JP5070444B2 - 扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメントおよび工業用織物 - Google Patents

扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメントおよび工業用織物 Download PDF

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Description

本発明は、扁平断面ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSという)モノフィラメントおよびこれを経糸または緯糸に用いた工業用織物に関するものである。さらに詳しくは、PPSモノフィラメントの断面形状を概略長方形とし、その断面幅方向中央部に適度なふくらみを持たせた形状とし、且つ引張伸度を最適化することによって引掛強力の向上および安定化を図ると共に、工業用織物の加工工程においての糸切れや糸割れなどの不具合を生じることが少なく、抄紙ドライヤーカンバスを代表とする工業用織物用原糸として極めて好適に利用し得る扁平断面PPSモノフィラメントに関するものである。
PPSは、耐熱性、耐薬品性および難燃性などに優れている上に、溶融成型が可能であることから、これら特性を必要とする成型品用途以外にも、フィルムや繊維として広く用いられている。中でもPPS繊維については、その優れた耐熱性、耐薬品性および難燃性を生かして、抄紙ドライヤーカンバスなどの工業用織物、フィルターおよびブラシ用毛材などのさまざまな用途で用いられている。
しかしながら、PPSからなる繊維は、ポリエステル繊維やポリアミド繊維に比較して、引張強度、結節強度および引掛強度、さらには屈曲特性などの物理的特性が不十分であるという問題を抱えている上、近年では、製紙用具メーカーの最新鋭大型高速織機の導入により、従来にも増して、製織時の工程通過性を改善したPPSモノフィラメントの実現を望む声が強くなってきており、これら物理的特性の向上のみならず、製織時の工程通過性向上を目的とした種々の提案がなされてきている。
例えば、メルトフローレート(以下、MFRという)が200以下の直鎖状PPSを溶融押出し、60℃以上の温水中で冷却することにより得られた未延伸モノフィラメントを、引き続いて一次延伸倍率/全延伸倍率の比が0.88より小さい一次延伸倍率で延伸した後、全延伸倍率が4倍以上になるように多段延伸し、さらに200〜280℃の空気浴中で弛緩熱処理することにより、引張強度および結節強度の向上したPPSモノフィラメントを製造する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
また、PPS未延伸糸を自然延伸比以上の倍率で1段延伸し、その後150〜260℃以上で、かつ1段目の延伸温度以上で定長熱処理するか、同様の温度域で全延伸倍率が1段目の延伸倍率の1〜2倍になるように2段延伸することにより、機械的特性や耐熱性、耐薬品性を向上させたPPS繊維(例えば、特許文献2参照)や、PPSを溶融紡糸して得た未延伸糸を80〜260℃で2〜7倍に延伸した後、285〜385℃の乾熱雰囲気中で引き取り比0.8〜1.35倍で0.1〜30秒間熱処理することにより、引張強度が3.5g/d以上、結節強度が2.5g/d以上であり、屈曲摩耗や屈曲疲労特性を改善したPPS繊維(例えば、特許文献3参照)なども提案されている。
さらに、本発明者らも、JIS L1013の規定に準じて測定した引張強度が2.65cN/dtex以上、同じく引張伸度が30%以上、同じく引掛強度が3.53cN/dtex以上であり、かつ、JIS L−1095−7.10.2Bの規定に準じて測定した屈曲摩耗試験における切断までの往復摩耗回数が7000回以上、JIS P−8115の規定に準じて測定した屈曲疲労試験における切断するまでの往復折り曲げ回数が150回以上であるPPS繊維(例えば、特許文献4参照)を先に提案している。
しかしながら、これら技術で得られるPPS繊維やモPPSノフィラメントは、比較的十分な強度特性や耐屈曲特性を有しているものの、実際に工業用織物用原糸、特に扁平度の高いPPSモノフィラメント(短辺に対し長辺が極めて長い断面形状を有するPPSモノフィラメント)として使用した場合には、近年増加傾向である最新鋭高速大型織機において、経糸では筬打ち時の衝撃による糸割れ、また緯糸では高速打ち込み時の衝撃による緯糸切れが発生するなど、極めて生産性を低下させるという問題が顕在化してきた。
特開平62−299513号公報 特開昭64−3961号公報 特開平4−222217号公報 特開2002−38332号公報
本発明は、上述した従来技術における問題を解決すべく鋭意検討を行なった結果達成されたものである。
すなわち、本発明の目的は、最新鋭高速大型織機で使用した場合においても、糸割れや糸切れが無い極めて安定した工程通過性を示し、また、工業用織物の優れた表面平滑性をも同時に具現することを可能とする扁平断面PPSモノフィラメントおよびそれを用いた工業用織物を提供することにある。
上記の目的を達成するため本発明によれば、実質的にポリフェニレンサルファイドからなる扁平断面モノフィラメントであって、その扁平断面は対向するそれぞれ一対の長辺と短辺を有する概略長方形の形状からなり、前記短辺の厚みをDとしたときに、この短辺はその幅方向両端部に位置する厚みがDminの最薄部と、この最薄部の両端から前記長辺の幅方向中央部付近へ漸次厚みを増してこの長辺の幅方向中央部にて厚みがDmaxとなる最厚部とを有すると共に、前記最薄部の厚みと、最厚部の厚みの比率Dmin:Dmaxが1:1.01〜4.00の範囲にあり、且つJIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張伸度が42%以上70%以下、また、JIS2003 L1013 8.7に準じて測定した引掛強力と、JIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張強力とから、引掛強力/引張強力×100で表される引掛強力保持率が130%以上であることを特徴とする扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメントが提供される。前記扁平断面モノフィラメントは、さらに、その長辺は弧をなし、その短辺は直線をなすものである。
なお、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントにおいては、前記長辺の幅Lと、前記Dmaxとから、L/Dmaxで表される扁平率が1.15〜10.0であることが、好ましい条件として挙げられる。
また、本発明の織物は、上記の扁平断面PPSモノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とし、工業用織物、特に抄紙用織物において優れた表面平滑性を具現するばかりか、工程通過性が極めて顕著に改善されるなどの効果を奏する。
本発明によれば、最新鋭高速大型織機で使用した場合においても、扁平断面PPSモノフィラメントの糸割れや糸切れが無く、極めて安定した工程通過性を示し、また、本発明の扁平断面形状となすことによって、工業用織物の優れた表面平滑性をも同時に具現することを可能とする扁平断面PPSモノフィラメントの取得が可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明をさらに詳細に説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の規定を満たす扁平断面PPSモノフィラメントの断面形状を示す繊維軸方向に垂直な断面図、また、図3(e)および(f)は、本発明の規定を満たさない扁平断面PPSモノフィラメントの断面形状を示す繊維軸方向に垂直な断面図、図2は、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントにおける長辺Lおよび短辺の厚みDminおよびDmaxなどの各部位の測定箇所を示した概略図である。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、その断面形状が扁平形状であることを特徴とする。
本発明でいう扁平形状とは、PPSモノフィラメントの繊維軸方向に垂直な断面の形状を示し、例えば図1に示した、向かい合う短辺を直線とした扁平形状(a、b)、向かい合う短辺が弧をなした扁平形状(c)、弧をなす長辺と直線をなす短辺の繋がる部位が概台形形状となったような扁平形状(d)などを含むものである。
これらの中でも、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントの断面形状は、向かい合う短辺を直線とした扁平(図1a、b)や向かい合う短辺が弧をなした扁平形状(図1c)であることがより好ましい。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、図2に示したように、短辺の幅方向両端部に位置する最薄部の厚みDminと、この最薄部の両端から長辺の幅方向中央部付近へ漸次厚みを増してこの長辺の幅方向中央部にて厚みが最大となる最厚部の厚みDmaxとの比が、Dmin:Dmax=1:1.01〜4.00であることを特徴とし、好ましくはDmin:Dmax=1:1.03〜2.5、さらにDmin:Dmax=1:1.06〜1.2の範囲とした場合は、工業用織物の表面平滑性をより一層顕著に改善せしめる好ましい結果に繋がる。
ここで、Dmaxの値がDminに対し4.00以上では、その扁平断面形状を見た場合に、幅方向中央部の厚みDmaxが極度に大きく、織物の表面平滑性の実現が困難になるばかりか、Dmin部が薄くなってしまうことに起因して、結節強力や引掛強力が極端に低下するという好ましくない結果を招くことになる。一方、Dmaxの値が1.01未満では、糸割れや糸切れの改善効果が認められず、工業用織物用途に使用する際の工程通過性が極めて悪化するという好ましくない結果を招くこととなる。
なお、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントで肝要な点は、その断面形状において、幅方向Lの形状が直線となった長方形形状や凹型に弧をなした所謂凹レンズ形状ではなく、幅方向端部より中央部に向かうに従い漸次その厚みを増大させた凸レンズのような形状とすることにある。
すなわち、扁平断面PPSモノフィラメントの断面において、幅方向Lの形状が直線的な長方形形状(図3e)や凹レンズ形状(図3f)の場合には、これら扁平断面PPSモノフィラメントを用いて製織を行う際に、筬打ち時の衝撃や緯糸打ち込み時の衝撃によって、PPSモノフィラメントに糸割れや糸切れが生じやすく、工程通過性が極めて悪化するという好ましくない結果を招くことに繋がる。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、上述した断面形状であることと合わせて、JIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張伸度が42%以上70%以下、また、JIS2003 L1013 8.7に準じて測定した引掛強力と、JIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張強力とから、引掛強力/引張強力×100で表される引掛強力保持率が130%以上であることを特徴とする。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントの引張伸度は42%以上70%以下であることを特徴とするが、好ましくは45%〜65%、さらに48%〜62%の範囲とした場合に、工業用織物の寸法安定性の向上ならびに製織時の工程通過性が極めて良好になる効果の発現が期待できる。
ここで、引張伸度が42%未満の扁平断面PPSモノフィラメントでは、伸度が低いことに起因し、緯糸打ち込み時の衝撃により糸切れの発生が多くなり、筬打ち時の糸割れが増加するばかりか、引掛強力を測定した場合に、その引掛強力バラツキが大きくなる傾向となり、品質安定性に欠ける扁平断面PPSモノフィラメントとなってしまう。
一方、伸度が70%を超えるような高伸度の扁平断面PPSモノフィラメントでは、経糸使用時の糸割れや、緯糸打ち込み時の糸切れなどの不具合は少ないものの、工業用織物とした場合において、その高すぎる伸度がそのまま工業用織物の特性として現れてしまい、網が非常に伸びやすく、織物の寸法安定性が不十分となるため好ましくない。
また、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、引掛強力/引張強力×100で表される引掛強力保持率が130%以上であることが必要である。
すなわち、引掛強力保持率が130%未満の扁平断面PPSモノフィラメントでは、製織後の工業用織物製品に強い張力が掛かった場合に、その経糸と緯糸が交差するナックル部において糸切れが生じたり、工業用織物の織り継ぎを行った部位での糸切れが生じたりするなど極めて好ましくない結果を招くこととなる。
また、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントにおいては、長辺の幅Lと、前記Dmaxとから、L/Dmaxで表される扁平率を1.15〜10.0の範囲とすることが望ましく、さらには1.5〜8.0、より好ましくは、1.8〜5.0とした場合に一層優れた効果の発現が期待できる。
ここで、扁平率を上記の範囲にする理由は、1.15未満では、前記Dmin部より、前記長辺の幅方向中央部付近のDmax部へ向け漸次厚みを増すことによって、整経/製織時の糸切れおよび糸割れに対する改善効果が十分に得られない傾向となるからである。
一方、扁平率が10.0以上と極端に大きい場合は、経糸とする場合では、工業用織物の一定幅内に経糸として整経可能な原糸本数が大幅に減少することになり、その結果、工業用織物の縦方向の網強度が低下してしまうという好ましくない結果を招くことがある。
また、緯糸に使用する場合においても、そのPPSモノフィラメントの扁平率が極端に大きくなるため、製織打ち込み時に、緯糸打ち込み糸に捩れが入りやすくなり、その結果、織物に求められる表面平滑性が大幅に低下するばかりか、これら捩れの修正作業に多くの時間を費やすなど、生産性の低下にも繋がってしまう。また、捩れが生じた状態で緯糸打ち込みを行うと、扁平PPSモノフィラメントに捩れが生じている箇所での糸割れが生じる頻度が増えるなど、極めて好ましくない結果を招くこととなる。
さらに、扁平率が上記の範囲外の扁平断面PPSモノフィラメントでは、工業用織物の経糸もしくは緯糸として用いるいずれの場合でも、経糸と緯糸が交差するナックル部分での糸割れが生じやすくなる傾向を示すなど、工業用織物の欠点を増加させてしまうことに繋がってしまう。
なお、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、実質的にPPSからなるものであるが、ここでいうPPSとは、ポリマの繰り返し単位がp−フェニレンサルファイド単位やm−フェニレンサルファイド単位からなるフェニレンサルファイド単位を含有するポリマを意味する。これらのポリマ中でも、繰り返し単位の90%以上がp−フェニレンサルファイド単位からなるポリマが好ましく用いられる。
本発明において特に好ましく用いることのできるPPSポリマは、p−ジクロルベンゼンに硫化ナトリウムを重縮合反応させることにより製造できるが、p−ジクロルベンゼンに10モル%未満のトリクロルベンゼンを分岐成分として共重縮合させることによって製造したものであってもよい。
本発明においては、ASTM D1238−86に準拠し、316℃、オリフィス径2.095mm、オリフィス長さ8.00mm、荷重5kgの条件で測定した10分あたりの流出ポリマ量(g)で示されるメルトフローレート(以下、MFRという)が20〜300g/10分程度のPPSを用いることができるが、強伸度バランス、直径斑、摩耗特性、製糸性の点から、特にMFRが70〜200g/10分程度のPPSを、好ましく用いることができる。
ここで、市販品として使用できるPPSとしては、例えば東レ(株)製PPSのE1880、E2080、E2280、E2481、M2488およびM2588などを挙げることができる。
なお、本発明で使用するPPSは、上述の市販品として入手可能なPPSチップでなくとも、PPSフィルム屑やPPS繊維屑などをリサイクルすることによって得られる再生PPS樹脂を用いても何ら問題はない。
また、PPSは通常粉末で得られるものであるが、溶融紡糸に供する前にエクストルダーなどで粉末PPSを融点以上の温度に加熱し、溶融・混練した後、必要に応じフィルター類で異物を濾過除去し、ガット状に押出して冷却し、その後カッティングするなどの方法によりペレット状に加工して用いることができる。そして、PPS粉体あるいはPPSペレットは、概ね100〜180℃で5〜24時間程度、減圧真空下で乾燥してから紡糸に供することが好ましい。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントの製法には特に制限はないが、通常は以下に述べる方法が好ましく適用される。
すなわち、エクストルダー型などの紡糸機を用い、PPSの融点よりも20〜80℃高い温度で溶融押出を行い、所望の異形断面口金から押出された溶融ポリマを60〜95℃の温水中で冷却固化させる。引き続き、得られた未延伸糸を、PPSのガラス転移温度以上の温度に調節された延伸浴または延伸雰囲気に導き、1段延伸または2段以上の多段延伸に供する。なお、トータル延伸倍率としては、2.8〜5.5倍程度の範囲が好ましく、さらには、乾熱収縮率や繊維破断時の破断伸度などを調整するために、延伸工程通過後の延伸糸に対し、90〜280℃程度の温度雰囲気下で、0.8〜1.0倍程度の熱セットを行うことが望ましい。
このようにして得られる本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、目的とする特性を疎外しない範囲であれば、酸化チタン、酸化ケイ素、チッ化ケイ素、クレー、タルク、カオリン、ジルコニウム酸などの各種無機粒子や架橋高分子粒子、従来公知の抗酸化剤、金属イオン封鎖剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐光剤、包接化合物、各種着色剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤、各種強化繊維類、フッ素樹脂類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレフィン類およびポリスチレン類などを含有することができる。
かくしてなる本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、抄紙用織物や抄紙ドライヤーカンバスなどの工業用織物に好適に使用が可能である。
すなわち、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用した工業用織物、特に抄紙用織物は、最新鋭高速大型織機で製織した場合においても、糸割れや糸切れが無い極めて安定した工程通過性を示し、工業用織物の優れた表面平滑性をも同時に具現することが可能である。
以下、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントの実施例に関しさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、上記および下記に記載の本発明の扁平断面PPSモノフィラメントの物性などは以下の方法により測定した値である。
(1)モノフィラメントの引張強力(N)および引張伸度(%)
JIS2003 L1013 8.5に準じて、20℃、65%RHの温湿度調整室内で、(株)オリエンテック社製”テンシロン”UTM−4−100型引張試験機を用い、試長:250mm、引張速度:300mm/分の条件で測定し、10回測定の平均値で示した。
(2)モノフィラメントの引掛強力
JIS2003 L1013 8.7に準じて、20℃、65%RHの温湿度調整室内で、(株)オリエンテック社製”テンシロン”UTM−4−100型引張試験機を用い、試長:250mm、引張速度:300mm/分の条件で測定し、10回測定の平均値で示した。
(3)引掛強力保持率
上記に記載した方法で測定した引張強力および引掛強力の測定値を用い、以下の算式で算出した。
引掛強力保持率(%)=引掛強力÷引張強力×100
(4)厚み最薄部Dmin、厚み最厚部Dmaxおよび長辺L
扁平断面PPSモノフィラメント3m中から、任意の5箇所につきモノフィラメントの繊維軸方向に対し垂直方向に切り出した、扁平断面PPSモノフィラメント断面観察用サンプルを作成した。
この断面観察サンプルをKEYENCE製デジタルマイクロスコープVHX−100Fにて観察し、本デジタルマイクロスコープの計測ツールを用い、PPSモノフィラメントの扁平断面幅方向両端部に位置する最も厚みの薄い箇所Dmin部の平均値をDmin、扁平断面最薄部のDmin部から長辺の幅方向中央部付近へ漸次厚みを増し、この長辺の幅方向中央部にて厚みが最大となる箇所をDmaxとし、小数点以下3桁まで計測した。
上記と同様の断面観察用サンプルを用い、扁平断面幅方向の最大長を長辺Lとし、小数点以下3桁まで計測した。
(5)糸割れ耐久性試験
長さ70mmに切り出したPPSモノフィラメントサンプル10本を束ね、モーター駆動のシャフトに固定、駆動シャフトより50mm離れた箇所に直径15mmφのステンレス製丸棒を設置し、サンプル固定端と反対側のモノフィラメントサンプル先端部の約20mmが、前記ステンレス製丸棒に接触するように固定する。
PPSモノフィラメントサンプルを固定したモーターシャフトを1200rpmで15分間回転させ、PPSモノフィラメントの束サンプル先端部をステンレス製丸棒に回転衝突させ、PPSモノフィラメントの糸割れ状態を観察、本糸割れ耐久性評価を3回実施し、以下の基準で糸割れ耐久性を判断した。
◎…3回の試験を実施し、扁平断面PPSモノフィラメントに糸割れは全く発生せず、極めて優れた糸割れ耐久性を有する。
○…3回の試験を実施し、平均本数で10本中1本未満の扁平断面PPSモノフィラメントに糸割れが発生しただけで、工業用織物への使用に際し十分な耐久性を有する。
×…3回の試験を実施し、平均本数で10本中1本以上の扁平断面PPSモノフィラメントに糸割れが発生し、糸割れ耐久性に劣る。
(6)経糸製織評価
扁平断面PPSモノフィラメントを経糸に使用し、2重織の抄紙用ドライヤーカンバスを作製した。このドライヤーカンバス100mあたりの経糸の糸割れ状況を確認し、以下の基準で判断した。
○…経糸と緯糸が交差したナックル部分において、経糸の糸割れは皆無であった。
×…経糸と緯糸が交差したナックル部分において、経糸の糸割れが1箇所以上あった。
(7)緯糸打ち込み評価
扁平断面PPSモノフィラメントを緯糸に使用し、2重織の抄紙用ドライヤーカンバスを作製した。このドライヤーカンバスを長さ方向に5m製織するに際し、緯糸打ち込み時の糸切れ状況を確認し、以下の基準で判断した。
○…緯糸打ち込み時の糸切れが1回以下であった。
×…緯糸打ち込み時の糸切れが2回以上発生した。
[実施例1]
PPS原料として、150℃で15時間、真空条件下で乾燥を行なった東レ(株)製PPSペレットE2080(MFR=90)を準備した。このPPS原料をエクストルダー型紡糸機へ供給し、紡糸機温度330℃にて溶融混練し、概長方形断面紡糸口金から溶融ポリマを押出した後、ただちに80℃の温水中で冷却固化させたPPS未延伸糸を得た。
引き続き、上記のPPS未延伸糸を95℃の温水中で3.5倍に一次延伸し、さらに130℃の乾熱雰囲気下で1.2倍に二次延伸を行ってトータル延伸倍率を4.2倍とし、次いで190℃の乾熱雰囲気下で定張力条件にて熱セットを行ない、Dmin:0.383mm、Dmax:0.404mm、長辺L:0.803mmの図1(a)に示した扁平断面PPSモノフィラメントを得た。
得られた扁平断面PPSモノフィラメントの引張伸度、引掛強力保持率、糸割れ耐久性試験および経糸製織評価などの結果を表1に示す。
[実施例2および比較例1〜2]
実施例1と同じ製糸プロセスを用い、引張伸度を調整するためにトータル延伸倍率を変更して、表1に示したようなDmin、Dmax、L、引張伸度および引掛強力保持率を有する扁平断面PPSモノフィラメントを得た。それぞれの扁平断面PPSモノフィラメントの糸割れ耐久性試験および経糸製織評価などの結果を表1および表2に示す。
[実施例3〜5および比較例3〜5](ただし、実施例5は参考例である)
実施例1と同じ製糸プロセスおよび製糸条件で、概長方形断面紡糸口金を変更して、表1に示したような断面形状およびDmin、Dmax、Lを有する扁平断面PPSモノフィラメントを得た。それぞれの扁平断面PPSモノフィラメントの糸割れ耐久性試験、経糸製織評価および緯糸打ち込み評価などの結果を表1および表2に示す。
[実施例6]
実施例1と同じ製糸プロセスを用い、引張伸度およびDmin、Dmax、Lを調整するためにトータル延伸倍率と概長方形断面紡糸口金孔径を変更して、表1に示したようなDmin、Dmax、L、引張伸度および引掛強力保持率を有する扁平断面PPSモノフィラメントを得た。この扁平断面PPSモノフィラメントの糸割れ耐久性試験および経糸製織評価などの結果を表1に示す。
Figure 0005070444
Figure 0005070444
表1の結果から明らかなように、本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、優れた引掛強力保持率および糸割れ耐久性および断面形状を有することから、抄紙用ドライヤーカンバスなどの工業用織物用途へ用いる扁平断面PPSモノフィラメントとして、極めて好適に利用できるものであることがわかる。
一方、表2の結果から明らかなように、本発明の規定を満たさない扁平断面PPSモノフィラメントでは、工業用織物の製織工程での糸切れ発生や製織後の工業用織物製品中への糸割れによる欠点が生じるなど、工業用織物用途の扁平断面PPSモノフィラメントとしては好ましくないものとなった。また、引張伸度が本発明の規定を満たさない比較例2では、糸割れ耐久性試験結果や経糸製織評価結果は概ね良好であったものの、実際に織りあがった抄紙用ドライヤーカンバス製品において、扁平断面PPSモノフィラメントの引張伸度が高すぎることに起因し、織物の経糸方向の伸びが大きくなりすぎ、実用に耐えない製品となってしまった。
さらに、断面形状のみが本発明の規定を満たさない比較例3においては、断面形状を除く特性は本発明の規定を満たしているのにも拘らず、経糸製織製評価にて糸割れ欠点が発生するなど、断面形状が工業用織物製織時の工程通過性に大きな影響を与えていることを裏付ける結果となった。
本発明の扁平断面PPSモノフィラメントは、適正な引張伸度および優れた引掛強力保持率を兼ね備え、概略長方形形状をなし、幅方向両端部から長辺幅方向中央部付近へ向かい漸次厚みを増し、幅方向中央部にて厚みが最大となるような凸レンズ状形状とすることで、優れた糸割れ耐久性が実現され、抄紙用ドライヤーカンバスなどに代表される工業用織物の構成素材とした場合、極めて好適に利用し得るものであり、産業状の利用価値が極めて高いものである。
図1(a)〜(d)は本発明の規定を満たす扁平断面PPSモノフィラメントの断面形状を示す繊維軸方向に垂直な断面図。 図2は本発明の扁平断面PPSモノフィラメントにおける長辺Lおよび短辺の厚みDminおよびDmaxなどの各部位の測定箇所を示した概略図。 図3(e)および(f)は本発明の規定を満たさない扁平断面PPSモノフィラメントの断面形状を示す繊維軸方向に垂直な断面図。
符号の説明
Dmin 短辺最薄部の厚み
Dmax 短辺最厚部の厚み
L 長辺の幅

Claims (5)

  1. 実質的にポリフェニレンサルファイドからなる扁平断面モノフィラメントであって、その扁平断面は対向するそれぞれ一対の弧をなす長辺と直線をなす短辺を有する概略長方形の形状からなり、前記短辺の厚みをDとしたときに、この短辺はその幅方向両端部に位置する厚みがDminの最薄部と、この最薄部の両端から前記長辺の幅方向中央部付近へ漸次厚みを増してこの長辺の幅方向中央部にて厚みがDmaxとなる最厚部とを有すると共に、前記最薄部の厚みと、最厚部の厚みの比率Dmin:Dmaxが1:1.01〜4.00の範囲にあり、且つJIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張伸度が42%以上70%以下、また、JIS2003 L1013 8.7に準じて測定した引掛強力と、JIS2003 L1013 8.5項に準じて測定した引張強力とから、引掛強力/引張強力×100で表される引掛強力保持率が130%以上であることを特徴とする扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメント。
  2. 前記長辺の幅Lと、前記Dmaxとから、L/Dmaxで表される扁平率が1.15〜10.0であることを特徴とする請求項1に記載の扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメント。
  3. 請求項1または2に記載の扁平断面ポリフェニレンサルファイドモノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に用いたことを特徴とする工業用織物。
  4. 抄紙用織物であることを特徴とする請求項3に記載の工業用織物。
  5. 抄紙ドライヤーカンバス用織物であることを特徴とする請求項3または4に記載の工業用織物。
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