JP5058325B2 - 空気調和システムのコントローラおよび空気調和システム - Google Patents

空気調和システムのコントローラおよび空気調和システム Download PDF

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この発明は、空気調和システムのコントローラおよび空気調和システムに関するものである。
従来、室外機に複数台の室内機を接続した空調機を1系統又は複数系統備えた空気調和システムがある。この種の空気調和システムにおいて、建物内に配置されたパソコン機器などの内部発熱量等に基づいて建物の空調負荷特性を予め定めておき、その負荷特性と建物内外の温度差とにより冷媒の物理量の目標値を定め、その目標値となるように室外機の空調能力を制御するようにしたシステムがある(例えば、特許文献1参照)。この制御によれば、建物の空調負荷に合致した空調能力で運転でき、能力過多を防止するため、運転効率が向上し、経済性が向上する。
特許第4032634号公報(15頁、図9)
上記特許文献1の技術では、予め定めた建物の空調負荷特性に基づき室外機の空調能力を決定している。この方法は、複数台の室内機が一つの部屋にまとめて設置されている場合には有効である。しかしながら、複数台の室内機が複数の部屋に分かれて設置されている場合には、建物内の各部屋の熱容量や躯体温度は状況によって異なるため、室外機に要求する空調能力を正確に演算することは困難である。よって、空調能力の演算を見誤った場合、快適性を損ない、制御の信頼性が低下する可能性がある。すなわち、空調能力を上げるべきときに空調能力を下げて省エネ制御を行ってしまった場合には、室温の変化が遅く、「冷えない」「暖まらない」という不快感を与えてしまう。逆に、空調能力を下げて省エネ制御を行うべきときに空調能力を上げてしまった場合には、無駄な電力を消費してしまうという問題が生じる。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、省エネ制御の可否を同一系統内の複数台の室内機の配置構成に応じて適切に判断し、快適性を確保しながら消費電力量の削減を行うことが可能な空気調和システムのコントローラおよび空気調和システムを得ることを目的とする。
この発明に係る空気調和システムのコントローラは、室外機に複数台の室内機を接続した空調機を1系統または複数系統備えた空調機系統と通信可能な通信部と、空調機系統の各室内機が配置された部屋をそれぞれ特定する部屋情報と省エネ制御許可条件とを記憶し、空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合に、空調機系統の各系統のうち、省エネ制御許可条件を満たす許可系統を部屋情報に基づいて特定し、その許可系統に省エネ制御を許可する指令を通信部を介して送信する制御部とを備え、制御部は、省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件を記憶しているものである。
この発明に係る空気調和システムは、室外機に複数台の室内機が接続された空調機を1系統または複数系統備えた空調機系統と、空調機系統を制御するコントローラとを備え、コントローラは、空調機系統と通信可能な通信部と、空調機系統の各室内機が配置された部屋をそれぞれ特定する部屋情報と省エネ制御許可条件とを記憶し、空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合に、空調機系統の各系統のうち、省エネ制御許可条件を満たす系統である許可系統を部屋情報に基づいて特定し、その許可系統に省エネ制御を許可する指令を通信部を介して送信する制御部とを備え、制御部は、省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件を記憶しているものである。
室外機に接続された複数台の室内機が全て同じ部屋に設置されている系統に対しては省エネ制御を許可し、それ以外の系統に対しては省エネ制御を許可しないようにしたので、快適性を維持しながら消費電力量を削減することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る空気調和システムが配置された建物のフロア平面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの接続構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和システムのコントローラの構成を示すブロック図である。 図1のコントローラが設定完了時に保持する各種情報の一覧の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る空気調和システムが適用された事務室Aの概略側面図である。 この発明の実施の形態3に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係る空気調和システムが配置された建物のフロア平面図である。 この発明の実施の形態4に係る空気調和システムが適用された事務室Aの概略側面図である。 この発明の実施の形態4に係る空気調和システムの接続構成を示す図である。 図10のコントローラが設定完了時に保持する各種情報の一覧の一例を示す図である。 この実施の形態4に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1.
(建物の構成)
図1は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムが配置された建物のフロア平面図である。建物には事務室A、会議室B、会議室C、事務室Dがあり、事務室Aの天井には室内機1〜8が設置され、会議室Bの天井に室内機9が設置され、会議室Cの天井に室内機10が設置され、事務室Dの天井に室内機11が設置されている。
(空気調和システムの構成)
図2は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの接続構成を示す図である。この空気調和システムでは、室外機51に室内機1〜4が接続された第1系統100aと、室外機52に室内機5〜8が接続された第2系統100bと、室外機53に室内機9〜11が接続された第3系統100cの3つの空調系統を備えた空調機系統を有している。ここでは3つの系統としているが、系統数は増減可能である。室外機51と室内機1〜4の間は液側主管104及びガス側主管109と伝送線30とで接続されている。室外機52と室内機5〜8の間、室外機53と室内機9〜11の間も同様である。また、室外機51〜53と空気調和システムのコントローラ201と給電器203との間も伝送線30で接続されている。また、各室内機1〜4、5〜8、9〜11にはそれぞれリモコン204が伝送線30で接続されており、設定温度や風向や風速などを入力できるようになっている。
(冷媒回路の構成)
図3は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの冷媒回路図である。室外機51には図1に示したように4台の室内機1〜4が接続されているが、室内機1〜4の構成は全て同じであるため、図3では室内機1と室内機2のみ図示する。室外機51は、インバータ駆動の容量可変形の圧縮機101と、冷暖房切換用の四方弁102と、室外熱交換器103と、アキュムレータ110とを有し、これらが順に接続されて冷媒回路の一部を構成する。室内機1〜室内機4は、ステッピングモータを用いて弁開度をパルス制御可能とした膨張弁106と、室内熱交換器107とを有している。室外機51と室内機1〜4とが、液側主管104、液側分岐管105、ガス側主管109及びガス側分岐管108で接続され、空気調和システムの冷媒回路が構成されている。
各室内機1〜4にはそれぞれ液管温度センサ114とガス管温度センサ115とが設けられている。室内機1〜4にはそれぞれ、空調エリアから空気を吸い込み、室内熱交換器107に空気を通過させて空調エリアへ送風するための室内送風機(図示せず)が設けられ、室内熱交換器107を通過する空気流の上流側に吸込み空気温度センサ116を備えている。また、室内機1〜4はそれぞれ、室内機を構成する各部の動作を制御する室内制御装置118を備えている。
室外機51において、圧縮機101の吐出側には吐出圧力センサ111が設けられ、吸入側には吸入圧力センサ112が設けられている。室外機51には室外熱交換器103に空気を流すための室外送風機(図示せず)が設けられ、室外熱交換器103の空気吸い込み側に外気温度センサ113を備えている。また、室外機51は室外機51を構成する各部の動作を制御する室外制御装置117を備えている。室外制御装置117は、室外機51の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータと、メモリと、モーターを制御するインバータ回路等(何れも図示せず)とを有している。そして、室外制御装置117は、室内機1〜4の室内制御装置118との間で伝送線30を介して制御信号等のやりとりを行うように構成されている。
(冷凍サイクル:冷房動作)
次に一般的な冷房動作について図3を参照して説明する。冷房時は、四方弁102を図3の実線で示される状態に切換える。圧縮機101から吐出された冷媒は、四方弁102を通過した後、室外熱交換器103に流入し、空気と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は、液側主管104を通過した後、各液側分岐管105へと分岐して膨張弁106にて減圧された後、室内熱交換器107に流入する。室内熱交換器107に流入した冷媒は、空気から熱を受けて蒸発した後、ガス側分岐管108よりガス側主管109、四方弁102及びアキュムレータ110を通過して再び圧縮機101に吸入され、1サイクルを終了する。以上のサイクルを連続的に繰り返すことにより室内を冷房する。ここで、吸込み空気温度センサ116の検出値が設定温度より所定値低下したときは膨張弁106を閉じて冷媒の流入を減少あるいは停止させる(冷房サーモオフ)。一方、吸込み空気温度センサ116の検出値が設定温度より所定値上昇したときは膨張弁106を開いて室内熱交換器107へ冷媒を流し、冷媒循環を再開する(冷房サーモオン)。
(冷凍サイクル:暖房動作)
次に一般的な暖房動作について図3を参照して説明する。暖房時は、四方弁102を図3の点線で示される状態に切換える。圧縮機101から吐出された冷媒は、四方弁102及びガス側主管109を通過した後、各ガス側分岐管108へと分岐して室内熱交換器107に流入する。室内熱交換器107に流入した冷媒は、空気へ放熱して凝縮液化した後、液側分岐管105上の膨張弁106にて減圧される。膨張弁106を通って低圧となった冷媒は、室外熱交換器103を流れて空気から熱を得て蒸発した後、四方弁102とアキュムレータ110を通過して再び圧縮機101に吸入され、1サイクルを終了する。以上のサイクルを連続的に繰り返すことにより室内を暖房する。ここで、吸込み空気温度センサ116の検出値が設定温度より所定値上昇したときは膨張弁106を閉じて冷媒の流入を減少あるいは停止させる(暖房サーモオフ)。一方、吸込み空気温度センサ116の検出値が設定温度より所定値低下したときは膨張弁106を開いて室内熱交換器107へ冷媒を流し、冷媒循環を再開する(暖房サーモオン)。
(冷凍サイクル:能力調整)
圧縮機101の周波数を低下させた場合、冷媒循環量は減少し、吸入圧力センサ112の圧力値(低圧)は上昇し、低圧での冷媒の飽和温度(蒸発温度)も上昇する。圧縮機101の周波数を低下させた場合、吐出圧力センサ111の圧力値(高圧)は低下し、高圧での冷媒の飽和温度(凝縮温度)は低下する。このように圧縮機101の周波数を低下させると、室内熱交換器107と空気との熱交換量(以下、能力)は減少する。冷房能力を制御するには蒸発温度が制御目標値に一致するように圧縮機101の周波数を制御し、暖房能力を制御する場合は凝縮温度が制御目標値に一致するように圧縮機101の周波数を制御する。あるいは、圧縮機101の周波数最大値を制限することで能力を調整してもよい。圧縮機101の周波数を低下させた場合、圧縮機101入力に対する能力の比率(COP)は増加して効率の良い運転となり、消費電力量を削減できる。
(コントローラ201)
図4は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムのコントローラの構成を示すブロック図である。
コントローラ201は、制御部211と、キーボードなどの入力部212と、ディスプレイなどの表示部213と、伝送線30を介して各室外機51の室外制御装置117と通信するための通信部214とを備えている。
制御部211はマイクロコンピュータで構成され、CPUやメモリ等を備えており、メモリには制御プログラム及び後述のフローチャートに対応したプログラム等が記憶されている。コントローラ201では、空気調和システムの各系統の接続状態の設定や、その他の各種設定が行われるが、その設定を行うためのプログラムも内部のメモリに記憶されている。また、設定情報も、必要に応じて参照及び書き換え可能に内部のメモリに記憶される。制御部211は更に、各系統が有する各種センサの検出値を取得する取得部211aと、省エネ制御における後述の蒸発温度目標値、凝縮温度目標値、圧縮機の所定の最大周波数および能力制限比率等を適宜決定する決定部211bとを備えている。また、制御部211は、入力部212を介して省エネ運転が指令された場合に、各系統のうち、予め記憶した省エネ制御許可条件を満たす系統を後述の部屋情報に基づいて特定し、その特定された系統に省エネ制御を許可する指令を通信部を介して送信し、それ以外の系統に対しては省エネ制御を許可せず現状の通常制御を継続させる省エネ制御機能を有している。省エネ制御機能の詳細については後述する。
図5は、図1のコントローラにおける設定完了時にコントローラが保持する各種情報の一覧の一例を示す図である。なお、この一覧に示されている情報を以下ではシステム設定情報という。
室外機51〜53と室内機1〜11は施工時に機器のディップスイッチ等であらかじめユニットアドレスが設定されており、この実施の形態1では室外機51〜53のユニットアドレスは51〜53、室内機1〜11のユニットアドレスは1〜11とする。部屋を特定する部屋記号(A〜Dなど)は重複しないよう部屋ごとに任意で決定すればよい。施工業者はコントローラ201において設定プログラムを起動し、表示部213上に設定画面を表示させ、空気調和システムの接続設定を行う。この例では、室内機のユニットアドレス1〜11と、その室内機が設置されている部屋記号A〜D(部屋情報)を入力し、更に、部屋の用途(部屋情報)を事務室・会議室・ロッカー・その他などの項目から選択して入力する。また、冷房時の設定下限温度を入力し、暖房時の設定上限温度を入力する。設定下限温度は冷房時に在室者がリモコン204から設定できる設定温度の下限値、設定上限温度は暖房時に在室者がリモコン204から設定できる設定温度の上限値である。以上の入力が完了すると、コントローラ201は入力されたシステム設定情報を内部に記憶する。また、コントローラ201は、以上の入力が完了すると、室外機51〜53や室内機1〜11と通信して、ユニットアドレス1〜11の室内機の有無を確認すると共に、室外機と室内機の接続関係を把握する。
次に、この実施の形態1の省エネ制御機能の制御原理を、室内機の配置構成と空調能力との関係に基づいて説明する。
(室内機の配置構成と空調能力との関係)
第3系統100cのように、複数の室内機9〜11が小部屋に分かれて設置されている場合は、室外機53に必要となる能力の判定が難しい。すなわち、各部屋B、C、Dは壁などの構造によって熱容量に差があり、また、室温や躯体温度にも差があり、第3系統100cで必要な能力、すなわち室外機53の圧縮機101で必要な能力を演算することは難しい。よって、この第3系統100cで省エネ制御を行った場合、部屋によっては能力不足による快適性の低下が生じる可能性がある。したがって、1台の室外機に接続された複数台の室内機が、複数の部屋に分かれて設置されている系統は、省エネ制御には適しない。
一方、第1系統100aのように、複数の室内機1〜4が同じ部屋に設置されている場合は、各室内機1〜4付近のそれぞれの室温や躯体温度や熱容量が一定の範囲に収まっていて互いの差が小さい。したがって、複数の室内機が同じ部屋に設置されている系統は、その系統で省エネ制御を行っても、快適性を損ねることはない。よって省エネ制御に適する。
以上より、この実施の形態1のコントローラ201では、省エネ制御機能の前記省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件が指定されている。そして、その条件を満たす許可系統に対してのみ省エネ制御を許可し、それ以外の系統に対しては、省エネ運転が指令された場合であっても省エネ制御を許可しない制御を行う。
(省エネ制御機能)
図6は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。
コントローラ201は、入力部212の操作により省エネ運転が指令されたことを検知すると(S1)、システム設定情報を参照する。そして、コントローラ201は、室外機に接続されている複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件を満たす系統をシステム設定情報の部屋記号を参照して特定し、その系統に省エネ制御を許可する指令を通信部214を介して送信する(S2)。ここでは、第1系統100aと第2系統100bとが前記配置条件を満たす系統として特定される。省エネ制御を許可する指令を受信した第1系統100aの室外機51及び第2系統100bの室外機52では、後述の省エネ制御が実施されることになる。一方、条件を満たさない第3系統100cに対しては、コントローラ201は省エネ制御を許可する指令が送信されないため、室外機53は、現状の通常制御を継続して行うことになる。
(省エネ制御)
次に、省エネ制御が許可された許可系統で実施される省エネ制御の具体的な制御内容について説明する。
(1)蒸発温度または凝縮温度に基づく制御
(冷房時)
通常制御時よりも蒸発温度の目標値を上昇させ、蒸発温度がその蒸発温度目標値となるように圧縮機101の運転を制御する。これにより、上述したように、効率の良い運転となり消費電力量を削減できる。省エネ制御時の蒸発温度の目標値は固定値でもよいし、変動値でも良い。変動値とする場合には、例えば室内機の吸込み空気温度センサ116の温度とリモコン設定温度との差が小さくなるにつれて、蒸発温度を省エネ制御時用の目標値から更に高くする(結果的に、圧縮機101の周波数が低下し、省エネとなる)。なお、蒸発温度の代わりに吸入圧力センサ112の圧力値を用いるようにしてもよい。
蒸発温度目標値の決定方法としては、コントローラ201で入力した設定下限温度に基づいて決定するようにしてもよい。例えば、設定下限温度として設定可能な最低温度が例えば19℃の場合、この温度を実現可能とするために通常制御時の蒸発温度目標値が例えばT℃と設定されているものとする。このとき、設定下限温度として在室者により例えば20℃が設定された場合、省エネ制御時の蒸発温度目標値をT+1℃、設定下限温度として例えば21℃が設定された場合、省エネ制御時の蒸発温度目標値をT+2℃といったように、設定下限温度が上がるにつれて高くなるように蒸発温度目標値を決定するようにしてもよい。
(暖房時)
通常制御よりも凝縮温度の目標値を低下させ、凝縮温度がその凝縮温度目標値となるように圧縮機の運転を制御する。省エネ制御時の凝縮温度の目標値は固定値でもよいし、変動値でも良い。変動値とする場合には、例えば、室内機の吸込み空気温度センサ116の温度とリモコン設定温度との差が小さくなるにつれて、凝縮温度を省エネ制御時用の目標値から更に低下させる(結果的に、圧縮機101の周波数が低下し、省エネとなる)。なお、凝縮温度の代わりに吐出圧力センサ111の圧力値を用いてもよい。
凝縮温度目標値の決定方法としては、コントローラ201で入力した設定上限温度に基づいて決定するようにしてもよい。例えば、設定上限温度が下がるにつれて低くなるように凝縮温度目標値を決定するようにしてもよい。
(2)圧縮機最大周波数による制御
圧縮機101の周波数に制限を設けて省エネ制御時用の最大周波数を決定し、圧縮機最大周波数を超えないように圧縮機101の運転を制御する。
(冷房時)
圧縮機最大周波数の決定方法としては、例えば、室内機に対する設定下限温度に基づいて決定する。設定下限温度が上がるにつれて圧縮機最大周波数が低くなるように決定する。
(暖房時)
圧縮機最大周波数の決定方法としては、例えば、室内機に対する設定上限温度に基づいて決定する。設定上限温度が下がるにつれて圧縮機最大周波数が低くなるように決定する。
(3)能力制限比率による制御
通常運転時の能力を100%として能力制限比率[%]を決定し、この能力制限比率の運転能力となるように圧縮機の周波数を低下させる。
(冷房時)
能力制限比率の決定方法としては、例えば、室内機に対する設定下限温度に基づいて決定する。設定下限温度が上がるにつれて能力制限比率が低くなるように決定する。
(暖房時)
能力制限比率の決定方法としては、例えば、室内機に対する設定上限温度に基づいて決定する。設定上限温度が下がるにつれて能力制限比率が低くなるように決定する。
(実施の形態1の効果)
以上のように、実施の形態1では、室内機の配置構成に基づき、系統毎に省エネ制御の可否を判断し、系統毎に省エネ制御の実施の切り分けを行うようにした。すなわち、空気調和システムに対して省エネ運転が指令されても、省エネ制御を実施することにより快適性を損なう可能性がある系統に対しては省エネ制御を実施させず、快適性を損なう不都合が無い系統に対してのみ省エネ制御を実施させるようにした。その結果、快適性を維持しながら消費電力量を削減することが可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、室内機の配置構成に応じて省エネ制御の可否を判断していたが、実施の形態2では更に、室内機が配置された部屋の用途も加味して省エネ制御の可否を判断するようにしたものである。
実施の形態2の空気調和システムの構成は、図1〜図5に示した実施の形態1と同様であり、実施の形態1とは省エネ制御機能が異なる。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。なお、実施の形態2において実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、この実施の形態2についても同様に適用される。この点は後述の実施の形態においても同様である。
ここで、この実施の形態1の省エネ制御機能の制御原理について、部屋の用途及び室内機の配置構成と空調能力との関係に基づいて説明する。
(部屋の用途及び室内機の配置構成と空調能力との関係)
第3系統100cのように、複数の室内機9〜11が小部屋に分かれて設置されている場合は、室外機53に必要となる能力の判定が難しい。すなわち、各部屋B、C、Dは壁などの構造によって熱容量に差がある上、室内機9〜11が配置される小部屋のうち会議室B、Cは、その用途上、使用・未使用がランダムで空調をつけたり消したりされる。このため、各小部屋B、C、Dにおける室温や躯体温度に互いに差が生じる。よって、この第3系統100cで必要な能力、すなわち室外機53の圧縮機101で必要な能力を演算することは難しい。このため、第3系統100cにて省エネ制御を行った場合、部屋によっては能力不足による快適性の低下が生じる可能性がある。したがって、1台の室外機に接続された複数台の室内機が、複数の部屋に分かれて設置されている系統は、省エネ制御には適しない。
一方、第1系統100aのように、複数の室内機1〜4が同じ部屋に設置されている場合は、各室内機1〜4付近の室温や躯体温度や熱容量が一定の範囲に収まっていて互いの差が小さい。また、その部屋が事務室の場合、その用途上、一般的に常に在室者がいる環境であるため、常に空調が運転され室温や躯体温度が時間的に安定している。よって、第1系統100aの急激な能力変更は不要である。したがって、複数の室内機が同じ部屋、特に事務室に設置されている系統は、その系統で省エネ制御を行っても、快適性を損ねることはない。よって省エネ制御に適する。
以上より、この実施の形態2のコントローラ201では、省エネ制御機能の省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機が同じ部屋に配置され、且つその部屋の用途が事務室であるという配置条件が指定されている。そして、その条件を満たす許可系統に対してのみ省エネ制御を許可し、それ以外の系統に対しては、省エネ運転が指令された場合であっても省エネ制御を許可しない制御を行う。
(省エネ制御機能)
図7は、この発明の実施の形態2に係る空気調和システムのコントローラ201における省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。
コントローラ201は、入力部212の操作により省エネ運転が指令されたことを検知すると(S11)、システム設定情報を参照する。そして、コントローラ201は、室外機に接続されている複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置され、更にその部屋の用途が事務室であるという配置条件を満たす系統をシステム設定情報の部屋記号および用途を参照して特定する。そして、その特定した系統に省エネ制御を許可する指令を通信部214を介して送信する(S12)。ここでは、第1系統100aと第2系統100bとが前記条件を満たす許可系統として特定される。省エネ制御を許可する指令を受信した室外機51及び室外機52では、上記の実施の形態1と同様の省エネ制御が実施されることになる。一方、条件を満たさない第3系統100cに対しては、コントローラ201は省エネ制御を許可する指令が送信されないため、室外機53は、現状の通常制御を継続して行うことになる。
(実施の形態2の効果)
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1の省エネ制御許可条件に更に部屋の用途も加えたため、実際の空気調和システムの利用実態を踏まえた的確な省エネ制御の可否判断を行うことができ、快適性を維持して消費電力量を削減することが可能となる。なお、ここでは、省エネ制御を可とする部屋の用途を事務室として説明したが、事務室に限られたものではなく、要は常に在室者が居て常時空調が駆動されており、温度環境が安定している部屋が該当する。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態2における省エネ制御許可条件に、更に部屋の環境状態に関する条件も加えるようにしたものである。実施の形態3では、その環境状態として、室内機の吸い込み空気温度および部屋内部の表面温度を用いる。
実施の形態3の空気調和システムの全体構成や冷媒回路等は図1〜図5に示した実施の形態1と同様である。実施の形態3は、実施の形態1の構成に更に赤外線センサを設け、赤外線センサによる検出結果も加味した省エネ制御及び省エネ制御機能を行う点が実施の形態1と異なる。以下、実施の形態3が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
(部屋の構成)
図8は、この発明の実施の形態3に係る空気調和システムが適用された事務室Aの概略側面図である。事務室Aには机22とパソコン23が複数置いてあり、在室者24が事務作業をしている。室内機1〜8(図8には室内機1、2のみ図示)は天井カセット形で建物の天井21に設置されており、室内機1〜8の化粧パネルにはそれぞれ赤外線センサ120が設置されている。赤外線センサ120は、複数の赤外線素子を面状に配列した構成を有し、点線で示した領域の表面温度を検出する。赤外線センサ120にて検出された温度は、伝送線30(図2参照)を介してコントローラ201に送信されるようになっている。
(省エネ制御機能)
図9は、この発明の実施の形態3に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。
コントローラ201は、入力部212の操作により省エネ運転が指令されたことを検知すると(S21)、システム設定情報を参照する。そして、コントローラ201は、室外機に接続されている複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置され、更にその部屋の用途が事務室であるという配置条件を満たす系統が有るかを、システム設定情報の部屋記号および用途を参照して判断する(S22)。配置条件を満たす系統が有る場合、続いてその配置条件を満たす系統における複数の室内機のうち、運転中の全ての室内機の吸込み空気温度センサ116の値が、リモコン設定温度に対して所定の温度範囲内にあり、且つ、部屋内の全ての赤外線センサ120の値が、リモコン設定温度に対して所定の温度範囲内にあるという環境条件を満たすか否かを判断する(S23)。環境条件を満たす場合、配置条件及び環境条件を満たす系統(許可系統)に省エネ制御を許可する指令を通信部214を介して送信する(S24)。なお、配置条件及び環境条件を満たさない系統に対しては、コントローラ201から省エネ制御を許可する指令が送信されないため、その系統は現状の通常制御を継続して行うことになる。
冬のように建物が冷えている場合に省エネ制御で能力を抑えて運転すると、吸込み空気温度センサ116により検出される室内機付近の空気温度が上昇しても、室内の壁や床などの温度(躯体温度)が上がらず在室者24は寒く感じる恐れがある。このため、赤外線センサ120にて室内の表面温度を検出し、その検出結果を加味して省エネ制御の可否を判断することで、不快な状況を回避することができる。
省エネ制御を許可する指令を受信した許可系統の室外機では、後述の省エネ制御1又は省エネ制御2が実施されることになる。どちらを実施するかは任意である。そして、コントローラ201は、ステップS23の環境条件の判断を所定時間経過毎に繰り返し実施し、部屋の環境状態に応じて省エネ制御と通常制御とを切り替える(S25〜S28)。すなわち、部屋の環境状態が環境条件を満たす間は省エネ制御を行うが、環境条件を満たさなくなった場合には通常制御に戻す指令を送信して通常制御を実施させる。そして、通常制御の実施により部屋の環境状態が環境条件を満たす状態となった場合には、再度省エネ制御を実施させる。S25〜S28の処理を省エネ運転停止または空調運転停止の指令が入力部212から入力されるまで繰り返し行う。なお、図9のフローチャートでは、所定時間経過毎に省エネ制御または通常制御のどちらかの指令が必ず送信される処理となっているが、同じ制御が続く場合の指令の送信は省略可能である。
(省エネ制御1:実施の形態1と同様)
次に、省エネ制御について説明する。実施の形態3で実施する省エネ制御1には、実施の形態1と同様の省エネ制御を採用できる。
(省エネ制御2)
実施の形態3の空気調和システムは赤外線センサ120を備えていることから、この赤外線センサ120の検知結果を用いて、以下に説明する省エネ制御2を行うことも可能である。省エネ制御2では、赤外線センサ120の検知結果に応じて、省エネ制御時の圧縮機101の周波数の低減具合を効果的に変化させる点を要点としている。
(1)蒸発温度または凝縮温度に基づく制御
(冷房時)
赤外線センサ120の検知結果に基づいて蒸発温度を決定し、蒸発温度が蒸発温度目標値となるように圧縮機の運転を制御する。冷房時に日射量や在室人数が減少した場合、熱負荷が減少して必要な冷房能力が少なくて済む。よって、日射量や在室人数が減少した場合、その影響を受けて赤外線センサ120の検出値も減少するため、赤外線センサ120の検出値が減少した場合、蒸発温度目標値を省エネ制御時用の目標値から更に上昇させる(結果的に、圧縮機101の周波数が低下する)。
また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、その判定結果に基づいて蒸発温度目標値を決定するようにしてもよい。すなわち、例えば日照の有無の判定結果を用いる場合には、通常制御時の蒸発温度目標値がT℃とすると、日照有りの場合はT+1℃とし、日照無しの場合は熱負荷が少ないため更に温度を上げてT+2℃とする。また、在室者の人数の判定結果を用いる場合には、通常制御時の蒸発温度目標値がT℃とすると、在室者の人数がn名以上のときはT+1℃、n名未満のときはT+2℃とするなどとしてもよい。なお、蒸発温度の代わりに吸入圧力センサ112の圧力値を用いてもよい。
(暖房時)
赤外線センサ120の検知結果に基づいて凝縮温度を決定し、凝縮温度が凝縮温度目標値となるように圧縮機の運転を制御する。暖房時に日射量や在室人数が増加した場合、熱負荷が減少して必要な冷房能力が少なくて済む。よって、日射量や在室人数が増加した場合、その影響を受けて赤外線センサ120の検出値も増加するため、赤外線センサ120の検出値が増加した場合、凝縮温度目標値を省エネ制御時用の凝縮温度目標値から更に低下させる(結果的に、圧縮機101の周波数が低下する)。
また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、その判定結果に基づいて凝縮温度目標値を決定するようにしてもよい。なお、凝縮温度の代わりに吐出圧力センサ111の圧力値を用いてもよい。
(2)圧縮機最大周波数による制御
赤外線センサ120の検知結果に基づいて圧縮機101の周波数に制限を設けて省エネ制御時用の最大周波数を決定し、圧縮機最大周波数を超えないように圧縮機101の運転を制御する。
(冷房時)
赤外線センサ120の検出値が減少するにつれ、圧縮機最大周波数が低くなるように決定する。また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、上記の蒸発温度の場合と同様、その判定結果に基づいて圧縮機最大周波数を決定するようにしてもよい。
(暖房時)
赤外線センサ120の検出値が上昇するにつれ、圧縮機最大周波数が低くなるように決定する。また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、その判定結果に基づいて圧縮機最大周波数を決定するようにしてもよい。
(3)能力制限比率による制御
通常運転時の能力を100%として能力制限比率[%]を決定し、この能力制限比率の運転能力となるように圧縮機の周波数を低下させる。
(冷房時)
赤外線センサ120の検出値が減少するにつれ、能力制限比率が低くなるように決定する。また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、その判定結果に基づいて能力制限比率を決定するようにしてもよい。
(暖房時)
赤外線センサ120の検出値が高くなるにつれ、能力制限比率が低くなるように決定する。また、赤外線センサ120の検知結果により空調エリア内の表面温度の分布がわかるため、その分布に基づき日照の有無や在室者の人数を判定可能である。よって、その判定結果に基づいて能力制限比率を決定するようにしてもよい。
(実施の形態3の効果)
以上のように、実施の形態3では、実施の形態1及び実施の形態2と同様の効果が得られると共に、実施の形態2の省エネ制御許可条件に更に部屋の環境条件も加えて省エネ制御の可否を判断するようにした。このため、部屋の環境状態を考慮した的確な省エネ制御の可否判断が可能となる。その結果、更に快適性を維持して消費電力量を削減でき、制御の信頼性を向上することができる。
また、部屋の環境状態として、具体的には室内機の吸い込み空気温度と、赤外線センサ120により空調エリア内の表面温度を検出しており、これらの温度環境を考慮して省エネ制御の可否判断を行っている。よって、部屋の温度環境に即した的確な省エネ制御の可否判断が可能となる。
また、環境条件のチェックを繰り返し行い、環境条件を満たさない場合は通常制御に戻すようにしており、部屋の温度環境の変化に応じて省エネ制御と通常制御が切り替えられるため、きめ細な制御が可能であり、快適性の維持と消費電力量の削減を更に効果的に行うことができる。
また、上記省エネ制御2を採用した場合には、部屋の温度環境に基づいて圧縮機101の周波数の低減具合を変化させるため、部屋の温度環境状態に反して圧縮機101の周波数を低下しすぎるなど、省エネ制御時における快適性を損ねる不都合を抑制できる。また、日照の有無や在室人数を考慮して省エネ制御時の圧縮機101の運転能力の制限具合を決めることも可能である。
なお、この実施の形態3では、赤外線センサ120が複数の赤外線素子を面状に配列した構成を有するとしたが、必ずしもこの構成でなくてもよく、一つの赤外線素子としてもよいし、また、複数の赤外線素子を直線状に配置した構成としてもよい。赤外線センサ120の赤外線素子の数が少なく、日照の有無や在室人数を判定できない場合には、省エネ制御時に上記の省エネ制御1を採用すればよい。
また、この実施の形態3では、部屋内の全室内機における吸込み空気温度センサ116および赤外線センサ120の検出値の全てが、設定温度に対して所定の温度範囲内にある場合、環境条件を満たすと判定するとしたが、必ずしも検出値の全てでなくてもよい。
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態2における省エネ制御許可条件に、更に部屋の環境状態に関する条件も加えるようにしたものである。実施の形態4では、その環境状態として、部屋の温度および湿度を検出する。
(無線温湿度計の設置)
図10は、この発明の実施の形態4に係る空気調和システムが配置された建物のフロア平面図である。建物には事務室A、会議室B、会議室C、事務室Dがある。事務室Aの天井裏には室内機1〜8が設置され、会議室Bの天井裏に室内機9が設置され、会議室Cの天井裏に室内機10が設置され、事務室Dの天井裏に室内機11が設置されている。各部屋の中には室内機1〜11のそれぞれに対応して無線温湿度計61〜71が設置されている。無線温湿度計61〜71は、対応する室内機の空調エリア内の温度および相対湿度を計測し、計測した温湿度を発信し、後述の親機202が無線信号を受けるように構成されている。この無線温湿度計61〜71により、在室者の周囲環境を把握することができるようになっている。
(部屋の構成)
図11は、この発明の実施の形態4に係る空気調和システムが適用された事務室Aの概略側面図である。事務室Aには机22とパソコン23が複数置いてあり、在室者24が事務作業をしている。室内機1〜8(図11には室内機1、2のみ図示)は天井埋込形(天井ビルトイン形)で建物の天井裏に設置されており、天井裏から室内機へ空気を吸い込み、ダクト21aを通じて事務室Aへ風を送っている。無線温湿度計61〜71(図11には無線温湿度計61、62のみ図示)は机22の上など、在室者24の周囲に設置する。
(空調システムの構成)
図12は、この発明の実施の形態4に係る空気調和システムの接続構成を示す図である。この空気調和システムでは、図2に示した実施の形態1の接続構成に加え、更に、無線温湿度計61〜71の親機202が伝送線30に接続された構成を有し、その他の構成は図2と同様である。コントローラ201は無線温湿度計61〜71にて検出された温度や相対湿度を親機202と伝送線30とを介して受信することができる。
実施の形態4の空気調和システムにおける冷媒回路は図3に示した実施の形態1と同様である。
(コントローラ設定)
図13は、図10のコントローラが設定完了時に保持する各種情報の一覧の一例を示す図である。実施の形態4の空気調和システムにおけるシステム設定情報は、図5に示した実施の形態1のシステム設定情報に、更に、室内機のユニットアドレス1〜11と対応させる無線温湿度計の番号61〜71が追加されている点が実施の形態1と異なり、それ以外については実施の形態1と同様である。コントローラ201において図13に示したシステム設定情報の入力が完了すると、コントローラ201は入力されたシステム設定情報を内部に記憶する。また、コントローラ201は、以上の入力が完了すると、室外機51〜53や室内機1〜11、更に親機202と通信して、ユニットアドレス1〜11の室内機や無線温湿度計61〜71の有無を確認するとともに、室外機と室内機の接続関係を把握する。
(省エネ制御機能)
図14は、この実施の形態4に係る空気調和システムのコントローラにおける省エネ制御機能の流れを示すフローチャートである。
コントローラ201は、入力部212の操作により省エネ運転が指令されたことを検知すると(S31)、システム設定情報を参照する。そして、コントローラ201は、室外機に接続されている複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置され、更にその部屋の用途が事務室であるという配置条件を満たす系統が有るかを、システム設定情報の部屋記号および用途を参照して判断する(S32)。配置条件を満たす系統が有る場合、続いてその配置条件を満たす系統の複数の室内機に対応する複数の無線温湿度計の温度と相対湿度をコントローラ201が受信する。そして、コントローラ201は、受信した全ての温度が設定温度に対して所定の温度範囲内にあり、且つ全ての相対湿度が所定の湿度範囲内にあるという環境条件を満たすか否かを判断する(S33)。環境条件を満たす場合、配置条件及び環境条件を満たす系統に省エネ制御を許可する指令を通信部214を介して送信する(S34)。配置条件及び環境条件を満たさない系統に対しては、コントローラ201から省エネ制御を許可する指令が送信されないため、その系統は現状の通常制御を継続して行うことになる。
省エネ制御を許可する指令を受信した系統の室外機では、後述の省エネ制御が実施されることになる。そして、コントローラ201は、ステップS33の環境条件の判断を所定時間経過毎に繰り返し実施し、部屋の環境状態に応じて省エネ制御と通常制御とを切り替える(S35〜S38)。すなわち、部屋の環境状態が環境条件を満たす間は省エネ制御を行うが、環境条件を満たさなくなった場合には通常制御に戻す指令を送信して通常制御を実施させる。そして、通常制御の実施により部屋の環境状態が環境条件を満たす状態となった場合には、再度省エネ制御を実施させる。S35〜S38の処理を省エネ運転停止または空調運転停止の指令が入力部212から入力されるまで繰り返し行う。なお、図14のフローチャートでは、所定時間経過毎に省エネ制御または通常制御のどちらかの指令が必ず送信される処理となっているが、同じ制御が続く場合の指令の送信は省略可能である。
室内機1〜11には吸込み空気温度センサ116がついているが、吸込み空気温度センサ116の温度と在室者24の周囲温度とは異なる場合がある。よって、省エネ制御のように運転能力を抑制する際は無線温湿度計61〜71を用いて在室者24の周囲環境を把握し、その結果を加味して省エネ制御の可否を判定することで、省エネ制御時の快適性を確保することができる。
また、冷房の省エネ制御で蒸発温度を上げた場合、室内熱交換器107で空気中から取る水分が減少して部屋の湿度が増加し快適性を損なう恐れがある。このため、無線温湿度計61〜71の湿度も省エネ制御可否判定に用いることで、更に快適性を確保でき、制御の信頼性が増す。
(省エネ制御:実施の形態1と同様)
次に、省エネ制御について説明する。実施の形態4で実施する省エネ制御には、実施の形態1と同様の省エネ制御を採用できる。
(実施の形態4の効果)
以上のように、実施の形態4では、実施の形態2の省エネ制御許可条件に更に在室者周辺の温湿度に関する環境条件も加えて省エネ制御の可否を判断するようにした。このため、人周囲の温度と相対湿度も考慮した的確な省エネ制御の可否判断が可能となる。その結果、更に快適性を維持して消費電力量を削減でき、制御の信頼性を向上することができる。また、部屋の温湿度環境の変化に応じて省エネ制御と通常制御の切り替えを実施するため、きめ細な制御が可能であり、快適性の維持と消費電力量の削減を更に効果的に行うことができる。
また、温湿度を検出する計測計として無線温湿度計を用いたため、部屋内の複数箇所の温湿度を検出する場合に、有線式のものを用いると配線の引き回しが煩雑になる不都合を防止できる。なお、例えば温湿度検出箇所が少ない場合には、無線機能を有しない温湿度計とし、温湿度計を伝送線30に接続して用いるようにしてもよい。
また、ここでは、無線温湿度計により検出した相対湿度を環境条件に用いる例を示したが、無線温湿度計により検出した温度と相対湿度とからコントローラ201にて絶対湿度を算出し、絶対湿度を環境条件に用いるようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態1〜4では省エネ制御時の蒸発温度目標値等を決定する決定部211bをコントローラ201側に設けた構成を示したが、室外機の室外制御装置117側に設けた構成としてもよい。
また、上記各実施の形態1〜4ではそれぞれ別の実施の形態として説明したが、各実施の形態の特徴的な構成及び処理を適宜組み合わせて空気調和システムのコントローラおよび空気調和システムを構成してもよい。
1〜11 室内機、21 天井、21a ダクト、22 机、23 パソコン、24 在室者、30 伝送線、51〜53 室外機、61〜71 無線温湿度計、100a 第1系統、100b 第2系統、100c 第3系統、101 圧縮機、102 四方弁、103 室外熱交換器、104 液側主管、105 液側分岐管、106 膨張弁、107 室内熱交換器、108 ガス側分岐管、109 ガス側主管、110 アキュムレータ、111 吐出圧力センサ、112 吸入圧力センサ、113 外気温度センサ、114 液管温度センサ、115 ガス管温度センサ、116 吸込み空気温度センサ、117 室外制御装置、118 室内制御装置、120 赤外線センサ、201 コントローラ、202 親機、203 給電器、204 リモコン、211 制御部、211a 取得部、211b 決定部、212 入力部、213 表示部、214 通信部。

Claims (39)

  1. 室外機に複数台の室内機を接続した空調機を1系統または複数系統備えた空調機系統と通信可能な通信部と、
    前記空調機系統の各室内機が配置された部屋をそれぞれ特定する部屋情報と省エネ制御許可条件とを記憶し、前記空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合に、前記空調機系統の各系統のうち、前記省エネ制御許可条件を満たす系統である許可系統を前記部屋情報に基づいて特定し、その許可系統に省エネ制御を許可する指令を前記通信部を介して送信する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件を記憶していることを特徴とする空気調和システムのコントローラ。
  2. 前記制御部は、
    前記部屋情報として更に、各室内機が配置された部屋それぞれの用途を記憶し、
    また、前記配置条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されていることに加え、その部屋の用途が指定されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和システムのコントローラ。
  3. 前記制御部は、
    前記空調機系統が配置された各部屋それぞれの環境状態を前記通信部を介して取得する取得部を有し、
    前記省エネ制御許可条件として更に、部屋の環境状態に関する環境条件を記憶し、
    前記空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合、前記配置条件を満たす系統を特定し、その系統の室内機が配置された部屋の環境状態が前記環境条件を満たすか否かを前記取得部にて取得した環境状態に基づいて判断し、満たす場合に、前記環境条件を満たす系統に省エネ制御を許可する指令を前記通信部を介して送信する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和システムのコントローラ。
  4. 前記環境状態は、室内機による吸い込み空気の空気温度および部屋内部の表面温度であり、前記空気温度および前記表面温度がそれぞれ、設定温度に対して所定の温度範囲内であることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項3記載の空気調和システムのコントローラ。
  5. 前記環境状態は、部屋内の温度と湿度であり、温度が設定温度に対して所定の温度範囲内にあり、且つ湿度が所定の湿度範囲内にあることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項3記載の空気調和システムのコントローラ。
  6. 部屋の環境状態は部屋内の複数箇所で取得されており、各環境状態の検出値がそれぞれ対応の前記範囲内であることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の空気調和システムのコントローラ。
  7. 前記制御部は、前記環境条件を満たすか否かの判断を繰り返し行い、前記環境条件を満たさない場合は通常制御に戻すことを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れか1項に記載の空気調和システムのコントローラ。
  8. 前記制御部は、冷房の省エネ制御時には前記許可系統の冷媒回路における冷媒の蒸発温度目標値を通常制御時よりも上昇させ、暖房の省エネ制御時には前記許可系統の冷媒回路における冷媒の凝縮温度目標値を通常制御時よりも低下させるように前記許可系統を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の空気調和システムのコントローラ。
  9. 前記制御部は、冷房時の室内機に対する設定下限温度と暖房時の室内機に対する設定上限温度とを記憶し、前記設定下限温度に基づいて前記蒸発温度目標値を決定し、前記設定上限温度に基づいて前記凝縮温度目標値を決定することを特徴とする請求項8記載の空気調和システムのコントローラ。
  10. 前記制御部は、前記許可系統の前記室内機が設置された部屋内部の表面温度を前記通信部を介して取得し、前記表面温度に基づいて前記蒸発温度目標値および前記凝縮温度目標値を決定することを特徴とする請求項8記載の空気調和システムのコントローラ。
  11. 前記制御部は、前記取得した表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記蒸発温度目標値および前記凝縮温度目標値を決定することを特徴とする請求項10記載の空気調和システムのコントローラ。
  12. 前記制御部は、前記省エネ制御では、前記室外機の圧縮機の周波数に制限を設けて所定の最大周波数を超えないように前記圧縮機を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の空気調和システムのコントローラ。
  13. 前記制御部は、冷房時の室内機に対する設定下限温度と暖房時の室内機に対する設定上限温度とを記憶し、冷房時の省エネ制御における前記所定の最大周波数を前記設定下限温度に基づいて決定し、暖房時の省エネ制御における前記所定の最大周波数を前記設定上限温度に基づいて決定することを特徴とする請求項12記載の空気調和システムのコントローラ。
  14. 前記制御部は、前記許可系統の前記室内機が設置された部屋内部の表面温度を前記通信部を介して取得し、前記表面温度に基づいて前記所定の最大周波数を決定することを特徴とする請求項12記載の空気調和システムのコントローラ。
  15. 前記制御部は、前記取得した表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記所定の最大周波数を決定することを特徴とする請求項14記載の空気調和システムのコントローラ。
  16. 前記制御部は、前記省エネ制御では、所定の能力制限比率で制限した運転能力となるように前記圧縮機の周波数を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の空気調和システムのコントローラ。
  17. 前記制御部は、冷房時の室内機に対する設定下限温度と暖房時の室内機に対する設定上限温度とを記憶し、冷房時の省エネ制御における前記能力制限比率を前記設定下限温度に基づいて決定し、暖房時の省エネ制御における前記能力制限比率を前記設定上限温度に基づいて決定することを特徴とする請求項16記載の空気調和システムのコントローラ。
  18. 前記制御部は、前記許可系統の前記室内機が設置された部屋内部の表面温度を前記通信部を介して取得し、前記表面温度に基づいて前記能力制限比率を決定することを特徴とする請求項16記載の空気調和システムのコントローラ。
  19. 前記制御部は、前記取得した表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記能力制限比率を決定することを特徴とする請求項18記載の空気調和システムのコントローラ。
  20. 室外機に複数台の室内機が接続された空調機を1系統または複数系統備えた空調機系統と、
    前記空調機系統を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、
    前記空調機系統と通信可能な通信部と、
    前記空調機系統の各室内機が配置された部屋をそれぞれ特定する部屋情報と省エネ制御許可条件とを記憶し、前記空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合に、前記空調機系統の各系統のうち、前記省エネ制御許可条件を満たす系統である許可系統を前記部屋情報に基づいて特定し、その許可系統に省エネ制御を許可する指令を前記通信部を介して送信する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記省エネ制御許可条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されているという配置条件を記憶していることを特徴とする空気調和システム。
  21. 前記コントローラの前記制御部は、
    前記部屋情報として更に、各室内機が配置された部屋それぞれの用途を記憶し、
    また、前記配置条件として、室外機に接続された複数台の室内機の全てが同じ部屋に配置されていることに加え、その部屋の用途が指定されていることを特徴とする請求項20記載の空気調和システム。
  22. 前記各室内機が配置された部屋にはそれぞれ、部屋内の環境状態を検出する検出装置が備えられており、
    前記コントローラの前記制御部は、
    前記検出装置にて検出された環境状態を前記通信部を介して取得する取得部を有し、
    前記省エネ制御許可条件として更に、部屋の環境状態に関する環境条件を記憶し、
    前記空調機系統に対して省エネ運転が指令された場合、前記配置条件を満たす系統を特定し、その系統の室内機が配置された部屋の環境状態が前記環境条件を満たすか否かを前記取得部にて取得した環境状態に基づいて判断し、満たす場合に、前記環境条件を満たす系統に省エネ制御を許可する指令を前記通信部を介して送信する
    ことを特徴とする請求項20又は請求項21記載の空気調和システム。
  23. 前記検出装置は、室内機の吸い込み空気の温度を検出する温度センサおよび部屋内部の表面温度を検出する赤外線センサであり、前記温度センサおよび前記赤外線センサの検出温度がそれぞれ、設定温度に対して所定の温度範囲内にあることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項22記載の空気調和システム。
  24. 前記検出装置は温度と湿度を検出する温湿度計であり、前記温湿度計により検出された温度が設定温度に対して所定の温度範囲内にあり、且つ前記温湿度計により検出された湿度が所定の湿度範囲内にあることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項22記載の空気調和システム。
  25. 前記温湿度計は無線温湿度計であり、前記無線温湿度計が計測した温度および湿度を発信し、その無線信号を、前記コントローラの通信部に接続された親機が受信するように構成され、前記コントローラの制御部は、前記親機および前記通信部を介して前記無線温湿度計にて検出された温度および湿度を取得することを特徴とする請求項24記載の空気調和システム。
  26. 前記検出装置を各室内機に対応してそれぞれ設け、対応の室内機の空調エリア内の環境状態を取得しており、各環境状態の検出値がそれぞれ対応の前記範囲内であることが前記環境条件として指定されていることを特徴とする請求項20乃至請求項25の何れか1項に記載の空気調和システム。
  27. 前記制御部は、前記環境条件を満たすか否かの判断を繰り返し行い、前記環境条件を満たさない場合は通常制御に戻すことを特徴とする請求項20乃至請求項26の何れか1項に記載の空気調和システム。
  28. 前記省エネ制御では、冷房の場合は前記許可系統の冷媒回路における冷媒の蒸発温度目標値を通常制御時よりも上昇させ、暖房の場合は前記許可系統の冷媒回路における冷媒の凝縮温度目標値を通常制御時よりも低下させることを特徴とする請求項20乃至請求項27の何れか1項に記載の空気調和システム。
  29. 前記蒸発温度目標値を室内機に対する設定下限温度に基づいて決定し、前記凝縮温度目標値を室内機に対する設定上限温度に基づいて決定する決定部を有することを特徴とする請求項28記載の空気調和システム。
  30. 部屋内部の表面温度を検出する赤外線センサを備え、前記決定部は、前記赤外線センサの検出値に基づいて前記蒸発温度目標値および前記凝縮温度目標値を決定することを特徴とする請求項28記載の空気調和システム。
  31. 前記決定部は、前記赤外線センサにより検出された表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記蒸発温度目標値および前記凝縮温度目標値を決定することを特徴とする請求項30記載の空気調和システム。
  32. 前記省エネ制御では、前記室外機の圧縮機の周波数に制限を設けて所定の最大周波数を超えないように前記圧縮機を運転することを特徴とする請求項20乃至請求項27の何れか1項に記載の空気調和システム。
  33. 冷房時の省エネ制御における前記所定の最大周波数を、室内機に対する設定下限温度に基づいて決定し、暖房時の省エネ制御における前記所定の最大周波数を、室内機に対する設定上限温度に基づいて決定する決定部を有することを特徴とする請求項32記載の空気調和システム。
  34. 部屋内部の表面温度を検出する赤外線センサを備え、前記決定部は、前記赤外線センサの検出値に基づいて前記所定の最大周波数を決定することを特徴とする請求項32記載の空気調和システム。
  35. 前記決定部は、前記赤外線センサにより検出された表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記所定の最大周波数を決定することを特徴とする請求項34記載の空気調和システム。
  36. 前記省エネ制御では、現在の運転能力に対し所定の能力制限比率で制限した運転能力となるように前記圧縮機の周波数を制御することを特徴とする請求項20乃至請求項27の何れか1項に記載の空気調和システム。
  37. 冷房時の省エネ制御における前記能力制限比率を、室内機に対する設定下限温度に基づいて決定し、暖房時の省エネ制御における前記能力制限比率を、室内機に対する設定上限温度に基づいて決定する決定部を有することを特徴とする請求項36記載の空気調和システム。
  38. 部屋内部の表面温度を検出する赤外線センサを備え、前記決定部は、前記赤外線センサの検出値に基づいて前記能力制限比率を決定することを特徴とする請求項36記載の空気調和システム。
  39. 前記決定部は、前記赤外線センサにより検出された表面温度に基づいて日射の有無を判定するか、または在室者の人数を判定し、判定結果に基づいて前記能力制限比率を決定することを特徴とする請求項38記載の空気調和システム。
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