JP5058832B2 - 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラ及び加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方或いは何れか一方の内部に配置されたハロゲンヒータ等からなる加熱手段によりローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、未定着トナー画像が形成された記録紙をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に給紙し、圧接部を通過させることで熱と圧力によりトナー画像の定着を行うようになっている。
ところで、カラー画像形成装置に備えられる定着装置においては、定着ローラ表層にシリコンゴム等からなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラ表面が、未定着トナー画像の凹凸に対応して弾性変形し、トナー画像面を覆い包むように接触するため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー画像に対して良好に加熱定着を行うことが可能となる。
また、定着ニップ部での弾性層の歪み解放効果により、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対して離型性を向上することができる。
さらに、定着ニップ部のニップ形状が上(定着ローラ側)に凸(所謂、逆ニップ形状)となることから、用紙の剥離性能を向上させることができ、剥離爪等の剥離手段を用いずとも用紙の剥離が可能となり(セルフストリッピング)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
ところで、このようなカラー定着装置において、高速化に対応するには定着ニップ部のニップ幅を広くする必要がある。ニップ幅を広くする手段として、定着ローラの弾性層を厚くする方法と定着ローラ径を大きくする方法の2つがある。
しかしながら、弾性層の熱伝導性は非常に低いので、従来のように定着ローラ内部に加熱手段がある場合、厚い弾性層を有する定着ローラでは、プロセス速度を高速化した場合に定着ローラ温度が追従しなくなるといった問題がある。一方、定着ローラ径を大きくした場合には、ウオームアップ時間が長くなったり、消費電力が増大したりするといった問題がある。
このような問題を解決するために、近年、カラー定着装置においては、特許文献1に開示されているように、定着ローラと加熱ローラとの間に定着ベルトを掛け渡し、定着ベルトを介して定着ローラと加圧ローラを圧接させた構成のベルト定着方式が使用されるようになってきた。
このベルト定着装置では、熱容量が小さい定着ベルトを加熱するためウオームアップ時間が短く、また定着ローラにハロゲンランプ等の熱源を内蔵する必要がないので、スポンジゴム等からなる低硬度の弾性層を厚く設けることができ、広いニップ幅を確保することができる。
さらに、ベルト定着方式において、加熱手段を面状発熱体とした定着装置(面状発熱ベルト定着方式)が特許文献2等に開示されている。この面状発熱ベルト定着装置では、従来の加熱ローラに比べて、加熱手段の熱容量も小さくなると同時に、加熱手段としての面状発熱体が直接発熱することから、ハロゲンランプを用いて間接的に加熱ローラを加熱する従来方式に比べて熱応答性も向上し、ウオームアップ時間の更なる短縮や更なる省エネ化が達成できる。
特開平10−307496号公報 特開2002−333788号公報 特開2007−79149号公報
しかしながら、このような従来の面状発熱ベルト定着方式の定着装置においては、以下のような問題点を有している。
すなわち、従来のベルト定着装置では、加熱部材である加熱ローラのジャーナル部に、加熱ローラと共に回転するカラー等を設けることで定着ベルトの蛇行を防止していたが(例えば、特許文献3)、面状発熱ベルト定着方式の定着装置においては、加熱部材が固定された円弧状の面状発熱体で構成されているため、蛇行防止用のカラー等を設置するのが困難であり、定着ベルトの蛇行防止が大きな課題となっている。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、面状発熱ベルト定着方式の定着装置において、定着ベルトの蛇行を簡単に抑制・防止できる定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の定着装置は、上記課題を解決するために、定着ローラと、面状発熱体を有する加熱部材と、上記定着ローラ及び加熱部材の外周に巻回された無端状の定着ベルトと、該定着ベルトを介して上記定着ローラと対向する加圧部材とを備えた定着装置において、上記加熱部材は、通紙領域に面状発熱体が形成されると共に、非通紙領域のジャーナル部に円筒面を持つ固定された基材を有し、該基材のジャーナル部にベルト寄り止め用部材が設けられていることを特徴としている。
これによれば、上記加熱部材が、通紙領域に面状発熱体が形成されると共に、非通紙領域のジャーナル部に円筒面を持つ固定された基材を有する構成であるので、従来と同様の円弧状の面状発熱体を実現しながら、ジャーナル部の円筒面を利用して、ベルト寄り止め用部材を容易に設けることができる。
これにより、面状発熱ベルト定着方式でありながら、従来のベルト定着装置と同様に、定着ベルトの蛇行を簡単に抑制・防止できる。
本発明の定着装置において、上記ベルト寄り止め部材は、上記加熱部材の基材とは独立に回転可能であることが好ましい。
これは、面状発熱ベルト定着方式の定着装置では、加熱部材の基材は固定されているため、ベルト寄り止め部材が基材に固定されていると、定着ベルトの端部がベルト寄り止め部材を摺動するようになり、定着ベルトの端面に負荷や速度差などのストレスが生じやすいためである。
上記構成のように、ベルト寄り止め部材を加熱部材の基材とは独立に回転可能に構成することで、たとえ基材が固定されていても、ベルト寄り止め部材は定着ベルト端面との摩擦力により回転することができ、定着ベルト端面のストレスを低減することができる。
また、基材とは独立に回転可能に設けられたベルト寄り止め用部材としては、ボールベアリングを用いることができる。ボールベアリングは、ボールを介して2つの輪が独立して回転する構成であるので、回転負荷が非常に小さく、基材とは独立に回転可能に設けられたベルト寄り止め用部材を容易に実現することができる。
ボールベアリングには、ラジアル軸受とスラスト軸受とがあるが、何れも用いることができる。ラジアル軸受の場合は、内輪部を基材に固定し、外輪部に定着ベルトの端部が当接するように設けることで、基材とは独立に回転可能に設けられたベルト寄り止め用部材を容易に実現することができる。また、スラスト軸受の場合は、定着ベルト端面を受ける面がラジアル軸受の場合よりも広く確保できるので、設計が容易となる利点がある。
また、本発明の定着装置において、上記加熱部材の基材は、通紙部分における定着ベルトとの非接触領域が切除されており、軸方向断面が円弧状をなす部分に、上記面状発熱体が形成されている構成とすることが好ましい。
基材中で定着ベルトの加熱に寄与しない領域をカットすることで、基材の熱容量が低減され、ウオームアップ時間の短縮や温度追従性の改善、消費電力の削減が可能となる。
さらに、本発明の定着装置において、定着ベルトの基材にはフッ素樹脂が内添されていることが好ましい。これによれば、定着ベルトと加熱部材の摺動負荷が低減され、定着ベルトの寄り力を低減することができる。
本発明は、また、上記した本発明の定着装置を備えた画像形成装置もその範疇としている。
本発明の定着装置は、以上のように、定着ローラと、面状発熱体を有する加熱部材と、上記定着ローラ及び加熱部材の外周に巻回された無端状定着ベルトと、該無端状定着ベルトを介して上記定着ローラと対向する加圧部材とを備えた定着装置において、上記加熱部材は、通紙領域に面状発熱体が形成されると共に、非通紙領域のジャーナル部に円筒面を持つ固定された基材を有し、該基材のジャーナル部にベルト寄り止め用部材が設けられている構成であり、本発明の画像形成装置は、このような定着装置を備えた構成である。
これにより、面状発熱ベルト定着方式でありながら、従来のベルト定着装置と同様に、定着ベルトの蛇行を簡単に抑制・防止できる定着装置及び画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施の形態では、本発明の定着装置、画像形成装置をカラー複合機に適用した場合であり、図1(a)はカラー複合機に備えられた定着ユニット(定着装置)の構成を示す軸方向の断面図、図1(b)は加熱部材の正面図、図2はカラー複合機の概略構成図、図3は面状発熱体の断面構成を示す拡大図、図4は面状発熱体の正面図である。
本実施の形態に係るカラー複合機100は、図2に示すように、光学系ユニットE、4組の可視像形成ユニットpa、pb、pc、pd、中間転写ベルト11、二次転写ユニット14、定着ユニット15、内部給紙ユニット16及び手差し給紙ユニット17とを備えている。
可視画像形成ユニットpaはトナー像担持体となる感光体101aの周囲に、帯電ユニット103a、現像ユニット102a、クリーニングユニット104aが配置している。一次転写ユニット13aは中間転写ベルト11を介して配置している。他の3組の可視像形成ユニットpb、pc、pdは可視画像形成ユニットpaと同様の構成であり、各ユニットの現像ユニットにはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色トナーが収容されている。
光学系ユニットEは光源4からのデータを4組の感光体101a、101b、101c、101dに届くように配置されている。中間転写ベルト11はテンションローラ11a、11bによりたわむことなく配置され、テンションローラ11b側に廃トナーBOX12、テンションローラ11a側に二次転写ユニット14が当接して配置されている。
定着ユニット15は、定着ローラ30と加圧ローラ31とが、図示していない加圧手段により所定の圧力で圧接されており、二次転写ユニット14の下流に配置されている。本実施形態では、面状発熱ベルト定着方式の定着ユニット15を備えており、詳細については後述する。
画像形成の工程は以下のようになる。感光体ドラム101a表面を帯電ユニット103aで一様に帯電した後、光学系ユニットEにより感光体ドラム101a表面を画像情報に応じてレーザー露光し静電潜像を形成する。帯電ユニット103aとしては、感光体ドラム101a表面を一様に、またオゾンを極力発生させることなく帯電するために、帯電ローラ方式を採用している。その後、現像ユニット102aにより感光体ドラム101a上の静電潜像に対しトナー像を現像し、この顕像化されたトナー画像をトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された一時転写ユニット13aにより中間転写ベルト11上に転写する。
他の3組の可視像形成ユニットpb、pc、pdも同様に動作し順次中間転写ベルト11上に転写するようになっている。中間転写ベルト11上のトナー画像は二次転写ユニット14まで搬送され、別途、内部給紙ユニット16の給紙ローラ16aまたは手差し給紙ユニット17の給紙ローラ17aから給紙された記録紙に、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されて転写される。記録紙上のトナー画像は定着ユニットに搬送され、定着ユニット15を通過するときに十分に加熱・加圧されて記録紙上に融着し、外部へ排出される。
次に、定着ユニット(定着装置)15の構成について図1、図3、図4を用いて説明する。定着ユニット15は、記録紙(記録材)の表面に形成された未定着のトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙上に定着させるものである。なお、この未定着のトナー画像は、例えば、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナー及びキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)等の現像剤(トナー)によって形成される。
図1(a)、図1(b)に示すように、定着ユニット15は、面状発熱ベルト定着方式であり、定着ローラ30と、加圧ローラ31と、無端状の定着ベルト32と、定着ベルト32を懸架し加熱するための加熱部材33と、加圧ローラ31を熱するための熱源であるヒータランプ34と、定着ベルト32、加圧ローラ31各々の温度を検出する温度検出手段を構成する温度センサとしてのサーミスタ35A,35Bとを備えている。
定着ローラ30及び加圧ローラ31は、所定の荷重(例えば、本実施形態では216N)で互いに圧接されて、両ローラ間に定着ニップ部(定着ローラと加圧ローラとが互いに当接する部分)Nを形成している。なお、本実施例では、ニップ幅(定着ニップ部Nの記録紙搬送方向の幅)を7mmとしている。
この定着ニップ部Nに未定着トナー画像を形成された記録紙を給紙し、定着ニップ部Nを通過させることで、記録紙Pにトナー画像が定着されるようになっている。記録紙Pが定着ニップ部Nを通過する時には、定着ベルト32は記録紙Pのトナー画像形成面に当接する一方、加圧ローラ31は記録紙Pにおけるトナー画像形成面とは反対側の面に当接するようになっている。
定着ローラ30は、定着ベルト32を介して、加圧ローラ31に圧接することで定着ニップ部Nを形成すると同時に、回転駆動することにより定着ベルト32を搬送する目的のものである。定着ローラ30としては、例えば、内側から順に芯金30a、弾性層30bが形成された2層構造のものを用いることができる。芯金30aには、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属或いはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層30bにはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料が適している。なお、本実施例では、定着ローラ30は、直径が30mmで、芯金30aに直径15mmのステンレス鋼、弾性層30bに厚さ7.5mmのシリコンスポンジゴムを用いている。
加圧ローラ31としては、例えば、内側から順に芯金31a、弾性層31b、離型層31cが形成された3層構造のものを用いることができる。芯金31aには、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属或いはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層31bにはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料等が用いられる。また、離型層31cには、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が適している。なお、本実施例では、加圧ローラ31は、直径は30mmで、芯金31aに直径24mm、肉厚2mmの鉄(STKM)、弾性層31bに厚さ3mmのシリコンソリッドゴム、離型層31cに厚さ30μmのPFAチューブを用いている。
また、加圧ローラ31の内部には、加圧ローラ31を加熱するヒータランプ34が配置されている。制御回路(図示せず)が電源回路(図示せず)からヒータランプ34に電力を供給(通電)させることにより、ヒータランプ34が発光し、ヒータランプ34から赤外線が放射される。これにより、加圧ローラ31の内周面が赤外線を吸収して加熱され、加圧ローラ31全体が加熱される。なお、本実施例では、定格電力400Wのヒータランプ34を使用している。
定着ベルト32は、加熱部材33によって所定の温度に加熱され、定着ニップ部Nを通過する未定着トナー画像が形成された記録紙Pを加熱するためのものである。本実施例では、定着ベルト32は、直径45mmで加熱部材33と定着ローラ30によって懸架され、定着ローラ30に所定の角度θで巻きかかっている。この角度θは、定着ベルト32が定着ローラ30と接触している部分の角度であり、定着ベルト32が定着ローラ30の表面から離れる両ポイントそれぞれに定着ローラ30の回転中心より延ばした2本の線分の成す角度である。
定着ベルト32は、定着ローラ30の回転時には、定着ローラ30に従動して回転するようになっている。定着ベルト32としては、例えば、特に図示してはいないが、ポリイミド等の耐熱樹脂或いはステンレスやニッケル等の金属材料からなる中空円筒状の基材の表面に、弾性層として耐熱性及び弾性に優れたエラストマー材料(例えばシリコンゴム)が形成され、さらにその表面に離型層として耐熱性及び離型性に優れた合成樹脂材料(例えばPFAやPTFE等のフッ素樹脂)が形成された3層構成のものを用いることができる。エラストマー材料及び離型層は、定着ベルト32の外周側に形成される。さらに、基材にポリイミド等の耐熱樹脂を用いる場合、フッ素樹脂を内添することがより好ましい。こうすることで、加熱部材33との摺動負荷をさらに低減することができる。本実施例の定着ベルト32は、基材に厚さ70μmのポリイミド、弾性層に厚さ150μmのシリコンゴム、離型層に厚さ30μmのPFAチューブを用いており、θ=185°である。
加熱部材33は、定着ベルト32と接して、定着ベルト32を所定の温度に加熱する目的のものであり、面状発熱体42を有している。まず、加熱部材33は、通紙領域に相当する胴部40aと、非通紙領域に相当する、胴部40aよりも細いジャーナル部40bとからなる中空のロール形状の基材40を備えている。本実施形態では、胴部40aは、下半分がカットされた切り欠き部41を有する、軸方向断面が半円弧状をなす形状となっている。尚、本実施例の基材40は、胴部40aの直径が28mm、ジャーナル部40bの直径が20mmであり、肉厚1mmのアルミ製パイプから作製されている。
そして、基材40の胴部40aに、上記した面状発熱体42が形成されている。面状発熱体42は、発熱部43と発熱部43に給電する給電部44とからなる。本実施形態では、発熱部43は、例えば、図3に示すように、基材40の内側に形成された絶縁層43bとさらにその上に設けられた抵抗発熱層43aとからなる。また、基材40における発熱部43が形成されている部分の外週側には、コート層46が形成されている。
そして、本実施例では、抵抗発熱層43aとして厚さ15μmのステンレス箔、絶縁層43bとして厚さ30μmのポリイミド、基材40としては上記したアルミ製パイプである厚さ1mmのアルミ、コート層46として厚さ20μmのPTFE(四フッ化エチレン樹脂)コートを用いている。
抵抗発熱層43aは、図4の正面図に示すように、発熱部43の両側に形成された給電部44から長手方向に一定幅で延びて折り返すことを繰り返す発熱パターンを有している。例えば、発熱パターンの線幅は2.4mm、隣り合う発熱パターンの間隔は2.4mm、折り返し長さは320mm、平行な発熱パターンの数は6本であり、給電部44・44間の抵抗は10Ωである。また、図1(a)に示す、定着ベルト32との接触幅(加熱ニップ幅)Mは、44mmである。さらに、給電部44にはAC電源(図示せず)が接続されており、発熱部43にAC100Vが印加されることで、発熱部43では約1000Wの熱エネルギーが発生する。
また、図1(a)に示すように、定着ベルト32、加圧ローラ31の各々の周面には、温度検知手段としてのサーミスタ35A,35Bが配設されており、それぞれの表面温度を検出するようになっている。そして、各サーミスタ35A,35Bにより検出された温度データに基づいて、温度制御手段としての制御回路(図示せず)が、定着ベルト32、加圧ローラ31の表面温度を所定の温度にするように、加熱部材33の面状発熱体42及びヒータランプ34への供給電力(通電)を制御する。尚、本実施例ではサーミスタ35Aは非接触式、サーミスタ35Bは接触式サーミスタを用いている。
また、図1(b)に示すように、加熱部材33における基材40は、その両側のジャーナル部40b・40bが定着ユニット15のサイドフレーム50・50に固定されている。これにより、加熱部材33は、定着ベルト32との摩擦力で回転しない構成となっている。
そして、両ジャーナル部40b・40bには、定着ベルト32の蛇行を防止するためのベルト寄り止め用部材としてのボールベアリング47・47が設けられている。ボールベアリング47は、ラジアル軸受であり、ジャーナル部40bに挿入されて、内輪部47bがジャーナル部40bに固定され、外輪部47aが定着ベルト32の端部と接するようになっている。なお、本実施例では、ボールベアリング47として、内径20mm、直径32mm、幅7mmのものを用いている。なお、ベルト寄り止め部材としては、ボールベアリングに限定されるわけでなく、加熱部材33と独立で回転できる構成が望ましいが、定着ベルトの端部が非常に小さい摩擦で摺動するものであれば、加熱部材33(基材40)に固定されたカラーでもよい。
次に、このような構成を有する定着ユニット15の動作と効果について記載する。定着ユニット15の動作としては、定着ニップ部Nに所定の定着速度及び複写速度で未定着トナー像が形成された記録紙が搬送され、熱と圧力によって定着が行われる。なお、定着速度とは所謂プロセス速度のことである。また、複写速度とは1分あたりのコピー枚数のことである。これらの速度は特に限定されるものではないが、本実施形態では、定着速度220mm/secとしている。
定着ローラ30は、図示しない駆動モータ(駆動手段)によって回転駆動される。また、定着ベルト32及び加圧ローラ31は、定着ローラ30の回転に従動して回転する。したがって、定着ベルト32及び加圧ローラ31は、図1(a)に示すように、逆方向に回転される。これにより、記録紙Pが定着ニップ部Nを通過するようになっている。
加熱部材33における抵抗発熱層43aで発生した熱は、アルミ製パイプよりなる基材40を介して定着ベルト32に伝わるため、抵抗発熱層43aのパターン形状に起因する過熱ムラが、基材40により抑制される。
また、内周側に発熱部43が配されている基材40の外周面には、PTFEよりなるコート層46が設けられているので、加熱部材33と定着ベルト32との間の摩擦係数が抑制されスムーズに摺動することができる。さらに、基材が樹脂よりなる定着ベルト32であれば、樹脂の基材にフッ素樹脂を内添することで、加熱部材33と定着ベルト32とを、より一層スムーズに摺動することができる。
また、アルミ製パイプよりなる基材40により、面状発熱体42における長手方向の熱移動(熱伝導性)も向上するため、小サイズ紙を連続通紙した場合の非通紙部昇温も抑制される。
また、基材40は、通紙部分における定着ベルトとの非接触領域、つまり、基材40中で定着ベルト32の加熱に寄与しない領域が切除されており、軸方向断面が円弧状をなす部分に、面状発熱体42が形成されている構成としているので、基材40の熱容量が低減され、ウオームアップ時間の短縮や温度追従性の改善、消費電力の削減が可能となる。
そして、アルミ製パイプよりなる基材40は、少なくともジャーナル部40bがローラ形状となっており、ボールベアリング47を簡単に挿入することができ、挿入されたボールベアリング47にて、面状発熱ベルト定着方式の定着装置の問題であった定着ベルト32の蛇行を容易に抑制・防止することができる。
しかも、ボールベアリング47の外輪部47aは、加熱部材33の基材40自身は回転しなくとも、独立で回転可能であるため、定着ベルト端部が当接した外輪部47aは、同期して回転することから定着ベルト端部に負荷がかからず、ベルト端部割れを抑制・防止することができる。
また、図1(b)では、ラジラル軸受のボールベアリングを例示したが、図5(b)に示すような、スラスト軸受のボールベアリング48も使用することができる。図5(b)は、スラスト軸受のボールベアリング48を使用した加熱部材49の正面図であり、図5(a)は加熱部材49を備えた定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図である。なお、図5(a)、図5(b)では、図1(a)、図1(b)に示した定着ユニット15、加熱部材33と同じ部分は、同一の部材番号を付している。スラスト軸受のボールベアリング48の場合、定着ベルト端部を受ける面が広くなるため、設計が更に容易となる利点がある。
なお、ベルト寄り止め部材としては、理想的にはボールベアリングであるが、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂からなるカラーを用いることができる。
さらに、このようなベルト寄り止め用部材の取り付けを容易にする、加熱部材の基材40のジャーナル部40bの形状であるが、図1(b)或いは図5(b)に示したように、全ての部分でロール形状である必要はない。例えば、図6に示すように、ジャーナル部51bの一部分がロール形状のままで、残りの部分が、軸方向断面円弧状をなす構成の基材51の形態や、さらには、図7に示すように、ボールベアリング47等のベルト寄り止め部材を固定できさえすれば、アルミ製パイプの全体を半円筒状とした、ジャーナル部52bも胴部52aも軸方向断面が円弧状をなす構成の基材52の形態とすることもできる。すなわち、加熱部材の基材としては、非通紙領域のジャーナル部に、ベルト寄り止め用部材を取り付けるための円筒面を持つ構成であればよい。
最後に、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施形態を示すものであり、(a)はカラー複合機に備えられた定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図、(b)は定着ユニットに備えられる加熱部材の正面図である。 上記カラー複合機の概略構成図である。 上記定着ユニットの加熱部材の面状発熱体が形成されている部位の断面構成を示す拡大図である。 上記定着ユニットの加熱部材に形成された面状発熱体の正面図である。 本発明の他の実施形態を示すものであり、(a)はカラー複合機に備えられた定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図、(b)は定着ユニットに備えられる加熱部材の正面図である。 上記定着ユニットの加熱部材の正面図であり、加熱部材の基材の他の形態を示すものである。 上記定着ユニットの加熱部材の正面図であり、加熱部材の基材のさらに他の形態を示すものである。
符号の説明
15 定着ユニット(定着装置)
30 定着ローラ
31 加圧ローラ(加圧部材)
33 加熱部材
32 定着ベルト
40 基材
40b ジャーナル部
42 面状発熱体
47 ボールベアリング(ベルト寄り止め用部材)
48 ボールベアリング(ベルト寄り止め用部材)

Claims (7)

  1. 定着ローラと、面状発熱体を有する加熱部材と、上記定着ローラ及び加熱部材の外周に巻回された無端状の定着ベルトと、該定着ベルトを介して上記定着ローラと対向する加圧部材とを備えた定着装置において、
    上記加熱部材は、通紙領域に面状発熱体が形成されると共に、非通紙領域のジャーナル部に円筒面を持つ、定着装置のフレームに固定された基材を有し、該基材のジャーナル部にベルト寄り止め用部材が設けられ
    さらに、上記基材は、通紙部分における定着ベルトとの非接触領域が切除され、軸方向断面が円弧状をなす部分に上記面状発熱体が形成されていることを特徴とする定着装置。
  2. 上記ベルト寄り止め用部材は、上記加熱部材の基材とは独立に回転可能であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 上記ベルト寄り止め用部材は、ボールベアリングであることを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 上記ボールベアリングはラジアル軸受であり、外輪部に上記定着ベルトの端部が当接することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 上記ボールベアリングはスラスト軸受であることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 定着ベルトの基材にフッ素樹脂が内添されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の定着装置。
  7. 請求項1〜に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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