JP5053150B2 - 回転角度検出方法及び回転角度検出装置 - Google Patents

回転角度検出方法及び回転角度検出装置 Download PDF

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Description

本発明は回転体の回転角度を磁束密度に基づいて検出する回転角度検出方法に関するものであり、詳細には磁束密度の検出値の補正に関するものである。
従来から、回転体と一体的に回転する磁石の磁束密度を検出することで回転角度を測定する構成の回転角度検出装置が知られている。この種の回転角度検出装置を開示するものとして、例えば特許文献1及び特許文献2がある。
特許文献1及び特許文献2は、自動車のステアリングシャフトの回転角度を検出する回転角度検出装置を開示する。この2つの文献の回転角度検出装置は、ともに、主回転体に取り付けられる磁石と、主回転体に対して所定の回転比で回転する副回転体に取り付けられる磁石と、を備え、これら磁石のそれぞれの磁束密度の変化を検出することによって回転体の回転角度を演算して検出するように構成されている。
特開2007−333520号公報 特開2008−26174号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2の構成の場合、副回転体側の磁石の磁場が主回転体側の磁束密度の検出値に影響を及ぼす結果、検出される回転角度に大きな誤差が生じることがあった。
このような副回転体側の磁石による磁場の影響を防ぐ対策としては、副回転体側の磁石を覆うように磁気シールドを取り付けること等が考えられる。しかしながら、この構成でも磁束密度による影響を完全に排除することは難しかった。また、磁気シールドを新たに加えると構成が複雑化し、製造コストの上昇に繋がってしまう。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、副回転体側の磁石の磁場による誤差を検出値から取り除いて、主回転体の回転角度を正確に測定することができる回転角度検出方法及び回転角度検出装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のステップを含む、回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法が提供される。即ち、第1ステップでは、前記回転体と一体的に回転可能な第1磁石の周囲の磁束密度を検出する。第2ステップでは、前記回転体と所定の回転比で連動して回転可能な第2磁石の周囲の磁束密度を検出する。第3ステップでは、前記第2ステップで検出した検出値に基づいて、前記第2磁石によって生じる前記第1ステップの検出値の誤差を補正する。第4ステップでは、前記第2ステップで検出した検出値と、前記第3ステップで補正した検出値と、に基づいて前記回転体の回転角度を算出する。
なお、前記「第1ステップ」等のように付けられている番号は、単に各ステップを特定するためのものであり、各ステップが行われる順序を限定する意味ではない。従って、例えば第2ステップの後に第1ステップを行う場合も本発明に含まれる。
これにより、磁束密度の変化の角度周期を第1磁石と第2磁石とで異ならせるように前記回転比を設定することで、回転体の検出角度範囲を広く確保することができる。また、第2磁石の磁束密度の影響を第1ステップの検出値から取り除いた上で第4ステップで回転体の回転角度を算出するので、正確な回転角度を得ることができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置が提供される。即ち、回転角度検出装置は、第1磁石と、第1磁気検出部と、第2磁石と、第2磁気検出部と、演算部と、を備える。前記第1磁石は、前記回転体と一体的に回転する。前記第1磁気検出部は、前記第1磁石の周囲の磁束密度を検出する。前記第2磁石は、前記回転体と所定の回転比で連動して回転する。前記第2磁気検出部は、前記第2磁石の周囲の磁束密度を検出する。前記演算部は、前記第2磁気検出部が検出した検出値に基づいて、前記第1磁気検出部が検出した検出値を補正する。また、前記演算部は、この補正した検出値と、前記第2磁気検出部が検出した前記検出値と、に基づいて前記回転体の回転角度を演算する。
これにより、磁束密度の変化の角度周期を第1磁石と第2磁石とで異ならせるように前記回転比を設定することで、検出可能な回転体の角度範囲を広く確保することができる。また、第2磁石の磁束密度が第1磁気検出部の検出値に影響しても、第2磁気検出部の検出値に基づいて補正されるので、回転体の回転角度を誤差なく正確に測定することができる。
前記の回転角度検出装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記第1磁気検出部は一対の第1磁気検出素子を有し、前記第2磁気検出部は一対の第2磁気検出素子を有する。前記演算部は、一対の前記第1磁気検出素子のうち少なくとも、前記第2磁石側に配置される第1磁気検出素子である補正対象素子の検出値を補正する。
これにより、対で構成される磁気検出素子によって、第1磁石及び第2磁石の回転角度を正確に求めることができる。また、第2磁石の磁場の影響を強く受ける前記補正対象素子の検出値を補正することで、回転体の回転角度の検出誤差を効果的に抑制することができる。
前記の回転角度検出装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記演算部は、前記第2磁気検出部の検出値に基づいて第2磁石の回転角度を求める。そして前記演算部は、この第2磁石の回転角度に一定の角度を加算又は減算することで得られた角度と、前記補正対象素子と前記第2磁石との間の距離と、を少なくとも考慮して前記補正を行う。
これにより、第1磁気検出部の検出値から第2磁石による影響を確実に取り除き、回転体の回転角度を正確に得ることができる。
前記の回転角度検出装置においては、前記補正対象素子は、前記第2磁気検出素子のうち少なくとも一方と、前記第2磁石の回転中心を基準にして90度の整数倍の位相差を有するように配置されることが好ましい。
これにより、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用できるので、第2磁気検出素子の検出値をそのまま利用する等して補正量を容易に算出でき、演算部への負担を抑えることができる。
前記の回転角度検出装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、一対の前記第2磁気検出素子のうち一方は、前記第2磁石を挟んで前記補正対象素子と対向する位置に配置される。前記第2磁気検出素子の当該一方と、前記補正対象素子と、を結ぶ直線上又はその近傍に前記第2磁石の回転中心が配置される。
これにより、第1磁石の影響の少ない位置に第2磁気検出素子を配置することができる。また、補正対象素子と第2磁気検出素子の当該一方との位相差が180度となるので、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用できる。従って、例えば第2磁気検出素子の検出値をそのまま利用すること等により、位相をずらす計算を行うことなく容易に補正量を演算することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る回転角度検出装置10を概略的に示した断面図である。
図1に示す本実施形態の回転角度検出装置10は、自動車のステアリングシャフト(回転体)1の回転角度を検出するためのものである。この回転角度検出装置10はケーシング11を備え、このケーシング11の中心部に形成される孔に前記ステアリングシャフト1が差し込まれるようにして配置されている。
図1に示すように、回転角度検出装置10は、前記ステアリングシャフト1と一体的に回転するリング磁石(第1磁石)21と、リング磁石21の磁束密度を検出するための第1磁気検出部22と、を備える。
前記ステアリングシャフト1には主歯車31が固定されており、この主歯車31は、前記ケーシング11に回転可能に支持される従動歯車32と噛み合っている。また、前記従動歯車32には円板磁石(第2磁石)41が固定されている。
この主歯車31及び従動歯車32により、ステアリングシャフト1と円板磁石41とを、両歯車のギア比で規定される所定の回転比で連動させて回転させることができる。
リング磁石21はステアリングシャフト1に取り付けられており、このリング磁石21によってステアリングシャフト1近傍に磁場が発生している。リング磁石21は4極構成となっており、S極とN極が90度ごとに交互に配置されている。このリング磁石21が回転することによって、ステアリングシャフト1近傍の磁束密度が変化する。
円板磁石41は前記従動歯車32に取り付けられており、この円板磁石41によって円板磁石41近傍に磁場が発生している。円板磁石41は2極構成となっており、S極とN極が180度ごとに配置されている。この円板磁石41が回転することによって、円板磁石41近傍の磁束密度が変化する。
回転角度検出装置10は、前記円板磁石41の磁束密度を検出するための第2磁気検出部42を備える。この第2磁気検出部42は円板磁石41の近傍に配置されている。
また、回転角度検出装置10は、前記第1磁気検出部22と前記第2磁気検出部42とが電気的に接続される演算部50を備えている。この演算部50によってステアリングシャフト1の回転角度が算出される。
第1磁気検出部22は、1対のホール素子A1,A2によって構成されている。このホール素子A1,A2は、ステアリングシャフト1の軸線(回転中心)を中心として45度の角度をなすようにケーシング11に固定されている。それぞれのホール素子A1,A2は、リング磁石21に対して小さな間隔をあけて配置されている。
前記ホール素子A1,A2は、検出した磁束密度に応じた電圧を演算部50に出力する。従って、リング磁石21が回転すると磁束密度が変化するので、ホール素子A1,A2の出力電圧も変化する。リング磁石21は上述のとおり4極構成となっているので、ホール素子A1,A2によって検出される電圧は、ステアリングシャフト1が180度回転するごとに周期的に変化する。
第2磁気検出部42は、1対のホール素子B1,B2によって構成されている。このホール素子B1とホール素子B2とは円板磁石41の軸線(回転中心)を中心として略90度の角度をなすようにケーシング11に固定されている。それぞれのホール素子B1,B2は、円板磁石41に対して小さな間隔をあけて配置されている。
前記ホール素子B1,B2は、検出した磁束密度に応じた電圧を演算部50に出力する。従って、円板磁石41が回転すると磁束密度が変化するので、ホール素子B1,B2の出力電圧も変化する。円板磁石41は上述のとおり2極構成となっているので、ホール素子B1,B2によって検出される電圧は、円板磁石41が360度回転するごとに周期的に変化する。
本実施形態の第1磁気検出部22を構成する1対のホール素子A1,A2のうち、円板磁石41に近い側に配置されるホール素子(補正対象素子)A2は、円板磁石41が形成する磁場の影響を受け易く、これがステアリングシャフト1の検出角度の誤差の原因となる。なお、他側のホール素子A1は円板磁石41から十分に離れて配置されているので、ホール素子A2と比較して、円板磁石41の磁束密度は検出値に殆ど影響しない。
演算部50はマイクロコンピュータ式に構成されており、第1磁気検出部22及び第2磁気検出部42の信号に基づいてステアリングシャフト1の回転角度を検出する。上述したようにホール素子A2は円板磁石41の磁場の影響を強く受け易いが、本実施形態では演算部50がホール素子A2の検出値を電子的に補正することで、ステアリングシャフト1の回転角度を正確に算出することができる。以下に演算部50の各部とともに、ホール素子A2の検出値の補正について説明する。
図2を参照して演算部50について説明する。図2は、演算部50の電気的構成の一部を示すブロック図である。
図2に示すように、演算部50は、A/Dコンバータ51と、出力補正部52と、補正量計算部53と、角度計算部54と、を備える。
A/Dコンバータ51は、ホール素子A1,A2,B1,B2から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/Dコンバータ51によって変換された信号のうち、ホール素子A1からの信号は角度計算部54に送られ、ホール素子A2からの信号は出力補正部52を介して角度計算部54に送られる。また、ホール素子B1及びホール素子B2の信号は、補正量計算部53、出力補正部52を介して角度計算部54に送信される。
補正量計算部53は、第2磁気検出部42のホール素子B1,B2からの出力に基づいて円板磁石41の回転角度を検出するとともに、ホール素子A2の出力の補正量を計算し、その結果を出力補正部52に送信する。
出力補正部52は、補正量計算部53によって計算された補正量に基づいて、ホール素子A2の出力値を補正する補正処理を行う。補正されたホール素子A2の出力値は、角度計算部54に送信される。
角度計算部54は、ホール素子A1の出力値と、出力補正部52による補正後のホール素子A2の出力値と、に基づいてリング磁石21の回転角度を計算する。
具体的には、角度計算部54は適宜の記憶部を備え、この記憶部に、第1磁気検出部22のホール素子A1,A2の出力電圧の組み合わせと、リング磁石21の角度とを互いに対応付けたテーブルが記憶されている。角度計算部54は、このテーブルを参照してリング磁石21の角度(0度〜180度)を算出する。
また、角度計算部54の記憶部には、第2磁気検出部42のホール素子B1,B2の出力電圧の組み合わせと、円板磁石41の角度とを互いに対応付けたテーブルが記憶されている。角度計算部54は、このテーブルを参照して円板磁石41の角度(0度〜360度)を算出する。
そして、上記で得られたリング磁石21及び円板磁石41のそれぞれの回転角度に基づいて、ステアリングシャフト1の絶対回転角度(−1170度〜1170度)を算出する。
以下、具体的に説明する。円板磁石41の磁束密度(ホール素子B1,B2の出力電圧)は上述のとおり360度周期で変化するが、主歯車31と従動歯車32は所定の回転比で連動しているため、ステアリングシャフト1(リング磁石21)の角度との関係でも円板磁石41の磁束密度の周期を考えることができる。例えば、ステアリングシャフト:円板磁石=26:48となるように主歯車31と従動歯車32のギア比が設定されていた場合、ホール素子B1及びホール素子B2が検出する出力電圧は、ステアリングシャフト1の回転角度において、360×26/48=195度ごとの周期で変化することになる。
このように、本実施形態では、リング磁石21は180度、円板磁石41は195度というように、磁束密度の変化の角度周期が互いに若干異なるように前記回転比を設定しておく。その上で、リング磁石21及び円板磁石41の角度の組合せを調べる構成とすることで、ステアリングシャフト1の検出角度範囲を広く確保することができる。上記の例では、ステアリングシャフト1の回転角度(前記絶対回転角度)の検出可能な角度範囲の大きさは、180度と195度の最小公倍数である2340度となる。
次に図3を参照して、ホール素子A2の出力の補正方法について説明する。図3は、ホール素子A2の検出電圧と他のホール素子B1,B2の検出電圧との関係を示したグラフである。ただし、この図3のグラフは、第2磁気検出部42のホール素子B1,B2の検出電圧の変化が−1から1までの範囲となるように、縦軸を適宜置き換えて示してある。
適宜定めた原点角度からの円板磁石41の回転角度をθとしたとき、図3に示すように、ホール素子B1の出力電圧はsinθで表すことができる。また、前述したように、円板磁石41の回転中心を基準としたとき、ホール素子B1とホール素子B2との位相差は90度となるように配置されている。従って、ホール素子B2の出力電圧はcosθで表すことができる。補正量計算部53はこの関係を利用して、ホール素子B1,B2の電圧の組み合わせから円板磁石41の回転角度θを求めることができる。
そして、ホール素子A2の検出値に対する円板磁石41の影響を検討すると、円板磁石41の回転中心を基準としたときに、当該ホール素子A2はホール素子B2と位相差φをなす位置に配置されていると考えることができる。従って、ホール素子A2の出力電圧は、前記位相差φを用いて、cos(θ+φ)に比例すると考えることができる。
ただし、円板磁石41からみてホール素子A2はホール素子B1及びホール素子B2に比べて遠い距離に配置されているため、円板磁石41による磁束密度の影響は小さくなる。そこで、これらを考慮するための係数である減衰率をα(<1.0)とすると、ホール素子A2が円板磁石41の影響を受けることによる検出電圧の誤差Eは、E=α×cos(θ+φ)の式で表すことができる。
従って、ホール素子A2の検出電圧から前記の誤差Eを差し引く補正を行うことで、円板磁石41の磁場の影響を排除して、リング磁石21の磁束密度を正確に計算することができる。これにより、ステアリングシャフト1の回転角度を正確に測定することができる。
なお、上記した誤差Eの補正のための計算は、演算部50が三角関数の演算を直接行うようにすることもできるが、一般的に、三角関数の演算負荷は高い。そこで、演算部50が有する図略の記憶部(ROM)に三角関数の対応表を記憶させておき、補正量の計算の際には前記記憶部を参照する構成とすることもできる。これにより、演算部50の負荷を抑えることができる。
以上に示すように、本実施形態の回転角度検出装置10では、以下のステップを含む方法によりステアリングシャフト1の回転角度を検出している。即ち、第1ステップでは、ステアリングシャフト1と一体的に回転可能なリング磁石21の周囲の磁束密度を検出する。第2ステップでは、ステアリングシャフト1と所定の回転比で連動して回転可能な円板磁石41の周囲の磁束密度を検出する。第3ステップでは、前記第2ステップで検出した検出値に基づいて、円板磁石41によって生じる前記第1ステップの検出値の誤差を補正する。第4ステップでは、前記第2ステップで検出した検出値と、前記第3ステップで補正した検出値と、に基づいてステアリングシャフト1の回転角度を算出する。
この方法により、磁束密度の変化の角度周期をリング磁石21と円板磁石41とで異ならせるように回転比を設定することで、ステアリングシャフト1の検出角度範囲を広く確保することができる。また、円板磁石41の磁束密度の影響を第1ステップの検出値から取り除いた上でステアリングシャフト1の回転角度を算出するので、正確な回転角度を得ることができる。
また、本実施形態の回転角度検出装置10は、リング磁石21と、第1磁気検出部22と、円板磁石41と、第2磁気検出部42と、演算部50と、を備える。リング磁石21は、ステアリングシャフト1と一体的に回転する。第1磁気検出部22は、リング磁石21の周囲の磁束密度を検出する。円板磁石41は、ステアリングシャフト1と所定の回転比で連動して回転する。第2磁気検出部42は、円板磁石41の周囲の磁束密度を検出する。演算部50は、第2磁気検出部42が検出した検出値に基づいて第1磁気検出部22が検出した検出値を補正する。また、演算部50は、この補正した検出値と、第2磁気検出部42が検出した検出値と、に基づいてステアリングシャフト1の回転角度を演算する。
この構成により、第1磁気検出部22の検出値に対する円板磁石41の磁束密度の影響を排除するように、当該第1磁気検出部22の検出値が第2磁気検出部42の検出値に基づいて補正される。従って、ステアリングシャフト1の回転角度を誤差なく正確に測定することができる。
また、本実施形態の回転角度検出装置10において、第1磁気検出部22は一対のホール素子A1,A2を有し、第2磁気検出部42は一対のホール素子B1,B2を有する。演算部50は、第1磁気検出部22の一対のホール素子A1,A2のうち少なくとも、円板磁石41側に配置されるホール素子A2の検出値を補正する。
この構成により、対で構成されるホール素子A1,A2,B1,B2によって、リング磁石21及び円板磁石41の回転角度をそれぞれ正確に求めることができる。また、第1磁気検出部22の一対のホール素子A1,A2のうち、円板磁石41の磁場の影響を強く受けるホール素子A2の検出値を補正することで、ステアリングシャフト1の回転角度の検出誤差を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の回転角度検出装置10において、演算部50は、第2磁気検出部42の検出値に基づいて円板磁石41の回転角度θを求める。そして、前記演算部50は、得られた円板磁石41の回転角度θに一定の角度(前記の位相差φ)を加算することで得られた角度(θ+φ)と、ホール素子A2と円板磁石41との間の距離等を考慮した減衰率αを使用して、前記ホール素子A2の検出値の補正を行っている。
この構成により、第1磁気検出部22の検出値から円板磁石41による影響を確実に取り除き、ステアリングシャフト1の回転角度を正確に得ることができる。
次に、図4を参照して上記実施形態の変形例について説明する。なお、変形例において上記実施形態と同一及び類似する構成には、図面に同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図4に示すように、変形例の回転角度検出装置110においては、ホール素子A2は、ホール素子B2と、円板磁石41の回転中心を基準にして180度の位相差を有するように配置される。言い換えれば、ホール素子B2は、前記円板磁石41を挟んでホール素子A2と対向するように配置される。そして、当該ホール素子B2と、前記ホール素子A2と、を結ぶ仮想的な直線を考えた場合に、前記円板磁石41の回転中心が当該仮想直線上に配置される。なお、ホール素子B1は、ホール素子A2と、円板磁石41の回転中心を基準にして90度の角度をなすように配置される。
この変形例においては、位相差φは前述のとおり180度となるので、前述の誤差Eの式、E=α×cos(θ+φ)にφ=180度を代入することで、E=−α×cosθと表すことができる。即ち、φ=180度であるので、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用でき、計算処理を容易なものとすることができる。
即ち、ホール素子B2の検出値であるcosθにαを乗じるだけで誤差Eを求めることができるので、ホール素子A2の補正量の算出のためにθを求める必要もない。本変形例ではこの点に鑑み、補正量計算部53ではθを計算する処理を省略して誤差Eを直接求めることとしており、これにより処理の簡素化を実現できている。
以上に説明したように、この変形例の回転角度検出装置10においては、ホール素子A2はホール素子B2と、円板磁石41の回転中心を基準にして180度の位相差を有するように配置される。
この構成により、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用できるので、例えばホール素子B2の検出値を利用して補正量を容易に算出することができ、演算部50への負担を抑えることができる。
また、変形例の回転角度検出装置10においては、ホール素子B2は、円板磁石41を挟んでホール素子A2と対向する位置に配置される。そして、この対向位置に配置されたホール素子B2と、前記ホール素子A2と、を結ぶ仮想直線上に円板磁石41の回転中心が位置する。
この構成により、リング磁石21の磁場の影響の少ない位置にホール素子B2を配置することができる。また、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用できるので、円板磁石41の角度を求めて位相をずらす必要もなく、ホール素子B2の検出値を利用して容易に補正量を演算することができる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
第1磁気検出部22の一方のホール素子A2の出力だけを補正する構成に代えて、一対のホール素子A1,A2の検出値を双方とも補正するように変更することができる。ただし、計算負荷を抑制しつつ回転角度の検出誤差を効果的に抑制する観点からは、ホール素子A2の検出値のみを補正することが好ましい。
ホール素子B2の位置は、上記変形例のようにホール素子A2との位相差φが180度となる位置に代えて、例えば0度、90度又は270度の位相差をなす位置に配置するように変更することができる。この場合でも、三角関数の加法定理が簡単になる特別な場合を利用して、補正量の演算負荷を減らすことができる。また、円板磁石41の回転中心を基準にしたホール素子B1とホール素子A2との位相差は、0度、90度、180度又は270度のうち任意に選択することができる。
また、上記変形例において、円板磁石41の回転中心は、ホール素子A2とホール素子B2とを結ぶ前記仮想直線上に位置する構成であるが、円板磁石41の回転中心が厳密に前記仮想直線上に位置しなければならないことを意味するものではない。例えば、前記仮想直線から若干ずれた位置に円板磁石41の回転中心を配置することもできる。
また、上記実施形態及び変形例において、ホール素子B1とホール素子B2とは円板磁石41の軸線を中心として厳密に90度の位置で固定される必要はなく、90度から若干ずれた位置にホール素子B1,B2を配置することもできる。
上記実施形態のホール素子A1,A2,B1,B2に代えて、磁気抵抗素子を用いることができる。
上記実施形態のリング磁石21はステアリングシャフト1に直接取り付けられる構成であるが、主歯車31にリング磁石21を取り付ける構成とすることもできる。
本発明の回転角度検出装置は、自動車のステアリングシャフト1の回転を検出する用途のほか、他の様々な回転体の回転角度を検出する場合に適用することができる。
本実施形態の回転角度検出装置の様子を概略的に示した断面図。 演算部の電気的構成の一部を示したブロック図。 ホール素子の検出電圧と回転角度との関係を示したグラフ。 変形例の回転角度検出装置の様子を概略的に示した断面図。
符号の説明
1 ステアリングシャフト(回転体)
10 回転角度検出装置
21 リング磁石(第1磁石)
22 第1磁気検出部
41 円板磁石(第2磁石)
42 第2磁気検出部
50 演算部
52 出力補正部
53 補正量計算部
54 角度計算部
A1 ホール素子(第1磁気検出素子)
A2 ホール素子(第1磁気検出素子、補正対象素子)
B1 ホール素子(第2磁気検出素子)
B2 ホール素子(第2磁気検出素子)

Claims (6)

  1. 回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法において、
    前記回転体と一体的に回転可能な第1磁石の周囲の磁束密度を検出する第1ステップと、
    前記回転体と所定の回転比で連動して回転可能な第2磁石の周囲の磁束密度を検出する第2ステップと、
    前記第2ステップで検出した検出値に基づいて、前記第2磁石によって生じる前記第1ステップの検出値の誤差を補正する第3ステップと、
    前記第2ステップで検出した検出値と、前記第3ステップで補正した検出値と、に基づいて前記回転体の回転角度を算出する第4ステップと、
    を含むことを特徴とする回転角度検出方法。
  2. 回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置において、
    前記回転体と一体的に回転する第1磁石と、
    前記第1磁石の周囲の磁束密度を検出するための第1磁気検出部と、
    前記回転体と所定の回転比で連動して回転する第2磁石と、
    前記第2磁石の周囲の磁束密度を検出するための第2磁気検出部と、
    前記第2磁気検出部が検出した検出値に基づいて前記第1磁気検出部が検出した検出値を補正し、この補正した検出値と、前記第2磁気検出部が検出した前記検出値と、に基づいて前記回転体の回転角度を演算する演算部と、
    を備えることを特徴とする回転角度検出装置。
  3. 請求項2に記載の回転角度検出装置であって、
    前記第1磁気検出部は一対の第1磁気検出素子を有し、
    前記第2磁気検出部は一対の第2磁気検出素子を有し、
    前記演算部は、一対の前記第1磁気検出素子のうち少なくとも、前記第2磁石側に配置される第1磁気検出素子である補正対象素子の検出値を補正することを特徴とする回転角度検出装置。
  4. 請求項3に記載の回転角度検出装置であって、
    前記演算部は、
    前記第2磁気検出部の検出値に基づいて前記第2磁石の回転角度を求め、
    この第2磁石の回転角度に一定の角度を加算又は減算することで得られた角度と、前記補正対象素子と前記第2磁石との間の距離と、を少なくとも考慮して前記補正を行うことを特徴とする回転角度検出装置。
  5. 請求項3又は4に記載の回転角度検出装置であって、
    前記補正対象素子は、前記第2磁気検出素子のうち少なくとも一方と、前記第2磁石の回転中心を基準にして90度の整数倍の位相差を有するように配置されることを特徴とする回転角度検出装置。
  6. 請求項3から5までの何れか一項に記載の回転角度検出装置であって、
    一対の前記第2磁気検出素子のうち一方は、前記第2磁石を挟んで前記補正対象素子と対向する位置に配置され、
    前記第2磁気検出素子の当該一方と、前記補正対象素子と、を結ぶ直線上又はその近傍に前記第2磁石の回転中心が配置されることを特徴とする回転角度検出装置。
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