JP5071213B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源として電動機及び内燃機関を備えたハイブリッド車両の制御装置の技術分野に関する。
ハイブリッド車両として、内燃機関の排気経路にEHC(Electric Heating Catalyst:電気加熱式触媒)を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたハイブリッド車の排気ガス低減装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、モータ起動中且つエンジン停止中に予め触媒を加熱しておき、制御ユニットにより触媒が活性化十分温度に達したことを判断してからエンジン駆動を許可することによって、始動時に発生する排気ガスの効率良い浄化が可能となるとされている。
尚、外部から充電可能なハイブリッド車両も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、内燃機関の始動に先立ちEHCへの通電による触媒加熱を行う技術に関しては他にも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
更に、EHCを備えたハイブリッド車両において、エンジン停止中であってバッテリ残量が所定量以下のときに回生電力をEHCに供給する技術も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平8−338235号公報 特開2007−245999号公報 特開平10−288028号公報 特開平6−178401号公報
ハイブリッド車両の駆動条件は多種多様である。従って、内燃機関及び電動機が共に停止したソーク状態において、内燃機関の始動が要求される可能性もある。そのような場合、従来の技術では、触媒温度が不十分であれば内燃機関の始動が許可されないため、電動機が、理論上の又は制御上の出力範囲を超えた動作を要求されたとしても、内燃機関の動力を車両の走行に供することができずに動力性能が著しく低下してしまう。或いは、そのような場合に触媒温度が不十分なまま内燃機関の始動を許可すれば、エミッションの悪化が回避され難い。即ち、従来の技術には、場合により、車両全体としての動力性能の低下を招くことなく、内燃機関の始動時におけるエミッションの悪化を回避することが困難であるという技術的な問題点がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の始動時におけるエミッションの悪化を抑制し得るハイブリッド車両の制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、内燃機関と、該内燃機関の排気経路に設置された触媒と、通電により該触媒を加熱可能な加熱手段と、該内燃機関と共に動力源として機能する少なくとも一の電動機と、所定種類の充電装置による充電が可能に構成された蓄電手段を介して前記加熱手段に対し前記通電が可能な通電手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、前記ハイブリッド車両が、前記内燃機関と前記電動機とがいずれも停止してなるソーク状態にあるか否かを判別する第1判別手段と、前記蓄電手段に対し前記充電がなされているか否かを判別する第2判別手段と、前記ハイブリッド車両が前記ソーク状態にある旨が判別され、且つ前記蓄電手段に対し前記充電がなされている旨が判別された場合に、前記通電がなされるように前記通電手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明における「内燃機関」とは、例えば複数の気筒を有し、当該複数の気筒の各々における燃焼室においてガソリン、軽油或いはアルコール等の各種燃料が燃焼した際に発生する爆発力たる動力の少なくとも一部を、例えばピストン及びコネクティングロッド等の機械的な伝達経路を経て、例えばクランク軸等の出力軸を介してハイブリッド車両の車軸に出力可能な機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクルレシプロエンジン等を指す。
また、本発明に係るハイブリッド車両には、内燃機関とは異なる動力源としての、例えば、モータ或いはモータジェネレータ等の形態を採り得る電動機が備わり、例えばインバータや各種のPCU(Power Control Unit)等を介した、電流制御、電圧制御又は電力制御等各種の動力制御により、車軸に対し、バッテリ等各種蓄電手段からの放電電力に応じた動力を出力可能に構成される。
尚、この内燃機関における、例えばクランクシャフト等の機関出力軸には、例えば直接的に又は間接的に、ジェネレータ或いはモータジェネレータ等の形態を採り得る発電機が接続され、内燃機関の動力により適宜に発電可能に構成されていてもよい。
本発明に係る内燃機関の排気経路には、例えば、三元触媒、NSR触媒(NOx吸蔵還元触媒)又は酸化触媒の各種形態を採り得る、或いはその設置場所によりS/C(Start Converter)触媒又は床下触媒等の形態を採り得る各種の触媒が備わる。
また、本発明に係るハイブリッド車両には、通電によりこれら各種形態を採り得る触媒を加熱することが可能に構成された、例えば熱線、ヒータコイル、又はセラミックヒータ等の形態を採り得る加熱手段が設置されている。
この加熱手段は、通電により触媒を加熱可能である限りにおいて、如何なる物理的、機械的及び電気的構成を有していてもよいが、好適な一形態として、例えば加熱対象となる触媒と一体に構成され、或いはその上流側に近接して配置され、所謂EHCの一部として構成されていてもよい。この加熱手段は、例えば電流制御回路、電圧制御回路、電力制御回路、スイッチング回路又は整流回路等の一部を適宜に含んで構成され得る各種の通電手段によりその加熱状態を規定する通電状態が二値的、段階的又は連続的に制御される。
通電手段に対する電力供給源の少なくとも一部として機能する蓄電手段は、先に述べた電動機に対する電力供給源としての蓄電手段と共有されるにせよ(好適には、共有される)、別体であるにせよ、所定種類の充電装置による充電が可能に構成される。
ここで、「所定種類の充電装置」とは、家庭に設置された設置型の又は可搬性を有する各種充電装置(好適な一形態として、例えば家庭用コンセント及び専用又は汎用の充電プラグ等を適宜含む)、或いは市街地又は郊外にインフラ設備として設置された(好適な一形態として、例えばガソリンスタンドやそれに類する施設等に付設されていてもよい)各種充電装置等を指す。即ち、本発明に係るハイブリッド車両は、蓄電手段の充電状態をドライバの意思等に基づいて比較的自由に制御可能に構成された、所謂「プラグインハイブリッド」等と称される形態を有する。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1判別手段によって、ハイブリッド車両がソーク状態にあるか否かが判別される。ここで、「ソーク状態」とは、内燃機関及び電動機が共に停止した状態を指す。ハイブリッド車両がソーク状態にあるか否かは、例えばイグニッション操作の有無に基づいて判別されてもよいし、内燃機関の機関回転速度や電動機の回転速度に基づいて判別されてもよいし、他の手法で判別されてもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、その動作時には、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2判別手段によって、蓄電手段に対し充電装置による充電がなされているか否かが判別される。
この種の判別に係る判別態様は特に限定されないが、充電装置と蓄電手段とが直接的に又は間接的に、例えばプラグ等の導通手段を介して電気的に接続される等して係る充電が実現される場合等には、係るプラグを介した導通を電気的に検出することにより当該判別が行われてもよいし、蓄電手段のSOC(State Of Charge:充電状態)を各種指標値(例えば、充電残量等)として検出可能な、例えばSOCセンサ等から適宜取得される、充電量に関する情報に基づいて当該判別がなされてもよい。
尚、「充電がなされている」状態とは、例えば、蓄電手段のSOCが充電を必要としない程度に高い(例えば、理論上の又は制御上の最大値である)等の理由により、蓄電手段への電力供給が実質的になされていない状態を含み、例えばプラグ等然るべき接続手段を介して充電装置とハイブリッド車両とが電気的に接続され、充電装置からの電力供給を享受し得る状態を包括する概念である。
ここで、触媒は、例えば触媒活性温度未満の低い温度領域において、予め期待される浄化作用が得られ難い性質を有する。従って、内燃機関の始動時におけるエミッションの悪化を回避する観点からは、内燃機関の始動時に既に触媒が活性温度に達している、或いは少なくとも何らの対策も講じられぬまま放置されている場合と較べて幾らかなり触媒の温度上昇が図られているのが望ましい。
そこで、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、ハイブリッド車両がソーク状態にあり、且つ充電装置を介した充電がなされている旨が判別された場合(以下、このような状態を適宜「ソーク時充電状態」等と称する)に、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る制御手段によって、加熱手段への通電がなされるように通電手段が制御される。その結果、触媒の温度は、何らの対策も講じられぬ場合と較べて幾らかなり上昇する、或いはその低下の進行が抑制される。
従って、ハイブリッド車両がソーク状態から脱した場合(例えば、イグニッション操作がなされた場合等)に、例え即座に内燃機関の始動が要求されたとしても、内燃機関の排気が全く浄化されぬまま車外に排出されるといった事態は防止される。即ち、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、エミッションの悪化を懸念してこのような事態に際して内燃機関の始動を許可しないこと等により動力性能を著しく低下させることなく、且つ内燃機関の始動時におけるエミッションの悪化を好適に抑制することが可能となるのである。
補足すれば、家庭内やインフラ施設等に設置された充電装置を介した充電経路を有さぬハイブリッド車両(即ち、好適な一形態として、ハイブリッド車両の走行中や一時停止中に、内燃機関又は電動機或いは発電機等を利用して適宜充電を行う以外に充電がなし得ない構成を有するハイブリッド車両)では、ソーク中に蓄電手段の電力を使用することは、理論的には可能であれ実質的には不可能である(ソーク時間は、一時的なソークから長期間のソークまで存在するため、蓄電手段が完全放電する可能性を排除できない)。
それに対し、本発明に係る制御手段の制御によれば、本発明に係るハイブリッド車両が、外部充電可能な蓄電手段を有することに着目して、蓄電手段の充電に供される電力の少なくとも一部を加熱手段の通電に使用することにより、少なくとも蓄電手段の充電量の低下を招くことなく、触媒を内燃機関の始動以前に暖機することが可能となるのである。
即ち、触媒の暖機が不十分な状態で内燃機関が始動すること自体を防止する、或いはそのような状態でやむなく始動した場合に触媒温度を活性温度付近まで上昇させるのに要する時間を短縮化することができる等といった点において、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は実践上の高い利益を提供するものである。
尚、通電手段の電源は、必ずしも蓄電手段のみでなくてもよく、例えば蓄電手段の充電時において、加熱手段に対し、蓄電手段を介することなく充電装置から供給される電力が供給されてもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の一の態様では、前記制御手段は、前記加熱手段に対する通電量が前記ハイブリッド車両の走行時における前記通電量に対応する基準値未満となるように前記通電手段を制御する。
この態様によれば、ハイブリッド車両がソーク時充電状態にある場合になされる加熱手段の通電に際し、通電量が基準値未満に抑制される。
ここで、「基準値」とは、ハイブリッド車両の走行時に加熱手段に対しなされる通電に係る通電量、即ち、好適な一形態として触媒を迅速に活性温度以上の温度領域まで加熱すべくなされる通電に係る、固定値又は可変値としての通電量に対応する値(当該通電量自体を含む)である。即ち、基準値未満に抑制された通電量とは、定性的に表現すれば、好適な一形態として、触媒を活性温度未満の(且つ、理想的には可及的に高い)温度領域に維持するための通電量である。
従って、この態様によれば、充電装置を介した無駄な電力消費が抑制され、経済的であると共に、触媒の温度を活性温度未満に(少なくとも常時活性温度以上に維持されることのないように)制御することにより、触媒を熱負荷から幾らかなり保護することが可能となり、実践上有益である。尚、基準値未満の通電量とは、ソーク時充電状態において幾らかなり触媒を暖機せしめ得る限りにおいて自由に設定されてよい。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の他の態様では、前記ソーク状態における充電が、所定の短期間で終了するか否かを判別する第3判別手段を更に具備し、前記制御手段は、前記ソーク状態における充電が前記短期間で終了する旨が判別された場合に、前記通電がなされるように前記通電手段を制御する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第3判別手段により、ソーク時充電状態が短期間で終了するか否かが判別される。ここで、「短期間」とは、好適な一形態として、ソーク状態における充電がハイブリッド車両の所有者宅以外の場所でなされる場合の充電期間を含み、また好適な一形態として、市街地や郊外におけるインフラ施設で充電がなされる場合の充電期間を指す。
この態様によれば、ソーク時充電状態が短期間で終了する旨が判別された場合に限って、そのような場合に優先的に、或いは少なくともそのような場合に、通電手段への通電がなされるため、効率的且つ効果的に触媒の暖機を図ることが可能となる。補足すれば、自宅車庫等にハイブリッド車両を格納して充電を開始した場合、ハイブリッド車両の次なる使用タイミングがいつになるかは甚だ不明確であり(例えば、数日、数週間又は数ヶ月使用されない場合も考えられる)、そのような不明確な場合も含めて加熱手段への通電を実行することは、ハイブリッド車両によりもたらされる高い経済性と相反する性質を有するのである。
尚、ソーク時充電状態が短期間で終了するか否かは、如何なる態様の下に判別されてもよい。例えば、好適な一形態として、ハイブリッド車両のコンソールパネルやダッシュボード等に、ソーク時充電状態が短期間で終了する旨の入力を可能とする各種の操作手段(ボタン、レバー又はダイアル等)が設置されている場合には、これら操作手段の操作状態を例えば物理的に、機械的、電気的又は磁気的に検出することによって当該判別を行ってもよいし、予めハイブリッド車両の運転条件や運転履歴等に基づいてソーク時充電状態が短期間で終了する旨の判別がなされてもよい。或いは更に、インフラ設備側でこの種の情報や信号の供給が可能であれば、第3判別手段は、ソーク時充電状態において、この種の情報や信号の供給を受けて、係る判別を行ってもよい。即ち、第3判別手段に係るこの種の判別は、人為操作の有無によらず広範な態様の下に実現可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両10の構成について説明する。ここに、図1は、ハイブリッド車両10の構成を概念的に表してなる模式的なブロック図である。
図1において、ハイブリッド車両10は、減速機構11及び車輪12、並びにECU100、エンジン200、モータジェネレータMG1(以下、適宜「MG1」と略称する)、モータジェネレータMG2(以下、適宜「MG2」と略称する)、動力分割機構300、EHC400、PCU500、バッテリ600、充電プラグ700及び通電許可スイッチ800を備えた、本発明に係る「ハイブリッド車両」の一例である。
減速機構11は、エンジン200及びモータジェネレータMG2から出力された動力に応じて回転可能に構成された、デファレンシャルギア(不図示)等を含んでなるギア機構であり、これら動力源の回転速度を所定の減速比に従って減速可能に構成されている。減速機構11の出力軸は、ハイブリッド車両10の車軸(符号省略)に連結されており、これら動力源の動力は、回転速度が減速された状態で当該車軸及び当該車軸に連結された、駆動輪としての車輪12に伝達されるように構成されている。
尚、減速機構11の構成は、エンジン200及びモータジェネレータMG2から供給される動力を、その動力に基づいた軸体の回転速度を減速しつつ車軸に伝達可能である限りにおいて何ら限定されず、単にデファレンシャルギア等を含んでなる構成を有していてもよいし、複数のクラッチ及びブレーキ並びに遊星歯車機構により構成される所謂リダクション機構として複数の変速比を得ることが可能に構成されていてもよい。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、ハイブリッド車両10の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「ハイブリッド車両の制御装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するEHC通電制御を実行することが可能に構成されている。
尚、ECU100は、本発明に係る「第1判別手段」、「第2判別手段」、「第3判別手段」及び「制御手段」の夫々一例として機能するように構成された一体の電子制御ユニットであり、これら各手段に係る動作は、全てECU100によって実行されるように構成されている。但し、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、例えばこれら各手段は、複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。
エンジン200は、ハイブリッド車両10の主たる動力源として機能するように構成された、本発明に係る「内燃機関」の一例たるガソリンエンジンである。ここで、図2を参照し、エンジン200の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、エンジン200の一断面構成を概念的に且つ模式的に例示する模式断面図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図2において、エンジン200は、気筒201内において燃焼室に点火プラグ(符号省略)の一部が露出してなる点火装置202による点火動作を介して混合気を燃焼せしめると共に、係る燃焼による爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクティングロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト205の近傍には、クランクシャフト205の回転位置(即ち、クランク角)を検出するクランクポジションセンサ206が設置されている。尚、エンジン200は、紙面と垂直な方向に4本の気筒201が直列に配されてなる直列4気筒エンジンであるが、個々の気筒201の構成は相互に等しいため、図2においては一の気筒201についてのみ説明を行うこととする。
尚、本発明に係る「内燃機関」は、ガソリンエンジンに限らず、軽油を燃料とするディーゼルエンジン又はアルコールとガソリンとの混合燃料を使用可能なバイフューエルエンジン等の形態を有していてもよい。また、ガソリンエンジンであるにせよ、その気筒配列は、直列に限定されない。
エンジン200において、外部から吸入された空気は吸気管207を通過し、吸気ポート210において、インジェクタ212から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。燃料は、図示せぬ燃料タンクに貯留されており、図示せぬフィードポンプの作用により、図示せぬデリバリパイプを介してインジェクタ212に圧送供給されている。尚、燃料を噴射する噴射手段の形態は、図示するような所謂吸気ポート噴射型インジェクタの構成を採らずともよく、例えば、フィードポンプ或いは他の低圧ポンプにより圧送される燃料の圧力を更に高圧ポンプによって昇圧せしめ、高温高圧の気筒201内部へ燃料を直接噴射することが可能に構成された、所謂直噴インジェクタ等の形態を有していてもよい。
気筒201内部と吸気管207とは、吸気バルブ211の開閉によってその連通状態が制御されている。気筒201内部で燃焼した混合気は排気となり吸気バルブ211の開閉に連動して開閉する排気バルブ213の開弁時に排気ポート214を介して排気管215に導かれる。排気管215は、本発明に係る「排気経路」の一例である。
一方、吸気管207における、吸気ポート210の上流側には、図示せぬクリーナを経て導かれた吸入空気に係る吸入空気量を調節するスロットルバルブ208が配設されている。このスロットルバルブ208は、ECU100と電気的に接続されたスロットルバルブモータ209によってその駆動状態が制御される構成となっている。尚、スロットルバルブモータ209は、基本的には不図示のアクセルポジションセンサにより検出されるアクセル開度に応じたスロットル開度が得られるように、ECU100により駆動制御されるが、その駆動制御に際してドライバの意思が介在する必要はなく(無論、ドライバの意思に反することのない範囲である)、言わば自動的にスロットル開度を調整することも可能である。即ち、スロットルバルブ209は、一種の電子制御式スロットルバルブとして構成されている。
排気管215には、EHC400が設置されている。ここで、図3を参照し、EHC400について説明する。ここに、図3は、排気管215の伸長方向に沿ったEHC400の一断面構成を概念的に表してなる模式断面図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図3において、EHC400は、ケース410、三元触媒420及びヒータ430を備える。
ケース410は、その内部に三元触媒420及びヒータ430を収容する、EHC400の筐体である。ケース410は、排気の流れと直交する方向(即ち、紙面と垂直な方向である)の断面が円環状をなす金属性の円筒状部材であり、電位的に接地されている。
三元触媒420は、エンジン200から排出されるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、及びNOx(窒素酸化物)を夫々浄化することが可能に構成された、本発明に係る「触媒」の一例たる触媒コンバータである。
ヒータ430は、上述した排気の流れと直交する方向の断面が渦状をなす抵抗体であり、本発明に係る「加熱手段」の一例である。ヒータ430は、少なくとも電気的な絶縁特性は有しておらず、後述するように通電されることにより通電量に応じた電流を流し得る、好適には金属性の材料で構成されている。ヒータ430の一端部は、ケース410に接続されており、電位的に接地されている。一方、ヒータ430の他端部(不図示)は、後述するPCU500と電気的に接続されており、上述した通電がなされる構成となっている。この際、ヒータ430を構成する材料は、通電により発熱を伴い得る限りにおいて、例えば電気抵抗値或いは導電率といった導電性を規定する物性値によって限定されるものではなく、例えば相対的に高い導電特性(即ち、相対的に低い電気抵抗値により規定される導電特性)を有する例えば金属材料や、相対的に低い導電特性(即ち、相対的に高い電気抵抗値により規定される導電特性)を有する、一般的には抵抗体と称されるような材料であってもよい。
図2に戻り、EHC400には、三元触媒420の温度たる触媒床温Tcを検出可能に構成された、温度センサ216が設置されている。温度センサ216は、ECU100と電気的に接続されており、検出された触媒床温Tcは、ECU100により、一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
また、排気管215には、エンジン200の排気空燃比を検出することが可能に構成された空燃比センサ217が設置されている。また、気筒201を収容するシリンダブロックに設置されたウォータジャケットには、エンジン200を冷却するために循環供給される冷却水(LLC)に係る冷却水温を検出するための水温センサ218が配設されている。尚、前述した触媒床温Tcは、この水温センサ218により検出される冷却水温により代替的に検出されてもよい。この場合、ECU100のROMに、冷却水温と触媒床温Tcとの相関を規定するマップ等が格納されていてもよい。
図1に戻り、モータジェネレータMG1は、バッテリ600を充電するための或いはモータジェネレータMG2に電力を供給するための発電機として、更にはエンジン200の動力をアシストする電動機として機能するように構成されている。
モータジェネレータMG2は、本発明に係る「電動機」の一例たる電動発電機であり、エンジン200の動力をアシストする電動機として、或いはバッテリ500を充電するための発電機として機能するように構成されている。
尚、これらモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2は、例えば同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータと、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータとを備える。但し、他の形式のモータジェネレータであっても構わない。
動力分割機構300は、エンジン200の動力をMG1及び車軸へ分配することが可能に構成された遊星歯車機構である。尚、動力分割機構300の構成は公知の各種態様を採り得るため、ここではその詳細な説明を省略するが、簡略的に説明すると、動力分割機構300は、中心部に設けられたサンギアと、サンギアの外周に同心円状に設けられたリングギアと、サンギアとリングギアとの間に配置されてサンギアの外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギアと、クランクシャフト205の端部に結合され、各ピニオンギアの回転軸を軸支するプラネタリキャリアとを備える。
このサンギアは、サンギア軸を介してMG1のロータ(符合は省略)に結合され、リングギアは、リングギア軸を介してMG2の不図示のロータに結合されている。リングギア軸は、車軸と連結されており、MG2が発する動力は、リングギア軸を介して車軸へと伝達され、同様に車軸を介して伝達される車輪12からの駆動力は、リングギア軸を介してMG2に入力される。係る構成の下、動力分割機構300により、エンジン200が発する動力は、プラネタリキャリアとピニオンギアとによってサンギア及びリングギアに伝達され、エンジン200の動力が2系統に分割される。
PCU500は、バッテリ600から取り出した直流電力を交流電力に変換して、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2に供給すると共に、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ600に供給することが可能に構成された不図示のインバータ等を含み、バッテリ600と各モータジェネレータとの間の電力の入出力を、或いは各モータジェネレータ相互間の電力の入出力(即ち、この場合、バッテリ600を介さずに各モータジェネレータ相互間で電力の授受が行われる)を制御することが可能に構成された電力制御ユニットである。PCU500は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100によってその動作が制御される構成となっている。
一方、PCU500は、EHC400と電気的に接続されており、EHC400に対して、直流駆動電圧Vdを供給可能に構成されている。EHC400のヒータ430には、この直流駆動電圧Vdに応じた駆動電流Idが生じ、この駆動電流Idによりヒータ430が発熱する構成となっている。即ち、PCU500は、本発明に係る「通電手段」の一例である。補足すると、PCU500は、例えばDC−DCコンバータ等の昇圧回路を内蔵しており、ヒータ430に供給される駆動電圧Vdは、少なくとも二値的に可変制御可能である。
尚、本実施形態では、PCU500が本発明における「通電手段」の一例とされるが、通電手段の態様は、EHC400への通電(本実施形態では、ヒータ430への通電)を可能とする限りにおいて、何ら限定されない趣旨である。例えば、ハイブリッド車両10には、本発明に係る「通電手段」の一例として、バッテリ600或いは他の蓄電手段等から供給される1次電圧を、例えば数百ボルトの高電圧に昇圧させることが可能な、2次電圧供給装置が備わっていてもよい。
バッテリ600は、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2を力行するための電力に係る電力供給源として機能することが可能に構成された充電可能な蓄電池であり、本発明に係る「蓄電手段」の一例である。ここで、バッテリ600は、ハイブリッド車両10の車外に設置される外部電源20(即ち、本発明に係る「充電装置」の一例)により、適宜充電可能に構成されている。即ち、バッテリ600は、各モータジェネレータの発電作用により生じる電力の他に、外部電源20からの電力供給によっても充電される。
充電プラグ700は、バッテリ600と電気的に接続されており、且つ外部電源20との電気的な接続を可能とする金属製のプラグである。充電プラグ700は、外部電源20と適宜に接続可能であり、外部電源20と接続された状態においてバッテリ600が充電される構成となっている。
尚、この充電プラグ700は、EHC400の、例えばヒータ430と電気的に接続されていてもよく、この場合、ヒータ430へ電力を供給する系統と、バッテリ600へ電力を供給する系統とを選択的に切り替え可能な、各種のスイッチング回路等の切り替え手段が備わっていてもよい。
尚、充電装置20は、例えば家庭用の100V電源であってもよいし、市街地や郊外の然るべきインフラ施設(例えば、ガソリンスタンドやサービスステーション)等にインフラ設備として設置されるものであってもよく、その物理的、機械的、機構的、電気的又は化学的態様は何ら限定されない趣旨である。
通電許可スイッチ800は、ハイブリッド車両10のコンソールパネル等においてドライバによる操作が可能に構成された操作手段である。通電許可スイッチ800は、その操作状態がオンオフの二値状態を採る構成となっており、オン状態において、後述する通電許可フラグがオン状態となり、オフ状態において、当該通電許可フラグがオフ状態となるように構成されている。
<実施形態の動作>
次に、図4を参照し、本実施形態の動作として、ECU100により実行されるEHC通電制御の詳細について説明する。ここに、図4は、EHC通電制御のフローチャートである。
図4において、ECU100は、ハイブリッド車両10がソーク状態にあるか否かを判別する(ステップS101)。ここで、本実施形態に係る「ソーク状態」とは、モータジェネレータMG2、モータジェネレータMG1及びエンジン200のいずれもが停止した状態を指す。ECU100は、エンジン200及び各モータジェネレータの動作を制御する制御ユニットであり、ハイブリッド車両10がソーク状態にあるか否かについて、ECU100は簡便にその判別を行うことが可能である。例えば、ECU100は、エンジン200及び各モータジェネレータの回転速度がゼロであるか否か等に基づいて、当該判別を行ってもよい。
ハイブリッド車両10がソーク状態にない場合(ステップS101:NO)、ECU100は、温度センサ216により検出される触媒床温Tcが、閾値Tcth未満であるか否かを判別する(ステップS105)。閾値Tcthは、三元触媒420の触媒活性温度に設定されている。触媒床温Tcが閾値Tcth未満である場合(ステップS105:YES)、ECU100は、PCU500の制御を介してEHC400を駆動制御する。より具体的にはヒータ430への通電を実行する(ステップS106)。
ここで、ステップS106におけるヒータ430への通電に際しては、通電量が基準値P1となるように、先に述べた駆動電圧Vdが制御される。尚、基準値P1は、例えば、図1において不図示のSOCセンサ等により検出されるバッテリ600のSOC(例えば、完全放電を0%、且つ満充電を100%等として規格化されてなる、バッテリの充電状態の指標値)が十分なレベルにある場合にヒータ430に印加される基準駆動電圧Vd1に対応する電力値であり、本発明に係る「ハイブリッド車両の走行時における通電量に対応する基準値」の一例である。尚、バッテリ600のSOCは、ハイブリッド車両10の走行条件に応じて適宜変化するため、ヒータ430に印加される駆動電圧Vdは、必ずしも固定値でなくてよい。通電量P1(即ち、一義的に基準駆動電圧Vd1)での通電制御がなされると、処理はステップS101に戻される。尚、通電量P1は、三元触媒420を、可及的速やかに(即ち、通電によって触媒床温Tcの上昇以外に何らかの不利益が生じない範囲で)触媒活性温度まで温度上昇させるための通電量である。
一方、触媒床温Tcが閾値Tcth以上である場合(ステップ10S5:NO)、ECU100は、処理をステップS101に戻す。即ち、EHC400は実質的に非駆動状態となる。この場合、触媒床温Tcが触媒活性温度に達していることとなり、三元触媒420が十分に排気浄化効果を発揮するため、ヒータ430への通電は不要となるのである。
ステップS101において、ハイブリッド車両10がソーク状態にある旨が判別された場合(ステップS101:YES)、ECU100は、バッテリ600が充電中であるか否かを判別する(ステップS102)。このようなソーク状態における充電とは、即ち、外部電源20を使用した充電である。既に述べたように、外部電源20を介した充電は、充電プラグ700を外部電源20に接続することにより実行される。従って、ECU100は、充電プラ700に端子電圧の変化を一定又は不定周期でモニタすることにより、ステップS102に係る判別を迅速に且つ正確に実行することが可能である。
バッテリ600が充電中でない場合(ステップS102:NO)、ECU100は、処理をステップS101に戻すと共に、バッテリ600が充電中である場合(ステップS102:YES)、即ち、ハイブリッド車両10がソーク時充電状態にある場合、ECU100は、EHC400への通電が許可されるか否かを判別する(ステップS103)。
ここで、ステップS103に係る判別に際しては、先に述べた通電許可フラグが参照される。通電許可フラグは、通電許可スイッチ800がオン状態である場合に、EHC400への通電を許可する旨のオン状態に設定されるフラグである。EHC400への通電が許可されない場合(ステップS103:NO)、即ち、通電許可フラグがオフ状態に設定されている場合、ECU100は、処理をステップS101に戻し、一連の処理を繰り返す。
一方で、EHC400への通電が許可される場合(ステップS103:YES)、ECU100は、PCU500の制御を介してEHC400を駆動制御する。より具体的にはヒータ430への通電を実行する(ステップS104)。ステップS104におけるヒータ430への通電に際しては、通電量が基準値P1未満のP2となるように、先に述べた駆動電圧Vdが制御される(即ち、駆動電圧もVd1未満の値となる)。ステップS104が終了すると、処理はステップS101に戻され、一連の処理が繰り返される。
このように、本実施形態に係るEHC通電制御によれば、バッテリ600が外部電源20を利用して充電可能に構成されることに着目して、ハイブリッド車両10がソーク時充電状態にある場合に、選択的に(即ち、通電許可スイッチ700がオン状態にある場合に限り)EHC400のヒータ430への通電が行われる。
従って、外部電源20を使用したバッテリ600への充電が終了し、ハイブリッド車両10の始動後に間を置かずしてエンジン200の始動が要求されたとしても、三元触媒420の触媒床温Tcが、全くこの種の措置がなされぬ場合と較べて高い状態を維持していることに起因して、エンジン200が全く或いは殆んど浄化されぬまま排出されるといった事態が防止される。また、ハイブリッド車両10の始動時及び軽負荷時においては、ハイブリッド車両10は、MG2の動力のみで走行することができるため、エンジン200が、その始動を要求されることはなく、排気の浄化は必要とされない上に、そのようなエンジン200が未始動の期間において、触媒床温Tcが閾値Tcth未満であれば、ステップS106による三元触媒420の昇温が促進される。従って、本実施形態に係るEHC通電制御によれば、効率的且つ効果的にエンジン200の始動時におけるエミッションの悪化が抑制されるのである。
尚、本実施形態では、ステップS103においてEHC400への通電が許可されるか否かが判別される。ここで、補足すると、例えば、ハイブリッド車両10がソーク時充電状態にある期間が長い場合、例えば、ハイブリッド車両10が自宅ガレージ等に格納され、例えば一晩中充電される場合等、エンジン200が始動を要求される可能性が著しく低いにもかかわらず、EHC400への通電が継続され、電力の無駄な消費に繋がりかねない。その点、通電許可スイッチ700の操作状態に応じてソーク時充電状態における通電が許可される場合、少なくともドライバの意思に基づいてEHC400への通電がなされるため、電力の無駄な消費が生じる可能性を著しく低減することができる。即ち、本実施形態では、通電許可スイッチ700の作用により、本発明に係る「ソーク状態における充電が短期間で終了する旨が判別された場合に、通電がなされるように通電手段を制御する」旨の制御が可能となっている。
尚、本実施形態では、通電許可スイッチ700の操作状態に応じて、ソーク時充電状態におけるEHC400への通電が選択的に許可される構成としたが、このような通電許可スイッチ700に類する手段は、必ずしも備わる必要はなく、ソーク時充電状態において、常時EHC400への充電がなされてもよい。但し、好適な一態様として、例えば自宅以外において(好適には、各種サービスステーション等において)ハイブリッド車両10がソーク時充電状態となった場合に限り、ソーク時充電状態におけるEHC400への通電が許可されてもよい。
この際、自宅であるか自宅以外であるかの判別は、通電許可スイッチ700に類する手段を利用しても判別可能である(例えば、各種警告音声を流す等して自宅において当該手段が操作されないようにドライバに促す、或いは各種警告音声を流す等して自宅以外において当該手段を操作するようにドライバに促す等の措置が講じられてもよい)が、そのような判別を支援する信号や情報が、インフラ施設側から供給される場合等には、係る信号や情報が受信された場合に限って、ソーク時充電状態におけるEHC400への通電が許可されてもよい。
また、本実施形態では、ソーク時充電状態におけるEHC400への通電に際し、通電量が基準値P1未満のP2に抑制される。このため、上述した無駄な電力消費はある程度抑制されており、また三元触媒420が常時触媒活性状態を維持可能な熱負荷に晒される事態も防止されている。このため、経済性を低下させることなく、エンジン始動時のエミッションを抑制することが可能となっており、且つより高い安全性が提供される構成となっている。但し、このような通電量の抑制がなされないとして、本発明に係る本質的な効果が損なわれることはない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うハイブリッド車両の制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両の構成を概念的に表してなる模式的なブロック図である。 図1のハイブリッド車両に備わるエンジンの一断面構成を概念的に且つ模式的に例示する模式断面図である。 図2のエンジンにおいて排気管の伸長方向に沿ったEHCの一断面構成を概念的に表してなる模式断面図である。 ECUにより実行されるEHC通電制御のフローチャートである。
符号の説明
10…ハイブリッド車両、100…ECU、200…エンジン、201…気筒、203…ピストン、205…クランクシャフト、300…動力分割機構、400…EHC、420…三元触媒、430…ヒータ、500…PCU、600…バッテリ。

Claims (3)

  1. 内燃機関と、該内燃機関の排気経路に設置された触媒と、通電により該触媒を加熱可能な加熱手段と、該内燃機関と共に動力源として機能する少なくとも一の電動機と、所定種類の充電装置による充電が可能に構成された蓄電手段を介して前記加熱手段に対し前記通電が可能な通電手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記ハイブリッド車両が、前記内燃機関と前記電動機とがいずれも停止してなるソーク状態にあるか否かを判別する第1判別手段と、
    前記蓄電手段に対し前記充電がなされているか否かを判別する第2判別手段と、
    前記ハイブリッド車両が前記ソーク状態にある旨が判別され、且つ前記蓄電手段に対し前記充電がなされている旨が判別された場合に、前記通電がなされるように前記通電手段を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記加熱手段に対する通電量が前記ハイブリッド車両の走行時における前記通電量に対応する基準値未満となるように前記通電手段を制御する。
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記ソーク状態における充電が、所定の短期間で終了するか否かを判別する第3判別手段を更に具備し、
    前記制御手段は、前記ソーク状態における充電が前記短期間で終了する旨が判別された場合に、前記通電がなされるように前記通電手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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