JP5066328B2 - 燃料電池用液体燃料保持体、燃料電池用液体燃料タンク及び固体高分子型燃料電池の製造方法 - Google Patents

燃料電池用液体燃料保持体、燃料電池用液体燃料タンク及び固体高分子型燃料電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用液体燃料保持体、該保持体を備えた燃料電池用液体燃料タンク及び該燃料タンクを備えた固体高分子型燃料電池に関し、特に燃料電池用液体燃料を継続的に適量供給することが可能な燃料電池用液体燃料保持体に関するものである。
近年、パソコン、携帯電話等のコードレス機器の普及に伴い、その電源である電池を更に小型化、高容量化することが求められている。現在、エネルギー密度が高く、小型軽量化が図れる電池としてリチウムイオン二次電池が実用化されており、ポータブルな電源として需要が拡大しつつある。しかしながら、昨今、上記コードレス機器の連続使用時間を更に延長することが求められており、リチウムイオン二次電池よりも、更にエネルギー密度の高い電池が求められている。
これに対して、エネルギー密度の高い電池として燃料電池が検討されている。また、燃料電池の中でも、出力密度が高く作動温度が低い固体高分子型燃料電池は、小型化や低コスト化が他のタイプの燃料電池よりも容易なことから、コードレス機器のみならず、電気自動車用電源、分散発電システム、家庭用のコージェネレーションシステムとして広く研究されている(特許文献1、2,3,4参照)。
上記固体高分子型燃料電池は、電解質に高分子電解質、正極活物質に空気中の酸素、負極活物質に燃料を用いるものであるが、固体高分子型燃料電池の中でも、メタノール水溶液を液体燃料として用いるダイレクトメタノール方式の燃料電池は、電池の中で水素を生成させて発電を行い、水素ボンベや燃料の改質機を必要としないため、小型化の要請が強いコードレス機器に特に好適である。
しかしながら、液体燃料を用いる燃料電池においては、電池の燃料タンクを傾けた際に燃料を安定して継続的に供給できないという問題がある。これに対して、燃料タンクにウィッキング構造体を配設して、液体燃料を継続的に供給できるようにする技術が開示されている(特許文献5参照)。
特開平6−111828号公報 特開2000−239806号公報 特開2001−76740号公報 特開2002−358974号公報 特開2003−109633号公報
しかしながら、昨今、上記ウィッキング構造体よりも更に液体燃料を安定して継続的に供給することが可能な液体燃料保持体が求められている。
そこで、本発明の目的は、従来よりも燃料電池の液体燃料を安定して継続的に供給することが可能な液体燃料保持体を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる液体燃料保持体を備えた燃料電池用液体燃料タンク、及び該燃料電池用液体燃料タンクを備えた固体高分子型燃料電池を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、液体燃料保持体として、ポリウレタンフォームを用い、該ポリウレタンフォームにバインダーと界面活性剤とを含浸して親水性にすることによって、液体燃料を安定して継続的に供給することが可能な燃料電池用の新規液体燃料保持体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法は、ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、次いで該軟質ポリウレタンフォームを界面活性剤、及び、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ラテックスからなる群より選択される1以上のバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥することを特徴とする。ここで、本発明の燃料電池用液体燃料保持体は、液体燃料を吸収して保持すると共に、継続的且つ安定的に液体燃料を負極に供給する機能を有する。
本発明の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法の好適例においては、ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、該軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって2〜20倍に熱圧縮し、次いで該熱圧縮されたポリウレタンフォームを界面活性剤、及び、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ラテックスからなる群より選択される1以上のバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥する。この場合、液体燃料の保持量が減少するが、液体燃料との毛細管作用が向上する。
本発明の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法の好適例においては、前記ポリウレタンフォームへの前記界面活性剤の含浸量が、1,000〜20,000g/m である。
本発明の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法の好適例においては、前記ポリウレタンフォームへの前記バインダーの含浸量が、500〜15,000g/m である。
また、本発明の燃料電池用液体燃料タンクの製造方法は、上記製造方法で製造された燃料電池用液体燃料保持体を容器内に配置することを特徴とする。
更に、本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法は、上記製造方法で製造された燃料電池用液体燃料タンクを配置することを特徴とする。なお、本発明の固体高分子型燃料電池は、コードレス機器、電気自動車用電源、分散発電システム、家庭用のコージェネレーションシステム等に用いることができ、コードレス機器に特に好適に用いることができる。
本発明によれば、ポリウレタンフォームにバインダーと界面活性剤とを含ませることで、液体燃料を安定して継続的に供給することが可能な燃料電池の液体燃料保持体を提供することができる。また、該液体燃料保持体を備え、燃料電池の負極に液体燃料を安定して継続的に供給することが可能な燃料電池用液体燃料タンク、並びに該燃料電池用液体燃料タンクを備え、安定的に電力を供給することが可能な固体高分子型燃料電池を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の燃料電池用液体燃料保持体は、ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料を用いて製造した軟質ポリウレタンフォームに界面活性剤及びバインダーを含有させてなることを特徴とする。本発明の燃料電池用液体燃料保持体は、軟質ポリウレタンフォーム中に界面活性剤を含有させてなるため、メタノール等の水溶性液体燃料に対する毛細管作用に優れ、液体燃料を安定して継続的に供給することができる。また、本発明の燃料電池用液体燃料保持体においては、軟質ポリウレタンフォーム中にバインダーが含まれており、該バインダーが上記界面活性剤を軟質ポリウレタンフォーム中に安定的に保持する作用をするため、液体燃料に対する毛細管作用の低下が抑制されている。
本発明で用いるポリオールは、分子中に水酸基を複数有する。該ポリオールとしては、官能基数が2以上の活性水素含有化合物にエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドとエチレンオキサイドを付加したポリ(オキシエチレン-オキシアルキレン)ポリエーテルポリオールが好ましい。ここで、エチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等が挙げられる。また、上記活性水素含有化合物としては、ポリアルコール類、ポリアミン類等が挙げられ、該ポリアルコール類として、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6-ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等が挙げられる。なお、本発明では、親水性を有する有機酸金属塩及び/又はその重合体含有ポリオールをポリオールの一部として用いることもでき、親水性を有する有機酸金属塩としては、有機酸のカリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、スズ塩、銅塩、リチウム塩、銀塩等が好ましく、有機酸のカリウム塩、ナトリウム塩が更に好ましい。かかるポリオールは、通常の軟質ポリウレタンフォームの製造に使用されるポリオールとブレンドして使用される。
本発明で用いるイソシアネートは、分子中にイソシアネート基を複数有する。該イソシアネートとしては特に制限はなく、例えば、トルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルジイソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、トルエンジイソシアネートの2,4-異性体/2,6-異性体比が80/20又は65/35のものが経済性の点から好ましい。ここで、ポリオールやその他の活性水素を有する化合物の全量に対する有機イソシアネートの使用量、即ちイソシアネート指数は、80〜130の範囲が好ましく、100〜110の範囲が更に好ましい。
本発明で用いる触媒は、上記ポリオールとイソシアネートとのウレタン化反応を触媒する。該触媒としては、有機スズ化合物触媒及びアミン系触媒が挙げられる。該有機スズ化合物触媒としては、スタナスオクトエート、スタナスオレエート、ジブチルジスズラウレート、ジブチルスズジ-2-エチルヘキソエート、ジブチルスズジアセテート等が挙げられる。一方、上記アミン系触媒としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N-エチルモルフォリン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン-7及びそのフェノール塩、トリエチレンジアミンのギ酸塩等が挙げられる。これらの触媒は、単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、ポリオール100質量部に対して0.005〜2質量部の範囲である。なお、特に溶出等が問題となる場合には反応性を有するアミン系触媒の使用が好ましい。
本発明で用いる発泡剤としては、水の他、メチレンクロライド、低沸点を有する揮発性液体等が用いられる。該発泡剤の使用量は、特に限定されず、目的とする発泡率に応じて適宜選択される。
本発明で用いる界面活性剤は、ポリウレタンフォームと液体燃料との親和性を向上させ、ポリウレタンフォームの毛細管作用を改善し、液体燃料保持体が安定して継続的に液体燃料を供給することを可能とする。該界面活性剤としては、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、アミノ酸等の両性界面活性剤、エチレンオキシド、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩等の陰イオン活性剤、高級アミノハロゲン酸塩、第4アンモニウム塩等の陽イオン活性剤等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、水溶性のものが好ましい。水溶性の界面活性剤であれば、ポリウレタンフォームを含浸した後に乾燥するだけでよいからである。なお、界面活性剤の含浸量は、使用する界面活性剤の種類にもよるが、1〜500,000g/m3の範囲が好ましく、1〜100,000g/m3の範囲が更に好ましく、1,000〜20,000g/m3の範囲がより一層好ましい。
本発明で用いるバインダーは、上記界面活性剤をポリウレタンフォーム中に保持する機能を有する。該バインダーとしては、ウレタン、アクリル、尿素、メラミン、フェノール、エポキシ、塩化ビニル、スチレン等の樹脂やラテックス等が挙げられる。また、バインダーの含浸量は、使用する界面活性剤の種類にもよるが、1〜500000g/m3の範囲が好ましく、500〜15000g/m3の範囲が更に好ましい。
上記軟質ポリウレタンフォーム用発泡原料には、整泡剤、充填剤、帯電防止剤、着色剤及び難燃剤等を本発明の目的を害しない範囲で添加することができる。ここで、整泡剤としては、シリコーン系の整泡剤が好ましい。整泡剤の使用量は、上記ポリオール100質量部に対して0.1〜3.0質量部の範囲が好ましく、0.5〜2.0質量部の範囲が更に好ましい。
本発明の燃料電池用液体燃料保持体は、軟質ポリウレタンフォーム製造した後、熱圧縮したものでもよい。ここで、上記軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって熱圧縮する場合、その圧縮率は2〜20倍が好ましく、5〜10倍が更に好ましく、8〜10倍がより一層好ましい。なお、圧縮率が高くなると毛細管現象は向上するが、高密度となるため液体燃料の保持量が低下するため、実際の使用に当たってはポリウレタンフォームの密度と圧縮率を適宜選択するのが望ましい。なお、熱プレスの条件としては、150〜240℃、より好ましくは150〜230℃の温度で2〜20分程度処理するのが望ましい。
上記軟質ポリウレタンフォームの密度は、0.005〜0.150g/cm3の範囲が好ましく、0.01〜0.05g/cm3の範囲が更にこのましい。また、軟質ポリウレタンフォームのセル数は、20〜150個/25mmの範囲が好ましく、40〜150個/25mmの範囲が更に好ましく、40〜100個/25mmの範囲がより一層好ましい。このようにセル数を特定することで、毛細管現象を向上させることができる。
上記軟質ポリウレタンフォームを圧縮する場合、その圧縮率は、保持体中で均一でも、不均一でもよい。ここで、軟質ポリウレタンフォームの圧縮率を変化させることで、液体燃料の流れを方向づけることが可能となる。即ち、液体燃料の毛細管作用による流れは、毛細管作用の相対的に小さい部分から毛細管作用の相対的に大きい部分に向かうため、圧縮率が高く毛細管作用の大きい部分から、圧縮率が低く毛細管作用の小さい部分へ向かう。この場合、複数の圧縮率のポリウレタンフォームを製造し、該ポリウレタンフォームを圧縮率が順次大きく又は小さくなるように配置して燃料電池用液体燃料保持体を製造することもできる。また、軟質ポリウレタンフォームの片面のみに熱板を当て圧縮して、保持体中の圧縮率が傾きを有する燃料電池用液体燃料保持体を製造することもできる。
上記燃料電池用液体燃料保持体は、表面にスリット加工が施されていてもよい。表面にスリット加工を施すことにより、燃料電池用液体燃料保持体の液体燃料吸収性能を高めることができる。ここで、スリットは2〜50mm、より好ましく5〜10mm間隔で互いに平行に、或いはます目状に設けるのが好ましい。
本発明の燃料電池用液体燃料保持体は、例えば、ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料混合物を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、次いで該軟質ポリウレタンフォームを界面活性剤及びバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥することで製造できる。また、軟質ポリウレタンフォームを熱圧縮する場合、ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料混合物を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、該軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって熱圧縮し、次いで該熱圧縮されたポリウレタンフォームを界面活性剤及びバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥することで製造できる。
上記軟質ポリウレタンフォームの製造方法は特に限定されず、常法に従って製造することができる。また、上記界面活性剤及びバインダーの付着方法としては、界面活性剤及びバインンダーを分散又は溶解した水中に非圧縮ポリウレタンフォーム又は圧縮ポリウレタンフォームを浸漬した後、取り出し、水を絞り更に常法で乾燥する方法が挙げられる。また、界面活性剤及びバインダーを含浸した後の脱水及び乾燥方法も、通常の方法で実施することができる。
本発明の燃料電池用液体燃料タンクは、上述の燃料電池用液体燃料保持体を容器内に備えてなる。ここで、燃料電池用液体燃料タンクの形態としては、パソコンや携帯電話、デジタルカメラ、ビデオ用の電池等が挙げられる。
本発明の燃料電池用液体燃料タンクは、容器内に上述の燃料電池用液体燃料保持体が配設されているため、タンク内に燃料がある場合、液体燃料が毛細管作用によって液体燃料保持体を経て、負極に継続的に且つ安定的に供給される。
本発明の固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜と、正極と、負極と、燃料電池用液体燃料タンクとを備える。ここで、正極及び負極は、触媒層と拡散層とを備え、固体高分子電解質膜の両側に正極及び負極の触媒層が位置し、該触媒層の外側(固体高分子電解質膜と接触していない側)に正極及び負極の拡散層がそれぞれ位置する。正極は、負極から固体高分子電解質膜を経て供給されるH+で酸素を還元する(6H++6e-+1.5O2→3H2O)。一方、負極は、供給される燃料を酸化し、H+とe-を発生する。負極で発生したH+は、前述のように固体高分子電解質膜を経て正極に至り、酸素の還元に使用される。また、負極で発生したe-を外部に取り出して電流とする。ここで、液体燃料としては、メタノール、エタノール、ジメトキシエタン、トリメトキシエタン、ギ酸等が挙げられ、これらの中でも、メタノールが好ましい。燃料としてメタノールを用いた場合、式:CH3OH+H2O→6H++CO2+6e-に従って、H+が正極に供給される。また、メタノールが直接正極に到達するクロスオーバー現象を抑制する観点から、メタノール水溶液を用いるのが更に好ましい。
本発明の固体高分子型燃料電池は、更に液体燃料の供給用ポンプを備えてもよい。また、本発明の固体高分子型燃料電池は、電池内部の構造を単純化して電池の小型化を図るために、液体燃料の供給用ポンプを設けず、上記液体燃料保持体の毛細管作用のみを利用して液体燃料を負極に送る方式でもよい。
本発明の固体高分子型燃料電池において、固体高分子電解質膜、正極及び負極は特に制限はなく、通常のものを使用することができる。例えば、固体高分子電解質膜には、イオン伝導性のポリマーを使用することができ、該イオン伝導性のポリマーとしては、スルホン酸、カルボン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸等のイオン交換基を有するポリマーを挙げることができ、該ポリマーはフッ素を含んでも、含まなくてもよい。該イオン伝導性のポリマーとしては、ナフィオン(登録商標)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー等が挙げられる。また、正極及び負極の触媒層としては、白金やルテニウムを担体に担持したものを用いることができ、拡散層には、多孔質のカーボン布、カーボンペーパー等を用いることができる。また、上記触媒層には、上記イオン伝導性のポリマーを含ませることもできる。
本発明の固体高分子型燃料電池は、毛細管作用を利用して液体燃料を継続的に且つ安定的に負極に供給することが可能な燃料電池用液体燃料タンクを備えるため、燃料電池を傾けたり、逆さにしても、液体燃料が継続的に且つ安定的に負極に供給され、安定して作動できる。そのため、携帯電話やノートパソコン等のポータブルなコードレス機器に特に好適である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
ポリオール[V3030・株式会社ダウ製]100質量部、TDI80[日本ポリウレタン社製]50質量部、水4質量部、アミン系触媒[DABCO−33LV、三井エアプロダクツ製]0.3質量部、スズ触媒[スタナスオクトエート、日東化成社製]0.3質量部、シリコーン整泡剤[L−520、日本ユニカ社製]1質量部からなる発泡原料から、ワンショット法で軟質ポリウレタンフォームを製造した。得られた軟質ポリウレタンフォームは、密度(JIS−K6400)が0.020g/cm3であり、セル数は50個/25mmであった。
(実施例1)
上記軟質ポリウレタンフォーム(10mm×100mm×100mm)をポリエチレングリコールアルキルエーテル(界面活性剤)及びウレタン樹脂(バインダー)を溶解した水に浸漬し、これを引き上げ、水を絞った後、加熱乾燥して、液体燃料保持体A1を得た。この場合、ポリエチレングリコールアルキルエーテル(界面活性剤)の付着量は10000g/m3であり、ウレタン樹脂(バインダー)の付着量は5000g/m3であった。
(実施例2)
また、上記軟質ポリウレタンフォーム(100mm×100mm×100mm)を熱プレスすることにより、圧縮倍率10倍の圧縮フォームを得、これを上記と同様にしてポリエチレングリコールアルキルエーテル(界面活性剤)を10000g/m3、更にウレタン樹脂(バインダー)を5000g/m3付着させて、液体燃料保持体A2を得た。
(比較例1及び2)
一方、比較例の液体燃料保持体として、上記界面活性剤及びバインダーを含浸しない軟質ポリウレタンフォームフォーム(液体燃料保持体B1、比較例1)と、軟質ポリウレタンフォームフォームを熱プレスにより圧縮倍率10倍で熱圧縮した圧縮フォーム(液体燃料保持体B2、比較例2)を用い、以下の試験を行った。
(吸収性試験)
上記液体燃料保持体A1、A2、B1、B2にメタノール水溶液(メタノール濃度:10質量%)を滴下し、吸収状態を観察した。その結果、液体燃料保持体A1及び液体燃料保持体A2は、メタノール水溶液の滴下位置から円柱状に保持体の底に至るまで垂直に吸収しており、メタノール水溶液の目詰まりが無かった。一方、液体燃料保持体B1は、表面に目詰まりが見られ、滴下したメタノール水溶液が広がって留まり保持体の底まで達しなかった。また、液体燃料保持体B2は、メタノール水溶液を全く吸収せず、表面にメタノール水溶液の層が形成され、燃料保持体として機能しないことが分かった。
次に、ポリエチレングリコールアルキルエーテル(界面活性剤)に代えて表1に示す界面活性剤を用いる以外、液体燃料保持体A1と同様にして、液体燃料保持体C1、D1、E1を作製し、吸水性試験を行った。
Figure 0005066328

Claims (6)

  1. ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、次いで該軟質ポリウレタンフォームを界面活性剤、及び、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ラテックスからなる群より選択される1以上のバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥することを特徴とする燃料電池用液体燃料保持体の製造方法。
  2. ポリオール、イソシアネート、触媒及び発泡剤を含む発泡原料を用いて軟質ポリウレタンフォームを製造し、該軟質ポリウレタンフォームを熱プレスによって2〜20倍に熱圧縮し、次いで該熱圧縮されたポリウレタンフォームを界面活性剤、及び、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ラテックスからなる群より選択される1以上のバインダーが分散した水中に浸漬し、更に水を絞った後に乾燥することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法。
  3. 前記ポリウレタンフォームへの前記界面活性剤の含浸量が、1,000〜20,000g/m3である、請求項1又は2に記載の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法。
  4. 前記ポリウレタンフォームへの前記バインダーの含浸量が、500〜15,000g/m3である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池用液体燃料保持体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で製造された燃料電池用液体燃料保持体を容器内に配置する、燃料電池用液体燃料タンクの製造方法。
  6. 請求項5に記載の方法で製造された燃料電池用液体燃料タンクを配置する、固体高分子型燃料電池の製造方法。
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