JP5071119B2 - 連続鋳造鋳片のバリ除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は,連続鋳造鋳片のバリ除去方法に関する。
従来、連続鋳造機の下流にはガス切断機が設置され鋳片切断を実施しているが、切断部の下面、すなわち鋳片を移送するローラーテーブルに対向する側の面(以下「バリ生成面」ともいう。)には、切断時の溶融金属(バリ)が付着する。これを除去するための方法として、回転ハンマーを用いた方法が提案されている(例えば特許文献1)。
回転ハンマーを用いたバリ除去方法とは、特許文献1に示されるように、その外周側面から突出するように多数のハンマーが設置された筒状、一般的には円筒状のローターを回転させることにより、ハンマーがバリを打撃してこれを除去する方法である。
この回転ハンマーを備えるハンマー式バリ取り装置は、基本的な構成として、ローターがフレームにほぼ水平に取り付けられ、このフレームはローラーテーブルとほぼ直角の垂直方向に移動可能な昇降装置によって支持されている。このため、ハンマーの先端部が描く包絡線がローラーテーブル上を搬送される鋳片の下面に接する位置までフレームごとローターを移動させることで、鋳片の下面から突出するバリをハンマーが打撃・除去できるようにされている。
さらにこのハンマー式バリ取り装置において、光センサーを用いて鋳片下面を検出し、ローター上昇停止位置を決定する方法(例えば特許文献2)や、ローターとともに昇降する下面検知装置によって鋳片端部の反り量を検出し、さらに端部形状の予測をする方法(例えば特許文献3)が提案されている。この他に、ハンマー式バリ除去装置において、メカ式鋳片下面検知センサーの検出値から鋳片の反り量を算出し、ローターの上昇量を決定する方法が提案されている(例えば特許文献4)。
こうした方法は、いずれも、バリの除去率を高めることを目的とするものである。バリの組成は鋳片自体の組成と異なるため、バリの残留は鋼片の品質低下をもたらす。また、後工程での圧延時にバリが残留していると、圧延中の巻き込みにより製品や圧延ロールに傷をつける可能性がある。このため、バリ除去率(バリを完全に除去できた鋳片の本数比率)が数%でも高まれば鋼片の品質改善に寄与することとなる。このように、バリの除去率向上は、高品質の鋼材を安定的に得るための重要な技術課題である。
特開昭61−236512号公報 特開平4−270044号公報 特開平7−185756号公報 特開平11−57960号公報
回転ハンマーを用いたこれらの方法では、ローターの回転が鋳片先端部のバリ取り実施時は鋳片の進行方向に対して同方向への回転(正回転)、後端部のバリ取り実施時は逆の方向への回転(逆回転)にてバリ除去を行っている。しかしバリの形状は図1のように、先端部が内側に反るように、換言すれば鋳片の中心方向へ向かって延びている。そのため、鋳片を鋳造方向(連続鋳造設備から離間する方向)に搬送しながらバリ除去を実施すると、鋳片の後端部(鋳造方向と逆方向側の端部)では進行方向とローターの回転が逆となるため問題ないが、鋳片の先端部(鋳造方向側の端部)では進行方向とローターの回転が同じ方向であるためバリを完全に除去することができないという問題があった。また、この問題は下面検知装置を用いても解決できなかった。
本発明の目的は連続鋳造鋳片の先端部、具体的には鋳片の鋳造方向側の端部のバリ(以下、「鋳造方向側バリ」ともいう。)除去を確実に行う方法を提供することである。
本発明者らは前述の問題点を解決するために検討した結果、バリの形状とローターの回転方向および鋳片の進行方向に着目し、鋳造方向側バリの除去方法を後端側(鋳造方向と逆の方向側)と同様にすれば、バリ除去率の向上ができるのではないかと考えた。この考えを出発点としてさらに鋭意研究を重ねた結果、鋳造方向側バリの除去時に鋳造方向と逆の方向に鋳片を搬送しながらバリ除去を実施することで、ローターの回転方向を適切に設定すればローターに取り付けられたハンマーおよびバリの進行方向が反対となって、これらを対向衝突させることが可能となり、バリ除去率が向上するという知見を得た。
具体的には鋳片の後端部(鋳造方向と逆の方向側の端部)がバリ取り装置のローターの回転軸(以下「ローター軸」ともいう。)に到達しない範囲で、先端部(鋳造方向側の端部)がローター軸よりも鋳造方向側になる位置まで鋳片を搬送したのち、鋳片を鋳造方向と逆方向に搬送しながら鋳片の先端部(鋳造方向側の端部)のバリ除去を実施することで、バリ除去率を向上させることが実現される。これに加えて、下面検知装置を用いることでバリ除去率をさらに向上させることができる。なお、鋳片の後端部(鋳造方向と逆方向側の端部)のバリ(以下「逆方向側バリ」ともいう。)の除去は従来通り、鋳造方向に搬送しながら実施すればよい。
本発明に係るバリ除去方法は、上記の目的を達成するために次のような構成からなる。すなわち、従来のハンマー式バリ取り装置または下面検知装置を備えたハンマー式バリ取り装置に加え、バリ取り装置の前後、すなわちローター軸を挟んで鋳造方向と逆の方向側(前)および鋳造方向側(後)に例えば光学式のセンサーを備え、鋳片の先端側(鋳造方向側の端部)の一部がローターを通過したのち、鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送しながらローターを回転・上昇させてバリを除去することを特徴としたものである。なお、鋳片の長さが既知であってローラーテーブルによる搬送距離が時間で管理できる場合には、センサーはバリ取り装置の前後にある必要はなく、例えばバリ取り装置、具体的にはローター軸よりも、例えば鋳造方向側に一つあればよい。
上記の知見に基づき、完成された発明は次のとおりである。
(1)回転昇降する筒状のローターの外周側面から突出するように設置された多数のハンマーにより、ローラーテーブル上を移動する連続鋳造鋳片の、前記ローラーテーブルに対向するバリ生成面側の切断端部から前記鋳片の中心方向に突出するバリを打撃して、当該バリを除去する回転ハンマー方式のバリ除去方法であって、前記ローラーテーブル上を搬送中の前記鋳片の鋳造方向側端部の位置を検出し、当該鋳造方向側端部が前記ローターの回転軸であるローター軸を通過した位置まで前記鋳片を移動させたのち、前記鋳片を一時的に鋳造方向と逆の方向に移動させること、および前記ローターに設置されたハンマーのうち前記鋳片に最も近接した最近接ハンマーが鋳造方向に移動するように前記ローターを回転させることを行って、前記鋳片の鋳造方向の端部に形成されたバリである鋳造方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させて、当該鋳造方向側バリを除去することを特徴とする連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
)前記ローラーテーブル上を鋳造方向に移動中の前記鋳片の位置を検出し、前記ローターの回転中心軸であるローター軸よりも前記鋳造方向側バリが鋳造方向側にあるときに、前記鋳片を鋳造方向と逆の方向に移動させるとともに前記最近接ハンマーを鋳造方向に移動させること、および前記ローターを前記鋳片に近接させることを行い、前記鋳造方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させる、上記()記載の連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
)前記鋳造方向側バリの除去が終了し、前記鋳片の鋳造方向側端部が前記ローター軸よりも鋳造方向と逆の方向にあるときに、前記鋳片鋳造方向に移動させること、および前記ローターの回転方向を逆転させることを行い、前記鋳片の鋳造方向と逆の方向側の端部に形成された逆方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させて、前記逆方向側バリを除去する、上記()記載の連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
)機械式および光学式の少なくとも一方の方式の位置計測手段を用いて、前記バリ生成面の前記ローターの昇降軸方向における位置を計測し、その結果に基づいて前記ローターの前記鋳片への近接の程度を決定する、上記(1)から()のいずれかに記載の鋳片のバリ除去方法。
本発明に係るバリ除去方法を用いれば、バリを完全に除去できたスラブ(鋳片)の本数比率であるバリ除去率を確実に向上することができる。さらに、下面検知装置を用いてこの方法を実施することで、さらなるバリ除去率の向上を図ることが可能である。
以下、本発明のバリ除去システムの最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係るバリ除去方法の基本は、これまでも行われているバリ除去方法と同様に、回転昇降するローターの外周側面から突出するように設置された多数のハンマーにより、ローターの回転軸に平行なローラーテーブル上を移動する鋳片の、ローラーテーブルに対向する面(バリ生成面)側の切断端部から内側に反るように(鋳片の中心方向に突出するように)生成されたバリを除去するものである。
このとき、本発明に係るバリ除去方法は、ローラーテーブル上を搬送中の鋳片の鋳造方向側端部の位置を検出し、その鋳造方向側端部がローターの回転軸であるローター軸を通過した位置まで鋳片を移動させたのち、鋳片を鋳造方向と逆方向に搬送しながらバリを除去したり、鋳片の鋳造方向の端部に形成されたバリである鋳造方向側バリの移動方向とこの鋳造方向側バリに衝突するハンマーの移動方向とが対向するように、鋳片を一時的に鋳造方向と逆の方向に移動させたりする。
この方法について、以下に、具体的な動作を説明する。
ローラーテーブル上を鋳造方向に移動中の鋳片の位置を検出し、鋳造方向側バリが、ハンマーの回転中心軸であるローター軸よりも鋳造方向側にあるときに、鋳造方向と逆の方向に鋳片を移動させることと、鋳片に最も近接したハンマーが鋳造方向に移動するようにローターを回転させることとを行い、さらに、ローターを鋳片に近接させる。このようにすることで、鋳造方向側バリとハンマーとが対向衝突するようになり、鋳造方向側バリが効率的に除去される。
そして、鋳造方向側バリの除去が終了したら、鋳片の鋳造方向側端部がローター軸よりも鋳造方向と逆の方向にあるときに、鋳片を鋳造方向に移動させること、およびローターの回転方向を逆転させることを行えば、鋳片の鋳造方向と逆の方向側の端部に形成された逆方向側バリとハンマーとが対向衝突することとなり、逆方向側バリも従来と同じように効率的に除去される。
上記のバリ除去方法において、鋳片の搬送方向に平行な面でバリが突出するバリ生成面のローター軸の方向における位置を、機械式または光学式の位置計測手段を用いて計測し、その結果に基づいてローターの位置制御を行うことが好ましい。
以上の方法について、図2から7を用いて詳しく説明する。
図2は、比較説明のための、従来のバリ除去方法を示す概念図であって、(a)は鋳片の鋳造方向側端部のバリ(鋳造方向側バリ)を除去するとき、(b)は鋳片の鋳造方向と逆方向側端部のバリ(逆方向側バリ)を除去するときの状態を示している。
連続鋳造機からでてきた鋳片1はガス切断機により一定寸法に切断され、ローラーテーブル5により搬送される。従来のバリ除去方法では、図2(a)に示されるように、鋳片1の鋳造方向先端部のバリを除去するときには、ローター3の回転方向を、ハンマー4のうち鋳片に最も近接する最近接ハンマーが鋳造方向に移動するような回転方向に設定し、鋳造方向に移動するバリ2を最近接ハンマーが追い越すときにバリ2を衝撃してこれを除去することとしている。一方、図2(b)に示されるように、鋳片1の鋳造方向後端部のバリ(逆方向側バリ)を除去するときには、ローター3の回転方向を、最近接ハンマーが鋳造方向と逆の方向に移動するような回転方向に設定し、鋳造方向に移動するバリ2と最近接ハンマーとが対向するように衝突させてバリ2を除去することとしている。すなわち、鋳造方向側バリを除去するときと鋳造方向と逆方向側の端部(逆方向側端部)のバリを除去するときとでは、バリ2と最近接ハンマーとの動きが異なっている。このため、ローターの回転速度に変更がない場合には、鋳造方向側端部のバリを除去するときのバリ2と最近接ハンマーとの相対速度は、逆方向側バリを除去するときの相対速度よりも低くなっている。このような場合には、鋳造方向側バリと逆方向側バリとの除去効率が異なってしまう。
これに対して、本発明に係るバリ除去方法は図3から7に示されるように、上記のような問題が原理的に発生しない。
図3は、本発明に係るバリ除去方法を実施するための構成を概念的に示す図である。
図4は本発明に係るバリ除去方法を示す概念図であって、鋳造方向と逆の方向に移動する鋳片のバリ除去するためにローターが上昇している状態を示している。
図5も本発明に係る鋳片の各先端部のバリ除去方法を示す概念図である。
図6は本発明に係るバリ除去方法の動作の前半を示すフローチャートである。
図7は本発明に係るバリ除去方法の動作の後半を示すフローチャートである。
本発明に係るバリ除去方法では、図3に示されるように、ローター軸よりも鋳造方向と逆方向側の所定の位置を計測位置とする鋳片端部検知センサー7により鋳造方向に搬送される鋳片の先端(鋳造方向側端部)を検知したら(S601)、鋳片の下面(バリ生成面)を検出対象とする下面検知手段6を用いて、バリ生成面の前記ローターの昇降軸方向における位置を計測する。この計測は、具体的にはバリ生成面の鋳片の先端(鋳造方向側端部)の位置を測定することが目的でなされるものであって、この下面検知手段6の測定結果に基づいて、ローターの上昇量を算出する(S602)。なお、ローラーテーブル5が作る鋳片の搬送面に対する鋳片の先端(鋳造方向側端部)側の下面の位置ずれ量の測定であってもよい。
次に、鋳片がバリ取り装置のローター軸を通過した後、ローター軸よりも鋳造方向側の所定の位置である先端停止位置を検出するための停止位置検出センサー11により鋳片の先端(鋳造方向側端部)がその検出位置まで到達したことを検知したら(S603)、鋳片の鋳造方向への搬送を停止し、逆の方向への搬送を開始、換言すれば、ローラーテーブル5のローラーの回転方向を正転方向から逆転方向に反転させる(S604)。
続いて、停止位置検出センサー11の計測位置とローター軸との間の所定の位置を計測位置とするローター起動位置検出センサー10により、鋳造方向と逆の方向に移動する鋳片の後端(鋳造方向側端部)を検知したら(S605)、ローターを所定の位置まで上昇させると共に回転させて(S606、図4参照)、鋳造方向と逆の方向に移動する鋳片の後端(鋳造方向側端部)のバリ(鋳造方向側バリ)の除去を実施する。図5(a)はこのときの状態を示している。
一定時間ローターを回転させて鋳造方向側バリを除去した後は、ローターの回転を停止させるとともに、これを降下させる(S607)。その後、ローター軸よりも鋳造方向と逆の方向側の所定の位置を計測位置とするローラー反転位置検出センサー9にて、鋳造方向と逆の方向に移動する鋳片の後端(鋳造方向側端部)を検出したら(S608)、鋳片の搬送を停止して鋳造方向への鋳片の搬送を開始、換言すれば、ローラーテーブル5のローラーの回転方向を逆転方向から正転方向に反転させる(S609)、続いて、鋳片端部検知センサー7にて鋳造方向に搬送される鋳片の後端(逆方向側端部)を検知したら(S701)、その後端側の下面検知を実施し、その計測結果に基づいてローターの上昇高さを算出する(S702)。
引き続き、鋳片端部検知センサー7の計測位置とローター軸との間の所定の位置を計測位置とするローター再起動位置検出センサー8にて鋳造方向に搬送される鋳片の後端(逆方向側端部)を検知したら(S703)、ローターの所定の位置までの上昇およびローターの回転を開始する(S704)。そして、ローラー反転位置検出センサー9にて鋳造方向に搬送される鋳片の後端(逆方向側端部)を検知したら(S705)、時間計測を開始する。図5(b)は、こうして鋳造方向に搬送される鋳片の後端(逆方向側端部)のバリ(逆方向側バリ)が除去される状態を示している。時間計測を開始して所定の時間が経過したらこの後端のバリ除去が終了したと判断して、ローターの回転を停止すると共に、ローターを降下させる(S706)。
ここで、バリ除去におけるローターの回転数および鋳片の搬送速度は、ローターおよびハンマーの形状、鋳片の形状(これは連続鋳造設備にも依存する。)、バリの形状(これは切断加工方法にも依存する。)などを考慮して適宜決定されるべきものである。一般的なガス切断機によって切断されたことによって形成されたバリについては、搬送面(ローラーテーブルが作る面)と平行な方向へのハンマーの最大移動速度を1100〜1600m/min(=ローターの回転数を700〜900rpm)の間で制御し、搬送速度を15〜25m/minとして除去することが望ましい。また、各センサーの計測位置は、鋳片の長さや搬送速度、ローターの昇降速度などに基づき、適宜設定されるべきものである。停止位置検出センサー11とローター軸との距離は鋳片の長さよりも短いほうが鋳片の逆搬送時間が短くなるため、効率的である。
なお、下面検知手段6の計測精度は、計測精度が向上するとバリ除去率が向上しやすくなるが、計測精度が過剰に高くてもローターの昇降機構の位置制御の精度以上にならないことを考慮して適宜設定すればよい。また、図3では下面検知手段6は鋳片に計測部材が直接接触する形式の計測装置が示されているが、例えばレーザや音波を照射してその反射光や反射波を計測する非接触方式で位置検知を行ってもよい。さらに、鋳片端部検知センサー7を設けず、下面検知手段6による下面検知が継続的に行われていてもよい。この場合には、所定時間分の検知結果を適当な記憶手段に一時的に記憶させることとして、停止位置検出センサー11が鋳片を検出したときに、その記憶された検知結果から逆方向側端部近傍の下面の検知結果を取り出し、ローターの上昇高さを算出すればよい。
このほか、ローター起動位置検出センサー10およびローター再起動位置検出センサー8を設けず、停止位置検出センサー11およびローラー反転位置検出センサーセンサー9での検出結果に基づいてローラーテーブルの回転を反転させてからの時間管理によってローターの動作の開始および停止を制御してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
表1には鋳片のバリ取り装置において本発明に係るバリ除去方法を適用した結果を示す。
本実施例では炭素が0.01質量%未満の低炭素鋼と0.01以上0.21未満質量%の中炭素鋼および0.21以上1.01未満の高炭素鋼で、鋳片巾1000〜1700mmの範囲、回転数780rpm、搬送速度20m/minにおいてのバリ除去率(バリを完全に除去できた鋳片の本数比率)を示す。特に炭素が0.01質量%以上含まれる中炭素鋼・高炭素鋼ではバリ除去率が低下する傾向にあるが、本発明に係るバリ除去方法を採用することによりバリ除去率を中炭素鋼では95%以上、高炭素鋼では92%以上とすることができた。
Figure 0005071119
(比較例1)
炭素が0.01質量%未満の低炭素鋼の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送することなく、また下面検知を実施することなくバリ除去を行った。その結果、鋳片先端側のバリ除去率は88%であった。
(実施例1)
炭素が0.01質量%未満の低炭素鋼の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送しながらバリ除去を行った。その結果、鋳片先端側のバリ除去率を比較例1の場合に比べて4%向上させることができた。
(実施例2)
炭素が0.01質量%未満の低炭素鋼の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知装置を用いて鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送しながらバリ除去を行った。その結果、鋳片先端部のバリ除去率を、比較例1の場合に比べて10%向上させることができた。
(比較例2)
炭素が0.01質量%未満の低炭素鋼の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知は実施したが鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送することなくバリ除去を行った。その結果、鋳片先端側のバリ除去率は比較例1の場合に比べて3%しか向上しなかった。
(比較例3)
炭素が0.01質量%以上0.21質量%未満の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知は実施したが鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送することなくバリ除去を行った。その結果、鋳片先端側のバリ除去率は85%であった。
(比較例4)
炭素が0.21質量%以上1.01質量%未満の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知は実施したが鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送することなくバリ除去を行った。その結果、鋳片先端側のバリ除去率は80%であった。
(実施例3)
炭素が0.01質量%以上0.21質量%未満の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知装置を用いて鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送しながらバリ除去を行った。その結果、鋳片先端部のバリ除去率を、比較例3の場合に比べて10%向上させることができた。
(実施例4)
炭素が0.21質量%以上1.01質量%未満の鋳片に対し、回転式ハンマーを備えたバリ取り装置において、下面検知装置を用いて鋳片を鋳造方向と逆の方向に搬送しながらバリ除去を行った。その結果、鋳片先端部のバリ除去率を、比較例4の場合に比べて12%向上させることができた。
鋳片切断直後の切断バリ付着状況を示す概念図である。 従来のバリ除去方法を示す概念図であって、(a)は鋳片の鋳造方向側端部のバリ(鋳造方向側バリ)を除去するとき、(b)は鋳片の逆方向側端部のバリ(逆方向側バリ)を除去するときの状態を示している。 本発明に係るバリ除去方法を実施するための構成を概念的に示す図である。 本発明に係るバリ除去方法を示す概念図であって、鋳造方向と逆の方向に移動する鋳片の鋳造方向側バリを除去するためにローターが上昇している状態を示している。 本発明に係るバリ除去方法によりバリが除去される状態を示す概念図であって、(a)は鋳片の鋳造方向側バリを除去するとき、(b)は鋳片の逆方向側バリを除去するときの状態を示している。 本発明に係るバリ除去方法の動作の前半を示すフローチャートである。 本発明に係るバリ除去方法の動作の後半を示すフローチャートである。
符号の説明
1 鋳片
2 バリ
2a 鋳造方向側端部のバリ(鋳造方向側バリ)
2b 逆方向側端部のバリ(逆方向側バリ)
3 ローター
4 ハンマー
5 ローラーテーブル
6 鋳片下面検知装置
7 鋳片端部検知センサー7
8 ローター再起動位置検出センサー8
9 ローラー反転位置検出センサー9
10 ローター起動位置検出センサー10
11 停止位置検出センサー11

Claims (4)

  1. 回転昇降する筒状のローターの外周側面から突出するように設置された多数のハンマーにより、ローラーテーブル上を移動する連続鋳造鋳片の、前記ローラーテーブルに対向するバリ生成面側の切断端部から前記鋳片の中心方向に突出するバリを打撃して、当該バリを除去する回転ハンマー方式のバリ除去方法であって、
    前記ローラーテーブル上を搬送中の前記鋳片の鋳造方向側端部の位置を検出し、当該鋳造方向側端部が前記ローターの回転軸であるローター軸を通過した位置まで前記鋳片を移動させたのち、前記鋳片を一時的に鋳造方向と逆の方向に移動させること、および前記ローターに設置されたハンマーのうち前記鋳片に最も近接した最近接ハンマーが鋳造方向に移動するように前記ローターを回転させることを行って、前記鋳片の鋳造方向の端部に形成されたバリである鋳造方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させて、当該鋳造方向側バリを除去することを特徴とする連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
  2. 前記ローラーテーブル上を鋳造方向に移動中の前記鋳片の位置を検出し、
    前記鋳造方向側バリが前記ローターの回転中心軸であるローター軸よりも鋳造方向側にあるときに、前記鋳片を鋳造方向と逆の方向に移動させるとともに前記最近接ハンマーを鋳造方向に移動させること、および前記ローターを前記鋳片に近接させることを行い、
    前記鋳造方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させる、請求項記載の連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
  3. 前記鋳造方向側バリの除去が終了し、前記鋳片の鋳造方向側端部が前記ローター軸よりも鋳造方向と逆の方向にあるときに、
    前記鋳片鋳造方向に移動させること、および前記ローターの回転方向を逆転させることを行い、
    前記鋳片の鋳造方向と逆の方向側の端部に形成された逆方向側バリと前記最近接ハンマーとを対向衝突させて、前記逆方向側バリを除去する、請求項記載の連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
  4. 機械式および光学式の少なくとも一方の方式の位置計測手段を用いて、前記バリ生成面の前記ローターの昇降軸方向における位置を計測し、その結果に基づいて前記ローターの前記鋳片への近接の程度を決定する、請求項1からのいずれかに記載の連続鋳造鋳片のバリ除去方法。
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