JP6206522B2 - 内容物充填システムの検証方法および培地 - Google Patents

内容物充填システムの検証方法および培地 Download PDF

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Description

本発明は、内容物充填システムの検証方法およびこのような検証方法に用いられる培地に関する。
殺菌された容器(PETボトル)に殺菌された内容物を無菌環境下で充填し、その後容器をキャップによって閉栓する無菌充填システム(アセプティック充填システム)が知られている。具体的には、無菌充填システムにおいて、成形した容器を無菌充填システムに供給し、無菌充填システム内で、容器に殺菌剤としての過酸化水素水溶液をスプレーする。その後これを乾燥して容器を殺菌し、次いで、容器に内容物を無菌充填する。他の方法としては、容器成形時に容器の内面に少量の殺菌剤を滴下し、口部を密封して気化した殺菌剤(過酸化水素)の蒸気によって容器の内面を殺菌し、この殺菌された容器を無菌充填システムに供給して、無菌充填システム内で容器の外面を殺菌した後、口部を開封して内容物を無菌充填する方法も存在する。
ところで、例えば、無菌充填システムの初期段階で実際に容器の充填を開始する前には、システムの無菌性が確保されているか否かを確認する必要がある。このため、システムの無菌性を確認する各種のテストが行われている。このような各種のテストを行った後、最終段階において無菌充填システムの無菌性を総合的に評価するため、培地を充填した容器を用いた評価方法が行われている。
例えば、特許文献1においては、容器に対して滅菌処理済みの培地を充填することにより、容器の無菌性レベルを検証する方法が開示されている。
一般に、このような培地を用いたテストでは、ほぼ全ての菌を検出することができることから、培地として中性培地(pH=6以上かつ8以下)が用いられている。中性培地を用いることにより、無菌充填システムで充填される内容物がどのような種類であっても対応することが可能となる。しかしながら、実際には、無菌充填システムで充填される内容物が特定の種類のものに限定される場合もある。この場合、全ての菌を検出するためのテストを行うことは、必要以上にシステムに負荷をかけることとなり、設備、薬剤、エネルギー等のコストが上昇してしまう。
特開2010−36973号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、内容物充填システムで充填される内容物に合わせた適切な培地を用いることにより、設備、薬剤、エネルギー等に要するコストを抑えることが可能な、内容物充填システムの検証方法および培地を提供することを目的とする。
本発明は、培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせたことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物の特性は、前記内容物のpHであり、前記培地のpHを前記内容物のpHに合わせて調製したことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記培地のpHを3.5以上かつ4.6以下としたことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物は炭酸ガスを含み、前記培地に炭酸ガスを溶解させたことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物は炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まず、前記培地に炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含ませないことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物は炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まず、前記培地にカテキンを溶解させたことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物の特性は、全有機炭素量であり、前記培地の全有機炭素量を前記内容物の全有機炭素量に合わせて調製したことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記内容物はカテキンを含み、前記培地にカテキンを溶解させたことを特徴とする検証方法である。
本発明は、前記検証方法に用いられる培地であって、前記培地の特性が、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせられていることを特徴とする培地である。
本発明によれば、培地の特性を内容物充填システムで充填される内容物の特性に合わせたことにより、設備、薬剤、エネルギー等に要するコストを抑えて容器内の培地に菌が繁殖しているか否かを検証することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による検証方法で用いられる内容物充填システムを示す概略平面図。 図2は、本発明の一実施の形態による検証方法を示すフロー図。 図3は、本発明の一実施の形態による検証方法を実行する際の内容物充填システムを示す概略平面図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図3は本発明の一実施の形態を示す図である。
(内容物充填システム)
まず図1により本実施の形態による内容物充填システム(無菌充填システム、アセプティック充填システム)について説明する。
図1に示す内容物充填システム10は、ボトル(容器)30に対して飲料等の内容物を充填するシステムである。ボトル30は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。ボトル30の材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、又はPEN(ポリエチレンナフタレート)を使用することが好ましい。このほか、容器としては、ガラス、缶、紙、パウチ、またはこれらの複合容器であっても良い。本実施の形態においては、容器としてボトルを用いる場合を例にとって説明する。
図1に示すように、内容物充填システム10は、ボトル供給部21と、殺菌装置11と、温水リンス装置15と、充填装置(フィラー)20と、キャップ装着装置(キャッパー、巻締及び打栓機)16と、製品ボトル搬出部22とを備えている。これらボトル供給部21、殺菌装置11、温水リンス装置15、充填装置20、キャップ装着装置16、および製品ボトル搬出部22の搬送方向に沿って、上流側から下流側に向けてこの順に配設されている。また、殺菌装置11、温水リンス装置15、充填装置20、およびキャップ装着装置16の間には、これらの装置間でボトル30を搬送する複数の搬送ホイール12が設けられている。
ボトル供給部21は、外部から内容物充填システム10へ空のボトル30を順次受け入れ、受け入れたボトル30を殺菌装置11へ向けて搬送するものである。
なお、ボトル供給部21の上流側に、プリフォームを二軸延伸ブロー成形することによりボトル30の成形を行うボトル成形部(図示せず)が設けられていても良い。このように、プリフォームの供給からボトル30の成形を経て、ボトル30への内容物の充填および閉栓に至る工程を連続して行っても良い。この場合、外部から内容物充填システム10まで、容積の大きいボトル30の形態ではなく容積の小さいプリフォームの形態で運搬することができるので、運送費を低減することができる。
殺菌装置11は、殺菌剤をボトル30に噴射することにより、ボトル30内を殺菌するものである。これにより、内容物の充填前に殺菌剤によってボトル30が殺菌され、細菌の芽胞の生存は許容するが細菌の栄養細胞、カビ及び酵母の生存を許容しない状態となる。殺菌剤としては、例えば過酸化水素水溶液が用いられる。殺菌装置11においては、過酸化水素水溶液のミスト又はガスが生成され、ミスト又はガスがボトル30の内外面に噴霧される。このようにボトル30内が過酸化水素水溶液のミスト又はガスで殺菌されるので、ボトル30の内面がムラなく殺菌される。
温水リンス装置15は、殺菌剤である過酸化水素水溶液により殺菌されたボトル30に対して、温水による殺菌を行うものである。具体的には、例えば65℃以上かつ80℃以下の温度の温水がボトル30内に供給される。
充填装置20は、ボトル30の口部からボトル30内へ、予め殺菌処理された内容物を充填するものである。この充填装置20において、空の状態のボトル30に対して内容物が充填される。この充填装置20において、複数のボトル30が回転(公転)されながら、ボトル30の内部へ内容物が充填される。この内容物は常温でボトル30内に充填されても良い。内容物は予め加熱等により殺菌処理され、3℃以上かつ40℃以下の常温まで冷まされた上でボトル30内に充填される。上述したようにボトル30内では細菌の芽胞の生存が許容される。このため、従来のように内容物を高温まで加熱した状態でボトル30に充填したり、ボトル30に内容物を充填した後長時間保持したり、ボトル30に充填してキャップで閉じた製品ボトル35(後述)を外部から加熱して殺菌したりする必要が生じない。
ところで、充填装置20から充填される内容物は、菌の繁殖に影響を及ぼす所定の特性を有している。本実施の形態において、この所定の特性とは、内容物のpHである。より具体的には、内容物は、酸性の飲料からなっている。この飲料の酸性度は、好ましくはpH4.6未満、より好ましくはpH4.0未満である。pH4.0以上かつpH4.6以下の飲料には、例えばトマトジュース、野菜ジュースなどがあり、pH4.0未満の飲料には、例えばレモンティー、オレンジジュース、乳性炭酸飲料、機能性飲料、炭酸入りレモンジュース、ぶどうジュース、果汁ジュースなどがある。
一般に、細菌の芽胞は酸性度がある程度高い(例えば、pH4.6未満、好ましくは4.0未満の)液体の中では、発芽することなく静菌状態を持続し、このため、内容物が腐敗することなく保存される。したがって、上述したように、充填装置20で充填される前のボトル30内には細菌の芽胞が生きたまま残留するが、細菌の芽胞の発芽を抑止しうる(例えば、pH4.6未満、好ましくは4.0未満の)酸性度を有する殺菌処理済みの内容物がボトル30内に充填されることにより、飲料が変質したり腐敗したりすることが防止される。
キャップ装着装置16は、ボトル30の口部に図示しないキャップを装着することにより、ボトル30を閉栓するものである。キャップ装着装置16において、ボトル30の口部はキャップにより閉じられ、ボトル30内に外部の空気や微生物が侵入しないように密封される。キャップ装着装置16において、内容物が充填された複数のボトル30が回転(公転)しながらその口部にキャップが装着される。このようにして、ボトル30の口部にキャップを装着することにより、製品ボトル35が得られる。
製品ボトル搬出部22は、キャップ装着装置16でキャップを装着された製品ボトル35を、内容物充填システム10の外部へ向けて連続的に搬出するものである。
なお、内容物充填システム10は、無菌チャンバ70を有している。無菌チャンバ70の内部に、上述した殺菌装置11、温水リンス装置15、充填装置20、およびキャップ装着装置16が収容されている。このような内容物充填システム10は、例えば無菌充填システムからなっていても良い。この場合、無菌チャンバ70の内部が無菌状態に保持されている。
あるいは、内容物充填システム10は、85℃以上かつ100℃未満の高温下で内容物を充填する高温充填システムであっても良い。また、55℃以上かつ85℃未満の中温下で内容物を充填する中温充填システムであっても良い。他方、本実施の形態による技術思想は、レトルト殺菌など後殺菌を用いた無菌包装にも適用することが出来る。
(内容物充填方法)
次に、上述した内容物充填システム10(図1)を用いた内容物充填方法について説明する。なお、以下において、通常時における充填方法、すなわち実際に飲料等の内容物をボトル30に充填して製品ボトル35を製造する内容物充填方法について説明する。
まず複数の空のボトル30が、内容物充填システム10の外部からボトル供給部21へ順次供給される。このボトル30は、搬送ホイール12によってボトル供給部21から殺菌装置11へ送られる(容器供給工程)。
次に、殺菌装置11において、ボトル30に対して殺菌剤である過酸化水素水溶液を用いて殺菌処理が行われる(殺菌工程)。このとき、過酸化水素水溶液は、一旦沸点以上で気化させたガス又はミストであり、ボトル30に向かって供給される。過酸化水素水溶液のミストは、ボトル30の内面全体に付着し、ボトル30内の細菌の栄養細胞、カビ及び酵母を殺菌する。このボトル30内に供給する過酸化水素のミストの量は、例えば5μL/ボトル以上かつ50μL/ボトル以下であり、過酸化水素ガスの場合、1mg/L以上かつ5mg/L以下であり、その殺菌力は細菌の栄養細胞、カビ及び酵母を殺菌するが、細菌の芽胞は殺菌しない程度とされる。これにより、過酸化水素の使用量の低減化が可能となる。
続いて、ボトル30は、搬送ホイール12によって温水リンス装置15に搬送される。この温水リンス装置15において、殺菌剤である過酸化水素により殺菌されたボトル30に対して、温水による殺菌が施される(温水リンス工程)。具体的には、65℃以上かつ75℃以下の温度の温水が、5L/min以上かつ15L/min以下の流量でボトル30内に供給される。その際、好ましくはボトル30は倒立状態とされ、下向きになった口部からボトル30内へ温水が供給され、この温水は口部からボトル30の外方に流出する。この温水によって、過酸化水素によって損傷を受けたカビ、酵母、細菌の栄養細胞等が殺菌される。また、この温水によってボトル30内に残留した余剰の過酸化水素水溶液が洗い流され、ボトル30の外方に排出される。場合によっては、ボトル30の外面も内面と同様に温水リンスを行っても良い。
続いて、ボトル30は、搬送ホイール12によって充填装置20に搬送される。この充填装置20において、ボトル30は回転(公転)されながら、その口部からボトル30内へ内容物が充填される(充填工程)。
この充填装置20でボトル30に充填される前に、予め内容物が調合され、加熱殺菌処理が行われる。上述したように、内容物は、菌の繁殖に影響を及ぼす特性である所定のpHを有している。具体的には、内容物は、好ましくはpH4.6未満、より好ましくはpH4未満の酸性の飲料からなっている。加熱温度は、一般的に内容物の酸性度がpH4.0未満の場合は60℃以上かつ120℃以下程度、pH4.0以上の場合は115℃以上かつ150℃以下程度とされる。これにより、充填前の内容物中の製品ボトル35内で発育しうる微生物が全て殺菌される。加熱殺菌処理された内容物は、3℃以上かつ40℃以下程度の常温まで冷却される。
充填装置20においては、殺菌されたボトル30に、上記殺菌処理され常温まで冷やされた内容物が常温で充填される。充填時の内容物の温度は、例えば3℃以上かつ40℃以下程度である。内容物の酸性度は、上述したように、好ましくはpH4.6未満、より好ましくはpH4未満であり、具体的には、トマトジュース、野菜ジュース、レモンティー、オレンジジュース、乳性炭酸飲料、機能性飲料、炭酸入りレモンジュース、ぶどうジュース、果汁ジュース等が挙げられる。すなわち、このような内容物充填方法によれば、pH4.6以上の麦茶、混合茶およびミルク入り飲料を除いたほとんど全ての種類の飲料を充填した製品ボトル35を製造することが可能となる。言うまでもなく、コーラやサイダーなど動物又は植物の組成成分を含まず、炭酸ガス圧1.0kg/cm2(20℃)以上の炭酸飲料の製品ボトル35も製造可能である。
続いて、内容物が充填されたボトル30は、搬送ホイール12によってキャップ装着装置16に搬送される。次いで、キャップ装着装置16において、ボトル30の口部に図示しない殺菌済みのキャップを装着することにより、製品ボトル35が得られる(キャップ装着工程)。
その後、製品ボトル35は、キャップ装着装置16から製品ボトル搬出部22へ搬送され、内容物充填システム10の外部へ向けて搬出される。
なお、上記殺菌工程からキャップ装着工程に至る各工程は、無菌チャンバ70で囲まれた無菌の雰囲気内すなわち無菌の環境下で行われる。この無菌チャンバ70内は、予め過酸化水素の噴霧、温水の放水等により、細菌の芽胞の生存は許容するが細菌の栄養細胞、カビ及び酵母の生存は許容しないように殺菌処理されている。そして、殺菌処理後は無菌エアが常時無菌チャンバ70外に向かって吹き出るように、無菌チャンバ70内に陽圧の無菌エアが供給される。
なお、内容物充填システム10におけるボトル30の生産(搬送)速度は、100bpm以上かつ1500bpm以下とすることが好ましい。ここでbpm(bottle per minute)とは、1分間当たりのボトル30の搬送速度をいう。
(内容物充填システムの検証方法)
次に、上述した内容物充填システム10(図1)の無菌性を検証する検証方法について説明する。
本実施の形態による検証方法は、内容物充填システム10の無菌性が確保されているか否かを確認するものである。この検証方法は、例えば内容物充填システム10が完成した直後の初期段階、すなわち実際に内容物充填システム10を用いてボトル30への充填を行い製品ボトル35の製造を開始するよりも前に行われても良い。あるいは、本実施の形態による検証方法は、内容物充填システム10における工程又は装置に何らかの変更が生じた場合や、内容物充填システム10を一定期間使用しなかった場合等、無菌性に影響を及ぼすおそれが生じた場合に行っても良い。あるいは、本検証方法は、無菌性に影響を及ぼすおそれが生じたか否かに関わらず、所定の充填サイクル毎に定期的に行われても良い。
まず、本実施の形態による検証方法を行う前に、内容物充填システム10の個々の要素に対してそれぞれ無菌性が確保されているか否かのテストを個別に行う。具体的には、例えば、内容物の供給ラインが正しく昇温されるか否かのテスト(SIP昇温確認テスト)、ボトル30やキャップが正しく殺菌されるか否かのテスト(ボトル殺菌テスト、キャップ殺菌テスト)、及び、無菌チャンバ70が殺菌されるか否かのテスト(チャンバー殺菌テスト)等が行われる。これらのテストは、従来公知の方法によって行うことができる。
このようなテストを行った後、最終段階において内容物充填システム10の無菌性を総合的に評価するため、培地を充填したボトル30を用いた本実施の形態による検証方法が実行される。具体的には、内容物充填システム10に多数のボトル30を流し、各ボトル30に、実際に充填される内容物に代えて、所定の培地を充填して閉栓する。その後、一定期間の経過後に各ボトル30に充填された培地が腐敗しないことを確認するものである。
以下、本実施の形態による内容物充填システム10の検証方法について、図2および図3を参照して更に説明する。図2は、本実施の形態による検証方法を示すフロー図であり、図3は、本実施の形態による検証方法を実行する際の内容物充填システムを示す概略平面図である。なお、図3において、図1に示す内容物充填システム10と同一部分には同一の符号を付してある。
まず、図3に示すように、内容物充填システム10に検証用の空のボトル30を流す。この場合、外部から内容物充填システム10のボトル供給部21へ、空のボトル30を供給する(容器供給工程、図2のステップS1)。ボトル30の本数は予め定められており、例えば1,000本以上300,000本以下(好ましくは3,000本以上30,000本以下)の所定の本数とすることができる。
次に、ボトル30は殺菌装置11に送られ、この殺菌装置11において、ボトル30に対して殺菌剤である過酸化水素水溶液を用いて殺菌処理が行われる(殺菌工程、図2のステップS2)。なお、この殺菌工程は、上述した通常の内容物充填方法における殺菌工程と同様にして実行される。
続いて、ボトル30は温水リンス装置15に送られ、この温水リンス装置15において、ボトル30に対して温水による殺菌が施される(温水リンス工程、図2のステップS3)。なお、この温水リンス工程は、上述した通常の内容物充填方法における温水リンス工程と同様である。
次いで、ボトル30は、充填装置20に搬送される。この充填装置20において、ボトル30の口部からボトル30内へ所定量の培地が充填される(培地充填工程、図2のステップS4)。
充填装置20でボトル30に充填される前に、予め培地が調製され、加熱殺菌処理が行われる。この培地の特性は、内容物充填システム10で充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせられる。本実施の形態において、培地のpHは、内容物のpHに合わせて酸性に調製されており、例えばpHが4.0以上かつ4.6以下となっている。より具体的には、内容物のpHがpH4.0未満である場合は、培地のpHは、その上限であるpH4.0に調製されていることが好ましい。また、内容物のpHがpH4以上かつ4.6未満である場合は、培地のpHは、その上限であるpH4.6に調製されていることが好ましい。他方、製造する製品ボトル35のうち最もpHが高い製品の規格が、例えばpH3.5±0.2である場合、培地のpHを、pH3.5、又は上限値であるpH3.7、あるいは、上限値をやや上回るpH3.8またはpH3.9に調整し、無菌検証試験を行っても良い。
このように、培地を内容物の特性に合わせ、そのpHを3.5以上かつ4.6以下、好ましくは4.0以上かつ4.6以下としたことにより、培地は、細菌の芽胞の生存は許容するが細菌の栄養細胞、カビ及び酵母の生存は許容しない環境となっている。このため、培地における菌の生育環境を実際に充填される内容物に近づけることができる。
このような培地としては、一般的に炭素源としての、有機炭素源であるグルコース、デキストロースなどの単糖類、二糖類、多糖類や無機炭素源である炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを0.2〜3重量%と、窒素源(補酵素含む)としての、カゼインペプトン、鶏肉ペプトン、心筋ペプトン、ゼラチンペプトン、大豆ペプトン、ポリペプトン、酵母エキス、肉エキス、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硝酸塩などを0.5〜3重量%と、微量ミネラル又は緩衝剤としての塩化ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウムなどを0.05〜1重量%とを、水に溶解させることにより作成する。培地のpHの調製は、塩酸、酒石酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを培地に溶解することによって行う。
本実施の形態において、このような検証方法に用いられる培地であって、その特性が、内容物充填システム10で充填される内容物の特性に合わせられている、培地も提供する。
続いて、培地が充填されたボトル30は、キャップ装着装置16に送られる。このキャップ装着装置16において、ボトル30の口部に殺菌済みのキャップを装着する(キャップ装着工程、図2のステップS5)。なお、このキャップ装着工程は、上述した通常の内容物充填方法におけるキャップ装着工程と同様にして実行される。このようにして、ボトル30の内部に培地が充填され、口部をキャップで密栓することにより、検証用ボトル36が得られる。
次に、培地が充填された検証用ボトル36は、製品ボトル搬出部22から外部へ搬出される。その後、複数の検証用ボトル36は、25℃以上40℃以下の所定温度に維持された恒温庫37に搬送され、この恒温庫37で静置されて培養される(培養工程、図2のステップS6)。製品ボトル35がホットベンダーなどで加温販売される場合は、高温菌の無菌性も確認する必要があり、検証用ボトル36は、40℃以上65℃以下の温度で培養される。
所定期間(例えば3日以上10日以下)の経過後、全ての検証用ボトル36を恒温庫37から取り出し、検証用ボトル36内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する(検証工程、図2のステップS7)。この結果、菌が生残あるいは繁殖した検証用ボトル36が所定本数以下(例えばゼロ)であれば、内容物充填システム10での無菌性が確保されていると判断し、実際に飲料等の内容物を充填した製品ボトル35の生産を開始する。
以上のように本実施の形態によれば、検証の際に用いられる培地を、実際に充填される内容物の特性に合わせ、そのpHを4.0以上かつ4.6以下としたので、培地は、細菌の芽胞の生存は許容する一方、細菌の栄養細胞、カビ及び酵母の生存は許容しないようになっている。これにより、培地により内容物充填システム10の無菌性を総合的に評価する際、菌の生育環境を実際の内容物に近づけた状態で検証することができる。これにより、殺菌を行うための設備を過剰なものとする必要がなく、殺菌に要する薬剤や熱エネルギーを減らすことができ、製品ボトル35の製造コストを削減することができる。例えば、内容物充填システム10の飲料供給系配管内をSIP(Sterilizing in Place)処理する際に用いられる蒸気や熱水等の温度を低下したり、蒸気や熱水等を流す時間を短縮することができる。また、無菌チャンバ70内に対してCOP(Cleaning out of Place)処理又はSOP(Sterilizing out of Place)処理を行うのに要する時間を短縮することもできる。
これに対して、比較例として、培地のpHを一般的な培地と同様に7.0(6.0以上8.0以下)と低酸性〜中性域にした場合、ほぼ全ての菌を検出することが可能である。しかしながら、pH7.0(pH6.0以上8.0以下)の培地を用いて内容物充填システム10の無菌性を検証する場合、菌が生残あるいは繁殖した検証用ボトル36が所定本数以下(例えばゼロ)となるようにするためには、内容物充填システム10に対して必要以上の殺菌能力を要求することとなる。この場合、内容物充填システム10のプロセスにおける殺菌や、ボトル30やキャップの殺菌、あるいは無菌チャンバ70の殺菌に対して過剰な負荷が加わるおそれがある。例えば殺菌処理に用いられる蒸気や熱水等の温度を高めたり、蒸気や熱水等を流す時間を長くしたり、使用される薬剤の量を増加したりする必要が生じる。これに対して、本実施の形態において、内容物充填システム10で充填される内容物が酸性(pH4.6未満)であるので、内容物が細菌の芽胞によって腐敗するおそれがなく、内容物充填システム10内で細菌の芽胞を殺菌することまでは要求されない。このため、培地として酸性(pHが4.0以上かつ4.6以下)のものを用いることにより、細菌の芽胞を除く細菌の栄養細胞、カビ及び酵母が死滅したことを確実に検証することができる。
(変形例)
次に、本実施の形態の各変形例について説明する。
上述した実施の形態において、内容物充填システム10の検証を行うための培地の特性が、内容物のpHであり、培地のpHが、3.5以上かつ4.6以下、好ましくは4.0以上かつ4.6以下に調製されている場合を例にとって説明した。しかしながら、これに限られるものではない。
例えば、内容物充填システム10で充填される内容物が、例えば炭酸飲料等、炭酸ガスを含むものからなる場合、培地に炭酸ガスを溶解させても良い。この場合、培地に溶解される炭酸ガスの溶解度は、内容物に溶解される炭酸ガスの溶解度の下限値となるようにすることが好ましい。一般に、内容物充填システム10で充填される内容物が炭酸ガスを含む場合、内容物中の菌の増殖が抑えられる。このため、培地に炭酸ガスを溶解することにより、菌の生育環境を実際の内容物に近づけた状態で無菌性を検証することができる。これにより、内容物充填システム10での殺菌に要する設備、薬剤、エネルギー等を抑えることができる。
また、内容物充填システム10で充填される内容物が、例えばミネラルウォーター等、炭素源および窒素源(有機質)のうち少なくとも一方を含まないものからなる場合、培地がこれらのうち少なくとも一方を含まないようにしても良い(又はこれらのうち少なくとも一方が0.1重量%以下となるよう調整しても良い)。一般に、内容物が炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まない場合、炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を用いて繁殖する菌の増殖が抑えられる。このため、これに合わせて培地が炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まないようにすることにより、菌の生育環境を実際に充填される内容物に近づけた状態で無菌性を検証することができる。これにより、内容物充填システム10での殺菌に要する設備、薬剤、エネルギー等を抑えることができる。
また、菌の繁殖に影響を及ぼす特性として、内容物に含まれる全有機炭素量(TOC=Total Organic Carbon)の値を用いても良い。培地に含まれる全有機炭素量の値を、実際に充填される内容物の全有機炭素量の値に近づけて調製した状態で、無菌性を検証することも可能である。例えば、市販されているミネラルウォーターに含まれるTOCの値は、約0.1〜0.3mg/Lである。このため、内容物がミネラルウォーターである場合、充填されるの培地のTOCの値を例えば5mg/L(好ましくは0.5mg/L)になるよう炭素源および/または窒素源を添加し、無菌性を評価しても良い。
また、内容物充填システム10で充填される内容物が、炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まないか、又は例えばカテキンを含有する緑茶飲料からなる場合、培地にカテキンを添加して無菌性の検証を行っても良い。一般に、内容物のカテキン総量(総量とは次の8つの含有量をいう:エピガロカテキン(EGC)、エピガロカテキンガレート(EGCg)、エピカテキン(EC)、エピカテキンガレート(ECg)、ガロカテキン(GC)、ガロカテキンガレート(GCg)、カテキン(C)、カテキンガレート(Cg)))が30mg%以上である場合、菌の増殖が抑えられる。このため、培地にカテキン総量30mg%を添加することにより、菌の生育環境を実際に充填される内容物に近づけた状態で無菌性を検証することができる。これにより、内容物充填システム10での殺菌に要する設備、薬剤、エネルギー等を抑えることができる。
上記実施の形態および変形例において、菌の繁殖に影響を及ぼす特性(菌発育抑制因子)をもつ培地として、(i)pHを3.5以上かつ4.6以下(好ましくは4.0以上かつ4.6以下)とした培地、(ii)炭酸ガスを溶解させた培地、(iii)炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含ませない培地、(iv)全有機炭素の量を調製した培地、および(v)カテキンを溶解させた培地、を例にとって説明した。なお、培地としては、上記(i)乃至(v)のいずれか1つの特性に限らず、(i)乃至(v)のうちの複数の特性をもつ培地を用いても良い。例えば、(i)pH3.5以上かつ4.6以下であって(ii)炭酸ガスを溶解させた培地を用いても良い。
上記において、容器の殺菌装置としては過酸化水素殺菌および温水殺菌を行う殺菌装置を用いる場合について説明したが、これに限らない。過酢酸殺菌や電子線殺菌、UV殺菌など全ての殺菌装置を適用することができる。また、上記において、容器としてPETボトルを用いる場合を例にとって説明しため、培地として、好気性細菌用の培地を用いたが、これに限られるものではない。缶詰などのレトルト容器を用いる場合、培地として、嫌気性細菌用の培地を用いても良い。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例1)
殺菌した飲料を、無菌雰囲気で殺菌した500mL容量のPETボトルに常温充填して、殺菌したキャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムにおいて、容器(ボトル、キャップ)、充填チャンバー、製品液ラインに対して、細菌芽胞は生残できるものの、カビ、酵母、細菌の栄養細胞は滅菌できるような処理を行った。次に、上記飲料充填システムを用いて、pH4.0の酸性培地を10,000本のPETボトルに常温充填し、これらを30℃で1週間培養した。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、上記飲料充填システムを用いて、pH4.0未満の酸性飲料を常温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれの製品ボトルの酸性飲料にも腐敗は生じなかった。
(実施例2)
殺菌した飲料を、無菌雰囲気で殺菌した500mL容量のPETボトルに常温充填して、殺菌したキャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムを用いて、炭酸ガスを溶解した培地を10,000本のPETボトルに常温充填し、これらを30℃で1週間培養した。なお、炭酸ガスの添加量(ボリューム)は、製品下限ガスボリュームであるGV=2.0とした。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、上記飲料充填システムを用いて、ガスボリューム2.0以上の炭酸飲料を常温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれの製品ボトルの炭酸飲料にも腐敗は生じなかった。
(実施例3)
殺菌した飲料を、無菌雰囲気で殺菌した500mL容量のPETボトルに常温充填して、殺菌したキャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムを用いて、炭素源および窒素源をそれぞれ0.05重量%まで低減した培地を10,000本のPETボトルに常温充填し、これらを30℃で3週間培養した。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、ミネラルウォーターを常温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれの製品ボトルのミネラルウォーターにも腐敗は生じなかった。
(実施例4)
殺菌した飲料を、無菌雰囲気で殺菌した500mL容量のPETボトルに常温充填して、殺菌したキャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムにおいて、容器(ボトル、キャップ)、充填チャンバー、製品液ラインに対して、細菌芽胞は生残できるものの、カビ、酵母、細菌の栄養細胞は滅菌できるような処理を行った。次に、上記飲料充填システムを用いて、カテキン総量30mg%添加した培地を10,000本のPETボトルに常温充填し、これらを30℃で1週間培養した。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、上記飲料充填システムを用いて、カテキン総量30mg%以上の茶系飲料を常温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれのいずれの製品ボトルの茶系飲料にも腐敗は生じなかった。
(実施例5)
殺菌した飲料を、500mL容量のPETボトルに高温充填して、キャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムにおいて、pH4.0の酸性培地を85±5℃の温度で10,000本のPETボトルに高温充填し、これらを30℃で1週間培養した。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、上記飲料充填システムを用いて、pH4.0未満の酸性飲料を高温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれの製品ボトルの酸性飲料にも腐敗は生じなかった。
(実施例6)
殺菌した飲料を、無菌雰囲気で殺菌した500mL容量のPETボトルに中温充填して、殺菌したキャップで密封する600bpm(bottle per minute)の飲料充填システムを用いた。この飲料充填システムにおいて、pH4.0の酸性培地を65±5℃の温度で10,000本のPETボトルに中温充填し、これらを30℃で1週間培養した。培養後、PETボトルを全数検査したところ、培地が腐敗したPETボトルが存在しないことを確認した。その後、pH4.0未満の酸性飲料を中温充填して製品ボトルを製造した後、これらの製品ボトルを検査したところ、いずれの製品ボトルの酸性飲料にも腐敗は生じなかった。
10 内容物充填システム
11 殺菌装置
12 搬送ホイール
15 温水リンス装置
16 キャップ装着装置
20 充填装置
21 ボトル供給部
22 製品ボトル搬出部
30 ボトル
35 製品ボトル
36 検証用ボトル
37 恒温庫
70 無菌チャンバ

Claims (8)

  1. 培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、
    前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、
    前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、
    前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、
    前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせ
    前記内容物の特性は、前記内容物のpHであり、前記培地のpHを前記内容物のpHに合わせて調製したことを特徴とする検証方法。
  2. 前記培地のpHを3.5以上かつ4.6以下としたことを特徴とする請求項記載の検証方法。
  3. 培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、
    前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、
    前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、
    前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、
    前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせ、
    前記内容物は炭酸ガスを含み、前記培地に炭酸ガスを溶解させたことを特徴とする検証方法。
  4. 培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、
    前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、
    前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、
    前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、
    前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせ、
    前記内容物は炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まず、前記培地に炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含ませないことを特徴とする検証方法。
  5. 培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、
    前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、
    前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、
    前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、
    前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせ、
    前記内容物は炭素源および窒素源のうち少なくとも一方を含まず、前記培地にカテキンを溶解させたことを特徴とする検証方法。
  6. 培地を用いた内容物充填システムの検証方法であって、
    前記内容物充填システムに容器を供給する工程と、
    前記内容物充填システム内で前記容器内に培地を充填し、その後閉栓する工程と、
    前記容器内の培地に菌が生残あるいは繁殖しているか否かを検証する工程とを備え、
    前記培地の特性を、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせ、
    前記内容物の特性は、全有機炭素量であり、前記培地の全有機炭素量を前記内容物の全有機炭素量に合わせて調製したことを特徴とする検証方法。
  7. 前記内容物はカテキンを含み、前記培地にカテキンを溶解させたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載の検証方法。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項記載の検証方法に用いられる培地であって、前記培地の特性が、前記内容物充填システムで充填される内容物の特性であって、菌の繁殖に影響を及ぼす特性に合わせられていることを特徴とする培地。
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