JP5055309B2 - 印刷版胴及び缶の印刷装置 - Google Patents

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Description

この発明は、印刷時のインキ粘度を良好に保つための冷却機構を備えた印刷版胴及び缶の印刷装置に関する。
従来、運転中の印刷装置における印刷品質に係る共通の課題として、次のようなものが知られている。すなわち、印刷デザイン(画像部)の施された印刷版を外周面に備える円筒状の印刷版胴が、印刷時において、印刷版に接触するブランケットとの摩擦熱や回転する軸部を支持する駆動軸側からの熱伝導等によって、印刷版の表面温度を次第に上昇させ、これに伴いインキ温度が上昇してインキ粘度が低下する結果、インキの乗り・色合い等が変動し、印刷品質を低減させることがあった。また、水無し平版においては、このような印刷版胴の温度上昇が印刷版の劣化を助長することが知られている。
このような現象を防止するために、例えば特許文献1に開示される印刷装置では、回転する印刷版胴の軸部に向け強制的に冷風を当て、印刷版胴及び印刷版の温度を下げ冷却するようになっている。
一方、近年では、外周面に印刷版を設置した円筒状のスリーブ部材を用い、前記印刷版に直接レーザー加工して画像部を形成した後、スリーブ部材ごと印刷版胴に着脱可能とするCTS(Computer To plate on Sleeve)なる技術が知られている。CTS技術によれば、印刷版の位置調整が容易に精度よく行えるとともに、印刷版に画像部を形成するための作業工程や印刷版の交換(着脱)作業が簡便に行えるので、生産性が飛躍的に向上する。
特開2002−347214号公報
しかしながら、特許文献1の印刷装置では、印刷版胴を冷却するための冷風を発生させる強制空冷装置を設けたり、強制空冷装置で発生した冷風を印刷版胴の軸部に向け吹き出すための空冷ダクト等を設けたりする必要があるため、装置の構成が複雑になり、設備費用、運転費用及びメンテナンス費用が嵩むという課題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、簡便な構成で印刷版胴を冷却でき、印刷版のインキ温度の上昇を抑制してインキ粘度を安定させ、連続運転時にもインキの乗り・色合い等の精度を確保することができる印刷版胴及び缶の印刷装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、中心軸周りに回転する軸部と、前記軸部の外側に離間して領域を形成し該軸部と同軸一体に配設される筒状部と、を備える印刷版胴であって、前記軸部の外周面と前記筒状部の内周面とを繋ぐリブが設けられ、前記リブが、中心軸方向の一方側から他方側へと向かうにしたがい漸次回転方向にねじれ傾斜するように形成されており、前記リブが、前記回転に伴って前記領域に気流を発生させるフィンとされていることを特徴とする。
本発明に係る印刷版胴によれば、印刷時に印刷版胴が回転すると、この回転に伴ってフィンが軸部と筒状部との間の領域に気流を発生させるので、この気流によって印刷版胴が冷却され、連続運転時においても過度に温度上昇するようなことが防止される。従って、印刷版胴の外周面に塗布されるインキの温度上昇が抑制されインキ粘度が安定して、インキの乗り・色合い等の精度が良好に保たれる。
また、本発明の印刷版胴によれば、フィンが印刷版胴の中心軸に対し捩れるようにして傾斜して延びており、中心軸方向とフィンの延在方向とが非平行となるように設定されている。そして、フィンの形状が、例えば中心軸を中心とした螺旋状に形成されている。このようなフィンにより、印刷時に印刷版胴が回転した際、フィンが確実に中心軸方向の気流を発生させるようになっており、発生した気流が領域を形成する面等と熱交換して印刷版胴の温度上昇を抑制する。
た、本発明の印刷版胴によれば、立設されるフィンが印刷時の回転によって軸部と筒状部との間の領域のエアーを確実に捉え掻き込むようにして気流を発生させるので、印刷版胴が効果的に冷却される。
た、本発明の印刷版胴によれば、軸部の外周面と筒状部の内周面とを繋ぐリブが、冷却のためのフィンとされているので、構成部材を従来と比べ増やすことなく、簡便な構成で印刷版胴を冷却する効果が得られる。
本発明の印刷版胴において、複数の前記リブを有し、これら複数の前記リブが周方向均等に配設されていてもよい。
また、本発明の印刷版胴において、前記軸部と同軸に配置され該軸部を回転可能に支持する駆動軸が設けられており、前記気流が、前記中心軸方向の前記駆動軸の先端側から該駆動軸の基端側へ向け流れるように設定されていることとしてもよい。
本発明の印刷版胴によれば、フィンが発生する気流が、中心軸方向の駆動軸の先端側から該駆動軸の基端側へ向け流れるように設定されているので、冷えた外気を領域に引き込みやすく、運転時に発熱する駆動軸から印刷版胴への熱伝導を抑制して、冷却効率が向上する。
また本発明は、印刷版胴を用いて缶に印刷する印刷装置であって、前述の印刷版胴を用いたことを特徴としている。
本発明に係る缶の印刷装置によれば、印刷の精度及び生産性が向上して、多種多様な缶の印刷の要望に柔軟に対応することが可能である。
本発明に係る印刷版胴及び缶の印刷装置によれば、簡便な構成で印刷版胴を冷却でき、印刷版のインキ温度の上昇を抑制してインキ粘度を安定させ、連続運転時にもインキの乗り・色合い等の精度を確保することができる。従って、印刷の精度及び生産性が向上して、多種多様な印刷の要望に柔軟に対応することが可能である。
本発明の第1の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図である。 本発明の第1の参考形態に係る印刷版胴を示す概略側面図である。 本発明の第1の参考形態の印刷版胴を用いた缶の印刷装置を示す概略図である。 本発明の第2の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図である。 本発明の第2の参考形態に係る印刷版胴を示す概略側面図である。 本発明の実施形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図である。 本発明の実施形態に係る印刷版胴を示す概略側面図である。 本発明の第3の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図、図2は本発明の第1の参考形態に係る印刷版胴を示す概略側面図、図3は本発明の第1の参考形態の印刷版胴を用いた缶の印刷装置を示す概略図である。
第1の参考形態の印刷版胴10は、円筒状に形成され、その外周面に印刷デザイン(画像部)の施された樹脂製の印刷版(不図示)を備え、被印刷体として飲料缶等を対象とする缶の印刷装置に配設される。また印刷の種類としては、凸版印刷、例えばオフセット印刷若しくは低印圧で印刷可能なフレキソ印刷が採用されている。また、本参考形態では、外周面に着脱可能な円筒状のスリーブ部材(不図示)を用いており、該スリーブ部材に配した印刷版に直接レーザー加工して作業性よく画像部を形成した後、スリーブ部材ごと印刷版胴10の外周面に着脱するCTSなる技術を用いている。
図1、図2に示すように、印刷版胴10は、中心軸C周りに回転される円筒状の軸部1と、この軸部1の外側に該軸部1と同軸に配設され、軸部1と中心軸C方向に略同長に設定される円筒状の筒状部2と、を備えている。筒状部2は、軸部1に比べ薄肉に形成されて軽量化されており、また筒状部2の内周面と軸部1の外周面とを繋ぐようにして、中心軸Cに平行に延びる略平板状の複数のリブ3が、周方向均等に配設されている。また、これら軸部1と筒状部2との間の空間は領域Sとされており、領域Sの中心軸C方向の両端部は、外気に開放された状態となっている。
軸部1には、印刷装置本体に設置され印刷版胴10を回転方向Rに駆動するための駆動軸11の先端部分が挿入されるようになっている。軸部1の内径と駆動軸11の先端部分の外径とは略同一寸法に設定されていて嵌め合わされるようになっており、嵌合した一体の状態で、不図示のキー部材等により回転方向Rに互いに不可動とされている。またこれら軸部1と駆動軸11とは、着脱可能とされている。
また、印刷版胴10は、例えばその外径がφ200mm程度、中心軸C方向の長さが略190mm程度とされ、回転数が800rpm以下に設定される。
また、軸部1の外周面には、略平板状の複数のフィン4が該外周面を基端に立設されている。図2に示すように、これらフィン4は、軸部1の外周面に周方向均等に配設されており、軸部1の外周面から径方向外方へ延びるその高さが領域Sの径方向略中央部分よりも若干短く設定されている。また、軸部1と駆動軸11とが嵌合した状態で、各々のフィン4が、中心軸C方向の一方側(図1における右側)の駆動軸11の基端側から他方側(図1における左側)の駆動軸11の先端側へと向かうに従い漸次回転方向Rに捩れ、傾斜するようにして略螺旋状に形成されていて、中心軸Cとは非平行な向きに延在している。
また、これらフィン4の中心軸C方向の長さは、印刷版胴10の中心軸C方向の全長の1/5〜1/2程度に設定されている。これらフィン4の材質としては、例えば鉄やチタン等の金属材料を用いることができるが、これらに限定されるものではない。ただし、放熱効果の高い材料を用いることがより好ましい。
次に、本発明の印刷版胴10を用いた缶の印刷装置50について説明する。
図3に示すように、この缶の印刷装置50は、インキ付着機構51と、缶移動機構52とを有している。
インキ付着機構51は、印刷される各色それぞれに設けられる複数のインカーユニット55と、各インカーユニット55から転写されたインキをサイズコート膜が形成された略円筒状のワーク(缶)56の外周面に転写するブランケットホイール57とを備えている。
インカーユニット55は、印刷される色のインキが充填されたインキ源61と、インキ源61と接触してインキを受け取るダクティングローラ62と、ダクティングローラ62からゴムローラ63にインキを受け渡す複数のローラからなる中間ローラ64と、ゴムローラ63に接触する印刷版胴10とを有する。また印刷版胴10の外周面には、着脱可能なスリーブ部材が設けられ、さらにスリーブ部材の外周面には画像部の形成された印刷版が配設されている。また、これら印刷版胴10は缶の印刷装置50の駆動軸11に回転可能に支持されている。
また、ブランケットホイール57の外周面には、印刷版胴10の印刷版と接触するブランケット66が複数枚設けられている。
また、缶移動機構52は、ワーク56を取り入れる缶シュータ67と、缶シュータ67から供給されたワーク56を回転自在に保持するマンドレル68と、このマンドレル68に装着されたワーク56を順次インキ付着機構51方向に回転移動させるマンドレルターレット69とを備える。
缶の印刷装置50では、各インカーユニット55のインキ源61からそれぞれ異なる色のインキが、ダクティングローラ62、中間ローラ64及びゴムローラ63を介して印刷版胴10の外周面に配設される印刷版に付着する。そして、各インキが、これら印刷版から回転するブランケットホイール57上のブランケット66にパターンとして乗せられ、このパターンがマンドレル68に保持されたワーク56の缶胴に接触しながら印刷される。そして、これら各色のインキのパターンが重なり合って、缶胴に1つの図柄が印刷されるようになっている。すなわち、缶胴に印刷される図柄は、各色の印刷版胴10の印刷版の画像部のパターンが重なり合って形成されている。
以上説明したように、本参考形態の印刷版胴10によれば、印刷時に印刷版胴10が回転方向Rに回転すると、この回転に伴ってフィン4が領域Sの空気を捉え掻き込むようにして中心軸C方向の他方側から一方側へと気流を発生させるようになっている。従って、領域Sには中心軸C方向の他方側から外気が流れ込むとともに、この外気が領域Sを形成する曲面や平面等と熱交換に用いられた後、一方側から送出されるようになっている。すなわち、このような気流によって印刷版胴10が冷却されていて、連続運転時においても印刷版胴10が過度に温度上昇するようなことが防止されている。よって、印刷版胴10の外周面の印刷版に塗布されるインキの温度上昇が抑制されインキ粘度が安定して、インキの乗り・色合い等の精度が良好に保たれる。
また、前記気流の流れる向きが、中心軸C方向の他方側から一方側へと設定されているので、領域Sに冷えた外気を引き込みやすくされており、この外気が印刷版胴10を効果的に冷却した後、さらに駆動軸11を冷やし、運転時に発熱する駆動軸11から印刷版胴10への熱伝導を抑制するので、冷却効率がより向上している。
すなわち、従来のように、印刷版胴10を冷却するための冷風を発生させる強制空冷装置を設けたり、強制空冷装置で発生した冷風を印刷版胴10の軸部1に向け吹き出させるための空冷ダクト等を設けたりする必要が一切なく、装置が簡便に構成され、設備費用、運転費用及びメンテナンス費用が低減される。
また、本参考形態の印刷版胴10ではCTS技術を用いているので、印刷版胴10の印刷版の位置調整が容易に精度よく行え、また印刷版に画像部を形成するための作業工程や印刷版の交換(着脱)作業が簡便に行えて、生産性が高められている。さらに、CTS技術を用いた印刷版胴10が効果的に冷却されることにより、これらの相乗効果によって生産性が飛躍的に向上されている。
次に、本発明の第2の参考形態について説明する。
図4は本発明の第2の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図、図5は本発明の第2の参考形態に係る印刷版胴を示す概略側面図である。
尚、前述の第1の参考形態の印刷版胴10と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4、図5に示すように、第2の参考形態の印刷版胴20の筒状部2の内周面には、略平板状の複数のフィン14が該内周面を基端に立設されている。図5に示すように、これらフィン14は、筒状部2の内周面に周方向均等に配設され、筒状部2の内周面から径方向内方へ延びるその高さが領域Sの径方向略中央部分に設定されている。また、軸部1と駆動軸とが嵌合した状態で、各々のフィン14が、中心軸C方向の一方側(図4における右側)の駆動軸の基端側から他方側(図4における左側)の駆動軸の先端側へと向かうに従い漸次回転方向Rに捩れ傾斜するようにして、略螺旋状に形成されていて、中心軸Cとは非平行な向きに延在している。また、これらフィン14の中心軸C方向の長さは、印刷版胴20の中心軸C方向の全長の1/5〜1/2程度に設定されている。
また、本参考形態の印刷版胴20も、前述の印刷版胴10と同様に缶の印刷装置50に複数配設されて、缶の印刷に用いられる。
以上説明したように、本参考形態の印刷版胴20によれば、印刷時に印刷版胴20が回転方向Rに回転すると、この回転に伴ってフィン14が領域Sの空気を掻き込むようにして、中心軸C方向の他方側から一方側へと気流を発生させるようになっている。従って、前述の第1の参考形態の印刷版胴10において説明した効果と同様の効果を奏効することができる。
次に、本発明の実施形態について説明する。
図6は本発明の実施形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図、図7は本発明の実施形態に係る印刷版胴を示す概略側面図である。
尚、前述の第1、第2の参考形態の印刷版胴10,20と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6、図7に示すように、本発明の実施形態の印刷版胴30は、筒状部2の内周面と軸部1の外周面とを繋ぐようにして、中心軸Cに対し傾斜するようにして形成され、中心軸Cとは非平行な向きに延在する略平板状の複数のリブ23が周方向均等に配設されていて、これらリブ23が、領域Sに気流を発生させるためのフィン24とされている。すなわち、軸部1と駆動軸とが嵌合した状態で、各々のリブ23が、中心軸C方向の一方側(図6における右側)の駆動軸の基端側から他方側(図6における左側)の駆動軸の先端側へと向かうに従い漸次回転方向Rに捩れ傾斜するようにして、略螺旋状に形成されている。また、これらリブ23の中心軸C方向の長さは、印刷版胴30の中心軸C方向の全長と略同一長に設定されている。
また、本実施形態の印刷版胴30も、前述の缶の印刷装置50に複数配設されて、缶の印刷に用いられる。
以上説明したように、本実施形態の印刷版胴30によれば、軸部1の外周面と筒状部2の内周面とを繋ぐリブ23が冷却のためのフィン24とされているので、構成部材を従来と比べ増やすことなく、簡便な構成で印刷版胴30を冷却する効果が得られる。
次に、本発明の第3の参考形態について説明する。
図8は本発明の第3の参考形態に係る印刷版胴の概略構成を説明する部分透過斜視図である。
尚、前述の第1、第2の参考形態、本発明の実施形態の印刷版胴10,20,30と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、第3の参考形態の印刷版胴40は、筒状部2の中心軸C方向の他方側(図8における左側)の端部に、略車輪状若しくは複数の羽根の径方向外方の端部を互いに接続してなる略プロペラ状の冷却部材41が中心軸Cに同軸かつ着脱可能に配設されている。すなわち、冷却部材41は、軸部1と駆動軸11とが嵌合した状態で、駆動軸11の先端側に配設される。冷却部材41は、略円筒状の軸部42と、軸部42の外側に同軸に配設される略円環状のリング体43とを有し、これら軸部42とリング体43とを略平板状の複数のフィン34で繋ぐようにして形成されている。また、リング体43は、その外径が筒状部2の外径と略同一寸法とされている。
これらフィン34は、軸部42の外周面に周方向均等に配設されており、各々のフィン34が、中心軸C方向の一方側(図8における右側)から他方側へ向かうに従い漸次回転方向Rに捩れ傾斜するように形成されていて、中心軸Cとは非平行な向きに延びている。
また、冷却部材41の軸部42の中心軸を貫通する貫通孔は、一方側よりも他方側の内径が大きく設定されていて、略多段円柱孔状に形成されている。軸部42の他方側の端部には、中空ドーム状に形成され取り外し可能なスナップフィット式のキャップ44が配設されており、該キャップ44の内部には、中心軸C方向に延びる雄ネジ(不図示)が、そのネジ部分を軸部42の貫通孔に遊嵌するとともに軸部42から一方側へ突出して配置している。また、駆動軸11の他方側の先端面には、中心軸C方向に穿設されネジ加工された雌ネジ穴11aが形成されている。
そして、これら雄ネジと雌ねじ穴11aとが螺合されることによって、冷却部材41が印刷版胴40に装着される。尚、印刷版胴40の回転時に冷却部材41の雄ネジが緩んで空転しないように、図示しない回り止めピンやネジ緩み止め剤等を用いることが好ましい。
また、本参考形態の印刷版胴40も、前述の缶の印刷装置50に複数配設されて、缶の印刷に用いられる。
以上説明したように、本参考形態の印刷版胴40によれば、印刷版胴40の中心軸C方向の端部に着脱可能な冷却部材41にフィン34が形成されていて、印刷版胴40が回転方向Rに回転した際に、軸部1と冷却部材41とが一体に回転して、該冷却部材41のフィン34が軸部1と筒状部2との間の領域Sに、他方側の駆動軸11の先端側から一方側の駆動軸11の基端側へ気流を発生させるようになっている。従って、缶の印刷装置50に複数の印刷版胴40が設けられる場合に、各々の印刷版胴40の所望の冷却温度に合わせ冷却部材41のフィン34の枚数や形状を設定したり、或いは後付けで容易に冷却部材41を設置したりすることができ、種々様々な印刷版胴40の冷却の要望に柔軟に対応することが可能である。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である
た、フィンの径方向の高さや中心軸C方向の長さ、或いは数量や形状は、本実施形態に限定されるものではない。
また、実施形態では、フィンが中心軸C方向の一方側から他方側に向かうに連れ漸次回転方向Rに傾斜して形成され、印刷版胴が回転して発生する気流が他方側から一方側へと向かって流れることとして説明したが、これに限らずに、フィンが中心軸C方向の他方側から一方側に向かうに連れ漸次回転方向Rに傾斜して形成され、印刷版胴が回転方向Rに回転して発生する気流が一方側から他方側へと向かって流れるように設定しても構わない。
また或いは、傾斜の異なる複数のフィンを互い違いに並べ、領域Sに乱流を発生させて印刷版胴を冷却することとしても構わない
また、実施形態では、印刷版胴の軸部1は円筒状に形成されていることとして説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、略円柱状や略テーパ状或いはそれ以外の形状であっても構わない。
また、実施形態では、その印刷の種類が凸版印刷であることとして説明したが、印刷の種類はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば水無し平版等に本発明を用いることとすれば、印刷版胴の温度上昇が抑制され印刷版の劣化が防止されて、長期に亘り安定した印刷を行うことが可能となる。
また、実施形態では、印刷版胴の外周面に着脱可能なスリーブ部材が設けられ、該スリーブ部材の外周面に印刷版が配設されていることとして説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、スリーブ部材を用いる代わりに、例えば、印刷版胴の外周面にプレート状の印刷版を直接クランプして着脱可能に固定する構成としてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1として、缶の印刷装置50に、図6に示す印刷版胴30を取り付けたものを用意した。また、印刷版胴30の外周面にスリーブ部材を装着し、該スリーブ部材の外周面に印刷版を配設した。そして、この缶の印刷装置50を用いて、ワーク56に印刷速度:1600cpmで印刷を行い、2時間連続運転した後、印刷版表面の温度を放射温度計にて測定した。
[参考例1]
参考例1として、缶の印刷装置50に、図8に示す印刷版胴40を取り付けたものを用意した。また、印刷版胴40の前記他方側の端部には、冷却部材41を装着した。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[参考例2]
参考例2として、図8に示す印刷版胴40から冷却部材41を取り外したものを用意した。そして、この印刷版胴40を缶の印刷装置50に装着して、ワーク56に印刷を行った。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[比較例]
また、比較例として、缶の印刷装置50に、チャンバー式タイプの公知の印刷版胴を取り付けたものを用意した。詳しくは、この印刷版胴は、その中心軸C方向の両端部分に円板状の壁部を夫々有しており、これらの壁部において中心軸C方向の内側を向く面、軸部の外周面及び筒状部の内周面で囲まれた領域がエアー室とされている。そして、このエアー室は、外気と遮断された密閉状とされている。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
Figure 0005055309
表1に示す通り、実施例1においては、印刷(2時間)後の印刷版表面の温度が45℃以下に抑えられており、これらの実施例のように、スリーブ部材を用いた比較的放熱性の低い印刷版胴で印刷した場合であっても、充分な冷却効果を得られることが確認された。特に、実施例1のように、領域Sにおいて、フィン(リブ)により駆動軸11の先端側から基端側へ向け気流を生じさせる構成の場合、印刷後の印刷版表面の温度が40℃以下にまで抑えられ、顕著な効果が見受けられた。
一方、比較例においては、印刷後の印刷版表面の温度が50℃以上に上昇しており、インキの変質が見受けられて、印刷精度に影響があることがわかった。
1 軸部
2 筒状部
3,23 リブ
4,14,24,34 フィン
10,20,30,40 印刷版胴
11 駆動軸
41 冷却部材
50 缶の印刷装置
C 中心軸
S 軸部と筒状部との間の領域

Claims (4)

  1. 中心軸周りに回転する軸部と、前記軸部の外側に離間して領域を形成し該軸部と同軸一体に配設される筒状部と、を備える印刷版胴であって、
    前記軸部の外周面と前記筒状部の内周面とを繋ぐリブが設けられ、前記リブが、中心軸方向の一方側から他方側へと向かうにしたがい漸次回転方向にねじれ傾斜するように形成されており、
    前記リブが、前記回転に伴って前記領域に気流を発生させるフィンとされていることを特徴とする印刷版胴。
  2. 請求項1に記載の印刷版胴であって、
    複数の前記リブを有し、これら複数の前記リブが周方向均等に配設されていることを特徴とする印刷版胴。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の印刷版胴であって、
    前記軸部と同軸に配置され該軸部を回転可能に支持する駆動軸が設けられており、
    前記気流が、前記中心軸方向の前記駆動軸の先端側から該駆動軸の基端側へ向け流れるように設定されていることを特徴とする印刷版胴。
  4. 印刷版胴を用いて缶に印刷する印刷装置であって、
    前記印刷版胴として、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の印刷版胴を用いたことを特徴とする缶の印刷装置。
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