JP5054988B2 - 燃焼器 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンに用いられる燃焼器に関し、詳細には、燃焼器の内部構造に関する。
ガスタービンは、主に、作動流体である空気を取り入れて圧縮する圧縮機と、空気を燃焼させる燃焼器と、燃焼ガスにより回転駆動されるタービン等から構成されている。圧縮機は、取り入れた空気を圧縮して燃焼器に供給する。燃焼器は、圧縮機からの圧縮空気に燃料を供給して燃焼室で燃焼させる。燃料の燃焼により生じた燃焼ガスは、燃焼器の燃焼室からタービンに供給されてタービンを回転駆動する。
このようなガスタービン用燃焼器は、通常、燃焼室の形状を規定するケーシングが筒状を呈している。このため、燃焼室に圧力変動が生じると、この圧力変動が筒状のケーシング固有の振動モードで気柱共鳴してしまい、燃焼室に燃焼振動が生じることがある。特に、燃焼室において燃料を希薄燃焼させる場合、その燃焼は比較的不安定なものとなるため燃焼室に圧力変動が生じ易く、これが共鳴することで燃焼室に燃焼振動が生じることがある。
このような燃焼振動を抑制するために、下記の特許文献1には、ガスタービン用の燃焼器にヘルムホルツ型の共鳴器を設けることが提案されている。ガスタービンの燃焼室を規定するケーシングの壁体(燃焼室壁)の外側にヘルムホルツ型の共鳴器を設け、共鳴器内と燃焼室を連通させることで、燃焼室における燃焼振動を抑制している。
特開平7−293885号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、燃焼室の形状を規定する筒状ケーシングの壁体(内筒)の径方向外側に共鳴器を設置する必要があり、また、抑制しようとする燃焼振動の周波数によっては、大きな容積の共鳴器が必要となる。これらの要求を満たすように、燃焼器に共鳴器を設置することは、設計構造上の制約から、設置のための空間を確保することが困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、よりコンパクトな構造で、燃焼振動を抑制可能なガスタービン用燃焼器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る燃焼器は、ガスタービンに用いられ、圧縮機から供給された空気に対して燃料管から供給された燃料を混合して燃焼させて、生じた燃焼ガスをタービンに供給する燃焼器であって、空気と燃料を混合して燃焼室で燃焼させると共に上流側に開口端を有する燃焼筒と、複数の孔を有する板状部材であり、前記燃焼筒の上流側の開口端に設けられて、孔を通過する空気流の速度変動を減衰可能な多孔板と、前記燃焼筒の周方向から前記燃焼筒を貫通して前記燃料管の上流側にある前記燃焼筒の内部空間に開口すると共に、燃焼筒外からの空気を、多孔板を迂回させて燃焼室に導くバイパス通路と、前記燃焼筒の開口端に対して所定の間隔をあけつつ前記燃焼筒の上流側の端部を覆って配置される外筒とを備え、且つ、前記間隔が、前記多孔板から前記外筒のトップハット部に向けて内筒の軸心方向に延びる空間である背後層を形成することを特徴とする。
本発明に係る燃焼器において、バイパス通路は、多孔板より下流側において、燃焼筒に貫通して設けられたバイパス孔であるものとすることができる。
本発明に係る燃焼器において、バイパス孔は、当該バイパス孔から燃焼筒内に流入する空気の流量が多孔板の孔から燃焼筒内に流入する空気の流量に比べて大きくなるように設定されているものとすることができる。
本発明に係る燃焼器において、前記外筒の底部(トップハット部には、前記背後層に連通する内部空間を有するレゾネータを備えるものとすることができる。
本発明に係る燃焼器において、レゾネータは、ガスタービンの運転条件に応じて、燃焼筒の軸心方向に長さを変更可能な有底の筒状部材であるものとすることができる。
本発明に係る燃焼器において、レゾネータは、アクチュエータにより駆動されて、燃焼筒の軸心方向に伸縮可能な蛇腹状部材で構成するものとすることができる。
本発明に係る燃焼器によれば、燃焼筒外からの空気を多孔板を迂回させて燃焼筒内に導くバイパス通路を設けるものとしたので、多孔板の孔から燃焼筒内に流入する空気の流量を所望の値に設定することができる。これにより、多孔板における空気流の速度変動の減衰能力を調整することができる。この結果、燃焼器をコンパクトな構成としつつ、多孔板が最も効果的に抑制できる燃焼振動の周波数を、所望の値に近づけることができる。
また、本発明に係る燃焼器において、上記バイパス通路は、多孔板より下流側において燃焼筒に貫通して設けられたバイパス孔であるものとすることで、多孔板を迂回させて燃焼筒内に空気を導くバイパス通路を、燃焼筒に孔を形成するだけで簡単に実現することができる。
また、本発明に係る燃焼器において、バイパス孔は、バイパス孔から燃焼筒内に流入する空気の流量が、多孔板に設けられた孔から燃焼筒の内部に流入する空気の流量に比べて大きくなるように設定することで、多孔板で圧力損失が生じることを抑制して圧縮機からの空気を燃焼室に導きつつ、燃焼室における燃焼振動を抑制することができる。
また、本発明に係る燃焼器において、外筒の底部には、背後層に連通する内部空間を有するレゾネータを備えるものとすることで、設計構造上の制約から十分な背後層を確保することができず、背後層の厚さが抑制したい燃焼振動の周波数に対応したものにできない場合であっても、背後層と同様に機能する空間を付加することで、多孔板が最も効果的に抑制できる燃焼振動の周波数を所望の値に近づけることができる。
また、本発明に係る燃焼器において、レゾネータは、ガスタービンの運転条件に応じて、燃焼筒の軸心方向に長さを変更可能な有底の筒状部材としたので、ガスタービンの運転条件に応じて、内部空間の容積を増減させて、運転条件に応じて変化する振動周波数に対応して燃焼振動を抑制することができる。
また、本発明に係る燃焼器において、レゾネータは、アクチュエータにより駆動されて、燃焼筒の軸心方向に伸縮可能な蛇腹状部材で構成するものとしたので、ガスタービンの運転条件に応じて、燃焼筒の軸心方向に長さを変更可能な筒状部材を、レゾネータと、これを駆動するアクチュエータにより容易に実現することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施例に係るガスタービン用燃焼器について図1〜図3を用いて説明する。図1は、燃焼器の縦断面図である。図2は、ガスタービンの全体構成を示す縦断面図である。なお、図1は、図2に示す燃焼器の縦断面図となっており、本発明に関連する要部のみを模式的に示している。
図2に示すように、ガスタービン1は、空気の流れの上流側から下流側に向かって空気取入口2、圧縮機3、燃焼器10及びタービン4が設けられている。空気取入口2から取り込まれた空気は圧縮機3によって圧縮され、高温・高圧の圧縮空気となって燃焼器10に給送される。燃焼器10は、その内部に形成された燃焼室おいて、圧縮空気に天然ガス等の気体燃料、或いは軽油や重油等の液体燃料を供給して燃料を燃焼させて、高温・高圧の燃焼ガスを生成する。燃焼室で生じた高温・高圧の燃焼ガスは、燃焼器10から、タービン4に向けて噴射する。噴射された燃焼ガスにより、タービン4は回転駆動される。燃焼ガスからタービン4が受けた機械的動力のうち一部は、圧縮機3の駆動に用いられ、残りは、発電等に供される。
このようにして、ガスタービン1用の燃焼器10は、圧縮機3から供給された空気に燃料を混合して燃焼室で燃焼させる。そして、燃焼器10は、燃焼室で生じた燃焼ガスをタービンに供給する。燃焼器10は、ガスタービン1において、タービン4又は圧縮機3の回転軸の周方向に、複数配列されている。
燃焼器10は、図1に示すように、内部で空気と燃料を混合して燃焼させる燃焼筒である内筒20と、内筒20からの燃焼ガスをタービン4に導く尾筒60と、圧縮機3からの圧縮空気を内筒20に導く外筒50とを有している。加えて内筒20には、多孔板とバイパス孔が設けられている。以下、これら燃焼器10の構成部品について詳細を説明する。
燃焼筒としての内筒20は、両端に開口を有する円筒状の部材であり、その内部に空気と燃料が混合されると共に燃料が燃焼する空間である燃焼室22が形成されている。内筒20の軸心を図に一点鎖線Cで示す。内筒20の内部の燃焼室22には、内筒20の軸心Cに沿ってパイロットバーナ24が配設されている。加えて、内筒20には、軸心Cの周方向に、パイロットバーナ24を取り囲むように複数のメインバーナ27が等間隔で配列されている。
パイロットバーナ24は、図示しない燃料供給源からの燃料を燃焼室22に噴射するパイロット燃料管25と、周囲を流れる空気を旋回させるパイロットスワーラ26とを備えている。パイロット燃料管25は、一端が内筒20の燃焼室22に開口しており、他端が図示しない燃料供給源に接続されている。パイロット燃料管25の開口25aからは、燃焼室22に燃料が供給される。また、パイロットスワーラ26は、捩れが形成された羽根であり、パイロット燃料管25の周方向に所定の間隔で配列されている。パイロットスワーラ26は、ここを通過する空気流を旋回させる。パイロットスワーラ26により旋回流となった空気と、パイロット燃料管25から供給された燃料は、燃焼室22で混合されると共に燃焼して、パイロットバーナ24の火炎となる。このように形成されたパイロットバーナ24の火炎は、後述するメインバーナ27の火種として用いられる。
メインバーナ27は、図示しない燃料供給源に接続されたメイン燃料管28と、メイン燃料管28の周囲を流れる空気を旋回させるメインスワーラ29とを備えている。メイン燃料管28には、その径方向に突出するよう燃料噴出部材28aが設けられている。燃料噴出部材28aは、その内部がメイン燃料管28に連通しており、図示しない燃料供給源から燃料の供給を受けている。燃料噴出部材28aには、内部に連通する噴孔28cが形成されており、ここから燃焼室22に向けて燃料を噴出する。燃料噴出部材28aから噴出した燃料と、周囲の空気は混合されて混合気となり、メインスワーラを通過することで、旋回流となりメインバーナ27の火炎の隣に噴出する。このように形成されたメインバーナ27の混合気は、パイロットバーナ24の火炎により着火して燃焼することとなる。
また、内筒20は、その下流側端部20cが尾筒60に接続されている。尾筒60は、両端に開口を有する筒状の部材であり、その上流側の端部60aが内筒20の下流側の端部20cに接続されており、下流側の端部60cがタービン4に接続されている。尾筒60は、上流側から下流側に向けて先細となるよう形成されている、即ち、上流側から下流側に向けて進むにつれて流路断面積が徐々に減少するよう形成されている。内筒20で生成された燃焼ガスは、尾筒60により流れを絞られて、タービン4に導かれることとなる。
また、内筒20は、その上流側端部20aが外筒50により囲まれている。外筒50は、一端に開口を有する有底の筒状部材である。外筒50は、内筒20における空気の流動方向の上流側開口端20e及び内筒20の上流側端部20aを、所定の間隔を空けて覆うように形成されている。外筒50の筒形状の底部であるトップハット部には、上述のパイロット燃料管25とメイン燃料管28が貫通しており、パイロット燃料管25とメイン燃料管28は、このトップハット部52に固定されている。このような有底の筒形状とすることで、外筒50は、内筒20の上流側との間に、圧縮機3からの空気を内筒20の上流側開口及び内筒20の上流側端部20aに導くことが可能な通路55(以下、空気通路と記す)を形成している。外筒50の下流側の端50eと内筒20との間にある空隙が、圧縮機3から給送される空気の空気取入口58となる。
また、内筒20の上流側の端部20aには、多孔板30が設けられている。多孔板30は、多数の貫通した円形の孔30aが形成された円盤状の部材である。多孔板30は、孔30aを通過する空気流に渦を生じさせて流動抵抗を与えることが可能となっており、孔30aを通過する空気の速度変動を減衰可能となっている。多孔板30は、内筒20の上流側の開口を塞ぐよう内筒20の上流側端部20aに配設されており、詳細には、内筒20の開口端20eに配設されている。
この多孔板30から外筒50の底部であるトップハット部52に向けて内筒20の軸方向Cに沿う方向に延びる空間を、以下、「背後層」と記し、図に二点鎖線で囲い、符号40で示す。この背後層40の厚さ、すなわち多孔板30とトップハット部52との内筒20の軸心Cに沿う方向の距離Dは、燃焼器10において生じる燃焼振動のうち、特に抑制したい燃焼振動の周波数に応じて設定される。内筒20における燃焼振動の周波数は、内筒20の幾何学的形状だけでなく、燃焼器10の運転条件に応じて変化ものである。また、距離Dと多孔板30により最も効果的に抑制される燃焼振動の周波数は反比例の関係にあり、抑制したい燃焼振動の周波数が大きくなるに従って、距離Dは小さく設定される。このように、背後層40の厚さDは、内筒20の幾何学的形状や燃焼器10において多用される運転条件に応じて設定される。
また、内筒20の上流側端部20aには、空気通路55から多孔板30を迂回して内筒20の内部に流入させる通路(以下、バイパス通路と記す)が設けられている。本実施例においては、バイパス通路として、内筒20の上流側端部20aにおいて多孔板30の下流側に設けられた複数の孔44(以下、バイパス孔と記す)が形成されている。バイパス孔44は、内筒20を貫通するよう形成されており、且つ内筒20の周方向すなわち軸心Cの周方向に所定の間隔で設けられている。
以上のように構成された燃焼器10において、圧縮機3からの圧縮空気は、空気取入口58から取り込まれ、空気通路55に流入する。空気通路55に流入した空気のうち一部は、図に矢印Aで示すように、内筒20の上流側の開口すなわち多孔板30を通過して内筒20の内部にある燃焼室22に流入する。一方、空気通路55に流入した空気のうち残り大部分は、図に矢印Bで示すように、内筒20の上流側端部20aにあるバイパス孔44から内筒20の燃焼室22に流入する。
なお、本実施例において、バイパス孔44および多孔板30の孔30aの形状及び寸法は、空気取入口58から空気通路55に流入した空気のうち、バイパス孔44を通って内筒20の内部に流入する空気の流量が、多孔板30を通って内筒20の内部に流入する空気の流量に比べて大きくなるように設定されている。
多孔板30の孔30aおよびバイパス孔44から内筒20の内部に流入した空気は、内筒20の内部を下流側に流れると共に、パイロット燃料管25又はメイン燃料管28から噴出する燃料と混合されて混合気を形成する。形成された混合気は、燃焼室22において、パイロットバーナ24の火炎により着火して燃焼する。
このように燃焼室22において燃料と空気の混合気を燃焼させているとき、特に、空気に対して燃料が少なくして希薄燃焼させているときには、燃焼が不安定になり、燃焼室22に圧力変動が生じることがある。燃焼室22で圧力変動が生じると、この圧力波が内筒20で共鳴して燃焼室22に燃焼振動が生じることがある。
燃焼振動により上流側に伝播する圧力波すなわち空気の疎密波は、内筒20の開口端20eの近傍において、圧力変化が最小となると共に、速度変動が最大となる。本実施例では、燃焼振動を抑制するために、内筒20のうち上流側端部20aの開口端20eに多孔板30を設けている。空気流の速度変動が大きい上流側端部20aの開口端に多孔板30を設けることで、ここを通る空気に流動抵抗を生じさせて空気流の速度変動を減衰することができる。これにより、内筒20の開口端20eに多孔板30を設けるというコンパクトな構成で、内筒20の燃焼室22における燃焼振動を、周波数に拘らず良好に抑制することができる。
本実施例においては、空気通路55からの空気を多孔板30を迂回させて内筒20の内部に導くバイパス通路として、内筒20にバイパス孔44が設けられている。このようなバイパス通路を設けることで、多孔板30の孔30aから内筒20の内部に流入する空気の流量を所望の値に設定することができる。これにより、多孔板30における空気流の速度変動の減衰能力を調整することができる。この結果、コンパクトな構成で、多孔板が最も効果的に抑制できる燃焼振動の周波数を、所望の値に近づけることができる。
また、本実施例においては、上記バイパス通路は、多孔板30より下流側において内筒20に貫通して設けられたバイパス孔44であるものとしたので、多孔板30を迂回させて内筒20の内部に空気を導くバイパス通路を、内筒20に孔を形成するだけで簡単に実現することができる。
また、本実施例において、バイパス孔44から内筒20の内部に流入する空気の流量が、多孔板30に設けられた孔30aから内筒20の内部に流入する空気の流量に比べて大きくなるように設定している。このように設定することで、多孔板で圧力損失が生じることを抑制して圧縮機からの空気を内筒の燃焼室に導きつつ、内筒20の燃焼室22における燃焼振動を抑制することができる。
また、本実施例においては、バイパス孔44は、内筒20の周方向に等間隔で形成されている。空気通路55からバイパス孔44を経て燃焼室22に流入する空気の流量を、内筒20の軸心Cの周方向において均一なものとすることができる。
本実施例に係るガスタービン用燃焼器について、図3を用いて説明する。図3は、燃焼器の縦断面図である。本実施例に係る燃焼器は、外筒のトップハット部に、レゾネータが設けられている点で、第1実施例に係る燃焼器とは異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例1に係る燃焼器と略共通の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、図3には、本発明に関連する要部のみを模式的に示している。
図3に示すように、燃焼器10Bには、外筒50のトップハット部52のうち、内筒20の上流側の開口に対向する部位に、レゾネータ(音響管)70が設けられている。レゾネータ70は、有底の筒状部材であり、レゾネータ70内には、背後層40と連通している内部空間72が形成されている。レゾネータ70の内部空間72は、トップハット部52から内筒20の軸心方向Cに沿って外側に延びている。レゾネータ70の内部空間72は、音響的に背後層40と同様に機能することが可能となっている。
このように本実施例において、外筒50の底部であるトップハット部52には、背後層40に連通する内部空間72を有するレゾネータ70を設けるものとしたので、設計構造上の制約から十分な背後層40を確保することができず、背後層の厚さDが抑制したい燃焼振動の周波数に対応したものにできない場合であっても、背後層40と同様に機能する空間を付加することができる。これにより、多孔板30が最も効果的に抑制できる燃焼振動の周波数を所望の値に近づけることができる。
本実施例に係るガスタービン用燃焼器について、図4を用いて説明する。図4は、燃焼器の縦断面図である。本実施例に係る燃焼器は、外筒のトップハット部に設けられたレゾネータが、ガスタービンの運転条件に応じて、燃焼筒の軸心方向に長さを変更可能となっている点で、第2実施例に係る燃焼器とは異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例2に係る燃焼器と略共通の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、図4には、本発明に関連する要部のみを模式的に示している。
本実施例に係るレゾネータ70Cは、その外殻が蛇腹(ベローズ)状の部材で構成されており、内筒20の軸心Cに沿う方向に伸縮可能となっている。つまり、レゾネータ70Cは、その蛇腹形状を縮ませることで、内部空間72Cの容積を減少させることができ、一方、蛇腹形状を伸ばすことで、内部空間72Cの容積を増大させることができる。つまり、レゾネータ70Cの伸縮により背後層40に付加される空間を増減させることができる。
また、レゾネータ70Cの一端には、これを伸縮可能に駆動するアクチュエータとして、油圧シリンダ76が設けられている。油圧シリンダ76の駆動は、図示しない制御装置により制御される。制御装置は、アクチュエータの駆動を制御するだけでなく、上述のパイロット燃料管25やメイン燃料管28から供給される燃料の流量や、燃焼器に流入する空気量などのガスタービン1の運転条件を把握している。このようなガスタービン1の運転条件に応じて、制御装置は、アクチュエータを介してレゾネータ70Cの伸縮度合いを制御する。なお、本実施例において、制御装置は、燃焼器10Cに含まれている。
このようにして、燃焼器10Cは、ガスタービン1の運転条件、すなわちパイロット燃料管25から供給される燃料流量、メイン燃料管28から供給される燃料流量、及び圧縮機3から流入する空気の流量などに応じて、レゾネータ70Cの伸縮すなわちレゾネータ70Cの内部空間72Cの容積を制御することが可能となっている。このように構成された燃焼器10Cは、多孔板30における空気流の速度変動の減衰能力を調整することができる。この結果、燃焼器10Cは、多孔板30が最も効果的に抑制できる燃焼振動の周波数を可変にすることが可能となっている。
以上に説明したように本実施例において、レゾネータ70Cは、ガスタービン1の運転条件に応じて、内筒20の軸心方向に長さを変更可能な有底の筒状部材としたので、ガスタービン1の運転条件に応じて、内部空間の容積を増減させて、運転条件に応じて変化する振動周波数に対応して燃焼振動を抑制することができる。
また、本実施例において、レゾネータ70Cは、アクチュエータにより駆動されて、内筒20の軸心方向に伸縮可能な蛇腹状部材で構成するものとしたので、上述のガスタービン1の運転条件に応じて、内筒20の軸心方向に長さを変更可能な筒状部材を、レゾネータ70と、これを駆動するアクチュエータにより容易に実現することができる。
なお、上述した各実施例において、多孔板30は、内筒20の上流側の開口端20eに設けられるものとしたが、多孔板30が内筒20に配設される位置は、これに限定されるものではない。内筒20の燃焼室22より上流側に配設されれば良く、内筒20の上流側の開口端20eから、内筒20の軸心Cに沿う方向を尾筒60側に、所定の距離入り込んだ位置に多孔板30を配設しても良い。
また、上述した各実施例において、多孔板30に設けられる孔30aの形状は、円形に限定されるものではなく、様々な形状のものを用いることができる。多孔板に設けられる孔の形状は、孔を通過する空気流の速度変動を減衰できれば良く、矩形のスリットや三角形の孔を用いることもできる。また、多孔板として焼結金網を用いることもできる。また、貫通した孔を有してさえいれば、多孔板として発泡金属を用いることもできる。
また、上述した各実施例において、内筒20外の空気を多孔板30を迂回させて燃焼室22に導くバイパス通路として、内筒20のうち多孔板30より下流側にバイパス孔44を貫通して設けるものとしたが、上記バイパス通路は、この態様に限定されるものではない。例えば、圧縮機3から燃焼器(10;10B;10C)の空気通路55に向かう空気流の一部を、金属配管等により分流すると共に多孔板30を迂回させて内筒20内に導くものとしても良い。
以上のように、本発明は、ガスタービン用の燃焼器に有用である。
実施例1に係る燃焼器の縦断面図である。 実施例1に係るガスタービンの全体構成を示す縦断面図である。 実施例2に係る燃焼器の縦断面図である。 実施例3に係る燃焼器の縦断面図である。
符号の説明
1 ガスタービン
3 圧縮機
4 タービン
10,10B,10C 燃焼器
20 内筒(燃焼筒)
20a 上流側端部
20c 下流側端部
20e 上流側開口端
22 燃焼室
24 パイロットバーナ
25 パイロット燃料管
25a 開口
26 パイロットスワーラ
27 メインバーナ
28 メイン燃料管
28a 燃料噴出部材
28c 噴孔
29 メインスワーラ
30 多孔板
30a 孔
40 背後層
44 バイパス孔
50 外筒
52 トップハット部(底部)
55 空気通路
60 尾筒
70,70C レゾネータ
72,72C 内部空間

Claims (6)

  1. ガスタービンに用いられ、圧縮機から供給された空気に対して燃料管から供給された燃料を混合して燃焼させて、生じた燃焼ガスをタービンに供給する燃焼器であって、
    空気と燃料を混合して燃焼室で燃焼させると共に上流側に開口端を有する燃焼筒と、
    複数の孔を有する板状部材であり、前記燃焼筒の上流側の開口端に設けられて、孔を通過する空気流の速度変動を減衰可能な多孔板と、
    前記燃焼筒の周方向から前記燃焼筒を貫通して前記燃料管の上流側にある前記燃焼筒の内部空間に開口すると共に、燃焼筒外からの空気を、多孔板を迂回させて燃焼室に導くバイパス通路と、
    前記燃焼筒の開口端に対して所定の間隔をあけつつ前記燃焼筒の上流側の端部を覆って配置される外筒とを備え、且つ、
    前記間隔が、前記多孔板から前記外筒のトップハット部に向けて内筒の軸心方向に延びる空間である背後層を形成することを特徴とする燃焼器。
  2. 請求項1に記載の燃焼器であって、
    バイパス通路は、多孔板より下流側において、燃焼筒に貫通して設けられたバイパス孔であることを特徴とする燃焼器。
  3. 請求項2に記載の燃焼器であって、
    バイパス孔は、当該バイパス孔から燃焼筒内に流入する空気の流量が多孔板の孔から燃焼筒内に流入する空気の流量に比べて大きくなるように設定されていることを特徴とする燃焼器。
  4. 請求項3に記載の燃焼器であって、
    前記外筒の底部には、前記背後層に連通する内部空間を有するレゾネータを備えることを特徴とする燃焼器。
  5. 請求項4に記載の燃焼器であって、
    レゾネータは、ガスタービンの運転条件に応じて、燃焼筒の軸心方向に長さを変更可能な有底の筒状部材であることを特徴とする燃焼器。
  6. 請求項5に記載の燃焼器であって、
    レゾネータは、アクチュエータにより駆動されて、燃焼筒の軸心方向に伸縮可能な蛇腹状部材で構成することを特徴とする燃焼器。
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