JP5054426B2 - 抗β−1,3−グルカン・モノクローナル抗体 - Google Patents

抗β−1,3−グルカン・モノクローナル抗体 Download PDF

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本願発明は、β-1,3-グルカンに対して高い反応性を有する抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体と、この抗体を主成分とする測定試薬および治療薬に関するものである。
β-グルカン(β-glucan:以下、「BG」と記載することがある)は、接合菌を除く真菌において、基本的にアルカリ、水に不溶な強固な細胞壁骨格を形成する腫瘍構成多糖成分として共通に存在している。さらに真菌のみならず海藻、細菌、高等植物等など自然界に広く分布している。また、一般細菌の細胞壁には含まれず、真菌感染症患者血中に遊離されてくることから真菌感染症全般のスクリーニングのパラメーターとして臨床検査に用いられている(非特許文献1、2)。
β-グルカンは補体系活性化、ロイコトリエンやTNF-αなどの炎症性メディエーター産生などの生物活性を有することがこれまで多くの研究者によって明らかにされており、β-グルカンが生体に何かしらの影響を与えている可能性が示唆されている。また、腫瘍活性、アジュバンド活性、CD8+T細胞誘導活性、NOやINF-γなどのサイトカイン産生などの免疫薬理活性を示すことも報告されている(非特許文献3、4)。またβ-グルカンは分子量、分岐、高次構造などにおいて多様性を示し、生物活性もそれらの物性に依存していることから、活性の強弱も一様ではない。
β-グルカンは癌や感染症治療に重要な生物学的応答調整剤(Biological Response Modifer)として用いられている。例えば、Lentinus edodes由来Lentinan(Berk)やSchizophyllum commune由来sonifilan(SPG)は癌治療薬として用いられている。また様々なキノコや酵母が食品や健康食品として流通している。
β-グルカンの生物活性発現に関与すると思われる宿主の認識機構もこれまで多くの研究者によって検討されてきおり、β-グルカン特異的受容体(Dectin-1、CR3、lactosylceramide等)が同定され、これらの受容体が食作用(phagocytosis)や他の生物活性に関与することが報告されている(非特許文献5−7)。
一方、抗体は獲得免疫における認識生体分子であり、食作用を促進することによって、抗原提示や副刺激分子(co-stimulatory molecule)の発現を上昇させる。また、Fc受容体の架橋、サイトカイン産生の修飾等によって病原体に対する生体防御を増強させるなどの重要な働きを担っている。
β-グルカンに対する抗体の報告はほとんど存在しなかったが、最近になってβ-グルカンを抗原として用いた固相化ELISA法によって、ヒト血清中に抗β-グルカン抗体(抗BG抗体)が存在することが確認された(非特許文献8)。従って、この内在性の抗BG抗体の有無を指標とすることによって、生体内のβ-グルカンを検出することが可能となり、それによって、腫瘍や真菌感染症、各種免疫疾患の診断、あるいはそれらの疾患治療の有効性を評価することが可能となるものと期待される。
ただし、このような内在性の抗BG抗体の検出は被験者の血液を対象とすることを前提とするものであり、採血等の手続を含め、適用範囲に制限がある。
一方、抗体はその生物学的、タンパク質化学的な特質を生かし、基礎科学から治療用薬剤に至るまで広い領域で利用されている。特にモノクローナル抗体は特異性が単一であるため、目的とする成分の分析や生体成分の検出、定量、濃縮、精製などに役立つ。特に、生体成分の検出等においては、血液以外の体液や生体組織を対象として目的成分の解析が可能である。また大量生産が可能で、得られた抗体の生体的意義、機能的メカニズムの解明や特異的な結合能力を応用し、目的分子の発現、量、局在性などを確認する手段として免疫学的検出方法(ウエスタンブロッティング、免疫沈降、ELISA法、フローサイトメトリー、免疫組織染色など)の試薬やその他様々な利用方法が期待される。さらには、抗体は人間の免疫反応を利用しているため副作用が少なく、また患部の目的箇所にのみピンポイントで作用させることができるなどの高い治療効果が見込まれる医薬品をして期待されており、実際にキメラ抗体などの遺伝子技術を応用したヒト化抗体が、特にガンやリウマチなどの難病への有望な治療薬として臨床で用いられている。
なお、β-グルカンには、β-1,4-グルカン、β-1,3-グルカンおよびβ-1,6-グルカンがあるが、β-1,4-グルカンはセルロースであり、真菌細胞壁の構成成分といして生物活性を有するものはβ-1,3-グルカンおよびβ-1,6-グルカンである。このうち、β-1,3-グルカンに対する抗体は、特許文献1に記載されている。
特開平11-196895号公報 宿前利郎:b-グルカンの魅力,東洋医学舎,2000 Obayashi T., Yoshida M., Mori T., Goto H., Yasuoka A., Iwasaki H., Teshima H., Kohno S., Horiuchi A., Ito A., et al. : Plasma (1-->3)-beta-D-glucan measurement in diagnosis of invasive deep mycosis and fungal febrile episodes. Lancet, 345, 17-20, 1995. 大野尚仁:真菌β1,3-グルカン類の構造と宿主応答性,ドージンニュース,114,1-10,2004,http://www.dojindo.co.jp/news/index.html 宿前利郎:真菌β1,3-グルカンの構造と活性,薬学雑誌,120, 413-431, 2000 Ross GD, Cain JA, Myones BL, Newman SL, Lachmann PJ. Specificity of membrane complement receptor type three (CR3) for beta-glucans. Complement. 4(2):61-74, 1987. Zimmerman JW, Lindermuth J, Fish PA, Palace GP, Stevenson TT, DeMong DE. A novel carbohydrate-glycosphingolipid interaction between a beta-(1-3)-glucan immunomodulator, PGG-glucan, and lactosylceramide of human leukocytes. J Biol Chem. 273(34):22014-20, 1998. Brown GD, Gordon S. Immune recognition. A new receptor for beta-glucans. Nature. 413(6851):36-7, 2001. Masuzawa S., Yoshida M., Ishibsahi K., Saito N., Akashi M., Yoshikawa N., Suzuki T., Nameda S., Miura N. N., Adachi Y., Ohno N., Solubilized Candida cell wall β-glucan, CSBG, is an epitope of natural human antibody, Drug Develop. Res., 58, 179-189 (2003).
真菌細胞壁主要構成成分であるβ-グルカンに対する抗体は、試薬の範囲に留まらず、感染症やβ-グルカンの生物活性修飾に対する抗体医薬として有用である。特に、真菌細胞壁の構成成分であるβ-1,3-グルカンとβ-1,6-グルカンとのそれぞれに選択制の高い抗体(特にモノクローナル抗体)は、試薬や医薬としての有用性が極めて高いことが期待される。
なお、前記特許文献1は、β-1,3-グルカンに対する抗体と、その利用(真菌感染の診断)について言及しているが、抗β-1,3-グルカン抗体に関する実際の作成例等は開示していない。
すなわち、本発明者らの研究によれば、抗原として使用するβ-グルカンと抗体作成生物種との関係によって、抗β-グルカン抗体の作成の正否が決定され。例えば、抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を作成する場合には、β-1,3-グルカンを主成分とするGrifola frondosa由来のβ-グルカン(GRN)を免疫原とすることが有効であると期待されるが、このGRNを使用してマウスを免疫しても、モノクローナル抗体の作成に十分なマウス抗体価は得られない。従って、特許文献1によって抗β-1,3-グルカン抗体の有用性は認識されていたが、実際にはそのようなモノクローナル抗体の作成は容易ではなく、その報告も存在していない。
本発明者らは、β-1,3-グルカンとβ-1,6-グルカンの両方を構成成分とするCandida細胞壁由来のβ-グルカン(CSBG)をマウスに免疫することによって、モノクローナル抗体の作成に十分な抗体価が得られ、しかも作成したハイブリドーマのクローンから、β-1,3-グルカンに特異性の高い特殊なクローンを取得することに成功し、本発明を完成させた。
本発明は、以上のとおりの新規な知見に基づき、Candida細胞壁から精製したβ-グルカン(CSBG)で免疫したマウス脾臓に由来するハイブリドーマBG1A5(FERM AP-21284)から産生され、β-1,3-グルカンに高い反応性を有する抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を提供する。
また本発明は、前記の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマBG1A5(FERM AP-21284)を提供する。
さらに本発明は、前記の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を含むβ-1,3-グルカンの測定試薬を提供する。
さらにまた、本発明は、前記の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を有効成分とするβ-1,3-グルカン関連疾患の治療薬を提供する。
なお、「β-1,3-グルカンに高い反応性を有する」とは、β-1,3-グルカンに対して高い親和性で結合し、かつ、β-1,3-グルカンの活性を阻害すること(さらには、β-1,3-グルカンを細胞壁の成分とする真菌等の活性を阻害または増強すること)を意味する。
「β-1,3-グルカン関連疾患」とは、真菌感染症やβ-グルカンの生物活性修飾に依拠する各種疾患(β-グルカンの腫瘍活性、アジュバンド活性、CD8+T細胞誘導活性、NOやINF-γなどのサイトカイン産生などの免疫薬理活性に関連する疾患)を意味する。
この発明におけるその他の用語や概念は、発明の実施形態の説明や実施例において詳しく規定する。なお、用語は基本的にはIUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclatureによるものであり、あるいは当該分野において慣用的に使用される用語の意味に基づくものである。またこの発明を実施するために使用する様々な技術は、特にその出典を明示した技術を除いては、公知の文献等に基づいて当業者であれば容易かつ確実に実施可能である。例えば、モノクローナル抗体作製法は、「単クローン抗体」、長宗香明、寺田弘共著、廣川書店、1990年; "Monoclonal Antibody" James W. Goding, third edition, Academic Press, 1996等に従い作製することができ、抗体を含む薬剤の調製はRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, ed. A. Gennaro, Mack Publishing Co., Easton, PA, 1990等を参照することができる。
本願発明の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体によって、腫瘍や真菌感染症、各種免疫疾患の診断を可能とする検査薬や、あるいはそれら疾患の治療薬が提供される。
本発明の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体は、Candida細胞壁から精製したβ-グルカン(CSBG)で免疫したマウス脾臓とマウス骨髄腫細胞株との融合細胞により得られたハイブリドーマBG1A5(FERM AP-21284)から産生され、各種のβ-1,3-グルカンに高い反応性を有することを特徴としている。
ハイブリドーマBG1A5は、平成19年4月4日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに「FERM AP-21284」の受領番号で特許生物寄託されている。従って、本発明の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体は、この寄託ハイブリドーマBG1A5から通常の方法(具体的には下記実施例記載の方法)に従って取得することができる。
このような抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を用いて、β-1,3-グルカンを測定するための試薬が提供される。試薬の組成等は、β-1,3-グルカンの測定手続等に応じて適宜に決定される。
測定手続としては、例えば、抗体とβ-1,3-グルカンとの結合を液相系において検出する方法がある。例えば、抗体を標識化した標識化抗体と生体試料とを接触させて標識化抗体とβ-1,3-グルカンを結合させ、この結合体を分離する。分離は、β-1,3-グルカン+標識化抗体の結合体を公知の分離手段(クロマト法、固相法等)によって分離する方法等によって行うことができる。また公知のウエスタンブロット法に準じた方法を採用することもできる。標識シグナルの測定は、標識として酵素を用いる場合には、酵素作用によって分解して発色する基質を加え、基質の分解量を光学的に測定することによって酵素活性を求め、これを結合抗体量に換算し、標準値との比較から抗体量が算出される。放射生同位体を用いる場合には、放射性同位体の発する放射線量をシンチレーションカウンター等により測定する。また、蛍光色素を用いる場合には、蛍光顕微鏡を組み合わせた測定装置によって蛍光量を測定すればよい。
液相系での測定の別の方法は、抗体(一次抗体)と生体試料とを接触させて一次抗体とβ-1,3-グルカンを結合させ、この結合体に標識化した別の抗体(二次抗体)を結合させ、この三者の結合体における標識シグナルを検出する。あるいは、さらにシグナルを増強させるためには、非標識の二次抗体を先ず抗体+β-1,3-グルカン結合体に結合させ、この二次抗体に標識物質を結合させるようにしてもよい。このような二次抗体への標識物質の結合は、例えば二次抗体をビオチン化し、標識物質をアビジン化しておくことによって行うことができる。あるいは、二次抗体の一部領域(例えば、Fc領域)を認識する抗体(三次抗体)を標識し、この三次抗体を二次抗体に結合させるようにしてもよい。なお、一次抗体と二次抗体は、両方ともモノクローナル抗体を用いることもでき、あるいは、一次抗体と二次抗体のいずれか一方をポリクローナル抗体とすることもできる。液相からの結合体の分離やシグナルの検出は前記と同様とすることができる。
さらに、抗体とβ-1,3-グルカンとの結合を固相系において試験することもできる。この固相系における方法は、極微量のβ-1,3-グルカンの検出と操作の簡便化のため好ましい方法である。すなわちこの固相系の方法は、抗体を樹脂プレートまたはメンブレン等に固定化し、この固定化抗体にβ-1,3-グルカンを結合させ、非結合物質を洗浄除去した後、プレート上に残った抗体+β-1,3-グルカン結合体に別の標識化抗体を結合させて、この標識化抗体のシグナルを検出する方法である。この方法は、いわゆる「サンドイッチ法」と呼ばれる方法であり、マーカーとして酵素を用いる場合には、「ELISA(enzyme linked immunosorbent assay)」として広く用いられている方法である。2種類の抗体は、両方ともモノクローナル抗体を用いることもでき、あるいは、いずれか一方をポリクローナル抗体とすることもできる。
本発明でのβ-1,3-グルカン検出はまた、免疫染色、例えば組織あるいは細胞染色、免疫電子顕微鏡、イムノアッセイ、例えば競合型イムノアッセイまたは非競合型イムノアッセイで行うことができ、放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、ルミネッセント免疫測定法(LIA)、酵素免疫測定法(EIA)、ELISAなどを用いることができ、B-F分離を行ってもよいし、あるいは行わないでその測定を行うことができる。好ましくはRIA、EIA、FIA、LIAであり、さらにサンドイッチ型アッセイが挙げられる。サンドイッチ型アッセイには、同時サンドイッチ型アッセイ、フォワード(forward)サンドイッチ型アッセイあるいは逆サンドイッチ型アッセイなどが包含されてよい。
本発明におけるβ-1,3-グルカン量の測定系としては、例えば組織に対しては免疫染色、免疫電子顕微鏡などの蛋白測定系、組織抽出物、血液、体液等に対してはEIA、RIA、FIA、LIA、ウエスタンブロッティングなどの蛋白測定系が好ましい。
なお、抗体を標識する標識物質としては、酵素、酵素基質、酵素阻害物質、補欠分子類、補酵素、酵素前駆体、アポ酵素、蛍光物質、色素物質、化学ルミネッセンス化合物、発光物質、発色物質、磁気物質、金属粒子(例えば金コロイドなど)、非金属元素粒子(例えばセレンコロイドなど)、放射性物質などを挙げることができるが、酵素、放射性同位体または蛍光色素をふくむ化学物質が好ましい。また酵素標識を使用する場合には、使用する酵素の種類に応じて公知の基質を試薬に加えるようにする。
標識物質からの蛍光や発光などの信号を検知するには、視覚によることもできるが、例えば螢光光度計、プレートリーダーなどを使用できる。また、放射性同位体(アイソトープ)などの出す信号を検知するには、例えばガンマーカウンター、シンチレーションなども使用することができる。
抗体を標識するには、チオール基とマレイミド基の反応、ピリジルジスルフィド基とチオール基の反応、アミノ基とアルデヒド基の反応などを利用した公知の方法により行うことができる。
さらに、抗体を固相化するための担体としては、抗原抗体反応などに使用される公知のものの中から適宜に選択することができる。例えばガラスやシリカゲルなどの無機材料、天然または変成セルロース、ポリアミド、有機高分子物質等である。また、これらの担体は、任意の形状として使用することもできる。例えば、粒子、微粒子、マイクロパーティクル、メンブレン、ろ紙、ビーズ、チューブ、キュベット、ガラスセル、合成樹脂製セルなどの合成材料からなるセル、ガラス棒、合成材料からなる棒、末端を太くしたりあるいは細くしたりした棒、末端に丸い突起をつけたりあるいは偏平な突起をつけた棒、薄板状にした棒などの固体物質等である。
また、これら担体へ抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体との結合は、吸着などの物理的な手法、あるいは縮合剤などを用いたり、活性化されたものなどを用いたりする化学的な方法、さらには相互の化学的な結合反応を利用した手法などにより行うことが出来る。
次に、本発明の治療薬について説明する。この治療薬は、抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を含むものとして製剤化される。すなわち、所望される程度の純度を持つ抗体を、親油性製剤または水性溶液の形態で、任意の製薬上許容される担体、賦形剤または安定化剤と混合することにより調製され保存される(Remington's Pharmaceutical Science 18th edition 1990)。許容される担体、賦形剤、または安定化剤は、用いられる用量および濃度において患者に非毒性であることを条件として、剤形や投与経路に応じて適宜に選択することができる。例えば、リン酸、クエン酸、および他の有機酸などのバッファー;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;ヘキサメトニウムクロライド;ベンズアルコニウムクロライド;ベンズエトニウムクロライド;フェノール;ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む単糖類、二糖類、および他の炭水化物EDTA等のキレート剤、スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体)またはトゥイーン(TWEEN)(商品名)、プルロニクス(PLURONICS)(商品名)、およびポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤等である。
なお、体内に投与される薬剤は無菌でなければならない。これは、滅菌濾過膜を通した濾過により容易に達成される。徐放性製剤を調製してもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリクス(例えば、フィルム、またはマイクロカプセルの形状)である。除放性マトリクスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸およびγ-エチル-L-グルタメート、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商品名)(乳酸-グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドの注射可能な小球)などの分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、ポリ-(D)-3-ヒドロキシブチル酸等である。また、エチレン−酢酸ビニルおよび乳酸−グリコール酸などのポリマーは分子を100日に渡って放出することができる。
このようにして製剤化した薬物は、例えば、疾患の種類や症状に応じて、局所投与するか、あるいは静脈等を介して全身投与することができる。抗体の投与量は、患者の体重、症状等に応じて、1日当たり約100μg/Kg体重〜10mg/Kg体重程度とすることができる。
以下、実施例を示して本願発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、本願発明は以下の例によって限定されるものではない。
実施例1:抗BGモノクローナル抗体の作製
DBA/2マウスに,complete freund adjuvantと共にCSBGを皮下投与して免疫し、追加免疫を行った後、抗BG抗体価をCSBG固相化ELISAプレート用いチェックした。抗体価の上昇したマウスの脾臓中の抗体産生細胞とミエローマ(骨髄腫細胞:X63)を細胞融合させ、ハイブリドーマ作製した。HAT選択培地による培養を行い、オリゴクローナルな抗体産生細胞を得た。得られたオリゴクローナル抗体産生細胞を96 well plateに、1,2,3 cells/wellになるように撒き、限界希釈を行った。得られた陽性クローンをさらに,0.3,0.5,1 cells/wellになるように撒き2回目の限界希釈を行った。抗BGモノクローナル抗体産生細胞のスクリーニングはCSBG固相化ELISA法により行い、抗BGモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ1A5を得た。このハイブリドーマを共雑タンパクの少ないハイブリドーマメディウムで培養し、インテグラセルラインにて高密度培養を行った。
このハイブリドーマBG1A5が産生するモノクローナル抗体のアイソタイプおよびサブクラスをMOUSE MONOCLONAL ISOTYPING KIT(Serotec Ltd.)により検討した結果、ハイブリドーマ1A5はIgMクラスの抗BGモノクローナル抗体を産生することが確認された。

実施例2:抗BGモノクローナル抗体の精製
Candida細胞壁粒子状β-グルカン(OX-CA)をPBSにて2回洗浄し、精製担体として用いた。0.5M NaCl下、抗BGモノクローナル抗体産生ハイブリドーマBG1A5の培養上清とOX-CAを一夜反応させた。PBSにて2回洗浄後、OX-CAに結合した抗BGモノクローナル抗体を0.2M glycine-HCl buffer (pH 2.7)で溶出し、1M tris-HCl buffer (pH 9.0)で中和した。得られた抗BGモノクローナル抗体をSpectra/Por(MW cut off :20000)で透析し、HiTrap IgM Purification カラム(GE Healthcare Bio-Science AB)を用い、さらに精製調製した。

実施例3:抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の反応特異性
抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の反応特異性を検討するため、様々な抗原やBGを固相化したELISA plateを用い、抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の希釈系列を作製し、反応性を検討した。BGとしては、Candida細胞壁由来のCSBG(β-1.6-グルカンと1,3-グルカンを構成成分とするBG)、Agaricus brasiliensis由来AgHWE(β-1.6-グルカンを主成分とするBG)、Aspergillus細胞壁由来ASBG (β-1.3-グルカンを主成分とするBG)、Grifola frondosa由来GRN(1分岐1,3-グルカン)、Yeast-mannanを使用した。
結果は図1に示したとおりである。抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)はCSBGおよびASBG(β-1,3-グルカンが主成分)に高力価を示した。一方、β-1,6-グルカンを主要構成成分とするAgHWEには低力価を示し、GRNおよびYeast mannanに対しては反応しなかった。
また、CSBG固相抗原に対する可溶性抗原、BGによる競合ELISA法によっても同様な結果が得られた.
さらに、高次構造に対する反応特異性を検討するためにCSBG-OH、CSBG-autoclave、SPG、SPG-OH、SPG-autoclaveによる競合ELISA法を検討した。抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)はCSBG添加で抑制され、いずれのSPGにおいても抑制されなかった。
以上の結果から、1A5はβ-1,3-グルカン(特に真菌細胞壁由来のβ-1,3-グルカン)に高力価を示すことが確認された。

実施例4:抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の真菌細胞への結合
抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)が病原性真菌(Candida albicans (CA)、 Aspergillus spp.)細胞壁に結合するか否かを検討するため、蛍光標識抗体を用い共焦点顕微鏡により観察した。
YPG前培養CAを、YPG培地により酵母型、RPMI1640/FCS10%により一夜培養して菌糸型を誘導し、抗体の結合を観察した。結果は図2のとおりであり、抗体は酵母型にはほとんど結合しなかったが、菌糸型にOX-CAより非常に弱い結合が観察された。次に、培養条件によりCA細胞壁構成が異なることが知られているので、C-limiting培地にて前培養したCAを異なる培養条件で培養し、それぞれの抗体の結合性を検討した。YPG前培養CAと比較すると、C-limiting前培養CAの方が、より強く結合した。特に、菌糸部分および発芽している部分に結合が認められた。また、C-limiting前培養CAにおいては、酵母型においても隔壁など一部に結合が観察された。
Aspergillus spp.においても、potato-dextrose agar培養より得られたA. fumigatusおよびA. niger胞子をRPMI1640/FCS10%で24時間培養し、抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の結合を観察した。A. nigerでは発芽しているいくつかの胞子部分に結合が認められたが、A. fumigatusへの抗体結合はほとんど観察されなかった。また、Czapecks-Dox、potato-dextroseでも培養したが同様な結果が得られた。さらに、Aspergillus BG自体への抗体結合を確認するため、A. fumigatusおよびA. niger次亜塩素酸化菌体(OX-Asp)への抗体の結合を調べた結果、いずれの菌株由来OX-Aspに対しても抗体の結合が観察された。
以上の結果から、抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)は病原性真菌Candida菌およびAspergillus菌に共通に存在するβ-1,3-グルカンに結合することが確認された。またこのことから、他の病原性真菌のβ-1,3-グルカンに対しても広い結合スペクトルを持つことが強く示唆される。

実施例5:脾臓細胞IFN-γ産生に対する抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の効果
Candida細胞壁由来BG(OX-CA、CSBG)刺激ICRマウス脾臓細胞のサイトカイン(IFN-γ)産生に対する抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の影響を検討した。
結果は図3に示したとおりである。ICRマウス脾臓細胞において、OX-CAおよびCSBG刺激に抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)(0、2.5、5、10、20μg/mL)を加えると、抗体濃度に依存してIFN-γの産生が上昇した。20μg/mL添加時においては産生量が減少した。
以上の結果から、BG1A5はCandida細胞壁由来BGのIFN-γ産生などの免疫薬理活性を修飾することが示唆された.

実施例6:抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の血中クリアランス
ICRマウスに抗BGモノクローナル抗体(1A5)(100μg/マウス)を腹腔内投与および静脈内投与し、投与後1、2、4、8、24、48、72時間に尾静脈より採血した。得られたサンプルの抗体価をCSBG固相化ELISA法にて測定した。
腹腔内投与では、投与後48時間から緩やかに抗体価が減少した(図4)。一方、静脈内投与では投与後から抗体価の減少が認められたが、減少の程度は腹腔内投与と同様に緩やかであった(図5)。
以上の結果から、抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)は投与後、一定時間血中に存在し、緩やかにクリアランスされることが確認された。
各種BGに対する抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の反応特異性を検討した結果である。 各種真菌細胞に対する抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の結合を観察した顕微鏡像である。上段左は、C. albicans NBRC 1385株をYPG前培養の後、YPGで一夜培養したもの;下段左は、C. albicans NBRC 1385株をYPG前培養の後、RPMI1640/FCS10%で一夜培養したもの;上段中央は、C. albicans NBRC 1385株をC-limiting前培養の後、C-limitingで一夜培養したもの;下段中央は、C. albicans NBRC 1385株をC-limiting前培養の後、RPMI1640/FCS10%で一夜培養したもの;上段右は、C. albicans NBRC 1385株をC-limiting前培養の後、M199/20mMグルコサミンで一夜培養したもの;下段右は、OX-CAである。 ICRマウスおよびDBA/2マウス脾臓細胞のIFN-γ産生に対するCandida細胞壁BGと、抗BGモノクローナル抗体(BG1A5)の影響を検討した結果である。 腹腔内投与した抗BGモノクローナル抗体の血中濃度を経時的に測定した結果である。 静脈内投与した抗BGモノクローナル抗体の血中濃度を経時的に測定した結果である。

Claims (4)

  1. Candida細胞壁から精製したβ-グルカン(CSBG)で免疫したマウス脾臓に由来するハイブリドーマBG1A5(FERM AP-21284)から産生され、β-1,3-グルカンに高い反応性を有し、β-グルカン刺激による脾臓細胞のINF-γ産生を修飾することを特徴とする抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体。
  2. 請求項1記載の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマBG1A5(FERM AP-21284)。
  3. 請求項1記載の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を含むβ-1,3-グルカンの測定試薬。
  4. 請求項1記載の抗β-1,3-グルカン・モノクローナル抗体を有効成分とするβ-1,3-グルカン関連疾患の治療薬。
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