JP5069926B2 - 酢酸菌の発泡に関与する遺伝子、該遺伝子を修飾して育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法 - Google Patents

酢酸菌の発泡に関与する遺伝子、該遺伝子を修飾して育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は微生物の培養中の発泡に関与する遺伝子に関し、さらに発泡に関与する遺伝子がコードするタンパク質の機能を低下ないしは欠損させることにより、培養中の発泡を減少させ、より多量の酢酸を生成することが可能な酢酸菌、該酢酸菌を用いた食酢の製造方法、及び該製造方法により製造される食酢に関する。
微生物を利用した食品産業や化学産業において、微生物培養の際の発泡が大きな問題となっている。微生物を培養すると、特に通気攪拌を伴う培養では、多くの場合泡の発生を伴う。この泡は培養槽上部で泡沫を形成し、培養槽の有効体積を減少させたり、培養槽上部からの泡沫の流出により、培養液のロス、培地組成の変化、微生物の漏洩などの問題を生じる。このように発泡は生産効率や品質の低下、環境汚染などの問題を引き起こす。このため、発泡の抑制は効率よく微生物を培養し、生産物を得る上で重要な課題とされており、酢酸菌を用いた食酢の製造においても、同様に発泡による生産効率の低下が問題となっていた。
そこで、泡を消す方法として、物理的方法や化学的方法が開発されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。例えば、物理的方法には攪拌羽根等で泡沫にせん断力を加え、泡沫を破壊する機械的方法や、加熱によって液体の粘度を低下させ、泡沫を不安定にする熱的方法、通電、スパーク、電流等によって破泡する電気的方法などが知られているが、いずれの方法も装置の導入、使用にはコストがかかる上に、その消泡効果も不十分であった。
化学的方法としては、消泡剤を添加する方法が挙げられる。消泡剤としては、アルコール類、エステル、脂肪酸、シリコン等の化合物が使用されている。しかし、消泡剤による消泡方法は簡便である一方で、消泡剤によっては、微生物の生育や物質生産に重要な酸素移動速度の低下、微生物の生育阻害、分離生成工程への悪影響などを引き起こす場合があり問題であった。
微生物培養時の発泡のメカニズムは未解明な点が多いものの、真核生物において発泡に関わる遺伝子やタンパク質がいくつか見出されている。その1つは酵母でみつかった発泡に関与する遺伝子awa1である(非特許文献3参照)。この遺伝子は真核生物に特有のグリコシルフォスファチジルイノシトールアンカータンパク質をコードしていた。このタンパク質は細胞表面の疎水性に関与しており、破壊すると発泡能が抑制される。また、カビやきのこ等において、ハイドロフォビンと呼ばれる疎水性、又は両親媒性のタンパク質が発見された。このハイドロフォビンをコードする遺伝子を破壊することにより、発泡能が抑制されることが見出されている(特許文献1参照)。しかし、原核生物においては、物理的、化学的方法に代わる新たな消泡手法として、発泡の少ない菌株の育種が求められていたにもかかわらず、培養時の発泡に関与する遺伝子やタンパク質についての知見はほとんど得られていないのが現状である。
一方、近年、多くの細菌で細胞密度に依存して特定の遺伝子の転写が制御される細胞間情報伝達機構の存在が明らかになっている。この情報伝達機構はクオラムセンシングシステム(quorum sensing system)(集団密度感知制御系)とよばれ、生物発光、菌体外酵素の生産、病原性の発現、バイオフィルムの形成、抗生物質生産など、様々な機能の発現制御に関わっている。
ビブリオ・フィッシェリ(Vibrio fischeri)等の多くのグラム陰性細菌で見出されているクオラムセンシングシステムには2つのタンパク質が関与している(例えば、非特許文献4参照)。すなわち、細胞間の情報伝達物質であるアシルホモセリンラクトンを合成するアシルホモセリンラクトン合成酵素、アシルホモセリンラクトンの受容体であり転写因子としても機能するアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子である。菌体内でアシルホモセリンラクトン合成酵素によって生産されたアシルホモセリンラクトンは、菌体内外に拡散する。そして、その濃度の増加に伴い、菌体内でアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子と複合体を形成し、遺伝子の転写を制御する。
本発明者はこれまでに酢酸菌のクオラムセンシングシステムに関与する2つの遺伝子、すなわちアシルホモセリンラクトン合成酵素をコードする遺伝子とアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子をコードする遺伝子を取得していた。さらに、酢酸菌のクオラムセンシングシステムが酢酸生産能に関与していることを明らかにしていた。しかし、クオラムセンシングシステムと微生物培養時の発泡との関係は全く分かっていなかった。
発酵工学の基礎、学会出版センター、1988年 泡技術 使う、作る、排除する、工業調査会、2004年 ジャーナル・オブ・バイオサイエンス・アンド・バイオエンジニアリング(Journal of bioscience and bioengineering)、97巻、1号、14−18ぺージ、2004年 バイオサイエンスとインダストリー、60巻、4号、219〜224頁、2002年 特表2003−507056号公報
本発明の課題は、酢酸菌の培養中の発泡に関与する遺伝子を同定し、該遺伝子がコードするタンパク質の機能を低下ないし欠損させることにより発泡を抑制させる方法、さらに、該方法により発泡が抑制された酢酸菌を用いることにより高濃度の酢酸を含有する食酢をより効率良く製造する方法、及び該製造方法により製造される食酢を提供することにある。
本発明者は、クオラムセンシングシステムに関与する遺伝子に注目し、従来から知られているクオラムセンシングシステム遺伝子のゲノムサザンやその配列情報に基づいて作製した縮重プライマーを用いたPCR法などによって、酢酸菌のクオラムセンシングシステム遺伝子を取得しようと多くの実験を行ったが、成功しなかった。(クローニング後に、酢酸菌のクオラムセンシングシステム遺伝子の配列解析をして、はじめて、既知の配列との相同性が低いことが成功しなかった原因であることが判明した。)そこで、レポーター株を指標にクオラムセンシングシステム遺伝子をクローニングする方法について検討することにした。レポーター株を用いたアッセイにおいては、ショットガンクローニングで作製したライブラリーについて、数千コロニーについて試行したが、どのレポーター株でもうまくいく訳ではなく、最初クオラムセンシングシステム遺伝子のクローニングに成功しなかった。数種類目のレポーター株として、アグロバクテリウム・チュメファシエンス NTL4(pZLR4)株を選択したアッセイにおいて、ショットガンクローニングで作製したライブラリーについて、数千コロニーについて試行してようやく酢酸菌のクオラムセンシングシステム遺伝子のクローニングに成功した。
このようにして酢酸菌のクオラムセンシングシステムに関与する2つのタンパク質をコードする遺伝子、すなわち、アシルホモセリンラクトン合成酵素とアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子をコードする遺伝子を酢酸菌において初めて見い出した(特願2007−43635)。他方、本発明者は発泡が培養後期に起こることから、菌体密度依存的遺伝子制御システムであるクオラムセンシングシステムと発泡の関連性にたまたま着目した。そこで、クオラムセンシングシステムの発泡能への影響を調べるため、両遺伝子の破壊株の表現型を解析した結果、両破壊株で発泡能が抑制されることを見い出した。発泡の原因遺伝子を探るべく、更なる解析を行なった結果、アシルホモセリンラクトン合成酵素をコードする遺伝子の下流に、同遺伝子とオペロンを形成する機能未知の新規遺伝子を見い出し、発泡に関与するタンパク質をコードしていることを見い出した。
そして、この遺伝子を修飾して、発泡に関与するタンパク質の機能を低下ないし欠損させることによって、培養中の発泡が顕著に抑制され、高濃度の酢酸を含有する食酢をより効率良く製造できることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)以下の(A)、(B)又は(C)に示されるタンパク質。
(A)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(B)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
(C)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
(2)以下の(A)、(B)又は(C)に示されるタンパク質をコードするDNA。
(A)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(B)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質
(C)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
(3)以下の(A)、(B)又は(C)に示されるDNA。
(A)配列表の配列番号1に示される塩基配列からなるDNA
(B)配列表の配列番号1に示される塩基配列に相補的な配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNA
)配列表の配列番号1に示される塩基配列において、1若しくは数個の塩基の置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質をコードするDNA
(4)酢酸菌の発泡に関与する上記(1)に記載のタンパク質の機能を低下ないしは欠損させることを特徴とする発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
(5)酢酸菌の発泡に関与するタンパク質をコードする遺伝子が、酢酸菌のクオラムセンシングシステムに関与する遺伝子であることを特徴とする上記(4)に記載の発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
(6)酢酸菌の発泡に関与する上記(2)又は(3)に記載のDNAからなる遺伝子の機能を低下ないしは欠損させることを特徴とする発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
(7)上記(4)〜(6)のいずれかに記載の方法により得られる、発泡能が抑制された酢酸菌。
(8)グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf3株(FERM BP−10792)である上記(7)記載の発泡能が抑制された酢酸菌。
(9)上記(7)又は(8)に記載の酢酸菌を、アルコールを含む培地で培養して該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることを特徴とする食酢の製造方法。
本発明によれば、酢酸菌の発泡に関与する遺伝子と該タンパク質が提供される。また、該遺伝子がコードするタンパク質の機能を低下ないし欠損させることにより培養中の発泡を顕著に抑制させる方法が提供される。さらに、培養中の発泡を顕著に抑制させて高濃度の酢酸を含有する食酢をより効率的に製造する方法が提供され、また該製造方法によって製造された高濃度の酢酸を含有する食酢が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のタンパク質としては、酢酸菌の発泡に関与するタンパク質である。具体的には、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質や、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質や、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質に関する。本発明において、「発泡に関与するタンパク質」とは、当該タンパク質の機能を低下ないしは欠損させることにより、酢酸菌の培養中の発泡が抑制されるタンパク質をいう。
本発明のタンパク質の取得・調製方法は特に限定されず、単離した天然由来のタンパク質でも、化学合成したタンパク質でも、遺伝子組換え技術により作製した組換えタンパク質の何れでもよい。天然由来のタンパク質を取得する場合には、かかるタンパク質を発現している細胞からタンパク質の単離・精製方法を適宜組み合わせて本発明のタンパク質を取得することができる。
化学合成により本発明のタンパク質を調製する場合には、例えば、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法に従って本発明のタンパク質を合成することができる。また、各種の市販のペプチド合成機を利用して本発明のタンパク質をそのアミノ酸配列情報に基づいて合成することもできる。
また、遺伝子組換え技術により本発明のタンパク質を調製する場合には、該タンパク質をコードするDNAを好適な発現系に導入することにより本発明のタンパク質を調製することができる。これらの中でも、比較的容易な操作でかつ大量に調製することが可能な遺伝子組換え技術による調製が好ましい。
なお、遺伝子組換え技術によって本発明のタンパク質を調製する場合に、かかるタンパク質を細胞培養物から回収し精製するには、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出を行った後、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー及びレクチンクロマトグラフィーを含めた公知の方法が用いられ、好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが用いられる。
特に、アフィニティークロマトグラフィーに用いるカラムとしては、例えば、本発明のタンパク質に対するモノクローナル抗体等の抗体を結合させたカラムや、上記本発明のタンパク質に通常のペプチドタグを付加した場合は、このペプチドタグに親和性のある物質を結合したカラムを用いることにより、これらのタンパク質の精製物を得ることができる。
さらに、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加とされたアミノ酸配列からなるタンパク質、又は、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列と85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列の一例を示した配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列の情報に基づいて当業者であれば適宜調製又は取得することができる。
例えば、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプライマーに用いるポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR反応)によって、あるいは該塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプローブとして用いるハイブリダイゼーションによって、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属に属する酢酸菌、あるいはそれら以外の酢酸菌より、該DNAのホモログを適当な条件下でスクリーニングすることにより単離することができる。このホモログDNAの全長DNAをクローニング後、発現ベクターに組み込み適当な宿主で発現させることにより、該ホモログDNAによりコードされるタンパク質を製造することができる。
オリゴヌクレオチドの合成は、例えば、市販されている種々のDNA合成機を用いて定法に従って合成できる。また、PCR反応は、アプライドバイオシステムズ社(Applied Biosystems)製のサーマルサイクラーGene Amp PCR System 2400を用い、TaqDNAポリメラーゼ(タカラバイオ社製)やKOD−Plus−(東洋紡績社製)などを使用して、定法に従って行うことができる。
さらに、上記本発明のタンパク質とマーカータンパク質及び/又はペプチドタグとを結合させて融合タンパク質とすることもできる。マーカータンパク質としては、従来知られているマーカータンパク質であれば特に制限されるものではなく、例えば、アルカリフォスファターゼ、HRP等の酵素、抗体のFc領域、GFP等の蛍光物質などを具体的に挙げることができ、またペプチドタグとしては、HA、FLAG、Myc等のエピトープタグや、GST、マルトース結合タンパク質、ビオチン化ペプチド、オリゴヒスチジン等の親和性タグなどの従来知られているペプチドタグを具体的に例示することができる。かかる融合タンパク質は、常法により作製することができ、Ni−NTAとHisタグの親和性を利用した本発明のタンパク質の精製や、本発明のタンパク質の検出や、本発明のタンパク質に対する抗体の定量や、その他当該分野の研究用試薬としても有用である。
また、本発明のDNAとしては、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列からなるDNAや、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列に相補的な配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列の一部から作製したプライマー又はプローブとしての機能を有する塩基配列からなるDNAと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAを挙げることができる。
このように、本発明の発泡に関与するタンパク質をコードするDNAは、コードされるタンパク質の機能が損なわれない限り、1又は複数の位置で1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたタンパク質をコードするものであってもよい。
このような発泡に関与するタンパク質としての機能を有するタンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、例えば部位特異的変異法によって、特定の部位のアミノ酸を欠失、置換、挿入又は付加し、あるいは逆位として塩基配列を改変することによっても取得することができる。また、上記のような改変されたDNAは、従来知られている突然変異処理によっても取得することができる。さらに、一般的にタンパク質のアミノ酸配列及びそれをコードする塩基配列は、種間、株間、変異体、変種間でわずかに異なることが知られているので、実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、酢酸菌全般、中でもアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の種、株、変異体、変種から得ることが可能である。
上記「1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列」とは、例えば1〜10個、好ましくは1〜5個の任意の数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列を意味する。
また、上記「1若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列」とは、例えば1〜20個、好ましくは1〜15個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個の任意の数の塩基が置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列を意味する。
例えば、これら1若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列からなるDNA(変異DNA)は、上記のように、化学合成、遺伝子工学的手法、突然変異誘発などの当業者に既知の任意の方法により作製することもできる。具体的には、配列表の配列番号1に示される塩基配列からなるDNAに対し、変異原となる薬剤を接触作用させる方法、紫外線を照射する方法、遺伝子工学的な手法等を用いて、これらDNAに変異を導入することにより、変異DNAを取得することができる。遺伝子工学的手法の一つである部位特異的変異誘発法は特定の位置に特定の変異を導入できる手法であることから有用であり、モレキュラークローニング第2版(Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY.,1989)やカレントプロトコールズ・イン・モレキュラーバイオロジー(Current Protocols in Molecular Biology, Supplement 1〜38,John Wiley & Sons (1987-1997))等に記載の方法に準じて行うことができる。この変異DNAを適切な発現系を用いて発現させることにより、1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質を得ることができる。
上記「配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列」とは、配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列との相同性が85%以上であれば特に制限されるものではなく、例えば、85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上であることを意味する。
上記「ストリジェントな条件下」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいい、具体的には、90%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低いDNA同士がハイブリダイズしない条件あるいは通常のサザンハイブリダイゼーションの洗いの条件である65℃、1×SSC溶液(1倍濃度のSSC溶液の組成は、150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム)、0.1%SDS、又は0.1×SSC、0.1%SDSに相当する塩濃度でハイブリダイズする条件を挙げることができる。
また、上記「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA」とは、DNA又はRNAなどの核酸をプローブとして使用し、コロニー・ハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはサザンブロットハイブリダイゼーション法等を用いることにより得られるDNAを意味し、具体的には、コロニーあるいはプラーク由来のDNAまたは該DNAの断片を固定化したフィルターを用いて同定できるDNAをあげることができる。
ハイブリダイゼーションは、モレキュラークローニング第2版等に記載されている方法に準じて行うことができる。例えば、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができるDNAとしては、プローブとして使用するDNAの塩基配列と一定以上の相同性を有するDNAが挙げることができ、例えば90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上の相同性を有するDNAを好適に例示することができる。
本発明のDNAの取得方法や調製方法は特に限定されるものでなく、本明細書中に開示した配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列情報又は配列表の配列番号2(図4)や配列表の配列番号3(図5)に示されるアミノ酸配列情報に基づいて適当なブローブやプライマーを調製し、それらを用いて当該DNAが存在することが予測されるcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより目的のDNAを単離したり、常法に従って化学合成により調製することができる。
例えば、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属に属する酢酸菌から、常法に従ってcDNAライブラリーを調製し、次いで、このライブラリーから、本発明の遺伝子DNAに特有の適当なプローブを用いて所望クローンを選抜することにより、本発明の遺伝子DNAを取得することができる。また、これらの酢酸菌からの全RNAの分離、mRNAの分離や精製、cDNAの取得とそのクローニングなどはいずれも常法に従って実施することができる。本発明の遺伝子DNAをcDNAライブラリーからスクリーニングする方法は、例えば、モレキュラークローニング第2版に記載の方法等、当業者により常用される方法を挙げることができる。
本発明のDNAは、その塩基配列が明らかとなったので、例えば、鋳型として酢酸菌グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051(Gluconacetobacter intermedius NCI1051)株のゲノムDNAを用い、該塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプライマーに用いるPCR反応によって、または該塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプローブとして用いるハイブリダイゼーションによっても得ることができる。なお、染色体DNAは、常法(例えば、特開昭60−9489号公報)に開示された方法により取得できる。
オリゴヌクレオチドの合成は、例えば、市販されている種々のDNA合成機を用いて常法に従って合成できる。また、PCR反応は、アプライドバイオシステムズ社(Applied Biosystems)製のサーマルサイクラーGene Amp PCR System 2400を用い、TaqDNAポリメラーゼ(タカラバイオ社製)やKOD−Plus−(東洋紡績社製)などを使用して常法に従って行なうことができる。
本発明のDNAは、例えば部位特異的変異法によって、特定の部位のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されるように塩基配列を改変することによって取得され得る。また、上記のような改変されたDNAは、従来知られている突然変異処理によっても取得することができる。
また、一般的にタンパク質のアミノ酸配列及びそれをコードする塩基配列は、種間、株間、変異体、変種間でわずかに異なることが知られているので、実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、酢酸菌全般、中でもアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の種、株、変異体、変種から得ることが可能である。
具体的には、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、又は変異処理したアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、これらの自然変異株若しくは変種から、例えば配列表の配列番号1(図3)に記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAを単離することによっても、該タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。
また、上記配列表の配列番号2(図4)に示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAや、配列表の配列番号2(図4)又は配列表の配列番号3(図5)に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ発泡に関与するタンパク質としての機能を有するタンパク質をコードするDNAなどからなる本発明の変異遺伝子又は相同遺伝子としては、配列表の配列番号1(図3)に示される塩基配列又はその一部を有するDNA断片を利用し、他の酢酸菌等から、該DNAのホモログを適当な条件下でスクリーニングすることにより単離することができる。その他、前述の変異DNAの作製方法により調製することもできる。
例えば、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、又は変異処理したアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、これらの自然変異株若しくは変種から、例えば配列表の配列番号1に示される塩基配列、又はその一部から作製したプローブと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、発泡に関与するタンパク質をコードするDNAを単離することによっても、該タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得ることができる。
本発明の酢酸菌には特に制限はなく、例えば、アルコール酸化能を有するアセトバクター属(Acetobacter)やグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)などの細菌があげられるが、本発明の酢酸菌は上記の如く発泡に関与する遺伝子がコードするタンパク質の機能が低下ないしは欠損するように改変されたことを特徴とするものであり、以下のものが例示される。
すなわち、グルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)に属する酢酸菌としては、例えば、グルコンアセトバクター・インターメディウス(Gluconacetobacter intermedius)、グルコンアセトバクター・キシリヌス(Gluconacetobacter xylinus)、グルコンアセトバクター・ヨーロパエウス(Gluconacetobacter europaeus)、グルコンアセトバクター・ジアゾトロフィカス(Gluconacetobacter diazotrophicus)、グルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)などがあげられ、さらに具体的には、グルコンアセトバクター・キシリヌス IFO3288(Gluconacetobacter xylinus IFO3288)、グルコンアセトバクター・ヨーロパエウス DSM6160(Gluconacetobacter europaeus DSM6160)株、グルコンアセトバクター・ジアゾトロフィカス ATCC49037(Gluconacetobacter diazotrophicus ATCC49037)株、アセトバクター・アルトアセチゲネス MH−24(Acetobacter altoacetigenes MH-24)株、グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051(Gluconacetobacter intermedius NCI1051)(FERM BP−10767)株などがあげられる。
また、アセトバクター属(Acetobacter)に属する酢酸菌としては、例えば、アセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti)があげられ、さらに具体的には、アセトバクター・アセチ No.1023(Acetobacter aceti No.1023)株、アセトバクター・アセチ IFO3283(Acetobacter aceti IFO3283)株などがあげられる。
本発明の酢酸菌の発泡に関与する遺伝子(すなわち、酢酸菌の発泡に関与するタンパク質をコードする遺伝子)がコードするタンパク質の機能を低下ないしは欠損させる発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法としては、酢酸菌の発泡に関与するタンパク質をコードする遺伝子の発現や、該遺伝子がコードするタンパク質の活性が阻害を受けるような物理的条件下で、該酢酸菌を培養する方法がある。
また、酢酸菌の発泡に関与する遺伝子を修飾して、機能を低下ないし欠損させることも有効である。また、これらの遺伝子の発現を制御するように当該遺伝子の発現に関与する遺伝子部分に突然変異を誘導することも有効である。なお、遺伝子を修飾する方法としては、物理的処理や化学的変異剤を用いて当該遺伝子に突然変異を誘導する方法が有効であり、これらの突然変異を誘導する方法としては、従来、酢酸菌で実施されてきた方法が有効である。例えば、酢酸菌を紫外線照射またはN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)もしくは亜硝酸等の通常変異処理に用いられている変異剤によって処理し、突然変異を誘発させる方法があげられる。
なお、酢酸菌は自然に変異を起こしやすい細菌として知られていることから、自然界から、上記酵素の発現や機能に自然に変異をおこした遺伝子を有する酢酸菌を分離することによっても発泡能が抑制された酢酸菌を得ることができる。また、既にこれらの遺伝子が取得され、塩基配列も明らかとなっているので、これらの遺伝子を組換えることによって変異を導入した遺伝子を元の酢酸菌中に導入し、相同組換えなどを利用して元の酢酸菌の当該遺伝子の機能を低下ないし欠損させることも有効である。例えば、発泡に関与するタンパク質をコードする遺伝子の部分配列を欠失させる、又は、該遺伝子の内部に薬剤耐性遺伝子を挿入するなどして正常に機能する発泡に関与するタンパク質を産生しないように修飾した遺伝子を含むDNAで酢酸菌を形質転換し、染色体上の正常な遺伝子との間で相同組換えを起こさせることにより、染色体上の該遺伝子を破壊することなどの方法が有効である。
また、本発明の発泡に関与する遺伝子がクオラムセンシングシステムによって制御されている場合には、同システムの機能を低下ないし欠損させることによっても発泡に関与する遺伝子がコードするタンパク質の機能を低下ないしは欠損させることができる。例えば、アシルホモセリンラクトン合成酵素遺伝子及び/若しくはアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子遺伝子を破壊することにより、アシルホモセリンラクトン合成酵素及び/若しくはアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子の機能が低下又は欠損した、発泡能が抑制された酢酸菌を作製することができる。
なお、酢酸菌の形質転換は、塩化カルシュウム法(例えば、アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agric. Biol. Chem.)、49巻、2091頁、1985年参照)やエレクトロポレーション法(例えば、バイオサイエンス・バイオテクノロジー・アンド・バイオケミストリー(Biosci. Biotech. Biochem.)、58巻、974頁、1994年参照)等によって行うことができる。
このようにして、アルコール酸化能を有するアセトバクター属(Acetobacter)やグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)の酢酸菌において、上記のようにして発泡に関与するタンパク質の機能を低下ないしは欠損させて正常に機能しないように改変することにより、培養中の発泡を抑制させることができる。
本発明の発泡能が抑制された酢酸菌として、具体的にグルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051Δorf3株(FERM BP−10792)や、アシルホモセリンラクトン受容体型転写因子をコードする遺伝子の破壊株であるアシルホモセリンラクトン合成酵素をコードする遺伝子の破壊株であるグルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf1(FERM BP−10768)や、グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf2(FERM BP−10769)を挙げることができるが、中でも上記NCI1051Δorf3株を好適に挙げることができる。
本発明の食酢の製造方法は、酢酸菌の発泡に関与するタンパク質の機能を低下ないしは欠損させて正常に機能しないようにして、アルコールを含有する培地で培養して該培地中に酢酸を生成蓄積せしめること以外は、従来公知の方法が採用される。すなわち、酢酸菌の培養は基本的には酢酸発酵が可能な条件で行えば良く、具体的には、従来の酢酸菌の発酵法による食酢の製造法と同様にして行えば良い。
また、アルコールを含有する培地としては酢酸発酵に使用する培地であれば良く、エタノールなどのアルコール成分の他、炭素源、窒素源、無機物等を含有し、必要があれば使用菌株が生育に要求する栄養源を適当量含有するものを用いることができる。培地は、合成培地でも天然培地でも良い。炭素源としては、グルコースやシュークロースをはじめとする各種炭水化物、各種有機酸が挙げられる。窒素源としては、ペプトン、発酵菌体分解物などの天然窒素源を用いることができる。
また、培養条件は、静置培養法、振とう培養法、通気攪拌培養法等の好気的条件下で行ない、培養温度は25〜35℃、通常30℃とする。培地のpHは、通常は2.5〜7の範囲であり、2.7〜6.5の範囲が好ましく、各種酸、各種塩基、緩衝液等によって調製することができる。通常1〜21日間培養することによって、培地中に高濃度の酢酸が蓄積する。このような本発明の食酢の製造方法により、培養中の発泡が抑制され、高酸度の食酢をより効率良く製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが,本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[発泡に関与する遺伝子]
培養液中の発泡が培養後期に起こることから、発泡は菌体密度依存的遺伝子制御システムであるクオラムセンシングシステムの制御下にあるのではないかと考えた。そこで、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地中央第6)に受託番号 FERM BP−10767としてブダペスト条約に基づき寄託されているグルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051(Gluconacetobacter intermedius NCI1051)株(以下、野生株と称する場合もある)のアシルホモセリンラクトン合成酵素をコードする遺伝子の破壊株であり、同じく独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地中央第6)に受託番号 FERM BP−10768としてブダペスト条約に基づき寄託されているグルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf1(Gluconacetobacter intermedius NCI1051△orf1)株(以下、orf1破壊株と称する場合もある)及び独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地中央第6)に受託番号 FERM BP−10769としてブダペスト条約に基づき寄託されているアシルホモセリンラクトン受容体型転写因子をコードする遺伝子の破壊株であるグルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf2(Gluconacetobacter intermedius NCI1051△orf2)株(以下、orf2破壊株と称する場合もある)の発泡量を野生株と比較した。
具体的には、500ml容坂口フラスコを用いて、エタノール2%、グルコース3%、酵母エキス0.5%、ポリペプトン0.3%、アンピシリン100μg/ml、セルクラスト1.5L(ノボザイムス製)1%を含む100 mlの培地にて、30℃、120spm、振とう培養を行った。その結果、orf1破壊株及びorf2破壊株は、野生株と比較して、発泡が顕著に抑制されることがわかった。このことから、酢酸菌培養中の発泡がクオラムセンシングシステムによって制御されていることが示唆された。
上記結果を確認するため、orf1及びorf2の相補株の作製を試みた。その結果、orf1破壊株の相補には、orf1の後ろにオペロンとして存在するorf3が必要であることが判明した。なお、orf3を含むDNAの塩基配列は、図3及び配列番号1であることを決定し、orf3は配列番号1の塩基番号1〜267に相当することが確認された。
以上の結果から、orf3が発泡に関与する遺伝子であることが示唆された。
そこで、図3及び配列表の配列番号1の塩基番号1〜267に示される塩基配列からなるorf3遺伝子の相同性検索を行なったところ、有意な相同性を有する配列は他に存在せず、新規な遺伝子であることがわかった。なお、orf2についても相補株を作製し、表現型が回復することを確認した。
[発泡に関与する遺伝子の破壊株]
実施例1でorf3が発泡に関与する遺伝子であることが示唆された。そこで、orf3の発泡への関与を調べるため、orf3の破壊株を作製した。すなわち、orf3の塩基配列に基づいて、プライマー1(図5及び配列表の配列番号3参照)及びプライマー2(図6及び配列表の配列番号4参照)を合成し、グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051株の染色体DNAを鋳型にして、PCR法によりorf1の上流配列と5’側配列を増幅し、該増幅産物を制限酵素EcoRIとKpnI(タカラバイオ製)で処理してDNA断片(DNA断片1)を調製した。
同様にして、プライマー3(図7及び配列表の配列番号5参照)及びプライマー4(図8及び配列表の配列番号6参照)を合成し、グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051株の染色体DNAを鋳型にして、PCR法によりorf1の3’側配列と下流配列を増幅し、該増幅産物を制限酵素HindIII(タカラバイオ製)で処理してDNA断片(DNA断片2)を調製した。
また、大腸菌トランスポゾンTn5を鋳型にして、プライマー5(図9及び配列表の配列番号7参照)及びプライマー6(図10及び配列表の配列番号8参照)を使用して、PCR法によりカナマイシン耐性遺伝子を含むDNA断片を増幅し、該増幅産物を制限酵素SmaI(タカラバイオ製)で処理してDNA断片(DNA断片3)を調製した。
染色体DNAはGenomicPrep Cells and Tissue DNA Isolation Kit(AmershamBiosciences製)を用いて抽出した。また、PCR反応はPyrobest DNA Polymerase(タカラバイオ製)を用い、変性94℃、30秒、会合55℃、30秒、伸長、72℃、1分の条件で30サイクル行なった。次にDNA断片3をpUC18のSmaIサイトに連結した。このようにして調製したDNAを大腸菌JM109(Escherichia coli JM109)株にエレクトロポレーション法(バイオサイエンス・バイオテクノロジー・アンド・バイオケミストリー(Biosci. Biotech. Biochem.)、58巻、974頁、1994年参照)によって形質転換した。
形質転換株は100μg/mlのアンピシリンを添加したLB寒天培地で選択した。上記選択培地で生育したアンピシリン耐性の形質転換株について、常法によりプラスミドDNAを調製した。このようにして得たプラスミドDNAのEcoRI、KpnIサイトにDNA断片1を、HindIIIサイトにDNA断片2を同様にして連結し、大腸菌を形質転換して、orf3破壊用プラスミドpUC△orf3を調製した。
このようにして得たorf3破壊用プラスミドpUC△orf3を用いて、グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051株(以下、野生株と称する場合もある。)をエレクトロポレーション法(プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・USA(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)、87巻、8130〜8134頁、1990年参照)によって形質転換した。
形質転換株は100μg/mlのカナマイシンを添加したYPG培地(3%グルコース、0.5%酵母エキス、0.3%ポリペプトン)で選択した。選択培地上で生育したカナマイシン耐性の形質転換株は、染色体DNAを抽出し、サザンハイブリダイゼーションにより、orf3遺伝子中にカナマイシン耐性遺伝子が挿入され、orf3遺伝子が破壊されていることを確認した。得られた形質転換株グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051△orf3株(以下、orf3破壊株と称する場合もある)は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地中央第6)に受領番号FERM BP−10792としてブダペスト条約に基づき寄託されている。
[orf3破壊株の発泡抑制能]
実施例2で得られたorf3遺伝子が破壊されたorf3破壊株について、野生株と発泡能を比較した。具体的には、500ml容坂口フラスコを用いて、エタノール2%、グルコース3%、酵母エキス0.5%、ポリペプトン0.3%、アンピシリン100μg/ml、セルクラスト1.5L(ノボザイムス製)1%を含む100 mlの培地にて、30℃、120spm、振とう培養を行った。その結果、orf3破壊株は、野生株と比較して、発泡が顕著に抑制されることがわかった(図1)。この結果を確認するため、orf3相補株の作製を試みた。その結果、表現型が回復することを確認した(図1)。
[orf3破壊株の酢酸発酵試験]
実施例2で得られたorf3遺伝子が破壊されたorf3破壊株について、野生株と発泡及び酢酸生産量を比較した。具体的には、3リッターのミニジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ製、Bioneer300型 3L)を用いて、エタノール3%、グルコース3%、酵母エキス0.5%、ポリペプトン0.3%、アンピシリン100μg/ml、セルクラスト1.5L(ノボザイムス製)1%、消泡剤0.01%を含む1.5リッターの培地にて、30℃、500rpm、 リッター/minの通気攪拌培養を行った。発酵中は培地中のエタノール濃度を2%に制御した。発泡の様子を図2に、また発酵成績を表1に示した。
Figure 0005069926


図2から明らかなように、orf3破壊株は、野生株と比較して、発泡が顕著に抑制された。また、表1に示した通り、培養液の酢酸濃度は、野生株の3.30%に対して、orf3破壊株では4.32%に増加し、酢酸生産量が約3割増加した。この結果から、発泡に関与するタンパク質をコードするorf3を破壊することにより、培養中の発泡が顕著に抑制され、高濃度の酢酸を含有する食酢をより効率良く生産することができることが示された。
本発明によれば、酢酸菌の培養中の発泡に関与する遺伝子ならびに該遺伝子がコードするタンパク質が提供され、さらに酢酸菌の培養中の発泡に関与する遺伝子がコードするタンパク質の機能を低下又は欠損させることによる培養中の発泡を顕著に減少させる方法が提供されるので、該方法により発泡が抑制された酢酸菌を用いた高濃度の酢酸を含有する食酢のより効率的な製造を行うことができるようになる。
野生株とorf3破壊株を培養した際の発泡の様子を示した図である。 野生株とorf3破壊株を培養した際の発泡の様子を示した図である。 orf3を含むDNA断片の塩基配列(配列番号1)を示した図である。 orf3のアミノ酸配列(配列番号2)を示した図である。 プライマー1の塩基配列(配列番号3)を示した図である。 プライマー2の塩基配列(配列番号4)を示した図である。 プライマー3の塩基配列(配列番号5)を示した図である。 プライマー4の塩基配列(配列番号6)を示した図である。 プライマー5の塩基配列(配列番号7)を示した図である。 プライマー6の塩基配列(配列番号8)を示した図である。

Claims (9)

  1. 以下の(A)、(B)又は(C)に示されるタンパク質。
    (A)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
    (B)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
    (C)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
  2. 以下の(A)、(B)又は(C)に示されるタンパク質をコードするDNA。
    (A)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
    (B)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、発泡に関与するタンパク質
    (C)配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも85%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質
  3. 以下の(A)、(B)又は(C)に示されるDNA。
    (A)配列表の配列番号1に示される塩基配列からなるDNA
    (B)配列表の配列番号1に示される塩基配列に相補的な配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、発泡に関与するタンパク質をコードするDNA
    )配列表の配列番号1に示される塩基配列において、1若しくは数個の塩基の置換、欠失、挿入、又は付加された塩基配列からなり、かつ、酢酸菌の培養液中の発泡に関与するタンパク質をコードするDNA
  4. 酢酸菌の発泡に関与する請求項1に記載のタンパク質の機能を低下ないしは欠損させることを特徴とする発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
  5. 酢酸菌の発泡に関与するタンパク質をコードする遺伝子が、酢酸菌のクオラムセンシングシステムに関与する遺伝子であることを特徴とする請求項4に記載の発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
  6. 酢酸菌の発泡に関与する請求項2又は3に記載のDNAからなる遺伝子の機能を低下ないしは欠損させることを特徴とする発泡能が抑制された酢酸菌の生産方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の方法により得られる、発泡能が抑制された酢酸菌。
  8. グルコンアセトバクター・インターメディウス NCI1051Δorf3株(FERM BP−10792)である請求項7記載の発泡能が抑制された酢酸菌。
  9. 請求項7又は8に記載の酢酸菌を、アルコールを含む培地で培養して該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることを特徴とする食酢の製造方法。
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