JP5060104B2 - 回転電機の電機子巻線及び回転電機の固定子並びに回転電機 - Google Patents

回転電機の電機子巻線及び回転電機の固定子並びに回転電機 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機及び回転電機の固定子及び回転電機の電機子巻線に関する。
従来の回転電機の固定子は、図25に示すように構成されている。図25は、回転電機の固定子の一部、具体的には巻線スロットの1個のみを示す断面図であり、積層鉄板からなる固定子鉄心3と電機子巻線2とからなっている。固定子鉄心3には、例えば図25の上方であって図示していない回転子の回転軸心に沿うように延在する複数の巻線スロット10を設け、かつ径方向に図示しない複数の通風ダクトが設けられている。各巻線スロット10には、以下に述べる電機子巻線2が格納されている。
電機子巻線2は、積み重なる多数の素線導体5でそれぞれ構成される上コイル2c、下コイル2dからなり、素線導体5は、巻線スロット10内に格納された部分で、巻線スロット10の延在方向に向かって連続的に捩られて、代表的な例として360度転位するように形成され、固定子鉄心3の両側面より外側に突き出る電機子巻線2の両側部で素線導体5は短絡されている。
このような構成の多重素線導体に交流電流が流れる場合には、巻線スロット10を周方向に横切る漏れ磁束が発生し、これによって多重素線導体の長手方向の各部分における素線導体5の間に電圧が誘起される。そして、任意の素線導体対において、巻線導体の全長にわたる各素線導体の誘起電圧に非常に大きな差が生じると、閉ループ状の素線導体対には大きな循環電流、すなわち素線導体対を循環する電流が流れ、電流損失が増大するとともに素線導体内部で発生する熱も増大する。
そこで、素線導体の全長にわたって各素線導体間に誘起される電圧をほぼ等しくして循環電流が流れないようにするため、素線導体を各種の方法によって転位することが行われている。
ここで、図26及び図27を参照して特許文献1及び2に開示されている従来の技術である、素線導体の転位について説明する。この素線導体の転位は、素線導体を巻線スロットの延在方向に向かってねじることにより、各素線導体の位置を順次変更させたもので、素線導体の断面において、ある素線導体が断面中心の周りを円状に移動すると考え、その回転の角度で転位の程度を表す。各素線導体が、素線導体断面において全ての位置を経て巻線スロットの反対端で出発した位置と同じ位置になる転位は、360度転位という(特許文献1参照)。
図26は360度転位の素線構成を表す模式図であり、図示していない回転子の回転軸心に沿うように延在する複数の巻線スロットを設けた固定子鉄心3と、前記巻線スロットに埋設され、かつ積み重なる多数の素線導体5で構成される電機子巻線2と、固定子鉄心内の径方向に複数の通風ダクト4から構成されており、素線導体5は、巻線スロット内に格納された部分で、巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて360度転位するように形成され、固定子鉄心の両側面より外側に突き出る電機子巻線2の両側部で素線導体5は短絡されている。
図26には2つの代表的な素線導体5a、5b間に鎖交する磁束を示しており、図では、鉄心部分の鎖交磁束を16a〜16cと示している。図中の磁束は紙面に対して垂直な向きを示しているが、これはその部分を囲む素線に、ある電流が流れた瞬間に生じる磁束の向きを表し、鎖交する磁束による誘起電圧の関係を示すものである。本明細書では、以下、図26の16a〜16cの様な表記をもって、簡単に素線間に鎖交する磁束であると記す。例えば16aと16cの和は16bに等しくなり、巻線スロット10内で鎖交する磁束による素線導体5a、5b間の誘起電圧が相殺されるような構成となっている。
しかし、巻線スロット内では360度転位が施されているが、巻線スロット10外では転位されていないので、固定子鉄心3の端部側の漏れ磁束16x、16yによって不平衡電圧が発生し、素線導体5a、5b内には循環電流が生じている。
以上述べたように固定子鉄心3の端部側には漏れ磁束があるため、これにより巻線導体の端部に電圧が誘起され、素線導体内に循環電流が流れて電流損失が発生する。この損失を低減するためには、素線導体の両端部における素線導体の位置を逆転し、同一素線導体の両端部に誘起される各電圧の方向を互いに逆にしてこれらを相殺すればよい。これは素線導体を巻線スロット内で540度転位、すなわち1回転半の転位をすることで実現できる(特許文献2参照)。
図27は540度転位の素線構成を表す模式図であり、図26と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図27において、転位ピッチは固定子鉄心3の端面から鉄心長Lsの1/4Lsの範囲(左側の鉄心境界領域及び右側の鉄心境界領域)で中央部の鉄心長Lsの1/2Lsの範囲の半分となっている。具体的には中央部の転位ピッチは1であるのに対して鉄心端部の鉄心境界領域の転位ピッチは1/2となっており、鉄心の両端部及び中央部で、それぞれ180度の転位がなされている。素線導体5a、5b間の鎖交磁束16aと16eの和は16cに等しく、16bと16fの和は16dに等しくなるので、巻線スロット内の鎖交磁束では素線5a、5b間の誘起電圧は相殺される。また、巻線スロット外では16xと16yに鎖交する磁束がそれぞれ相殺しあうので、端部の漏れ磁束による循環電流も低減できることになる。
回転電機の電機子巻線および界磁巻線は、それらを構成する絶縁物の耐熱性能により厳しく温度上限が制限されており、回転電機の設計においては、これらの温度が規格値以下に保たれるように設計する必要がある。
L. Roebel, U.S.Patent 1144252, 1915 W.L.Ringland, U.S.Patent 2821641, 1958
上述した従来技術で、図27に示す素線導体の転位角度を540度としたものは、理想的には両端部の漏れ磁束が等しい場合に、素線間の不平衡電圧が相殺しあうが、両端部の導体素線間に鎖交する磁束が異なる場合は、導体素線間の誘起電圧が完全に相殺されなくなる。
例えば、図28に示すように、固定子鉄心3の側面から軸方向に延びるコイル端部の長さXc、Xtが異なり、かつ図29に示すように、固定子鉄心3の片側面から外側に突き出た電機子巻線2は、ある間隔離れたスロットから固定子鉄心3に再び入るが、接続側(図の右側)のスロット間の距離βcが、反接続側(図の左側)スロット間の距離βtに比べて、同じ巻線が出入りするスロット間の距離が短くなっている。
図29では、スロット1個分の差であるが、電機子巻線の接続によっては、反接続側より2つ以上近いスロットに入る場合もあり、端部巻線の長さが異なる。このことは、端部巻線に入射する磁束の量が接続側と反接続側とで異なる要因となる。
また、図30に模式的に示すように、接続側においては、負荷端子から巻線端部までの接続や、並列回路間の接続等のため、接続銅帯12によって、巻線導体の接続が行われる。この接続銅帯12にも電流が流れるため磁界を発生し、この磁界が端部巻線に入射すると、接続側の鎖交磁束16xと反接続側の鎖交磁束16yとが相殺できなくなる。
図31には数値解析によって求めた、タービン発電機の素線導体に生じる損失の素線分布の例を示す。図には、両端部での鎖交磁束が等しいとした場合と、両端部での鎖交磁束量が異なる場合の損失分布の例をそれぞれ示してあり、素線導体間に不平衡電圧が生じて循環電流が流れるため、素線損失の最大値が増加していることがわかる。素線損失の最大値がどれだけ増加するかは、回転電機の構造や巻線に流れる電流のレベル等、設計によって異なり、また、上下コイル間でも端部巻線への入射磁束レベルが異なるため、損失が異なり、更に、電機子巻線バーの周方向位置によっても異なる可能性がある。
このように両巻線端部での素線導体への鎖交磁束が異なると、導体素線間の誘起電圧が完全に相殺されなくなり、導体素線間に循環電流が流れて損失が生じ、局部的な過熱や効率低下の原因となる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、固定子の両端部で導体素線間に鎖交する磁束の差による導体素線間の循環電流を低減でき、電機子巻線の損失増加及び局部過熱を抑制することのできる回転電機の電機子巻線及び回転電機の固定子並びに回転電機を得ることを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーを固定子鉄心に設けた複数の巻線スロットに格納可能に備えるものであって、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる回転電機の電機子巻線において、
前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍と中央部とで異なり、かつ前記巻線スロットの一方の端部及び中央部の転位角度を共に180度とし、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度を、180度とは異ならしめた前記電機子巻線バーを設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の電機子巻線である。
前記目的を達成するため、請求項6に対応する発明は、径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、
前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、鉄心占積率の異なる部分を含むサブ鉄心部を設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子である。
前記目的を達成するため、請求項10に対応する発明は、 径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、前記電機子巻線バーは前記巻線スロットから外側に直線的に突き出た部分の長さを、前記巻線両端部で変えることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子である。
前記目的を達成するため、請求項12に対応する発明は、 径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
前記素線導体の転位を行っている部分よりも外側の前記固定子鉄心の一方の軸方向片側端部に、前記電機子巻線の両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、サブ鉄心部を設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子である。
本発明によれば、固定子の両端部で導体素線間に鎖交する磁束の差による導体素線間の循環電流を低減でき、電機子巻線の損失増加及び局部過熱を抑制することのできる回転電機の電機子巻線及び回転電機の固定子並びに回転電機を提供できる。
以下、本発明に係る回転電機の電機子巻線及び回転電機の固定子並びに回転電機の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1を用いて第1の実施形態を説明する。本実施形態は、図1における回転子1と、回転子の回転軸心に沿うように延在する複数の巻線スロットを設けた固定子鉄心3と、前記巻線スロットに埋設され、かつ積み重なる多数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーを備えた電機子巻線2とから構成されており、素線導体5は、巻線スロット内に格納された部分で、巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られており、固定子鉄心3の両側面より外側に突き出る電機子巻線2の両側部で素線導体5は短絡されている。
電機子巻線2は両端部で素線導体5に鎖交する磁束量が異なっており、図1では、固定子鉄心3の右側端部での鎖交磁束量が小さいものとして、模式的に端部の長さを短くしており、必ずしも、図示した面内における巻線の長さの差を表したものではない。
素線導体5は、固定子鉄心3の軸方向長さをLsとすれば、図1の固定子鉄心3の右側端面から1/4Lsの範囲(鉄心境界領域2)で180度の転位がなされ、更に中央部1/2Lsの範囲で180度の転位がなされている。更に、図1の固定子鉄心3の左側端面から1/4Lsの範囲(鉄心境界領域1)での転位角度Aは180度より小さく、例えば170度のような角度である。この転位角度は、素線の転位が段数毎に行われるため、不連続な値を取る。
このように構成された第1の実施形態において、負荷運転時には電機子巻線に電流が流れ、各素線導体に電流が分担して流れる。図1には2つの代表的な素線導体5a、5b間に鎖交する鎖交磁束16a、16b、16c、16d、16e、16f、16x、16yを示しており、素線導体5aは図1の右側端部で最も内径側(図面上側)に位置し、素線導体5bは図1の右側端部で導体の高さ方向中央に位置しているとする。図1の右側端部での電機子巻線2への鎖交磁束が、図1の左側の鎖交磁束に比べて小さい場合、従来の540度転位では紙面上に向かう磁束量が、紙面下に向かう磁束量より小さくなるが、図面左側端部近傍で転位角度が180度より小さいため、鎖交磁束16aは小さく、16bは大きくなる。また、左側端部での鎖交磁束16xも従来例の540度転位の場合より小さくなり、全体での鎖交磁束の不平衡が緩和される。これにより、素線間の不平衡電圧が減少し、循環電流損失の発生が抑制できる。ここでは、代表的な素線導体対で説明を行ったが、他の素線導体対でも同様に不平衡電圧が低減できる。
第1の実施形態によれば、鉄心部分の素線導体全体で不平衡電圧が小さくなり、循環電流の発生を抑え、循環電流損失を低減することができるので、素線導体内の損失を低減するとともに、素線導体間の損失分布を低減し、電機子巻線の導体の局所加熱を抑制することができる。
図2は第1の実施形態の変形例を示し、図1と同一部分は同一符号を付し、その説明を省略する。図1では、固定子の全体及び回転子の概略構成を示したが、図2では回転子は表示せず、固定子の一部のみを示しており、図7、図8、図12、図13、図15、図16、図17、図18、図19、図20、図22、図23、図24も図2と同じように示している。
図1では、素線導体の転位ピッチが変わる点(変曲点)を従来例と同じく、固定子鉄心端部から1/4Lsの位置としたが、図2では、両端部近傍での転位ピッチの中央部との比を同じにしている。すなわち、図1の場合は、素線導体の転位ピッチは、中央部を1とすれば、図面右側端部で0.5、図面左側端部で0.5と1の間と、3種類であるのに対して、図2の場合は、中央部と、端部との2種類のみとしている。それによって、転位ピッチの変曲点の位置は、図面右側で端から1/4Lsよりも中央側、図面左側で端から1/4Lsよりも端部側となっている。素線導体対での不平衡電圧が低減できる作用としては、図1と同様である。
図4には、図30〜図31と同様の数値解析によって、本実施形態における素線の損失分布を示したものである。図4に示すように損失分布の形状が図31とほぼ同じになり、損失の最大値もほぼ同様の値になっている。
図3は図1の固定子鉄心3の左側端部近傍(鉄心境界領域1)の転位角度と素線損失最大値の関係を示す図で、上コイル及び下コイルのそれぞれについて示すものである。具体的には、固定子鉄心3の両端部の磁束差が0.3PUの場合に、鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度をパラメータとして、素線損失の最大値をプロットした図である。図3のように、上コイルにおいては、鉄心境界領域の転位角度174度(全体534度)で最小になり、下コイルにおいては、鉄心境界領域の転位角度162度で最小になっている。下コイルの方が、損失を最小化する転位角度が小さくなるのは、スロット内で鎖交する磁束量が小さいため、誘起電圧の変化量が小さいためである。
図4は、図30〜図31と同様の数値解析によって得られた、前述した第1の実施形態(鉄心境界領域の転位角度174度の場合)の素線の損失分布を、従来例の540度転位の場合と比べたものである。図4に示すように損失分布の形状が図31とほぼ同じになり、損失の最大値もほぼ同様の値になっている。
図5は、図1の実施形態(固定子鉄心の両端部近傍での転位ピッチが異なる場合)における固定子のコイル端部の入射磁束差ΔΦeを横軸にして、素線損失最大値が最小となる鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度を縦軸にして示したものである。
図6は、図2の実施形態(固定子鉄心の両端部近傍での転位ピッチが同じ場合)における固定子のコイル端部の入射磁束差ΔΦeを横軸にして、素線損失最大値が最小となる鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度を縦軸にして示したものである。
図5のように両端部の入射磁束差によって、最適となる鉄心境界領域の転位角度が変わっており、また上下コイルで最適な素線転位が異なることを示唆している。
図5、図6共に入射磁束差が大きいほど最適転位角度が小さくなっており、また、上コイルと下コイルとで最適転位角度が異なっている。
両端部の入射磁束の違いは、種々の設計条件や運転条件によって異なるが、通常のタービン発電機などの回転電機では、本例の入射磁束差ΔΦeで0〜0.3に相当する範囲にあるといえるので、端部領域の転位角度Aとしては160°<A<180°の範囲とすれば、不平衡電圧の低減が良好に行える。
図5〜図6に示すように、上コイルと下コイルとで損失最大値を最小にする転位角度が異なるため、上コイルと下コイルとで上記転位角度θを別に構成することで、より効果的に損失の低減が可能となる。
また、両端部の入射磁束の比については、設計時に数値解析を行うことで、決めることができ、更に、当該の素線導体と接続銅帯の位置関係によっても異なるため、詳細な数値解析によって、各素線導体に入射する磁束量を求めれば、各素線導体で、損失最大値を最小化する転位構成を決めることが可能である。
また、本実施形態は、転位ピッチを従来例よりも緩める方向に変えるもので、特に変形例では、最も小さい部分の転位ピッチが従来例よりも大きくなる。このことは、製造面からも有利であり、製造時に素線を曲げたり組み立てたりする工程で、素線絶縁を損傷する恐れを少なくするものであり、素線間短絡等の危険を低減し、より信頼性の高い回転電機を提供することができる。
なお、図2では転位ピッチの変曲点を、図27に示す従来例と同じで、固定子鉄心3の両端部(固定子鉄心の境界領域)の転位ピッチを1/2、固定子鉄心3の中央部の転位ピッチを1とした例を示したが、第1の実施形態では、転位ピッチの変曲点あるいは両端部近傍での転位ピッチの中央部との比のどちらかを、従来例と同じとすることに限定されるのでなく、転位角度の配分や転位ピッチの組合せは、本発明の機能を逸脱しない範囲で変えてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について図7を用いて説明する。図1と同様の構成については説明を省略する。
素線導体5は、固定子鉄心3の図面左側端部から1/4Lsの範囲で180度の転位がなされ、更に中央部1/2Lsの範囲で180度の転位がなされている。更に、図面右側端部から1/4Lsの範囲での転位角度Aは180度より大きく、例えば190度である。
第1の実施形態では、固定子鉄心3の左側端部(鉄心境界領域1)の転位角度を180度より小さくしたのに対して、第2の実施形態では反対側の固定子鉄心3の右側端部(鉄心境界領域2)の転位角度を逆に180度より大きくしており、このような構成とすることで、鎖交磁束16eを小さく、鎖交磁束16fを大きくすることで、不平衡電圧の発生を抑制できる。図では端部における鎖交磁束16yも小さくなっているような表記になっているが、一般に鉄心内の鎖交磁束16fの増分は端部における鎖交磁束16yの減少分よりも大きい。
図8は図7の変形例を示し、図7と同様の構成については説明を省略する。
図8では、端部近傍での転位ピッチが両端部で同じになっており、すなわち、図7の場合は、素線導体の転位ピッチは、中央部を1とすれば、図面右側端部で0.5、図面左側端部で0.5未満と、3種類であるのに対して、図8の場合は、中央部と、端部との2種類のみとしている。それによって、転位ピッチの変曲点の位置は、図面右側で端から1/4Lsよりも中央側、図面左側で端から1/4Lsよりも端部側となっている。素線導体対での不平衡電圧が低減できる作用としては、図7と同様である。
図9は、前述と同様の数値解析によって、端部領域の転位角度を横軸に、素線損失最大値を縦軸にとり、素線損失最大値が最小となる鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度を示したものである。この場合、一方の端部巻線での鎖交磁束量を、他方の端部巻線での鎖交磁束量の0.8倍とした場合の計算結果である。図9に示すように、損失最大値が最小となる転位角度が上コイルでは約182度であるのに対して、下コイルでは約185度と異なっている。図9のように両端部の入射磁束差によって、最適となる鉄心境界領域の転位角度が変わっており、また上コイル、下コイルで最適な素線転位が異なることを示唆している。
また、図10〜図11には両端部での巻線への入射磁束の比を横軸として、損失最大値が小となる転位角度(以下最適転位角度と記す)を縦軸に示した例で、図10が図7に相当して転位ピッチ変曲点の位置が従来例と同じ、図11が図8に相当して両端部近傍での転位ピッチが同じである場合のものである。図10、図11は共に入射磁束の違いが大きいほど最適転位角度が小さくなっており、また、上コイルと下コイルとで最適転位角度が異なっている。
両端部の入射磁束の違いは、種々の設計条件や運転条件によって異なるが、通常のタービン発電機などの回転電機では、本例の入射磁束差ΔΦeで0〜0.3に相当する範囲にあるといえるので、端部領域の転位角度Aとしては180°<A<200°の範囲とすれば、不平衡電圧の低減が良好に行える。この数値計算はある特定の設計の場合の結果であるが、540度転位が適用される大容量のタービン発電機等では、概ね同様の傾向となる。
上コイルと下コイル、あるいは、各素線導体で、損失最大値を最小化する転位構成を別個に決めることでより効率的に不平衡電圧の低減が可能であることは第1の実施形態と同様である。
第2の本実施形態では、第1の実施形態とは異なり、素線転位のピッチは従来例よりも小さくなり、製造面で有利とはいえないが、不平衡電圧低減策としては効果があり、比較的固定子鉄心の軸長が長い回転電機に適した方法といえる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態を図12〜図13を用いて説明する。図12は素線導体5と鎖交磁束16の関係を示す図であり、図13は固定子鉄心3として従来の固定子鉄心にサブ鉄心部14及び通風ダクト4を備えた構成の外観図を示したものである。
固定子鉄心3の図面右側端部に鉄心占積率がその他の固定子鉄心部分よりも大きいサブ鉄心部14を設け、素線導体5は、巻線スロット10内に格納された部分で、巻線スロット10の延在方向に向かって連続的に捩られて540度転位するように形成され、固定子鉄心3の両側面より外側に突き出る電機子巻線2の両側部で素線導体5は短絡されている。
ここで、鉄心占積率とは全体の鉄心に対する正味の比であり、ここでの正味は通風ダクト4、鉄心を積層構成している鉄板の表面に形成されている絶縁物等を除いた鉄心そのものである。
このように構成された第3の実施形態において、負荷運転時には電機子巻線2に電流が流れ、各素線導体5に電流が分担して流れる。
図12には2つの代表的な素線導体5a、5b間に鎖交する磁束を示しており、素線導体5aは図面右側端部で最も内径側(図面上側)に位置し、素線導体5bは図面右側端部で導体の高さ方向中央に位置しているとする。
図面右側端部での電機子巻線2への鎖交磁束が、図面左側の鎖交磁束に比べて小さい場合、従来の540度転位では紙面上に向かう磁束量が、紙面下に向かう磁束量より小さくなるが、図面右側端部に鉄心占積率の大きいサブ鉄心部14を設けているため、鎖交磁束16fは従来例の540度転位に比べて大きくなる。これが16yにおける鎖交磁束の減少分を補償することで、不平衡電圧が低減できる。
図14は、前述と同様の数値解析によって、第3の実施形態と従来例における素線の損失分布を比較して示す図である。損失分布が平均化され、損失の最大値も低減されていることがわかる。
ところで、第3の実施形態では図13に示すように、鉄心占積率の差異を通風ダクト4のピッチの差異で構成したもの、つまり通風ダクト4の相互間の抜板鉄板6の積厚を変えたものである。このようにすることで、通風ダクト4の幅を一定にできるので、内側間隔片8は同一のもので構成できると同時に、通風ダクト4間の通風抵抗を同等にでき、通風セクション内の風量分布の制御が容易になるので、より良好に固定子鉄心3や電機子巻線2を冷却できる。
一方、図15を用いて本発明の第3の実施形態の変形例1を説明する。図15は固定子鉄心3の端部近傍のサブ鉄心部14と通風ダクト4の構成を示したものである。鉄心占積率がその他の部分に比べて大きいサブ鉄心部14においては、通風ダクト4の幅が狭くなっている。このような構成とすることで、通風ダクト4間の鉄心部分の厚みを大きくすることなく積層でき、鉄心を効率的に冷却することができる。
また、図16〜図17を用いて本発明の第3の実施形態の変形例2、3を説明する。図16は固定子端部近傍のサブ鉄心部14と通風ダクト4の構成を示したものであり、図17は鉄心部の拡大図を示したものである。固定子鉄心は通常図17に示すように、磁性体例えば抜板鉄板6の表面に絶縁ワニス等の絶縁皮膜7を施したものであるが、本発明の第3の実施形態の変形例2、3では鉄心占積率の差異を、前記固定子鉄心を構成する抜板鉄板6と絶縁皮膜7の厚さの比の差異で構成している。
このような構成の回転電機とすれば、通風ダクト4の構成を変えることなくサブ鉄心部14を形成することができるので、通風設計の自由度が増し、より効率的な通風が可能となると同時に、絶縁皮膜7の厚さを一定とすれば、鉄心占積率が小さい部分を、より薄い抜板で構成することになり、この部分の抜板面内磁束による渦電流損失を相対的に小さくできるので、温度上昇を抑えることができる。
次に、図18を用いて本発明の第3の実施形態の変形例4を説明する。図18は固定子鉄心のサブ鉄心部14と通風ダクト4の構成を示したものである。固定子鉄心の通風ダクト4を形成するための内側間隔片8は、通常、抜板鉄板6と同様の形状の間隔片取付板9に前もって取り付け、固定子鉄心3の組み立て時に所定の間隔で挿入する。図18では、サブ鉄心部14において間隔片取付板9の透磁率をそれ以外の部分よりも高くしたものであり、例えば、サブ鉄心部14で磁性体とし、それ以外の部分において非磁性体とすることで実現される。
このように図18に示す構成とすれば、図16の変形例2と同様に、通風ダクト4の構成を変えることなくサブ鉄心部14を形成することができるので、通風設計の自由度が増し、より効率的な通風が可能となる。また、間隔片取付板9の材料を変更する以外は従来と同様の手順で固定子鉄心を製作することができるので、製造工程を複雑化しないという利点もある。
次に、図19を用いて本発明の第3の実施形態の変形例5を説明する。図19は固定子鉄心のサブ鉄心部14と通風ダクト4の構成を示したものである。
電機子巻線2の素線導体5は、巻線スロット10内に格納された部分で、巻線スロット10の延在方向に向かって連続的に捩られて540度転位するように形成され、固定子鉄心の両側面より外側に突き出る電機子巻線2の両側部で素線導体5は短絡されている。素線導体5は両端部から固定子鉄心長Lsの1/4Lsの距離で転位ピッチが変わる変曲点を有し、図面左側変曲点近傍の固定子鉄心に、鉄心占積率がその他の固定子鉄心部分よりも大きいサブ鉄心部14を設けている。
このように構成された変形例5において、負荷運転時には電機子巻線に電流が流れ、各素線導体に電流が分担して流れる。前述した図12には2つの代表的な素線導体5a、5b間に鎖交する磁束を示しており、素線導体5aは図面右側端部で最も内径側(図面上側)に位置し、素線導体5bは図面右側端部で導体の高さ方向中央に位置しているとする。図面右側端部での電機子巻線2への鎖交磁束が、図面左側の鎖交磁束に比べて小さい場合、従来の540度転位では紙面上に向かう磁束量が、紙面下に向かう磁束量より小さくなるが、図面左側の素線導体5の変曲点近傍に鉄心占積率の大きいサブ鉄心部14を設けているため、鎖交磁束16bあるいは16cは従来例の540度転位に比べて大きくなる。これが鎖交磁束16yにおける磁束の減少分を補償することで、不平衡電圧が低減できる。
このことは、図12で述べた本発明の第3の実施形態との比較でも説明できる。すなわち、540度転位においては、鉄心端部から素線導体の転位角180度毎に分けて考えると、両端部の180度領域では素線対の囲む領域の形及び鎖交する磁束の向きが同じになっている。図12でサブ鉄心部14によって磁束が強められる部分16fは、図19の16bに相当するので、鎖交磁束領域16bの右端部分にサブ鉄心部を設ければ図12と同様の作用となる。また図19では鎖交磁束16cの部分にもサブ鉄心部14が設けられているが、図の素線対では16cも16bと同負号の電圧を誘起する磁束が鎖交している。厳密には、16cに相当する部分の鎖交磁束が、16bに相当する部分の鎖交磁束と逆負号の電圧を誘起する素線対も存在する(例えば、素線対が1/4Lsの位置で交差する場合)が、数としては少ないため全体としては、サブ鉄心部16cが含まれても、同様の効果が得られ、大まかに変曲点近傍にサブ鉄心部14を設けることで、不平衡電圧は低減できる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4の実施形態を図20を用いて説明する。図20は固定子鉄心3と電機子巻線2の構成を示したものである。図20において、図示していないが、電機子巻線2の素線導体は540度転位が施されている。電機子巻線2は固定子鉄心3の端部から突き出ており、ある距離直線的に突き出てから、曲げられ、いわゆるインボリュート構造を形成する。固定子巻線2の端部で鎖交する磁束は図面右側と左側とで異なっており、上コイルについては、図のXettの範囲での鎖交磁束よりもXectの範囲での鎖交磁束の方が小さくなっており、下コイルについては図のXetbの範囲での鎖交磁束よりもXecbの範囲での鎖交磁束の方が小さくなっている。固定子鉄心3の端部から突き出ている直線部の距離は両端部で異なる長さとなっている。すなわち、上コイルの直線部の距離を図面左側でXtt、図面右側でXctとし、下コイルについては図面左側でXtb、図面右側でXcbとすると、
Xtt<Xct
Xtb<Xcb
としている。
このような構成の固定子とすれば、電機子巻線2の上コイルの素線導体については、XctとXttの長さの差を適切な値とすれば、Xct部分とXect部分の鎖交磁束の和を、Xtt部分とXett部分の鎖交磁束の和とほぼ等しくでき、素線導体における不平衡電圧を低減することができる。
図21は、前述と同様の数値解析によって、両端部での巻線への入射磁束の比を横軸として、損失最大値が最小となる端部直線部の長さの比Xct/Xttを示すものである。
両端部の入射磁束の違いは、種々の設計条件や運転条件によって異なるが、通常のタービン発電機などの回転電機では、本例の入射磁束差ΔΦeで0〜0.3に相当する範囲にあるといえるので、端部直線部の長さの比Xct/Xttとしては、
1<Xct/Xtt≦3.5
で、不平衡電圧の低減が良好に行える。具体的な値としては、各回転電機の設計条件での数値計算によって求めることができる。なお、この数値計算はある特定の設計の場合の結果であるが、540度転位が適用される大容量のタービン発電機等では、概ね同様の傾向となる。
上コイルと下コイルで、損失最大値を最小化する端部直線部の長さの比を別個に決めることでより効率的に不平衡電圧の低減が可能であることは第1の実施形態と同様である。(第5の実施の形態)
次に、図22を用いて本発明の第5の実施形態を説明する。図22は図1と同様、上下一方のコイルの代表的な素線導体の位置を示しており、図1と同様の構成については説明を省略する。素線導体5は固定子鉄心3の軸方向長さLsの範囲で従来例と同様の540度転位がなされており、その外側にある距離突き出した直線部を介して、曲げられ、いわゆるインボリュート部構造を形成する。図22では、電機子巻線2の端部での鎖交磁束量は図面左側よりも右側の方が小さい状態を表している。軸方向長さLsの範囲より外側の直線部の長さは、図面左側でXtt、右側でXctとなっている。固定子鉄心3の右側端部には、固定子鉄心3と同様の構成の抜板鉄板から成る長さΔLsのサブ鉄心部14が設けられている。なお、実効的には、固定子鉄心3の軸長さはLs+ΔLsとなっている。
このような構成の回転電機とすれば、電機子巻線2の端部直線部のXctの範囲のうち、サブ鉄心部14があるΔLsの部分の鎖交磁束が増加するため、Xct部分とXect部分の鎖交磁束の和を、Xtt部分とXett部分の鎖交磁束の和とほぼ等しくでき、素線導体5における不平衡電圧を低減することができる。
この場合、図20で示したような、サブ鉄心部が無い場合に比べて、Xct部分の長さを短くすることができるので、電機子巻線2の全長、しいては回転電機全体の軸長を短くすることができるので、よりコンパクトな回転電機を提供できる。
次に、図23を用いて本発明の第5の実施形態の変形例1を説明する。図22と同様の構成については説明を省略する。図23では、固定子鉄心3の図面右側の外側に図面右側に例えば棒状の複数の外側間隔片17を介して、積層鉄板から構成される磁束を遮蔽する磁束シャント11を設けている。
このような構成の回転電機とすれば、電機子巻線2の端部直線部のXctの範囲のうち、磁束シャント11がある部分の鎖交磁束が増加するため、Xct部分とXect部分の鎖交磁束の和を、Xtt部分とXett部分の鎖交磁束の和とほぼ等しくでき、素線導体における不平衡電圧を低減することができる。
また、図20で示したような、サブ鉄心部が無い場合に比べて、Xct部分の長さを短くすることができるので、電機子巻線2の全長、しいては回転電機全体の軸長を短くすることができるので、よりコンパクトな回転電機を提供できる。
磁束シャント11は、通常は固定子鉄心3の端部に軸方向から入射する磁束をシールドして、固定子鉄心端部における渦電流損失を低減するために供され、固定子鉄心と同一の材料から構成されることが多いが、本実施形態では、主として電機子巻線バー(コイルバー、巻線バー、多重素線導体とも言う)に鎖交する磁束量の調整の機能を有し、上記の本発明の第5の実施形態で示したサブ鉄心部に含まれると見なすこともできる。ただし、第5の実施形態の変形例1で示した形態では、磁束シャントよりも内側に設置した外側間隔片が固定子鉄心を固定するため、固定子鉄心の構造的な信頼性を増すことができる。
次に、図24を用いて本発明の第5の実施形態の変形例2を説明する。図23と同様の構成については説明を省略する。図24では、固定子鉄心3の両外側に固定子鉄心3の外側に、それぞれ例えば棒状の複数の外側間隔片17A、17Bを介して、積層鉄板から構成される磁束シャント11A、11Bを設け、磁束シャント11A、11Bの厚さは、図面左側に比べて右側の方が大きくなっている。
このような構成の回転電機とすれば、電機子巻線2の端部直線部のXctの範囲のうち、磁束シャント11の厚さが大きい方の鎖交磁束がより増加するため、Xct部分とXect部分の鎖交磁束の和を、Xtt部分とXett部分の鎖交磁束の和とほぼ等しくでき、素線導体における不平衡電圧を低減することができる。
この場合、磁束シャント11A、11Bが固定子鉄心3の両側に設けられているため、固定子鉄心3の端部に軸方向から入射する磁束をシールドして、両側の固定子鉄心端部における渦電流損失を低減することができるので、より効率が高く、信頼性の高い回転電機を供給することができる。
(変形例)
前述の実施形態の図7、図8、図12、図19、図22、図23、図24では転位ピッチの変曲点を、図27に示す従来例と同じで、固定子鉄心3の両端部の転位ピッチを1/2、固定子鉄心3の中央部の転位ピッチを1とした例を示したが、第1の実施形態では、転位ピッチの変曲点あるいは両端部近傍での転位ピッチの中央部との比のどちらかを、従来例と同じとすることに限定されるのでなく、転位角度の配分や転位ピッチの組合せは、本発明の機能を逸脱しない範囲で変えてもよい。
本発明の第1の実施形態を説明するための基本構成図。 本発明の第1の実施形態の変形例を説明するための基本構成図。 本発明の第1の実施形態で鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度をパラメータとして、素線損失の最大値をプロットした図。 本発明の第1の実施形態での素線の損失分布と、従来例の540度転位の素線の損失分布を示す図。 本発明の図1の実施形態での数値解析例によるコイル端部の入射磁束差と鉄心境界領域1の鉄心境界領域の転位角度の関係を示す図。 本発明の図21の実施形態での数値解析例による損失最大値が最小となる転位角度を説明するための図。 本発明の第2の実施形態を示す基本構成図。 本発明の第2の実施形態の変形例を示す基本構成図。 本発明の第2の実施形態での数値解析例による端部領域の転位角度と素線損失最大値の関係を示す図。 本発明の第1の実施形態での数値解析例による損失最大値が最小となる転位角度を示す図。 本発明の第1の実施形態での数値解析例による損失最大値が最小となる転位角度を示す図。 本発明の第3の実施形態を示す基本構成図。 本発明の第3の実施形態における回転電機の固定子の断面図。 本発明の第3の実施形態での数値解析例による素線損失分布を示す図。 本発明の第3の実施形態の変形例1における固定子の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例2における固定子の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例3における固定子の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例4における固定子の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例5における固定子の断面図。 本発明の第4の実施形態の回転電機の固定子を示す基本構成図。 本発明の第4の実施形態で素線損失を低減する直線部長さ比を説明するための図。 本発明の第5の実施形態の回転電機の固定子を示す基本構成図。 本発明の第5の実施形態の変形例1の回転電機の固定子を示す基本構成図。 本発明の第5の実施形態の変形例2の回転電機の固定子を示す基本構成図。 従来の回転電機の電機子巻線ともれ磁束の関係を説明するための基本構成図。 従来の回転電機の第1の例(360度転位の場合)を説明するための基本構成を示す模式図。 従来の回転電機の第2の例(540度転位の場合)を説明するための基本構成を示す模式図。 図27の従来の回転電機の固定子の問題点を説明するための図であって固定子鉄心を軸方向に沿って切断した模式図。 図27の従来の回転電機の固定子の問題点を説明するための図であって固定子鉄心を周方向に展開した模式図。 従来の回転電機の固定子で540度転位の場合を説明するための基本構成図。 図30の回転電機の固定子において左右磁束が等しい場合と、左右磁束が異なる場合での数値解析例による素線損失分布の比較を示す図。
符号の説明
1…回転子、2c…上コイル、2d…下コイル、2…電機子巻線(固定子巻線)、3…固定子鉄心、4…通風ダクト、5…素線導体、5a、5b…素線導体、6…抜板鉄板、7…絶縁皮膜、8…内側間隔片、9…間隔片取付板、10…巻線スロット、11、11A、11B…磁束シャント、12…接続銅帯、16、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16x、16y…鎖交磁束、17…外側間隔片、17A、17B…外側間隔片。

Claims (15)

  1. 複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーを固定子鉄心に設けた複数の巻線スロットに格納可能に備えるものであって、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる回転電機の電機子巻線において、
    前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍と中央部とで異なり、かつ前記巻線スロットの一方の端部及び中央部の転位角度を共に180度とし、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度を、180度とは異ならしめた前記電機子巻線バーを設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の電機子巻線。
  2. 前記電機子巻線バーは、前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度を、180度より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子巻線。
  3. 前記電機子巻線バーは、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度Aを、160度<A<180度としたことを特徴とする請求項2に記載の回転電機の電機子巻線。
  4. 前記電機子巻線バーは、前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度を、180度より大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子巻線。
  5. 前記電機子巻線バーは、前記素線導体の前記巻線スロットの他方の端部近傍の転位角度Aを、180度<A<200度としたことを特徴とする請求項4に記載の回転電機の電機子巻線。
  6. 径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
    前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、
    前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
    前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、鉄心占積率の異なる部分を含むサブ鉄心部を設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子。
  7. 前記サブ鉄心部を、前記固定子鉄心の一方の端部近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記サブ鉄心部を、前記固定子鉄心の一方の端部であって、前記転位ピッチの変曲点近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記磁性体占積率の差異を、前記通風ダクトのピッチの差異、前記通風ダクトの軸方向幅の差異、前記固定子鉄心を構成する抜板鉄板の磁性体と絶縁皮膜の厚さの比の差異、前記固定子鉄心の前記通風ダクトに設置する内側間隔片取付板の透磁率の差異、前記固定子鉄心の前記通風ダクトに設置する内側間隔片の透磁率の差異のうちから少なくとも一つ選択した事項で構成したことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一つに記載の回転電機の固定子。
  10. 径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
    前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
    前記巻線両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、前記電機子巻線バーは前記巻線スロットから外側に直線的に突き出た部分の長さを、前記巻線両端部で変えることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子。
  11. 前記電機子巻線バーは、前記電機子巻線の前記巻線スロットから外側に直線的に突き出た部分の長さのうち、左右で長い方をX2、短い方をX1とした場合に、X2とX1の比を、
    1 < X2/X1 ≦ 3.5
    としたことを特徴とする請求項10に記載の回転電機の固定子。
  12. 径方向に複数の通風ダクトを備え、かつ軸心方向に複数の巻線スロットを備えた固定子鉄心と、
    前記各巻線スロットにそれぞれ積み重なる複数の素線導体で構成される少なくとも一つの電機子巻線バーが格納され、前記素線導体は、前記巻線スロット内に格納された部分で、前記巻線スロットの延在方向に向かって連続的に捩られて転位するように形成され、前記固定子鉄心の両側面より外側に突き出る両側部では前記素線導体を短絡させてなる電機子巻線とを具備し、前記素線導体の前記巻線スロット内に格納された部分の転位ピッチが前記巻線スロットの両端部近傍及び中央部とで異なり、全体での転位角度が概ね540度である回転電機の固定子において、
    前記素線導体の転位を行っている部分よりも外側の前記固定子鉄心の一方の軸方向片側端部に、前記電機子巻線の両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、サブ鉄心部を設けることで、前記固定子鉄心の両端部の磁束分布の違いに応じて前記固定子鉄心の両端部の磁気抵抗を変えるようにしたことを特徴とする回転電機の固定子。
  13. 前記電機子巻線の両端部で前記素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせる前記サブ鉄心部として、前記固定子鉄心の片側の前記外側間隔片の外側に積層抜板から成る磁束シャントを設けたことを特徴とする請求項12に記載の回転電機の固定子。
  14. 前記固定子鉄心の両端部に、複数の部材から成る外側間隔片を当接し、前記固定子鉄心の軸方向両端部に、積層抜板から成る磁束シャントを設けて、前記電機子巻線の両端部で素線導体に鎖交する磁束の差によって生じる前記素線導体間に生じる不平衡電圧を減じさせるように、一方の厚さを他方の厚さよりも厚くしたことを特徴とする請求項12に記載の回転電機の固定子。
  15. 請求項1から5又は10、11のいずれか一つに記載の回転電機の電機子巻線と、この電機子巻線を格納する複数の巻線スロットを軸心方向に備え、かつ径方向に複数の通風ダクトを備えた固定子鉄心と、この固定子鉄心の内径側に配設され、回転軸が回転可能に支持された回転子とを組み合せてなる回転電機、並びに請求項6から9あるいは12から14のいずれか一つに記載の回転電機の固定子と、この固定子の内径側に配設され、回転軸が回転可能に支持された回転子とを組み合せてなる回転電機。
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