JP5049758B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents

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本発明は毛髪処理剤に関する。詳しくは、物理的あるいは化学的処理による損傷や、加齢などにより弱体化し、やせた触感の毛髪に、持続的なハリコシ感と形状保持力、ボリューム感、滑らかさを付与する効果に優れた毛髪処理剤に関する。
毛髪は、日常的な洗髪や、ブラッシング、ドライヤーなどの物理的処理、乾燥、紫外線などの環境ストレスによって、常に損傷を受けている。また、ブリーチ、パーマネントウェーブ、カラーリング、縮毛矯正などの化学的処理によって、毛髪の損傷は著しく進行し、弱体化する。さらに、加齢に伴う髪質の変化は、単に毛髪が細くなるにとどまらず、物理的あるいは化学的処理による損傷を加速させる。このように外的要因により損傷し弱体化した毛髪や、加齢により弱体化した毛髪では、ハリコシ感が低下してやせた触感となり、毛髪の形状保持力が失われる。その結果、日常的なドライヤーによるセットや、パーマネントウェーブによるスタイリングが困難になったり、ボリューム感や滑らかさが失われたりするという問題があった。
そこで、毛髪にハリコシ感や形状保持力を付与する目的で、タンパク質加水分解物やペプチド誘導体が配合された毛髪処理剤が多数提案されている(例えば、特許文献1〜4)。しかしながらこれらは、毛髪にハリコシ感と形状保持力を付与する効果が不十分で、その結果、十分なボリューム感や滑らかさが得られなかったり、一時的には触感などを改善することができても、その持続性が不十分であったりして、十分に満足できるものではなかった。
また、タンパク質加水分解物とカチオン性高分子化合物を併用することにより、毛髪に良好な触感を付与する効果や、ウェーブ形成能をさらに向上できることが報告されているが(例えば、特許文献5)、この場合は、高分子化合物が毛髪表面上に蓄積し、べたつき感やごわつき感などの好ましくない触感を生じるという問題があった。また、効果の持続性が不十分で、毛髪のハリコシ感、形状保持力、ボリューム感、滑らかさの点でも未だ満足できるものではなかった。
特開平10−87444号公報 特開2000−119143号公報 特開2000−290143号公報 特開2003−40727号公報 特開2000−26253号公報
本発明は、損傷や加齢などにより弱体化しやせた触感の毛髪に、ハリコシ感と形状保持力、ボリューム感、滑らかさを付与することができ、しかも効果の持続性に優れた毛髪処理剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、1価または2価の金属塩とセリシン加水分解物を併用することにより、損傷や加齢などにより弱体化しやせた触感の毛髪に、持続的なハリコシ感と形状保持力を付与することができ、もって、ボリューム感や滑らかさが持続して得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、1価または2価の金属イオンとセリシン加水分解物を含有する毛髪処理剤からなることを特徴とする、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤である。
上記毛髪処理剤において、金属イオンが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンからなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましく、マグネシウムイオンであることが特に好ましい。
上記中間処理剤は、さらに、ケラチン分解物を含有することが好ましい。
本発明によれば、損傷や加齢などにより弱体化しやせた触感の毛髪に対し、持続的なハリコシ感と形状保持力、ボリューム感、滑らかさを付与する効果に優れた毛髪処理剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の毛髪処理剤は、1価または2価の金属塩とセリシン加水分解物を含有することを特徴とするものである。絹タンパク質セリシンを部分加水分解して得られるセリシン加水分解物は、毛髪を構成しているタンパク質ケラチンと強固で安定な水素結合を形成することができるため、毛髪にハリコシ感と形状保持力を付与する効果に優れている。このような効果を有するセリシン加水分解物と、1価または2価の金属塩を併用することにより、金属イオンが毛髪を構成しているケラチン分子間の水素結合やイオン結合を部分的に切断し、セリシン加水分解物の毛髪内部への浸透を容易にする。こうして、セリシン加水分解物とケラチンとの結合を大幅に高めることができる。その結果、弱体化しやせた触感の毛髪に、持続的なハリコシ感と形状保持力を付与することができ、もって、ボリューム感や滑らかさを持続して得ることができる。本発明のように、生体への安全性が高く髪へのダメージが小さい金属塩と、セリシン加水分解物を併用し、毛髪に対する効果を相乗的に高める毛髪処理剤は、これまで報告されていない。
本発明において用いられる1価または2価の金属塩は、生体への安全性が高いものである限り特に限定されるものでなく、例えば、ナトリウム、カリウムなどの周期表第1属元素や、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムなどの周期表第2族元素の塩を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、毛髪に対する効果、入手の容易さ、安全性および製剤化した際の安定性の点から、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩が好ましく、カリウム塩またはマグネシウム塩がより好ましく、マグネシウム塩がさらに好ましい。塩としては特に制限されるものでなく、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩などを挙げることができる。なかでも、毛髪に対する効果と製剤化した際の安定性の点から、塩酸塩または硫酸塩が好ましい。特に硫酸塩は、塩酸塩と比較して金属劣化を起こし難いという利点があり、金属製の美容器機を使用する場合には、硫酸塩が好ましく用いられる。本発明においては、塩化マグネシウムまたは硫酸マグネシウムが特に好ましく用いられる。
毛髪処理剤における1価または2価の金属塩の含有量は、0.05〜5重量%であることが好ましく、0.2〜3重量%であることがより好ましい。含有量が0.05重量%未満であると、毛髪に対する効果、具体的には、毛髪を構成しているケラチン分子間の水素結合やイオン結合を部分的に切断して、セリシン加水分解物の毛髪内部への浸透や結合を高める効果が十分に得られない虞がある。含有量が5重量%を超えると、毛髪表面と電気的に結合する金属イオンが多くなり、ごわつき感を生じて毛髪の滑らかさが低下する虞がある。
本発明において用いられるセリシン加水分解物は、繭糸に含まれる天然の絹タンパク質セリシンに由来するもので、蚕繭、生糸などの原料を、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などを使用した酸加水分解法、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどを使用したアルカリ加水分解法、または、微生物や植物由来のプロテアーゼを使用した酵素分解法に付すことにより、原料中のセリシンを部分加水分解して溶出し、得ることができる。これを公知のタンパク質分離精製手法に従って精製することによって、高純度のセリシン加水分解物の水溶液を得ことができる。さらに、熱風乾燥、減圧乾燥、または凍結乾燥などの処理に付して乾燥させ、固体としてもよい。
セリシン加水分解物の重量平均分子量は、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜70,000であることがより好ましく、10,000〜50,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量が1,000未満であると、ペプチド鎖が短いため、分子間の相互作用が弱く毛髪への結合力が小さくなり、毛髪に対する効果、具体的には、ハリコシ感と形状保持力、ボリューム感、滑らかさを付与する効果が十分に得られず、かつその持続性も不十分となる虞がある。重量平均分子量が100,000を超えると、水溶性が低下するため製剤化した際の安定性が低下したり、毛髪内部への浸透が阻害されるため十分な効果が得られなかったりする虞がある。
セリシン加水分解物はさらに、アミノ酸組成としてセリン、スレオニンなど、親水性官能基を有するアミノ酸の割合が20モル%以上であることが好ましい。親水性官能基を有するアミノ酸の割合が20モル%未満であると、水素結合を形成する能力が低下し、毛髪に対する効果が十分に得られない虞がある。
毛髪処理剤におけるセリシン加水分解物の含有量は、求められる使用感に応じて調整することができるが、0.01〜20重量%であることが好ましく、0.05〜10重量%であることがより好ましく、0.1〜5重量%であることがさらに好ましい。含有量が0.01重量%未満であると、ペプチド分子間の相互作用が弱く、毛髪に対する効果が十分に得られない虞がある。含有量が20重量%を超えると、毛髪に塗布した際に、べたつき感やごわつき感などの好ましくない触感を与える虞がある。
本発明の毛髪処理剤は、以上に説明した1価または2価の金属塩とセリシン加水分解物を必須成分として含有するものであるが、本発明の効果を妨げない範囲内で、通常の化粧料などに用いられる他の成分を適宜含有させてもよい。このような任意成分としては、例えば、シリコーン類、多価アルコール類、カチオン界面活性剤類、アミノ酸、ペプチド類、pH調整剤、増粘剤、紫外線吸収剤、香料、色素、防腐剤などを挙げることができる。
なかでも、ペプチド類を含有させると、毛髪の触感、例えば、うるおい感などを調整でき、好ましい。このようなペプチド類としては、例えば、カゼイン分解物、コラーゲン分解物、ケラチン分解物などを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、毛髪を構成しているケラチンとアミノ酸組成が類似しており、補修効果が期待できるという点で、羊毛などに由来するケラチン分解物が好ましい。ケラチン分解物としては、加水分解物、酸化分解物、還元分解物などを挙げることができ、これらは公知の方法により調製することができる。
本発明において任意に用いられるケラチン分解物の重量平均分子量は、300〜3000であることが好ましく、500〜1500であることがより好ましい。また、アミノ酸組成としてシスチンを5モル%以上含有することが好ましい。このようなケラチン分解物として、例えばプロモイスWK−HP(株式会社成和化成製)などの市販品を用いることができる。毛髪処理剤におけるケラチン分解物の含有量は、0.05〜10重量%であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましい。この範囲内でケラチン分解物を含有させることにより、損傷した毛髪を補修し、毛髪の触感をより良好なものにすることができる。
毛髪処理剤のpHは、2.0〜7.0であることが好ましく、4.5〜6.5であることがより好ましい。pHが2.0に満たず酸性側であると、毛髪処理剤が頭皮に付着した際の皮膚刺激が予想されるため実用的でない。pHが7.0を超えてアルカリ性側であると、1価または2価の金属イオンが水酸化物を形成して不溶化する場合があり、毛髪に対する効果が十分に得られない虞がある。さらには、毛髪を構成しているケラチンの加水分解が促進されるなどの悪影響が予想される。
毛髪処理剤のpHを上記範囲に調整するためのpH調整剤としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸などを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
毛髪処理剤の剤型は、毛髪に適用できる性状のものである限り特に限定されるものでなく、例えば、液状、乳状、クリーム状、ジェル状、泡状など種々の剤型とすることができる。
本発明の毛髪処理剤の毛髪への適用は、洗髪の前、中間、後;パーマネントウェーブ処理の前、中間、後;縮毛矯正処理の前、中間、後など、任意の時点で行うことができる。なかでも、パーマネントウェーブや縮毛矯正など還元酸化処理を伴う化学的処理の中間に適用することが、本発明の効果を最大限に発揮させることができ好ましい。ここで、還元酸化処理とは、典型的には、還元剤を含む第1剤(例えば、二浴式パーマネントウェーブ用第1剤、二浴式縮毛矯正用第1剤など)により毛髪中のジスルフィド結合を還元的に切断し、次いで、酸化剤を含む第2剤(例えば、二浴式パーマネントウェーブ用第2剤、二浴式縮毛矯正用第2剤など)によりジスルフィド結合を再形成する処理であるが、第2剤を用いずに空気酸化によりジスルフィド結合を再形成する処理も含まれる。
損傷や加齢などにより弱体化しやせた触感の毛髪では、ハリコシ感と形状保持力が低下している。このような毛髪に対し、通常のパーマネントウェーブや縮毛矯正などの還元酸化処理を行っても、期待通りの髪型に仕上げることができない。このような不具合に対し、弱体化しやせた触感の毛髪を上記第1剤で還元処理した後、本発明の毛髪処理剤で処理し、次いで上記第2剤で酸化処理することにより、または、空気酸化させることにより、毛髪にハリコシ感と形状保持力が付与され、期待通りの髪型に仕上げることができ、しかもその効果を持続して得ることができるようになる。さらに、毛髪にハリコシ感が付与されることにより、髪のボリューム感が向上すると同時に、毛髪のうねりが改善され、滑らかな手触りとなる。すなわち、本発明によれば、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤が提供される。本発明の毛髪の還元酸化処理における中間処理剤は、コールド二浴式、コールド一浴式、加温二浴式、用時調製発熱二浴式などのパーマネントウェーブ処理や、コールド二浴式、加温二浴式などの縮毛矯正処理など、いずれの用法においても用いることができる。
また、パーマネントウェーブ、縮毛矯正以外の毛髪の還元酸化処理としては、例えば、カラーリングやブリーチなどを挙げることができる。
本発明の毛髪処理剤の毛髪への適用方法としては、例えば、毛髪に所定量を塗布し所定時間放置した後、水ですすぐという方法を挙げることができる。
ここで所定量は特に限定されるものでなく、処理すべき毛髪の量に合わせて適宜調整することができるが、例えば、毛髪処理剤が液状である場合には、全頭の毛髪に対し20〜80mlであることが好ましい。
また、放置時間は3〜10分であることが好ましい。またこの時、毛髪処理剤の毛髪内部への浸透をさらに促進させる目的で、加温などの物理的処理を組み合わせても良い。
本発明の毛髪処理剤を毛髪の還元酸化処理、例えば、パーマネントウェーブ処理における中間処理剤として適用する場合は、パーマネントウェーブ処理の常法に従って、パーマネントウェーブ用ロッドに巻きつけた毛髪に二浴式パーマネントウェーブ用第1剤を塗布し、還元処理を行う。その後、水ですすいで第1剤をよく洗い流す。次いで、本発明の毛髪処理剤を毛髪に十分にいきわたるように塗布して所定時間放置する。次いで、常法に従って二浴式パーマネントウェーブ用第2剤を塗布し、酸化処理を行う。その後、水ですすいで本発明の毛髪処理剤および第2剤を洗い流し、パーマネントウェーブ処理を完了するという方法を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜4および比較例1〜3]
表1に示す組成の液状毛髪処理剤を調製した。
表1中のクエン酸の含有量を示す適量とは、毛髪処理剤のpHを6.0に調整するために必要な量であり、精製水の含有量を示す残量とは、合計を100重量%とするために必要な量である。
また、セリシン加水分解物の調製は、以下の方法に従った。すなわち、生糸からなる絹織物を、0.2重量%炭酸ナトリウム水溶液(pH11〜12)に浸漬して95℃にて2時間処理し、セリシンを部分加水分解して抽出した。得られた抽出液を平均孔径0.2μmのフィルターで濾過し、凝集物を除去した後、濾液を逆浸透膜により脱塩し、濃度0.2重量%のセリシン加水分解物精製液を得た。この精製液を、エバポレーターを用いて濃度約2重量%まで濃縮した後、凍結乾燥して、セリシン加水分解物の粉末を得た。得られたセリシン加水分解物の分子量分布は5,000〜70,000、重量平均分子量は30,000で、アミノ酸組成としてセリンを35モル%含有していた。
また、ケラチン分解物としては、プロモイスWK−HP(株式会社成和化成製)を用いた。重量平均分子量は1000で、アミノ酸組成としてシスチンを10モル%含有する、ケラチン加水分解物の粉末である。
得られた毛髪処理剤について、使用試験を行った。試験で用いたハリコシ感の弱い毛髪サンプルの調製とあわせて、以下に示す。
[ハリコシ感の弱い毛髪サンプルの調製]
以下に示す組成1および組成2の薬剤をそれぞれ調製した。組成2の水酸化ナトリウムの含有量を示す適量とは、pHを3.0に調整するために必要な量であり、組成1および組成2の精製水の含有量を示す残量とは、合計を100重量%とするために必要な量である。組成1および組成2の薬剤を、使用直前にそれぞれ2:3の割合で混合し、ブリーチ用処理剤とした。
化学的に処理されていない毛髪(人毛)を用いて、重さ3g、長さ20cmの毛束を作製した。前記ブリーチ用処理剤5mlを毛束に塗布して、60℃で20分間放置した。その後、精製水で1分間すすぎ、ドライヤーにより乾燥させた。このブリーチ処理を3回繰り返し、ハリコシ感の弱い毛髪サンプルを調製した。
組成1
28重量%アンモニア水 4.0(重量%)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
炭酸水素ナトリウム 2.6
EDTA−2Na 0.1
精製水 残量
組成2
35重量%過酸化水素 17.1(重量%)
クエン酸 1.6
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残量
[使用試験1]
ハリコシ感の弱い毛髪サンプルを用いて、重さ0.1g、長さ20cmの毛束を作製した。この毛束を実施例および比較例の毛髪処理剤10mlに30分間浸漬した後、精製水で1分間すすぎ、室温で24時間自然乾燥させて、試験サンプルとした。また、毛髪処理剤のかわりに精製水を用いて同様の処理を行うことにより、対照サンプルを調製した。得られた試験サンプルについて、対照サンプルと比較し、ハリコシ感および滑らかさを評価した。ハリコシ感および滑らかさは、5名のパネラーにより以下の基準で官能評価し、その平均を採用した。
結果を表2に示した。
評価基準
3:対照に比べて非常に良い
2:対照に比べてやや良い
1:対照と同等
0:対照と比べて悪い
実施例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルは、比較例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルおよび対照サンプルと比較して、ハリコシ感および滑らかさが大幅に向上した。
[使用試験2]
ハリコシ感の弱い毛髪サンプルを用いて、重さ0.1g、長さ20cmの毛束を作製した。この毛束を直径1.2cmのパーマネントウェーブ用ロッドに巻き、市販の加温二浴式パーマネントウェーブ剤(シスメール、アロモス株式会社製)の第1剤1mlを塗布して密閉容器中に入れ、45℃の恒温器中に15分間放置した後、精製水で1分間すすいだ。次いで、実施例および比較例の毛髪処理剤1mlをロッド全体に塗布して10分間放置した。次いで、パーマネントウェーブ用第2剤1mlをロッド全体に塗布して密閉容器中に入れ、45℃の恒温器中に10分間放置した後、再び、精製水で1分間すすいだ。
その後、ロッドから毛束をゆっくりとはずし、コイル状にまとまった毛束を得た。得られたコイル状の毛束を平板上に静置し、室温で24時間自然乾燥させて、試験サンプルとした。また、毛髪処理剤のかわりに精製水を用いて同様の処理を行うことにより、対照サンプルを調製した。得られた試験サンプルおよび対照サンプルについて、以下の方法により形状保持力を評価した。
また、形状保持力を評価した後の試験サンプルについて、使用試験1と同様、対照サンプルと比較し、ハリコシ感および滑らかさを評価した。さらに、実施例4および比較例4の毛髪処理剤で処理した試験サンプルならびに対照サンプルについて、以下の方法により、毛髪中のカルシウムおよびマグネシウム量を求めた。毛髪中のカルシウムは、毛髪のごわつき感の原因の1つとして知られている。また、マグネシウムは、保湿効果が高いことで知られ、髪の滑らかさを向上させると考えられる。
結果を表3に示した。
形状保持力
コイル状の毛束の一端を保持して垂直に吊るし、0時間後、24時間後および240時間後の毛束の見かけの長さLw(cm)を測定した。次に毛髪の形状保持力を、下記式により求めた。この値が大きいほど、形状保持力が優れていると判断した。
形状保持力(%)=(L−Lw)÷L×100
ここで、Lは毛束の本来の長さ(20cm)である。
毛髪中のカルシウムおよびマグネシウム量
実施例4および比較例4の毛髪処理剤で処理した試験サンプルならびに対照サンプルをそれぞれ3cmの長さに切断後、0.1gを正確にはかりとり、フタ付チューブに入れた。チューブに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液を15ml添加し、50℃で16時間放置して、毛髪溶解液を得た。毛髪溶解液を純水(純水製造装置MilliQ、日本ミリポア株式会社製)で10倍希釈し、原子吸光測定装置(偏光ゼーマン原子吸光分光光度計Z―8230、株式会社日立製作所製)でカルシウムおよびマグネシウム量を測定した。
対照サンプルのカルシウムおよびマグネシウム量をそれぞれ100%として、実施例4および比較例4の毛髪処理剤で処理した試験サンプルの相対値を求めた。
毛髪処理剤で処理していない対照サンプルでは、240時間後の形状保持力が50%と極めて低く、ウェーブを十分に維持することができなかった。一方、実施例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルの形状保持力は65%以上に向上し、ウェーブが十分に維持されていた。さらに、比較例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルと比べ、ハリコシ感および滑らかさが大幅に向上した。
また、実施例4の毛髪処理剤で処理した試験サンプルでは、ごわつき感の原因の1つとされるカルシウム量が、約70%と著しく減少した。一方、保湿効果の高いマグネシウム量は、約130%と増加した。これより、本発明の毛髪処理剤は、ごわつき感の原因の1つとされるカルシウム量を有意に減少させ、保湿効果の高いマグネシウム量を有意に増加させる効果も有していることが示された。
さらに、目視による観察の結果、実施例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルでは、毛髪処理剤で処理していない対照サンプルや比較例の毛髪処理剤で処理した試験サンプルと比較して、まとまり感やツヤ、ボリューム感も大幅に向上することが確認された。特に、ケラチン加水分解物を含有する実施例4の毛髪処理剤で処理した試験サンプルでは、まとまり感が大幅に向上した。
実施例3および比較例3の毛髪処理剤で処理した試験サンプルならびに対照サンプルの、形状保持力の試験に供して240時間後の状態を図1に示す。
次に、本発明の毛髪処理剤の他の処方例を示す。
[処方例1]液状毛髪処理剤
セリシン加水分解物 1.0(重量%)
精製水 適量
ケラチン加水分解物 0.5
塩化カリウム 1.0
塩化マグネシウム 1.0
クエン酸 0.05
クエン酸ナトリウム 0.02
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(pH6.0)
[処方例2]液状毛髪処理剤
セリシン加水分解物 0.5(重量%)
精製水 適量
ケラチン加水分解物 0.5
硫酸マグネシウム 2.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(pH5.0)
実施例3および比較例3の毛髪処理剤で処理した試験サンプルならびに対照サンプルの、形状保持力の試験に供して240時間後の状態を示す図である。

Claims (4)

  1. 1価または2価の金属イオンとセリシン加水分解物を含有する毛髪処理剤からなることを特徴とする、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤
  2. 金属イオンが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンからなる群より選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の中間処理剤。
  3. 金属イオン、マグネシウムイオンであることを特徴とする、請求項2に記載の中間処理剤。
  4. さらに、ケラチン分解物を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中間処理剤。
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