JP5071622B2 - 容器詰め飲料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器詰め飲料、特に容器詰め茶飲料および容器詰め酸性飲料等の容器詰飲料の製造方法に関する。
従来、例えばPETボトル詰めの茶飲料等の低酸性飲料や、果汁入り飲料等の酸性飲料の容器詰め飲料の製造法としてホットパック法とアセプティック充填法が知られている。ホットパック法は、例えば茶飲料等pHが4.6以上の低酸性飲料の場合は120℃、4分と同等以上に、pHが4.6以下の酸性飲料の場合は85℃、30分と同等以上にそれぞれ加熱殺菌し、洗浄された容器に内容物を液温が65℃〜90℃を維持した状態で充填することによって、内容物の熱で容器の殺菌を行い密封する。その後、容器のヘッドスペース部やキャップ内面の殺菌を行うために、密封直後に容器を反転させてキャップ内面等に接液させて殺菌を行う、いわゆる転倒殺菌を行うと共にパストライザーで温水を容器外周面に噴射して75℃で3分間の加熱殺菌を行った後、常温まで冷却をしている(一例として、特許文献1参照)。
ホットパック法は、内容物を長時間60℃以上の高温状態を維持し、その状態で充填する関係から内容物が熱劣化により風味や香味の劣化が早いという大きな問題点がある。一方、容器の面では充填時に高温の飲料と接触状態下におかれるので耐熱容器でなければならず、例えばPETボトルの場合耐熱処理が必要であり、且つ冷却後は容器内が負圧になるので負圧に耐え得る強度を確保するために肉厚にしなければならず、容器コストが割高になるという欠点がある。さらに、設備の面では、後殺菌及び冷却のための長大なパストライザーを必要とし設置スペースと設備コストが増大するという欠点がある。さらにまた、ランニングコストの面からは、パストライザーでの多量の温水を必要とし、水量とエネルギーコストが嵩むという欠点がある。
一方、アセプティック充填法は、予め熱交換等の手段により高温短時間殺菌した後常温まで冷却した飲料を、過酸化水素や過酢酸等の薬剤で殺菌し且つ無菌水で洗浄した耐熱性を必要としない容器に無菌環境を維持した中で常温で充填・密封するものである。この方法は、完全無菌状態での密封を保証するものであるので、常温充填でありながら酸性飲料、茶をはじめ、ボツリヌス菌等の芽胞菌が繁殖しやすいミルク入り飲料の充填にも適用可能であり、内容物の熱劣化も少ないという利点を有しているが、容器殺菌のための薬剤処理装置および殺菌用薬剤が必要であり、また容器洗浄のための洗浄装置および大量の無菌水が必要である等、これらの工程を実現するための装置やクリーンルームおよびその制御が大がかりとなり、多大な設備コストとランニングコストを有するという問題点がある。
そこで、本発明者らは、上記従来のホットパック法及びアセプティック充填法の問題点を解決する方法として、pH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の茶飲料またはpH4.6未満の酸性飲料を加熱殺菌した後60℃〜70℃の温度に維持する一方、容器の少なくとも内面を65℃〜100℃の熱水で加熱殺菌・洗浄し、予め充填・密封装置およびその周辺環境を65℃〜100℃の熱水で加熱殺菌し洗浄した外界と隔離した環境管理空間の中で該飲料を充填温度60℃〜70℃で該殺菌済み容器に充填し、密封後40℃以下の常温まで冷却するという、新たなホットパック法を提案した(特許文献2参照)。
この方法は、充填・密封後の後殺菌工程が不要であるので、長大な設備であるパストライザーが不要であり、従来のホットパック法と比べて設備コスト・ランニングコストを削減できると共に、容器の減圧変形耐性に関する条件を緩和できるという利点を有するものであるが、密封後の冷却工程を必要とすると共に、従来のホットパック法と比べて緩和はされているが、内容物の熱劣化による風味や香味の低下、且つ容器の減圧変形耐性の要求は避けられないという問題点がある。
特開2001−278225号公報 「ボトル詰飲料の製造方法」 平成13年10月10日公開 特開2006−69624号公報 「容器詰め飲料の製造方法」 平成18年3月16日公開
従来のホットパック法の上記欠点を解決するには、充填温度をより下げるのは有効な手段であるが、内容物を殺菌後常温まで冷却すると一般の充填設備で使用されている貯留タンクから充填機までの送液系統の継ぎ手やパッキン部、送液ポンプなどの微細部分から微生物汚染の可能性が否定できず、製品安全性の観点から充填温度を前記提案以上に落とすことはできなかった。
そこで、本発明は、上記提案した充填システムをさらに改善して、常温充填を可能にして内容物の熱劣化を緩和して風味や香味を良好に維持することができ、耐熱容器を用いる必要がなく、しかも密封後の加熱殺菌や冷却を必要とせず、且つアセプティック充填法のような薬剤や無菌水の大量使用を不要として、大幅な設備コストとランニングコストの低下を図ることができる新規な充填密封システムからなる容器詰め飲料の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明者らは、鋭意研究と実験を重ねた結果、内容物である飲料をpH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の緑茶、ウーロン茶等の飲料、およびpH4.6未満の酸性飲料等加熱後の芽胞菌の生育が困難な飲料に限定すれば、内容物の加熱殺菌から充填まで内容液の送液経路を殺菌された完全な閉鎖空間とし、且つ容器と薬剤により殺菌された周辺環境を外界と隔離されたクリーン環境に保てば、薬剤による容器の殺菌を必要とせず、内容物を急速加熱殺菌後急速冷却して常温充填が可能であることを知見し、本発明に到達したものである。
すなわち、上記目的を達成する本発明の容器詰め飲料の製造方法は、容器及びキャップ殺菌洗浄・充填・密封をする周辺環境を予め薬剤を用いて殺菌し、洗浄する工程、冷却機から貯留タンクを経て充填機に至るまでの送液経路を充填する飲料の加熱殺菌条件と同等以上の条件で予め加熱殺菌・洗浄する工程、容器及びキャップの少なくとも内面を65℃〜100℃の温水で加熱殺菌・洗浄する工程を有し、充填する飲料を所定の殺菌値まで加熱殺菌を行った後、常温まで急速冷却し、該冷却された飲料を前記貯留タンクに貯蔵し、前記充填機に内容液を送ることによって前記送液経路を外部から空気の侵入のない閉鎖経路にし、且つ前記周辺環境を外界と隔離した環境管理空間として、該管理空間の中で前記飲料を前記殺菌済み容器に常温充填して密封することを特徴とするものである。
本願の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の容器詰め飲料の製造方法において、周辺環境の薬剤を用いた殺菌後の洗浄には65℃〜100℃の温水を用いて殺菌機能も兼ねさせることを特徴とするものである。
本願の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の容器詰め飲料の製造方法において、前記飲料がpH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の飲料であり、該飲料を135℃、7.58秒の加熱殺菌と同等以上の殺菌値で加熱殺菌することを特徴とするものである。
また、請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の容器詰め飲料の製造方法において、前記飲料がpH4.6未満の酸性飲料であり、該酸性飲料を85℃、30分の加熱殺菌と同等以上の殺菌値で加熱殺菌することを特徴とするものである。
さらに、請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰め飲料の製造方法において、前記環境管理空間がボックス内に収容された空間であることを特徴とするものである。
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜5に記載された容器詰め飲料の製造方法において、前記貯留タンクは無菌ガスで陽圧保持し、該貯留タンクから充填機への液送は、無菌ガスによる圧送であることを特徴とするものである。
さらにまた、請求項7に係る発明は、請求項1〜6に記載された容器詰め飲料の製造方法において、容器及びキャップ殺菌洗浄・充填・密封する周辺環境を予め殺菌・洗浄する薬剤として、過酢酸系薬剤、過酸化水素、オゾン系薬剤、次亜塩素酸を含有する塩素系殺菌剤のいずれかを用いるようにした。
本発明の容器詰め飲料の製造方法によれば、果汁飲料等の酸性飲料、又は茶・ミルク入り飲料等において、薬剤の使用を充填に先立って行う容器洗浄・充填・密封をする周辺環境の殺菌・洗浄工程に限定したので、アセプティック充填法のような大量の薬液や無菌水等を必要とせずに常温充填を可能にすることができ、ホットパック法のような内容物の熱劣化による香味低下が少なく、アセプティック充填法のような良好な容器詰め飲料を得ることができる。しかも、アセプティック充填法と比べて薬剤や洗浄液の使用が少なくて済む分、小規模な設備ででき、さらに、密封後の後殺菌や冷却を必要としないので、ホットパック法に比べて設備を簡素化し、大幅な設備コストとランニングコストの低減を図ることができる。また、容器の耐熱性や減圧変形耐性も要求されないので、容器の薄肉化を図ることができ、容器コストも低減することができる。また、ラインの高速化を図ることができる。そして、充填密封後直接製品を検査工程、箱詰め工程等に送ることができ、ラインの効率化、省スペース化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、上記効果に加え、薬剤を用いた殺菌後の周辺環境の洗浄には65℃〜100℃の温水を用いたときは温水が殺菌機能も果たすことにより、例えばアセプティック充填の場合より、薬剤温度を低くして用いることが可能となる。この結果、薬剤の分解を抑えることができ再利用の回数を増やすと共に機器へのダメージを低くすることができる。さらに耐熱性のある芽胞菌に対しても滅菌効果が上げられる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の効果に加え、飲料がpH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の飲料の場合、該飲料を135℃、7.58秒の加熱殺菌と同等以上の殺菌値で加熱殺菌するが、殺菌後常温まで急速冷却するので、熱劣化を緩和することができ、香味を維持することができる。そして、pH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の飲料は、充填密封後における環境が芽胞菌が生存できない環境であるので、容器を飲料充填前に温水で殺菌・洗浄することで充填後のパストライザーでの殺菌を必要としない。
同様に請求項4の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加え、前記飲料がpH4.6未満の酸性飲料の場合、該酸性飲料を85℃、30分と同等以上の殺菌値で加熱殺菌することで、密封後の菌の生育を防止することができ、且つ加熱殺菌後急速に冷却するので、風味や成分の劣化を防止することができ、しかも容器を飲料充填前に温水で殺菌・洗浄することで充填後のパストライザーでの殺菌を必要としない。
請求項5の発明によれば、容器の熱水殺菌、内容物の充填、容器の密封を行なう環境管理空間をボックス内に収容された空間とすることにより、該空間を外部と隔離し、外部環境からの汚染を防止することができる。
請求項6の発明によれば、以上の効果に加え、前記貯留タンクから充填機へ無菌ガスによって圧送することで、微細部分の殺菌が困難なポンプを使用せずに液送することができ、液送機構の無菌化を容易に図ることができるとともに、経路内の陽圧化による外気の進入を防止でき、飲料が外気によって汚染されるおそれがない。
さらに、請求項7の発明は、指定される薬剤によって、容器及びキャップ殺菌洗浄・充填・密封をする周辺環境を予め殺菌・洗浄するので、より確実な滅菌効果が上げられる。
以下添付図面の図1乃至3を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る容器詰飲料の製造方法を実施するための製造システムの模式図、図2は環境管理空間となるクリーンボックス内の薬剤を用いた本発明の殺菌・洗浄方法について説明する図、そして図3は本発明に係る容器詰飲料の製造方法のフローチャートである。
本発明が適用される飲料は、pH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の緑茶、ウーロン茶等の飲料、pH4.6未満の酸性飲料である。前記酸性飲料には、天然果汁、果汁飲料、果肉飲料、果汁入り清涼飲料、果粒入り果実飲料、レモンティー、スポーツドリンク等が含まれる。
また、本発明の方法に使用する容器は、PETボトル等のポリエステルボトルの他ポリエステル製カップ、トレー等のポリエステル容器を含むプラスチック容器、ガラス瓶、金属ボトル、食缶等である。本発明は特にPETボトルの減圧耐性に関する条件を緩和し、その薄肉化が図れる点でPETボトル詰めの上記飲料の製造に好適である。
本発明の実施形態における容器詰め飲料の製造方法は図3のフローチャートに沿ったステップで実行される。図中で黒三角の矢印はライン上の流れを示し、ただの矢印は処理を示す。本発明の実施形態における容器詰め飲料の製造方法においては、内容物となる飲料を所定の殺菌値まで、高温短時間殺菌法による加熱殺菌し、その後すぐに常温(15℃〜40℃)まで急速冷却した後貯留タンクに貯留するライン1および飲料をボトルへ充填・密封するライン2の稼働前に、図3において一点鎖線で囲んだ殺菌・洗浄処理を予め施しておく。この事前処理は急速冷却器23、該貯留タンク25そしてヘッドタンク26については前記飲料の加熱殺菌条件と同等以上の条件で蒸気または熱水により殺菌、洗浄し、容器殺菌洗浄・充填・密封を行う空間環境は外界と隔離した管理空間としておき、この空間については飲料充填に先立ち薬剤を用いて殺菌・洗浄を行うようにする。また、容器とキャップについても少なくとも内面は65℃〜100℃の熱水で加熱殺菌・洗浄して使用する。そして、前記冷却された飲料を前記貯留タンクに貯蔵し、該貯留タンクを無菌ガスで陽圧保持しながら前記充填機に内容液を送ることによって前記送液経路を外部から空気の侵入のない閉鎖液経路(図3において破線で囲んだ領域)にし、且つ前記の外界と隔離した殺菌済みの環境管理空間の中で前記飲料を前記殺菌済み容器に常温充填し、容器を密封する。密封後は、冷却や加熱を必要とすることなく、その状態で直接検査・箱詰め工程に移行させることができる。
内容物となる飲料が、pH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の茶飲料である場合、該茶飲料を135℃、7.58秒と同等以上の殺菌値を得るように、高温短時間殺菌法等により加熱殺菌する。本発明者がカテキン含有量が15mg%〜50mg%の飲料について種々の微生物に対するカテキンによる制菌作用を調べた。その結果を表1に示す。表中○は制菌作用が確認されたもの、△は菌種によって制菌作用のあるものと制菌作用のないものが確認されたもの、×は制菌作用が確認されなかったものである。
Figure 0005071622
表1に示すように、カテキン含有量が27mg%の茶飲料の場合、殆どの芽胞菌に対して制菌作用が確認されたが、一部の芽胞菌に対しては制菌効果が少ないものがあった。そのような結果から、本発明では茶飲料については安全性をみて30mg%以上のカテンキン含有量の茶飲料を対象にした。なお、無芽胞菌の一部、及びカビや酵母に対しては、カテキンの制菌作用はなく、これらの菌は低温加熱で滅菌することができる。以上のように、カテキン含有量が30mg%以上の茶飲料の場合は、芽胞菌に対して制菌効果を示すので、茶飲料であっても変敗する恐れがない。また、前記飲料がpH4.6未満の酸性飲料である場合、該飲料を85℃、30分間加熱と同等以上の殺菌効果で高温短時間の加熱殺菌を行う。
以下代表的な例としてPETボトルにこれらの飲料を充填する場合について、システム図及びフローチャートを参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態の容器詰飲料の製造ラインにおいて、ボトル殺菌・洗浄装置10、充填機11、キャッパー12及びキャップ殺菌・洗浄装置(図示してない)は、環境管理空間14を形成するクリーンボックス15内に設置されている。なお、本明細書において、「環境管理空間」とは、予め充填・密封装置およびその周辺環境を薬剤で殺菌・洗浄して外界と隔離した空間を意味し、内部には無菌エアが供給され、外部に対して陽圧化され、外気が容易に流入しないようにしている。周辺環境の殺菌・洗浄は、容器詰飲料のライン稼働開始に先立って行うものであり、図1に示すように、クリーンボックス15内に、回転式の薬剤・熱水兼用の噴射ノズル16及び容器殺菌・洗浄装置10、充填機11、キャッパー12の容器と接触する部分に向けて集中的に薬剤または熱水を噴射する固定の噴射ノズル17を適宜配置してある。
環境管理空間14となるクリーンボックス15内の薬剤を用いた本発明の殺菌・洗浄方法について図2のシステム図によって説明する。図中1は薬剤タンク、2は温水タンク、3は排水タンクであって、4と5そして6は流路切替え用の弁であり、7は薬剤供給管、8は温水供給管である。当初は切替弁4,5と6は図示の状態にセットされる。薬剤が薬剤タンク1から加圧供給されると供給管7を通ってクリーンボックス15内の各回転式の噴射ノズル16及び固定の噴射ノズル17に至りクリーンボックス15内に噴射される。噴射された薬剤の作用で環境管理空間14を殺菌し、噴射された薬剤は室内の床部に流れ落ちて排出管から流出されるが、この際の切替弁5は図示された状態にあることから、図中の右側へ流れる。右側には排水タンク3が設置されているが、開閉弁6が図示されているように排水タンク3とは遮断された状態であるから薬剤は薬剤タンク1へ環流される。使用される薬剤は1回の使用で廃棄してしまわずにその殺菌機能が保証できる間繰り返し使用する。なお、薬品は酸性が強いため、使用後の廃液処理に当たっては還元処理またはpH処理が必要となる。
殺菌処理を終えた時点で、切替弁4が薬剤供給管7とは遮断されて温水供給管8と連通するように切替えられると共に切替弁6は排水タンク3と連通された状態にセットする。そして、今度は温水タンク2から温水が温水供給管8を経てクリーンボックス15内の各回転式の噴射ノズル16及び固定の噴射ノズル17に至りクリーンボックス15内に噴射される。噴射された温水はクリーンボックス15内に残留している薬剤を洗浄し、洗浄に使用された温水は室内の床部に流れ落ちて排出管から流出されるが、この際の切替弁5は図示された状態にあることから、図中の右側へ流れる。このとき、切替え弁6は薬剤タンク1とは遮断され、排水タンク3と連通状態にあるため、この洗浄処理水は排水タンク3へ流入される。以上の工程でクリーンボックス15内の環境管理空間14の薬剤による殺菌と洗浄処理が完了し、切替弁5が図において左側の温水タンク2と連通されるように切替えられ、次なる工程に備えられる。1回の充填・密封作業における洗浄水等の処理量は設備規模にもよるが2〜3tであり、アセプティック充填システムの場合の様な容器の洗浄を含めて概ね20t/時といった大量排水が出ることはなく、本発明の方式では排水タンク3に溜めるバッチ処理で対応できる。薬剤による環境管理空間の殺菌は、製造ロット単位毎に行っても良いし、例えば2〜3ロット毎に行っても良い。
薬剤に過酢酸系薬剤を用いた場合、40℃の使用では3分間の殺菌が必要であり、このときの分解率が1であるとすると、50℃の使用では殺菌に1分かければよいが分解率は1.5となるまた、60℃の使用では殺菌には10秒かければ足りるが、分解率は4となる。すなわち、分解率が高くなると言うことは薬剤を再利用できる回数がそれだけ少なくなり薬剤の保ちが悪くなると言うことを意味し、使用温度を高くすれば殺菌効果は上がるものの保ちが悪くなるという関係にある。上記のように薬剤使用後の洗浄に60〜100℃の温水を用いる場合は、温水による殺菌機能が働くため、その分薬剤の使用温度を低く抑えることができることによって薬剤の保ちを良くすることができる。また薬剤が高温であると部品を劣化させ機器ヘダメージを与えるという問題もある。
また、本発明はクリーンボックスを薬剤で殺菌するので、使用薬剤や濃度によっては殺菌処理後の洗浄には上記のように温水を使用せずに無菌水を用いて洗浄するだけでも良い。この場合は切替弁4には三方弁を用い無菌水のタンクとも接続する変形構成をとることが必要である。
またオゾン系のものなど使用する薬剤によっては洗浄が必要とされないものもある。
本実施形態において、環境管理空間外のボトル供給装置から環境管理空間14内のボトル殺菌・洗浄装置10に移送されたボトルの殺菌は、少なくともボトルの内面、好ましくは内外面を65℃〜100℃の熱水で加熱殺菌することにより行う。殺菌時間は3秒ないし10秒である。この方法によれば、熱水によりボトルの殺菌と殺菌後の洗浄を同時に行うので、殺菌後のボトルを別途洗浄する工程は不要であるが、軽量化した容器の変形防止やボトルに付着した菌を洗い流す等の目的で、無菌水による洗浄を行う場合がある。また、同様に環境管理空間外のキャップ供給装置から、管理空間内に設置されたキャップ殺菌・洗浄装置にキャップを供給し、キャップの内外面に65℃〜100℃の熱水を噴射することにより加熱殺菌する。
熱水によるボトル内外面の殺菌は、たとえばボトル洗浄装置でボトルを倒立状態に配置し、熱水スプレーノズルから熱水を噴射することにより行うことができる。同様に、熱水によるキャップ内外面の殺菌は、例えば針金で形成されたシュートを移動するか又はターレットにより開口部を下方に向けて移動するキャップの内外面に熱水スプレーノズルから熱水を噴射することにより行うことができる。殺菌洗浄が終了したボトルは、充填機11に供給され、充填機で飲料が充填される。また、キャップはキャッパー12にそれぞれ供給され、飲料が充填されたボトルにキャッピングされてボトルを密封する。
飲料をボトルへ充填・密封するライン2の稼働中は、充填前の容器に熱水を噴射することによって加熱殺菌が行われるが、その際には図2においてボトル殺菌・洗浄室からの切替弁5は図の左側すなわち、温水タンク2に連通した形態でなされるので、その処理水は温水タンク2に環流され、再利用される。予め薬剤によって殺菌された環境管理空間14に外部から搬入されるボトルは一般的に清潔であり、仮に若干の菌付着があったとしてもここで殺菌・洗浄処理されているため、処理水の汚染はほとんど無いので再利用が可能であって、この点も排水量の削減に貢献する。外部から搬入されるキャップはボトルほど清潔でないので、キャップを殺菌・洗浄したキャッピング室からの処理水は切替弁5を図の右側すなわち、排水タンク3に連通した形態とし、再利用せずに排水タンクに流される。1回の充填・密封作業における洗浄水等の処理量は先の薬剤洗浄水とこのキャップの殺菌・洗浄に用処理水の合計となる。
一方、内容液である飲料は、図1に示すようにクリーンボックス外に設置されている調合タンク20で調合されて、バランスタンク21に貯留され、そこから高温短時間殺菌器22及び急速冷却器23に供給されて高温短時間殺菌及び急速冷却が行われる。高温短時間殺菌は、HTST殺菌法等により加熱殺菌するものであり、本実施形態では、前述したように前記飲料がpH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の茶飲料の場合は、135℃、7.58秒と同等以上の殺菌値を得るように、高温短時間殺菌を行う。また、前記飲料がpH4.6未満の酸性飲料である場合は、該飲料を85℃、30分と同等以上の殺菌値が得られるように、例えば93〜95℃で短時間の加熱殺菌を行う。
急速冷却は、高温短時間殺菌が行われた飲料を引き続き急速冷却器23を通過させることにより、通過する間に冷媒と熱交換を行って常温まで短時間に冷却するものであり、常温としては略35℃が適当であるが、飲料の種類や季節等によって異なり、15℃〜40℃の範囲が採用できる。急速冷却された飲料は、アセプティックタンクからなる貯留タンク25に貯留される。当該貯留タンク25、前記急速冷却器23および後述するヘッドタンク26、充填機11及びこれを接続する配管等の全ての接液面は、予め充填する飲料の殺菌条件と同等以上、すなわち135℃、7.58秒と同等以上の殺菌条件を得るように蒸気又は熱水で殺菌洗浄されて無菌化した閉鎖経路を形成している。特に、貯留タンク25は、無菌ガスで陽圧保持して外気の進入を阻止し、且つ貯留された飲料を無菌ガスによる圧送で該貯留タンクからヘッドタンク26を介して充填機に飲料を送っている。それにより、構造的に完全な殺菌とシールが困難で無菌化が難しいポンプに寄らずに液送することができ、飲料を常温でもより無菌状態に維持することができる。ヘッドタンク26も完全密閉型に形成され、該ヘッドタンク26に貯蔵された飲料は無菌ガスの圧送により充填機に送られ、無菌化された環境管理空間でボトルに充填される。
飲料が充填されたボトルは充填機から環境管理空間内に設けられたキャッパー12に移送され、環境管理空間外に配置されたキャップ供給装置から環境管理空間内に配置されたキャップ殺菌・洗浄装置に供給されたキャップ殺菌・洗浄装置においてボトルと同一条件で殺菌・洗浄されたキャップで完全に密封される。その後密封されたボトルは、従来のホットパック法のようなパストライザーやクーラーを通す後殺菌工程や冷却工程等の後処理を必要とすることなく、直接製品検査工程、箱詰工程等に送ることができる。
[実施例1] 容量2LのPETボトルを用いて、緑茶飲料(pH5.9、カテキン含有量52mg%)を上記の製造方法および装置を用いて製造した。
すなわち、容器洗浄・充填・密封をする管理空間を予め40℃,濃度2000ppmの過酢酸系薬剤(商品名:トーヨーアクティブ)を用いて10分間殺菌した後90℃の熱水で洗浄し、B. subtilis, B. coagulans といった芽胞菌に対し6D以上の殺菌効果が確認された。また、熱水で90℃、3秒間の加熱殺菌・洗浄したボトルに、135℃、30秒の高温短時間の加熱殺菌後、常温まで急速冷却した緑茶飲料を、予め内容物の殺菌値以上に殺菌・洗浄されて無菌ガスで陽圧化されている貯留タンクに貯留し、そこからヘッドタンクに無菌ガスで圧送して充填機に供給して、管理空間内で予め熱水で殺菌洗浄されたボトルに充填し、且つ予め殺菌・洗浄されたキャップで密封した。なお、急速冷却器から充填機までの液経路は、無菌ガスで陽圧化され外気と遮断された閉鎖経路となっている。
以上のようにして得られた、製造終了直後の緑茶飲料について従来のホットパック法によって製造した場合との緑茶の色調、風味の変化を調べるために、緑茶のpH値、色調、ビタミンCをそれぞれ測定した。また、嗜好性について官能試験を実施した。それらの結果を表2、表3及び表4に示す。
上記色調測定は、L*a*b*(エルスター・エースター・ビースター)表色系で測定した。すなわち、L値は明るさを、a値は赤−緑の軸を、b値は黄−青の軸を表わす混色系の表色系であり、L値が大きい程明るくなり、a値がプラスの方向になる程赤みが強くなり、マイナスの方向になるほど緑みが強くなり、b値がプラスの方向になる程黄みが強くなり、マイナスの方向になるほど青みが強くなる。また、ΔE値は、この色空間での2つの色間の直線距離がどのくらい離れているかを計算により求めたものである。
また、ビタミンCの測定は、調合後の未加熱状態の濃度を測定し、且つ製造終了直後の飲料における濃度を測定し、残存率を調べた。
官能試験は、2点識別法に比べて正確性が高い三点識別法で実施し、比較対象とする2種類の茶飲料(実施例1のA、比較例1のB)を、A−A−B、A−B−B等3本を適宜組合せて用意し、それを20名のパネラーに試飲させて、両者の識別と嗜好性官能評価をさせた。
[実施例2] 容量1.5LのPETボトルを用いて、100%オレンジジュース(pH3.61)の酸性飲料を上記の製造方法および装置を用いて製造した。
すなわち、容器洗浄・充填・密封をする管理空間を予め40℃,濃度2000ppmの過酢酸系薬剤(商品名:トーヨーアクティブ)を用いて10分間殺菌した後90℃の熱水で洗浄。また、熱水で90℃、3秒間の加熱殺菌・洗浄したボトルに、94.5〜96℃、30秒の高温短時間の加熱殺菌を行った後、常温(本実施例では31℃〜32℃)まで急速冷却した酸性飲料を、予め内容物の殺菌値以上に殺菌・洗浄されて無菌ガスで陽圧化されている貯留タンクに貯留し、以下実施例1と同様な方法でボトル詰酸性飲料を得た。なお、その場合の充填温度は30℃であった。そして、実施例1の場合と同様、製造終了直後の酸性飲料について従来のホットパック法によって製造した場合との酸性飲料の色調、風味の変化を調べるために、緑茶のpH値、色調、ビタミンCをそれぞれ測定した。それらの結果を表5、表6に示す。
[比較例1] 比較例1として、実施例1と同様容量2LのPETボトルを用いて、緑茶飲料(pH5.9、カテキン含有量52mg%)を、前記特許文献2に記載の製造方法及び装置を用いて製造した。すなわち、90℃、3秒の熱水で殺菌・洗浄したボトルに、135℃、30秒の高温短時間殺菌後、65℃まで冷却した緑茶飲料を、予めボックスにより外界と遮断した環境管理空間内に設置され、容器と同一条件で殺菌・洗浄した充填機、キャッパーにより充填、密封した。その後、簡易的な冷却水シャワーでPETボトル詰め緑茶飲料を常温まで冷却して茶飲料を得た。
以上のようにして得られた緑茶飲料について、製造終了直後(この場合は冷却後)の飲料について、実施例1と同様にして、緑茶の色調、風味の変化を調べるために、緑茶のpH値、色調、ビタミンCをそれぞれ測定した。また、実施例と同様な方法で3点識別法を用いて両者の識別と官能評価を行った。それらの結果を実施例1と共に表2〜表4に示す。
[比較例2] 比較例2として、実施例2と同様容量1.5LのPETボトルを用いて、100%オレンジジュース(pH3.61)を、比較例1と同様に前記特許文献2に記載の製造方法及び装置を用いて製造した。すなわち、90℃、3秒の熱水で殺菌・洗浄したボトルに、94.5〜96℃、30秒の高温短時間の加熱殺菌後、67〜68℃まで冷却した酸性飲料を、予めボックスにより外界と遮断した環境管理空間内に設置され、容器と同一条件で殺菌・洗浄した充填機、キャッパーにより充填温度65℃で充填、密封した。その後、簡易的な冷却水シャワーでPETボトル詰め酸性飲料を常温まで冷却して酸性飲料を得た。
以上のようにして得られた酸性飲料について、製造終了直後(この場合は冷却後)の飲料について、実施例2と同様にして、100%オレンジジュースの色調、風味の変化を調べるために、そのpH値、色調、ビタミンCをそれぞれ測定した。それらの結果を実施例2と共に表5、表6に示す。
[実施例と比較例の評価]
茶飲料の場合
pH値、色調:
Figure 0005071622
表2から明らかなように、実施例1と比較例1を比較した場合、実施例1のものが比較例1と比べて明らかに色調が調合未加熱品に近く、新鮮な色調を保持できていることが分かる。また、pH値も実施例1のものが、調合未加熱品に近い状態を維持していることが分かる。
ビタミンC残存率:
Figure 0005071622
表3に示すように、ビタミンCの残存率は、調合未加熱品に対して実施例1が85.2%であるのに対して、比較例1が77.4%であり、明らかに実施例の場合がビタミンCの残率が高かった。
嗜好性官能評価:
Figure 0005071622
表4に示すように、20名のパネラーの官能評価の結果、実施例と比較例のものを区別できた12名のうち、実施例のものを好むものが8名おり、実施例1のものが比較例1のものと比べて圧倒的に嗜好性が高い結果が示された。
経時変化観察
上記実施例1で製造した2LのPETボトル詰緑茶飲料を、常温で2週間の保管後内容物の微生物変敗状態を目視により観察した。その結果、緑茶飲料の状態は良好で、微生物変敗による濁りはまったく観察されなかった。
100%オレンジジュース(酸性飲料)の場合
pH値、色調:
Figure 0005071622
表5から明らかなように、実施例2と比較例2を比較した場合、実施例2のものが比較例2と比べて明らかに色調が調合未加熱品に近く、新鮮な色調を保持できていることが分かる。即ち、比較例2の100%オレンジジュースは、実施例2のものと比べてL値(明度)が低下し、a値(赤色)が上昇し、且つb値(黄色)が低下している。
ビタミンC残存率:
Figure 0005071622
表6に示すように、ビタミンCの残存率は、調合未加熱品に対して実施例2が92.2%であるのに対して、比較例2が86.3%であり、明らかに実施例2の場合がビタミンCの残率が高かった。
総合評価
実施例1、2と比較例1、2についての、色調測定、pH値測定、ビタミンC残存率の何れの点においても、実施例のものが比較例に比べて優れており、新鮮な色調を保持しビタミンCの残存率も高く、品質に優れた飲料が得られていることが確認された。そして、実施例1と比較例1についてのパネラー官能試験の結果でも圧倒的に実施例のものが嗜好性が高い結果となっており、本発明の容器詰飲料の製造方法を茶飲料及び酸性飲料に適用した場合の有効性が確認された。
本発明の容器詰飲料の製造方法は、pH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の緑茶、ウーロン茶等の飲料、およびpH4.6未満の酸性飲料乃至はミネラルウォーター等加熱後の芽胞菌の生育が困難な非富養性飲料の容器詰め飲料の製造に好適に利用することができる。容器はPETボトル等の合成樹脂製ボトルに限らず、金属ボトルや金属缶、ガラスボトル等に適用可能である。
本発明の実施形態に係る容器詰飲料の製造方法を実施するための製造システ ムの模式図である。 環境管理空間となるクリーンボックス内の薬剤を用いた本発明の殺菌・洗浄方法について説明する図である。 本発明に係る容器詰飲料の製造方法の1実施形態を示すフローチャートであ る。
符号の説明
1 薬剤タンク 2 温水タンク
3 排水タンク 4,5 切替弁
10 ボトル殺菌・洗浄装置 11 充填機
12 キャッパー 14 環境管理空間
15 クリーンボックス 16 回転式の熱水噴射ノズル
17 固定式の熱水噴射ノズル 20 調合タンク
21 バランスタンク 22 高温短時間殺菌機
23 急速冷却機 25 貯留タンク
26 ヘッドタンク

Claims (7)

  1. 容器及びキャップ殺菌洗浄・充填・密封をする周辺環境を予め薬剤を用いて殺菌し、洗浄する工程、冷却機から貯留タンクを経て充填機に至るまでの送液経路を充填する飲料の加熱殺菌条件と同等以上の条件で予め加熱殺菌・洗浄する工程、容器及びキャップの少なくとも内面を65℃〜100℃の温水で加熱殺菌・洗浄する工程を有し、充填する飲料を所定の殺菌値まで加熱殺菌を行った後、常温まで急速冷却し、該冷却された飲料を前記貯留タンクに貯蔵し、前記充填機に内容液を送ることによって前記送液経路を外部から空気の侵入のない閉鎖経路にし、且つ前記周辺環境を外界と隔離した環境管理空間として、該管理空間の中で前記飲料を前記殺菌済み容器に常温充填して密封することを特徴とする容器詰め飲料の製造方法。
  2. 周辺環境の薬剤を用いた殺菌後の洗浄には65℃〜100℃の温水を用いて殺菌機能も兼ねさせることを特徴とする請求項1に記載の容器詰め飲料の製造方法。
  3. 前記飲料がpH4.6以上でカテキン含有量が30mg%以上の飲料であり、該飲料を135℃、7.58秒と同等以上の殺菌値で加熱殺菌する請求項1または2に記載の容器詰め飲料の製造方法。
  4. 前記飲料がpH4.6未満の酸性飲料であり、該酸性飲料を85℃、30分と同等以上の殺菌値で加熱殺菌する請求項1または2に記載の容器詰め飲料の製造方法。
  5. 該環境管理空間はボックス内に収容された空間であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰め飲料の製造方法。
  6. 前記貯留タンクは無菌ガスで陽圧保持し、該貯留タンクから充填機への液送は、無菌ガスによる圧送であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の容器詰め飲料の製造方法。
  7. 容器及びキャップ殺菌洗浄・充填・密封をする周辺環境を予め殺菌洗浄する薬剤として、過酢酸系薬剤、過酸化水素、オゾン系薬剤、次亜塩素酸を含有する塩素系殺菌剤のいずれかを用いるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の容器詰め飲料の製造方法。
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