JP5053781B2 - 電気錠装置 - Google Patents
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Description
ここで特許文献1に開示の電気錠装置について説明すると、当該電気錠装置は、サムターンを収納可能な凹部を有するサムターンカバーを備えるとともに、ギア機構を介してサムターンカバーとモータとを連結している。そして、モータを回転駆動させることでサムターンカバーを回動させ、ひいてはサムターンをも回動させて施解錠するようになっている。尚、モータの回転駆動は、制御装置により電気的に制御している。
また、上記特許文献1に開示の電気錠装置は、左右どちらの勝手に対しても対応可能に構成されている。そして、このような左右兼用の電気錠装置にあっては、サムターンカバーの回動位置を検出するための検出スイッチとして、サムターンカバーが解錠位置にあることを検出するための検出スイッチ、サムターンカバーが解錠位置から左方向へ回動した施錠位置にあることを検出するための検出スイッチ、及びサムターンカバーが解錠位置から右方向へ回動した施錠位置にあることを検出するための検出スイッチの合計3つの検出スイッチを設置していた。しかしながら、3つの検出スイッチを設置するとなると、装置全体の構造が更に複雑化するし、検出スイッチを3つ設置するための設置スペースが必要となるため、装置の小型化にも限度があるといった問題もある。
この構成によれば、第1検出スイッチ及び第2検出スイッチの2つの検出スイッチによりサムターンカバーの回動位置、すなわち施解錠状態を確実に判別し、施解錠動作を制御可能としており、従来の電気錠装置と比較して、構造の簡素化、またそれに伴う装置のコンパクト化、製造の簡易化を図ることができる。また、円周面部に突起部を形成するだけでスイッチ操作手段を構成可能であり、サムターン錠の施解錠状態の判別に係る構成の更なる簡素化を図ることができるし、左開きの扉及び右開きの扉のどちらのサムターン錠に対して適用することができ、汎用性に富む。
この構成によれば、サムターンカバーの進退操作により駆動装置とサムターンカバーとの連結を接続/解除することができるため、必要に応じて手動による施解錠操作を容易に行うことができ、使い勝手が良い。また、手動により容易に解錠操作できるため、住戸内側に電気錠装置を解錠動作させるための別途装置を設ける必要がなく、装置の小型化、設置作業等の簡素化を図ることができ、コスト低減にもなる。さらに、サムターンカバーを押し込み操作して手動で回動する場合にも、操作突条が第1検出スイッチ及び第2検出スイッチをON/OFF操作可能であり、同一の第1検出スイッチ及び第2検出スイッチにて、電動による回動及び手動による回動のどちらをも確実に検出することができる。したがって、電気錠装置の構成を合理化することができ、部品点数の削減や装置のコンパクト化を図ることができる。加えて、手動による施解錠操作を行う場合にはサムターンカバーの進退操作が必要となるため、サムターン回し等による不正解錠を効果的に防止することができる。
電気錠装置は、サムターン1(図5に示す)を施解錠動作させるカバー装置2と、カバー装置2の動作を制御する制御装置3と、扉の開閉状態を検知するセンサ4と、扉外部に設置され、電気錠装置を戸外から解錠動作させるための図示しない解錠装置(たとえば、カードリーダーや10キー)とからなる。
図3は、カバー装置2を正面から示した説明図であり、図4は、カバー装置2を背面から示した説明図である。また、図5は、分解状態にあるカバー装置2を前方から示した斜視説明図であり、図6は、分解状態にあるカバー装置2を後方から示した斜視説明図である。さらに、図7は、図3におけるA−A線断面説明図、図8は、図3におけるB−B線断面説明図、図9は、図3におけるC−C線断面説明図である。
尚、本実施形態においては、1つの検出スイッチ9及び1つのスイッチ操作部材17a(17b)によって、第1検出スイッチ及び第2検出スイッチが構成されることになり、サムターンカバー7の円周面部7bに形成された操作突条7cがスイッチ操作手段となる。
また、サムターンカバー7を後方へ押し込み操作し、凹部7d、7d・・と凸部22、22・・との嵌合を解除とすると、サムターンカバー7とモータ8との連結が解除となる。したがって、サムターンカバー7を手動により回動することができ、該押し込み状態のまま摘み部7aを摘んで右方向又は左方向へ90°回動操作することで、サムターン1を施解錠動作させることができる。尚、凹部7dと凸部22とは夫々90°の位相で設けられているため、手動により右方向又は左方向へ90°回動操作した後には、再び凹部7dと凸部22とが嵌合可能となり、リングバネ16の付勢力によって両者は嵌合状態へ自動的に復帰する。
制御装置3は、ケース部材内部に、カバー装置2の動作を制御するための制御部30、制御部30やモータ8等へ電力を供給するための電源部31、センサ4により扉の開閉状態を検出するための検出部32等を収納したものであって、扉の上端部付近に設置される。一方、センサ4は、所定の距離範囲内でのみ制御装置3の検出部32との間で通信が可能となる通信用部材であって、扉よりも上方で、且つ、扉を閉塞した場合のみ制御装置3との間の距離が上記所定の距離範囲内となる位置に固定される。
図10に示す如く摘み部7aが上下方向に長くなる解錠状態を示す姿勢にある際、スイッチ操作部材17a、17bは、接触突起17c、17cがサムターンカバー7の円周面部7bに形成された両端の操作突条7c、7cによって左右外方へ押し出され、上端部が左右外側のOFF位置へ移動している。したがって、操作片17d、17dが検出スイッチ9、9から離隔して、両検出スイッチ9、9は共にOFFとなり、制御部30では、当該状態を解錠状態として判別するように設定されている。
制御部30は、通常、施錠状態を維持するようになっており、上記手動操作等によりサムターンカバー7が回動され、上記解錠状態を判別すると、当該判別から所定時間経過後、上記施錠状態と判別するまでモータ8を施錠方向へ回転させ、扉を自動的に施錠するようになっている。尚、所定時間の計測は、センサ4との間で磁石による検出が成立している間のみ行うようになっており、扉が開いた状態では施錠動作しないようになっている。
一方、解錠装置に対して所定の解錠操作(たとえば、カードキーをかざす)がなされると、制御部30は、解錠状態と判別するまでモータ8を解錠方向へ回転させる。
以上のようにして、制御部30による施解錠に係る制御は行われる。
さらにまた、サムターンカバー7の円周面部7bに操作突条7cを設けるのではなく、操作凹条を設け、接触突起17cが該操作凹条に嵌入することでスイッチ操作部材17a、17bの上端部が移動し、検出スイッチ9、9をON/OFF操作するよう構成することも可能であるし、スイッチ操作部材17a、17b等を設けず、操作突条7cが直接検出スイッチ9をON/OFF操作するように検出スイッチ9を配置してもよい。
加えて、住戸内側にも制御装置3に解錠動作させるための解錠ボタン等を備えた解錠装置を別途設置し、電動及び手動のどちらでも解錠操作できるように構成しても何ら問題はない。
Claims (2)
- サムターンを回動させるための駆動装置と、
前記サムターンを覆うように取り付けられ、前記駆動装置の動作に応じて回動し、前記サムターンを回動させるサムターンカバーと、
前記サムターンカバーの回動位置を判断して施解錠を判別し、前記駆動装置を制御する制御装置と
を備えた電気錠装置であって、
前記サムターンカバーに回動軸を中心軸とした円周面部を形成し、前記円周面部に、3つの突起部を周方向へ90°の位相で設ける一方、前記突起部に接触してON又はOFFとなることで前記円周面部の回動位置を検出する第1検出スイッチ及び第2検出スイッチを前記円周面部を挟んで対向する位置に設け、
前記制御装置は、前記第1検出スイッチ及び前記第2検出スイッチが対向位置にある前記突起部に夫々接触してON又はOFFとなることをもって解錠状態と判別するとともに、前記第1検出スイッチ又は前記第2検出スイッチの何れか一方のみが中間位置にある前記突起部に接触してON又はOFFとなることをもって施錠状態であると判別し、前記施錠状態が満足されていない場合、前記施錠状態が満足されるまで前記駆動装置を動作させることを特徴とする電気錠装置。 - 前記サムターンカバーを回動軸方向へ進退可能に設けるとともに、
前記サムターンカバーに互いに嵌合する凸部又は凹部の何れか一方を、前記サムターンカバーと前記駆動装置とを連結するギア機構に前記凸部又は前記凹部の他方をそれぞれ設け、
前記サムターンカバーの進退操作に伴い前記凸部と前記凹部との嵌合を解除することにより、前記ギア機構による連結が解除となり、前記駆動装置を動作させることなく前記サムターンカバーを回動操作可能とした電気錠装置にあっては、
前記円周面部において、前記突起部を、前記回動軸方向への長さが少なくとも前記サムターンカバーの進退長さ以上となる突条に形成し、
前記進退操作により前記連結を解除として前記サムターンカバーを回動させた際にも、前記第1検出スイッチ及び前記第2検出スイッチにより前記サムターンカバーの回動位置を検出可能としたことをことを特徴とする請求項1に記載の電気錠装置。
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