JP5070208B2 - ヒドロホルミル化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物をヒドロホルミル化する方法に関する。特に、本発明は、有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒存在下、一酸化炭素および水素をオレフィン化合物に付加させることによるアルデヒドおよび/またはアルコールの製造に関する。
少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物と、一酸化炭素および水素とを触媒存在下で反応させることにより、アルデヒドおよび/またはアルコール化合物を製造するための種々の方法が、知られている。通常、この反応は、高温高圧で行われる。製造されるアルデヒドおよびアルコール化合物は、一般に、それぞれカルボニル基またはカルビノール基を出発物質におけるオレフィン性の不飽和炭素原子に付加しつつ、オレフィン結合を同時に飽和にすることにより得られる化合物に対応している。特定の条件下でさまざまな程度のオレフィン結合の異性化が起こる可能性があり、異性化の結果として、種々の生成物が、得られ得る。この方法は、通常ヒドロホルミル化反応として知られており、一般的に以下の式により示され得る反応を含む。
Figure 0005070208
上式において、基RからRはそれぞれ独立して、有機基(例えばヒドロカルビル基)、または適した原子(水素原子またはハロゲン原子など)、またはヒドロキシル基を表し得る。上の反応はまた、オレフィン結合を有する脂環式環(例えばシクロヘキサン)に適用されてもよい。
ヒドロホルミル化反応において使用される触媒は、通常一酸化炭素および配位子(有機ホスフィンなど)との錯体の組み合わせにおける遷移金属(コバルト、ロジウムまたはルテニウムなど)を含む。
有機ホスフィン配位子を有する遷移金属触媒を用いる初期のヒドロホルミル化方法の代表的な例は、米国特許第US3420898号、第US3501515号、第US3448157号、第US3440291号、第US3369050号および第US3448158号に記載されている。
ヒドロホルミル化方法の効率を高める試みにおいて、通常触媒を回収し再利用するための新規触媒および新規方法の開発に焦点があてられている。特に、反応に必要な高温で、改善された安定性を示し得る新規触媒が、開発されている。中間体アルデヒドを別個に水素化する段階を含む二段階手順でアルコールを製造するのではなく、アルコールを一段階で製造可能な触媒も開発されている。さらに、所望の生成物を許容できる収率で与えるとともに、反応速度の向上を可能にする均一触媒が、開発されている。
有機ホスフィン修飾されたコバルト触媒は、オレフィン化合物をアルコールにする一段階ヒドロホルミル化反応において優れた触媒であることが知られているが、このような触媒を使用すると、副生成物としてパラフィンを生成することもあり得る。この副生成物であるパラフィンは、商業的価値が非常に低い。従って、有機ホスフィン修飾されたコバルト触媒を用いたヒドロホルミル化方法において生成する副生成物であるパラフィンの量を減らすことが、望ましい。
さらに、我々は、一酸化炭素および有機ホスフィン配位子との錯体の組み合わせにおけるコバルトを含むコバルト触媒が、反応中に分解して固体コバルト沈殿(コバルトおよび炭化コバルトなど(コバルトと炭素との化合物、実験式CoCであり、式中yは、2から3の範囲内である。))を生じ得ることを検出している。炭化コバルトは、ヒドロホルミル化反応における触媒として不活性である。炭化コバルトの存在はまた、コバルト触媒の更なる分解を促進し、結果として触媒使用量が多くなってしまう。炭化コバルトは、ヒドロホルミル化反応における触媒としては不活性なだけではなく、比較的かさ高い多孔性構造も有し、反応媒体中に不溶である。通常炭化コバルトには凝集傾向があり、製造施設の内部表面に有害な沈殿を生じるため、特に均一コバルト触媒の場合には非常に不利である。炭化コバルトが沈殿すると、ヒドロホルミル化製造設備を最適な効率で働かせることができなくなる。特に、炭化コバルトが沈殿すると、製造装置の管を詰まらせ、製造装置を止めなければ炭化コバルト沈殿を除去することができなくなる可能性がある。
従って、本発明は、オレフィン化合物をアルコールに変換する一段階工程において使用可能な単純なヒドロホルミル化方法を提供しようとするものであり、この方法は、副生成物として生成するパラフィンの量を減らすだけでなく、触媒の分解および製造装置の内部表面での炭化コバルトおよび/またはコバルト沈殿の形成によるコバルト触媒の失われる量も減らす。
さらに、ノルマル1−アルコールの需要は、他のアルコール生成物の需要より高いため、従ってアルコール生成組成物中のノルマル1−アルコールの生成率を高めることも望ましい。
第US6,482,992号には、複数のヒドロホルミル化段階においてオレフィンをヒドロホルミル化してアルコールおよび/またはアルデヒドを得る方法が記載されており、この方法は、(a)コバルト触媒またはロジウム触媒存在下、反応器において6から24個の炭素原子を有するオレフィンを、オレフィン反応剤の変換度が20から98%になるまでヒドロホルミル化する段階;(b)得られた液体を反応器から取り出し、この液体から触媒を除去する段階;(c)得られた液体ヒドロホルミル化混合物を、オレフィンおよびパラフィンを含む低沸画分と、アルデヒドおよび/またはアルコールを含む残留画分とに分ける段階;および(d)低沸画分に存在するオレフィンを段階(a)、(b)および(c)を含む、引き続く方法において反応させ、全処理段階の処理段階(c)の残留画分を合わせる段階を含む。ヒドロホルミル化反応器には異なる反応条件が、設定され得る。
US5,112,519には、ホスフィン配位子を有する触媒を用い、パラフィン生成を抑えつつ反応を促進するのに十分な温度で、式(C、(C(ここで、xは、1から10の値を有する。)を有するオレフィンまたはその混合物をヒドロホルミル化する方法が記載されている。US5,112,519に開示されたヒドロホルミル化方法は、1つの反応器中で行われ、ヒドロホルミル化温度135℃で2時間維持され、その後反応温度160℃で48時間維持される(実施例2)。最初に低めの温度で反応させる理由は、オレフィンの二重結合を鎖末端に異性化するためであると述べられている。
(発明の概要)
本発明によれば、有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒存在下、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物を含む原料組成物と、水素および一酸化炭素とを反応させることを含むヒドロホルミル化方法が提供され、このヒドロホルミル化方法は、少なくとも2つの反応領域において実施され、この少なくとも2つの反応領域は、初期反応領域および後期反応領域を含み、後期反応領域の温度は、初期反応領域の温度よりも少なくとも2℃高く、後期反応領域の温度は、140℃から220℃の範囲内であり、初期反応領域の温度は、少なくとも130℃である。
(発明の詳細な説明)
本発明のヒドロホルミル化方法は、少なくとも2つの反応領域において実施される。
用語「反応領域」は、本明細書で使用される場合、反応混合物を含有する制御された環境を意味し、この環境で本発明のヒドロホルミル化方法が、進行し得る。反応領域は、例えば、反応器であるか、または反応器の残りの部分とは独立して反応条件を制御することができる反応器の一部分であり得る。通常、反応領域は、反応器である。
本発明の方法を行なうために使用される反応領域の数は、重要ではないが、但し、少なくとも2つの反応領域が、用いられる。通常、本発明において使用される反応領域の数は、最大で60、好ましくは最大で40、より好ましくは最大で20、最も好ましくは最大で10である。
本発明の方法の反応領域が反応器である場合、この反応器は、分離した反応器であるか、または一緒に接続した一連の反応器であってよい。好ましくは、本発明の方法は、連続して接続した少なくとも2つの反応器内で実施される。用語「連続して接続した」は、本明細書で使用される場合、連続反応を行うために一緒に接続した一連の別個の反応領域を意味し、反応混合物は、制御された温度および圧力条件下で1つの反応領域から次の反応領域まで連続的に流れていき、個々の反応領域の温度および圧力は、別個に設定され得る。
本発明で使用される少なくとも2つの反応領域は、初期反応領域および後期反応領域を含む。初期反応領域は、本発明の方法の第1の反応領域であり得るが、第1の反応領域より後ろにある反応領域(例えば、第2または第3の反応領域)でもあり得る。後期反応領域は、本発明の方法の第2の反応領域であり得、あるいは、第2の反応領域より後ろにある反応領域(例えば、第3または第4の反応領域)であり得る。重要なことは、初期反応領域が後期反応領域の前にあることであるが、初期反応領域は後期反応領域に隣接している必要はない。例えば、初期反応領域が、第1の反応領域であり、後期反応領域が、第2の反応領域であってよい。あるいは、初期反応領域が第1または第2の反応領域であり、後期反応領域が、第4または第5の反応領域であってよい。本発明の好ましい実施形態において、初期反応領域は第1の反応領域であり、後期反応領域は、第2、第3、第4、第5、第6、第7または第8の反応領域である。
本発明の特に好ましい実施形態において、後期反応領域の前に後期反応領域の温度よりも2℃低い温度より高い温度の反応領域はない。
本発明の方法において段階的な温度が反応領域に適用され、初期反応領域における低めの温度から後期反応領域における高めの温度まで温度を上昇させる。特に、本発明の方法の反応領域の温度は、後期反応領域の温度が初期反応領域の温度よりも少なくとも2℃高い温度になるように制御され、後期反応領域の温度は、140℃から220℃の範囲内であり、初期反応領域の温度は、少なくとも130℃である。
好ましくは、後期反応領域の温度は、145℃から215℃の範囲内であり、より好ましくは150℃から210℃の範囲であり、最も好ましくは155℃から205℃の範囲内である。
初期反応領域の温度は、少なくとも130℃であり、好ましくは少なくとも135℃であり、より好ましくは少なくとも140℃である。初期反応領域の温度は、好ましくは210℃を超えず、より好ましくは200℃を超えず、更により好ましくは190℃を超えない。初期反応領域の温度が後期反応領域の温度よりも少なくとも2℃、好ましくは少なくとも4℃、より好ましくは少なくとも6℃、最も好ましくは少なくとも8℃、特に少なくとも10℃低いことも、要求される。通常、初期反応領域の温度は、後期反応領域の温度よりも最大で90℃、より通常最大で80℃、一般的には最大で70℃低い。
本発明の最も単純な一例は、2つの反応領域しか含まず、第1の反応領域は、少なくとも130℃の温度、例えば165℃から185℃の温度範囲内であり、第2の反応領域は140℃から220℃の温度範囲、例えば185℃から205℃の温度範囲であり、第2の反応領域の温度は、第1の反応領域の温度よりも少なくとも2℃高い。例えば、第1の反応領域の温度は、175℃であり、第2の反応領域の温度は、195℃である。
しかし、通常、本発明は、2個以上の反応領域を含む。例えば、本発明の方法が4つの反応領域を含む実施形態において、最初の2つの反応領域が少なくとも130℃の温度、例えば165℃から185℃の温度範囲(例えば180℃)内であり、第3および第4の反応領域は140℃から220℃の温度範囲であり、第3および第4の反応領域の温度はまた、最初の2つの反応領域の温度よりも少なくとも2℃高く、例えば185℃から205℃の温度範囲内であり、例えば190℃である。
全体的に、本発明の方法は、140℃から220℃の範囲における最大温度になるまでの温度上昇を含む。140℃から220℃の範囲において最大温度になった後、任意の次の反応領域の温度は同じ温度であるか、またはそれより低い温度であってよい。
本発明の一実施形態において、1つの反応領域から次の反応領域まで段階的に温度を上昇させてよく、温度は、直線的、漸近的、指数関数的または他の様式において上昇させてよい。例えば、本発明の方法が5つの反応領域を含む実施形態において、第1の反応領域は、少なくとも130℃の温度(例えば、150℃から160℃の温度範囲、例えば155℃)であってよく、第2の反応領域は、第1の反応領域よりも高い温度(例えば、160℃から170℃の温度範囲、例えば165℃)であってよく、第3の反応領域は、第2の反応領域よりも高い温度(例えば、170℃から180℃の温度範囲、例えば175℃)であってよく、第4の反応領域は、第3の反応領域よりも高い温度(例えば、180℃から190℃の温度範囲、例えば185℃)であってよく、第5の反応領域は第4の反応領域よりも高い温度(例えば、190℃から200℃の温度範囲、例えば195℃)であってよい。
本発明のもう1つの実施形態において、最大温度に到達した反応領域の次の反応領域の温度は、到達した最大温度に比べて低い。例えば、本発明の方法が6個の反応領域を含む実施形態において、最初の2個の反応領域は、少なくとも130℃の温度であってよく(例えば、140℃から160℃の温度範囲、例えば155℃)、第3および第4の反応領域は、140℃から220℃の温度範囲であってよく、第3および第4の反応領域はまた、最初の2つの反応領域よりも少なくとも2℃高く、例えば185℃から205℃の温度範囲(例えば200℃)であり、第5および第6の反応領域は、第3および第4の反応領域よりも低い温度であってよく、例えば140℃から180℃の温度範囲(例えば170℃)である。あるいは、本発明の方法が7つの反応領域を含む実施形態において、第1および第2の反応領域は、少なくとも130℃の温度であってよく、例えば165℃から185℃の温度範囲(例えば180℃)であり、第3、第4および第5の反応領域は、140℃から220℃の温度範囲内であってよく、これはまた、第1の反応領域よりも少なくとも2℃高く、例えば185℃から205℃の温度範囲(例えば200℃)であり、第6の反応領域は、第3、第4および第5の反応領域よりも低い温度であってよく、例えば165℃から185℃(例えば180℃)の温度範囲であり、第7の反応領域は、第6の反応領域よりも高い温度であり、第3、第4および第5の反応領域よりも低い温度であってよく、例えば185℃から205℃の温度範囲(例えば190℃)である。
8個の反応領域を含む本発明の方法のもう1つの実施形態において、最初の2個の反応領域は少なくとも130℃の温度であってよく、例えば160℃から180℃の温度範囲内(例えば170℃)であり、第3の反応領域は、最初の2つの反応領域よりも少なくとも低くてよく、例えば140℃から160℃の温度範囲内(例えば155℃)であり、第4、第5および第6の反応領域は、140℃から220℃の温度範囲であってよく、第4、第5および第6の反応領域は、最初の2個の反応領域よりも少なくとも2℃高く、例えば180℃から200℃の温度範囲内(例えば195℃)であり、第7および第8の反応領域は、第4、第5および第6の反応領域よりも低い温度であってよく、例えば160℃から180℃の温度範囲内(例えば175℃)である。
代替の実施形態において、初期反応領域の前に少なくとも1つの反応領域がある場合、この先行する反応領域における温度は、初期反応領域で定義される最低温度よりも場合により低くてよい。例えば、初期反応領域の前に室温(すなわち25℃)の反応領域があってもよい。さらに、一連の反応器の任意の反応領域において初期反応領域で定義される最低温度よりも低い温度を用いたものは、本発明から除外されない。しかし、本発明の方法が少なくとも2つの反応領域において行なわれ、初期反応領域で定義される最低温度より低い温度の反応領域がないことが好ましい。
ヒドロホルミル化方法において有機ホスフィン修飾されたコバルト触媒を用い、初期反応領域において後期反応領域の温度よりも少なくとも2℃低い温度を用いることにより、初期反応領域でこのような低めの温度を用いないヒドロホルミル化方法と比較すると、ヒドロホルミル化方法全体において副生成物であるパラフィン生成量が低くなる。
また、驚くべきことに、ヒドロホルミル化方法において有機ホスフィン修飾されたコバルト触媒を用い、初期反応領域において後期反応領域の温度よりも少なくとも2℃低い温度を用いることにより、初期反応領域においてこのような低めの温度を用いないヒドロホルミル化方法と比較する場合、全体的なヒドロホルミル化方法において製造される他のアルコールと比較してノルマル1−アルコールの比率が高くなることがわかった。用語「ノルマル1−アルコール」は、本明細書で使用される場合、オレフィン性原料化合物の末端炭素原子のヒドロホルミル化により生成するアルコール生成物を意味する。オレフィン性原料化合物が直鎖オレフィン性原料化合物である場合には、ノルマル1−アルコールは、直鎖1−アルコールである。
ヒドロホルミル化の反応速度は、温度が高くなるにつれて速くなるため、初期反応領域における低めの温度を用いることにより、初期反応領域でこのような低めの温度を用いないヒドロホルミル化方法と比較して全体的な反応速度が遅くなる。全体的な反応速度はまた、触媒濃度が高くなるにつれて速くなる。従って、初期反応領域において低めの温度を用いることにより反応速度がいくらか遅くなることは、触媒濃度を高めることによって補うことができる。
初期反応領域において低めの温度を用いることにより、初期反応領域においてこのような低めの温度を用いないヒドロホルミル化方法と比較してヒドロホルミル化方法全体における触媒分解率が減る。
特に、反応器の内部壁にコバルトおよび/または炭化コバルトが沈殿することによるコバルトの損失は、初期反応領域でこのような低めの温度を用いないヒドロホルミル化方法と比較して顕著に減る。反応器の内部壁にコバルトおよび/または炭化コバルトが沈殿する量が減ることにより、これらのコバルト沈殿が反応器およびパイプが詰まらせたり、反応器およびパイプに付着したりすることが減り、それにより方法全体の信頼性が顕著に高まる。従って、本発明の方法において初期反応領域を低めの温度で操作することにより、これらのコバルト沈殿を除去するために装置を止める時間を減らすことができる。
本発明の方法は、種々の圧力で実施することができる。結果的に、本発明の方法によるヒドロホルミル化は、通常、1×10Paから7×10Pa未満の圧力で行なわれてよい。しかし、本発明の方法は、これより低めの圧力での適用が限定されるものではない。約1×10Paから約2×10Paの広範囲における圧力が使用され得、いくつかの場合において、約2×10Pa以上の圧力が、使用され得る。通常、使用される特定の圧力は、特定の分量および使用される触媒によりある程度まで決まってくる。一般的に、約2×10Paから10×10Paの範囲における圧力を使用してよく、特に、約2.7×10Paから約9×10Paの範囲の圧力が、好ましい。
触媒とヒドロホルミル化されるオレフィン化合物との比率は一般的には重要ではなく、さまざまに変えることができる。この比率は、実質的に均一な反応混合物を得るように変えることができる。従って、溶媒は、必要ではない。しかし、不活性溶媒、または使用条件下で望ましいヒドロホルミル化反応を任意の実質的な程度まで妨害しない溶媒を、使用してよい。例えば、飽和液体炭化水素、並びにアルコール、エーテル、アセトニトリル、スルホランなどを処理における溶媒として用いてよい。反応領域中の触媒とオレフィン化合物とのモル比は、所与の場合で通常、少なくとも約1:1000000、好ましくは少なくとも約1:10000、より好ましくは少なくとも約1:1000、好ましくは最大で約10:1である。しかし、オレフィン化合物に対する触媒の比率がこれより高くてもよいし、または低くてもよいが、一般的には触媒とオレフィン化合物とのモル比は、1:1未満である。
水素および一酸化炭素は、2個の別個の供給流(すなわち、水素ガス供給流および一酸化炭素ガス供給流)として本発明の方法に導入されてよく、または混合供給流(例えば合成ガス供給流)として導入されてよい。
供給流中の水素と一酸化炭素との全体的なモル比は、さまざまに変わり得る。一般的に、水素:一酸化炭素が少なくとも約1:1のモル比が、使用される。水素と一酸化炭素との比率は、約1:1から約10:1の範囲内に含まれることが、適している。しかし、これより高い比率または低い比率が、使用され得る。
使用される水素と一酸化炭素との比率は、望ましい反応生成物の性質により、ある程度まで決まってくる。主にアルデヒド生成物を得るように条件が選択される場合、一酸化炭素1モルに対し水素は約1モルしかオレフィン化合物との反応で付加しない。アルコールが、本発明の方法の好ましい生成物である場合、水素約2モルおよび一酸化炭素1モルが、オレフィン化合物1モルと反応する。一酸化炭素に対する水素の比率は、これらの値により定義されるよりもいくらか低めの比率を用いることが、一般的に好ましい。
本発明の方法において使用するための有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、一酸化炭素および有機ホスフィン配位子との錯体の組み合わせにおけるコバルトを含む。用語「錯体の組み合わせ」は本明細書で使用される場合、1個以上の一酸化炭素および有機ホスフィン分子と1個以上のコバルト原子との結合により形成する配位化合物を意味する。その活性形態において、適した有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、還元された原子価状態における1つ以上のコバルト成分を含有する。
適した有機ホスフィン配位子としては、1個の利用可能な電子対または非共有電子対を有する3価リン原子を有するものが挙げられる。上述の電子配置を有する3価リンの任意の本質的な有機誘導体は、コバルト触媒に適した配位子である。
任意の大きさおよび組成の有機基が、リン原子に結合され得る。例えば、有機ホスフィン配位子は、3個の価数を満足する脂肪族および/または環状脂肪族および/またはヘテロ環および/または芳香族基を有する3価リンを含んでよい。これらの基は、官能基、例えば、カルボニル、カルボキシル、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、飽和および/または不飽和の炭素−炭素結合、および飽和および/または不飽和の炭素−炭素結合ではない結合などを含有してよい。
有機基がリン原子の1を超える価数を満足し、3価リン原子とヘテロ環化合物を形成するのも適している。例えば、アルキレン基は、その2つの価数でリン原子の2つの価数を満足し、環状化合物を形成してよい。もう1つの例は、2つの酸素原子がアルキレン基をリン原子に接続して環状化合物を形成するアルキレンジオキシ基である。これらの2つの例において、リンの第3の価数は、いずれかの他の有機基により満足され得る。
1個の利用可能な電子対を有する3価リンを含むもう1つの種類の構造は、有機基により結合した複数の3価リン原子を含有するものである。この種類の化合物は、通常、2個のリン原子が存在する場合には二座配位子と呼ばれ、3個のリン原子が存在する場合には三座配位子などと呼ばれる。
本発明の方法および調製方法において使用するのに適した有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、米国特許第3369050号、第3501515号、第3448158号、第3448157号、第3420898号および第3440291号であり、これらは全て本明細書に参照により組み込まれる。好ましくは、有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、反応混合物と実質的に均一である。
本発明の方法において使用するのに好ましい有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、有機三級ホスフィン配位子を含むものであり、特に二環式のヘテロ環tert−ホスフィン配位子を含むもの、好ましくは米国特許第3501515号に開示されるものである。このような配位子の代表例としては、以下のものが挙げられる:
9−ヒドロカルビル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン;
9−アリール−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
9−フェニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナンなど;
(ジ)アルキル−9−アリール−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
3,7−ジメチル−9−フェニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]−ノナンなど、および
3,8−ジメチル−9−フェニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン;
9−アルキル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
9−オクタデシル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナンなど、
9−ヘキシル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
9−エイコシル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、および
9−トリアコンチル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン;
9−シクロアルキル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
9−シクロヘキシル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナンなど、および
9−(1−オクタヒドロペンタリル)−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン;
9−シクロアルケニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナン、
9−シクロオクテニル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナンなど;
9−ヒドロカルビル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナン;
9−アリール−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナン、
9−フェニル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナンなど;
9−アルキル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナン、
9−ヘキシル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナンなど、および
9−エイコシル−9−ホスファビシクロ[3.3.1]ノナン、ならびにこれらの混合物。
特に好ましい配位子としては、9−エイコシル−9−ホスファビシクロノナン化合物が挙げられる。特に好ましい有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒としては、コバルトを含む錯体であると考えられているこれらの誘導体が挙げられる。
有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、当業者に既知の種々の方法により調製され得、この方法は、米国特許第3369050号、第3501515号、第3448157号、第3420898号および第3440291号に開示されている。便利な方法は、有機または無機のコバルト塩と望ましいホスフィン配位子とを例えば液相で混合し、還元し、カルボニル化する方法である。適したコバルト塩は、例えば、コバルトカルボキシレート(アセテート、オクタノエートなど)並びに鉱物酸のコバルト塩(クロリド、フルオリド、サルフェート、スルホネートなど)並びにこれらのコバルト塩の1つ以上の混合物を含む。コバルトの原子価状態は還元状態であり得、水素および一酸化炭素雰囲気下で溶液を加熱することによりコバルトを含有する錯体が生成する。有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒を使用する前に還元するか、またはヒドロホルミル化領域においてヒドロホルミル化方法を原位置で行なってよい。あるいは、有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒は、コバルトの一酸化炭素錯体から調製され得る。例えば、ジコバルトオクタカルボニルから出発し、この基質と適したホスフィン配位子とを混合し、この配位子を1個以上の一酸化炭素分子と交換して有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒を得ることができる。活性触媒化合物は、通常方法条件下で生成される。
本発明の方法の原料組成物は、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物を含む。一般的に、本発明の方法の原料組成物は、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する1を超える化合物を含む。
本発明の方法は、一般的に、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する、場合により置換されている脂肪族またはシクロ脂肪族化合物のヒドロホルミル化に適用することができる。少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する脂肪族またはシクロ脂肪族化合物が置換されている場合、この置換基は、通常反応条件下で不活性である。適した置換基の例としては、芳香族環、アルコール基、アミン基、シラン基などが挙げられる。従って、本発明の方法は、例えば、3から40個の炭素原子を有するオレフィン化合物をヒドロホルミル化してアルコールを製造すること、または特定の条件下で出発物質よりも1個多い炭素原子を有するアルデヒドおよびアルコールの混合物を製造することに適用され得る。特に、本発明の方法は、例えば、3から40個の炭素原子を有するオレフィン化合物をヒドロホルミル化して一段階において出発オレフィン化合物よりも1個多い炭素原子を有するアルコールを製造することに適用され得る。モノ−オレフィン化合物(プロピレン、ブチレン、アミレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレンおよびこれらの同族体など)は、本発明の方法においてヒドロホルミル化可能な適した不飽和化合物の例である。適した不飽和化合物としては、1個以上のオレフィン部位を有する分枝および直鎖の化合物が挙げられる。2個以上の二重結合が存在する場合、これらの二重結合は共役していてもよく(1,3−ヘキサジエンのように)、または共役していなくてもよい。ポリオレフィン化合物の場合、オレフィン部位のうち1つだけをヒドロホルミル化することができるし、またはいくつかもしくはすべてのオレフィン部位をヒドロホルミル化することができる。不飽和炭素−炭素オレフィン結合は、末端炭素原子と、隣接する炭素原子との間の結合であってもよく(1−ペンテンのような)、または鎖内部の炭素原子間の結合であってもよい(4−オクテンのような)。
本発明の一実施形態において、本発明の方法において使用される少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物のうち少なくとも1つは、モノ−オレフィン化合物である。本発明のもう1つの実施形態において、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する原料の実質的に全部が、モノ−オレフィン化合物である。
本発明のもう1つの実施形態において、本発明の方法において使用される少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物のうち少なくとも1つは、末端炭素原子と隣接する炭素原子との間にオレフィン結合を有し、この化合物は、末端オレフィンまたはα−オレフィンと呼ぶこともできる。本発明のもう1つの実施形態において、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する原料の実質的に全部が、末端炭素原子と、隣接する炭素原子との間にオレフィン結合を有する。
本発明の代替の実施形態において、本発明の方法において使用される少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物のうち少なくとも1つは、内部オレフィン結合を有する。本発明のもう1つの代替の実施形態において、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する原料の実質的に全部が、内部オレフィン結合を有する。
本発明のもう1つの実施形態において、本発明の方法において使用される少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物のうち少なくとも1つは、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する直鎖化合物である。本発明のもう1つの実施形態において、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する原料の実質的に全部が、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する直鎖化合物である。
本発明の代替の実施形態において、本発明の方法において使用される少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物のうち少なくとも1つは、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する分枝化合物である。本発明のもう1つの代替の実施形態において、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する原料の実質的に全部が、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する分枝化合物である。
用語「実質的に全部」は、原料組成物と関連して使用される場合、原料組成物の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも75重量%が、特定の特徴を有することを意味する。
上述の種類のアクリル単位を含む高分子材料、例えば、ポリジオレフィン化合物(例えばポリブタジエン)並びにオレフィン化合物とジオレフィン化合物とのコポリマー(例えばスチレン−ブタジエンコポリマー)のヒドロホルミル化も、本発明の方法により達成され得る。
環状化合物も同様に、本発明の方法において使用するのに適している。適した環状化合物としては、不飽和脂環式化合物、例えば、炭素−炭素不飽和結合を含有する環状オレフィン化合物、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセンおよびシクロヘプテンが挙げられる。このカテゴリーにはテルペンおよび縮合環多環オレフィン化合物(2,5−ビシクロ(2,2,1)ヘプタジエン、1,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−1,4,5,8−ジメタノナフタレンなど)が含まれる。
本発明の方法は、通常、炭化水素原料組成物のオレフィン性炭素−炭素結合をヒドロホルミル化するために使用されるが、炭化水素ではない原料組成物をヒドロホルミル化するためにも使用され得る。従って、オレフィン性不飽和アルコール、エポキシド、アルデヒドおよび酸をヒドロホルミル化して、出発物質のオレフィン結合の1個の炭素原子にアルデヒド基またはヒドロキシ基を含有する、対応するアルコール、アルデヒド、および酸にすることができる。以下に本発明の方法によりヒドロホルミル化でき、生成物を与える、異なる種類のオレフィン化合物のいくつかの特定例を示す。
CH(CHCH=CH+CO+H→CH(CHCHOおよび/またはCH(CHCHOH+異性体生成物
CH=CHCl+CO+H→ClCHCHCHOHおよび/またはClCHCHCHO
CHCOOCHCH=CH+CO+H→CHCOOCHCHCHCHOおよび/またはCHCOOCHCHCHCHOH
シクロペンテン+CO+H→ホルミルシクロペンタンおよび/またはシクロペンチルカルビノール
OCOCH=CHCOOC+CO+H→COCOCH(CHO)CHCOOCおよび/またはCOCOC(CHOH)HCHCOOC
アリルベンゼン+CO+H→γ−フェニルブチルアルデヒドおよび/またはδ−フェニルブタノール+異性体生成物
通常、本発明の方法の原料組成物は、1分子あたり3から40個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む。好ましくは、本発明の方法の原料組成物は、1分子あたり3から30個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含み、より好ましくは1分子あたり4から22個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含み、最も好ましくは1分子あたり5から20個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む。本発明の一実施形態において、原料組成物は、1分子あたり6から18個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む。
使用される特定の分量およびコバルト触媒に依存して本発明の方法が直接影響を受け、オレフィン化合物を一段階でヒドロホルミル化してアルデヒドよりもアルコールが多く含まれる反応生成物が得られることが当業者により理解される。反応条件、上に定義される範囲の反応分量およびコバルト触媒を選択することにより、オレフィン化合物のヒドロホルミル化から得られる種々の分枝異性体ではなく、直鎖アルコールを80%以上の量で得ることができる。通常、直鎖アルコールが、望ましい最終生成物である。しかし、上述の操作条件を変えることにより、生成物中のアルデヒドとアルコールとの比率は変わり得る。
従って、本発明の方法は、オレフィン化合物、好ましくはモノ−オレフィン化合物、特に例えば1分子あたり3から40個の炭素原子を有するモノ−オレフィンを一段階でヒドロホルミル化し、好ましくは1分子あたり4から41個の炭素原子を有する末端アルコールを優先的に得る方法に直接行なうために使用され得る。オレフィン性画分(例えばオレフィン性ポリマー画分など)は、オレフィン化合物をかなりの比率で含有するワックス画分などに割ることができ、これをヒドロホルミル化して、オレフィン化合物よりも炭素原子が1個多い末端アルデヒドおよびアルコールを優先的に含む混合物を含むヒドロホルミル化生成物の画分にすることができ、これらのアルコールは、主要反応生成物である。オレフィン性画分の他の適した供給源としては、Fischer−Tropsch反応から直接的または間接的に得られるものが挙げられる。オレフィン性画分からなる、適した供給源としては、例えば、C、C、C、C10およびさらに炭素数の多いオレフィン性画分並びにCからC、C10からC13、C14からC17オレフィン性画分などの幅広い沸点を有するオレフィン性画分が挙げられる。広義語であるCからC16オレフィン化合物において、特にCからC16オレフィン性炭化水素が、好ましい。
上に定義される条件下で、オレフィン原料は、一酸化炭素および水素と反応して、原料のオレフィンよりも1分子あたりの炭素数が1個多いアルデヒドおよび/またはアルコールを含む反応生成物を生成することが理解される。
反応領域に供給される反応物の比率は、比較的広い範囲に亘って変えることができ、例えば上述のオレフィン化合物約1から約5モルを、水素約1から約12モルおよび一酸化炭素約1から約7モルと反応させてよい。しかし、オレフィン化合物の適切な量は、反応領域に供給される中に含まれる。
助触媒および/または安定化剤の混合物を本発明の方法に入れてもよい。従って、少量のフェノール性安定化剤(ヒドロキノンなど)および/またはアルカリ化剤(アルカリ金属の水酸化物、例えばNaOHおよびKOHなど)を反応領域に添加してよい。
得られた反応混合物を適した触媒と混合し、1つ以上の段階を含む生成物分離手段(例えば、成層化、溶媒抽出、蒸留、分留、吸着、ろ過など)で処理してよい。使用される特定の製造方法および触媒分離方法は、特定の錯体および反応物によりある程度まで決まってくる。触媒またはその成分、並びに未変換の原料および溶媒が使用される場合、反応領域でその一部分または全体が再利用されてよい。
あらかじめ作成したコバルト触媒、または原位置で活性錯体を生成可能な触媒の別個の成分を、反応器から分離した物質に添加して反応領域で再利用してよい。アルコール性反応生成物の一部分は、望ましい場合、反応領域を流れる触媒、触媒成分などのための溶媒および/または希釈媒体および/または懸濁媒体として機能させるために反応領域で再利用され得る。アルデヒド生成物の一部分または全部は、製造される場合、反応領域で場合により再利用され得、またはコバルト触媒の存在下、別個の反応領域において水素化条件下またはヒドロホルミル化条件下に処理され得る。生成した任意のアルデヒドを任意で別個にヒドロホルミル化するために使用するコバルト触媒は、第1工程において使用するのと同じである必要はない。
以下の非限定例を用いて本発明をさらに説明する。
全実施例は、4個の個別の反応器(それぞれ容積は、2リットルである。)を直列に接続した反応器アセンブリを用いて行なわれた。オレフィン原料(280g/h)、Shell製NEODENE−1112またはNEODENE−1314オレフィン(NEODENEは、Shellの商標である。)、触媒成分(コバルトオクトエート、Shell製のP−配位子(9−エイコシル−9−ホスファビシクロノナン)およびKOH)、新しい合成ガス(注入口での比率H/CO=1.7)および再利用触媒の連続流を、第1の反応器に入れる。第1の反応器における圧力を、5×l0Paに維持する。
減圧後、オレフィン供給流のヒドロホルミル化により生成した生成物のアルコールと、高沸点の副生成物に溶解した触媒とを短工程蒸留して分ける。コバルト触媒を含有する高沸点の塔底流を、第1の反応器で再利用する。実験は連続式で行なった。
触媒成分の供給速度を調整して、他に言及しない限り、標的とする触媒濃度と組成物の比率が以下のようになるように維持する:0.3重量%コバルト、P−配位子/Co=l.3、およびKOH/Co=0.5。
全実験を以下の濃度の触媒成分溶液を用いて行なった:それぞれの生成物アルコールに溶解したCo(オクチル酸)10重量%、それぞれのオレフィン原料溶液に溶解したP−配位子7.5重量%、およびそれぞれの生成物のアルコールに溶解した水酸化カリウム1重量%。使用したそれぞれの生成物アルコールは、実施例のオレフィン原料のヒドロホルミル化により生成したアルコール組成物である。それぞれのオレフィン原料組成物は、実施例において使用されるオレフィン原料組成物である。
(実施例1(比較例))
Shell製のNEODENE−1112オレフィンのオレフィン原料組成物(これは、直鎖C11オレフィンおよびC12オレフィンの混合物を含む。)を上述の一連の反応器においてヒドロホルミル化した。一連の反応器中のコバルトの濃度を、反応器の全含量に基づいて0.28重量%の標的濃度に維持した。反応器の温度は、192℃であった。
試験時間288hで生成した副生成物であるパラフィンの平均生成量は、粗アルコール生成物全体に対して6.9重量%であった。ノルマル1−アルコールの平均生成量は、試験時間288hで生成したアルコール全体に対して81.0重量%であった。触媒の分解速度(触媒安定性の測定値)を、試験時間288hで生成したヒドロホルミル化生成物の0.1gCo/kgであると算出した。
(実施例2)
Shell製のNEODENE−1112オレフィンのオレフィン原料組成物(これは、直鎖C11オレフィンおよびC12オレフィンの混合物を含む。)を上述の一連の反応器においてヒドロホルミル化した。一連の反応器中のコバルト濃度を、反応器の全含量に基づいて0.30重量%の標的濃度に維持した。
第1の反応器の温度は182℃であり、第2、第3および第4の反応器の温度は192℃であった。
試験時間240hで生成した副生成物であるパラフィンの平均生成量は、粗アルコール生成物全体に対して6.4重量%であった。ノルマル1−アルコールの平均生成量は、試験時間240hで生成したアルコール全体に対して83.3重量%であった。触媒の分解速度(触媒安定性の測定値)を、試験時間240hで生成したヒドロホルミル化生成物の0.02gCo/kgであると算出した。
(実施例3(比較例))
Shell製のNEODENE−1314オレフィンのオレフィン原料組成物(これは、直鎖C13オレフィンおよびC14オレフィンの混合物を含む。)を上述の一連の反応器においてヒドロホルミル化した。一連の反応器中のコバルトの濃度を、反応器の全含量に基づいて0.30重量%の標的濃度に維持した。
反応器の温度は192℃であった。
試験時間264hで生成した副生成物であるパラフィンの平均生成量は、粗アルコール生成物全体に対して7.3重量%であった。ノルマル1−アルコールの平均生成量は、試験時間264hで生成したアルコール全体に対して79.0重量%であった。触媒の分解速度(触媒安定性の測定値)を、試験時間264hで生成したヒドロホルミル化生成物の0.075gCo/kgであると算出した。
(実施例4)
Shell製のNEODENE−1314オレフィンのオレフィン原料組成物(これは、直鎖C13オレフィンおよびC14オレフィンの混合物を含む。)を上述の一連の反応器においてヒドロホルミル化した。一連の反応器中のコバルトの濃度を、反応器の全含量に基づいて0.32重量%の標的濃度に維持した。
第1の反応器の温度は182℃であり、第2、第3および第4の反応器の温度は192℃であった。
試験時間288hで生成した副生成物であるパラフィンの平均生成量は、粗アルコール生成物全体に対して6.6重量%であった。ノルマル1−アルコールの平均生成量は、試験時間288hで生成した、アルコール全体に対して80.4重量%であった。触媒の分解速度(触媒安定性の測定値)を、試験時間288hで生成したヒドロホルミル化生成物の0.02gCo/kgであると算出した。
与えられたデータから、第1の反応器が、第2、第3および第4の反応器の温度よりも低い温度で操作される場合、パラフィン生成量が顕著に減っていることが明らかにわかることが出来る。特に、大規模にアルコールを製造する工業プロセスにおいて、このように副生成物のパラフィン生成量が減少することは、1日に何トンもの減少につながる。
生成したアルコール全量に対するノルマル1−アルコールの生成量が多くなっていることも明らかにわかることが出来る。
この反応において消費したコバルトの平均消費量はまた、第1の反応器が第3、第4および第5の反応器の温度よりも低い温度で操作される場合に少なくなっている。反応中のコバルト消費量の減少は、処理装置の内部表面にコバルトおよび/または炭化コバルトが沈殿する量を減らす。

Claims (10)

  1. 有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒の存在下、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物を含む原料組成物と、水素および一酸化炭素とを反応させることを含むヒドロホルミル化方法であり、前記ヒドロホルミル化方法が、少なくとも2つの反応領域において実施され、この少なくとも2つの反応領域が、初期反応領域および後期反応領域を含み、後期反応領域の温度が、初期反応領域における温度よりも少なくとも2℃高く、後期反応領域の温度が、140℃から220℃の範囲内であり、初期反応領域の温度が、少なくとも130℃である、前記ヒドロホルミル化方法。
  2. 後期反応領域の温度が、145℃から215℃の範囲内である、請求項1の方法。
  3. 後期反応領域の温度が、150℃から210℃の範囲内である、請求項1または請求項2の方法。
  4. 初期反応領域の温度が、少なくとも135℃である、請求項1から請求項3のいずれか一項の方法。
  5. 初期反応領域の温度が、少なくとも140℃である、請求項1から請求項4のいずれか一項の方法。
  6. 有機ホスフィン修飾されたコバルトヒドロホルミル化触媒が、一酸化炭素および有機ホスフィン配位子との錯体化合物におけるコバルトを含み、前記有機ホスフィン配位子が、1個の利用可能な電子対または非共有電子対を有する3価リン原子を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項の方法。
  7. 有機ホスフィン配位子が、二環式のヘテロ環のtert−ホスフィン配位子である、請求項1から請求項6のいずれか一項の方法。
  8. 水素と一酸化炭素との比率が、1:1から10:1の範囲内である、請求項1から請求項7のいずれか一項の方法。
  9. 少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する化合物が、少なくとも1つのオレフィン性炭素−炭素結合を有する直鎖化合物である、請求項1から請求項8のいずれか一項の方法。
  10. 原料組成物が、6から18個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む、請求項1から請求項9のいずれか一項の方法。
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