JP5068611B2 - 加工装置における加工水の確認方法及び確認装置 - Google Patents

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Description

本発明は、切削装置、研削装置等の加工装置における加工水の確認方法及び確認装置に関する。
IC、LSI等の数多くのデバイスが表面に形成され、且つ個々のデバイスが分割予定ライン(ストリート)によって区画された半導体ウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに加工された後、ダイシング装置(切削装置)によって分割予定ラインを切削して個々のデバイスに分割され、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
ダイシング装置は、半導体ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハに加工水を供給する加工水供給手段と、加工水が供給された領域に切削加工を施す加工手段とから少なくとも構成され、高精度にウエーハを個々のデバイスに分割することができる。
このようなダイシング装置を使用して半導体ウエーハを切削する際に、加工水が適当な領域に、又は適正な分布をもって適量に供給されていないことに起因して、切削屑がウエーハの表面に付着したり、切削溝にチッピングが発生したりしてデバイスの品質を低下させるという問題がある。
よって、本発明の目的は、加工装置によるウエーハの加工の際に、加工水が適正な領域に適量供給されているか、又は適正な分布をもって適量供給されているかを確認可能な加工装置における加工水の確認方法を提供することである。
本発明の他の目的は、加工装置によるウエーハの加工の際に、加工水が適正な領域に適量供給されているか、又は適正な分布をもって適量供給されているかを確認するのに使用する確認装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハに加工水を供給する加工水供給手段と、加工水が供給される領域に加工を施す加工手段とを備えた加工装置における加工水の確認方法であって、複数の圧力センサが表面に配設された検出基板を該チャックテーブルに保持する検出基板の保持工程と、該チャックテーブルに保持された該検出基板に加工水を供給する加工水供給工程と、前記検出基板の圧力センサからの情報を表示手段に表示し、加工水の掛り具合を確認する加工水確認工程と、を具備したことを特徴とする加工装置における加工水の確認方法が提供される。
好ましくは、検出基板の圧力センサからの情報を色分けして表示手段上に表示する。
請求項3記載の発明によると、複数の圧力センサが表面に配設された検出基板と、該検出基板の圧力センサに接続され、該圧力センサからの情報を表示する表示手段と、を具備したことを特徴とする確認装置が提供される。
好ましくは、確認装置は検出基板の圧力センサからの情報を記憶する記憶手段を更に具備している。
本発明の加工装置における加工水の確認方法によると、加工水が適正な領域に適量供給されているか、又は適正な分布をもって適量供給されているかについて確認することができ、必要に応じて加工水供給手段のノズルの位置を調整したり、ノズルの形状を変更したり、噴出口の形状、個数、向きを変更したり、水量を調整したりしてデバイスの品質の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の加工水の確認方法が適用可能なウエーハをダイシングして個々のチップ(デバイス)に分割することのできる切削装置(ダイシング装置)2の外観を示している。
切削装置2の前面側には、オペレータが加工条件等の装置に対する指示を入力するための操作手段4が設けられている。装置上部には、オペレータに対する案内画面や後述する撮像手段によって撮像された画像が表示されるCRT等の表示手段6が設けられている。
図2に示すように、ダイシング対象のウエーハWの表面においては、第1のストリートS1と第2ストリートS2とが直交して形成されており、第1のストリートS1と第2のストリートS2とによって区画されて多数のデバイスDがウエーハW上に形成されている。
ウエーハWは粘着テープであるダイシングテープTに貼着され、ダイシングテープTの外周縁部は環状フレームFに貼着されている。これにより、ウエーハWはダイシングテープTを介してフレームFに支持された状態となり、図1に示したウエーハカセット8中にウエーハが複数枚(例えば25枚)収容される。ウエーハカセット8は上下動可能なカセットエレベータ9上に載置される。
ウエーハカセット8の後方には、ウエーハカセット8から切削前のウエーハWを搬出するとともに、切削後のウエーハをウエーハカセット8に搬入する搬出入手段10が配設されている。ウエーハカセット8と搬出入手段10との間には、搬出入対象のウエーハが一時的に載置される領域である仮置き領域12が設けられており、仮置き領域12には、ウエーハWを一定の位置に位置合わせする位置合わせ手段14が配設されている。
仮置き領域12の近傍には、ウエーハWと一体となったフレームFを吸着して搬送する旋回アームを有する搬送手段16が配設されており、仮置き領域12に搬出されたウエーハWは、搬送手段16により吸着されてチャックテーブル18上に搬送され、このチャックテーブル18に吸引されるとともに、複数の固定手段19によりフレームFが固定されることでチャックテーブル18上に保持される。
チャックテーブル18は、回転可能且つX軸方向に往復動可能に構成されており、チャックテーブル18のX軸方向の移動経路の上方には、ウエーハWの切削すべきストリートを検出するアライメント手段20が配設されている。
アライメント手段20は、ウエーハWの表面を撮像する撮像手段22を備えており、撮像により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の処理によって切削すべきストリートを検出することができる。撮像手段22によって取得された画像は、表示手段6に表示される。
アライメント手段20の左側には、チャックテーブル18に保持されたウエーハWに対して切削加工を施す切削手段24が配設されている。切削手段24はアライメント手段20と一体的に構成されており、両者が連動してY軸方向及びZ軸方向に移動する。
切削手段24は、回転可能なスピンドル26の先端に切削ブレード28が装着されて構成され、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能となっている。切削ブレード28は撮像手段22のX軸方向の延長線上に位置している。
図3を参照すると、切削手段24の分解斜視図が示されている。図4は切削手段24の斜視図である。25は切削手段24のスピンドルハウジングであり、スピンドルハウジング25中に図示しないサーボモータにより回転駆動されるスピンドル26が回転可能に収容されている。切削ブレード28は電鋳ブレードであり、ニッケル母材中にダイヤモンド砥粒が分散されてなる切刃28aを外周部に有している。
30は切削ブレード28をカバーするブレードカバーであり、切削ブレード28の側面に沿って延長する切削水ノズル(加工水ノズル)32が取り付けられている。切削水(加工水)が、パイプ34を介して切削水ノズル32に供給される。ブレードカバー30はねじ穴36,38を有している。
40は着脱カバーであり、ブレードカバー30に取り付けられた際、切削ブレード28の側面に沿って伸長する切削水ノズル(加工水ノズル)42を有している。切削水(加工水)は、パイプ44を介して切削水ノズル42に供給される。
ねじ48を着脱カバー40の丸穴46に挿通してブレードカバー30のねじ穴36に螺合することにより、着脱カバー40がブレードカバー30に固定される。これにより、図4に示すように切削ブレード28の概略上半分がブレードカバー30及び着脱カバー40により覆われる。
50はブレード検出ブロックであり、ねじ54によりブレードカバー30に取り付けられる。ブレード検出ブロック50には発光素子及び受光素子からなる図示しないブレードセンサが取り付けられており、このブレードセンサにより切削ブレード28の切刃28aの状態を検出する。
ブレードセンサにより切刃28aの欠けを検出した場合には、切削ブレード28を新たな切削ブレードに交換する。55はブレードセンサの位置を調整するための調整ねじである。
切削ブレード28を交換する際には、着脱カバー40及びブレード検出ブロック50を図3に示すようにブレードカバー30から取り外し、この状態で切削ブレード28を交換する。
このように構成された切削装置2において、ウエーハカセット8に収容されたウエーハWは、搬出入手段10によってフレームFが挟持され、搬出入手段10が装置後方(Y軸方向)に移動し、仮置き領域12においてその挟持が解除されることにより、仮置き領域12に載置される。そして、位置合わせ手段14が互いに接近する方向に移動することにより、ウエーハWが一定の位置に位置づけられる。
次いで、搬送手段16によってフレームFは吸着され、搬送手段16が旋回することによりフレームFと一体となったウエーハWがチャックテーブル18に搬送されてチャックテーブル18により保持される。そして、チャックテーブル18がX軸方向に移動してウエーハWはアライメント手段20の直下に位置づけられる。
アライメント手段20が切削すべきストリートを検出するアライメントの際のパターンマッチングに用いる画像は、切削前に予め取得しておく必要がある。そこで、ウエーハWがアライメント手段20の直下に位置づけられると、撮像手段22がウエーハWの表面を撮像し、撮像した画像を表示手段6に表示させる。
以下、撮像手段22によるアライメントの概要について説明する。切削装置2のオペレータは、操作手段4を操作することにより、撮像手段22で撮像し、表示手段6上に表示された画像をゆっくりと移動させながらパターンマッチングのターゲットとなるキーパターンを探索する。このキーパターンは、例えばデバイスD中の回路の特徴部分を利用する。
オペレータがキーパターンを決定すると、そのキーパターンを含む画像が切削装置2のアライメント手段20に備えたメモリに記憶される。また、そのキーパターンとストリートS1,S2の中心線との距離を座標値等によって求めその値もメモリに記憶させておく。
さらに、撮像画像を画面上でゆっくりと移動することにより、隣り合うストリートとストリートとの間隔(ストリートピッチ)を座標値等によって求め、ストリートピッチの値についてもアライメント手段20のメモリに記憶させておく。
ウエーハWのストリートに沿った切断の際には、記憶させたキーパターンの画像と実際に撮像手段22により撮像されて取得した画像とのパターンマッチングをアライメント手段20にて行う。このパターンマッチングは、X軸方向に伸長する同一ストリートS1に沿った互いに離間した少なくとも2点で実施する。
まず、A点で撮像した画像を画面上でゆっくりと移動させながら、記憶させたキーパターンと実際の画像のキーパターンとのパターンマッチングを行い、キーパターンがマッチングした状態で画面を固定する。
このようにA点での撮像画面からパターンマッチングを実施したら、チャックテーブル18をX軸方向に移動させてA点とX軸方向に相当離れたB点でのパターンマッチングを行う。
このとき、A点からB点まで一気に移動してパターンマッチングを行うのではなく、B点への移動途中の複数個所で必要に応じてパターンマッチングを実施してY軸方向のずれを補正すべくチャックテーブル18を僅かに回転させてθ補正を行って、最終的にB点でのパターンマッチングを実施することが好ましい。
A点及びB点でのパターンマッチングが完了すると、2つのキーパターンを結んだ直線はストリートS1と平行となったことになり、キーパターンとストリートS1の中心線との距離分だけ切削手段24をY軸方向に移動させることにより、切削しようとするストリートと切削ブレード28との位置合わせを行う。
切削しようとするストリートと切削ブレード28との位置合わせが行われた状態で、チャックテーブル18をX軸方向に移動させるとともに、切削ブレード28を高速回転させながら切削手段24を下降させると、位置合わせされたストリートが切削される。
切削ブレード28によるストリートの切削の際に、切削水供給ノズル32,42から切削水を切削ブレード28及びウエーハWに向かって噴出しながらストリートの切削を遂行する。切削ブレード28に切削水を噴出することにより切削ブレード28を冷却する。
メモリに記憶されたストリートピッチずつ切削手段24をY軸方向にインデックス送りにしながら切削を行うことにより、同方向のストリートS1が全て切削される。更に、チャックテーブル18を90°回転させてから、上記と同様の切削を行うと、ストリートS2も全て切削され、個々のデバイスDに分割される。
切削が終了したウエーハWはチャックテーブル18をX軸方向に移動してから、Y軸方向に移動可能な搬送手段25により把持されて洗浄装置27まで搬送される。洗浄装置27では、洗浄ノズルから水を噴射しながらウエーハWを低速回転(例えば300rpm)させることによりウエーハを洗浄する。
洗浄後、ウエーハWを高速回転(例えば3000rpm)させながらエアノズルからエアを噴出させてウエーハWを乾燥させた後、搬送手段16によりウエーハWを吸着して仮置き領域12に戻し、更に搬出入手段10によりウエーハカセット8の元の収納場所にウエーハWが戻される。
このような切削装置2を使用してウエーハを切削する際に、切削水(加工水)が適当な領域に、又は適正な分布をもって適量に供給されていないことに起因して、切削屑がウエーハWの表面に付着したり、切削溝にチッピングが発生したりしてデバイスDの品質を低下させる恐れがある。
そこで本発明では、切削水が適当な領域に適量供給されているか、又は適正な分布をもって適量供給されているかを確認するために、図5に示すような検出基板(検出ユニット)60を使用する。
検出基板60は、樹脂、セラミックス、シリコン等から形成された円形基板62上に同じく円形の圧力センサユニット64を貼付して構成されている。圧力センサユニット64は、例えば樹脂中に多数の圧力センサ66をマトリックス上に埋め込み、その表面は水に侵食されない材料で被覆されている。
各圧力センサ66はコントローラ68にそれぞれ独立して接続されている。圧力センサ66からの情報はコントローラ68を介してメモリ70に記憶される。コントローラ68は表示手段6に接続されており、圧力センサ66で検出した圧力は表示手段6に表示される。
切削加工中の切削水(加工水)の噴出状態を確認するには、図6に示すように検出基板60をチャックテーブル18で吸着保持し、チャックテーブル18をX軸方向に移動して検出基板60を切削ブレード28の直下に位置付ける。
そして、切削ブレード28を検出基板60に当接しない程度に近づけて、切削ブレード28をウエーハ切削時と同等の回転数で回転させながら切削水供給ノズル32,42から切削水を切削ブレード28及び検出基板60に向かって噴出する。図6において、パイプ34,44は管路72を介して切削水供給源(加工水供給源)74に接続されている。
切削水噴出ノズル32,42から切削水が検出基板60に向かって噴出されると、各圧力センサ66は切削水の噴出圧力及び噴出領域を検出する。各圧力センサ66の情報はコントローラ68に入力され、コントローラ68でリアルタイムに処理されて表示手段6上に例えば圧力の等高線76として表示される。各圧力センサ66からの情報を色分けして表示手段6上に表示することもできる。
メモリ70はROM及びRAMを含んでおり、ROMには例えば基準とする圧力分布が記憶されている。各圧力センサ66からの情報はメモリ70のRAMに記憶され、コントローラ68は基準とする圧力分布と各圧力センサ66が検出した圧力とを比較し、その差分を表示手段6上に表示することもできる。
圧力等高線76の状態に応じて、切削水ノズル32,42の位置を調整したり、ノズルの形状を変更したり、噴出口の形状、個数、向きを変更したり、噴出される水量を調整したりして切削水の供給状態を適正に修正する。これにより、切削ブレード28により切削して得られるデバイスDの品質の向上を図ることができる。
以上の説明では、本発明の加工水の確認方法を切削装置に適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばウエーハの研削時に加工水を供給しながらウエーハの研削を行う研削装置等にも同様に適用することができる。
本発明が適用可能な切削装置の外観斜視図である。 フレームと一体化されたウエーハを示す斜視図である。 切削手段(切削ユニット)の分解斜視図である。 切削手段の斜視図である。 本発明実施形態を示す概略構成図である。 切削水(加工水)の圧力分布検出時の実施形態の概略構成図である。
符号の説明
2 切削装置
6 表示手段
18 チャックテーブル
24 切削手段
26 スピンドル
28 切削ブレード
32,42 切削水ノズル
60 検出基板(検出ユニット)
66 圧力センサ
76 圧力の等高線

Claims (4)

  1. ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハに加工水を供給する加工水供給手段と、加工水が供給される領域に加工を施す加工手段とを備えた加工装置における加工水の確認方法であって、
    複数の圧力センサが表面に配設された検出基板を該チャックテーブルに保持する検出基板の保持工程と、
    該チャックテーブルに保持された該検出基板に加工水を供給する加工水供給工程と、
    前記検出基板の圧力センサからの情報を表示手段に表示し、加工水の掛り具合を確認する加工水確認工程と、
    を具備したことを特徴とする加工装置における加工水の確認方法。
  2. 前記圧力センサからの情報を色分けして前記表示手段に表示する請求項1記載の加工装置における加工水の確認方法。
  3. 複数の圧力センサが表面に配設された検出基板と、
    該検出基板の各圧力センサに接続され、該圧力センサからの情報を表示する表示手段と、
    を具備したことを特徴とする確認装置。
  4. 前記圧力センサからの情報を記憶する記憶手段を更に具備した請求項3記載の確認装置。
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