JP5058561B2 - 光走査装置、画像形成装置、光束分割用回折光学素子、並びに回折光学素子の作成方法 - Google Patents
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Description
ところが、タンデム方式の場合、どうしても光源の数が増えてしまうため、部品点数が増加してコストアップとなり、また、複数の光源間の波長差に起因する色ずれが生じてしまう。また、書込ユニットの故障の原因として半導体レーザの劣化が挙げられるが、光源の数が多くなると、故障の確率が増え、リサイクル性が劣化する。
(A)光源数を減らしながらも、高速な画像出力を可能にする光走査装置を提供する。
(B)(A)に伴い、部品点数の低減、低コスト化を実現する。
(C)(A)に伴い、ユニット全体の故障率を減少させて、リサイクル性を向上させる。
(a)ハーフミラープリズムを用いる方式。
(b)ハーフミラーとミラーを組み合わせる方式。
(c)複数の開口部を設けることで、出射したビームを空間的に分割する方式。
(b)のハーフミラーとミラーを組み合わせる方式は、レイアウトが困難であり、なおかつ、偏向回転面内で、開き角を有するため、ビームスポット径等の光学特性が劣化する。
(c)の複数の開口部で光束を分割する方式は、光源からのビームの周辺部を用いるため、光量不足、及び、ビームスポット径太りを生じる。
なお、以下の説明において、光走査装置が被走査面上を光走査する方向を主走査方向とし、主走査方向と直交する方向を副走査方向とする。
このように、半導体レーザ1からの1本の光ビームがハーフミラープリズム4で分割されて2本の光ビームとなり、同様に、半導体レーザ1´から射出された1本の光ビームがハーフミラープリズム4で分割されて2本の光ビームとなる。
なお、ハーフミラープリズム4を通過した光ビームは、防音ガラス6を介して、光偏向器7に入射する。
ここで、上段ポリゴンミラー7aと下段ポリゴンミラー7bは、共に4面の偏向反射面を持つ同一形状のものであるが、下段ポリゴンミラー7bの偏向反射面は、上段ポリゴンミラー7aの偏向反射面に対して、回転方向へ所定角:θ(=45°)ずれている。なお、上段ポリゴンミラー7aと下段ポリゴンミラー7bは、一体的に形成してもよいし、別体として組み付けても良い。
第1走査レンズ8a、第2走査レンズ10a、光路折り曲げミラー9aは、1組の走査結像光学系を構成し、上段ポリゴンミラー7aにより偏向される2本の光ビームを、対応する光走査位置である感光体11a上に導光し、副走査方向に分離した2つの光ビームスポットを形成する。
第1走査レンズ8b、第2走査レンズ10b、光路折り曲げミラー9bは、1組の走査結像光学系を構成し、下段ポリゴンミラー7bにより偏向される2本の光ビームを、対応する光走査位置である感光体11b上に導光し、副走査方向に分離した2つの光ビームスポットを形成する。
図15(a)は、入射光が光偏向器7に入射し、上段ポリゴンミラー7aで反射されて偏向された偏向光aが光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、下段ポリゴンミラー7bによる偏向光bは、光走査位置には向かわない。
図15(b)は、入射光が光偏向器7に入射し、下段ポリゴンミラー7bで反射されて偏向された偏向光bが光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、上段ポリゴンミラー7aによる偏向光aは、光走査位置には向かわない。
図16は、共通の光源、たとえば、図1に示した半導体レーザ1,1´によりブラック画像とマゼンダ画像を書き込み、それぞれの静電潜像を形成する場合において、有効走査領域において全点灯する場合のタイムチャートを示している(図中、実線はブラック画像の書き込みに相当する部分、破線はマゼンダ画像の書き込みに相当する部分を示す)。ブラック画像、マゼンダ画像の書き出しの主走査タイミングは、有効走査領域外に配備されている周知の同期検知手段(図1には図示を省略している。通常はフォトダイオードが用いられる。)で光走査位置へ向かう光ビームを検知することにより決定される。
そこで、本発明にかかる光走査装置では、図1に示すハーフミラープリズム4に代えて、図2に示すような光束分割手段を用いて、前述の不具合を解消している。
また、更に望ましくは、下段に入射する光ビームが光束分割用回折光学素子KBへの入射光と平行になるようにするとよい。このときは、上下段とも回転多面鏡7への副走査方向入射角が同一になり、好ましくは、回転多面鏡7の回転軸に対し垂直に入射するようにする。これにより、光学素子半導体レーザの波長変化が生じた場合の、回転多面鏡7への入射角変化を0にすることができ、異なる被走査線に向かうビームの副走査方向のビームスポット位置変動を低減でき、なおかつ、走査線曲がり変動を低減することができる。このようにするには、入射側の光束分割用回折光学素子KBと出射側の回折光学素子KKの格子ピッチが等しくなるように設定する。
なお、このときは、光束分割用回折光学素子KBは、P偏光またはS偏光に対して、格子の屈折率変化と格子厚の積を上下段のビーム強度が略等しくなるように適切な値に設定されたものを使うことが必要である。
光束分割用回折光学素子は、第1分割用回折光学素子KB1と第2分割用回折光学素子KB2の2枚の回折光学素子が入射光軸方向に積層配置されて構成されている。
半導体レーザなどの光源からの出射光は、コリメートレンズで平行ビームになり、光束分割用回折光学素子に入射する。このとき光束分割用回折光学素子へは、直線偏光で斜め45°に振動面を持つ光ビーム、あるいは、円偏光が入射するようにする。第1分割用回折光学素子KB1は、入射光のうちS偏光成分を紙面内上方に回折する。また第2分割用回折光学素子KB2は、P偏光成分を紙面内下方に回折する。つまり、光束分割用回折光学素子により、S偏光とP偏光は(紙面内)副走査方向に関して互いに反対方向に回折、偏向される。
また、回転多面鏡の上下段への入射光ビーム強度を略等しくするためには、光束分割用回折光学素子へは、直線偏光で斜め45°に振動面を持つ光ビーム、あるいは円偏光を持つ光ビームが入射するようにする。
第1分割用回折光学素子KB1は、S偏光を+1次回折光として回折させ、P偏光は透過させる偏光選択性を持った格子である。第2分割用回折光学素子KB2は、P偏光を+1次回折光として回折させ、S偏光は透過させる偏光選択性を持った格子である。
このような2枚が積層された光束分割用回折光学素子にP偏光とS偏光成分の両方を持った光ビームを入射させると、S偏光成分は第1分割用回折光学素子KB1でほとんど+1次回折光として回折され、回折光は第2分割用回折光学素子KB2ではそのまま透過して上方へ偏向される。一方、P偏光成分は、第1分割用回折光学素子KB1では0次光として透過し、第2分割用回折光学素子KB2でほとんど+1次回折光として回折されて下方へ偏向される。
また、第1、2分割用回折光学素子および回折光学素子1,2の両方に協働してプラスチックレンズの光学特性の温度依存性を逆補償するような位相分布を持たせることもできる。
ここで、再回折させる回折光学素子に温度依存性逆補償の位相分布を持たせる場合、回折光学素子への入射ビーム主光線に対する格子ピッチと入力側の光束分割用回折光学素子の格子ピッチを等しく設定することが望ましい。
図14(a)に示す光束分割用回折光学素子は、図2に示した光束分割回折素子と同じであり、0次光と1次光に光束を分割する。しかし、ここでは、光束分割回折素子で分割した複数ビームを偏向せずに、直接、偏向手段(光偏向器)に導くように構成されている。したがって、図2に示した光学系では必要であった回折光学素子は、図14に示す例においては不要であるため、更なる低コスト化を実現することができ、なおかつ、回折光学素子の加工誤差による光学特性劣化も低減することができる。また、このとき、2光束の偏向手段までの光路長を略等しくすることができるため、光偏向器前の副走査方向にパワーを有するシリンドリカルレンズを2光束に共通に使用することができる。
また、図2において、回転多面鏡上下段への入射光強度を略等しくさせるための前述の「2番目の方法」を実施するときにも、コリメートレンズと光束分割回析光学素子との光路上に1/2波長板を配置し、これを光軸方向を回転軸にして面内で回転させて上下段の光強度が略等しくなるように設定する。
作製の出発点となる素子の断面を図6に示す。非重合性液晶分子と重合性モノマーあるいはプレポリマーと図示しない光重合開始剤とを均一に混合した組成物を2枚の透明基板間に挟む。組成物の厚みは、基板間隔を制御する図示しないスペーサー部材によって制御することができる。この組成物は、感光性を有するため、素子作製工程において感度を有する波長域の光を遮断した環境下で取り扱うことが好ましい。
また、重合性モノマーまたはそのプレポリマーとしては、重合による硬化収縮が大きいものを用いることが好ましい。
透明基板としては、液晶表示装置に用いられるようなガラス、プラスチックなどを用いることが出来る。
図7において、図示しない所望の波長のレーザ光源による二光束干渉露光系を用いて、組成物中に露光を行うと、図8に示すように干渉縞の明部において重合性モノマーあるいはプレポリマーの光重合反応が始まる。この時、硬化収縮が起こって密度差が生じ、隣接する重合性モノマーあるいはプレポリマーが明部に移動し更に重合が進行する。それと同時に、明部に存在していた非重合性液晶が暗部に向かって追い出されることで相分離が起きる。このとき、液晶分子が移動して行く際にモノマーやポリマー鎖との相互作用で液晶分子長軸を移動方向に配向させようとする力、すなわち、相分離過程において干渉縞の間隔方向に液晶分子を配向させようとする力が働くと考えられる。
ここで、体積型回折格子の回折効率は、屈折率変調量Δnと厚みdの積Δn・dに依存するので、屈折率差Δnを大きく出来ると回折格子の厚みdを薄く出来る。体積型回折格子の厚みを薄くすると、回折効率の角度依存性が小さくなり、入射角変動に対する光利用効率低下が改善する。したがって、偏光選択性が大きく入射角度依存性が比較的少ない高効率な偏光性回折格子が得られる。
体積型のブラッグ格子は、90%以上の高回折効率と角度選択性を持っているので、本願の光束分割用回折光学素子として適している。
また、光束分割用回折光学素子の後段の回折光学素子として、90%以上の1次光回折効率で回折させることが望ましく、ここにも本材料、方法による偏光性回折格子を用いた体積型位相格子を用いることが適している。
また、光束分割用回折光学素子の後段の回折光学素子として、S偏光、P偏光ともに90%以上の1次光回折効率で回折させることが望ましく、ここにもフォトポリマーを用いた体積型位相格子を用いることができる。
図19は、図3に示した回折光学素子1および回折光学素子2に代えて、レンズ作用を備えた回折光学素子21,22を用いた例を示す図である。レンズ作用を備えた回折光学素子21,22は、図3に示した等ピッチの直線状回折格子とは異なって非等ピッチであり、曲線状の回折格子となる。回折光学素子21、22で回折されたビームが互いに平行となり、また、光束分割用回折光学素子への入射光とも平行にすることで、回転多面鏡には回転軸と垂直に入射させることができる。その結果、走査線曲がりを抑えることができる。
光源である半導体レーザからの出射光は、コリメートレンズKLで平行ビームとされる。直交する偏光成分はそれぞれ、等ピッチ直線状回折格子で構成される第1回折光学素子KB1と第2回折光学素子KB2で回折、偏向されて各々シリンドリカルレンズ作用回折光学素子21a,22aで再回折された後に、多面鏡反射面7a,7bに副走査方向が集束状態で入射する。
また、この構成において、第1回折光学素子KB1の格子ピッチとシリンドリカルレンズ作用回折光学素子21aのレンズ光軸に相当する格子ピッチを同一にしておくと、半導体レーザの波長変動に対しても多面鏡での集光位置は変動せず、波長変動に対して安定した光学系を形成することができる。同様に、第2回折光学素子KB2とシリンドリカルレンズ作用回折光学素子22aについても格子ピッチを同一にしておく。
光束分割用回折光学素子は、2枚の回折光学素子が入射光軸方向に積層され、各々レンズ作用を持つ第1回折光学素子KB21と第2回折光学素子KB22が配置されている。レンズ作用第1回折光学素子KB21は、S偏光を回折すると共にP偏光を透過する。半導体レーザからの出射光は、カップリングレンズKLおよびレンズ作用第1回折光学素子KB21でコリメートされてシリンドリカルレンズ作用回折光学素子21aに入射する。また、レンズ作用第2回折光学素子KB22は、P偏光を回折すると共にS偏光を透過する。半導体レーザからの出射光は、カップリングレンズKLおよびレンズ作用第2回折光学素子KB22でコリメートされてシリンドリカルレンズ作用回折光学素子22aに入射する。入射コリメート光は、シリンドリカルレンズ作用回折光学素子21a,22aで副走査方向に収束され、多面鏡面7a,7bに線像を集光する。
先に説明したとおり、プラスチックレンズを用いた走査光学系は、周囲温度変化に伴う走査面焦点移動が生じる。焦点移動の数値例を以下に示す。
ポリゴン前 コリメートレンズ焦点距離 : 15mm
シリンドリカルレンズ焦点距離 : 100mm
ポリゴン後 fθレンズ焦点距離 : 240mm
副走査方向 fθ+倒れ補正光学系の[ポリゴン面-走査面] 結像倍率:−1.0
主走査方向 : 約+1mm
副走査方向 : 約+1.5mm
主走査方向 : 約+0.5mm
副走査方向 : あまり変わらず約+1.5mm
f’=f(1−dλ/λ) (1)
また、赤色LDの波長変化温度係数は、dλ=0.2nm/℃であり、20℃の温度上昇によりdλ=4nm長波長化する。
20℃上昇して4nm長波長化したときの焦点距離変化は、(1)式から基準波長655nmのとき、相対−0.611%変化することになる。この特性を利用して上記プラスチックレンズによる走査光学系の温度特性補正の実施例を以下に示す。
以下、近軸結像計算から求めた補正光学系の光学配置を示す。
カップリングレンズ焦点距離 : 20.0mm
第1回折光学素子焦点距離 :630.5mm (光軸対称回折レンズ)
上記2枚による合成コリメートレンズ
焦点距離 : 19.51mm
第2回折光学素子焦点距離
副走査方向焦点距離
f副= 165.0mm (シリンドリカル回折レンズ)
主走査方向焦点距離
f主= ∞ (屈折作用なし)
レンズ間距離
a: 19.381mm
b: 4.0mm
c: 10.0mm
d:165.0mm
e: 65.0mm
g:240.0mm
(温度上昇時のカップリングレンズの鏡筒熱膨張による伸びを考慮済み)
25℃→45℃ 走査面焦点移動量
主走査方向:補正前 約+0.5mm→補正後 −0.08mm
副走査方向:補正前 約+1.5mm→補正後 −0.009mm
通常、走査光学系は等倍系のほかに、ポリゴン面-走査面間の結像倍率が小さい縮小系の場合もある。このときの温度上昇に伴う走査面集光位置のずれは、等倍系とは逆に主走査方向の焦点移動量が副走査方向の移動量より大きくなる。
このような縮小系の走査光学系において、回折光学素子により焦点移動を逆補正する場合は、主走査方向の補正量が大きいので、図22におけるカップリングレンズとレンズ作用光束分割用回折光学素子の組合せにおいて、上記実施例よりカップリングレンズの集光パワーを弱く(焦点距離を長く)し、光束分割用回折光学素子のレンズ作用の集光パワーを強く(焦点距離を短く)することが必要である。
一方、副走査方向についてはシリンドリカル回折光学素子の焦点距離を短くして長波長化による多面鏡面での集光位置移動量を上述の実施例より小さくする。副走査方向は、コリメート系とシリンドリカル回折光学素子の組合せで光源と多面鏡面が結像関係になっているので、シリンドリカル系の焦点距離を短くすることで、結像倍率を低下させて多面鏡面での集光位置移動量を小さくさせることになる。
このように、縮小系の走査光学系についても回折光学素子の組合せにより、温度変化に伴う走査面での焦点移動を補正することができる。
また、上記実施例では、光束分割用回折光学素子およびビーム再偏向回折光学素子を適用した走査光学系の基本配置例を示した。各回折光学素子のレンズ作用は1次元、2次元の球面レンズ作用を発生させるものでもよいが、より波面収差を低減させるためには、非球面レンズ作用を発生する回折光学素子が好ましい。
まず、レンズ作用のある回折光学素子と等価な波面を発生させる原版を作成しておく。原版の作成には、必要な波面を発生させる位相関数を求め、この位相関数の2π毎の等位相線を引いて回折格子パターンを求める。この回折格子パターンを電子ビーム描画あるいはフォトリソグラフィーで基板上にパターンを形成して原版とする。この原版を、図23に示すように、光を露光すると屈折率が変化するホログラム記録材料に密着して原版側から露光のための照射光を入射させる。原版から0次光と+1次回折光が発生し、この2光束が干渉して原版直後に干渉縞を形成する。この干渉縞がホログラム記録材料に露光され、所望の位相格子パターンが形成される。この密着露光のときの照射光は、図21における光束分割用回折光学素子から回折される平行光と等価あるいは共役である平行光を用いることが好ましい。
図24には、2つの光源を用いた場合の例を示す。
半導体レーザ1、2は、出射するビームの出射方向が互いに平行な方向からそれぞれ1〜2°内向きに設定されて、両ビームは多面鏡反射面で交差する。なお、半導体レーザから出射されたビームはカップリングレンズに入射するが、図24にはカップリングレンズの図示を省略してある。また、半導体レーザからの出射光の偏光方向を変換する波長板も図示を省略してある。
各半導体レーザのP偏光成分についても同様に、半導体レーザ1からのビームは、各回折光学素子のA面を使い、半導体レーザ2からのビームはB面を使う。
ここで、光束分割回折光学素子および回折光学素子のA面は、半導体レーザ1の波長と入射方向に対してレンズ作用が最適化され、B面は半導体レーザ2の波長と入射方向に対してレンズ作用が最適化されている。
光走査装置を構成する光源からの出射光のコリメート調整は、予め光走査装置の外部で行う。
半導体レーザからの出射光は、カップリングレンズで発散状態を減少させ、波長板(図示せず)で偏光方向を変換させた後、S偏光成分はレンズ作用第1回折光学素子で回折、コリメートされ、P偏光成分はレンズ作用第2回折光学素子で回折、コリメートされる。
このとき、図25に示すように各コリメート光の調整は、コリメート外部調整用レンズを用いて集光し、各調整用レンズの背後の基準面に集光点が来るように、半導体レーザとカップリングレンズ間距離および/またはカップリングレンズとレンズ作用回折光学素子間距離を調整する。なお、調整は、S偏光またはP偏光の一方のビームだけを用いてコリメート調整して完了させる方法と、両偏光に対してコリメート調整する方法とがある。
このように、走査光学系の外部でコリメート調整をした後に、光源とカップリングレンズ、光束分割回折光学素子が一体となったユニットを光走査装置本体に配置、固定する。
回折次数nが等しい2つのビームを用いる場合、各ビームを再回折させる回折光学素子1,2は、光束分割用回折光学素子と同一格子ピッチであり、光束分割用回折光学素子の+n次回折光を再回折させる回折光学素子1は、+n次回折に対して高回折効率なブラッグ格子、-n次回折光を再回折させる回折光学素子2は、-n次回折光に対して高回折効率なブラッグ格子であることが光利用効率の観点から望ましい。
この構成によれば、光束分割用回折光学素子が1枚で済むため、組立が簡易で、低コスト化を図ることができる。
(ng−1)d=λ/2
のときに、0次光は発生せず、±1次光の回折効率は最大の40.5%となる。無損失時の光束分割の効率は理想的には最大50%であるから、矩形凹凸型の回折格子はこれの8割の効率で光分割でき、実用上有用な光束分割素子となる。
半導体レーザからの出射ビームは、軸対称回折型コリメートレンズにより平行ビームとなり波長板(λ/2板)で斜め45°方向の直線偏光に変換されて光束分割用回折光学素子に入射する。光束分割用回折光学素子は、等ピッチのS偏光回折光学素子とP偏光回折光学素子が入射光軸方向に積層されて構成されている。S偏光回折光学素子は、入射S偏光のみを回折してP偏光は透過する。一方、P偏光回折光学素子は、P偏光のみを回折してS偏光は透過する。光束分割用回折光学素子への入射S偏光成分は、等ピッチS偏光回折光学素子により図の上方に回折され、シリンドリカルレンズ作用を持った回折光学素子1により再回折され副走査方向に集束されて上段の多面鏡面7aに線像を形成する。一方、入射P偏光成分は、等ピッチP偏光回折光学素子で図の下方に回折され、シリンドリカルレンズ作用を持った回折光学素子2により再回折され副走査方向に集束されて下段の多面鏡面7bに線像を形成する。
このときのプラスチックレンズ走査光学系の温度補償は、図29に示した例と同様に、主走査方向については、軸対称回折型コリメートレンズに刻まれた回折格子の逆補正作用で補償する。また、副走査方向については、軸対称回折型コリメートレンズの回折格子とシリンドリカルレンズ作用回折光学素子の回折格子の合成された逆補正作用で補償する。
楕円回折型コリメートレンズ/シリンドリカルレンズは、図31に示すように、直交する方向で屈折面による集束パワーが異なり、かつ、装荷される回折レンズも直交する方向で集束パワーが異なるレンズである。楕円型とは、回折格子形状が同心の楕円形状をしていることを指す。楕円回折型コリメートレンズ/シリンドリカルレンズは、プラスチックの射出成型で作成することができる。
図32,33には、楕円回折型コリメートレンズ/シリンドリカルレンズを用いた例を示す。
一般に、主走査方向と副走査方向の逆補正量が異なるが、異なる逆補正量の発生は楕円回折格子により、主走査方向と副走査方向で回折パワーが異なるため、異なる逆補正が可能となる。
図33に示した例においても、プラスチックレンズを用いた走査光学系の温度特性を補償するため、主走査方向については、楕円回折型コリメートレンズ/シリンドリカルレンズに刻まれた回折格子の逆補正作用を用いる。また、副走査方向についても同様に、楕円回折型コリメートレンズ/シリンドリカルレンズの回折格子の逆補正作用で補償する。
一般に、主走査方向と副走査方向の逆補正量が異なるが、異なる逆補正量の発生は楕円回折格子により、主走査方向と副走査方向で回折パワーが異なるため、異なる逆補正が可能となる。
直線状回折型シリンドリカルレンズは、図34に示すように、平面あるいは円柱面(凸状、凹状円柱面)、あるいは1次元非球面(凸状、凹状)形状を持ったレンズ(平面板も含む)の表面に1次元方向に不等間隔に直線状の回折格子を刻んだレンズである。この回折格子にも円柱面あるいは1次元非球面のレンズ作用を持たせることができる。また、このレンズ作用の温度特性は、プラスチックレンズの温度特性とは逆に温度上昇に伴い焦点距離は短くなる。この特性を利用してプラスチックレンズの温度特性を1次元方向に補償することができる。この軸対称回折型コリメートレンズはプラスチックの射出成型で作成することができる。
半導体レーザからの出射ビームは、軸対称回折型コリメートレンズにより平行ビームとなり、波長板(λ/2板)で斜め45°方向の直線偏光に変換されて光束分割用回折光学素子に入射する。光束分割用回折光学素子は、等ピッチのS偏光回折光学素子とP偏光回折光学素子が積層されて構成されている。S偏光回折光学素子は、入射S偏光のみを回折し、P偏光は透過する。一方、P偏光回折光学素子は、入射P偏光のみを回折し、S偏光は透過する。光束分割用回折光学素子への入射S偏光成分は、等ピッチS偏光回折光学素子で図の上方に回折され、等ピッチの回折光学素子1により再回折され副走査方向に前記入射平行ビームと平行になった後、直線状回折型シリンドリカルレンズによって副走査方向に集束され上段の多面鏡面7aに線像を形成する。一方、入射P偏光成分は、等ピッチP偏光回折光学素子で図の下方に回折され、等ピッチの回折光学素子2により再回折され副走査方向に前記入射平行ビームと平行になった後、直線状回折型シリンドリカルレンズによって副走査方向に集束されて下段の多面鏡面7bに線像を形成する。
このときのプラスチックレンズ走査光学系の温度補償は、図35の場合と同じく、主走査方向については、軸対称回折型コリメートレンズに刻まれた回折格子の逆補正作用で補償する。また、副走査方向については、軸対称回折型コリメートレンズの回折格子と直線状回折型シリンドリカルレンズの回折格子の合成された逆補正作用で補償する。
組成物の厚みは、基板間隔を制御する図示しないスペーサー部材によって制御することができる。この組成物は感光性を有するため、素子作製工程は、感度を有する波長域の光を遮断した環境下で取り扱うことが好ましい。
図37において図示しない所望の波長のレーザ光源による二光束干渉露光系により組成物中に露光を行うと、図38に示すように干渉縞の明部において光重合性液晶の光重合反応が始まり、干渉縞の明部では基板と平行方向に配向した状態で光重合性液晶が固化する。一方、干渉縞の暗部では露光が行われないので、光重合性液晶は未硬化のままである。次に、基板全面をレーザ光あるいはランプ光などで全面露光しながら、両基板間に交流または直流電圧を印加する。この電圧により、基板間と垂直方向に電界が発生し光重合性液晶の誘電率異方性が正の場合は、干渉縞暗部の液晶分子が基板と垂直方向に配向する。このとき同時に全面露光が行われているので、干渉縞暗部の光重合性液晶は光重合反応により基板と垂直に配向したまま硬化する。最終的には、図38に示すように干渉縞の明暗のピッチに対応して液晶分子配向が基板と平行、垂直の周期構造が形成される。
また、前記配向膜のラビング方向が干渉縞の周期方向と垂直の場合は、上記とは逆にS偏光が回折され、P偏光は回折しない回折格子となる。
また、本材料、方法による偏光性回折格子は、格子層内の厚さ方向全面に周期的屈折率変調構造が形成されているので、体積型格子となりブラッグ回折を行わせるのに適したものとなる。
また、液晶が負の誘電率異方性を持つ場合は、液晶の配向方向が逆になるが、やはり液晶の配向方向が基板と平行および略垂直の周期構造を持った体積型回折格子を作成することができる。
また、この実施例による回折光学素子は回折格子の形成が干渉露光と全面露光のみにより実施することができるので、予め記録しておいた回折格子原版をマスターにして、原版と光重合性液晶による記録素子を略密着させて露光するだけで大量複製が可能である。このことにより、高効率の回折光学素子が低コストで大量に作製可能となる。
光重合性液晶と光重合開始剤を混合した材料を基板間に挟み込むのは、先の実施例と同じであるが、基板表面に形成する透明電極が図39に示すように周期的なパターン電極となっており、上下基板で周期パターンの位置が合っている構造である。このような透明電極の表面に一様に配向膜を形成して、光重合性液晶と光重合開始剤を挟み込む。図39は挟み込んだ光重合性液晶が基板と平行な方向に配向している場合を示す。
半導体レーザからの出射光は、コリメートレンズで平行光となった後、光束分割用回折光学素子を構成する2枚の回折光学素子のうち、光路の前段の回折光学素子に入射する。回折光学素子は、図41に示した方法で作成したもので、入射角=回折角となるように入射光に対し基板が斜めに配置されている。前段の回折光学素子は、透過光と回折光がおよそ等量生じるように格子膜厚を設定してある。前段の回折光学素子の透過光は、シリンドリカルレンズで副走査方向に収束され、2段配置回転多面鏡の上段のポリゴンミラー7aに入射する。
また、本実施例による回折光学素子は、回折格子の形成が全面露光のみにより実施できるので、露光するだけで大量複製が可能である。このことにより、高効率の回折光学素子が低コストで大量に作製可能である。
図42に、回折光学素子としてブレーズ(鋸歯)状の表面形状を持つ回折格子を示す。
この回折光学素子は、ブレーズ(鋸歯)状の表面形状を持つ回折格子である。
鋸歯の頂部の高さhは、「h=(n-1)λ (n:格子媒体屈折率 λ:使用波長)」とすることにより理論的には100%の回折効率となる。実際には、ある程度格子ピッチが大きければ、無反射コートなしで85%を越える回折効率が得られる。ただし、格子ピッチが使用波長の4倍以下になってくると理論的にも回折効率は低下してくる。したがって、ブレーズ格子は、ある程度格子ピッチの大きい場合に高効率な格子となり有用となる。
金型の作成には、上記リソグラフィ法だけでなく、ダイヤモンドバイトによる精密切削により格子金型を直接加工して、この金型から射出成形法あるいはフォトポリマー法による素子転写により行うこともできる。
このように、金型によるプラスチック成型で素子ができるので、大量生産、低コスト化など、大きなメリットを得ることができる。
図42に示したブレーズ格子は、表面形状が連続的な部分(斜面の部分)があり、作成が容易とはいえない。そこで、図43に示すように連続的ブレーズ形状を階段状に近似して格子を形成する。N段の階段状では、2k=Nとなるk回のマスク露光、ドライエッチングで階段状ブレーズ格子母型を作成することができる。図43に示す4段の階段状は、2回の露光、エッチングで形成することができる。格子ピッチが十分に大きいとき、回折効率は、理論上4ステップで81%。8ステップで95%となり高効率である。
このように、金型によるプラスチック成型で素子ができるので、大量生産、低コスト化など、大きなメリットを得ることができる。
このように金型によるプラスチック成型で素子ができるので、大量生産、低コスト化など、大きなメリットを得ることができる。
図中、符号7は回折光学素子である。ガラス、プラスチックなどの透光性の基板1上に屈折率の異なる媒質1と媒質2が交互に周期的に配列され、かつ両媒質の境界は基板1に対し斜めに傾いている。形状としては傾斜した矩形形状であることが特徴である。この傾斜矩形構造にすることで、垂直入射したときの+1次回折効率を高めることができる。
傾斜した周期構造の上側は、保護のための透光性基板1’が装荷されている。基板1’は必須ではないが、格子面の保護と透過光の波面を劣化させないためにはあった方が好ましい。
媒質1および2は、屈折率が異なる媒質でともに複屈折性をもっていても良いが、一方の媒質が複屈折性を示し、他方の媒質が等方性媒質であっても良いし、また両方の媒質とも等方性媒質で屈折率が異なる組合せでも良い。
次に、媒質2の上にフォトレジスト層をスピンコートなどにより形成する。フォトレジストに格子パターンを露光して現像を行うと、媒質1上に回折格子のパターンが形成される。この上にAl,Crなどの金属層を真空蒸着、スパッタリング法などにより形成する。
次に、リフトオフ法により、フォトレジストパターンとその上の金属層を取り除く。その結果残った金属パターンが以後のドライエッチングのマスクとなる。
次に、イオンビームエッチング、反応性イオン(ビーム)エッチングあるいはプラズマエッチングなどのドライエッチング装置に入れて金属パターンをマスクにエッチングする。このとき、基板はイオン(ビーム)、プラズマ等を形成するエッチング装置の対向電極に対して傾けて設置してエッチングすることが大きな特徴である。基板をエッチングの電極に対して傾けて設置することにより、エッチングは電極面に垂直方向に進行することになる。その結果、基板に対して斜めに傾斜した凹凸形状の矩形格子が媒質1に形成される。エッチング後の格子は、媒質1の凹凸部を等方性の媒質2で充填し、その上に透明性基板1’がかぶせられる。
図中、符号7が回折光学素子である。ガラス、プラスチックなどの透光性の基板1上に屈折率の異なる媒質1と媒質2が交互に周期的に配列され、かつ両媒質の境界は基板1に対し垂直となっている。形状としては矩形形状である。
周期構造の上側は、保護のための透光性基板1’が装荷されている。基板1’は必須ではないが、格子面の保護と透過光の波面を劣化させないためにあった方が好ましい。
媒質1および2は、屈折率が異なる媒質でともに複屈折性をもっていても良いが、一方の媒質が複屈折性を示し、他方の媒質が等方性媒質であっても良いし、また両方の媒質とも等方性媒質で屈折率が異なる組合せでも良い。
図46の回折光学素子を光走査光学系の光束分割素子として用いる場合は、図48に示したように回折光学素子2枚を斜めに配置した構成となる。
Si、ガラス等の基板に垂直矩形形状の母型をドライエッチング等で形成し、透明基板に光硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を塗布し、上記母型を押し当てながら光照射するか加熱することにより樹脂を硬化させ、母型を離形させて母型形状を樹脂に転写する。転写形成された格子は、媒質1の凹凸部を等方性の媒質2で充填し、その上に透明性基板1’がかぶせられる。
このように母型によるプラスチック成型で素子ができるので、大量生産、低コスト化など、大きなメリットを得ることができる。
本実施例によれば、偏光選択性を持つ回折光学素子が安価な延伸フィルムを用いて実現でき、低コストの光束分割用回折光学素子を実現することができる。
この回折光学素子は、透明基板上に擬似正弦状の凹凸形状を持った回折格子である。凹凸の深さは、格子ピッチより深くなっている。このような格子は、斜入射光について「入射角=回折角」でかつ格子深さが適正な値のときに高回折効率を示す(理論値は、正弦状格子深さが格子ピッチの1.75倍のとき、回折効率が95.9%)。
また、上記正弦状の格子形状だけでなく、1周期の格子形状が三角波状(二等辺三角形状)その他任意の中心対称な偶関数形状の格子が「入射角=回折角」でかつ格子深さが適正な値のときに80〜90%以上の高回折効率を示す。
また、図47に示す回折光学素子を光走査光学系の光束分割用回折光学素子として用いる場合は、図48に示した回折光学素子2枚を斜めに配置した構成となる。
このように金型によるプラスチック成型で素子ができるので、大量生産、低コスト化など、大きなメリットを得ることができる。
回転多面鏡は、分割ビームで交互走査するために、回転方向に反射面がずれて設定されている。
光源である半導体レーザからの出射ビームは、コリメートレンズで平行光となり、第1回折光学素子に入射する。第1回折光学素子は、入射光がそのまま直進する0次透過光と図の下方に回折する+1次回折光がおよそ等強度で生じるようにする。実際には、+1次回折光強度の方がわずかに大きいことが望ましい。0次透過光は、直進し、+1次回折光は、第1回折光学素子と等格子ピッチを持つ第2回折光学素子に入射して再回折された後に、0次透過光と平行なビームとなって出射する。これら2つのビームは、各々シリンドリカルレンズで副走査方向に集光されて、0次透過光は上段の多面鏡7aに、+1次回折/再回折光は下段の多面鏡7bに入射する。第2回折光学素子は、入射する+1次回折光をほとんど全光量再回折させることが望ましく、その結果、分割された2つのビームは、損失が少なくかつ光強度をほぼ等しくさせることができる。
ここで、第1回折光学素子と第2回折光学素子に偏光依存性があると、光束分割後の2つの出射ビームの強度が等しくなくなってしまう。しかし、第1回折光学素子と第2回折光学素子に偏光依存性がないと、光源の偏光方向が所定の方向からずれていても出射する2つのビームの光強度は変化せず、光源の設置誤差に影響されない光束分割素子とすることができる。
図50は、第1回折光学素子に用いられるホログラムの特性で、Kogelnikの結合波理論から計算した+1次回折光の入射角−回折効率特性である。この例は、回折角(空気中)41.9°、格子ピッチ0.98μm、格子の屈折率変調全幅0.03、格子膜厚10.5μmであるフォトポリマーホログラムに波長655nmの光を垂直入射を中心に入射角を±20°変化させたときの+1次回折光の回折効率特性である。図より垂直入射のとき+1次光は51%の回折効率となり、このときの0次透過光は49%である。
図51は、第2回折光学素子に用いられるホログラムの特性である。この例では回折角(空気中)41.9°、格子ピッチ0.98μm、格子の屈折率変調全幅0.03、格子膜厚20μmであるフォトポリマーホログラムに波長655nmの光を垂直入射を中心に入射角を±20°変化させたときの−1次回折光の回折効率特性である。図より垂直入射のとき−1次光は99.7%の回折効率となり、第1回折光学素子の+1次回折光をほとんど再回折させることができる。
また、本実施例による回折光学素子は、回折格子構造の形成が干渉露光と全面露光のみにより実施できるので、予め記録しておいた回折格子原版をマスターにして、原版とフォトポリマーによる記録素子を略密着させて露光するだけで大量複製が可能である。したがって、高効率の回折光学素子が低コストで大量に作製可能である。
光源である半導体レーザからの出射ビームはコリメートレンズで平行光となり、第1回折光学素子に入射する。図54は、第1回折光学素子と第2回折光学素子の拡大図である。第1回折光学素子は、入射光がそのまま直進する0次透過光と図面の下方に回折する+1次回折光がおよそ等強度で生じるようにする。0次透過光は直進し、+1次回折光は角度を持って第2回折光学素子に入射する。第2回折光学素子に入射した第1回折光学素子の0次透過光は、ブラッグ回折され、図面の上方に偏向される。
図58は、2つの光源を用いた場合の例を示していて、A図は側面図(副走査断面図)、B図は平面図(主走査断面図)である。半導体レーザ1、2は、その出射方向が互いに平行な方向からそれぞれ1〜2°内向きに設定されて、多面鏡反射面7a,7bで両ビームが交差するように出射する。各半導体レーザ出射後にコリメートレンズが配置され、半導体レーザ1にはコリメートレンズ1が対応して配置され、半導体レーザ2にはコリメートレンズ2が対応して配置される。
第1回折光学素子で回折されたビームは、光路の後段に配置された第3回折光学素子に入射し、第2回折光学素子で回折されたビームは、光路の後段に配置された第4回折光学素子に入射する。
第3回折光学素子に入射した2ビームは再回折され、シリンドリカルレンズ1により副走査方向に集束して下段の多面鏡7bに交差して入射する。一方、第4回折光学素子に入射した2ビームは、再回折され、シリンドリカルレンズ2により副走査方向に集束して上段の多面鏡7aに交差して入射する。
上段、下段でそれぞれ反射偏向された交差2ビームは、各多面鏡に対応した走査光学系により別個の走査面(感光体)を2ビーム同時走査する。
このように複数ビームを光束分割することで、感光体の1走査を2ビーム以上で同時に走査できるので、高速の光走査記録が可能となる。
なお、図58に示した構成で半導体レーザ1と2を設置するときに、組付け誤差によりレーザの活性層が平行にならずに、結果として出射ビームの偏光方向が完全に平行でない場合が発生する。このように、2つの半導体レーザの偏光方向が互いに平行でない場合、半導体レーザからのビームが偏光依存性のあるホログラムで構成される光束分割用回折光学素子に入射すると、半導体レーザ1と2の光束分割効率が異なってしまう。
これに対して、光束分割用回折光学素子に偏光依存性のないホログラムを適用すると、例え組付け誤差により2つの半導体レーザの偏光方向が平行でなくても半導体レーザ1と2の光束分割効率は変わらず、安定した光束分割を実現することができる。
本実施の形態にかかる光走査装置は、光源と光束分割用光学素子との光路上に、光源からの光束の偏光状態を変換するλ/4板を配置して、光源からの光束の偏光面回転ずれ(光源設置ずれ)による影響を受けにくくしたものである。
LD光源111からの光束の偏向面がどのような角度であっても、楕円偏光の長軸は主走査方向113bに対して45°(もしくは−45°)となり、必ず主走査方向と副走査方向の電界振幅(の最大値)は同じ値となる。
LD光源111からの発散光をコリメートレンズ131で平行光束とし、λ/4板113に入射させる。λ/4板113は、図59,60に示した通りの配置とする。
したがって、λ/4板113を透過した光ビーム112bは、図61の紙面奥行き方向(主走査方向)の電界振幅最大値と紙面に平行な方向(副走査方向)の電界振幅最大値が同じ値となる。
なお、第1回折光学素子と第2回折光学素子での光の吸収は無視できるものとする。また、紙面に平行な偏光は、第1回折光学素子を100%の透過率で透過するものとする。
したがって、光112c,112eが同じ強度となるには、
Im×η1×η2=Is+Im(1−η1)
の関係が成立する必要があり、
Is/Im=η1×η2+η1−1
となる。ここで、η1=η2=80%とすると、Is/Im=0.44となる。
以下、Is/Im=0.44を達成する具体的な構成について述べる。
Is/Im=(Es/Em)2=(0.529/0.796)2=0.44
とすることができる。
ポリゴンミラー上段に到達する光の光強度は、
5292+0.7962(1−0.8)=0.407
である。一方、下段のポリゴンミラーに到達するパワーは、
0.7962×0.8×0.8=0.406
である。したがって、回折効率が100%でない回折光学素子を用いたとしても、λ/4板113の回転調整により、光束分割された2つの光束の強度比を1:1にすることが可能である。
光源は、2つのLD161a、161bからなるLDユニット161であり、両LDのレーザ出射光は所定の角度で交差するように配置されている。λ/4板113、第1回折光学素子132a、第2回折光学素子132b、シリンドリカルレンズ162a,162b、2段のポリゴンミラー114の順に配置されている。なお、図64には図示されていないが、図65に示すようにLDユニット161とλ/4板113の光路中にコリメートレンズ131が配置されている。
LD161aからの出射光のうち、上段および下段のポリゴンミラー114に到達する光強度をそれぞれIau、Ialとし、同様にLD161bからの出射光で上段及び下段ポリゴンミラー114に到達する光強度をIbu、Iblとする。なお、回折効率η1=η2=100%とし、λ/4板の遅相軸は45°で固定とする。
この構成では、これら強度比の補正をすることができないため、装置の組付け完了後にこの強度比が1:1となるように、LD161a,161bの注入電流値に逆補正した量とすることで、4つのビーム比を1:1:1:1にすることが可能である。
図66において、λ/4板113の遅相軸は、主走査方向から45°(もしくは−45°)の方位に設置される。また、第1回折光学素子132aからの透過光路中に光強度調整素子としてNDフィルタを配置する。
したがって、第1回折光学素子132aからの透過光路中に光強度を減衰させる素子を追加することにより、対応する上下の光束強度比をほぼ1にすることが可能になる。
なお、たとえば、光強度調整素子を偏光板とすることで、偏光板の回転調整により容易に所望の強度比に収めることが可能となる。
光走査装置は、2つのLDからなるLDユニット、λ/4板、第1回折光学素子と第2回折光学素子とから構成される光束分割用回折光学素子と、2段のポリゴンミラーと、結像光学系で構成される。
ここで、結像光学系には、少なくともfθレンズが含まれる。なお、図67は、結像光学系として、fθレンズのほかに補正用レンズとしての折り返しミラーが配置されていることを示している。
ここで、光走査装置を対応する前段の光学系と後段の光学系の2組で構成することで、光源からのビームを光走査4箇所に書き込むことができる。4個所の光走査を、4色(シアン、イエロー、マゼンダ、黒)に対応する感光体とすることで、後述する本発明にかかる画像形成装置を構築することができる。
図18は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態を示す中央断面図であり、カラー画像の光束出力に有利なタンデム型のレーザプリンタである。
画像形成装置は、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、イエロー(Y)に対応する走査光学系を備えた光走査装置20、各走査光学系に対応する感光体1X(X:Y,M,C,K、以下同じ。)、搬送ベルト80、定着装置30、図示しない転写紙を備えた給紙カセット(図示省略)、排紙トレイ(図示省略)を有してなる。
なお、光走査装置として、前述の本発明にかかる光走査装置が用いられている。
また、単色モード選択時であれば、ある色S(Y,M,C,Kのいずれか)として、他の色の感光体及びプロセス部材は非動作状態となる。ここで、感光体1Sに対してのみ、露光ユニットの露光により静電潜像が形成され、ある色Sのトナーで現像されてトナー像となり、搬送ベルト80上に静電的に吸着されて、搬送される転写紙上に転写される。そして、定着装置30により単色画像として定着され、転写紙は排紙トレイに排紙される。
2 ベース
3,3´ カップリングレンズ
4 ハーフミラープリズム
5a,5b シリンドリカルレンズ
6 防音ガラス
7 光偏向器
8a,8b 第1走査レンズ
9a,9b 光路折り曲げミラー
10a,10b 第2走査レンズ
11a,11b 感光体
12 アパーチャ
KB 光束分割用回折光学素子
KB1 第1分割用回折光学素子
KB2 第2分割用回折光学素子
KK 回折光学素子
Claims (44)
- 光源と、複数の偏向反射面を副走査方向に備えた光偏向器と、上記光源からの光束を上記複数の偏向反射面のそれぞれに入射する複数の光束に分割する光束分割用回折光学素子と、
上記光偏向器により偏向される光束を被走査面上に集光する走査光学系とを備え、
上記光偏向器に入射する複数の光束がそれぞれ異なる被走査面上を走査する光走査装置において、
上記光束分割用回折光学素子は、上記光源からの光束を第1の分割光束および第2の分割光束に分割し、
上記第1の分割光束が当該光束分割用回折光学素子で副走査方向の一の方向に偏向され、
上記第2の分割光束が当該光束分割用回折光学素子で副走査方向の他の方向に偏向され、
上記第1の分割光束を、副走査方向の上記他の方向に偏向する第1回折光学素子と、
上記第2の分割光束を、副走査方向の上記一の方向に偏向する第2回折光学素子と、
を備えることを特徴とする光走査装置。 - 光束分割用回折光学素子の格子ピッチと回折光学素子の格子ピッチは同一である請求項1記載の光走査装置。
- 光源から射出される光束は、直線偏光であり、かつ、副走査方向または主走査方向に振動する偏光面を持つ請求項1または2に記載の光走査装置。
- 光源からの光束は光束分割用回折光学素子により2つの光束に分離され、分離される2つの光束はそれぞれ副走査方向について互いに逆方向に偏向される請求項1記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は第1分割用回折光学素子と第2分割用回折光学素子が入射光軸方向に積層配置されて構成され、上記第1分割用回折光学素子と第2分割用回折光学素子は互いに直交する偏光を回折し、この回折されたそれぞれの光束は副走査方向について逆方向に偏向される請求項4記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は単一の回折光学素子から成り、±n次回折光(n:自然数)として回折される光束のうち等しい次数nの2つの光束が副走査方向において逆方向に偏向される請求項4記載の光走査装置。
- 回折次数n=1である±1次回折光として回折される光束が副走査方向において逆方向に偏向される請求項6記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は矩形凹凸型の回折格子である請求項6または7記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子に入射する光束は直線偏光であり、その振動方向が偏向反射面の回転軸方向に略一致している請求項6乃至8のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子で分離された2つの光束のうち、一方の光束を偏向する第1回折光学素子と他方の光束を偏向する第2回折光学素子を備え、上記第1回折光学素子と第2回折光学素子のそれぞれは上記光束分割用回折光学素子からの光束を当該光束分割用回折光学素子で偏向される方向に対し副走査方向において逆方向に偏向する請求項4または5記載の光走査装置。
- 偏向された各々の光束は再度、レンズ作用のある回折光学素子により偏向されて、互いに主光線が平行な光束として異なる段の反射鏡に入射する請求項4,5,10のいずれかに記載の光走査装置。
- レンズ作用のある回折光学素子は、副走査方向にのみ集光作用のあるシリンドリカルレンズ機能を持った回折光学素子である請求項11記載の光走査装置。
- 第1回折光学素子と第2回折光学素子は、少なくとも主走査方向と副走査方向のいずれかの方向に光学的温度補正機能を有する請求項6記載の光走査装置。
- 光源からの光束を平行光束にする軸対称回折型コリメートレンズと、副走査方向に集光パワーを持ちシリンドリカルレンズ作用を持つ回折光学素子と、を備え、
上記軸対称回折型コリメートレンズにより平行化されて光束分割用回折光学素子により分割される光束は、上記回折光学素子の作用を受けてから各々別の多面鏡に集束、入射する請求項13記載の光走査装置。 - 主走査方向の光学的温度補正を軸対称回折型コリメートレンズで行い、副走査方向の光学的温度補正を軸対称回折型コリメートレンズとシリンドリカルレンズ作用を持つ回折光学素子の協働で行う請求項14記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子により偏向された光束は、その後偏向されることなく光偏向器の偏向反射面に入射する請求項1,4,5のいずれかに記載の光走査装置。
- 光源から射出される光束は直線偏光であり、当該直線偏光を光軸方向を中心に回転させる波長板を上記光源と光束分割用回折光学素子との光路上に備えた請求項1乃至8のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は体積位相型回折光学素子であり、光束分割を行うための回折光がブラッグ回折を利用している請求項1乃至9のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子には、少なくとも誘電異方性を有する非重合性液晶と重合性モノマーあるいはプレポリマーと光重合開始剤とからなる組成物を一対の透明基板間に保持し、上記組成物を二光束干渉露光することにより、主にポリマーから成る層と主に非重合性液晶から成る層との周期的な相分離構造を形成したポリマー分散液晶型の回折格子を用いた請求項9記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子には、偏光依存性を有しないフォトポリマー材料を用いた請求項9記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、レンズ作用のある回折格子から構成される請求項1,2,3,4,5,10,13,16,17,18,19,20のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子のレンズ作用は、光源と光束分割用回折光学素子の間に配置されたカップリングレンズと組合わさって、光源からの出射光束をコリメートして平行光化するものである請求項21記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、少なくとも主走査方向または副走査方向のいずれかの方向に光学的温度補正機能を有する請求項1,2,3,4,5,10,13,16,17,18,19,20のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子のレンズ作用で主走査方向の光学的温度補正を行い、光束分割用回折光学素子のレンズ作用と再度光束を偏向する回折光学素子のレンズ作用とが協働して副走査方向の光学的温度補正を行う請求項11,12,13,21,22,23のいずれかに記載の光走査装置。
- 光源を複数備え、
光束分割用回折光学素子へは複数の光源からの光束が同時に入射し、各被走査面上を複数の光束で同時に走査する請求項1乃至24のいずれかに記載の光走査装置。 - 光束分割用回折光学素子は、入射光束数と等しい数の領域に分割されていて、各領域は入射する光束に対してレンズ作用が個別に最適化されている請求項25記載の光走査装置。
- 光源とカップリングレンズと光束分割用回折光学素子は、光源からの光束がカップリングレンズと光束分割用回折光学素子を経て平行光束となるように、予め光走査装置の外部でコリメート調整して配設されている請求項22記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、少なくとも誘電異方性を有する光重合性液晶の配向方向が周期的に異なる周期構造を持つ光重合性液晶回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 光重合性液晶回折光学素子は、光重合性液晶の配向方向が周期的に異なる周期構造の境界面が基板面に対し垂直であり、かつ格子面が入射光に対して傾いて配置され、入射光をブラッグ回折させる回折光学素子である請求項28記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、格子周期配列方向にブレーズ型の断面形状を持つ表面レリーフ型の回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、格子周期配列方向に階段状ブレーズ型の断面形状を持つ表面レリーフ型の回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、同じ形状を持つ格子単位が複数配列された周期的構造から成り、各格子単位内において更に微細な周期構造をもち、その微細周期配列方向の断面が矩形状の複数の凹凸が配列され、その矩形形状のDuty factorが格子単位内で漸増していく周期構造を持った回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、矩形凹凸状の第1媒質を屈折率が異なる第2媒質で充填した構造をもつ回折格子であって、矩形凹凸形状が斜傾した矩形形状であり、入射光をブラッグ回折させる回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、矩形凹凸状の第1媒質を屈折率が異なる第2媒質で充填した構造をもつ回折格子であって、格子面が入射光に対して傾いて配置され、入射光をブラッグ回折させる回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 第1媒質として配向フィルムを用いた請求項33または34記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、1周期の凹凸形状が偶関数となる表面凹凸型周期構造を持つ回折格子であって、凹凸の深さが格子ピッチより大きく、かつ格子面が入射光に対して傾いて配置され、入射光をブラッグ回折させる回折光学素子である請求項1乃至27のいずれかに記載の光走査装置。
- 2枚の回折光学素子が光源からの入射光に対し共に傾いて配置されている請求項29,34,35,36のいずれかに記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、偏光依存性のないホログラムで構成されている請求項1,2,3,4,5,10,13,16,17,18,19,20,23のいずれかに記載の光走査装置。
- 偏光依存性のないホログラムには、体積位相型のホログラムが用いられている請求項38記載の光走査装置。
- 体積位相型ホログラムには、フォトポリマー材料が用いられている請求項39記載の光走査装置。
- 光束分割用回折光学素子は、偏光依存性のない第1回折光学素子と第2回折光学素子とから構成され、
光源からの光束の入射側には+1次回折光と0次透過光を略同一強度で生じさせる第1回折光学素子が配置され、光束の出射側には第1回折光学素子の+1次回折光を再び回折させて上記0次透過光と略平行に出射させる第2回折光学素子が配置されている請求項38乃至40のいずれかに記載の光走査装置。 - 光束分割用回折光学素子は、偏光依存性のない第1回折光学素子、第2回折光学素子、第3回折光学素子、第4回折光学素子から構成され、
上記第1回折光学素子は、光源からの光束が入射して+1次回折光と0次透過光とを略同一強度で生じさせ、
上記第2回折光学素子は、第1回折光学素子により生じた+1次回折光を直進透過させると共に、第1回折光学素子により生じた0次透過光を−1次回折光として回折し、
上記第3回折光学素子は、第1回折光学素子からの+1次回折光を再回折し、
上記第4回折光学素子は、第2回折光学素子からの−1次回折光を再回折し、
上記第3回折光学素子から出射する再回折光と第4回折光学素子から出射する再回折光とは互いに略平行である請求項38乃至40のいずれかに記載の光走査装置。 - 光源を複数備え、
光束分割用回折光学素子へは複数の光源からの光束が同時に入射し、各被走査面上を複数の光束で同時に走査する請求項38乃至42のいずれかに記載の光走査装置。 - 光書込装置から像担持体に光書込みを行い、電子写真法により、この像担持体上に静電潜像を形成する装置であって、
光書込装置は、請求項1乃至43のいずれかに記載の光走査装置であることを特徴とする画像形成装置。
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