(第1の実施の形態)
図1(a)及び図1(b)に示されるように、本発明の第1の実施の形態による圧電式加速度センサ1−1は、回路基板10aと、圧電振動子20とを備えている。
回路基板10aは、圧電振動子20を直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた振動許容部14とを有している。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10aの厚み方向において回路基板10aを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10aの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10aには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20が支持部12により直接支持された際に圧電振動子20の電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−1の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10aには圧電式加速度センサ1−1と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14上に張り出した張り出し部24とを有している。図1(a)及び図1(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20を片持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10aによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図1(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図1(a)及び図1(b)に示されるように、第2電極44は、導電ワイヤ50により回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−1において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10aの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10aの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
(第2の実施の形態)
図2(a)及び図2(b)に示されるように、本発明の第2の実施の形態による圧電式加速度センサ1−2は、回路基板10bと、圧電振動子20とを備えている。
回路基板10bは、圧電振動子20を直接支持する2つの支持部12L,12Rと、支持部12Lと支持部12Rとの間に設けられた振動許容部14とを有している。即ち、振動許容部14は、支持部12L,12Rに隣接して設けられている。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10bの厚み方向において回路基板10bを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10bの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10bには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12L上に形成されており、圧電振動子20が支持部12L,12Rにより直接支持された際に支持部12L上において圧電振動子20の電極に接続される(後述)。第1導電パターン(図示せず)の一部は支持部12Rに形成されていてもよいし、支持部12L及び支持部12Rの双方に形成されていてもよい。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−2の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10bには圧電式加速度センサ1−2と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12L,12Rに夫々支持される被支持部22L,22Rと、被支持部22Lと被支持部22Rとの間に挟まれた張り出し部24とを有している。即ち、張り出し部24は、振動許容部14上に張り出しており、圧電振動子20は、振動許容部14に亘るように、回路基板10bの支持部12L,12Rに支持されている。図2(a)及び図2(b)から理解されるように、支持部12L,12Rは、圧電振動子20を両持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12L,12Rに被支持部22L,22Rを支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10bによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図2(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22L,22Rの領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12L,12Rと第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12L,12Rは第1電極42の一部を直接支持している。加えて、支持部12L上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図2(a)及び図2(b)に示されるように、第2電極44は、導電ワイヤ50により回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−2において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10bの支持部12L,12Rに直接支持されると共に、支持部12L上にて回路基板10bの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
前述した第1の実施の形態(片持ち梁構造)の場合、回路基板10aに対して圧電振動子20を固着する際には圧電振動子20が固着されるまで保持等しておく必要があったが、本実施の形態においては回路基板10bと圧電振動子20との固着工程の際に圧電振動子20を固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第1の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。
(第3の実施の形態)
図3(a)及び図3(b)に示されるように、本発明の第3の実施の形態による圧電式加速度センサ1−3は、回路基板10cと、圧電振動子20とを備えている。
回路基板10cは、圧電振動子20を直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた2つの振動許容部14L,14Rとを有している。即ち、支持部12は、振動許容部14L,14Rの間に位置している。本実施の形態による振動許容部14L,14Rは、いずれも回路基板10cの厚み方向において回路基板10cを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、振動許容部14L,14Rの一方又は双方は回路基板10cの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10cには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20が支持部12により直接支持された際に圧電振動子20の電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−3の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10cには圧電式加速度センサ1−3と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14L,14R上に夫々延びるように張り出した張り出し部24L,24Rとを有している。図3(a)及び図3(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20の略中央を支持している。即ち、支持部12は、圧電振動子20を中央支持構造で支持している。また、振動許容部14L,14Rは、夫々、張り出し部24L,24Rよりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24L,24R)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14L,14Rが設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10cによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図3(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域にも設けられている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図3(a)及び図3(b)に示されるように、第2電極44は、導電ワイヤ50により回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−3において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10cの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10cの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
本実施の形態においても回路基板10cと圧電振動子20との固着工程の際に圧電振動子20を固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第1の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。加えて、第2の実施の形態と比較して圧電振動子20の振幅量を大きくとることができる。従って、高い感度を求められる際には、第2の実施の形態と比較して本実施の形態による圧電式加速度センサ1−3の構造の方が好ましい。
(第4の実施の形態)
図4(a)及び図4(b)に示されるように、本発明の第4の実施の形態による圧電式加速度センサ1−4は、回路基板10aと、圧電振動子20aとを備えている。
回路基板10aは、圧電振動子20aを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた振動許容部14とを有している。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10aの厚み方向において回路基板10aを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10aの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10aには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−4の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10aには圧電式加速度センサ1−4と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14上に張り出した張り出し部24とを有している。図4(a)及び図4(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20aを片持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10aによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図4(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図4(a)及び図4(b)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び導電ワイヤ50を介して回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−4において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10aの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10aの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
(第5の実施の形態)
図5(a)及び図5(b)に示されるように、本発明の第5の実施の形態による圧電式加速度センサ1−5は、回路基板10bと、圧電振動子20aとを備えている。
回路基板10bは、圧電振動子20aを直接支持する2つの支持部12L,12Rと、支持部12Lと支持部12Rとの間に設けられた振動許容部14とを有している。即ち、振動許容部14は、支持部12L,12Rに隣接して設けられている。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10bの厚み方向において回路基板10bを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10bの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10bには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12L上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12L,12Rにより直接支持された際に支持部12L上において圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。第1導電パターン(図示せず)の一部は支持部12Rに形成されていてもよいし、支持部12L及び支持部12Rの双方に形成されていてもよい。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−5の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10bには圧電式加速度センサ1−5と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12L,12Rに夫々支持される被支持部22L,22Rと、被支持部22Lと被支持部22Rとの間に挟まれた張り出し部24とを有している。即ち、張り出し部24は、振動許容部14上に張り出しており、圧電振動子20aは、振動許容部14に亘るように、回路基板10bの支持部12L,12Rに支持されている。図5(a)及び図5(b)から理解されるように、支持部12L,12Rは、圧電振動子20aを両持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12L,12Rに被支持部22L,22Rを支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10bによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図5(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22L,22Rの領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12L,12Rと第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12L,12Rは第1電極42の一部を直接支持している。加えて、支持部12L上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図5(a)及び図5(b)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び導電ワイヤ50を介して回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−5において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10bの支持部12L,12Rに直接支持されると共に、支持部12L上にて回路基板10bの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
前述した第4の実施の形態(片持ち梁構造)の場合、回路基板10aに対して圧電振動子20aを固着する際には圧電振動子20aが固着されるまで保持等しておく必要があったが、本実施の形態においては回路基板10bと圧電振動子20aとの固着工程の際に圧電振動子20aを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第4の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。
(第6の実施の形態)
図6(a)及び図6(b)に示されるように、本発明の第6の実施の形態による圧電式加速度センサ1−6は、回路基板10cと、圧電振動子20aとを備えている。
回路基板10cは、圧電振動子20aを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた2つの振動許容部14L,14Rとを有している。即ち、支持部12は、振動許容部14L,14Rの間に位置している。本実施の形態による振動許容部14L,14Rは、いずれも回路基板10cの厚み方向において回路基板10cを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、振動許容部14L,14Rの一方又は双方は回路基板10cの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10cには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−6の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10cには圧電式加速度センサ1−6と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14L,14R上に夫々延びるように張り出した張り出し部24L,24Rとを有している。図6(a)及び図6(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20aの略中央を支持している。即ち、支持部12は、圧電振動子20aを中央支持構造で支持している。また、振動許容部14L,14Rは、夫々、張り出し部24L,24Rよりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24L,24R)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14L,14Rが設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10cによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図6(b)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域にも設けられている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図6(a)及び図6(b)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び導電ワイヤ50を介して回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−6において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10cの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10cの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
本実施の形態においても回路基板10cと圧電振動子20aとの固着工程の際に圧電振動子20aを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第4の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。加えて、第5の実施の形態と比較して圧電振動子20aの振幅量を大きくとることができる。従って、高い感度を求められる際には、第5の実施の形態と比較して本実施の形態による圧電式加速度センサ1−6の構造の方が好ましい。
(第7の実施の形態)
図7(a)乃至図7(c)に示されるように、本発明の第7の実施の形態による圧電式加速度センサ1−7は、回路基板10aと、圧電振動子20と、接続部材80とを備えている。
回路基板10aは、圧電振動子20を直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた振動許容部14とを有している。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10aの厚み方向において回路基板10aを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10aの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10aには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20が支持部12により直接支持された際に圧電振動子20の電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−7の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10aには圧電式加速度センサ1−7と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14上に張り出した張り出し部24とを有している。図7(a)及び図7(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20を片持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10aによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図7(b)及び図7(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図7(a)乃至図7(c)に示されるように、第2電極44は、接続部材80により回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材80は、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図7(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。また、接続部材80の設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、接続部材80は、被支持部22の支持部12に対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材80は、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材80としては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−7において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10aの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10aの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材80を用いることとしたため、例えば、第1の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。
(第8の実施の形態)
図8(a)乃至図8(c)に示されるように、本発明の第8の実施の形態による圧電式加速度センサ1−8は、回路基板10bと、圧電振動子20と、接続部材80L,80Rとを備えている。
回路基板10bは、圧電振動子20を直接支持する2つの支持部12L,12Rと、支持部12Lと支持部12Rとの間に設けられた振動許容部14とを有している。即ち、振動許容部14は、支持部12L,12Rに隣接して設けられている。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10bの厚み方向において回路基板10bを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10bの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10bには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12L上に形成されており、圧電振動子20が支持部1212L,12Rにより直接支持された際に支持部12L上において圧電振動子20の電極に接続される(後述)。第1導電パターン(図示せず)の一部は支持部12Rに形成されていてもよいし、支持部12L及び支持部12Rの双方に形成されていてもよい。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−8の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10bには圧電式加速度センサ1−8と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12L,12Rに夫々支持される被支持部22L,22Rと、被支持部22Lと被支持部22Rとの間に挟まれた張り出し部24とを有している。即ち、張り出し部24は、振動許容部14上に張り出しており、圧電振動子20は、振動許容部14に亘るように、回路基板10bの支持部12L,12Rに支持されている。図8(a)及び図8(b)から理解されるように、支持部12L,12Rは、圧電振動子20を両持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12L,12Rに被支持部22L,22Rを支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10bによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図8(b)及び図8(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22L,22Rの領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12L,12Rと第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12L,12Rは第1電極42の一部を直接支持している。加えて、支持部12L上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図8(a)乃至図8(c)に示されるように、第2電極44は、接続部材80Lにより回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材80Lは、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図8(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。第2導電パターン(図示せず)のパターン形状によっては、接続部材80Rも接続部材80Lと同様に電気的接続手段として用いてもよい。
接続部材80L,80Rの設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22L,22Rに対応しており、そのため、接続部材80L,80Rは、被支持部22L,22Rの支持部12L,12Rに対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材80L,80Rは、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材80Lとしては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。接続部材80Rも同様に金属片を折り曲げて形成したものには限られない。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−8において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10bの支持部12L,12Rに直接支持されると共に、支持部12L上にて回路基板10bの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
前述した第7の実施の形態(片持ち梁構造)の場合、回路基板10aに対して圧電振動子20や接続部材80を固着する際には圧電振動子20や接続部材80が固着されるまで保持等しておく必要があったが、本実施の形態においては回路基板10bと圧電振動子20との固着工程の際に圧電振動子20や接続部材80L,80Rを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第7の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材80L,80Rを用いることとしたため、例えば、第2の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12L,12Rによる支持補強を行うことができる。
(第9の実施の形態)
図9(a)乃至図9(c)に示されるように、本発明の第9の実施の形態による圧電式加速度センサ1−9は、回路基板10cと、圧電振動子20と、接続部材80とを備えている。
回路基板10cは、圧電振動子20を直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた2つの振動許容部14L,14Rとを有している。即ち、支持部12は、振動許容部14L,14Rの間に位置している。本実施の形態による振動許容部14L,14Rは、いずれも回路基板10cの厚み方向において回路基板10cを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、振動許容部14L,14Rの一方又は双方は回路基板10cの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10cには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20が支持部12により直接支持された際に圧電振動子20の電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−9の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10cには圧電式加速度センサ1−9と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20は、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14L,14R上に夫々延びるように張り出した張り出し部24L,24Rとを有している。図9(a)及び図9(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20の略中央を支持している。即ち、支持部12は、圧電振動子20を中央支持構造で支持している。また、振動許容部14L,14Rは、夫々、張り出し部24L,24Rよりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20(特に張り出し部24L,24R)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14L,14Rが設けられていることにより、圧電振動子20は回路基板10cによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20は、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44とを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20は、圧電単板振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
図9(b)及び図9(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域にも設けられている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図9(a)乃至図9(c)に示されるように、第2電極44は、第2電極44は、接続部材80により回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材80は、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図9(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。また、接続部材80の設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、接続部材80は、被支持部22の支持部12に対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材80は、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材80としては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−9において、圧電振動子20に対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20の第1電極42は、回路基板10cの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10cの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20を支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
本実施の形態においても回路基板10cと圧電振動子20との固着工程の際に圧電振動子20や接続部材80を固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第7の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。加えて、第8の実施の形態と比較して圧電振動子20の振幅量を大きくとることができる。従って、高い感度を求められる際には、第8の実施の形態と比較して本実施の形態による圧電式加速度センサ1−9の構造の方が好ましい。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材80を用いることとしたため、例えば、第3の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。
(第10の実施の形態)
図10(a)乃至図10(c)に示されるように、本発明の第10の実施の形態による圧電式加速度センサ1−10は、回路基板10aと、圧電振動子20aと、接続部材82とを備えている。
回路基板10aは、圧電振動子20aを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた振動許容部14とを有している。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10aの厚み方向において回路基板10aを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10aの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10aには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−10の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10aには圧電式加速度センサ1−10と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14上に張り出した張り出し部24とを有している。図10(a)及び図10(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20aを片持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10aによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図10(b)及び図10(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図10(a)乃至図10(c)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び接続部材82を介して回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材82は、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図10(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。また、接続部材82の設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、接続部材82は、被支持部22の支持部12に対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材82は、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材82としては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−10において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10aの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10aの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材82を用いることとしたため、例えば、第4の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。
(第11の実施の形態)
図11(a)乃至図11(c)に示されるように、本発明の第11の実施の形態による圧電式加速度センサ1−11は、回路基板10bと、圧電振動子20aと、接続部材82L,82Rを備えている。
回路基板10bは、圧電振動子20aを直接支持する2つの支持部12L,12Rと、支持部12Lと支持部12Rとの間に設けられた振動許容部14とを有している。即ち、振動許容部14は、支持部12L,12Rに隣接して設けられている。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10bの厚み方向において回路基板10bを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10bの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10bには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12L上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12L,12Rにより直接支持された際に支持部12L上において圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。第1導電パターン(図示せず)の一部は支持部12Rに形成されていてもよいし、支持部12L及び支持部12Rの双方に形成されていてもよい。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−11の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10bには圧電式加速度センサ1−11と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12L,12Rに夫々支持される被支持部22L,22Rと、被支持部22Lと被支持部22Rとの間に挟まれた張り出し部24とを有している。即ち、張り出し部24は、振動許容部14上に張り出しており、圧電振動子20aは、振動許容部14に亘るように、回路基板10bの支持部12L,12Rに支持されている。図11(a)及び図11(b)から理解されるように、支持部12L,12Rは、圧電振動子20aを両持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12L,12Rに被支持部22L,22Rを支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10bによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図11(b)及び図11(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22L,22Rの領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12L,12Rと第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12L,12Rは第1電極42の一部を直接支持している。加えて、支持部12L上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図11(a)乃至図11(c)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び接続部材82Lを介して回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材82Lは、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図11(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。第2導電パターン(図示せず)のパターン形状によっては、接続部材82Rも接続部材82Lと同様に電気的接続手段として用いてもよい。
接続部材82L,82Rの設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22L,22Rに対応しており、そのため、接続部材82L,82Rは、被支持部22L,22Rの支持部12L,12Rに対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材82L,82Rは、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材82Lとしては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。接続部材82も同様に金属片を折り曲げて形成したものには限られない。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−11において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10bの支持部12L,12Rに直接支持されると共に、支持部12L上にて回路基板10bの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
前述した第10の実施の形態(片持ち梁構造)の場合、回路基板10aに対して圧電振動子20aや接続部材82を固着する際には圧電振動子20aや接続部材82が固着されるまで保持等しておく必要があったが、本実施の形態においては回路基板10bと圧電振動子20aや接続部材82L,82Rとの固着工程の際に圧電振動子20aや接続部材82L,82Rを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第10の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材82L,82Rを用いることとしたため、例えば、第5の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12L,12Rによる支持補強を行うことができる。
(第12の実施の形態)
図12(a)乃至図12(c)に示されるように、本発明の第12の実施の形態による圧電式加速度センサ1−12は、回路基板10cと、圧電振動子20aと、接続部材82とを備えている。
回路基板10cは、圧電振動子20aを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた2つの振動許容部14L,14Rとを有している。即ち、支持部12は、振動許容部14L,14Rの間に位置している。本実施の形態による振動許容部14L,14Rは、いずれも回路基板10cの厚み方向において回路基板10cを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、振動許容部14L,14Rの一方又は双方は回路基板10cの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10cには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20aが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20aの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−12の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10cには圧電式加速度センサ1−12と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20aは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14L,14R上に夫々延びるように張り出した張り出し部24L,24Rとを有している。図12(a)及び図12(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20aの略中央を支持している。即ち、支持部12は、圧電振動子20aを中央支持構造で支持している。また、振動許容部14L,14Rは、夫々、張り出し部24L,24Rよりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20a(特に張り出し部24L,24R)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14L,14Rが設けられていることにより、圧電振動子20aは回路基板10cによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20aは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)70を備えている。本実施の形態による板状弾性材70は、金属板からなるものである。即ち、本実施の形態による圧電振動子20aは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。なお、板状弾性材70は、その板状弾性材70の上下面の間を導通し且つ第2電極44と接続された導電経路を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図12(b)及び図12(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域にも設けられている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
一方、図12(a)及び図12(b)に示されるように、第2電極44は、板状弾性材70及び接続部材82を介して回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)に接続されている。本実施の形態による接続部材82は、金属片を折り曲げて形成されたものであり、比較的高い剛性を有している。そのため、図12(c)に示されるように、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができる。また、接続部材82の設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、接続部材82は、被支持部22の支持部12に対する固定補強部材としても機能している。なお、接続部材82は、金属片を折り曲げて形成したものには限られない。接続部材82としては、剛性を有しており、且つ、圧電セラミック板30の側縁から離れた状態で第2電極44と回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)とを接続することができるものであれば、他の部材を用いてもよい。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−12において、圧電振動子20aに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20aの第1電極42は、回路基板10cの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10cの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20aを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
本実施の形態においても回路基板10cと圧電振動子20aとの固着工程の際に圧電振動子20aや接続部材82を固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第10の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。加えて、第11の実施の形態と比較して圧電振動子20aの振幅量を大きくとることができる。従って、高い感度を求められる際には、第11の実施の形態と比較して本実施の形態による圧電式加速度センサ1−12の構造の方が好ましい。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて接続部材82を用いることとしたため、例えば、第6の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。
(第13の実施の形態)
図13(a)乃至図13(c)に示されるように、本発明の第13の実施の形態による圧電式加速度センサ1−13は、回路基板10aと、圧電振動子20bとを備えている。
回路基板10aは、圧電振動子20bを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた振動許容部14とを有している。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10aの厚み方向において回路基板10aを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10aの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10aには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20bが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20bの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−13の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10aには圧電式加速度センサ1−13と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20bは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14上に張り出した張り出し部24とを有している。図13(a)及び図13(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20bを片持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20b(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20bは回路基板10aによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20bは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)90aを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20bは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
本実施の形態による板状弾性材90aは、金属板を折り曲げ形成してなるものであり、圧電セラミック板30の側壁から離れた状態で第2電極44と回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)とを接続する導電経路92を有している。板状弾性材90aは、その板状弾性材90aの上下面の間を導通し且つ第2電極44から回路基板10a上の第2導電パターン(図示せず)まで電気的に接続する導電経路92を有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図13(b)及び図13(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
図13(a)乃至図13(c)に示されるように、導電経路92の設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、導電経路92は、被支持部22の支持部12に対する固定補強手段としても機能している。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−13において、圧電振動子20bに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20bの第1電極42は、回路基板10aの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10aの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20bを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて板状弾性材90aの一部からなる導電経路92を用いることとしたため、例えば、第4の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。
(第14の実施の形態)
図14(a)乃至図14(c)に示されるように、本発明の第14の実施の形態による圧電式加速度センサ1−14は、回路基板10bと、圧電振動子20cとを備えている。
回路基板10bは、圧電振動子20cを直接支持する2つの支持部12L,12Rと、支持部12Lと支持部12Rとの間に設けられた振動許容部14とを有している。即ち、振動許容部14は、支持部12L,12Rに隣接して設けられている。本実施の形態による振動許容部14は、回路基板10bの厚み方向において回路基板10bを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、回路基板10bの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10bには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12L上に形成されており、圧電振動子20cが支持部12L,12Rにより直接支持された際に支持部12L上において圧電振動子20cの電極に接続される(後述)。第1導電パターン(図示せず)の一部は支持部12Rに形成されていてもよいし、支持部12L及び支持部12Rの双方に形成されていてもよい。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−14の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10bには圧電式加速度センサ1−14と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20cは、支持部12L,12Rに夫々支持される被支持部22L,22Rと、被支持部22Lと被支持部22Rとの間に挟まれた張り出し部24とを有している。即ち、張り出し部24は、振動許容部14上に張り出しており、圧電振動子20cは、振動許容部14に亘るように、回路基板10bの支持部12L,12Rに支持されている。図14(a)及び図14(b)から理解されるように、支持部12L,12Rは、圧電振動子20cを両持ち梁構造で支持している。また、振動許容部14は、張り出し部24よりも十分に大きいことから、支持部12L,12Rに被支持部22L,22Rを支持された状態において圧電振動子20c(特に張り出し部24)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14が設けられていることにより、圧電振動子20cは回路基板10bによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20cは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)90bを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20cは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
本実施の形態による板状弾性材90bは、金属板を折り曲げ形成してなるものであり、導電経路92Lと導電経路92Rとを有している。導電経路92Lは、圧電セラミック板30の側壁から離れた状態で第2電極44と回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)とを接続している。板状弾性材90bは、その板状弾性材90bの上下面の間を導通し且つ第2電極44から回路基板10b上の第2導電パターン(図示せず)まで電気的に接続する導電経路92Lを有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。なお、第2導電パターン(図示せず)のパターン形状によっては、導電経路92Rも導電経路92Lと同様に電気的接続手段として用いてもよい。
図14(b)及び図14(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22L,22Rの領域まで延びている。本実施の形態において、支持部12L,12Rと第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12L,12Rは第1電極42の一部を直接支持している。加えて、支持部12L上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
図14(a)乃至図14(c)に示されるように、導電経路92L,92Rの設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22L,22Rに対応しており、そのため、導電経路92L,92Rは、被支持部22L,22Rの支持部12L,12Rに対する固定補強部材としても機能している。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−14において、圧電振動子20cに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20cの第1電極42は、回路基板10bの支持部12L,12Rに直接支持されると共に、支持部12L上にて回路基板10bの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20cを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
前述した第13の実施の形態(片持ち梁構造)の場合、回路基板10aに対して圧電振動子20bを固着する際には圧電振動子20bが固着されるまで保持等しておく必要があったが、本実施の形態においては回路基板10bと圧電振動子20cとの固着工程の際に圧電振動子20cを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第13の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて導電経路92L,92Rを用いることとしたため、例えば、第5の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12L,12Rによる支持補強を行うことができる。
(第15の実施の形態)
図15(a)乃至図15(c)に示されるように、本発明の第15の実施の形態による圧電式加速度センサ1−15は、回路基板10cと、圧電振動子20dとを備えている。
回路基板10cは、圧電振動子20dを直接支持する支持部12と、支持部12に隣接して設けられた2つの振動許容部14L,14Rとを有している。即ち、支持部12は、振動許容部14L,14Rの間に位置している。本実施の形態による振動許容部14L,14Rは、いずれも回路基板10cの厚み方向において回路基板10cを貫通する開口からなる。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、振動許容部14L,14Rの一方又は双方は回路基板10cの外周エッジから内側に(厚み方向と直交する方向に)向かって凹んだ凹部であってもよい。
回路基板10cには、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とが形成されている。このうち、第1導電パターン(図示せず)の一部は、支持部12上に形成されており、圧電振動子20dが支持部12により直接支持された際に圧電振動子20dの電極に接続される(後述)。本実施の形態において、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)は、圧電式加速度センサ1−15の検出信号出力用のケーブル60に接続されているが、例えば、第1導電パターン(図示せず)と第2導電パターン(図示せず)とケーブル60との間に増幅回路等を介在させてもよい。更に、回路基板10cには圧電式加速度センサ1−15と関係ない機能を提供する(即ち、多用途の)回路等を搭載させることとしてもよい。
圧電振動子20dは、支持部12に支持される被支持部22と、被支持部22から振動許容部14L,14R上に夫々延びるように張り出した張り出し部24L,24Rとを有している。図15(a)及び図15(b)から理解されるように、支持部12は、圧電振動子20dの略中央を支持している。即ち、支持部12は、圧電振動子20dを中央支持構造で支持している。また、振動許容部14L,14Rは、夫々、張り出し部24L,24Rよりも十分に大きいことから、支持部12に被支持部22を支持された状態において圧電振動子20d(特に張り出し部24L,24R)の振動を許容することができる。即ち、本実施の形態においては、振動許容部14L,14Rが設けられていることにより、圧電振動子20dは回路基板10cによって妨げられることなく振動可能となっている。
詳しくは、圧電振動子20dは、第1主面32及び第2主面34を有する矩形状の圧電セラミック板30と、第1主面32上に一様に形成された第1電極42と、第2主面34上に一様に形成された第2電極44と、第2電極44上に設けられた板状弾性材(シム)90cを備えている。即ち、本実施の形態による圧電振動子20dは、圧電ユニモルフ振動子である。圧電セラミック板30には、厚み方向に一様に分極処理が施されている。
本実施の形態による板状弾性材90cは、金属板を折り曲げ形成してなるものであり、圧電セラミック板30の側壁から離れた状態で第2電極44と回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)とを接続する導電経路92Cを有している。板状弾性材90cは、その板状弾性材90cの上下面の間を導通し且つ第2電極44から回路基板10c上の第2導電パターン(図示せず)まで電気的に接続する導電経路92Cを有するような板状の弾性体であれば金属以外の材料からなるものであってもよい。
図15(b)及び図15(c)から明らかなように、第1電極42は、被支持部22の領域にも設けられている。本実施の形態において、支持部12と第1電極42とは導電性の接着剤や半田等の導電性のある固着手段により直接固着されている。即ち、本実施の形態における支持部12は第1電極42の一部を直接支持している。この支持部12上には第1導電パターン(図示せず)の一部が位置していることから、上述の直接支持により第1電極42と第1導電パターン(図示せず)との電気的な接続も達成されている。
図15(a)及び図15(b)に示されるように、導電経路92Cの設けられている位置は、圧電振動子20の被支持部22に対応しており、そのため、導電経路92Cは、被支持部22の支持部12に対する固定補強手段としても機能している。
かかる構造を備える圧電式加速度センサ1−15において、圧電振動子20dに対して振動に起因する加速度が加えられると(即ち圧電セラミック板30が振動すると)、圧電セラミック板30が撓み、その撓みに応じて第1電極42と第2電極44との間に電圧が発生する。このように発生した電圧は、第1導電パターン(図示せず)及び第2導電パターン(図示せず)並びにケーブル60を介して外部に検出信号として出力される。
上述したように、本実施の形態による圧電振動子20dの第1電極42は、回路基板10cの支持部12に直接支持され、それによって、回路基板10cの第1導電パターン(図示せず)と直接的に接続されている。従って、第1電極42と第1導電パターン(図示せず)とを接続するためのワイヤや圧電振動子20dを支持する専用の支持部材が不要となることから、ワイヤ接続工程や支持部材設置工程の削減を図ることができると共に接続工程に起因した出力感度のばらつきの低減も図ることができる。更に、支持部材が不要となったことから支持部材の高さの分だけ低背化することができる。
本実施の形態においても回路基板10cと圧電振動子20dとの固着工程の際に圧電振動子20dを固着されるまで保持等しておく必要がない。従って、第13の実施の形態と比較して更に製造コストを削減することができる。加えて、第14の実施の形態と比較して圧電振動子20dの振幅量を大きくとることができる。従って、高い感度を求められる際には、第14の実施の形態と比較して本実施の形態による圧電式加速度センサ1−15の構造の方が好ましい。
更に、本実施の形態においては導電ワイヤに代えて導電経路92Cを用いることとしたため、例えば、第6の実施の形態と比較して、組立作業効率の向上を図ることができると共に支持部12による支持補強を行うことができる。