側方へ案内できるように左右にそれぞれ形成された第2案内部12,12とが設けられている。
さらに、ベース部材6には、図3に示すカバー6aが装着されるようになっている。なお、カバー6aには、図1に示すコード5を引き出す場合に破断して通路を形成できるように、薄肉部分としてのノックアウトKが形成される。
上述の本実施例の電気錠付き扉用通電装置では、扉3の電気錠4へコード5を介して通電できるように同扉3と固定壁1とにそれぞれ装着される一対のベース部材6,6の相互間において、各ベース部材6へのコード挿通用可撓性パイプ7の拘束手段が、同可撓性パイプ7の端部を挿通保持して上記ベース部材6の下部に緩やかに装着される短管8を介し行われるので、扉3の開閉に際しては、ベース部材6に対し可撓性パイプ7がかなりの自由度で矢印Rのように相対的に往復回動できるようになり、これにより同可撓性パイプ7内の給電用コード5に生じるストレスは殆ど無くなって、本装置の耐久性の大幅な向上が期待される。
また、短管8の上端に、同短管8の外周側へ張り出したフランジ8fが設けられて、同フランジ8fの下側を緩やかに受ける円弧状部分9aを具えた拘束部材9がベース部材6に装着されることにより、短管8のかなり自由な動きを保証することができ、しかも同短管8の脱落は同短管8の上端のフランジ8fに係合する拘束部材9によって十分に防止されるようになる。したがって、短管8に挿通保持されるコード挿通用可撓性パイプ7の保持も、その内部の通電用コード5に過大なストレスをかけることなく適切に行われるようになる。
さらに本装置では、コード5を内蔵する可撓性パイプ7の端部が、短管8の壁部に螺合する止めねじ8aを介し同短管8に止着されることにより、同短管8に対する可撓性パイプ7の上下移動も拘束されるので、扉3の開閉の際の可撓性パイプ7の形状変化が適切にもたらされるようになる。
そして、ベース部材6が、その内部からコード5を上方へ案内しうる第1案内部11を具えるとともに、同ベース部材6の内部からコード5を両側方のいずれかへ屈曲させて外側方へ案内できるように左右にそれぞれ形成された第2案内部12,12を具えることにより、コード5の配置の自由度が著しく高められるようになる。
本発明の一実施例としての電気錠付き扉用通電装置におけるベース部材について、カバーを外した状態を示す斜視図である。 上記カバーを示す斜視図である。 電気錠付き扉への配線状態を示す説明図である。 従来のベース部材について、カバーを外した状態を示す正面図である。
符号の説明
1 固定壁
2 ヒンジ
3 扉
4 電気錠
5 コード
6 ベース部材
6a カバー
7 可撓性パイプ
8 短管
8a 止めねじ
8f フランジ
9 拘束部材
9A 拘束部材(固定金具)
9a 円弧状部分
11 第1案内部
12 第2案内部
13 スイッチ操作盤
K ノックアウト
R 往復回動の方向

Claims (4)

  1. 固定壁にヒンジを介し枢着された扉の電気錠へコードを介し通電すべく、上記の固定壁と扉とにそれぞれ装着されて上記コードを保持するための一対のベース部材を具えるとともに、上記コードを挿通して上記一対のベース部材の相互間にU字型に配設される可撓性パイプと、同可撓性パイプの端部を挿通保持して上記ベース部材の下部に装着される短管とを備え、同短管が上記ベース部材に対し鉛直軸線のまわりに回動可能に緩やかに取り付けられていることを特徴とする、電気錠付き扉用通電装置。
  2. 上記短管の上端に、同短管の外周側へ張り出すように形成されたフランジが設けられるとともに、同フランジの下側を緩やかに受けて上記短管の落下を防止する円弧状部分を具えた拘束部材が、上記ベース部材に装着されていることを特徴とする、請求項1に記載の電気錠付き扉用通電装置。
  3. 上記可撓性パイプの端部が、上記短管の壁部に螺合する止めねじにより同短管に止着されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気錠付き扉用通電装置。
  4. 上記ベース部材が、同ベース部材の内部から上記コードを上方へ案内するための第1案内部と、同ベース部材の内部から上記コードを両側方のいずれかへ屈曲させて外側方へ案内すべく左右にそれぞれ形成された第2案内部とを具えて構成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の電気錠付き扉用通電装置。
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