JP5056681B2 - ワイパーブレード - Google Patents

ワイパーブレード Download PDF

Info

Publication number
JP5056681B2
JP5056681B2 JP2008226708A JP2008226708A JP5056681B2 JP 5056681 B2 JP5056681 B2 JP 5056681B2 JP 2008226708 A JP2008226708 A JP 2008226708A JP 2008226708 A JP2008226708 A JP 2008226708A JP 5056681 B2 JP5056681 B2 JP 5056681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support mechanism
clip
wiper blade
blade
wiper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008226708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010058676A (ja
Inventor
将人 寺口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ichikoh Industries Ltd filed Critical Ichikoh Industries Ltd
Priority to JP2008226708A priority Critical patent/JP5056681B2/ja
Publication of JP2010058676A publication Critical patent/JP2010058676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5056681B2 publication Critical patent/JP5056681B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、サイドロック取付式のワイパーアームに適切に装着することのできるワイパーブレードに関する。
従来、例えば、車両のフロントガラス等の払拭面を払拭するために、払拭面を摺動するワイパーブレードを有するワイパーを用いることが広く知られている。このようなワイパーブレードとしては、払拭面を払拭する長尺形状のブレードラバーが長尺な支持機構に支持され、この支持機構の中央位置に、ワイパーアームの装着部への装着を可能とされた連結機構が設けられて構成されているものがある。このワイパーブレードでは、連結機構に装着されたワイパーアームから払拭面へ向けて付与された押圧力が、支持機構により長尺方向に均一に分散され、払拭面を適切に払拭することができる。
ところで、ワイパーブレードでは、寒冷地で使用する場合、雪や雨が支持機構に付着すると当該支持機構が適切に機能しなくなってしまうことから、ブレードラバーを支持した状態の支持機構にカバーを被せ、このカバーの上から連結機構を取り付けることが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、車両に設けられたワイパーアームは、単一の構成に規格化されてはいないことから、ワイパーブレードでは、搭載しようとする車両に設けられたワイパーアームに対する装着方法が必ずしも適合するとは限らない。この装着方法の差異として、ワイパーアームの装着部が、非使用時の静止位置にあるワイパーブレードの支持機構の側方位置で、換言すると払拭面から見て長尺なブレードラバーおよび支持機構が位置する面から偏心した位置で連結機構に装着するように設定されている所謂サイドロック取付式のものがある。このようにサイドロック取付式とされている場合、連結機構に装着可能な第1装着部を一端に有しかつワイパーアームの装着部に装着可能な第2装着部を他端に有し、この一端と他端とが並列された構成のアタッチメントを用いることが考えられる。
特開2007−76611号公報
しかしながら、そのようなアタッチメントを用いた場合、ワイパーアームと支持機構とが、互いに装着状態とされた当該アタッチメントと連結機構との2つの部材を介して連結されていることとなる。このため、ワイパーブレードでは、部品点数が増加してしまい、質量の増加を招いてしまう。また、ワイパーブレードでは、アタッチメントにおけるガタつき(各部品間の組み付け精度に起因する)と、連結機構におけるガタつき(各部品間の組み付け精度に起因する)との、双方の影響を受けることから、ワイパーアームと支持機構との間でのガタつきが大きくなってしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたもので、簡易な構成であってサイドロック取付式のワイパーアームに適切に取り付けることのできるワイパーブレードを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のワイパーブレードは、車両の払拭面を払拭する長尺形状を呈するブレードラバーと、該ブレードラバーの長尺方向に沿って延在しつつ該ブレードラバーを支持する支持機構と、該支持機構を覆うように設けられるカバー部材と、前記車両に設けられたワイパーアームと前記支持機構とを連結すべく該支持機構に設けられた連結機構とを備え、前記ブレードラバーの長尺方向と交差する方向において前記車両の走行に伴って前記払拭面上に生じる走行風に抗する方向を含むように前記払拭面上を往復移動されるワイパーブレードであって、前記連結機構は、前記払拭面から見て前記ブレードラバーおよび前記支持機構が位置する面上で該支持機構に取り付けられる取付部と、該取付部から見て走行風に抗する方向を含む一方の進路側の位置で該取付部と一体的に設けられ前記ワイパーアームへの装着が可能な装着部とを有し、該装着部と前記取付部との間に、該取付部が前記支持機構に取り付けられた状態において空気の通過を許す逃げ孔が設けられ、前記連結機構は、一端側で前記取付部を形成し他端側で前記装着部を形成する板状部材を有し、該板状部材の中間位置には、前記逃げ孔を形成すべく厚さ方向に貫通する開口部が設けられ、前記装着部は、前記ワイパーアームとの着脱が可能とされたクリップと、該クリップを揺動可能に支持すべく前記往復移動方向で対向する一対の対向壁とを有し、前記板状部材では、中間位置が前記両対向壁の一方として部分的に折り曲げられることにより前記開口部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載のワイパーブレードは、請求項1に記載のワイパーブレードであって、前記開口部における走行風に抗する方向を含む一方の進路方向後側に位置する開口縁部は、前記板状部材が前記支持機構に取り付けられた状態において、前記カバー部材に対して緩やかに傾斜するように該カバー部材から立ち上がる傾斜面とされていることを特徴とする。
本発明のワイパーブレードでは、ワイパーアームと支持機構とが、単一の連結機構により連結されているので、従来のようにアタッチメントおよびクリップベースの2つの部材を用いることと比較して、部品点数の増加を抑制することができ、質量の増加を抑制することができる。
また、本発明のワイパーブレードでは、ワイパーアームと支持機構との連結構造において、連結機構におけるガタつき(各部品間の組み付け精度に起因する)のみの影響を受けるだけであるので、従来のようにアタッチメントおよびクリップベースの2つの部材を用いることと比較して、ワイパーアームと支持機構との間でのガタつきを抑制することができる。
さらに、本発明のワイパーブレードでは、高速走行時における払拭性能を良好なものとすることができる。これは、以下のことによる。一般に、雪や雨等の支持機構への付着を防止するためのカバー部材が当該支持機構に設けられた所謂冬用ワイパーブレードでは、ブレードラバーおよび支持機構での空気の通過が阻まれている。このため、冬用ワイパーブレードでは、ブレードラバーが払拭面を摺動している場面において、払拭面上において移動方向に存在する空気をブレードラバーおよび支持機構が一体となって捕まえてしまうが、この空気を主に支持機構の上方から逃がすことで、払拭面上で円滑に往復移動している。これにより、冬用ワイパーブレードでは、連結機構を、支持機構に取り付けられる取付部に対して一方の進路側に装着部が位置する構成とすると、ブレードラバーおよび支持機構が捕まえた空気を当該支持機構の上方から逃がすことを当該連結機構が妨げてしまうので、払拭面上での円滑な往復移動の阻害要因となってしまう。このことは、車両が走行している場面では、払拭面上には相対的に車両の前方から後方へと空気の流れが形成される(以下、走行風という)ことから、取付部に対して走行風に抗する方向となる一方の進路側に装着部が位置する連結機構では、影響が大きくなって円滑な往復移動の妨げとなってしまう虞がある。特に、走行風の強さは、車速に応じて変化することから、車両が高速走行をしているとき特に顕著となる。これに対し、本発明の冬用ワイパーブレードでは、連結機構において、取付部と装着部との間に逃げ孔が設けられていることから、ブレードラバーおよび支持機構が捕まえた空気を逃げ孔から逃がすことができるので、払拭面上で円滑に往復移動することができる。よって、本発明のワイパーブレードでは、取付部に対して走行風に抗する方向となる一方の進路側に装着部が位置された連結機構を用いていても、高速走行時における払拭性能を良好なものとすることができる。
上記した構成に加えて、前記連結機構は、一端側で前記取付部を形成し他端側で前記装着部を形成する板状部材を有し、該板状部材の中間位置には、前記逃げ孔を形成すべく厚さ方向に貫通する開口部が設けられていることとすると、板状部材に開口部を設けるだけであることから、簡易に逃げ孔を形成することができる。
上記した構成に加えて、前記装着部は、前記ワイパーアームとの着脱が可能とされたクリップと、該クリップを揺動可能に支持すべく前記往復で対向する一対の対向壁とを有し、前記板状部材では、中間位置が前記両対向壁の一方として部分的に折り曲げられることにより前記開口部が形成されていることとすると、板状部材の一部を対向壁として折り曲げるだけで開口部も形成することができるので、簡易な構成とすることができる。
上記した構成に加えて、前記開口部における走行風に抗する方向を含む一方の進路方向後側に位置する開口縁部は、前記板状部材が前記支持機構に取り付けられた状態において、前記カバー部材に対して緩やかに傾斜するように該カバー部材から立ち上がる傾斜面とされていることとすると、逃げ孔を通過させて逃がす空気の流れをより円滑なものとすることができ、逃げ孔を設けたことによる払拭性能の確保の効果をより効果的なものとすることができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るワイパーブレード10が車両Cに適用された状態を模式的に示す斜視図であり、図2は、ワイパーブレード10を模式的に示す斜視図であり、図3は、ワイパーブレード10を各構成部品に展開して示した模式的な斜視図である。図4は、ワイパーブレード10が適用される車両Cのワイパーアーム30を説明するための説明図である。なお、図2では、理解容易のためにカバー部材17を破線で示しており、図3では、理解容易のためにカバー部材17を省略して示している。
ワイパーブレード10は、車両のフロントガラスまたはリアガラス等からなる払拭面S(本実施例ではフロントガラス)を払拭するために車両に設けられる。ワイパーブレード10は、図2および図3に示すように、プライマリーレバー11と、2つのセカンダリーレバー12と、4つのヨーク13と、バーティブラ14と、ブレードラバー15と、2つのストッパ16と、カバー部材17(図2に二点鎖線で示す)と、連結機構18とを備えている。
ワイパーブレード10は、図1に示すように、車両Cに設けられたワイパーアーム30に装着される。ワイパーアーム30は、図示は略すがワイパーモータ(図示せず)にワイパーリンク(図示せず)を介して接続され、当該ワイパーモータの駆動により払拭面Sに沿って往復動可能(矢印G、B参照)とされている。実施例1では、ワイパーアーム30は、基端側に位置される往復動のための揺動軸が払拭面Sを構成するガラスの取り付け開口部の下辺近傍に設けられており、駆動されていない状態では当該下辺に略沿う静止姿勢Iとされている。このワイパーアーム30は、図4に示すように、車両Cの外方から払拭面Sに直交する方向(図4を正面視した方向)で見て、ワイパーブレード10の軸線上から下側(復路Bにおける進行方向側)に偏心した位置で当該ワイパーブレード10に装着する設定とされている。換言すると、車両Cのワイパーアーム30は、払拭面Sから見て、長尺なブレードラバー15および後述する支持機構が位置する面から偏心した位置で連結機構18に装着するように設定されている所謂サイドロック取付式とされている。このようなサイドロック取付式とされたワイパーアーム30(車両C)に対応するために、本発明に係るワイパーブレード10では、連結機構18が従来の連結機構(図10の符号2参照)とは異なる構成とされているが、これについては後に詳述する。
ワイパーブレード10は、ワイパーアーム30が揺動されると、長尺方向と交差する方向が進行方向となるようにワイパーアーム30に装着されている。ワイパーブレード10は、実施例1では、ワイパーアーム30が駆動されることにより、静止姿勢Iから払拭面Sに沿って車両Cの上後方へと揺動される往路Gと、該往路Gの端から払拭面Sに沿って車両Cの下前方へと揺動される復路Bとを往復移動されて払拭面Sを払拭するように構成されている。ワイパーブレード10では、ワイパーアーム30の先端に設けられた装着部30a(図9参照)に、連結機構18を介してプライマリーレバー11が装着されることにより車両Cに設けられる。
プライマリーレバー11は、図3に示すように、断面略コ字状の長尺形状を呈し、略中央位置11aが両端位置よりも窪んだものとされかつその両端位置に螺合孔11bが設けられて、連結機構18の取り付けが可能とされている。このワイパーブレード10では、略中央位置11aが窪んだ構成とされていることから、連結機構18を介してワイパーアーム30に装着された状態における払拭面Sからの高さ寸法が低減されている。プライマリーレバー11の両端部11cには、一対の挿通孔11dが形成されており、挿通されたピン11e(図2参照)により、それぞれにセカンダリーレバー12が揺動可能に軸支されている。
各セカンダリーレバー12は、断面略コ字状の長尺形状を呈し、両端部12aに一対の挿通孔12bが形成され、挿通されたピン12c(図2参照)により、それぞれにヨーク13が揺動可能に軸支されている。
各ヨーク13は、断面略コ字状の長尺形状を呈し、両端部13aに保持手段としての保持爪19が形成されている。各保持爪19は、対を為して下方へ延出され、かつその延出端が内方に折り曲げられて構成されており、下方が開放されたバーティブラ挿入空間20を内方に形成している。このバーティブラ挿入空間20にバーティブラ14が装着されたブレードラバー15が挿通されて、各保持爪19にブレードラバー15が保持されている。
ブレードラバー15は、払拭面Sを傷つけることなく払拭面Sを摺動可能な弾性部材で形成されており、長尺形状を呈している。ブレードラバー15は、払拭面Sに当接される払拭部15aと、払拭部15aの上方に位置する頭部15bと、払拭部15aおよび頭部15bを連結する首部15cとを有する。払拭部15aの断面形状は、略逆三角形状を呈し、頭部15bの断面形状は、矩形状を呈する。首部15cは、払拭部15aおよび頭部15bの間に凹部を形成する。払拭部15aは、その下端で払拭面Sに当接しており、払拭面S(図1、図4および図8参照)を摺動される。このブレードラバー15は、上記のような形状を呈する所謂リップ反転構造である。
バーティブラ14は、図3に示すように、一定の断面形状で伸長する長尺な筒体であり、樹脂材料または金属材料から構成されている。バーティブラ14は、長尺方向に対して弓なりに湾曲した形状を呈している。バーティブラ14は、弓なりに湾曲させたバーティブラ14の中央部14aを押し下げて平らにした場合に、この力を分散させてバーティブラ14の長手方向で見て均等化する役割を果たす。ワイパーブレード10では、使用時に押し下げられる方向に払拭面S(図1参照)が位置されるようにバーティブラ14が配設されている。バーティブラ14は、ブレードラバー挿入空間21と、スリット孔22と、フランジ部23とを有する。
ブレードラバー挿入空間21は、バーティブラ14の内壁面で構成され、一定の矩形断面形状でバーティブラ14の長手方向に延在する直方体形状を呈し、ブレードラバー15の頭部15bを受け入れるために必要な横幅寸法及び高さ寸法が確保されている。ブレードラバー挿入空間21は、バーティブラ14の長尺方向に位置する両端面14bを開放している。ブレードラバー挿入空間21の下方にスリット孔22が位置されている。
スリット孔22は、一定の間隔を保ちつつバーティブラ14の伸長方向に沿ってバーティブラ14の下壁部を開口し、ブレードラバー挿入空間21を下方で開放している。このスリット孔22により開口された下壁部は、すなわちスリット孔22の周縁部は、ブレードラバー15の一対の首部15cに嵌入可能な大きさ寸法とされている。
バーティブラ14は、ブレードラバー挿入空間21にブレードラバー15の頭部15bが挿入された際、スリット孔22がブレードラバー15の首部15cを挟持する構造とされており、ブレードラバー15がブレードラバー挿入空間21から下方へ抜け落ちない構造となっている。このため、バーティブラ14は、長尺方向にスライド可能にブレードラバー15を挟持することができる。このように、ブレードラバー15を挟持したバーティブラ14を各ヨーク13の各保持爪19で保持させるために、バーティブラ14にフランジ部23が設けられている。
フランジ部23は、実施例1では、ブレードラバー挿入空間21の両側位置で対を為しており、バーティブラ14の幅方向へと延出されかつバーティブラ14の延在方向に沿って一定の断面形状で延在されて構成されている。バーティブラ14は、ブレードラバー挿入空間21の両側に位置された一対のフランジ部23が、各ヨーク13の各保持爪19により形成されたバーティブラ挿入空間20に挿通されると、一対のフランジ部23がバーティブラ挿入空間20から下方へ抜け落ちない構造とされており、各保持爪19に保持される。
ブレードラバー挿入空間21にブレードラバー15が保持された状態のバーティブラ14の各端部14cにストッパ16が装着される。各ストッパ16は、筒状の受入部16aと、その一方の端部を閉塞する蓋部16bとを有する。各ストッパ16は、バーティブラ14の各端部14cを受入部16aで受け入れるように装着され、蓋部16bがバーティブラ14の各端部14cでブレードラバー挿入空間21の開放端(14b)を遮蔽する。これにより、各ストッパ16は、ブレードラバー15がバーティブラ14の各端面14bから外部へと抜け落ちることを防止すると共に、バーティブラ14の各端面14bの外観の意匠性を高めることができる。
上記したように、ワイパーブレード10は、本実施例では、トーナメント式の構造とされており、プライマリーレバー11と、2つのセカンダリーレバー12と、4つのヨーク13と、バーティブラ14と、2つのストッパ16と、が、ブレードラバー15を保持する支持機構としての役割を果たしている。
このように組み付けられた支持機構には、カバー部材17(図2参照)が設けられる。カバー部材17は、支持機構(本実施例では、プライマリーレバー11、2つのセカンダリーレバー12、4つのヨーク13およびバーティブラ14)と、その支持機構とブレードラバー15との隙間等を覆うように設けられる(図8参照)。このカバー部材17は、支持機構の隙間や、その支持機構とブレードラバー15との隙間等に雪が入り込んで付着することを防止する。なお、このカバー部材17は、両端部を両ストッパ16の内方に収容するものであってもよい。
このカバー部材17が設けられた支持機構に連結機構18が取り付けられる。この連結機構18は、本実施例では、カバー部材17を介在させてプライマリーレバー11の略中央位置11aに固着される。この連結機構18は、上述したように従来のものとは異なるものとされており、以下では、その詳細について説明する。
ここで、図5は、連結機構18を構成するクリップベース40を模式的に示す斜視図であり、図6は、図5の矢印A1から見たクリップベース40の上面図であり、図7は、図5の矢印A2から見たクリップベース40の側面図である。また、図8は、図2のI−I線に沿って得られた断面図である。さらに、図9は、クリップ41にワイパーアーム30の装着部30aを装着する様子を説明するための説明図であり、図10は、従来のワイパーブレード1とアタッチメント2とを説明するための模式的な斜視図である。なお、図5ないし図7では、クリップベース40の幅方向をX方向とし、クリップベース40の長尺方向をY方向とし、それらに直交する方向をZ方向とする。また、図8では、理解容易のために、クリップベース40のみを図2の矢視方向(図5ないし図7のY方向に相当する)の奥行き箇所が見える断面図で示し、他の部材は切断面のみの端面図で示している。
連結機構18は、図2に示すように、クリップベース40とクリップ41とリベット42とを有する。そのクリップベース40は、単一の長尺な板状部材が適宜折り曲げ加工されて形成されており、本実施例では、平板状とされたSUSから形成されている。クリップベース40は、図5ないし図7に示すように、全体にY方向に長尺な平板状を呈する板状部材であり、Y方向で見て中間の位置を中間板部43とし、その両端を端板部44とする。クリップベース40は、中間板部43が両端板部44よりもZ方向に窪んだ(Z方向で下側(支持機構に対向される側)に変位する)ものとされ、その中間板部43がX方向で見て両端板部44よりも一方側だけ拡幅されている。この中間板部43において、X方向に拡幅された側の縁部を拡幅側縁部43aとし、他方の縁部を平坦縁部43bとする。この中間板部43の窪み形状は、略中央位置11aが窪んだ形状とされたプライマリーレバー11の上面11f(図3参照)の形状に適合されている。
中間板部43には、その略中央部を一定の大きさ寸法で開口する開口部45が設けられている。この開口部45は、後述するようにクリップベース40がカバー部材17を介在させてプライマリーレバー11に取り付けられた状態において、払拭面S側(図8の空間P1参照)と上方側(図8の空間P2参照)とを連通させることができるように、位置および大きさ寸法が設定されている。換言すると、中間板部43に当接されるプライマリーレバー11(直接にはカバー部材17)よりも拡幅側縁部43a側まで至るように当該中間板部43を開口する設定とされている。
この中間板部43には、開口部45よりも拡幅側縁部43a側に一対の対向壁46、47が設けられている。この両対向壁46、47は、X方向に互いに間隔を置きつつY方向に並列に延在するように、Z方向に起立されている。両対向壁46、47間の間隔は、クリップ41(図2参照)を摺動可能に狭持できる大きさ寸法とされている。
この一対の対向壁46、47には、クリップベース40の幅方向に沿う同一の軸線を有する一対の軸受孔48と、互いに内方へ突起する一対の回動規制突起49とが設けられている。本実施例では、クリップベース40を拡幅側縁部43a側から見て、右側に一対の軸受孔48が位置し、その左側に一対の回動規制突起49が位置するように設定されている。これは、車両Cのワイパーアーム30が、車両Cの外方から払拭面Sに直交する方向(図4を正面視した方向)で見て時計回り方向を復路Bとし、かつ、上述したように、ワイパーブレード10の軸線上から下側(復路Bにおける進行方向側)に偏心した位置で当該ワイパーブレード10に装着する設定とされている(図4参照)ことによる。すなわち、一対の軸受孔48と一対の回動規制突起49との位置関係によりクリップ41の装着方向が決定し、そのクリップ41の向きによりワイパーアーム30の装着方向が決定することから、装着対象とする車両Cのワイパーアーム30の設定に適合させたものである。
一対の対向壁46、47は、本実施例では、開口部45側に位置する一方の対向壁46が、開口部45の開口縁部において拡幅側縁部43a側の開口縁部45aから起立され、他方の対向壁47が幅方向で見て中間板部43の拡幅側縁部43aから起立されており、互いに異なる大きさ寸法とされている。
一方の対向壁46は、クリップ41を支持するのに必要最低限な大きさ寸法とされており、X方向で見ると、図7に示すように、他方の対向壁47に完全に隠れるような大きさ寸法とされている。この一方の対向壁46は、本実施例では、中間板部43の中央部分が部分的に立ち上げられて形成されている。また、中間板部43では、一方の対向壁46とされることにより形成される開口により開口部45が形成されている。詳細には、中間板部43では、加工前の板状部材における中央部分が大略コ字形状に打ち抜かれ、その残余部分が打ち抜かれていない一辺から立ち上がるように折り曲げられることにより、Z方向に起立する一方の対向壁46と、それが元々存在した箇所である開口部45とが形成される。このように板状部材が大略コ字形状に打ち抜かれていることから、その打ち抜かれた分だけ開口部45よりも一方の対向壁46が小さな大きさ寸法となっている。
他方の対向壁47は、折り曲げ加工前の板状部材において中間板部43の拡幅側縁部43aよりもX方向外方へと延在された箇所が、Z方向に起立するように折り曲げ加工されることにより形成されている。この他方の対向壁47では、拡幅側縁部43aからの立ち上がり箇所となる基部47aが、拡幅側縁部43aの長さ寸法に略等しい長さ寸法とされている。また、他方の対向壁47は、往復移動時の相対的な風の影響を低減すべく、Z方向の高さ寸法がクリップ41を支持するのに必要最低限な大きさ寸法とされた一方の対向壁46に等しくされている。さらに、他方の対向壁47では、立ち上がった先端側となる上縁部47bのうち、Y方向で見て軸受孔48が設けられた側の角部に傾斜状切欠50が形成され、回動規制突起49が設けられた側の角部に段差状切欠51が形成されている。
この開口部45において平坦縁部43b側に位置する開口縁部45bは、図8に示すように、傾斜部52とされている。傾斜部52は、一方の対向壁46を形成すべく折り曲げ加工された後に、面押し加工が施されることにより形成されている。この傾斜部52は、後述するようにクリップベース40がカバー部材17を介在させてプライマリーレバー11に取り付けられた状態において、カバー部材17に対して緩やかに傾斜するように当該カバー部材17から立ち上がる傾斜面を形成する。
この中間板部43の両端に位置するクリップベース40の両端板部44には、図5ないし図7に示すように、それぞれに一対の対向保持壁53とネジ挿通孔54とが設けられている。一対の対向保持壁53は、加工前の板状部材において、Y方向で見た延在端位置からX方向に延出された箇所がZ方向下側(中間板部43の窪んだ側と同一方向)に折り曲げられて形成されている。この一対の対向保持壁53は、カバー部材17を介在させて取り付けられるプライマリーレバー11との、相対的な位置決め作用と、相対的な位置ずれの防止作用とを有する。
両ネジ挿通孔54は、クリップベース40をX方向で見てこの一対の対向保持壁53の中央位置、すなわち両端板部44の中央位置に設けられている。この両ネジ挿通孔54は、両端板部44をZ方向に貫通しており、取付ネジ55(図3参照)の挿通を許すものとされている。
このクリップベース40の一対の対向壁46、47の一対の軸受孔48には、図2に示すように、リベット42が挿通された状態で固着される。このリベット42は、本実施例では、往路Gの進行方向側(開口部45が設けられた側)から両軸受孔48に挿通させて、その突出された先端箇所をかしめる(図8参照)ことにより、一対の対向壁46、47を架け渡すように固着される。
この一対の対向壁46、47には、リベット42を介してクリップ41が回動自在に設けられる。クリップ41は、合成樹脂で形成されており、図9に示すように、全体に箱状を呈するクリップ本体部56と、その両側に位置するガイド壁部57とを有する。クリップ本体部56は、長手方向の一端部に半円形状に張り出したクリップ湾曲部分56aを有し、他端部に板形状を呈し撓み変形が可能とされたレバー部分(図示せず)を有する。このレバー部分には、図示は略すが撓み変形により係合位置と解除位置とで変位される係止爪が設けられている。クリップ湾曲部分56aは、その半円形状の中心軸線に略等しい中心軸線を有する。クリップ41には、この中心軸線を中心としてリベット42の挿通を許す挿通孔58が形成されている。
このクリップ本体部56の両側に設けられた両ガイド壁部57は、全体に矩形状を呈して対を為しており、後述するようにクリップ本体部56に装着されるワイパーアーム30が、幅方向(リベット42の延在方向)へ変位することを防止する。また、この両ガイド壁部57の外面には、回動規制凹所59が設けられている。この回動規制凹所59は、一対の対向壁46、47に設けられた一対の回動規制突起49と係合することにより、クリップ41のリベット42回りの回動範囲を規制するものである。
クリップ本体部56に装着されるワイパーアーム30は、その先端部が取り付けのための装着部30aとされている。装着部30aは、クリップ41のクリップ湾曲部分56aを取り巻くように当接可能なアーム湾曲部分30bと、厚さ方向に貫通しレバー部分の係止爪(図示せず)に係合可能な係止孔30cとを有する。
ワイパーブレード10では、上述したようにプライマリーレバー11、2つのセカンダリーレバー12、4つのヨーク13およびバーティブラ14が組み付けられて構成された支持機構とブレードラバー15との隙間等を覆うように当該支持機にカバー部材17が設けられた状態(図2および図8参照)において、そのカバー部材17を介在させてクリップベース40がプライマリーレバー11に取り付けられる。クリップベース40は、カバー部材17を介在させて、中間板部43をプライマリーレバー11の略中央位置11aに宛がいつつ、両端板部44の一対の対向保持壁53の内方にプライマリーレバー11の両端位置を位置させるように、プライマリーレバー11上に配置される(図2参照)。この状態において、クリップベース40の両端板部44のネジ挿通孔54およびカバー部材17を挿通させた取付ネジ55を、プライマリーレバー11の螺合孔11bに螺合させる(図3参照)ことにより、クリップベース40がカバー部材17を介在させてプライマリーレバー11すなわち支持機構に取り付けられる。
ワイパーブレード10では、クリップベース40の両対向壁46、47の間にクリップ41を配置し(図2参照)、両対向壁46、47の軸受孔48およびクリップ41の挿通孔58にリベット42を挿通して、クリップ41が回動自在にクリップベース40に設けられる。
ワイパーブレード10は、ワイパーアーム30の装着部30aのアーム湾曲部分30bが回動自在なクリップ41のクリップ本体部56を取り巻き、かつ装着部30aの係止孔30cがレバー部分の係止爪(図示せず)と係合するように、ワイパーアーム30がクリップ41に装着されて(図9参照)車両Cに取り付けられる。このとき、ワイパーブレード10では、上述したように、クリップベース40で見て、ワイパーアーム30へと装着されるクリップ41が復路Bの進行方向側に位置されていることとなる(図4参照)。また、ワイパーブレード10では、図8に示すように、連結機構18が設けられた箇所において、復路Bの進行方向前側であって払拭面Sの上方の空間P1と、支持機構すなわちワイパーブレード10の上方の空間P2とが、プライマリーレバー11(カバー部材17)の側方位置で開口部45を介して連通することとなる。
このクリップベース40とリベット42とクリップ41とにより構成される連結機構18では、クリップベース40において中間板部43のうち両端板部44の延長上に位置される箇所と当該両端板部44とが、支持機構へと取り付けられる取付部として機能している。また、連結機構18では、クリップベース40(中間板部43)においてX方向に拡幅された箇所すなわち一対の対向壁46、47が設けられた箇所とリベット42とクリップ41とが、ワイパーアーム30への装着のための装着部として機能している。このため、ワイパーブレード10では、開口部45の存在により、プライマリーレバー11(カバー部材17)と一方の対向壁46との間、すなわち取付部と装着部との間に、空間P1と空間P2とを連通させる逃げ孔60が形成されていることとなる。
ここで、走行中の車両Cの払拭面S上には、図1に示すように、車両Cの走行に伴う相対的な空気の流れにより、車両C側から見ると走行風Wが生じる。実施例1の場合、払拭面Sが車両Cのフロントガラスにより構成されているので、走行風Wは、払拭面S上では車両Cの前方から後方へ向かうこととなる。このため、ワイパーブレード10は、往路Gにおいて走行風Wを背に受けつつ払拭面S上を移動することとなり、復路Bにおいて走行風Wに抗して払拭面S上を移動することとなる。このことから、連結機構18において、上記した装着部は、取付部から見て走行風Wに抗する方向を含む復路B(一方の進路)側の位置で当該取付部と一体的に設けられていることとなる。
次に、ワイパーブレード10の作用について説明する。
ワイパーブレード10では、前述したように、ワイパーアーム30からの押圧力によりブレードラバー15の払拭部15aが払拭面Sを押圧している。この状態において、ワイパーアーム30が駆動されることにより、ワイパーブレード10が払拭面S上を往復移動されて払拭面Sを払拭する。
ここで、ワイパーブレード10は、往路Gの進行方向前側では、連結機構18(クリップベース40)がブレードラバー15およびその支持機構と略同一面上に位置されている。このため、ワイパーブレード10が往路Gを進行している場面において、支持機構にカバー部材17が取り付けられた構成であることに伴って、払拭面S上で進行方向側に存在する空気をブレードラバー15およびその支持機構(カバー部材17)が捕まえても、この空気をその支持機構(カバー部材17)の上方から、連結機構18が設けられている箇所では当該連結機構18の上方から逃がすことができるので、払拭面S上を円滑に移動することができる。
また、ワイパーブレード10では、復路Bにおいては、図8に示すように、連結機構18(クリップベース40)が、ブレードラバー15およびその支持機構よりも進行方向前側に張り出しているが、クリップベース40には逃げ孔60が形成されていることから、連結機構18が設けられている箇所であっても、ブレードラバー15およびその支持機構が捕まえた空気を、逃げ孔60を通じて上方へと逃がすことができるので、円滑に移動することができる。
ここで、本発明に係るワイパーブレード10の連結機構18のクリップベース40では、以下のことに留意して形状および大きさ寸法等が設定されている。
ワイパーブレード10のクリップベース40では、払拭面S上を往復移動される際、相対的な風による圧力が一対の対向壁46、47にかかる。特に、車両Cが高速走行している場面では、走行風Wの影響により復路Bにおいて他方の対向壁47に大きな押圧力が作用することとなる。ここで、図6に示すように、開口部45の開口縁部において一方の対向壁46の両端に位置する箇所を第1開口湾曲箇所45c、第2開口湾曲箇所45dとし、拡幅側縁部43aにおいて他方の対向壁47の両端に位置する箇所を第1縁部湾曲箇所43c、第2縁部湾曲箇所43dとする。上記したような押圧力が他方の対向壁47に作用した際、クリップベース40では、図6に示すように、中間板部43においてX方向に拡幅された箇所のうち、第1開口湾曲箇所45cと第1縁部湾曲箇所43cとで挟まれた領域T1、および第2開口湾曲箇所45dと第2縁部湾曲箇所43dとで挟まれた領域T2に大きな力が作用する。このため、クリップベース40では、第1開口湾曲箇所45cと第1縁部湾曲箇所43cとの間隔との間隔を大きくすることで、両箇所を跨ぐ断面で見た面積を大きくし、第2開口湾曲箇所45dと第2縁部湾曲箇所43dとの間隔との間隔を大きくすることで、両箇所を跨ぐ断面で見た面積を大きくするように、形状および大きさ寸法等が設定されている。また、クリップベース40では、図6を正面視した際の領域T1および領域T2の面積を大きくするように、形状および大きさ寸法等が設定されている。
このワイパーブレード10では、以下の(1)〜(7)の効果を得ることができる。
(1)ワイパーアーム30と支持機構とが、単一の連結機構18により連結されているので、従来のワイパーブレード1(図10参照)のようにアタッチメント2および連結機構3の2つの部材を用いることと比較して、部品点数の増加を抑制することができ、質量の増加を抑制することができる。これは、次のことによる。従来のワイパーブレード1では、図10に示すように、ブレードラバーおよび支持機構に対して偏心されていない位置でクリップ4を回動可能に支持する連結機構3としてのクリップベース5が設けられている。このワイパーブレード1をそのまま車両Cのサイドロック取付式のワイパーアーム30(図1および図4参照)に取り付けてしまうと、ワイパーブレード1とワイパーアーム30とが干渉してしまう等の不都合が生じる虞がある。そこで、アタッチメント2を用いることが考えられる。このアタッチメント2は、ワイパーアーム30の装着部30aと同様の構成の第1装着部6と、ワイパーブレード1に設けられたクリップ4と同様のクリップ7を回動可能に保持する第2装着部8とが、クリップ7の回動軸線に沿って並列するように一体化されて構成されている。ワイパーブレード1では、そのクリップ4にアタッチメント2の第1装着部6を装着し、アタッチメント2のクリップ7にワイパーアーム30(図1および図4参照)を装着することにより、サイドロック取付式のワイパーアーム30に適切に装着することができる。ところが、この方法では、支持機構をワイパーアーム30に連結するために、連結機構3(クリップベース5、クリップ4、それを取り付けるためのリベット4a)に加えて、アタッチメント2(第1装着部6を形成しつつクリップ7を保持する箇所、クリップ7、それを取り付けるためのリベット7a)が必要となることから、この図10の例では2つの部材(6点の部品)が必要となってしまう。これに対し、本発明に係るワイパーブレード10では、単一の連結機構18(クリップベース40、クリップ41およびリベット42の3点の部品)で支持機構をワイパーアーム30に連結することができるので、部品点数の増加を抑制することができ、質量の増加を抑制することができる。
(2)ワイパーアーム30と支持機構との連結構造において、連結機構18におけるガタつき(各部品間の組み付け精度に起因する)のみの影響を受けるだけであるので、従来のようにアタッチメント2およびクリップベース5の2つの部材を用いること(図10参照)と比較して、ワイパーアーム30と支持機構との間でのガタつきを抑制することができる。特に、本発明の連結機構18のクリップベース40は、所望の形状とされた板状部材に適宜折り曲げ加工を施すだけで形成できるものであることから、絞り加工を施すものに比較して、高い加工精度で形成することができる。このため、ワイパーアーム30と支持機構との間でのガタつきをより効果的に抑制することができる。このため、ジャダーの発生を抑制することができ、払拭面Sを良好に払拭することができる。
(3)連結機構18(クリップベース40)には、逃げ孔60(開口部45)が設けられていることから、サイドロック取付式のワイパーアーム30に適切に装着することを可能としつつ車両Cの高速走行時における払拭性能を良好なものとすることができる。これは、以下のことによる。往路Gの場合、ブレードラバー15および支持機構で捕まえた払拭面S上の空気を、従来のワイパーブレードと同様に支持機構の上方から逃がすことができるので、円滑に移動することができる。また、復路Bの場合、ブレードラバー15および支持機構で捕まえた払拭面S上の空気を、連結機構18が設けられている箇所においては逃げ孔60から支持機構の上方から逃がすことができ(図8の矢印A3参照)、かつその他の箇所においては従来のワイパーブレードと同様に支持機構の上方から逃がすことができるので、円滑に移動することができる。ここで、単に連結機構(クリップベース)を支持機構に取り付けられる取付部に対して復路Bの進行方向側に装着部が位置する構成とすると、ブレードラバー15および支持機構で捕まえた払拭面S上の空気を、当該連結機構が設けられている箇所においては逃がすことを阻害してしまい、払拭性能の低下を招く虞がある。このことは、復路Bの進行方向に抗する走行風Wの強さは、車速に応じて変化することから、車両Cが高速走行をしている場面では特に顕著となる。これに対し、本発明のワイパーブレード10では、連結機構18(クリップベース40)には、逃げ孔60(開口部45)が設けられていることから、サイドロック取付式のワイパーアーム30に適切に装着することを可能としつつ車両Cの高速走行時における払拭性能を良好なものとすることができる。
(4)連結機構18のクリップベース40では、開口部45において平坦縁部43b側に位置する開口縁部45bが傾斜部52とされていることから、逃げ孔60を通過させて逃がす空気の流れ(図8の矢印A3参照)をより円滑なものとすることができ、逃げ孔60を設けたことによる払拭性能の確保の効果をより効果的なものとすることができる。
(5)連結機構18のクリップベース40では、他方の対向壁47の基部47aが拡幅側縁部43aの長さ寸法に略等しい長さ寸法とされていることから、降雪時における信頼性を確保することができる。これは、以下のことによる。本発明のワイパーブレード10では、復路Bにおいて、クリップベース40の他方の対向壁47が進行方向側に突出していることとなる。すると、降雪時では、払拭面Sに積もった雪の塊をクリップベース40の他方の対向壁47で押す場合が生じる。この他方の対向壁47は、基部47aが拡幅側縁部43aの長さ寸法に略等しい長さ寸法とされていることから、クリップ41を保持するのに必要最低限の大きさ寸法とされた一方の対向壁46よりも大きな面積を有し、この面積の拡大を中間板部43に連続する箇所を延長することにより実現する(立ち上がり箇所の強度を増す)構成とされている。すると、雪の塊を押す際に他方の対向壁47に加わる圧力を、より大きな面積で受けつつより広い範囲で中間板部43へと作用させることができる。このように、クリップベース40では、他方の対向壁47で雪の塊を押す際の圧力を分散させることができるので、降雪時であっても変形したり破損したりすることを抑制することができ、降雪時における信頼性を確保することができる。
(6)他方の対向壁47には、傾斜状切欠50および段差状切欠51が形成されていることから、両切欠の無い構成に比較してワイパーブレード10の移動方向で見た前方投影面積が小さくされているので、払拭面S上での往復移動を円滑なものとすることができ、払拭面Sを良好に払拭することができる。特に、クリップベース40では、(5)で述べた圧力を分散のために基部47aの長さ寸法を拡大して受圧面積の増大を図るとともに、上縁部47bに傾斜状切欠50および段差状切欠51を設けることで前方投影面積の増大を抑制しているので、信頼性を確保しつつ払拭面Sを良好に払拭することができる。
(7)他方の対向壁47には、段差状切欠51が形成されていることから、ワイパーアーム30への装着を容易なものとすることができる。これは、以下のことによる。車両に設けられたワイパーアームでは、デザインや機能等を考慮して、直線形状ではないものがある。例えば、図4に示すように、ワイパーアーム30では、その装着部30aの近傍位置で延在方向に対して湾曲された湾曲箇所30dを有するものがある。ここで、ワイパーアーム30の装着部30aは、図9に示すように、湾曲されたアーム湾曲部分30bを、クリップ41のクリップ湾曲部分56aよりも前方(図9を正面視して斜め手前側)に移動させた後、そのクリップ湾曲部分56aを取り巻くようにアーム湾曲部分30bを当接させる必要がある。このため、上記したように湾曲箇所30dを有するワイパーアーム30では、装着作業の際、湾曲箇所30dがクリップ41の他方の対向壁47に干渉してしまう虞がある。これに対し、本発明のワイパーブレード10では、他方の対向壁47に段差状切欠51が形成されていることから、この他方の対向壁47が湾曲箇所30dに干渉することが防止されているので、ワイパーアーム30への装着を容易なものとすることができる。
したがって、本発明に係るワイパーブレード10では、簡易な構成であってサイドロック取付式のワイパーアーム30に適切に取り付けることができる。
次に、実施例2のワイパーブレード100について説明する。ワイパーブレード100は、連結機構180のクリップベース400の構成が実施例1とは異なるものとされた例である。ワイパーブレード100は、その基本的な構成は実施例1と同様であるので、同一機能部分には実施例1と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図11は、プライマリーレバー110(支持機構)に連結機構180が取り付けられた様子を模式的に示す説明図であり、(a)は復路Bの進行方向前側から見た斜視図であり、(b)は往路Gの進行方向前側から見た斜視図である。なお、図11では、理解容易のために、カバー部材17を省略して示している。
ワイパーブレード100では、プライマリーレバー110(支持機構)の幅寸法wiが、実施例1のプライマリーレバー11よりも小さな設定とされている。ここで、車両Cのワイパーアーム30の装着部30a(図1参照)への装着のためのクリップ41の大きさ寸法および形状は、実施例1のワイパーブレード10のものと同じものを用いる必要がある。このため、実施例1のクリップベース40をプライマリーレバー110に取り付けたいが、幅寸法wiが小さいことから、クリップベース40ではプライマリーレバー110に適合しない。
このため、ワイパーブレード100では、連結機構180にクリップベース400を用いられ、このクリップベース400がプライマリーレバー110に取り付けられる。このクリップベース400は、実施例1のクリップベース40に等しい一対の対向壁46、47が設けられており、それに伴って開口部45の大きさ寸法の等しくされていることから、当該開口部45と平坦縁部430bとの間隔dが実施例1のクリップベース40に比較して小さくなってしまう。このため、クリップベース400では、補強のために補強リブ61が設けられている。この補強リブ61は、加工前の板状部材における平坦縁部430bから延出された箇所が折り曲げ加工されることにより形成されている。
ワイパーブレード100では、実施例1のワイパーブレード10と同様に、サイドロック取付式のワイパーアーム30に適切に装着することを可能である。また、ワイパーブレード100では、実施例1のワイパーブレード10と同様に、連結機構18が設けられた箇所において、復路Bの進行方向前側であって払拭面Sの上方の空間(図8の符号P1参照)と、支持機構すなわちワイパーブレード10の上方の空間(図8の符号P2参照)とが、逃げ孔60(開口部45)により連通することとなる。
よって、ワイパーブレード100では、実施例1のクリップベース40と同様の効果をうることができる。
なお、上記した各実施例では、クリップベース40(400)において、中間板部43の中央部分を立ち上げることにより一方の対向壁46とそれが元々存在した箇所である開口部45とを形成する構成とされていたが、別個独立して形成されるものであってよく、上記した各実施例に限定されるものではない。しかしながら、上記した各実施例のような構成とすると、簡易な構成とすることができるとともに、単一の板状部材を適宜折り曲げるだけで形成することができる。
また、上記した各実施例では、クリップベース40(400)の開口部45が、一方の対向壁46として中間板部43の中央部分が立ち上げられることにより形成されていたが、ワイパーブレード10の連結機構18が設けられた箇所において、復路Bの進行方向前側であって払拭面Sの上方の空間P1と支持機構すなわちワイパーブレード10の上方の空間P2と連通させるべく連結機構18の取付部と装着部との間に逃げ孔を形成するものであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。特に、他方の対向壁と開口部とを別個独立して形成する構成の場合、他方の対向壁の大きさ寸法とは関係なく開口部(逃げ孔)の大きさ寸法および位置を設定することができる。
さらに、上記した各実施例では、ワイパーブレードは、トーナメント式の構造とされていたが、ブレードラバーを支持する長尺な支持機構にカバー部材が設けられているものであって、サイドロック取付式のワイパーアームに適合されるものであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、払拭面Sは車両Cのフロントガラスにより構成されていたが、リアガラスであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
本発明に係るワイパーブレードが車両に適用された状態を模式的に示す斜視図である。 ワイパーブレードを模式的に示す斜視図である。 ワイパーブレードを各構成部品に展開して示した模式的な斜視図であり、カバー部材を省略して示したものである。 ワイパーブレードが適用される車両のワイパーアームを説明するための説明図である。 連結機構を構成するクリップベースを模式的に示す斜視図である。 図5の矢印A1から見たクリップベースの上面図である。 図5の矢印A2から見たクリップベースの側面図である。 図2のI−I線に沿って得られた断面図である。 クリップにワイパーアームの装着部を装着する様子を説明するための説明図である。 従来のワイパーブレードとアタッチメントとを説明するための模式的な斜視図である。 他の例のプライマリーレバー(支持機構)に連結機構が取り付けられた様子を模式的に示す説明図であり、(a)は復路の進行方向前側から見た斜視図であり、(b)は往路の進行方向前側から見た斜視図である。
符号の説明
10、100 ワイパーブレード
11、110 (支持機構としての)プライマリーレバー
12 (支持機構としての)セカンダリーレバー
13 (支持機構としての)ヨーク
14 (支持機構としての)バーティブラ
15 (支持機構としての)ブレードラバー
16 (支持機構としての)ストッパ
17 カバー部材
18、180 連結機構
30 ワイパーアーム
40、400 (板状部材としての)クリップベース
41 クリップ
45 開口部
46 (一対の対向壁の一方の)対向壁
47 (一対の対向壁の他方の)対向壁
52 (傾斜面のための)傾斜部
60 逃げ孔
C 車両
S 払拭面
B (一方の進路である)復路
W 走行風

Claims (2)

  1. 車両の払拭面を払拭する長尺形状を呈するブレードラバーと、該ブレードラバーの長尺方向に沿って延在しつつ該ブレードラバーを支持する支持機構と、該支持機構を覆うように設けられるカバー部材と、前記車両に設けられたワイパーアームと前記支持機構とを連結すべく該支持機構に設けられた連結機構とを備え、前記ブレードラバーの長尺方向と交差する方向において前記車両の走行に伴って前記払拭面上に生じる走行風に抗する方向を含むように前記払拭面上を往復移動されるワイパーブレードであって、
    前記連結機構は、前記払拭面から見て前記ブレードラバーおよび前記支持機構が位置する面上で該支持機構に取り付けられる取付部と、該取付部から見て走行風に抗する方向を含む一方の進路側の位置で該取付部と一体的に設けられ前記ワイパーアームへの装着が可能な装着部とを有し、該装着部と前記取付部との間に、該取付部が前記支持機構に取り付けられた状態において空気の通過を許す逃げ孔が設けられ
    前記連結機構は、一端側で前記取付部を形成し他端側で前記装着部を形成する板状部材を有し、該板状部材の中間位置には、前記逃げ孔を形成すべく厚さ方向に貫通する開口部が設けられ、
    前記装着部は、前記ワイパーアームとの着脱が可能とされたクリップと、該クリップを揺動可能に支持すべく前記往復移動方向で対向する一対の対向壁とを有し、
    前記板状部材では、中間位置が前記両対向壁の一方として部分的に折り曲げられることにより前記開口部が形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
  2. 前記開口部における走行風に抗する方向を含む一方の進路方向後側に位置する開口縁部は、前記板状部材が前記支持機構に取り付けられた状態において、前記カバー部材に対して緩やかに傾斜するように該カバー部材から立ち上がる傾斜面とされていることを特徴とする請求項1に記載のワイパーブレード。
JP2008226708A 2008-09-04 2008-09-04 ワイパーブレード Active JP5056681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008226708A JP5056681B2 (ja) 2008-09-04 2008-09-04 ワイパーブレード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008226708A JP5056681B2 (ja) 2008-09-04 2008-09-04 ワイパーブレード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010058676A JP2010058676A (ja) 2010-03-18
JP5056681B2 true JP5056681B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=42185987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008226708A Active JP5056681B2 (ja) 2008-09-04 2008-09-04 ワイパーブレード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5056681B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101335312B1 (ko) 2012-10-26 2013-12-05 케이씨더블류 주식회사 와이퍼 블레이드
CN104973021B (zh) * 2015-07-14 2017-04-19 上海胜华波汽车电器有限公司 一种三段式无骨雨刮装置
DE112017002548T5 (de) 2016-05-18 2019-02-21 Denso Corporation Fahrzeugwischervorrichtung
KR102037805B1 (ko) * 2019-05-07 2019-11-26 (주)에이랩 자동차용 와이퍼
KR102037806B1 (ko) * 2019-05-20 2019-10-30 (주)에이랩 자동차용 와이퍼
KR102120459B1 (ko) * 2019-10-28 2020-06-09 (주)에이랩 자동차용 와이퍼

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3221999B2 (ja) * 1993-12-24 2001-10-22 アスモ株式会社 ウインター用ワイパブレード
JPH0891179A (ja) * 1994-09-27 1996-04-09 Asmo Co Ltd 車両用ワイパブレード

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010058676A (ja) 2010-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5056681B2 (ja) ワイパーブレード
JP4784437B2 (ja) ワイパーブレード
US8347450B2 (en) Wiper blade
JP5443369B2 (ja) ワイパーブレード用の端末部材
JP4202940B2 (ja) ワイパブレード
US9555774B2 (en) Windscreen wiper device
EP2421729B2 (en) A windscreen wiper device
EP2143602B2 (en) A windscreen wiper device
JP2009514736A (ja) プラスチックから成るジョイントアーム
US9003598B2 (en) Wiper blade and vehicle wiper device
WO2003068570A1 (fr) Support de lame pour dispositif d'essuie-glace
JP2007216736A (ja) ワイパブレード
JP2010076759A (ja) フロントガラス用ワイパーアーム
JP4830806B2 (ja) ワイパーブレード
JP2004106712A (ja) ワイパ装置
JP4615264B2 (ja) ワイパーブレード
JP4370961B2 (ja) ワイパー装置
US20030046784A1 (en) Wiper divice for vehicle having wiper blade lifting mechanism
JP7455992B2 (ja) ワイパーアームおよびワイパーアセンブリ
CN112739584A (zh) 雨刮杆组件以及雨刮板
JP4486432B2 (ja) ワイパーブレード
JP7044021B2 (ja) ワイパレバーアッセンブリ及びワイパブレード
JP4950910B2 (ja) 車両用ワイパ装置
JP4784492B2 (ja) ワイパーブレード
US11548476B2 (en) Windscreen wiper device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120716

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5056681

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250