JP5067452B2 - 時刻情報取得装置および電波時計 - Google Patents

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    • G04R20/10Tuning or receiving; Circuits therefor

Description

この発明は、標準電波に含まれるタイムコード信号から時刻情報を取得する時刻情報取得装置、および、この時刻情報取得装置を備えた電波時計に関する。
従来、標準電波に含まれるタイムコード信号から時刻情報を取得する際には、タイムコード信号を構成する複数のパルス信号について、何れの符号を表わすものかそれぞれ個別に符号判定し、判定された一連の符号に基づいて時刻情報を生成するのが一般的である(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−241351号公報
従来の一般的なタイムコード信号の符号判定方法では、タイムコード信号の個々のパルス信号に対して個別に符号判定を行っている。そのため、タイムコード信号に一時的に多くのノイズが混入した場合、判定した一連の符号のうちノイズが多く混入した部分の符号が誤判定される可能性が高くなる。一部の符号が誤判定されると、整合性チェックでエラーとなって、再度、標準電波の受信処理を繰り返す必要が生じたり、或いは、誤った時刻情報が生成されてしまったりと問題が生じる。
この発明の目的は、一時的なノイズの混入に対して耐性が高く、タイムコード信号から正確な時刻情報を取得することのできる時刻情報取得装置および電波時計を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
標準電波に含まれるタイムコード信号から時刻情報を取得する時刻情報取得装置において、
前記タイムコード信号を構成する個々のパルス信号の、1の符号値と0の符号値とに対する近接度を検出するパルス測定手段と、
前記タイムコード信号に含まれる複数個のパルス信号を1つのグループとしてグループ化するグループ化手段と、
前記タイムコード信号のフレーム内における当該グループの位置に出現する可能性のある符号列を推定する符号列推定手段と、
前記グループ化されたパルス信号が表す符号列が、前記推定されたそれぞれの符号列を表している確率を、前記近接度に基づき判定する符号列判定手段と、
前記符号列判定手段により確率が高いと判定された符号列に基づいて前記時刻情報を生成する時刻情報生成手段と、
を備えていることを特徴とする時刻情報取得装置である。
本発明に従うと、タイムコード信号に一時的に多くのノイズが混入した場合でも、パルス信号が表わす符号を個別に判定するのでなく、複数個のパルス信号を1つのグループとして、このグループ単位で確率の大小により符号列を判定する。それゆえ、個別の判定では誤りとなる場合でも、グループ単位の判定によりこの誤りが正される可能性が高くなるという効果が得られる。
本発明の実施形態の電波時計の全体構成を示すブロック図である。 CPUが実行する時刻修正処理の制御手順を示すフローチャートである。 図2のステップS6で実行されるデコード処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 パルス信号の特徴部分のサンプリング処理の内容を説明する図である。 図3のステップS14で実行される1分桁の4ビット符号列判定処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 ノイズの無い理想的なタイムコード信号における1分桁4ビットについて0符号および1符号のパルス信号に対する近接度をそれぞれ表わした図表であり、(a)は、x時08分に送受信された第1フレームのもの、(b)は、x時09分に送受信された第2フレームのものである。 1分桁グループの符号列の判定パターンと図6の近接度に基づく合計値を表わした図表である。 ノイズの混入されたタイムコード信号における1分桁4ビットについての0符号および1符号のパルス信号に対する近接度をそれぞれ表わした図表であり、(a)は、x時08分に送受信された第1フレームのもの、(b)は、x時09分に送受信された第2フレームのものである。 1分桁グループの符号列の判定パターンと図8の近接度に基づく合計値を表わした図表である。 図3のステップS15で実行される10分桁の3ビット符号列判定処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 10分桁グループの判定パターンと1分桁グループの判定パターンとの関係を説明する図である。 10時桁グループの判定パターンと1時桁グループの判定パターンとの関係の第1態様を説明する図である。 10時桁グループの判定パターンと1時桁グループの判定パターンとの関係の第2態様を説明する図である。 100日桁グループの判定パターンと10日桁グループの判定パターンと1日桁グループの判定パターンとの関係を説明する図である。 10年桁グループの判定パターンと1年桁グループの判定パターンとの関係を説明する図である。 曜日桁グループの判定パターンを示す図表である。 ドイツと英国のタイムコードに対応する10日桁グループの判定パターンと1日桁グループの判定パターンとの関係を説明する図である。 ドイツと英国のタイムコードに対応する10月桁グループの判定パターンと1月桁グループの判定パターンとの関係を説明する図である。 ドイツのタイムコードに対応する曜日桁グループの判定パターンを示す図表である。 タイムコード信号の立ち上がりタイミングの検出に基づく近接度の求めかたを説明する図である。 日本のタイムコードのフォーマットを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態である電波時計1の全体構成を示すブロック図である。
この実施形態の電波時計1は、タイムコードの含まれる標準電波を受信して自動的に時刻修正する機能を有した電子時計であり、文字板上で回転する指針(秒針2、分針3、時針4)と、文字板上に露出されて各種の表示を行う液晶表示器7とによって、それぞれ時刻を表示するようになっている。
この電波時計1は、図1に示すように、標準電波を受信するアンテナ11と、標準電波を復調してタイムコード信号を生成する電波受信回路(電波受信手段)12と、種々のタイミング信号を発生させる発振回路13および分周回路14と、現在時刻を計数する計時回路(計時手段)15と、秒針2を回転駆動する第1モータ16と、分針3および時針4を回転駆動する第2モータ17と、第1モータ16および第2モータ17の回転駆動を各指針に伝達する輪列機構18と、複数の操作ボタンを有し外部から操作指令を入力する操作部19と、機器の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)20と、CPU20に作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)21と、各種の制御データおよび制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)22等をさらに備えている。
電波受信回路12は、アンテナ11により受信された信号を増幅する増幅部、受信信号の中から標準電波に対応する周波数成分のみを抽出するフィルタ部、振幅変調されている受信信号を復調してタイムコード信号を抽出する復調部、復調されたタイムコード信号をハイレベルとローレベルの信号に波形整形して外部へ出力するコンパレータ等を備えている。この電波受信回路12は、特に制限されるものではないが、標準電波が振幅大のときに出力がローレベルとなり、標準電波が振幅小のときに出力がハイレベルとなるローアクティブの出力構成となっている。
分周回路14は、CPU20からの指令を受けてその分周比を様々な値に変更することが可能なものであり、さらに、複数種類のタイミング信号をCPU20へ並列的に出力可能な構成になっている。例えば、計時回路15の計時データを1秒周期で更新するために、1秒周期のタイミング信号を生成してCPU20へ供給するとともに、電波受信回路12から出力されるタイムコード信号を取り込む際には、サンプリング周波数のタイミング信号を生成してCPU20に供給するようになっている。
第1モータ16および第2モータ17は、ステッピングモータであり、第1モータ16は秒針2を、第2モータ17は分針3および時針4を、それぞれ独立にステップ駆動するものである。通常の時刻表示状態において、第1モータ16は1秒毎に1ステップ駆動されて1分間で秒針2を1回転させる。第2モータ17は10秒毎に1ステップ駆動されて60分で分針3を1回転させ、12時間で時針4を1回転させる。
RAM21には、都市データの記憶領域21aが設けられている。都市データは、ユーザが操作部19を介して設定入力するもので、この都市データに基づいて受信する標準電波の種類(例えば日本の標準電波JJY、米国の標準電波WWVB、英国の標準電波MSFなど)が判別可能になっている。なお、この標準電波の種類の判別方法は、上記の都市データに基づくものに限られず、種々の方法を適用可能である。例えば、複数種類の標準電波を受信してみて、実際に受信可能な標準電波を探し出すことによって判別するように構成することもできる。
ROM22には、制御プログラムの一つとして、標準電波を受信して時刻を自動的に修正する時刻修正処理のプログラム22aが格納されている。
次に、上記構成の電波時計1において実行される時刻修正処理について説明する。図2には、CPUにより実行される時刻修正処理のフローチャートを示す。
時刻修正処理は、予め設定された時刻になった場合、或いは、操作部19を介して所定の操作指令の入力が行われた場合に開始される。
時刻修正処理の実行中には、秒針2の1秒毎の運針が停止するように制御される一方、分針3と時針4の10秒毎の運針は継続するように制御される。そのため、時刻修正処理が開始されると、先ず、CPU20は、秒針2を文字板上の電波受信中を表わす位置へ早送りさせて、RAM21中の秒針2の運針フラグをオフに設定する(ステップS1)。これにより、秒針2の1秒毎の運針処理が停止される。また、この時刻修正処理と並列的に時刻表示処理が実行されることで分針3と時針4の10秒毎の運針が継続される。
次に、CPU20は、現在受信可能な標準電波の種類を特定するためにRAM21から都市データを読み込む(ステップS2)。そして、現在受信可能な標準電波に対応するように電波受信回路12を作動させて受信処理を開始させる(ステップS3)。これにより、標準電波が受信されてハイレベルとローレベルで表わされるタイムコード信号が電波受信回路12からCPU20へ供給される。
タイムコード信号が供給されたら、先ず、CPU20は、このタイムコード信号から秒同期点(0.0秒、1.0秒、〜59.0秒の同期点)の検出を行う秒同期検出処理(ステップS4)と、分同期点(x分00秒(xは任意の値)の同期点)の検出を行う分同期検出処理(ステップS5)を実行する。
ステップS4の秒同期検出処理は、例えば、複数秒にわたってタイムコード信号をサンプリングして、秒同期点の波形変化(例えば日本の標準電波JJYであればハイレベルからローレベルへの変化)が1秒周期で現れるタイミングを検出して、このタイミングを秒同期点と決定することで行われる。
ステップS5の分同期検出処理は、タイムコード信号のフレームの開始点にあるマーカーパルス(それぞれパルス幅が200msの2連続のパルスの後方)を検出して、このマーカーパルスの開始点を分同期点として決定することで行われる。
秒同期点と分同期点が検出されると、続いて、CPU20は、検出された秒同期点と分同期点を基準にしてタイムコード信号に含まれる複数のパルス信号の符号判定を行って時刻情報を生成するデコード処理を実行する(ステップS6)。このデコード処理のプログラムとCPU20により時刻情報取得装置が構成される。このデコード処理については後に詳述する。
デコード処理により時刻情報が取得されたら、CPU20は、この時刻情報に基づいて計時回路15の計時データを修正する(ステップS7:時刻修正手段)。さらに、必要があれば分針3と時針4を早送りして指針の位置を修正する(ステップS8)。また、停止していた秒針2が計時データに同期して駆動されるように、秒針2の運針フラグをオンにして(ステップS9)、この時刻修正処理を終了する。
続いて、上記ステップS6で実行されるデコード処理について詳細に説明する。
図3は、上記デコード処理の詳細な制御手順を示したフローチャートである。図4には、このデコード処理のステップS11で実行される特徴部分のサンプリング処理を説明する図を示す。また、図21には、日本のタイムコードのフォーマットを表わした図を示す。
図21に示すように、標準電波に含まれるタイムコードは、1秒毎に60個の符号が配列されて1フレームのコードが構成される。60個の符号のうち、フレーム開始点から0秒、9秒、19秒、・・・59秒には、フレーム内の位置を表わすマーカー(M)およびポジションマーカー(P1〜P5,P0)が配置される。その他の箇所には0符号又は1符号が配置されて、時刻情報の分、時、通算日、年、曜日、うるう秒、パリティが表わされる。
従って、図3のデコード処理に移行すると、CPU20は、先ず、0符号又は1符号が配置される箇所の各パルス信号に対してその特徴部分のサンプリングを行う(ステップS11:パルス測定手段:サンプリング手段)。
ここで、特徴部分とは、判定対象となる複数種類のパルス信号において信号レベルが異なる区間のことであり、日本のタイムコードにおいては、図4に示すように、理想的な0符号のパルス信号(「0信号」と記す)と、理想的な1符号のパルス信号(「1信号」と記す)とで、信号レベルが異なる区間、すなわち、秒同期点t0を基準に500ms〜800msの範囲である。図4(c)に示すように、CPU20は、この特徴部分の信号レベルの検出を所定のサンプリング間隔で複数回(例えば10回)行う。
そして、1つのパルス信号に対してサンプリング処理を行ったら、このサンプリング処理で検出されたハイレベルの数およびローレベルの数をタイムコードのビット位置に対応させてRAM21に記憶する(ステップS12)。ノイズの混入がなければ、1符号のパルス信号であればハイレベルが10個でローレベルが0個となり、0符号のパルス信号であればハイレベルが0個でローレベルが10個となる。
サンプリング結果を記憶させたら2フレーム分の処理を完了したか判別し(ステップS13)、未だであればステップS11に戻り、完了していれば次のステップに進む。これららステップS11〜S13のループ処理により、2フレームのタイムコード信号の0符号又は1符号が配置される範囲の各パルス信号について、その特徴部分のサンプリング処理とその結果の記憶とが行われる。
2フレーム分のサンプリング処理とその結果の記憶が完了したら、この記憶したサンプリング結果のデータを用いてタイムコード信号の符号列の判定を行っていく。符号列の判定は、個々のパルス信号ごとに行うのではなく、複数のパルス信号をまとめたグループ毎に行う。具体的には、先ず、1分桁の値を表わす4ビット(分同期点から05秒〜08秒の4ビット)を1グループとして、このグループの符号判定を行う(ステップS14)。このステップS14に加えて、続いて示されるステップS15,S17,S18,S21〜S26の各処理により符号列判定手段がそれぞれ構成されている。
ここで、先ず、この1分桁の4ビット符号列のグループ単位での判定処理について具体的に説明する。
図5には、ステップS14の1分桁4ビット符号列判定処理の手順を示すフローチャートを示す。
1分桁4ビット符号列判定処理に移行すると、先ず、CPU20は、ステップS11〜S13のループ処理で記憶した特徴部分のサンプリング結果のデータから、第1フレームの受信で取得した1分桁4ビット(分同期点から05秒〜08秒の4ビット)のパルス信号のサンプリング結果をそれぞれ読み出す。そして、個々のパルス信号ごとに、ハイレベル数を1信号の近接度とし、ローレベル数を0信号の近接度として、それぞれ設定する(ステップS31)。
次に、CPU20は、同様に、第2フレームの受信で取得した1分桁4ビットのパルス信号のサンプリング結果を読み出して、個々のパルス信号ごとに、ハイレベル数を1信号の近接度とし、ローレベル数を0信号の近接度として、それぞれ設定する(ステップS32)。
図6には、ノイズの無い理想的なタイムコード信号における1分桁4ビットについて0信号および1信号に対する近接度をそれぞれ表わした図表を示す。同図(a)は、x時08分に送受信された第1フレームのもの、(b)は、x時09分に送受信された第2フレームのものである。
08分に送受信される1分桁4ビットの符号列は、十進数で「8」を表わすBCD(Binary Coded Decimal)表記“1000”の符号列となり、09分に送受信される1分桁4ビットの符号列は、十進数で「9」を表わすBCD表記“1001”の符号列となる。従って、図6(a)、(b)に示すように、ノイズの無い理想的なタイムコード信号の場合、当該4ビットの個々のパルス信号の近接度は、合致する符号に対する近接度が「10」となり、合致しない符号に対する近接度が「0」となる。
図8には、ノイズの混入されたタイムコード信号における1分桁4ビットについての0符号および1符号のパルス信号に対する近接度をそれぞれ表わした図表を示す。同図(a)は、x時08分に送受信された第1フレームのもの、(b)は、x時09分に送受信された第2フレームのものである。
一方、図8(a),(b)に示すように、ノイズの混入のあるタイムコード信号の場合には、1分桁4ビットの個々のパルス信号の近接度は、合致する符号に対する近接度が「10」より小さくなったり、合致しない符号に対する近接度が「0」より大きくなったりと、それぞればらつく。図8(a)の「4分bit」の列に示すように、ノイズが多くなることで、合致するはずの0信号に対する近接度よりも、合致しないはずの1信号に対する近接度の方が大きな値になったりもする。
従って、上記の近接度の大小に応じて各ビットの符号判定を個別に行った場合、図6(a),(b)のノイズの無い理想的なタイムコード信号では、近接度が大きい方を選択して、第1フレームの符号列が「1000」、第2フレームの符号列が「1001」と正しく判定できる。一方、図8(a),(b)のノイズが混入されたタイムコード信号では、近接度が大きい方を選択すると、第1フレームの符号列が「1101」、第2フレームの符号列が「1001」と誤判定となる場合がある。
そこで、この実施形態のデコード処理では、個々のパルス信号ごとに符号判定を行うのではなく、複数のパルス信号を1つのグループとして、このグループの符号列をまとめて判定するようになっている。すなわち、2フレームにわたって各グループに出現する可能性のある符号列の組み合わせを判定パターンとし、上記の各符号に対する近接度に基づいて各判定パターンの発生確率の大小を表わす値をそれぞれ求め、発生確率が一番大きな判定パターンの符号列を判定結果とする。
図7には、1分桁グループの符号列の判定パターンと図6の近接度の合計値を表わす図表を示す。図9には、1分桁グループの符号列の判定パターンと図8の近接度の合計値を表わす図表を示す。
詳細には、1分桁4ビットの部分に出現する可能性のある符号列の組み合わせは、図7および図9の「第1フレーム」の列と「第2フレーム」の列にそれぞれ示す10パターンである。すなわち、第1フレームは十進数で「0,1,2,〜,9」、BCD表記で「(0000),(0001),(0010),〜,(1001)」の符号列に、第2フレームは十進数で第1フレームの値に「+1」加算した値「1,2,〜,9,0」、BCD表記で「 (0001),(0010),〜,(1001),(0000)」の符号列となる。1分桁の値は1フレームごとに「+1」更新されるからである。
従って、CPU20は、2フレームにわたる上記10パターンの符号列(4ビット×2フレーム=8ビット)の各組み合わせについて、該当の符号に対する各パルス信号の近接度を合計することで、各判定パターンの発生確率の大小を表わす値をそれぞれ求める(ステップS33)。例えば、図7の第1フレームが「0:(0000)」、第2フレームが「1:(0001)」の判定パターンについては、第1フレームの4ビットの0信号に対する近接度(図6(a)参照)を合計し、第2フレームの上位3ビットは0信号に対する近接度を、下位1ビットは1信号に対する近接度(図6(b)参照)を合計する。その結果が「60」となっている。
このような計算を、出現する可能性のある符号列の10パターンの組み合わせについてそれぞれ実行する。図7の「近接度の合計値」の欄において、「1分前」の列には第1フレームのみの近接度の合計値が、「今回」の列には第2フレームのみの近接度の合計値が、「合計」の列には2フレーム分の近接度の合計値が示されている。
次に、上記のような計算を行ったら、2フレーム分の近接度の合計値を比較して、その中で最大となる符号列の判定パターンが一番確率の高いものとして、受信したタイムコード信号の1分桁の符号列のパターンとして決定する(ステップS34:時刻情報生成手段)。
図7の例では、図表中で網掛けにより示すように、合計値「80」が最大なので、この行の符号列パターンである第1フレーム「8:(1000)」、第2フレーム「9:(1001)」の判定パターンを1分桁4ビットの符号列として決定する。なお、1分前と今回と2フレーム分のサンプリングを行っているので、直前に受信した第2フレームの値「9分」を、現在の時刻情報の1分桁の値として決定する。
図8および図9に示すように、ノイズの混入があって、個々にパルス信号の符号判定を行うと誤判定が生じるような場合でも、1分桁の4ビットを1グループとして2フレーム分の符号列を組み合わせた10パターンについて、それぞれ発生確率に関する値を計算することで、図9の図表中で網掛けにより示すように、2フレーム分の近接度の合計値「53」が最大となって、この行の符号列パターンである第1フレーム「8:(1000)」、第2フレーム「9:(1001)」の判定パターンを1分桁4ビットの符号列として決定することができる。
図9の図表中で網掛けにより示すように、第1フレームのみの近接度の合計値は「9:(1001)」の符号列で最大値「28」となり、第1フレームのみで符号判定を行った場合には誤判定となるが、2フレームで近接度の合計を求めていることで、正しい判定結果が得られている。
1分桁の4ビットの符号列の判定が済んだら(図3のステップS14)、続いて、10分桁の値を表わす3ビット(分同期点から01秒〜03秒の3ビット)の符号列を1グループとして、このグループの符号判定を行う(ステップS15)。
図10には、この10分桁3ビット符号列判定処理の手順を示すフローチャートを示す。
10分桁3ビット符号列判定処理に移行すると、先ず、CPU20は、ステップS11〜S13のループ処理で記憶した特徴部分のサンプリング結果のデータから、第1フレームの受信で取得した10分桁3ビットのパルス信号のサンプリング結果をそれぞれ読み出す。そして、個々のパルス信号ごとに、ハイレベル数を1信号に対する近接度とし、ローレベル数を0信号に対する近接度として、それぞれ設定する(ステップS41)。
次に、CPU20は、同様に、第2フレームの受信で取得した10分桁3ビットのパルス信号のサンプリング結果を読み出して、個々のパルス信号ごとに、ハイレベル数を1信号に対する近接度とし、ローレベル数を0信号に対する近接度として、それぞれ設定する(ステップS42)。
続いて、CPU20は、10分桁3ビットを1つのグループとして、2フレームにわたってこのグループの部分に出現する可能性のある符号列の組み合わせを判定パターンとし、各判定パターンについて上記の近接度に基づき発生確率の大小を表わす値(近接度の合計)を求める(ステップS43)。
図11には、10分桁3ビットの判定パターンと1分桁4ビットの判定パターンとの関係を説明する図である。
10分桁3ビットの部分に出現する可能性のある符号列は、1分桁の繰り上がりがなければ、第1フレーム(1分前)も第2フレーム(今回)も十進数表記で「0〜5」の同じ値となる。また、1分桁の繰り上がりがあれば、第1フレームが十進数表記「0〜5」で、第2フレームが第1フレームの値に「+1」加算した値「1〜5,0」となる。これらの各組合せが、図11の「10分桁」の図表の上半分(或いは下半分)の12個の判定パターンに示されている。
従って、ステップS43の演算処理では、上記の12パターンの符号列(3ビット×2フレーム=6ビット)の各組み合わせについて、該当の符号に対する各パルス信号の近接度を合計することで、各判定パターンの発生確率の大小を表わす値をそれぞれ求める。
そして、上記の計算を行ったら、12パターンの発生確率の大小を近接度の合計値を比較して、最大値の判定パターンをタイムコード信号の10分桁の符号列のパターンとして決定する(ステップS44:時刻情報生成手段)。
10分桁の3ビットの符号列の判定が済んだら(図3のステップS15)、続いて、現在までに判定した1分桁と10分桁の符号列の整合性チェックを行う(ステップS16)。
整合性チェックにおいては、図11の矢印で表わした「1分桁」の判定パターンと「10分桁」の判定パターンとの対応関係に示すように、1分桁の判定結果と10分桁の判定結果との関係によって良(OK)か不良(NG)か判断される。すなわち、1分桁の判定結果が繰り上がりのないとき(確定値「1〜9」のとき)には、「10分桁」の図表の上半分の「判定パターン」および「時刻確定値」が適用される。すなわち、第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とで同じ値となるパターンなら、整合性チェックの結果を良として、その値を現在時刻の10分桁の値として確定する。また、第1フレームと第2フレームとで「+1」異なるパターンが判定結果となった場合には、整合性チェックの結果をエラーとする。
一方、1分桁の判定結果が繰り上がりのあるとき(図11中、網掛けで示す確定値「0」のとき)には、「10分桁」の図表の下半分の「判定パターン」および「時刻確定値」が適用される。すなわち、第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とで同じ値となるパターンが判定結果となった場合には、整合性チェックの結果をエラーとする。また、第1フレームと第2フレームとで「+1」異なるパターンが判定結果となった場合には、第2フレームの値を現在時刻の10分桁の値として確定する。
ステップS16の整合性チェックの結果、不良(NG)の結果であれば、エラー処理(ステップS27)を行って、このデコード処理を終了する。良(OK)の結果であれば、次に進む。
次に進んだら、1時桁を表わす4ビット(分同期点から15秒〜18秒の4ビット)の符号列を1グループとして、このグループの符号判定を行い(ステップS17)、続いて、10時桁を表わす2ビット(分同期点から12秒、13秒の2ビット)の符号列を1グループとして、このグループの符号判定を行う(ステップS18)。符号列の判定方法は、ステップS14,S15のものと同様である。
そして、上記の1時桁の判定結果と10時桁の判定結果との整合性チェックを行う(ステップS19)。
図12と図13には、10時桁グループの判定パターンと1時桁グループの判定パターンとの関係を説明する図を示す。図12は、時キャリーがないときの関係図、図13は、時キャリーがあるときの関係図である。
ステップS19の整合性チェックは、ステップS15で判定された10分桁の符号列の結果に基づいて図12のパターンと図13のパターンとの何れかが選択的に実行される。先ず、10分桁の符号列の判定結果が「5→0」以外で、時桁への繰り上がりがない場合には、図12に示すパターンで整合性チェックが実行される。すなわち、図12の「10時桁」および「1時桁」の図表で第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とが同じ値となるパターンが判定結果となれば、整合性チェックの結果は良として、「時刻確定値」の列に示す値を現在時刻の1時桁および10時桁の値として確定する。一方、第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とで「+1」だけ値が異なるパターンや、1時桁の判定結果が「9→0」または「3→0」の繰り上がりのある判定パターンであれば、整合性チェックの結果をエラーとする。
逆に、10分桁の判定結果が「5→0」で時桁への繰り上がりがある場合には、図13に示すパターンで整合性チェックが行われる。すなわち、1時桁の値が、第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とで同じになるパターンが判定結果となれば、整合性チェックの結果をエラーとする。
一方、1時桁の値が、第1フレーム(1分前)と第2フレーム(今回)とで「+1」異なるパターンや、「9→0」または「3→0」の繰り上がりのある判定結果であれば、10時桁の判定結果がそれに対応するものであるか否かにより整合性の良否を判断する。すなわち、図13の矢印に対応関係を示すように、1時桁の判定結果が繰り上がりのないパターンaのときには、10時桁の判定結果は第1および第2フレームで同一値となるパターンAのときに整合性チェックの結果を良とする。また、1時桁の判定結果が「9→0」のパターンbのときには、10時桁の判定結果が「0→1」或いは「1→2」のパターンBの場合に整合性チェックの結果を良とする。また、1時桁の判定結果が「3→0」のパターンcにときには、10時桁の判定結果が「2→0」のパターンCの場合に整合性チェックの結果を良とする。1時桁と10時桁の判定結果が上記の対応関係以外のときには、整合性チェックの結果をエラーとする。
さらに、ステップS19の整合性チェックでは、10時桁と1時桁の確定値に基づき、10時桁と1時桁の2桁の数値が「24〜29」と時刻の値として発生し得ない値になっていれば、整合性チェックの結果をエラーとする。
ステップS19の整合性チェックの結果、不良(NG)の結果であれば、エラー処理(ステップS27)を行って、このデコード処理を終了する。一方、良(OK)の結果であれば、次に進む。
次に進んだら、現段階までのタイムコード信号の判定結果から、日キャリー(日桁への繰り上がり)が発生しているか否かの判別を行う(ステップS20:繰り上り判別手段,判定中止手段)。すなわち、図13の図表で網掛けにより示すように、1時桁が「3→0」で10時桁が「2→0」の判定結果のときに日キャリーが発生し、その他の場合には、日キャリーの発生はない。従って、これらの1時桁と10時桁の判定結果に基づいて日キャリーの有無を判別する。
その結果、日キャリーが有ると判別されたら、その後の符号列の判定処理は行わずに、エラー処理(ステップS27)を行って、このデコード処理を終了する。一方、日キャリーが無いと判別されたら、次の符号列の判定処理へ進む。
次に進んだら、順次、通算日の1日桁を表わす4ビット(分同期点から30秒〜33秒の4ビット)を1グループとした符号判定(ステップS21)、通算日の10日桁を表わす4ビット(分同期点から25秒〜28秒の4ビット)を1グループとした符号判定(ステップS22)、通算日の100日桁を表わす2ビット(分同期点から22秒、23秒の2ビット)を1グループとした符号判定(ステップS23)を、それぞれ実行する。
図14には、1日桁グループ、10日桁グループおよび100日桁グループの各判定パターンの関係を説明する図を示す。
ステップS21〜S23の符号判定の処理では、該当する複数ビットに2フレームにわたって出現する可能性のある値を組合せた判定パターンとして、図14の各図表の「判定パターン」の列に示される複数のパターンが適用される。そして、これらの各判定パターンについて近接度の合計を算出し、合計値が最大となる判定パターンの値を現在日時の対応する桁の確定値とする。
ここで、図14の各図表の「×」マークで示すように、1日桁、10日桁、100日桁の符号判定では、繰り上がりにより第1フレームと第2フレームとで値が異なるパターンについては、判定パターンの中から除外されている。これは、ステップS20の判別処理で、日キャリーが発生している場合に、エラーとしてそれ以降の符号列の判定を行わないようにしているからである。このように日キャリーのあるパターンを判定パターンの中から除外することで、1日桁以降の桁の符号判定処理において符号列の判定パターンの組合せ数を減らして、CPU20の演算処理の負荷が低減されるようになっている。
なお、上記の通算日の各桁の符号判定後に、通算日の3桁の値が「367〜399,000」など年間通算日としてあり得ない値となっている場合には、整合性の不良としてエラー処理に移行するようにすると良い。
通算日の各桁の符号判定が済んだら、続いて、1年桁を表わす4ビット(分同期点から45秒〜48秒の4ビット)を1グループとした符号判定(ステップS24)、10年桁を表わす4ビット(分同期点から41秒〜44秒の4ビット)を1グループとした符号判定(ステップS25)、曜日を表わす3ビット(分同期点から50秒〜52秒の3ビット)を1グループとした符号判定(ステップS26)を、それぞれ実行する。
図15には、1年桁グループと10年桁グループの各判定パターンの関係を説明する図を、図16には、曜日桁グループの各判定パターンを説明する図を示す。
ステップS24〜S26の符号判定の処理では、該当する複数ビットに2フレームにわたって出現する可能性のある値を組み合わせた判定パターンとして、図15と図16の各図表の「判定パターン」の列に示される複数のパターンが適用される。そして、これらの各判定パターンについて近接度の合計を算出し、合計値が最大となる判定パターンの値を、現在の西暦下2桁の年数および曜日を表わす確定値とする。
ここで、図15と図16の各図表の「×」マークで示すように、1年桁、10年桁、曜日桁の符号判定では、繰り上がりにより第1フレームと第2フレームとで値が異なるパターンについては、判定パターンの中から除外されている。ステップS20の判別処理で日キャリーが発生している場合にそれ以降の符号判定を行わないようにしているからである。それにより、CPU20の演算処理の負荷が低減されるようになっている。
そして、上記一連の符号判定が済んだら、このデコード処理を終了して、時刻修正処理(図2)の次のステップへ移行する。そして、上述したように、取得された時刻情報に基づいて内部時刻や表示時刻が自動的に修正されるようになっている。
以上のように、この実施形態の電波時計1およびそのデコード処理によれば、先ず、タイムコード信号に含まれる個々のパルス信号について各符号のパルス信号にどれだけ近いかを表わす近接度がそれぞれ測定される。さらに、タイムコード信号に含まれる複数個のパルス信号を1つのグループとして、当該グループの部分に出現する可能性のある符号列の中から何れの符号列となる確率が高いか、上記の近接度に基づいて計算する。そして、その結果に基づいて、当該グループの部分の符号列を確定するようになっている。それ故、一時的に多くのノイズが混入して、個々のパルス信号ごとに符号判定していたのでは誤りが生じる場合でも、グループ単位の符号判定によりこの誤りが正される可能性が高くなる。
従って、符号判定で誤りが生じた場合に、整合性チェックでエラーとなって、再度の受信処理を繰り返す必要が生じるか、或いは、次回の電波受信まで時刻情報の生成が中断されるような構成であっても、正しい符号判定が行われる可能性が高くなることで、受信処理の繰り返しや次回の電波受信まで時刻情報の生成が中断されるといった事態の発生頻度を少なくし、短時間のうちに正しい時刻情報を取得することが可能となる。
また、上記実施形態の電波時計1およびそのデコード処理によれば、2フレーム分のタイムコード信号について各パルス信号の近接度の測定を行い、2フレームにわたって出現する可能性のある符号列の判定パターンの中から確率の高い符号列を判定するようになっているので、より正確に符号列の判定を行えるようになっている。
また、上記実施形態の電波時計1およびそのデコード処理によれば、2フレームのタイムコード信号の符号判定の過程で1日桁に繰り上がりが生じていると判定された場合には、1日桁以上の桁の符号判定を行わないように構成されている。従って、1日桁以上の桁の符号判定を行うときに、桁上がりがある判定パターンは出現する可能性がないものとして除外され、この判定パターンの近接度の合計値の計算を省くことができる。従って、CPU20の符号判定処理に掛かる負荷を低減することができる。
また、上記実施形態の電波時計1およびそのデコード処理によれば、符号判定をまとめて行うグループとして、1分桁、10分桁、1時桁、10時桁、1日桁、10日桁、100日桁、曜日桁の各グループを適用している。それゆえ、各グループの部分に出現する可能性のある符号列と、出現する可能性のない符号列との切り分けが容易なものとなり、符号判定処理の単純化が図れる。
また、上記実施形態では、判定対象となる0信号と1信号との特徴部分でサンプリングを行って、0信号に近い信号レベルの数と、1信号に近い信号レベルの数とをカウントして、これらを0信号と1信号に対する近接度とするように構成されている。従って、0信号と1信号とにどれだけ近いかを表わす値を、容易に且つ適切に求めることができる。
また、上記実施形態では、グループの部分に出現する可能性のある符号列の各判定パターンについて、当該符号列に対する個々のパルス信号の各近接度を合計した値を、当該符号列となる確率の大小を表わす合計値として計算し、この合計値に基づいて符号列を確定するようになっている。それゆえ、各グループの符号列の判定を容易に且つ適切に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態では、日本の標準電波JJYのタイムコードに対して符号判定を行う例を示したが、フォーマットの異なるタイムコードに対しても、下記のように適宜対応することができる。
図17〜図19には、日本の標準電波JJYと異なるフォーマットのタイムコードに対する符号列のグループ分けと符号列の判定パターンの一例を表わした説明図を示す。図17と図18は、ドイツおよび英国の標準電波DCF,MSFのタイムコードに対する月日を表わす符号列のグループ分けと判定パターンとを示す説明図、図19は、ドイツの標準電波DCFのタイムコードに対する曜日を表わす符号列のグループ分けと判定パターンとを示す説明図である。
標準電波JJY(日本)、WWVB(米国)のタイムコードは、年間の通算日によって月日が表わすフォーマットを採用しているが、標準電波DCF(ドイツ),MSF(英国)のタイムコードは、月と日が個別の値で表わすフォーマットを採用している。従って、標準電波DCF(ドイツ)、MSF(英国)のタイムコードの場合には、図17と図18に示すように、1日桁を表わす複数ビット、10日桁を表わすビット、1月桁を表わす複数ビット、10月桁を表わす複数ビットを、それぞれ符号列を判定する各グループとする。そして、日キャリーの場合を除外すれば、2フレームにわたって上記の各グループの部分に出現する可能性のある符号列の組合せパターンとして、各図表の「判定パターン」の列に示されるものが適用されることになる。そして、上記実施形態と同様に、これらの各判定パターンについて近接度の合計を算出して、合計値が最大となる判定パターンから月日の値を確定することができる。
また、標準電波JJY(日本)、WWVB(米国)、MSF(英国)のタイムコードは「0〜6」の値により曜日を表わすフォーマットを採用しているが、標準電波DCF(ドイツ)のタイムコードは「1〜7」の値により曜日を表わすフォーマットを採用している。従って、標準電波DCF(ドイツ)のタイムコードの場合には、図19に示すように、曜日桁のグループの部分に2フレームにわたって出現する可能性のある符号列の組合せパターンとして、日キャリーの場合を除外すれば、図表の「判定パターン」の列に示されるものが適用されることになる。そして、上記実施形態と同様に、これらの各判定パターンについて近接度の合計を算出して、合計値が最大となる判定パターンから曜日の値を確定することができる。
図20には、個々のパルス信号の近接度の検出方法のその他の例を説明する図を示す。
また、上記実施形態では、個々のパルス信号が1信号と0信号にどれだけ近いか近接度を求めるのに、1信号と0信号の特徴部分の信号レベルをサンプリングする例を示したが、図20に示すような方法で近接度を求めることもできる。図20の例は、タイムコード信号のハイレベルからローレベルへの立ち下がりの変化、又はローレベルからハイレベルへの立ち上がりの変化が、CPU20によって検出される構成に対応するものである。この構成においては、図20(c)に示すように、CPU20により秒同期点t0からタイムコート信号の立ち上がりが検出される時点t1までの時間をカウントさせ、この時間が1信号の500msに近いか、0信号の800msに近いかを、例えば、タイムコード信号の立ち上がり時点t1と1信号又は0信号の立ち上がり時点との時間差a,bを用いて数値化することで、1信号に対する近接度と、0信号に対する近接度とを求めるようにしても良い。
また、上記実施形態では、符号列の判定をまとめて行うグループとして、時刻情報の各桁を表わす夫々のグループを適用した例を示したが、グループの分けかたは様々に変更可能である。例えば、複数フレームのタイムコード信号で符号判定を行う場合には、ランダムに選択した複数ビットを1つのグループとして複数フレームのタイムコード信号からこの複数ビットの符号列の判定を行うこともできる。
また、時刻情報の各桁を表わす複数ビットとパリティビットとを合わせて1グループとして、このグループの符号列の判定をまとめて行うようにしても良いし、また、符号列を判定した後に、パリティビットの値から整合性チェックを行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、2フレーム分のタイムコード信号から各パルス信号の近接度の測定を行い、2フレームにわたって出現する可能性のある符号列の判定パターンの中から確率の高い符号列を割り出すようにしているが、3フレームや4フレームなど多数フレームのタイムコード信号を用いるようにしても良い。また、1フレームのタイムコード信号のみで符号判定を行う場合でも、正しい判定結果が得られる可能性が高くなる。例えば、各パルス信号の符号判定を個別に行った場合には、1分桁の4ビットが“1111(10進数表記で「15」)”と誤判定されるところ、出現する可能性のある符号列の中で発生確率を比較することで“0111(10進数表記で「7」)”と正しく判定される場合などである。誤判定された場合には整合性チェックでエラーとなって再受信や次回まで時刻情報の取得中断などの措置がとられるので、誤判定される可能性があっても、正しい判定結果が得られる可能性が高くなることは有効である。
また、上記実施形態では、複数フレームのタイムコード信号から日キャリーが発生する符号と判定された場合に、それ以上の桁の符号判定を中断することで、符号判定の演算負荷を低減するようにしているが、符号判定を中断する条件として、例えば10分桁、1時桁、10時桁、或いは10日桁に繰り上がりが発生した場合という条件を適用しても良い。
その他、この実施形態で示した細部は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 電波時計
2 秒針
3 分針
4 時針
7 液晶表示器
11 アンテナ
12 電波受信回路
13 発振回路
14 分周回路
15 計時回路
16 第1モータ
17 第2モータ
18 輪列機構
19 操作部
20 CPU
21 RAM
22 ROM
22a 時刻修正処理プログラム

Claims (7)

  1. 標準電波に含まれるタイムコード信号から時刻情報を取得する時刻情報取得装置において、
    前記タイムコード信号を構成する個々のパルス信号の、1の符号値と0の符号値とに対する近接度を検出するパルス測定手段と、
    前記タイムコード信号に含まれる複数個のパルス信号を1つのグループとしてグループ化するグループ化手段と、
    前記タイムコード信号のフレーム内における当該グループの位置に出現する可能性のある符号列を推定する符号列推定手段と、
    前記グループ化されたパルス信号が表す符号列が、前記推定されたそれぞれの符号列を表している確率を、前記近接度に基づき判定する符号列判定手段と、
    前記符号列判定手段により確率が高いと判定された符号列に基づいて前記時刻情報を生成する時刻情報生成手段と、
    を備えていることを特徴とする時刻情報取得装置。
  2. 前記パルス測定手段は、
    前記タイムコード信号の複数フレームの個々のパルス信号に対してそれぞれ前記近接度を検出し、
    前記符号列推定手段は、
    前記タイムコード信号のフレーム内における前記グループの位置に前記複数フレームにわたって出現する可能性のある符号列を推定する
    ことを特徴とする請求項1記載の時刻情報取得装置。
  3. 前記複数フレームのタイムコード信号が10分桁、1時桁、10時桁、1日桁、10日桁のうち予め定められた何れかの桁の値が繰り上がるタイミングを跨いでいるか否かを判別する繰り上り判別手段と、
    この繰り上り判別手段により前記桁の値が繰り上がるタイミングを跨いでいると判別された場合に前記符号列判定手段による判定を中止させる判定中止手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項2記載の時刻情報取得装置。
  4. 前記グループには、
    1分桁の値を表わす符号部分のグループ、10分桁の値を表わす符号部分のグループ、1時桁の値を表わす符号部分のグループ、10時桁の値を表わす符号部分のグループ、年間通算日の1日桁の値を表わす符号部分のグループ、または、年間通算日の10日桁の値を表わす符号部分のグループが含まれることを特徴とする請求項1記載の時刻情報取得装置。
  5. 前記パルス測定手段は、
    判定対象の複数種類のパルス信号が信号レベルを異ならせる特徴区間内の複数のタイミングに前記タイムコード信号の信号レベルを検出するサンプリング手段を有し、
    前記サンプリング手段により検出された前記複数のタイミングの信号レベルのうち判定対象のパルス信号に近い信号レベルの数を、当該判定対象のパルス信号に対する前記近接度として求めることを特徴とする請求項1記載の時刻情報取得装置。
  6. 前記符号列判定手段は、
    前記タイムコード信号のフレーム内における前記グループの位置に出現する可能性のある符号列の各々について、当該符号列に対する前記タイムコード信号の個々のパルス信号の各近接度を合計した値を、当該符号列となる確率の大小を表わす合計値として計算し、当該合計値に基づいて何れの符号列となる確率が高いか判定することを特徴とする請求項5記載の時刻情報取得装置。
  7. 時刻を計時する計時手段と、
    標準電波を受信して前記タイムコード信号を復調する電波受信手段と、
    この電波受信手段により復調された前記タイムコード信号を受けて時刻情報を取得する請求項1〜6の何れか一項に記載の時刻情報取得装置と、
    この時刻情報取得装置により取得された時刻情報に基づいて前記計時手段の計時時刻を修正する時刻修正手段と、
    を備えたことを特徴とする電波時計。
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