JP5048534B2 - 信号レベル測定回路及び信号レベル測定装置 - Google Patents
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Description
この従来例では,入力レベルと受信信号品位は夫々次のようにして求められている。先ず入力レベルの測定について説明する。ディジタル放送受信装置を構成する選局回路7には,一般的にAGC付き増幅器が備えられており,この増幅器では出力が常に適正レベルとなるように利得の調整が行なわれている。この制御は,選局回路7において復調された信号を検波することによって得られるAGC電圧によって行なわれているのであるが,このAGC電圧が入力信号の強度に応じて変化することから,このAGC電圧を制御部においてモニタすることで入力レベルが得られる。つまり,制御部では,モニタして得られたアナログデータであるAGC電圧を,A(Analog)/D(Digital)変換器でディジタルデータに変換することによって,このデータから,予め制御部に記憶されているAGC電圧と入力レベルとの変換テーブルなどに基づいて入力レベルが求められるのである。
次に,表示器に表示する受信信号品位として得られる信号対雑音比は,次のようにして求められている。衛星アンテナ3から導入された信号は,選局回路7によって選択されて,復調に適したIF信号に変換されてから復調回路8に送られ,希望チャンネルの放送データが再生される。そして,この放送データはエラー検出・訂正回路9において正しく再生される。制御部では,ここで得られた正しい放送データの中からビット誤り率(BER:Bit Error Rate 以下,BERと記載する。)を抽出し,制御部に予め記憶されている,BERと受信信号品位としての信号対雑音比との相関関係変換テーブル等に基づいて信号対雑音比が算出されるのである。
そして,このように得られた入力レベルと信号対雑音比は,表示手段によって装置に備えられた前面表示器に表示されるのである。
(例えば,特許文献1参照)
この従来例においては,図1から図3に良く示されているように,チューナー回路13から出力されるレベル信号13aとBER信号14aを信号処理回路14で合成し,その結果を表示部18に表示するように構成されており,表示部には,入力レベルばかりでなく,受信信号品位を勘案した情報の表示ができるようになっている。
(例えば,特許文献2参照)
また,特許文献2のように,主にアンテナ直下で使用するのに適するように,電池や充電池などを使ったバッテリー駆動で動作するように構成されたレベルチェッカーにあっては,常に上記ディジタルチューナーモジュールのような消費電力の大きな素子を動作させながら,受信信号品位を調べるために,多くのデータを測定・処理しようとすると,バッテリーの消費が早くなり,予備の電池や充電池をたくさん用意しておく必要があるなど,ユーザーにとっては非常に使い難いものとなってしまうといった問題があった。
そこで本願においては,こうした問題点を解決するためになされたものであり,
その目的は,テレビ放送に適した信号レベル測定回路を提供することにある。
他の目的は,特にディジタル放送に対しては,入力レベルばかりでなく受信信号品の測定ができ,高精度に方向調整が可能な信号レベル測定回路を提供することにある。
他の目的は,ディジタル放送に対しては,信号レベルばかりでなく受信信号品位が一目でわかる信号レベル測定回路を提供することにある。
他の目的は,バッテリー駆動に適した信号レベル測定回路を提供することにある。
他の目的は,省エネルギーな信号レベル測定回路を提供することにある。
他の目的は,上記効果を有した信号レベル測定装置を提供することにある。
他の目的は,屋根上や屋上などの使用において,安全且つ簡単に取扱のできる信号レベル測定装置を提供することにある。
テレビ放送信号の信号レベル測定回路において,
受信回路に入力するテレビ放送信号の信号強度を検出する第1の検出手段と,
該信号強度から前記受信回路の入力レベルに変換するレベル変換手段と,
受信回路に入力するテレビ放送信号の内,受信回路で受信したディジタルテレビ放送信号に対して放送データを検出する第2の検出手段と,
前記第2の検出手段の動作状態を操作する操作手段と,
該操作手段の操作に基づいて,前記第2の検出手段を動作させるか非動作とするかを切換える動作切換手段と,
前記操作手段の操作に基づいて前記第2の検出手段を動作状態にしたときに,該第2の検出手段で得られる放送データの中から受信信号品位を取得する取得手段と,
前記入力レベル若しくは前記受信信号品位を表示器に表示させる表示手段と,
を具備し,
前記取得手段は,前記第2の検出手段で得られる前記放送データの中からビット誤り率と変調誤差率を取得し,加えて,前記変調誤差率を,信号対雑音比に変換する品位変換手段を,具備し,
前記表示手段は,前記信号レベル測定回路を動作させた状態で,前記第2の検出手段が非動作状態のときは,前記表示器に,少なくとも前記入力レベルを表示し,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,前記受信信号品位として,少なくとも,前記ビット誤り率及び前記変調誤差率の一方と,前記信号対雑音比とを表示することを特徴とする。
前記受信信号品位に対する基準値を予め備えると共に,該基準値と前記受信信号品位を比較し,その結果に基づいて,前記受信信号品位が基準値より大きいか小さいかを判定する判定手段,を具備し,
前記表示手段は,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,少なくとも前記受信信号品位に加えて前記判定手段による判定結果を表示することを特徴とする。
前記表示手段は,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,所定時間毎若しくは夫々任意の時間毎に,少なくとも前記入力レベルか前記受信信号品位を,交互に表示することを特徴とする。
テレビ放送信号の信号レベル測定回路において,
受信回路に入力するテレビ放送信号の信号強度を検出する第1の検出手段と,
該信号強度から前記受信回路の入力レベルに変換するレベル変換手段と,
受信回路に入力するテレビ放送信号の内,受信回路で受信したディジタルテレビ放送信号に対して放送データを検出する第2の検出手段と,
前記第2の検出手段の動作状態を操作する操作手段と,
該操作手段の操作に基づいて,前記第2の検出手段を動作させるか非動作とするかを切換える動作切換手段と,
前記操作手段の操作に基づいて前記第2の検出手段を動作状態にしたときに,該第2の検出手段で得られる放送データの中から受信信号品位を取得する取得手段と,
前記入力レベル若しくは前記受信信号品位を表示器に表示させる表示手段と,
を具備し,
前記表示手段は,前記信号レベル測定回路を動作させた状態において,前記第2の検出手段が非動作状態のときは,前記表示器に,少なくとも前記入力レベルを表示し,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,所定時間毎若しくは夫々任意の時間毎に,少なくとも前記入力レベルか前記受信信号品位を,交互に表示することを特徴とする。
このため,請求項1に記載の信号レベル測定装置によれば,アナログ放送及びディジタル放送のレベル測定を行なうことができることは勿論,ディジタル放送の信号に対しては,入力レベルの測定に加え,受信信号品位の測定ができ,高精度なアンテナの方向調整が可能となる。
また,受信信号品位の測定(取得)に用いられる第2の検出手段は,受信信号品位の確認が必要な間だけ,操作手段に対する操作によって動作することから,消費電力の少ない,優れた省エネルギー性を有した信号レベル測定回路を提供できる。
このため,請求項1に記載の信号レベル測定回路によれば,主たる目的である,ディジタル放送受信におけるアンテナの方向調整をより正確に行なうことができるばかりでなく,受信しているディジタル放送信号の品質を,2つの異なる具体的な指数を使って,表示器から直接数値で確認できるようになる。
従って,請求項1に記載の信号レベル測定回路によれば,ディジタル放送受信に対する受信信号の品質の,多面的な評価を行なうことができる,極めて,高性能な信号レベル測定回路を提供できる。
このため,請求項2に記載の信号レベル測定回路によれば,表示器を見るだけで,一目で受信信号品位が基準を満足しているがどうかの確認ができ,利便性がよくなる。
このため,請求項3,4に記載の信号レベル測定回路によれば,入力レベルと受信信号品位の両方のデータの確認を必要とする間だけ,簡単な操作で両方のデータが順次確認ができるので,アンテナの方向調整がより行ないやすくなる。
アンテナの方向調整が極めて正確にでき,しかも,エネルギー消費量の少ない,信号レベル測定装置を提供できるのである。しかも,省エネルギーな設計となっていることによって,この装置をバッテリー駆動にしても,電池を長く使用することができる。つまり,今後,地上アナログ放送から地上ディジタル放送に変更が進み,新しく地上ディジタルアンテナを設置する工事や,既設のアンテナの方向再調整などの工事が増えても,予備の電池や電池パックをたくさん持たなくてもよくなるので,ユーザーにとって効率の良い作業が行なえる利便性の良い信号レベル測定装置を提供できる。
また,このように省エネルギーな構成にすることによって,装置の電源をバッテリー駆動にしても,使用する電池の本数も少なく,若しくは,充電用の電池パックも小型にすることができ,延いては製品の小型化も実現できることから,例えば,アンテナが設置された屋根上や屋上などでも取扱性がよくなり,危険な場所でアンテナのレベル測定や方向調整を容易に行なうことができるのである。
アンテナが設置された屋根上や屋上など,危険な場所でアンテナの方向調整であっても,片手だけでも操作性が良く,作業を安全且つ正確に行なうことができるのである。
図1は本発明に係る地上ディジタル放送システムの一実施形態の構成を示す概念図及び信号レベル測定装置の回路構成を示すブロック図である。図2は他の実施形態の回路構成を示すブロック図である。図3は図1の信号レベル測定装置における電圧モニタの処理ルーチン(タイマ1)を示すフローチャートである。図4は図1の信号レベル測定装置における信号レベル測定処理ルーチンを示すフローチャートである。図5は表示器に表示される項目の一実施形態を示す説明図であり,(a)は入力レベル測定モードにおける表示例であり,入力レベル表示として数値とバーによる表示をした例,(b)は受信信号品位測定モードにおける表示例であり,受信信号品位表示としてC/NとBERを表示した例,(c)は電圧警告表示の例である。
前記UHFアンテナ2で受信した信号は,同軸ケーブル5を介して信号レベル測定装置10に伝送される。
尚,この実施形態の信号レベル測定装置10は,図1における本装置10に備えられた電源スイッチ31の操作に基づいて「ON(入)」,「OFF(切)」の操作が行なわれるように構成されており,本発明の実施形態では,電源「ON」である定常状態において,前記信号経路切換部12は,出力端12a側の経路が選択され,入力されたUHF信号は,前記レベル測定モジュール13に入力されるように設定されている。また,この電源「ON」の操作に伴って,レベル測定モジュール13には,定電圧レギュレーター18を介して,所定の電源電圧が印加され,入力レベルの測定を行なうように構成されており,この状態は,電源「OFF」になるまで維持される。即ち,電源スイッチ31で電源「ON」にしたときの定常状態とは,言い換えれば入力レベルの測定が可能な「入力レベル測定モード」のことである。
この第1の検出手段13で得られたアナログデータである前記検波電圧は,制御部15に入力され,制御部15に備えたA(Analog)/D(Digital)変換器(以下,A/D変換器と記載する。)によりディジタル量に変換される。このデータは,制御部15に予め記憶させておいた,例えば,レベル測定モジュール13の入力レベルに対する検波電圧との関係の変換テーブル等に基づいて,前記レベル測定モジュール13で得られた検波電圧から入力レベルを算出すると共に,筐体6の前面に備えた表示器35に,入力レベルを表示するためのデータとして使用される。
前記レベル測定モジュール13は地上アナログ放送の信号でも地上ディジタル放送の信号でも検出でき,制御部15に,地上アナログ放送と地上ディジタル放送の夫々に対応する換算用の変換テーブル等を備えさせることで,夫々のレベルの測定は可能である。
尚,この変換用テーブルが請求項に記載のレベル変換手段である。また,図1における7は,これらのデータや校正データ等を外部装置から制御部15に取り入れるためのコネクタである。
尚,本発明の表示器35は,LCD(Liquid Crystal Display)から構成されており,このLCDを駆動する回路が請求項に記載の表示手段であり,本発明の実施例では,制御部15に備えられている。
尚,図1における26aは,乾電池26若しくは充電池と装置10の内部回路とを接続するためのコネクタである。
本発明の実施形態におけるこの所定条件とは,電源スイッチ31「ON」の定常状態で,且つ,図1に33で示されるBER測定用のBERボタンを「ON」にしている間といった条件が設定されており,この所定条件の間だけ,定電圧レギュレーター19からディジタルチューナーモジュール23に対して,電源(例えば,DC3.3V)が供給され,ディジタルチューナーモジュール23は,受信信号品位の測定を開始するように構成されている。
本発明の実施形態では,前記所定条件であるBERボタン33を「ON」にする操作方法は,受信信号品位の測定の間だけ,指先などを使ってBERボタン33を押し続ける方法である例を示しているが,この方法であれば,指先をBERボタン33から離せば,ディジタルチューナーモジュール23に対して電源の供給が止まり,受信信号品位の測定が自動的に終了するため,BERボタン33の入れっ放しによる,電池の無駄な消費を無くすことができ,すこぶる都合がよい。
本装置10が乾電池26や充電池専用ならばこの電源入力端子8および電源切換手段9は必要ないのは言うまでもない。このバッテリー専用の信号レベル測定装置20の回路構成のブロック図を図2に示す。
更に,本発明の実施形態では,「入力レベル測定モード」から「受信信号品位測定モード」に切換ると同時に,表示器35には,入力レベルに替わって受信信号品位の表示が行なわれるように構成されている。
また,BERボタン33はその操作の容易性を図るため,装置の筐体6における外周面の位置であって,例えば装置10を片手でもっても,親指などによって簡単に操作ができる位置に備えさせればすこぶる取扱の良い装置となる。
尚,本発明の実施形態では,前記BERボタン33が請求項に記載の操作手段であり,該BERボタン33の操作を判定し,それに伴って前記定電圧レギュレーター19の制御を行なうレギュレーター駆動回路が制御部15に備えられており,該レギュレーター駆動回路が請求項に記載の動作切換手段である。
尚,前記BERとMERのデータを取得する回路が,制御部15に備えた請求項に記載の取得手段であり,前記MERから所定の変換データに基づいて信号対雑音比に変換する回路が,制御部15に備えられた請求項に記載の品位変換手段である。本発明の実施形態においては,前記BERと信号対雑音比が受信信号品位であり,この受信信号品位は,制御部15に備えられた表示器35のLCDを駆動する回路である表示手段によって,操作手段33が操作されている間だけ入力レベル表示に替わって表示器35に表示される。
尚,本発明の実施形態では,受信信号品位としてBER値及び信号対雑音比を測定して表示するように構成した例を示したが,前記ディジタルチューナーモジュール23から得られるデータより求められるものなら,BERだけでも良いし,MERでも良いし,信号対雑音比だけでも良いなど,受信信号品位の表示は,特に実施形態に限定するものではない。
先ず電源スイッチ31を「ON」にすると制御部15において初期化(ステップS10)が行なわれた後に,表示器35に社名や型式等のタイトルを所定時間だけ表示(ステップS11)する。また,同時に,既に説明した通り,レベル測定モジュール13に対して電源が供給される。その後,レベル測定モジュール13の安定化のための所定時間が経過(ステップS12)したなら,ラストステートチャンネル(前回使用時における最後の選択チャンネル。但し,初めて使用する場合は予め設定されたチャンネル)が読み込まれ(ステップS13),表示器35にはこのチャンネル表示がなされる(ステップS14)。そして,レベル測定モジュール13に対しては,選択されたチャンネルに基づいて,PLL回路の発信周波数を制御し(ステップS15),入力されたいくつものUHF信号の中から,希望の1つのチャンネルの信号を選局して中間周波数の信号を取出し,この信号を検波する。本発明の実施形態では,この検波電圧が安定するよう所定時間だけ待機(ステップS16)する。その後,所定時間経過したら検波電圧を検出し,該検出したアナログデータを,制御部15に備えられたA/D変換器によりディジタル量に変換する(ステップS17)。ステップS18からステップS20は,検波電圧と入力レベルとの関係におけるリニアリティーの良い部分を使ってレベル測定するために,例えば検波電圧が所定の値の範囲内となるように,レベル測定モジュール13に備えられた図には示されていないATT(抵抗器:Attnuator)の減衰量を増やしたり減らしたりする制御を行ない,レベル測定モジュール13に最適な入力レベルの信号を入力することによって,正確で安定した検波電圧が得られるような処理をしていることを示しており,制御部15の制御によって自動的に測定レンジが変更される。そして,このようにして得られた検波電圧は,制御部15において,入力レベルとの変換テーブルに基づいてディジタルデータに変換されると共に,表示器35に対して,入力レベル表示42及び数値表示43とバー表示44によって表示される(ステップS21)。このときの表示器35における表示の一実施形態を図5(a)に示す。
また,ステップS22において,所定時間内にキー操作があり,しかもそのキー操作がBERボタン33であれば(ステップS24),ステップS40に移る。ステップS22において,所定時間内にキー操作があり,しかもそのキー操作がチャンネル切換スイッチ32でも,BERボタン33でもなければステップS17に移り処理を行なう。
また,地上ディジタル放送のレベルを測定する場合は,BERボタン33を操作すれば,受信信号品位が表示される(地上アナログ放送の場合は表示されない)ので,地上アナログ放送の信号と間違えることがない。
ところが,上記のような,放送データを取得するためのディジタルチューナーモジュール23は,多量のディジタルデータを扱うと共に,これらのデータに対する高速の処理が必要となるため,その消費電力は大きく,装置10に備えた電池や充電パックの寿命に対して支配的になる。また,小型軽量化のためには電池26の本数も制限されることになる。つまり,レベル測定モジュール13とディジタルチューナーモジュール23を同時に動作させ,入力レベルと受信信号品位を同時に測定し,その結果を表示器35に同時に表示すれば,アンテナの方向調整はより簡単に,素早くできるようになるものの,電池26が極めて早く消費されてしまうことになる。また,これに対応するために,電池の本数を多くしたり,充電パックの容量を大きくしたりすれば,結局,この信号レベル測定装置10が重くなってしまうことになり,使用者に取って,非常に取扱の悪いものになってしまうことになる。特に,屋根上などのアンテナ直下での作業に使う測定装置としては,酷く使いづらいものになってしまう。
しかも,その受信信号品位の測定のための「受信信号品位測定モード」は,受信信号品位の確認が必要な間だけ,操作手段に対する簡単な所定の操作によって,第2の検出手段に対して電源供給がなされることで,初めてデータの取得を開始するように構成されており,消費電力の大きな第2の検出手段は,受信信号品位測定モード以外では非動作とするように構成していることから,電池26若しくは電池パックの消耗のスピードを抑えることができる,エネルギー消費量の小さい信号レベル測定回路を提供できる。
即ち,この信号レベル測定回路を用いて測定装置を構成すれば,極めてエネルギー消費量の小さな信号レベル測定装置を提供できるのである。つまり,今後,地上アナログ放送から地上ディジタル放送に変更が進み,地上ディジタルアンテナの新規設置や,既設のアンテナの方向再調整などの工事が増えても,予備の電池や電池パックをたくさん持たなくても,より多くの測定が長時間にわたってできるようになるので,ユーザーにとって効率の良い作業が行なえる信号レベル測定装置を提供できる。
また,このような省エネルギーな構成にすることによって,使用する電池の本数も少なく,若しくは,充電用の電池パックも小型にすることができ,結果として,製品の小型化も実現できる。
更に,操作手段33もその操作の容易性のため,装置の筐体6における外周面の位置であって,例えば装置10を片手でもっても,親指などによって簡単に操作ができる位置に備えさせていることによって,例えば,アンテナが設置された屋根上や屋上など,危険な場所でアンテナの方向調整であっても,片手だけの操作で安全且つ正確に行なうことができるのである。
本発明の実施形態に示す信号レベル測定回路及び測定装置では,実施例として,地上アナログ放送と地上ディジタル放送用に構成した例を示したが,衛星放送を利用したアナログ放送とディジタル放送用の信号レベル測定回路及び測定装置用として構成してもよく,実施例に限定されるものではない。また,この信号レベル測定回路をテレビ用のチューナーに代表される端末側装置に内蔵してもよい。この場合は,例えば,チューナーの設定を,アンテナのレベル測定モードにしたときに,上記処理が行なえるように構成すればよい。
また,上記実施形態では,受信信号品位としてBERと信号対雑音比を測定する例を示したが,この実施例に限定されるものではない。受信信号品位が分かるなら,BERだけでも良いし,MERでも良いし,信号対雑音比だけでも良い。また,自在に組み合わせても良い。
また,受信信号品位が,所定の値に入っているかいないかを制御部15において判定して,その結果に基づいて,表示器35に対してキャラクタ表示を行なうようにしても良い。これによれば,一目で受信信号品位の確認ができ利便性がよくなる。このときの表示器35における表示例を図5(b)に示しており,本発明の実施例では上段右側の37で示される○×表示であり,受信信号品位が所定のレベル以上であれば○,それ以下である場合は×を表示する。
また,本発明の実施例では,操作手段としてのBERボタン33を操作したときに受信信号品位の測定と表示をおこなうように構成したが,BERボタン33を操作したときは,レベル表示と受信信号品位を,所定時間若しくは任意の時間ごとに交互に測定,表示するように構成しても良い。これによって,一つの操作で両方のデータが順次確認ができるので,アンテナの方向調整がより行ないやすくなる。
また,この測定装置等により得られたデータを,赤外線等を使って例えば携帯電話等に転送できるように構成しても良い。これによって,パソコン等を使って,例えばデータベースの作成が容易にできるようになる。図1に示す38が赤外線送信手段であり,入力レベルや受信信号品位は,制御部15によって制御され,赤外線送信窓39を介して出力される。
Claims (6)
- テレビ放送信号の信号レベル測定回路において,
受信回路に入力するテレビ放送信号の信号強度を検出する第1の検出手段と,
該信号強度から前記受信回路の入力レベルに変換するレベル変換手段と,
受信回路に入力するテレビ放送信号の内,受信回路で受信したディジタルテレビ放送信号に対して放送データを検出する第2の検出手段と,
前記第2の検出手段の動作状態を操作する操作手段と,
該操作手段の操作に基づいて,前記第2の検出手段を動作させるか非動作とするかを切換える動作切換手段と,
前記操作手段の操作に基づいて前記第2の検出手段を動作状態にしたときに,該第2の検出手段で得られる放送データの中から受信信号品位を取得する取得手段と,
前記入力レベル若しくは前記受信信号品位を表示器に表示させる表示手段と,
を具備し,
前記取得手段は,前記第2の検出手段で得られる前記放送データの中からビット誤り率と変調誤差率を取得し,加えて,前記変調誤差率を,信号対雑音比に変換する品位変換手段を,具備し,
前記表示手段は,前記信号レベル測定回路を動作させた状態で,前記第2の検出手段が非動作状態のときは,前記表示器に,少なくとも前記入力レベルを表示し,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,前記受信信号品位として,少なくとも,前記ビット誤り率及び前記変調誤差率の一方と,前記信号対雑音比とを表示することを特徴とする信号レベル測定回路。 - 前記受信信号品位に対する基準値を予め備えると共に,該基準値と前記受信信号品位を比較し,その結果に基づいて,前記受信信号品位が基準値より大きいか小さいかを判定する判定手段,を具備し,
前記表示手段は,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,少なくとも前記受信信号品位に加えて前記判定手段による判定結果を表示することを特徴とする請求項1に記載の信号レベル測定回路。 - 前記表示手段は,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,所定時間毎若しくは夫々任意の時間毎に,少なくとも前記入力レベルか前記受信信号品位を,交互に表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号レベル測定回路。
- テレビ放送信号の信号レベル測定回路において,
受信回路に入力するテレビ放送信号の信号強度を検出する第1の検出手段と,
該信号強度から前記受信回路の入力レベルに変換するレベル変換手段と,
受信回路に入力するテレビ放送信号の内,受信回路で受信したディジタルテレビ放送信号に対して放送データを検出する第2の検出手段と,
前記第2の検出手段の動作状態を操作する操作手段と,
該操作手段の操作に基づいて,前記第2の検出手段を動作させるか非動作とするかを切換える動作切換手段と,
前記操作手段の操作に基づいて前記第2の検出手段を動作状態にしたときに,該第2の検出手段で得られる放送データの中から受信信号品位を取得する取得手段と,
前記入力レベル若しくは前記受信信号品位を表示器に表示させる表示手段と,
を具備し,
前記表示手段は,前記信号レベル測定回路を動作させた状態において,前記第2の検出手段が非動作状態のときは,前記表示器に,少なくとも前記入力レベルを表示し,前記操作手段の操作によって前記第2の検出手段を動作させたときは,前記表示器に,所定時間毎若しくは夫々任意の時間毎に,少なくとも前記入力レベルか前記受信信号品位を,交互に表示することを特徴とする信号レベル測定回路。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の信号レベル測定回路を備えたことを特徴とする信号レベル測定装置。
- 前記操作手段は,装置の外周面からダイレクトに操作可能に備えられていることを特徴とする請求項5に記載の信号レベル測定装置。
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