JP5069656B2 - 手摺 - Google Patents
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Description
この特許文献1の技術では、支柱固定具の支柱支持部には、見付け面に開口する四角形状の中空部を設けている。
しかし、特許文献1の技術では、支柱支持部の見付け面に四角形状の中空部を設けた構成であるから、支柱支持部を高くした場合に支柱支持部がねじれ易くなるとう問題がある。
本実施の形態に係る手摺1は、バルコニーに設けるものであり、図3に示すように、支柱9と、支柱固定具11と、格子5とを備え、格子5は下胴縁7と笠木8とにより支柱9、9間に取付けてある。
支柱9は、図2に示すように、四角筒形状であり、内部が横断面四角形の中空13になっている。
図1(b)に示すように、支柱固定具11は押出形材であり、躯体固定部13と、躯体固定部13の上に設けた支柱支持部15とから構成されている。図1(a)に示すように、躯体固定部13は、固定ボルト14により躯体16に固定してあり、固定ボルト14は躯体16に形成したボルト挿通孔17に樹脂材を充填して固定されている。
支柱支持部15は、内側壁19と外側壁21とを間隔をあけて互いに平行に設けてある。内側は人が位置する側であり、外側は人が位置しない側である。
支柱支持部15には、見込み面に開口する略三角形状の中空部25a、25b、25cが上下方向に複数設けてあり、これらの略三角形状の中空部のうちの一番下に位置する略三角形状の中空部25aの下には、略六角形状中空部26が設けてある。各中空部25a、25b、25c、26は支柱支持部15の見付け方向に亘って設けてある。
本実施の形態では、一番下の略三角形状中空部25aは正三角形であり、下から2番目及び3番目の中空部25b、25cは二等辺三角形であり、一番下の略三角形状中空部25a、下から2番目の略三角形状中空部25b、3番目の略三角形状中空部25cを順番として、三角形の底辺部を次第に大きくしてあり、略三角形状中空部25a、25b、25cの中空の面積を上方の略三角形状中空部ほど大きくしてある。また、各略三角形状中空部25a、25b、25cは、略三角形の頂部24が外側と内側とに互い違いに向きを変えて配置されている。
内側壁19と外側壁21の各厚みは、略六角形中空部26のある部分の厚みt1と、一番下の略三角形状中空部25aのある部分の厚みt2、下から2番目の略三角形状中空部25b及び最上の略三角形状中空部25cの厚みt3は、t1>t2>t3の関係にある。
支柱固定具11の上端部では、最上に位置する略三角形状中空部25cの角部27が内側に位置しており、外側には上方へ突出する突出部29が設けてある。この突出部29の先端は、最上の略三角形状中空部25cの角部27と略同じ高さである。
突出部29は、先端部の厚みt4が上端ほど徐々に厚みを薄くしており、t3>t4の関係にしてある。
支柱9は、その内側面が上下2箇所で支柱固定具11にねじ31a、31aにより固定されており、外側面も上下2箇所で支柱固定具11にねじ31b、31bにより固定されている。支柱9の外側上部を止めるねじ31bは突出部29に止めてあり、内側上部を止めるねじ31aは一番上の略三角形状中空部25cの上部に止めてある。
尚、図3に示すように、支柱9の見込み面には、格子3の下胴縁7がL字金具33によりねじ固定されており、支柱9の上端には笠木8が取付けられている。
手摺1の施工は、支柱9を取付ける位置の躯体16にボルト挿通孔17をあけて支柱固定具11に挿通した固定ボルト14をボルト挿通孔17に挿入し、ボルト挿通孔17に樹脂を充填して躯体16に支柱固定具11を固定する。
支柱固定具11を躯体16に固定した後、支柱固定具11の支柱支持部15に上方から支柱9を挿通し、支柱9の室内側面と室外側面とを支柱固定具11にねじ31a、31bで固定し、格子5の下胴縁7をL字金具33で支柱9にねじ固定する。
第1実施の形態に係る手摺1によれば、支柱固定具11の支柱支持部15は見込み面に開口する複数の三角形状中空部25a、25b、25cを上下方向に設けて、トラス構造としているので、支柱支持部15の高さを高くしてもねじれを防止でき且つ支柱9を従来よりも高い位置で固定できるので、支柱固定具11で支柱9を強固に固定できる。
従って、例えば内側から人が寄りかかって手摺1に内側から外側へ向かう外力がかかったり、風圧等により外側から内側に向かう外力がかかった場合でも、これらの外力に対して、支柱9を強固に固定することができる。
支柱支持部15は下側ほど要求される強度が高いので、複数の三角形状中空部25a、25b、25cを上側ほど面積が大きくしてあることにより、要求される強度分布に適合できると共に使用材料を低減できる。
台風等により手摺1に外側から過度の風圧を受けて支柱9が支柱支持部15の上端部に押付けられた場合には、支柱支持部15には外側の上方に突出部29を設けているので、この突出部29が支柱9の力を受けて変形することで、支柱9の外側面の変形や損傷を防止できる。更に、突出部29は上端ほど厚みt4を薄くしているので、上端ほど変形し易くしているから支柱9が受けた外力に追従して変形しやすい。
また、本実施の形態では、突出部29の先端と最上位置にある略三角形状中空部25cの角部27を略同じ高さとしてあり、内側壁19と外側壁21とが同じ高さなので、支柱9を突出部29にねじ止めすることにより、内側と外側とが同じ高い位置で支柱9を支柱固定具11にねじ31a、31bで固定できる。従って、支柱9を安定に支柱固定具11に固定することができる。
図4を参照して第2実施の形態を説明する。図4は第2実施の形態に係る手摺1に用いられる支柱固定具11の側面図である。この第2実施の形態では、支柱固定具11の突出部29を内側壁19に設け、外側壁21に設けていないことが第1実施の形態と異なっている。尚、この第2実施の形態では、格子5は第1実施の形態よりも格子の目を大きくしてあり、外側からの風圧を受けに難いものが用いられている。
更に、第2実施の形態によれば、多数の人が手摺1に寄りかかって内側から過度の外力を受けて支柱支持部15の上端部が支柱9に押付けられた場合には、支柱支持部15には、内側の上方に突出部29を設けているので、支柱支持部15の突出部29が変形することで、支柱9の内側面の変形や損傷を防止できる。また、第1実施の形態と同様に、突出部29は上端ほど厚みt4を薄くしているので、上端ほど変形し易くしているから支柱9が受けた外力に追従して変形しやすい。
支柱固定具11には、その内側壁19と外側壁21の両方の上端部に各々突出部29を設けているので、各突出部29に支柱9をねじ31a、31bで止めることにより、支柱9を内側と外側との両方をより高い位置で支柱固定部15にねじ止めができる。
例えば、手摺1は、バルコニーの手摺に限らず、廊下や階段等の手摺であっても良い。
略三角形状の中空部25において、一番下の中空部を正三角形状にすることに限らず、二等辺三角形にしてもよいし、各辺の長さが異なる三角形にしても良い。同様に下から2番目、3番目の中空部25b、25cにおいても、二等辺三角形にすることに限らず、正三角形や各辺の長さが異なる三角形にしても良い。
支柱9、9間には、格子5に換えてパネルを設けても良い。
図4に示す支柱固定具11及び図5に示す支柱固定具11は、各々内側と外側を逆にして用いても良い。
第1実施の形態において、図1(b)に示す支柱固定具11に換えて、図4に示す支柱固定具11を室内側と室外側とを逆にして用いても良いし、第2実施の形態において、図4に示す支柱固定具11に換えて、図1(b)に示す支柱固定具11を室内側と室外側とを逆にして用いても良い。
9 支柱
11 支柱固定具
13 躯体固定部
15 支柱支持部
16 躯体
24 頂部
25a 一番下の略三角形状中空部
25b 下から2番目の略三角形状中空部
25c 一番上の略三角形状中空部
29 突出部
Claims (3)
- 中空の支柱と、支柱固定具とを備え、支柱固定具は、躯体に固定する躯体固定部と、支柱の中空内に挿入して支柱を支持する支柱支持部とを有し、支柱支持部には、見込み面に開口する略三角形状の中空部を略三角形の頂部が互い違いに向きを変えて上下方向に複数設けてあることを特徴とする手摺。
- 支柱支持部は、見込み方向の少なくとも一側の上端部に上方へ突設する突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の手摺。
- 複数の略三角形状中空部は、上方の中空部ほど中空の面積を大きくしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の手摺。
Priority Applications (1)
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