JP5057278B2 - 固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法に関し、特に液体燃料の濃度を所定の範囲に保つ固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法に関する。
メタノール水溶液を液体燃料として用いる直接メタノール型燃料電池(以下、「DMFC」と記す)が知られている。DMFCは、携帯情報端末などの小型の電子機器に搭載されることが期待されている。その場合、DMFCの大きさも同様に小型にする必要がある。ここで、DMFCを安定に動作させるためには、メタノール水溶液の濃度をある範囲に収めるように制御する必要がある。その制御に必要なメタノール水溶液の濃度を測定するには、メタノールセンサを用いることが考えられる。しかし、小型のDMFCに搭載可能な現状の小型メタノールセンサには技術的課題が多い。そのため、DMFCに適した精度を有する小型メタノールセンサを入手することは困難である。
DMFCを停止していると燃料電池スタック内に保存している液体燃料の濃度が低下すると共にその量が減少することがある。したがって、DMFCを起動するとき、燃料電池スタックで発電を開始する前に、燃料電池スタック内に残存している液体燃料の濃度及び量を何らかの方法で見積もり、その結果に応じて適切な濃度の液体燃料を適切な量だけ燃料電池スタックへ供給する必要がある。この見積もりを誤ると、燃料電池スタックに十分な量の燃料が供給されなかったり、過剰な濃度の液体燃料が供給され熱暴走するなどの恐れがある。上述のように適切な精度を有する小型メタノールセンサは入手困難であることから、小型メタノールセンサを用いずに燃料電池スタック内の液体燃料の濃度及び量を推定し、DMFCの適切な起動を行うことが可能な技術が望まれる。
関連する技術として、以下の技術が開示されている。
特開2004−265834号公報に燃料電池ユニットおよび状態表示制御方法の技術が開示されている。この燃料電池ユニットは、燃料電池と、前記燃料電池の異常状態を検出する検出手段と、前記検出手段により異常が検出された場合、異常を通知する表示手段とを具備する。前記検出手段は、前記燃料電池の動作開始時の温度が所定の温度範囲内にあるか否かを判別し、前記燃料電池の動作開始時の温度が前記所定の温度範囲外の高温であると判別された場合、その旨を示す第1の表示を前記表示手段を用いて行い、前記燃料電池の動作開始時の温度が前記所定の温度範囲外の低温であると判別された場合、その旨を示す第2の表示を前記表示手段を用いて行うようにしても良い。
特開2005−44748号公報に燃料電池システムの技術が開示されている。この燃料電池システムは、燃料電池スタックと、燃料供給管と、燃料排出管と、酸化剤供給管と、酸化剤排出管と、第1の循環経路と、イジェクタと、第2の循環経路と、ガス循環ポンプと、水閉塞状態検出手段と、制御手段とを備える。燃料電池スタックは、電解質膜が燃料極と酸化剤極との間に配置された単電池を少なくとも一つ有する。燃料供給管は、前記燃料極に燃料ガスを供給する。燃料排出管は、余った燃料ガスを前記燃料電池スタック外に排出する。酸化剤供給管は、前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する。酸化剤排出管は、余った酸化剤ガスを前記燃料電池スタック外に排出する。第1の循環経路は、前記燃料排出管または前記酸化剤排出管から燃料電池スタック外に一度排出した燃料ガスまたは酸化剤ガスを循環ガスとして再び前記燃料供給管または前記酸化剤供給管に送り込む。イジェクタは、新規に供給する燃料ガスまたは酸化剤ガスと前記循環ガスとを混合する。第2の循環経路は、前記第1の循環経路と並列に配置され、前記燃料排出管または前記酸化剤排出管から燃料電池スタック外に一度排出した燃料ガスまたは酸化剤ガスを循環ガスとして再び前記燃料供給管または前記酸化剤供給管に送り込む。ガス循環ポンプは、第2の循環経路内のガスを強制循環可能である。水閉塞状態検出手段は、前記燃料電池スタック内ガス通路の水閉塞状態を直接的、あるいは間接的に検出する。制御手段は、該水閉塞状態検出手段が水閉塞状態を検出した場合に、前記水閉塞状態が改善されるまでの間、前記ガス循環ポンプを断続運転するように制御する。
特開2005−44584号公報に液体燃料形燃料電池の技術が開示されている。この液体燃料形燃料電池は、プロトン導電性高分子固体電解質膜の一面に燃料極を他面に空気極を設けて、燃料極へ燃料タンクから液体燃料を供給し、空気極へ酸化性ガスを供給するようにした燃料電池である。前記燃料タンクとは別体に高濃度液体燃料を収容した高濃度タンクを設けて、該高濃度タンクと前記燃料タンクとを、前記燃料タンク中の液体燃料の燃料成分または水成分の濃度に感応して開閉する弁体を介して接続している。
特表2004−527067(国際公開WO2002/049125)号公報にダイレクトメタノール形燃料電池システムにおいてセンサーを使用せずにメタノール濃度を最適化する装置及び方法の技術が開示されている。このダイレクトメタノール形燃料電池システムにおいてメタノール濃度を調整する方法は、以下の5ステップを含む。第1ステップは、メタノール源又は水源、あるいはその両方に連結され、かつ燃料電池に供給されるメタノールの濃度を増大又は減少させるための制御信号に応答可能な濃度調整器を設けるステップである。第2ステップは、前記燃料電池から負荷を定期的に切断し、前記燃料電池の開路電位を読み取るステップである。第3ステップは、前記読み取った電位を示す値を記憶するステップである。第4ステップは、前記記憶した値を、初期の時間において読み取った電位を示す予め記憶されている値か、又は所定の基準値と比較するステップである。第5ステップは、前記比較した値における差異に応じて前記制御信号を生成するステップである。
特開2004−265834号 特開2005−44748号 特開2005−44584号 特表2004−527067(国際公開WO2002/049125)号
本発明の目的は、燃料電池スタック内の液体燃料の濃度及び量を直接測定せずに推定し、燃料電池スタックを適切に起動することが可能な固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、燃料電池スタック内における液体燃料としてのメタノールの濃度を直接測定せずにその濃度を推定し、燃料電池スタックに適切な濃度のメタノールを供給することが可能な固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記課題を解決するために、本発明の固体高分子型燃料電池の起動方法は、(a)燃料電池本体(5)の空気極側へ酸化剤ガスを供給するステップと、(b)燃料電池本体(5)におけるセルの開放電圧を測定するステップと、(c)測定結果に基づいて、濃度の異なる複数の液体燃料のうちから燃料電池本体(5)へ供給する選択液体燃料を選択するステップと、(d)選択液体燃料を燃料電池本体(5)へ供給するステップとを具備する。
本発明において、燃料電池本体(5)に残存する液体燃料の濃度及び量と開放電圧とが相関があるので、開放電圧を知ることで燃料電池本体(5)に残存する液体燃料の濃度及び量を知ることができる。それにより、燃料電池本体(5)へ補充すべき液体燃料を適切に選択することができる。
上記の固体高分子型燃料電池の起動方法において、(c)ステップは、(c1)測定結果と複数の液体燃料に対応して設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、選択液体燃料を選択するステップを備えることが好ましい。
本発明では、複数の基準電圧を設定することで、複数の液体燃料のうちのどの液体燃料を燃料電池本体(5)へ補充するかをより容易に判断することができる。
上記の固体高分子型燃料電池の起動方法において、(c1)ステップは、(c11)測定結果と複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた第1基準電圧とを比較するステップと、(c12)測定結果が第1基準電圧以下のとき低濃度液体燃料を選択液体燃料として選択し、測定結果が第1基準電圧よりも高いとき高濃度液体燃料を選択液体燃料として選択するステップとを含むことが好ましい。
本発明では、液体燃料の種類を2種類にすることで、制御をより容易にすることができる。
上記の固体高分子型燃料電池の起動方法において、(d)ステップは、(d1)少なくとも燃料電池本体(5)の燃料極側が選択液体燃料で満たされるまで選択液体燃料を供給するステップを備えることが好ましい。
本発明において、燃料電池本体(5)の燃料極が液体燃料に完全に浸漬されるので、燃料電池本体(5)の発電の準備を完了できる。
上記の固体高分子型燃料電池の起動方法において、(a)ステップは、(a1)燃料電池本体(5)の空気極側へ酸化剤ガスを供給した後、所定の時間待機するステップを備えることが好ましい。
本発明において、所定の時間待機して開放電圧の値を安定化させることで、より正確に液体燃料の濃度及び量を推定できる。
上記課題を解決するために、本発明のプログラムは、(a)燃料電池本体(5)の空気極側へ酸化剤ガスを供給するステップと、(b)燃料電池本体(5)におけるセルの開放電圧を取得するステップと、(c)測定結果に基づいて、濃度の異なる複数の液体燃料のうちから燃料電池本体(5)へ供給する選択液体燃料を選択するステップと、(d)選択液体燃料を燃料電池本体(5)へ供給するように複数の液体燃料の流れを制御するステップとを具備する。
上記のプログラムにおいて、(c)ステップは、(c1)測定結果と複数の液体燃料に対応して設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、選択液体燃料を選択するステップを備えることが好ましい。
上記のプログラムにおいて、(c1)ステップは、(c11)測定結果と複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた第1基準電圧とを比較するステップと、(b12)測定結果が第1基準電圧以下のとき低濃度液体燃料を選択液体燃料として選択し、測定結果が第1基準電圧よりも高いとき高濃度液体燃料を選択液体燃料として選択するステップとを含むことが好ましい。
上記のプログラムにおいて、(d)ステップは、(d1)少なくとも燃料電池本体(5)の燃料極側が選択液体燃料で満たされるまで選択液体燃料を供給する複数の液体燃料の流れを制御するステップを備えることが好ましい。
上記のプログラムにおいて、(a)ステップは、(a1)燃料電池本体(5)の空気極側へ酸化剤ガスを供給した後、所定の時間待機するステップを備えることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の固体高分子型燃料電池は、燃料電池部(14)と制御部(9)とを具備する。燃料電池部(14)は、燃料電池本体(5)を含み、濃度の異なる複数の液体燃料の少なくとも一つを燃料電池本体(5)の起動に用いる。制御部(9)は、燃料電池本体(5)におけるセルの開放電圧に基づいて、起動時に複数の液体燃料のうちから燃料電池本体(5)へ供給する選択液体燃料を選択する。
上記の固体高分子型燃料電池において、燃料電池部(14)は、複数の液体燃料を貯蔵する燃料供給部(11)と開放電圧を測定するセル電圧測定部(5a)とを備えることが好ましい。その場合、制御部(9)は、セル電圧測定部(5a)の測定結果と複数の液体燃料に対応して設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、燃料供給部(11)の複数の液体燃料から選択液体燃料を選択する。
上記の固体高分子型燃料電池において、制御部(9)は、測定結果と複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた第1基準電圧とを比較し、測定結果が第1基準電圧以下のとき低濃度液体燃料を選択液体燃料として選択し、測定結果が第1基準電圧よりも高いとき高濃度液体燃料を選択液体燃料として選択することが好ましい。
上記の固体高分子型燃料電池において、燃料電池部(14)は、混合燃料供給部(12)と液量測定部(3)とを更に備えることが好ましい。その場合、混合燃料供給部(12)は、燃料供給部(11)から送出された選択液体燃料を燃料電池本体(5)へ供給し、燃料電池本体(5)から送出された余剰の選択液体燃料を受け取る。液量測定部(3)は、混合燃料供給部(12)における選択液体燃料の液量に対応する量を測定する。制御部(9)は、液量が基準値を超えるまで、選択液体燃料を燃料電池本体(5)へ供給するように燃料供給部(11)と混合燃料供給部(12)とを制御する。
上記の固体高分子型燃料電池において、燃料電池部(14)は、燃料電池本体(5)へ酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部(28)を備えることが好ましい。
本発明により、燃料電池スタック内の液体燃料の濃度及び量を直接測定せずに推定し、燃料電池スタックを適切に起動することが可能となる。
以下、本発明の固体高分子型燃料電池及び固体高分子型燃料電池の起動方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の固体高分子型燃料電池の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の実施の形態の構成を示すブロック図である。固体高分子型燃料電池30は、燃料電池部14とマイクロコンピュータ9とを具備する。
燃料電池部14は、液体燃料と酸化剤とを用いて発電する。燃料電池部14は、燃料供給部11、混合燃料供給部12、燃料電池スタック5、液量センサ3、第1温度センサ4、第2温度センサ16、第3温度センサ17及び電圧プローブ5aを備える。
燃料供給部11は、濃度の異なる複数の液体燃料を貯蔵している。マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、それら複数の液体燃料の少なくとも一つを混合燃料供給部12へ供給する。燃料供給部11は、燃料カートリッジ1、ポンプ6、7、及び流路24、25を含む。
燃料カートリッジ1は、複数の液体燃料の各々毎に設けられた複数の燃料室1a、1bを含んでいる。ここでは、濃度の異なる2種類の液体燃料を貯蔵している例を示している。燃料室1aは、高濃度液体燃料を貯蔵している。燃料室1bは、低濃度液体燃料を貯蔵している。流路24は、燃料室1aと混合燃料供給部12の混合燃料タンク2(後述)とを接続している。ポンプ6は、マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、ONのとき燃料室1aの高濃度液体燃料を混合燃料タンク2へ送出し、OFFのとき流路24を閉止する。流路25は、燃料室1bと混合燃料タンク2とを接続している。ポンプ7は、マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、ONのとき燃料室1bの低濃度液体燃料を混合燃料タンク2へ送出し、OFFのとき流路25を閉止する。ポンプ6とポンプ7とは互いに独立に動作する。
ここで、液体燃料は、メタノール、エタノール、IPA(イソプロピルアルコール)及びジメチルエーテルのような有機物の水溶液、又はそれらの組み合わせに例示される。ただし、低濃度液体燃料としては、有機物濃度が0%の水を含む場合もある。高濃度液体燃料の濃度は、発電時における燃料電池スタック5のMEA(Membrane Electrode Assembly:後述)の平均消費濃度より若干高い濃度であることが好ましい。濃度が高すぎるとMEAが損傷する恐れがあるからである。例えば、MEAの平均消費濃度が50vol.%程度である場合、高濃度液体燃料の濃度を55〜60vol.%程度とすることが好ましい。低濃度液体燃料の濃度は、燃料電池スタック5内の循環濃度と同程度とすることが好ましい。濃度が低すぎると十分な出力が得られないからである。例えば、循環濃度が5〜10vol.%の場合、低濃度液体燃料の濃度を5〜10vol.%程度とすることが好ましい。
ここでは、燃料供給部11として、液体燃料の濃度が2種類ある場合を例に示しているが、液体燃料の濃度の種類は更に多くても良い。その場合、燃料カートリッジ1がその種類に対応した複数の燃料室を有し、その複数の燃料室の各々に対応して流路及びポンプを備えていれば良い。更に、液体燃料の濃度の種類だけでなく、液体燃料自身の種類の異なるもの同士を各燃料室に入れても良い。
上記の実施の形態では、複数の液体燃料の各々に対応して流路とポンプを設けている。しかし、各流路のいずれか一つを選択する切り替え器を設けることで、ポンプを一つにすることができる。すなわち、ポンプ数を減らし、固体高分子型燃料電池30の大きさを小さくすることができる。
混合燃料供給部12は、通常運転中には、燃料カートリッジ1から供給された液体燃料と燃料電池スタック5から送出された液体燃料(循環燃料)とを混合した混合燃料を貯蔵している。そして、マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、その混合燃料を燃料電池スタック5へ供給する。起動直前では、液体燃料の入っていない空の状態である。起動中には、燃料カートリッジ1から少なくとも一種類の液体燃料を選択液体燃料として供給される。そして、マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、その選択液体燃料を燃料電池スタック5へ供給し、燃料電池スタック5から余剰の液体燃料を受け取り、貯蔵する。混合燃料供給部12は、混合燃料タンク2、ポンプ8、及び流路26、27を含む。
混合燃料タンク2は、通常運転中には、流路24を介して供給された高濃度液体燃料と、流路25を介して供給された低濃度液体燃料と、流路27(後述)を介して供給された循環燃料とが混合された混合燃料を貯蔵している。起動直前では、液体燃料の入っていない空の状態である。起動中には、高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料のいずれか一方である選択液体燃料を燃料カートリッジ1から供給され、それを、燃料電池スタック5へ供給する。燃料電池スタック5から余剰の選択液体燃料が流路27(後述)を介して循環してきた場合、その余剰の選択液体燃料と燃料カートリッジ1から供給される選択液体燃料とを混合して貯蔵する。流路26は、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とを接続している。ポンプ8は、マイクロコンピュータ9の制御に基づいて、ONのとき混合燃料タンク2内の液体燃料を燃料電池スタック5へ送出し、OFFのとき流路26を閉止する。流路27は、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とを接続している。
通常運転中には、流路26を介して燃料電池スタック5へ供給された混合燃料は、燃料電池スタック5で一部消費され、生成した水及び二酸化炭素と共に流路27へ循環燃料として送出される。起動中には、流路26を介して燃料電池スタック5へ供給された選択液体燃料は、燃料電池スタック5の燃料極側を満たし、余剰の選択液体燃料が流路27を介して混合燃料タンク2へ戻される。
燃料電池スタック5は、複数のMEAを含み、流路26から供給された液体燃料(混合燃料)と酸化剤としての空気とを用いて発電を行う。燃料電池スタック5は、バルブ22、シャッター23、酸化剤供給機構28、酸化剤排出口29を含む。バルブ22は、燃料電池スタック5側の流路27への入口を開閉する。酸化剤供給機構28は、燃料電池スタック5の空気極へ空気を供給する。シャッター23は、酸化剤供給機構28への空気の供給口を開閉する。酸化剤排出口29は、空気極を経由した空気の排出口である。
液量センサ3は、混合燃料タンク2内の液体燃料(混合燃料)の液量を測定する。液量センサ3は、液面計、液の重量を測定する重量計に例示される。第1温度センサ4は、混合燃料タンク2内の液体燃料の温度を測定する。第1温度センサ4は、液体燃料により腐食しないように表面加工されたサーミスタに例示される。第2温度センサ16は、酸化剤排出口29から排出される空気の温度を測定する。第2温度センサ16は、サーミスタに例示される。第3温度センサ17は、流路27の液体燃料(循環燃料)の温度を測定する。第3温度センサ17は、液体燃料により腐食しないように表面加工されたサーミスタに例示される。電圧プローブ5aは、燃料電池スタック5内の特定のMEAの電圧や、MEAを所定の枚数スタックした部分の電圧を用いることができる。
マイクロコンピュータ9は、液量センサ3、及び電圧プローブ5aの出力に基づいて、ポンプ6、ポンプ7、ポンプ8、バルブ22、シャッター23及び酸化剤供給機構28により燃料電池部14の起動運転を制御する。更に、マイクロコンピュータ9は、液量センサ3、第1温度センサ4又は第2温度センサ16、電圧プローブ5aの出力に基づいて、ポンプ6、ポンプ7及びポンプ8により燃料電池部14の定常運転を制御する。
具体的には、マイクロコンピュータ9は、起動時において、燃料電池スタック5のセルの開放電圧(電圧プローブ5aの出力)と予め設定された基準電圧とを比較して、燃料カートリッジ1の濃度の異なる複数の液体燃料のうちの一つを選択して混合燃料タンク2に供給する。それと共に、混合燃料タンク2に供給された液体燃料を燃料電池スタック5へ供給する。起動時では、混合燃料タンク2は空の状態であり、燃料電池スタック5内の液体燃料も運転に十分な量が存在していない状態である。混合燃料タンク2及び燃料電池スタック5へ液体燃料を供給することで、燃料電池スタック5を運転可能な状態にすることができる。
図1の場合、マイクロコンピュータ9は、起動時において、燃料電池スタック5のセルの開放電圧(電圧プローブ5aの出力)と予め設定された基準電圧とを比較して、燃料カートリッジ1の低濃度液体燃料及び高濃度液体燃料のうちの一つを選択液体燃料として選択する。そして、ポンプ6又はポンプ7を駆動して選択液体燃料を混合燃料タンク2に供給する。それ共に、混合燃料タンク2に供給された選択液体燃料をポンプ8を用いて燃料電池スタック5へ供給する。燃料電池スタック5内の選択液体燃料が十分な量になると、余剰の選択液体燃料が流路27を介して混合燃料タンク2へ循環する。選択液体燃料は、循環してきた選択液体燃料も含めて、混合燃料タンク2の液量が予め設定された基準液量(液量センサ3)になるまで燃料カートリッジ1から供給される。これにより、混合燃料タンク2及び燃料電池スタック5のいずれもが運転するのに十分な液体燃料で満たされたことになる。
起動時にセルの開放電圧と基準電圧とを比較して複数の液体燃料のうちの一つを選択するのは以下の理由による。燃料電池スタック5の運転が停止しているとき、時間が経過するに連れて、燃料電池スタック5内の液体燃料は、クロスオーバや揮発により濃度が低下すると共に量が減少する。本発明の発明者らの研究から、セルの開放電圧の大きさと燃料電池スタック5内に残存する液体燃料の濃度及び量とは正の相関があることが判明した。すなわち、セルの開放電圧が大きく下がっている場合、その液体燃料の濃度及び量の減少が大きいと推定できる。一方、セルの開放電圧があまり下がっていない場合、その液体燃料の濃度及び量の減少が小さいと推定できる。このように、セルの開放電圧の大きさに基づいて、燃料電池スタック5内に残存する液体燃料の濃度及び量を知ることができる。それにより、起動時に供給する液体燃料の濃度を適切に制御することができる。
具体的には以下のような制御になる。セルの開放電圧が基準値と比較して低い場合、その液体燃料の濃度及び量の減少が大きいと推定できる。すなわち、燃料電池スタック5内に液体燃料がほとんどない状態である。この場合、濃度の高い液体燃料を供給すると、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とで構成される液体燃料の循環系において、循環する液体燃料の濃度(循環濃度)が高くなる。そのため、運転時に燃料電池スタック5が熱暴走を起こす恐れが出てくる。したがって、それを避けるために、セルの開放電圧が大きく下がっている場合、低い濃度(通常運転時の循環濃度に等しい濃度)を有する液体燃料を供給することが正しい選択となる。一方、セルの開放電圧が基準値と比較して高い場合、その液体燃料の濃度及び量の減少が小さいと推定できる。すなわち、燃料電池スタック5内の平均消費濃度に近い濃度の燃料が少し失われた状態である。この場合、平均消費濃度に近い燃料を補うことで、燃料電池スタック5内の状態を運転停止直後の状態にすることができる。したがって、セルの開放電圧があまり下がっていない場合、濃度の高い液体燃料を供給することが正しい選択となる。
このように、燃料電池スタック5内での液体燃料の濃度及び量に応じて、供給する液体燃料の濃度を変更する必要があるのは、現状のMEAにおいて循環濃度(例示:約10%)と平均消費濃度(例示:約50%)とが大きく異なるためである。循環濃度と平均消費濃度とが大きく異なる理由は、以下のとおりである。現在の性能のMEAの場合、燃料濃度が約30%を越える領域において、燃料が発電に寄与せずに燃料極から空気極へ抜けるクロスオーバーと呼ばれる現象が顕著となる。そのとき、燃料が空気極の触媒部分で熱として消費さるため、MEA全体が加熱される。そうなると、更にクロスオーバー量が増加し、結果として熱暴走し危険な状態に陥る可能性が高くなる。そのため、燃料の循環濃度を低くする必要があり、循環濃度と平均消費濃度とが大きく異なることになる。この現象に対して本発明の起動方法を適用すれば、上記記載の燃料クロスオーバーに起因する熱暴走現象を回避し、安全に燃料電池を駆動させることが可能となる。
セルの開放電圧の基準値としての基準電圧としては、濃度の異なる複数の液体燃料に対応して設ける。例えば、濃度の異なる第1〜第4液体燃料(第1液体燃料の濃度<第2液体燃料の濃度<第3液体燃料の濃度<第4液体燃料の濃度)がある場合、第1〜第3基準電圧(第1基準電圧<第2基準電圧<第3基準電圧)を設定することができる。第1基準電圧以下は第1液体燃料、第2基準電圧以下は第2液体燃料、第3基準電圧以下は第3液体燃料、第3基準電圧を超えたら第4液体燃料、のように設定できる。あるいは、例えば、高濃度液体燃料と低濃度液体燃料の2種類の液体燃料を用いている場合、基準電圧としては、2種類の液体燃料のいずれかを選択するための基準として、一つの基準電圧を設ける。より具体的には、MEAの平均消費濃度が50vol.%程度、高濃度液体燃料の濃度を55〜60vol.%程度、低濃度液体燃料の濃度を5〜10vol.%程度とすると、基準電圧はMEA一つ当たり0.6Vとすることが好ましい。ただし、本発明はこの例に限定されるものではない。
混合燃料タンク2の基準液量としては、運転停止後に混合燃料タンク2内の全ての液体燃料を燃料電池スタック5へ供給したとき、燃料電池スタック5が概ね液体燃料で満たされる程度とすることが好ましい。すなわち、運転中に燃料電池スタック5内に存在するガス容量と同程度とすることが好ましい。それにより、混合燃料タンク2を空にし、MEAを燃料に浸した状態で運転を停止することができる。ただし、本発明はこの例に限定されるものではない。
図2は、マイクロコンピュータ9の構成を示すブロック図である。マイクロコンピュータ9は、制御部31、記憶部32、I/F33を含む。記憶部32は、制御部31の実行するプログラム、プログラムに使用するデータ(例示:基準液量、基準電圧)を格納する。制御部31は、I/F33を介して取得する液量センサ3、第1温度センサ4、電圧プローブ5a、第2温度センサ16及び第3温度センサ17の出力を取得する。そして、それらの値に基づいて、プログラムを実行し、ポンプ6、ポンプ7、ポンプ8、バルブ22、シャッター23及び酸化剤供給機構28の動作を制御する。
なお、上記の各構成は、燃料電池スタック5が動作していない場合には、図示されない他の電池(例示:リチウムイオン電池、乾電池)の電力を用いて動作することができる。
次に、本発明の固体高分子型燃料電池の起動方法の実施の形態について説明する。図3は、本発明の固体高分子型燃料電池の起動方法の実施の形態における定常運転を示すフローチャートである。ここでは、液体燃料の濃度が2種類で、電圧プローブ5aの出力を用いる場合について説明する。
ユーザが本固体高分子型燃料電池30の搭載されている機器の電源スイッチをONにする。マイクロコンピュータ9は、電源スイッチがONになったことを示す電源信号を他の回路(図示されず)から取得する(ステップS01)。これにより、固体高分子型燃料電池の起動が開始される。マイクロコンピュータ9は、シャッター23を開くと共に、酸化剤供給機構28を動作させる。これにより、酸化剤供給機構28は、酸化剤としての空気を燃料電池スタック5の空気極へ供給する(ステップS02)。この酸化剤の供給により、燃料電池スタック5の内部に残存する液体燃料の濃度に応じた開放電圧が生じる。燃料電池スタック5の開放電圧は、空気供給開始直後より上昇を始め、空気が空気極の触媒に十分に行き渡るまで上昇を続ける。この値が完全に落ち着くまで待機することが好ましい。しかし、それには時間がかかり、起動方法全体の時間がかかり過ぎる。そのため、開放電圧がある程度落ち着いてくる程度の所定の時間だけ待機するようにする(ステップS03)。例えば、完全に落ち着く値の70%以上を目安とすることが考えられる。
マイクロコンピュータ9は、その後、電圧プローブ5aから開放電圧を取得する(ステップS04)。マイクロコンピュータ9は、取得した開放電圧と基準電圧とを比較し、開放電圧が基準電圧より高いか否かを判定する(ステップS05)。開放電圧が基準電圧よりも高い場合(ステップS05:Yes)、燃料電池スタック5の液体燃料の減り方が少ないと推定できる。マイクロコンピュータ9は、ポンプ6を駆動し、高濃度液体燃料を混合燃料タンク2へ供給する。それと共に、バルブ22を開放し、ポンプ8を駆動して、混合燃料タンク2の高濃度液体燃料を燃料電池スタック5へ供給する(ステップS06)。それにより、高濃度液体燃料は燃料電池スタック5へ供給され、余剰の高濃度液体燃料が燃料電池スタック5から混合燃料タンク2へ循環する。マイクロコンピュータ9は、混合燃料タンク2の液量センサ3が基準液量に達したら、ポンプ6を停止する。これにより、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とに運転に十分な量と濃度の液体燃料が充填される。
一方、開放電圧が基準電圧以下の場合(ステップS05:No)、燃料電池スタック5の液体燃料の減り方が多いと推定できる。マイクロコンピュータ9は、ポンプ7を駆動し、低濃度液体燃料を混合燃料タンク2へ供給する。それと共に、バルブ22を開放し、ポンプ8を駆動して、混合燃料タンク2の低濃度液体燃料を燃料電池スタック5へ供給する(ステップS07)。それにより、低濃度液体燃料は燃料電池スタック5へ供給され、余剰の低濃度液体燃料が燃料電池スタック5から混合燃料タンク2へ循環する。マイクロコンピュータ9は、混合燃料タンク2の液量センサ3が基準液量に達したら、ポンプ7を停止する。これにより、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とに運転に十分な量と濃度の液体燃料が充填される。その後、ポンプ8で液体燃料を循環させながら、MEA中に液体燃料が十分に浸透するまで、例えば、一分程度待機する(ステップS08)。
このようにして、混合燃料タンク2と燃料電池スタック5とに十分な液体燃料が充填され、固体高分子型燃料電池30の起動が完了する。この後、燃料電池スタック5を駆動(発電)させることにより、固体高分子型燃料電池30の発電を開始することができる。
ただし、ステップS06及びステップS07において、燃料電池スタック5が液体燃料に充填されて、液体燃料が混合燃料タンク2に溜まり始めたら(液量センサ3の液量が上がり始めたら)、一度ポンプ8を停止し、液量が基準液量になるまでポンプ6又はポンプ7だけ駆動するようにしても良い。この場合、ポンプ8の駆動電力を節約できる。
本発明により、燃料電池スタック5内における液体燃料としてのメタノールの濃度及び量を直接測定せずに、適切な濃度及び量のメタノールを燃料電池スタック5へ補充することができる。それにより、燃料電池スタック5を適切に起動することが可能となる。
図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図2は、マイクロコンピュータ9の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の固体高分子型燃料電池の起動方法の実施の形態における定常運転を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料カートリッジ
1a、1b 燃料室
2 混合燃料タンク
3 液量センサ
4 第1温度センサ
5 燃料電池スタック
5a 電圧プローブ
6、7、8 ポンプ
9 マイクロコンピュータ
11 燃料供給部
12 混合燃料供給部
14 燃料電池部
16 第2温度センサ
17 第3温度センサ
22 バルブ
23 シャッター
24、25、26、27 流路
28 酸化剤供給ファン
29 酸化剤排出口
30 固体高分子型燃料電池
31 制御部
32 記憶部
33 I/F

Claims (6)

  1. 固体高分子型燃料電池の起動時に、
    (a)燃料電池本体の空気極側へ酸化剤ガスを供給するステップと、
    (b)前記燃料電池本体におけるセルの開放電圧を測定するステップと、
    (c)前記測定結果に基づいて、濃度の異なる複数の液体燃料のうちから前記燃料電池本体へ供給する選択液体燃料を選択するステップと、
    (d)前記選択液体燃料を前記燃料電池本体へ供給するステップと
    を具備し、
    前記(c)ステップは、
    (c1)前記測定結果と前記複数の液体燃料のうちから前記選択液体燃料を選択する基準として設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、前記選択液体燃料を選択するステップを備え、
    前記(c1)ステップは、
    (c11)前記測定結果と前記複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた前記第1基準電圧とを比較するステップと、
    (c12)前記測定結果が前記第1基準電圧以下のとき前記低濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択し、前記測定結果が前記第1基準電圧よりも高いとき前記高濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択するステップと
    含み、
    前記(d)ステップは、
    (d1)前記選択液体燃料を混合燃料供給部へ供給するステップと、
    (d2)前記選択液体燃料を含む前記混合燃料供給部の液体燃料を前記燃料電池本体へ供給するステップと、
    (d3)前記燃料電池本体から送出された余剰の液体燃料を前記混合燃料供給部で受け取るステップと、
    (d4)前記混合燃料供給部の液量が予め設定された基準液量になるまで前記(d1)ステップ〜前記(d3)ステップを実行することにより、少なくとも前記燃料電池本体の燃料極側を、前記混合燃料供給部の液体燃料で満たすステップと
    を備える
    固体高分子型燃料電池の起動方法。
  2. 請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の起動方法において、
    前記(a)ステップは、
    (a1)前記燃料電池本体の空気極側へ前記酸化剤ガスを供給した後、所定の時間待機するステップを備える
    固体高分子型燃料電池の起動方法。
  3. 固体高分子型燃料電池の起動時に、
    (a)燃料電池本体の空気極側へ酸化剤ガスを供給するステップと、
    (b)前記燃料電池本体におけるセルの開放電圧を測定するステップと、
    (c)前記測定結果に基づいて、濃度の異なる複数の液体燃料のうちから前記燃料電池本体へ供給する選択液体燃料を選択するステップと、
    (d)前記選択液体燃料を前記燃料電池本体へ供給するステップと
    を具備し、
    前記(c)ステップは、
    (c1)前記測定結果と前記複数の液体燃料のうちから前記選択液体燃料を選択する基準として設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、前記選択液体燃料を選択するステップを備え、
    前記(c1)ステップは、
    (c11)前記測定結果と前記複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた前記第1基準電圧とを比較するステップと、
    (c12)前記測定結果が前記第1基準電圧以下のとき前記低濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択し、前記測定結果が前記第1基準電圧よりも高いとき前記高濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択するステップと
    を備え、
    前記(d)ステップは、
    (d1)前記選択液体燃料を混合燃料供給部へ供給するステップと、
    (d2)前記選択液体燃料を含む前記混合燃料供給部の液体燃料を前記燃料電池本体へ供給するステップと、
    (d3)前記燃料電池本体から送出された余剰の液体燃料を前記混合燃料供給部で受け取るステップと、
    (d4)前記混合燃料供給部の液量が予め設定された基準液量になるまで前記(d1)ステップ〜前記(d3)ステップを実行することにより、少なくとも前記燃料電池本体の燃料極側を、前記混合燃料供給部の液体燃料で満たすステップと
    を備える
    固体高分子型燃料電池の起動方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 請求項に記載のプログラムにおいて、
    前記(a)ステップは、
    (a1)前記燃料電池本体の空気極側へ前記酸化剤ガスを供給した後、所定の時間待機するステップを備える
    プログラム。
  5. 燃料電池本体を含み、濃度の異なる複数の液体燃料の少なくとも一つを前記燃料電池本体の起動に用いる燃料電池部と、
    前記燃料電池本体におけるセルの開放電圧に基づいて、起動時に前記複数の液体燃料のうちから前記燃料電池本体へ供給する選択液体燃料を選択する制御部と
    を具備し、
    前記燃料電池部は、
    前記複数の液体燃料を貯蔵する燃料供給部と、
    前記開放電圧を測定するセル電圧測定部と
    前記燃料供給部から前記選択液体燃料を供給され、前記選択液体燃料を含む内部の液体燃料を前記燃料電池本体へ供給し、前記燃料電池本体から送出された余剰の液体燃料を受け取る混合燃料供給部と、
    前記混合燃料供給部の液量に対応する量を測定する液量測定部と
    を備え、
    起動時に、
    前記制御部は、前記セル電圧測定部の測定結果と前記複数の液体燃料のうちから前記選択液体燃料を選択する基準として設けられた少なくとも一つの第1基準電圧との比較結果に基づいて、前記燃料供給部の前記複数の液体燃料から前記選択液体燃料を選択し、
    前記制御部は、前記測定結果と前記複数の液体燃料としての高濃度液体燃料及び低濃度液体燃料に対応して設けられた前記第1基準電圧とを比較し、前記測定結果が前記第1基準電圧以下のとき前記低濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択し、前記測定結果が前記第1基準電圧よりも高いとき前記高濃度液体燃料を前記選択液体燃料として選択し、
    前記制御部は、前記液量が基準値を超えるまで、前記選択液体燃料を前記混合燃料供給部へ供給し、前記混合燃料供給部の液体燃料を前記燃料電池本体へ供給するように前記燃料供給部と前記混合燃料供給部とを制御する
    固体高分子型燃料電池。
  6. 請求項に記載の固体高分子型燃料電池において、
    前記燃料電池部は、前記燃料電池本体へ酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部を備える
    固体高分子型燃料電池。
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