JP4604992B2 - 回転角度検出装置及び回転角度検出方法 - Google Patents
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Description
図7(a)にその側面構造を示すように、この装置では、上記ホール素子20として、一般によく用いられている横型ホール素子を採用しており、この横型のホール素子20を上記モールドIC24として樹脂モールドしたものを上記ホルダHDの上に立てるかたちで、同ホルダHD上に接着剤等によって接着固定している。なお、ホルダHDにはガイドとなる凸部HDaが設けられており、上記モールドIC24の接着固定に際しては、図7(b)にその平面構造を示すように、この凸部HDaを基準として、2つのモールドIC24が互いに90度の角度をもって配設されるようにしている。また、図7(a)では便宜上、上記磁石26に連結される回転軸27が上記中心軸25を兼ねるかたちで図示している。そして、同図7(a)に示される態様で、磁石26から発せられる磁界が上記ホール素子20に対して正確に入射されるようにホルダHDと磁石26とのギャップが調整されることで、上記回転軸27、ひいては検出対象となる回転軸31の上述した態様での回転角度の検出が可能となる。
・「10ms」などの所定期間間隔。
あるいは、当該回転角度検出装置が例えば車両のスロットルバルブ等の回転角度を検出するものである場合には、
・キースイッチがオン操作されるタイミング。
等々、を採用することができる。
・前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正を、前記横型ホール素子から出力されるホール電圧の前記回転軸の回転角度に対する位相、及びその値の大きさに基づいて行う。
あるいは、請求項13に記載の回転角度検出方法によるように、
・前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正を、前記磁石から磁界が付与されている状態での全ホール電圧の値の大きさに基づいて行う。
等々、といった補正態様を採用するようにすることが望ましい。
が付与されている状態での全ホール電圧の値から各々外乱磁界による影響分を除去する処理をさらに行うようにすることがより望ましい。
はじめに、図1(a)及び(b)を参照して、この回転角度検出装置の構成について詳述する。なお、図1(a)は、この装置の側面構造を示す側面図であり、図1(b)は、この装置の平面構造を示す平面図である。
・磁石(電磁石)200への通電を解除する(ステップS22)。
・A/D変換器113a〜113cなどを通じて、センサ部111から全ホール電圧A〜Cの値を取り込む(ステップS23)。
・全ホール電圧A〜Cの値を、当該演算制御部114自身が内蔵するメモリ(図示略)に格納する(ステップS24)。
・磁石(電磁石)200への通電を再開する(ステップS25)。
すなわち、まず、上記ステップS12の処理においては、上記A/D変換器113a〜113cなどを通じて、センサ部111から全ホール電圧A〜Cの値を取り込む。次いで、ステップS13の処理では、上記取り込まれた全ホール電圧A〜Cの値から、上記外乱磁界DVによる影響分をそれぞれ除去するための処理を行う。具体的には、まず、上記磁石(電磁石)200への通電が解除されたときの全ホール電圧A〜Cの値を当該演算制御部114自身が内蔵するメモリから読み出す。そして、こうして読み出されたホール電圧A〜Cの値を上記取り込まれたホール電圧A〜Cの値から各々減算処理することによってそれらホール電圧A〜Cの上記外乱磁界DVによる影響分を除去する。そして、こうして全ホール電圧A〜Cの値から各々外乱磁界DVによる影響分を除去した上で、次にステップS14及びS15の処理として、上記ホール電圧Cに基づくホール電圧A、Bの値の補正、及びこれら補正されたホール電圧A、Bの値に基づく上記クランク軸の回転角度検出を順次実行する。
(1)縦型ホール素子111a及び111bと、それら縦型ホール素子111a及び111bと共々1つのICチップ100として集積回路化されるかたちで横型ホール素子111cとを有することとした。そして、クランク軸の回転角度の検出に際し、横型ホール素子111cから出力されるホール電圧Cの値に基づいて上記2つの縦型ホール素子111a及び111bから出力されるホール電圧A、Bの値を補正することとした。したがって、ICチップ100及び磁石200の位置関係にずれが生じている場合であれ、より精度の高い回転角度の検出を行うことができるようになる。
・上記半導体基板面Yが上記磁界の変化面Xに対して傾いている場合、その傾き態様が、上記ホール電圧A、B、Cの合成ベクトルのベクトル態様として一義的に反映されることに鑑み、それらホール電圧A、B、Cの値の大きさに基づいて上記縦型ホール素子111a及び111bから出力されるホール電圧A、Bの値を補正するようにしてもよい。このような補正態様では、ホール電圧A、B、Cの値が得られた時点で上記2つの縦型ホール素子111a及び111bから出力されるホール電圧の値を補正することが可能となる。
・縦型ホール素子111a及び111bから出力されるホール電圧A、Bに基づいて上記クランク軸の回転角度を検出するものであれば、同クランク軸の回転角度の検出に際し、「θ=tan−1(A/B)」の演算式を必ずしも用いなくてもよい。
・ホール電圧A〜Cから上記外乱磁界DVによる影響分を除去する処理は、上述の減算処理に限らず、任意である。
・クランク軸の回転角度のほか、スロットルバルブの開度量など、各種回転体の回転角度を検出対象としてもよい。また、変位量を回転角度に変換可能なものであれば、回転体以外の物体を被検出回転体として採用することも可能である。
Claims (15)
- 回転角度の検出対象とする回転軸の回動に伴って回動する磁石から発せられる磁界の変化を90度だけ位相のずれた正弦波信号として感知すべく配置された2つのホール素子を有するセンサ部を備え、前記2つのホール素子から出力されるホール電圧の値に基づいて前記回転軸の回転角度を検出する回転角度検出装置において、
前記センサ部は、ホール効果に基づき半導体基板面に平行な磁界成分を感知する前記2つのホール素子としての縦型ホール素子と、それら2つの縦型ホール素子と共々1つの半導体チップとして集積回路化されるかたちで同半導体基板面に直交する磁界成分を感知する横型ホール素子とを有してなり、前記回転軸の回転角度の検出に際し、前記横型ホール素子から出力されるホール電圧の値に基づいて前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値を補正する
ことを特徴とする回転角度検出装置。 - 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正は、全ホール電圧の処理回路である補正演算部を通じて実行される
請求項1に記載の回転角度検出装置。 - 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正は、前記横型ホール素子から出力されるホール電圧の前記回転軸の回転角度に対する位相、及びその値の大きさに基づいて行われる
請求項2に記載の回転角度検出装置。
- 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正は、前記磁石から磁界が付与されている状態での全ホール電圧の値の大きさに基づいて行われる
請求項2に記載の回転角度検出装置。 - 前記補正演算部は、前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値を補正するにあたり、前記磁石から磁界が付与されている状態での全ホール電圧の値から各々外乱磁界による影響分を除去する処理をさらに行う
請求項2〜4のいずれか一項に記載の回転角度検出装置。 - 前記磁石は電磁石であり、前記補正演算部は、前記電磁石への通電が解除されたときの前記全ホール電圧の値が格納される記憶手段を備えるとともに、該記憶手段に格納される各ホール電圧の値を前記電磁石への通電時にその都度得られる各ホール電圧の値から各々減算処理することによって前記全ホール電圧の前記外乱磁界による影響分を除去するものである
請求項5に記載の回転角度検出装置。 - 前記補正演算部は、前記電磁石への通電が解除されることに基づいて前記記憶手段に格納される各ホール電圧の値を更新する記憶制御を併せて行うものである
請求項6に記載の回転角度検出装置。 - 前記補正演算部は、前記電磁石への通電制御を併せて行うものであり、前記記憶手段に対する記憶制御に必要な時間だけ定期的にその通電状態を解除する
請求項7に記載の回転角度検出装置。 - 前記補正演算部は、前記回転軸の回転角度を「θ」、前記2つの縦型ホール素子の一方のホール電圧Aを「A=sinθ」、前記2つの縦型ホール素子の他方のホール電圧Bを「B=cosθ」とするとき、前記2つの縦型ホール素子によるホール電圧を「θ=tan−1(A/B)」の演算式に基づいて前記回転軸の回動に対してリニアに変化するリニア信号に変換し、この変換された値から前記回転軸の回転角度θを検出するものである
請求項2〜8のいずれか一項に記載の回転角度検出装置。 - 前記補正演算部は、前記センサ部と共々1つの半導体チップとして集積回路化されてなる
請求項2〜9のいずれか一項に記載の回転角度検出装置。 - 回転角度の検出対象とする回転軸の回動に伴って回動する磁石から発せられる磁界の変化を90度だけ位相のずれた正弦波信号として感知すべく配置された2つのホール素子を有するセンサ部を用意し、前記2つのホール素子から出力されるホール電圧の値に基づいて前記回転軸の回転角度を検出する回転角度検出方法において、
前記センサ部として、ホール効果に基づき半導体基板面に平行な磁界成分を感知する前記2つのホール素子としての縦型ホール素子と同半導体基板面に直交する磁界成分を感知する横型ホール素子とが1つの半導体チップとして集積回路化されてなるものを用い、前記回転軸の回転角度の検出に際し、前記横型ホール素子から出力されるホール電圧の値に基づいて前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値を補正する
ことを特徴とする回転角度検出方法。 - 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正は、前記横型ホール素子から出力されるホール電圧の前記回転軸の回転角度に対する位相、及びその値の大きさに基づいて行われる
請求項11に記載の回転角度検出方法。
- 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値の補正は、前記磁石から磁界が付与されている状態での全ホール電圧の値の大きさに基づいて行われる
請求項11に記載の回転角度検出方法。 - 前記2つの縦型ホール素子から出力されるホール電圧の値を補正するにあたり、前記磁石から磁界が付与されている状態での全ホール電圧の値から各々外乱磁界による影響分を除去する処理をさらに行う
請求項11〜13のいずれか一項に記載の回転角度検出方法。 - 前記磁石として電磁石を用い、
a.前記電磁石への通電を解除する第1の処理、及び
b.前記電磁石への通電が解除された状態での全ホール電圧の値を測定する第2の処理、及び
c.前記電磁石への通電を再開する第3の処理、及び
d.前記電磁石への通電が再開された状態での全ホール電圧の値を測定し、該測定した各ホール電圧の値から前記第2の処理にて測定した各ホール電圧の値を各々減算処理することによって前記全ホール電圧の前記外乱磁界による影響分を除去する第4の処理、及び
e.前記第4の処理を通じて得られる前記横型ホール素子に対応するホール電圧の値に基づいて、同じく前記第4の処理を通じて得られる前記2つの縦型ホール素子に対応するホール電圧の値を補正する第5の処理、
を一連の処理として定期的に実行することにより、前記回転軸のその都度の回転角度を検出する
請求項14に記載の回転角度検出方法。
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