JP5047531B2 - 画像補間方法及びプログラム - Google Patents
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以下、従来の画像補間方法について説明する。
図1は、1画素においてRかGかBのいずれかの値を出力する単一受光チップを持つカメラから出力される画像データの一例について説明したものである。
図1(a)に示すような、4画素のR、G、Bの配列パタンが基本となる。図中のR、Gr、Gb、Bはそれぞれ、赤、緑、緑、青の強度を示す画素であり、Grは赤と緑だけが存在する行にある緑の画素、Gbは青と緑だけが存在する行にある緑の画素である。図1(a)の基本パタンをタイル状に並べたものが(b)であり、このようなR、G、Bの配列で画像データがカメラから出力される。
図2−R−1は、図1に示すGr画素の位置においてR成分を補間で得ようとした場合に、そのGr画素の周りのRの画素がどのように配置されているかを示した図である。
補間でRを求めようとしている画素をRGr画素と呼ぶこととする。四角は各画素を示しており、太線で示した四角は補間画素であるRGr画素を示している。四角の中の()はRGr画素の座標を(i,j)とした場合の座標を示している。また、四角の中のRはR成分を保持した画素を示している。
RGr画素のR成分は、下記(1)式に示す畳み込みの式に従って得ることができる。
非特許文献1に記載のバイリニア法を用いた補間方法では、g(u,v)は、下記(2)式のようになる。
具体的な式は、図3の(a)の(a−1)に示すように、RGr画素に隣接するRの画素の画素値(図3では、R1とR2と表記)のみで計算され、補間の計算は同図右に記載されているような計算方法で計算される。
非特許文献1記載のキュービック畳み込み法を用いた補間方法では、g(u,v)は、下記(3)式のようになる。
具体的な式は、図4(a)の(a−1)に示すような画素範囲で計算され、補間の計算は同図右に記載されているような計算方法で計算される。
ここで、h(u);u=0,0.5,1,1.5の値は以下の通りである。
h(0)=1
h(0.5)=5/8=0.625
h(1)=0
h(1.5)=−1/8=−0.125
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (4)
これらについても、補間画素値RGr(i,j)を求めたときと同様に、(1)式、(2)式、(3)式、(4)式を使用して、バイリニア法を用いた場合の補間方法と、キュービック畳み込み法を用いた場合の補間方法が得られる。
バイリニア法を用いた場合の具体的な補間方法については、図3の(a)の(a−2)、(a−3)、図3の(c)の(c−1)、(c−2)、(c−3)に示す。
また、キュービック畳み込み法を用いた場合の具体的な補間方法については、図4(a)の(a−2)、(a−3)、図4(c)の(c−1)、(c−2)、(c−3)に示す。
Gの補間方法については、若干異なり、以下、Gの補間方法について説明する。
図1に示すRの位置の補間画素値GR(i,j)、図1に示すBの位置の補間画素値GB(i,j)の画素配置は、図2−G−1、図2−G−2に示す通りであり、Gの画素配置が市松模様状に配置されている。
R、Bの補間に用いた(1)式はGの補間では同様な式となるが、バイリニア法を用いた補間方法の(2)式は、下記(5)式となる。
具体的には、図3の(b)の(b−1)、(b−2)に示すように、図1に示すGR、GB画素に隣接するGの画素の画素値G1、G2、G3、G4のみでGR(i,j)、GB(i,j)は計算される。
また、キュービック畳み込み法を用いた補間方法の(3)式、(4)式は、下記(6)式、(7)式となる。
具体的には、図4(b)の(b−1)、(b−2)に示すような画素範囲で計算され、補間の計算は同図右に記載されているような計算方法で計算される。
Rifman, S.S. et.al.,"Evaluation of Digital Correction Techniques for ERTS Images-Final Report", Report 20634-6003-TU-00 TRW System, California, July 1974.
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、撮像された物体のエッジ近辺の画像において、高い忠実度を持つ画像補間方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前述の画像補間方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
前述の目的を達成するために、本発明の画像補間方法は、1行目が左から緑、赤、2行目が左から青、緑の強度を示す画素からなる2行2列の4画素を基本パタンとし、基本パタンで構成される画像を補間する画像補間方法であって、補間したい色の元の画素の強度をCb、補間後の当該色の補間値をCa、画像データのサンプリング間隔で零点が置かれるSinc関数をSinc(x)、ウィンドウ幅の最大値が1となる凸型の窓関数をWindow(x)、前記ウィンドウ幅のパラメータをαとするとき、下記(1)式、および下記関係式を用いて画像を補間することを特徴とする。
但し、h(x)=Window(x)*Sinc(x)
Window(x)=(Cos[παx])/(1−4[αx] 2 )
Sinc(x)=Sin[πx]/[πx]
赤と青の画素の補間においては、g(u、v)=h(u/2)*h(v/2)、
緑の画素の補間においては、g(u、v)=h((u+v)/2)*h((u−v)/2)
また、本発明は、前述の画像補間方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、撮像された物体のエッジ近辺の画像において、高い忠実度を持って画像を補間することが可能となる。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
前述したように、図1(b)に示す、R、G、Bの配列で画像データがカメラから出力される。
本実施例でも、図2−R−1に示す、補間でRを求めようとしているRGr画素(即ち、図1に示すGr画素の位置において補間でRを求めようとしている画素)のR成分は、下記(8)の畳み込みの式に従って得ることができる。
また、g(u,v)は、Sinc関数に窓関数をかけた関数であり、例えば、下記(9)式のようなものが考えられる。
Gの補間方法については、若干異なり、以下、Gの補間方法に説明する。
R、Bの補間に用いた(8)式はGの補間では同様な式となるが、補間方法の(9)式は、下記(10)式とされる。
即ち、パラメタαが1(α=1)の時で、xが1/2(x=1/2)とき、Window(x)は、下記(11)式に示すように、π/4となり、また、Sinc(x)は2/πとなるため、h(1/2)は1/2となるので、バイリニア法を用いた補間方法と一致する。
したがって、パラメタαの値を変化させると、バイリニア法を用いる方法からキュービック畳み込み法を用いる方法まで、補間方法の性質が連続的に変化する。
特に、パラメタαを0.5(α=0.5)にすると、バイリニア法とキュービック畳み込み法の両方の欠点を緩和した補間方法となる。
図5は、本実施例の画像補間方法を処理手順を示すフローチャートである。
図5(a)は補間結果をユーザが確認しない場合の処理手順であり、図5(b)は補間結果をユーザが確認する場合の処理手順である。
最初に、窓関数のパラメタαを設定し(ステップ101)、次に、R、G、Bそれぞれの成分に対する補間を行う(ステップ102)。
図5(a)では、その後すぐに終了するが、図5(b)では、エッジ付近の画像をユーザが確認し(ステップ103)、良ければ終了し、悪ければ、αを設定し直す。
また、元の画像と畳み込みを行う関数が、パラメタαによりウィンドウ幅が連続的に変えられるため、補間方法の性質を連続的に変化させることができ、再生像におけるエッジ付近の忠実度を画像の性質に応じて選ぶことができるという利点がある。
また、補間方法の性質を、バイリニア法を用いた補間方法からキュービック畳み込み法による補間方法まで連続的に変化させることができるので、再生像におけるエッジ付近の忠実度を画像の性質に応じて選ぶことができるという利点がある。
なお、前述の画像補間方法は、コンピュータに実行させることも可能であり、その場合に、前述の画像補間方法は、コンピュータ内のハードディスクなどに格納されるプログラムを、コンピュータが実行することにより行われる。このプログラムは、CD−ROM、あるいは、ネットワークを介したダウンロードにより供給される。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
Claims (2)
- 1行目が左から緑、赤、2行目が左から青、緑の強度を示す画素からなる2行2列の4画素を基本パタンとし、基本パタンで構成される画像を補間する画像補間方法であって、
補間したい色の元の画素の強度をCb、補間後の当該色の補間値をCa、画像データのサンプリング間隔で零点が置かれるSinc関数をSinc(x)、ウィンドウ幅の最大値が1となる凸型の窓関数をWindow(x)、前記ウィンドウ幅のパラメータをαとするとき、下記(1)式、および下記関係式を用いて画像を補間することを特徴とする画像補間方法。
但し、h(x)=Window(x)*Sinc(x)
Window(x)=(Cos[παx])/(1−4[αx] 2 )
Sinc(x)=Sin[πx]/[πx]
赤と青の画素の補間においては、g(u、v)=h(u/2)*h(v/2)、
緑の画素の補間においては、g(u、v)=h((u+v)/2)*h((u−v)/2) - 請求項1に記載の画像補間方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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