JP5891916B2 - 画像拡大処理装置 - Google Patents
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Description
拡大対象となる原画像を入力する原画像入力部と、
入力した原画像を、所定の画素値をもった画素の配列を示す画像データとして格納する原画像格納用メモリと、
原画像を所定の回転角θだけ回転させることにより得られる回転画像を、原画像格納用メモリに格納されている画像データを用いた補間演算により生成する回転画像演算部と、
生成された回転画像を、所定の画素値をもった画素の配列を示す画像データとして格納する回転画像格納用メモリと、
原画像格納用メモリに格納されている原画像上に、複数画素の配列からなるレンジセルを、少なくとも拡大対象領域がカバーされるように定義し、定義した個々のレンジセルを、順次、着目レンジセルとして抽出するレンジセル抽出部と、
回転画像格納用メモリに格納されている回転画像上に、レンジセルを構成する画素配列よりも大きな画素配列からなるドメインセルを複数組定義し、個々のドメインセルを、順次、着目ドメインセルとして抽出するドメインセル抽出部と、
抽出された着目レンジセルの画素値変動分布と抽出された着目ドメインセルの画素値変動分布との類似度を判定する類似度判定部と、
個々のレンジセルのそれぞれについて、最も高い類似度が得られた最適ドメインセルを特定する情報を格納する判定結果格納部と、
個々のレンジセルを構成する画素配列からなる被置換画素群を、当該レンジセルについての最適ドメインセルを構成する画素の画素値変動分布を参照することにより画素値が決定された、当該最適ドメインセルと同じ大きさの画素配列からなる置換画素群に置換することにより拡大画像を生成するセル合成部と、
セル合成部によって生成された拡大画像に対して、画素値の修正処理を行う修正処理部と、
修正処理部によって修正された拡大画像を出力する拡大画像出力部と、
を設け、
修正処理部が、隣接配置された複数組の置換画素群の境界部分の画素値の不連続性を平滑化するための画像平滑フィルタを作用させる平滑化処理を行う平滑処理部と、置換画素群を構成する画素の画素値を被置換画素群を構成する画素の画素値により近づけるための輝度値調整処理を行う輝度調整部と、を有し、第k回目の平滑化処理および輝度値調整処理が完了した後に、第(k+1)回目の平滑化処理および輝度値調整処理が実行されるように、平滑化処理と輝度値調整処理とを交互に繰り返し実行し、
第k回目の輝度値調整処理では、置換画素群上に定義されたローカル座標系xyで示される位置に配置されている修正後画素値q k (x,y)を、
q k (x,y)=d′(x,y)×α k +q k−1 (ave)
ここで、
d′(x,y)=d(x,y)−d(ave)
α k は所定の輝度変換パラメータ
q k−1 (ave)は、置換画素群についての修正前画素値の平均
d(ave)は、最適ドメインセルの各画素の画素値の平均
d(x,y)は、最適ドメインセルのローカル座標系xyで示される位置
に配置されている画素の画素値
なる演算式によって算出するようにしたものである。
レンジセルをa行b列に配列された画素の集合体によって構成し、
ドメインセルを(M×a)行(M×b)列に配列された画素の集合体によって構成し、
セル合成部が、原画像に対して縦横それぞれM倍の解像度を有する拡大画像を生成するようにしたものである。
レンジセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、a行b列に配置された画素を包含するセル枠を、行方向にa画素ピッチ、列方向にb画素ピッチで移動させることにより、合計(A/a)×(B/b)組のレンジセルを定義するようにしたものである。
レンジセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、a行b列に配置された画素を包含するセル枠を、行方向に1画素ピッチ、列方向に1画素ピッチで移動させることにより、合計(A−a+1)×(B−b+1)組のレンジセルを、相互に部分的な重なりを許して定義し、
セル合成部が、拡大画像を構成する個々の画素の画素値を決定する際に、当該画素位置に複数のレンジセルが重なり合って定義されていた場合には、これら複数のレンジセルのそれぞれについての最適ドメインセルの画素値変動分布を参照した決定処理を行うようにしたものである。
ドメインセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、(M×a)行(M×b)列に配列された画素を包含するセル枠を、行方向に1画素ピッチ、列方向に1画素ピッチで移動させることにより、合計(A−(M×a)+1)×(B−(M×b)+1)組のドメインセルを定義するようにしたものである。
類似度判定部が、着目ドメインセル内の画像を縦横それぞれ1/Mに縮小して縮小ドメインセルを生成し、縮小ドメインセルを構成する個々の画素の画素値と、着目レンジセルを構成する個々の画素の画素値とについて、両者が近づくように輝度変換処理を施し、輝度変換処理後の縮小ドメインセルの個々の画素の画素値と着目レンジセルの個々の画素の画素値とを比較することにより類似度の判定を行うようにしたものである。
類似度判定部が、
着目レンジセルRを構成する個々の画素について、その画素値rの平均であるレンジセル平均値r(ave)を求めるレンジセル平均値算出部と、
着目レンジセルRを構成する個々の画素について、その画素値rとレンジセル平均値r(ave)との差を示す差分値r′を求め、求めた差分値r′を画素値とするレンジセル差分画像R′を生成するレンジセル差分画像生成部と、
着目ドメインセルD内の画像を縦横それぞれ1/Mに縮小して縮小ドメインセルSDを得る縮小処理部と、
縮小ドメインセルSDを構成する個々の画素について、その画素値sdの平均である縮小ドメインセル平均値sd(ave)を求めるドメインセル平均値算出部と、
縮小ドメインセルSDを構成する個々の画素について、その画素値sdと縮小ドメインセル平均値sd(ave)との差を示す差分値sd′を求め、求めた差分値sd′を画素値とする縮小ドメインセル差分画像SD′を生成する縮小ドメインセル差分画像生成部と、
レンジセル差分画像R′内のx行y列目の画素の画素値をr′(x,y)、縮小ドメインセル差分画像SD′内のx行y列目の画素の画素値をsd′(x,y)としたときに、
α=Σx,y [r′(x,y)・sd′(x,y)]/
Σx,y [sd′(x,y)]2
なる式で与えられる輝度変換パラメータαを求める輝度変換パラメータ算出部と、
レンジセル差分画像R′内の各画素の画素値r′(x,y)と、縮小ドメインセル差分画像SD′内の各画素の画素値sd′(x,y)と、輝度変換パラメータαと、に基づいて、
E=Σx,y [r′(x,y)−α・sd′(x,y)]2
なる式で与えられる誤差値Eを求める誤差値算出部と、
を有し、誤差値Eが小さいほど、着目レンジセルの画素値変動分布と着目ドメインセルの画素値変動分布との類似度が高いと判定するようにしたものである。
セル合成部が、置換画素群を構成する(M×a)行(M×b)列の画素配列のうちのx行y列目の画素の画素値q(x,y)を、最適ドメインセルの各画素の画素値の平均をd(ave)、最適ドメインセルのx行y列目の画素の画素値をd(x,y)として、
q(x,y)=(d(x,y)−d(ave))×α+r(ave)
なる式を用いた演算により決定するようにしたものである。
ドメインセル平均値算出部が、縮小ドメインセル平均値sd(ave)を求める機能とともに、ドメインセルDを構成する個々の画素について、その画素値dの平均であるドメインセル平均値d(ave)を求める機能を有し、
判定結果格納部が、個々のレンジセルのそれぞれについて、最も高い類似度が得られた最適ドメインセルを特定するための回転角θおよびセル位置を示す情報とともに、当該最適ドメインセルについての輝度変換パラメータαおよびドメインセル平均値d(ave)、ならびに、レンジセル平均値r(ave)を格納する機能を有し、
セル合成部が、判定結果格納部に格納されている輝度変換パラメータα、ドメインセル平均値d(ave)、レンジセル平均値r(ave)を利用して、画素値q(x,y)を決定するための演算を行うようにしたものである。
回転画像演算部が、回転前の原画像の各画素位置を基準点として、個々の基準点について、回転後の原画像を構成する画素のうちの当該基準点の近傍にある参照画素の画素値を用いた補間演算を行うことにより補間画素値を求め、これら補間画素値を有する各基準点位置に配置された画素の集合体として回転画像の生成を行うようにしたものである。
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像演算部が、基準点の近傍に参照画素が存在しないために当該基準点についての補間画素値を求めることができない場合には、当該基準点位置に配置された画素については画素値の定義を行わず、
ドメインセル抽出部が、一部もしくは全部の画素について画素値の定義が行われていないドメインセルについては、着目ドメインセルとしての抽出を行わないようにしたものである。
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像格納用メモリのサイズが、補間画素値を求めることができる位置に配置された画素のみから構成される回転画像を格納するのに適したサイズとなるように、原画像格納用メモリのサイズよりも小さく設定されているようにしたものである。
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
所定の変動範囲内の回転角θだけ回転させることにより得られる複数通りの回転画像をすべて包摂することが可能な包摂矩形内の画像を収容することができるように、回転画像格納用メモリのサイズが、原画像格納用メモリのサイズよりも大きく設定されており、
回転画像演算部が、基準点の近傍に参照画素が存在しないために当該基準点についての補間画素値を求めることができない場合には、当該基準点位置に配置された画素については画素値の定義を行わず、
ドメインセル抽出部が、一部もしくは全部の画素について画素値の定義が行われていないドメインセルについては、着目ドメインセルとしての抽出を行わないようにしたものである。
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像演算部が、原画像の周囲に当該原画像の複製画像を配置した拡張原画像を作成した上で、当該拡張原画像を利用した補間演算によって、回転画像格納用メモリ内に回転画像を生成する処理を行うようにしたものである。
所定の変動範囲内の回転角θだけ回転させることにより得られる複数通りの回転画像をすべて包摂することが可能な包摂矩形内の画像を収容することができるように、回転画像格納用メモリのサイズが、原画像格納用メモリのサイズよりも大きく設定されているようにしたものである。
原画像の輪郭矩形の外側の上下左右の四方に、それぞれ輪郭矩形の上下左右の辺を複製基準軸として原画像に対して複製基準軸に関して鏡像関係となる複製画像を配置することにより拡張原画像を作成するようにしたものである。
原画像の輪郭矩形の4頂点の各外側近傍の隙間領域に、当該頂点を中心として原画像を180°回転して得られる複製画像を配置することにより拡張原画像を作成するようにしたものである。
判定結果格納部が、個々のレンジセルのそれぞれについて、現段階で最も高い類似度が得られた仮最適ドメインセルに関する情報を格納する格納領域を有し、類似度判定部から特定のレンジセルについての新たな着目ドメインセルに対する類似度の判定結果が得られたときに、当該特定のレンジセルについて現段階で格納されている仮最適ドメインセルについての類似度と新たな着目ドメインセルに対する類似度とを比較し、前者よりも後者の方が高い場合にのみ、前者を後者によって書き換える処理を行い、類似度判定部から全ドメインセルに対する類似度の判定結果が得られた時点で格納されていた仮最適ドメインセルを最終的な最適ドメインセルとするようにしたものである。
原画像入力部が複数の原色プレーンからなるカラー画像を原画像として入力する機能を有し、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ原色プレーンごとの画像データを別個独立して格納する機能を有し、
セル合成部が、原色プレーンごとの拡大画像を別個独立して生成する機能を有し、
拡大画像出力部が、複数の原色プレーンからなるカラー画像を拡大画像として出力する機能を有するようにしたものである。
原画像を拡大して拡大画像を生成するには、原画像に含まれている情報を補間して、その情報量を増やす処理を行う必要がある。図1は、一般的なデジタル画像の拡大処理の原理を示す平面図であり、A×Bの画素配列をもつ原画像Pinを、縦横それぞれ2倍に拡大して、2A×2Bの画素配列をもつ拡大画像Poutを生成した例が示されている。画像拡大処理装置は、入力した原画像Pinに基づいて拡大画像Poutを生成し、これを出力する処理を行うことになる。
続いて、従来から知られているフラクタルを用いた拡大処理の具体的な手順の一例を説明する。ここでは、§1で述べたように、図3に示す原画像Pin上に、合計48組のレンジセルR(2×2の画素配列)を定義するとともに、図4に示すようなドメインセルDを1画素ピッチで縦横にずらした合計117組のドメインセルD(4×4の画素配列)を定義したものとしよう。
r′(x,y)=r(x,y)−r(ave) 式(1)
なる式に基づいて、差分画素値r′(x,y)が算出され、この差分画素値r′(x,y)をもった画素r′(x,y)からなる差分画像R′(i,j)が生成される。この差分画像R′(i,j)は、元の着目レンジセルR(i,j)に含まれる情報から画素値(輝度値)の変動分布のみを取り出した情報を示すものである。
sd′(x,y)=sd(x,y)−sd(ave) 式(2)
なる式に基づいて、差分画素値sd′(x,y)が算出され、この差分画素値sd′(x,y)をもった画素sd′(x,y)からなる差分画像SD′(m,n)が生成される。この差分画像SD′(m,n)は、元の着目ドメインセルD(m,n)を縮小して得られた縮小ドメインセルSD(m,n)に含まれる情報から画素値(輝度値)の変動分布のみを取り出した情報を示すものである。
α=Σx,y [r′(x,y)・sd′(x,y)]/
Σx,y [sd′(x,y)]2 式(3)
なる式で与えられるパラメータであり、比較対象となる両セル内の画素値(輝度値)の変動振幅の差を補正する役割を果たす。一方、誤差値Eは、輝度変換パラメータαを用いて、
E=Σx,y [r′(x,y)−α・sd′(x,y)]2 式(4)
なる式で与えられる値であり、両セル内の画素値(輝度値)の差分二乗誤差の和を示す値である。
q(x,y)=(d(x,y)−d(ave))×α+r(ave) 式(5)
で与えられる。
本発明に係る画像拡大処理は、§2で述べたフラクタルを用いた拡大処理を更に改良するものであり、この改良により、ドメインセルのバリエーションの数を飛躍的に増加させることが可能になる。
X′=X0+(X−X0)・cos θ,
Y′=Y0+(X−X0)・sin θ 式(6)
なる演算式に基づいて、座標値X′,Y′が得られる。したがって、図10に○印で示す各代表点の位置座標は、回転角θを用いた上記式(6)に基づく演算によって決定できる。
続いて、図12の流れ図を参照しながら、本発明に係る画像拡大処理の基本手順を説明する。この基本手順は、専用のプログラムを組み込んだコンピュータによって実行される。
ここでは、図12に示す流れ図におけるステップS16の拡大画像修正処理の詳細について述べる。ここでは、異なる2通りの手法に基づく修正処理を説明する。いずれの修正処理も、ステップS15で生成された拡大画像に対して、画素値を修正する処理という点では共通するが、第1の修正処理は、画素値の不連続性を平滑化する修正処理であり、第2の修正処理は、拡大画像の輝度値を原画像の輝度値に近づける修正処理ということになる。
d′(x,y)=d(x,y)−d(ave) 式(7)
なる式に基づいて、差分画素値d′(x,y)を算出し、この差分画素値d′(x,y)をもった画素d′(x,y)からなる差分画像D′(m,n,θ)を生成する。この差分画像D′(m,n,θ)は、最適ドメインセルD(m,n,θ)に含まれる情報から画素値(輝度値)の変動分布のみを取り出した情報を示すものである。
q′0(x,y)=q0(x,y)−q0(ave) 式(8)
なる式に基づいて、差分画素値q′0(x,y)を算出し、この差分画素値q′0(x,y)をもった画素q′0(x,y)からなる差分画像Q′0(R(i,j))を生成する。この差分画像Q′0(R(i,j))は、置換画素群Q0(R(i,j))に含まれる情報から画素値(輝度値)の変動分布のみを取り出した情報を示すものである。
q(x,y)=(d(x,y)−d(ave))×α+r(ave) 式(5)
なる式で与えられるので、この式(5)と上述した式(8)とをまとめれば、置換画素群Q0(R(i,j))を構成する各画素の画素値q0(x,y)は、
q0(x,y)=d′(x,y)×α0+r(ave) 式(9)
なる式によって算出されたことになる。この式(9)におけるα0は、図6の式(3)で算出される輝度変換パラメータαと同じものであるが、ここでは、第0次拡大画像を得るために用いたパラメータという意味で、第0次輝度変換パラメータα0と呼ぶことにする。
q1(x,y)=d′(x,y)×α1+q0(ave) 式(10)
α1=Σx,y [q′0(x,y)・d′(x,y)]/
Σx,y [d′(x,y)]2 式(11)
なる式によって算出する。ここで、式(10)は、式(9)に準じた式となっており、式(9)のq0(x,y)をq1(x,y)に置き換え、α0をα1に置き換え、r(ave)をq0(ave)に置き換えたものである。同様に、式(11)は、図6に示す式(3)に準じた式となっており、式(3)のr′(x,y)をq′0(x,y)に置き換え、sd′(x,y)をd′(x,y)に置き換えたものである。
qk(x,y)=d′(x,y)×αk+qk−1(ave) 式(12)
αk=Σx,y [q′k(x,y)・d′(x,y)]/
Σx,y [d′(x,y)]2 式(13)
なる一般式によって算出すればよい。
続いて、本発明に係る画像拡大処理装置の基本構成を、図14に示すブロック図を参照しながら説明する。この画像拡大処理装置は、与えられた原画像Pinを拡大して拡大画像Poutを生成する処理を行う装置であり、実際には、コンピュータに専用のプログラムを組み込むことによって構成することができる。もちろん、この図14に各ブロックとして示されている構成要素を、論理素子およびメモリによって構成すれば、この画像拡大処理装置を半導体集積回路として実現することも可能である。
q(x,y)=(d(x,y)−d(ave))×α+r(ave) 式(5)
なる式を用いた演算により、画素値q(x,y)を求める処理を行うことになる。
α=Σx,y [r′(x,y)・sd′(x,y)]/
Σx,y [sd′(x,y)]2 式(3)
なる式で与えられる輝度変換パラメータαを求める処理を行う。
E=Σx,y [r′(x,y)−α・sd′(x,y)]2 式(4)
なる式で与えられる誤差値Eを求める処理を行う。ここで、この誤差値Eが小さいほど、着目レンジセルR(i,j)の画素値変動分布と着目ドメインセルD(m,n,θ)の画素値変動分布との類似度が高い、との判定結果を示すことになる。
図14に示す画像拡大処理装置において、回転画像演算部30は、原画像格納用メモリ20内に格納されている原画像Pinを回転角θだけ回転させて回転画像P(θ)を生成し、これを回転画像格納用メモリ40に格納する処理を行う。この場合、原画像Pinが、たとえば、魚眼レンズなどで撮影された円形の画像であった場合、回転画像P(θ)も円形の画像になるので、画像の輪郭形状が変化することはない。しかしながら、一般的な用途で利用されるデジタル画像は、通常、矩形の輪郭をもった画像であり、原画像Pinも回転画像P(θ)も矩形画像となるのが一般的である。
ここでは、これまで述べてきた種々の実施例についての変形例をいくつか述べておく。
図3では、A行B列の画素配列からなる原画像上において、a行b列に配置された画素を包含するセル枠を、行方向にa画素ピッチ、列方向にb画素ピッチで移動させることにより、合計(A/a)×(B/b)組のレンジセルRを定義した例を示した。このような方法では、原画像Pinの全体をカバーし、かつ、相互に重なり合わない複数のレンジセル群の定義が可能になる。
これまで述べてきた実施例では、原画像Pinが単一のプレーンからなるモノクロ画像であり、得られる拡大画像Poutも単一のプレーンからなるモノクロ画像になる例を述べたが、本発明は、カラー画像についても同様に適用可能である。一般に、カラー画像は、複数の原色(たとえば、R,G,Bの3色)から構成され、複数の原色プレーンの集合体として表現される。そこで、カラー画像を取り扱う場合には、図14に示す構成において、原画像入力部10に、複数の原色プレーンからなるカラー画像を原画像Pinとして入力する機能をもたせ、原画像格納用メモリ20および回転画像格納用メモリ40に、それぞれ原色プレーンごとの画像データを別個独立して格納する機能をもたせ、セル合成部70に、原色プレーンごとの拡大画像を別個独立して生成する機能をもたせ、拡大画像出力部110に、複数の原色プレーンからなるカラー画像を拡大画像として出力する機能をもたせるようにすればよい。
図8では、抽出した着目ドメインセルD(m,n)に対して、画素の配置転換を行うことによりバリエーションを増やす例を示したが、本発明においても、このような画素の配置転換を行い、バリエーションを更に増やすようにしてもかまわない。すなわち、特定の回転角θだけ回転した回転画像P(θ)の特定の位置から、ドメインセルD(m,n,θ)を抽出したら、抽出したドメインセルD(m,n,θ)について、画素の配置転換を行えば、位置を示すパラメータm,nによるバリエーション、回転角θによるバリエーションに、更に、画素の配置転換によるバリエーションを加えることができる。
これまで述べた実施例では、縦横ともにM倍の拡大画像を得る例を示したが、本発明を実施する上では、拡大率は必ずしも縦横等倍である必要はない。たとえば、縦U倍、横V倍の拡大画像を生成するのであれば、a行b列の画素配列からなるレンジセルRに対して、(U×a)行(V×b)列の画素配列からなるドメインセルDを定義するようにすればよい。
最後に、本発明に係る実施例の具体的な効果を示しておく。図19は、画像変換の品質評価に用いられる式を示す図である。一般に、何らかの方法で変換された画像の品質を客観的に評価するための数値のひとつとして、PSNR(Peak Signal-to-Noise Ratio)なる値が知られている。このPSNR値は、図19の式(14)で定義されるMSEなる値を用いて、式(15)によって定義される。ここで、f(i,j)は、原画像のi行j列目の画素の画素値、f′(i,j)は、変換後の画像のi行j列目の画素の画素値、uは、各画像の縦方向サイズ、vは、各画像の横方向サイズである。このPSNR値が大きいほど、変換後の画像の品質は高いとされている。
20:原画像格納用メモリ
30:回転画像演算部
40:回転画像格納用メモリ
50:レンジセル抽出部
60:ドメインセル抽出部
70:セル合成部
71:拡大画像格納用メモリ
80:判定結果格納部
90:類似度判定部
91:縮小処理部
92:レンジセル平均値算出部
93:ドメインセル平均値算出部
94:レンジセル差分画像生成部
95:縮小ドメインセル差分画像生成部
96:輝度変換パラメータ算出部
97:誤差値算出部
100:修正処理部
101:平滑処理部
102:輝度調整部
110:拡大画像出力部
A:原画像Pinの縦方向サイズ(画素配列の総行数)
a:レンジセルの縦方向サイズ(画素配列の総行数)
a5〜a8:画素の配置転換軸
B:原画像Pinの横方向サイズ(画素配列の総列数)
b:レンジセルの横方向サイズ(画素配列の総列数)
C:回転画像格納用メモリに格納される画像の輪郭矩形
D(m,n):ドメインセル
D′(m,n):ドメインセルの差分画像
D(m,n,θ):ドメインセル(角度θだけ回転させた回転画像から得られたもの)
D1〜D8:ドメインセル(画素の配置転換を行ったものを含む)
d(x,y):ドメインセルの各画素/その画素値
d′(x,y):ドメインセルの差分画像の各画素/その画素値
d(ave):ドメインセル平均値(ドメインセルの各画素の画素値の平均値)
E:誤差値
F:線形補間ライン
f(i,j):原画像の画素値
f′(i,j):変換後の画像の画素値
G,G(X0,Y0):回転中心点
H:水平基準線
i:レンジセルの縦位置を示すパラメータ
j:レンジセルの横位置を示すパラメータ
k:輝度調整処理の回数を示すパラメータ
L:回転画像の基準線
L1〜L4:複製基準軸
M:拡大倍率/
m:ドメインセルの縦位置を示すパラメータ
n:ドメインセルの横位置を示すパラメータ
O:XY座標系の原点
P1〜P16:原画像上の既存画素
Pa〜Pd:原画像上の既存画素
Pin:原画像(入力画像)
Pin(0):原画像(複製の元になる画像)
Pin(1)〜Pin(8):原画像の複製画像
Pout:拡大画像(出力画像)
P(X,Y):座標点
P′(X,Y):回転後の座標点
P(θ):回転画像
Q,Qc,Qd:補間画素
Q(R(i,j)):置換画素群
Q0(R(i,j)):第0次置換画素群
Q′0(R(i,j)):第0次置換画素群の差分画像
q(x,y):置換画素群を構成する各画素/その画素値
q0(x,y):第0次置換画素群を構成する各画素/その画素値
q1(x,y):第1次置換画素群を構成する各画素/その画素値
qk(x,y):第k次置換画素群を構成する各画素/その画素値
q′0(x,y):第0次置換画素群の差分画像を構成する各画素/その画素値
q0(ave):第0次置換画素群を構成する各画素の画素値の平均値
qk(ave):第k次置換画素群を構成する各画素の画素値の平均値
q′k(x,y):第k次置換画素群の差分画像を構成する各画素/その画素値
R(i,j):レンジセル/被置換画素群
R′(i,j):レンジセルの差分画像
r(x,y):レンジセルの各画素/その画素値
r(ave):レンジセル平均値(レンジセルの各画素の画素値の平均値)
r′(x,y):レンジセル差分画像の各画素/その画素値
S1〜S17:流れ図の各ステップ
SD(m,n):縮小ドメインセル
SD′(m,n):縮小ドメインセル差分画像
sd(x,y):縮小ドメインセルの各画素/その画素値
sd′(x,y):縮小ドメインセル差分画像の各画素/その画素値
sd(ave):縮小ドメインセル平均値(縮小ドメインセルの各画素の画素値の平均値)
T1〜T6:各手順
u:画像の縦方向サイズ(画素配列の総行数)
V5〜V8:原画像の輪郭を構成する矩形の頂点
v:画像の横方向サイズ(画素配列の列行数)
X:XY座標系の座標軸/座標値
X0,X′:XY座標系の座標値
x:セル内のローカル座標系の座標値(セル内の画素の縦位置を示すパラメータ)
Y:XY座標系の座標軸/座標値
Y0,Y′:XY座標系の座標値
y:セル内のローカル座標系の座標値(セル内の画素の横位置を示すパラメータ)
Z:拡張原画像
α:輝度変換パラメータ
α0:第0次輝度変換パラメータ
α1:第1次輝度変換パラメータ
αk:第k次輝度変換パラメータ
θ:回転角
Claims (21)
- 原画像を拡大して拡大画像を生成する処理を行う画像拡大処理装置であって、
拡大対象となる原画像を入力する原画像入力部と、
入力した原画像を、所定の画素値をもった画素の配列を示す画像データとして格納する原画像格納用メモリと、
前記原画像を所定の回転角θだけ回転させることにより得られる回転画像を、前記原画像格納用メモリに格納されている画像データを用いた補間演算により生成する回転画像演算部と、
生成された回転画像を、所定の画素値をもった画素の配列を示す画像データとして格納する回転画像格納用メモリと、
前記原画像格納用メモリに格納されている原画像上に、複数画素の配列からなるレンジセルを、少なくとも拡大対象領域がカバーされるように定義し、定義した個々のレンジセルを、順次、着目レンジセルとして抽出するレンジセル抽出部と、
前記回転画像格納用メモリに格納されている回転画像上に、前記レンジセルを構成する画素配列よりも大きな画素配列からなるドメインセルを複数組定義し、個々のドメインセルを、順次、着目ドメインセルとして抽出するドメインセル抽出部と、
抽出された着目レンジセルの画素値変動分布と抽出された着目ドメインセルの画素値変動分布との類似度を判定する類似度判定部と、
個々のレンジセルのそれぞれについて、最も高い類似度が得られた最適ドメインセルを特定する情報を格納する判定結果格納部と、
個々のレンジセルを構成する画素配列からなる被置換画素群を、当該レンジセルについての最適ドメインセルを構成する画素の画素値変動分布を参照することにより画素値が決定された、当該最適ドメインセルと同じ大きさの画素配列からなる置換画素群に置換することにより拡大画像を生成するセル合成部と、
前記セル合成部によって生成された拡大画像に対して、画素値の修正処理を行う修正処理部と、
前記修正処理部によって修正された拡大画像を出力する拡大画像出力部と、
を備え、
前記修正処理部が、隣接配置された複数組の置換画素群の境界部分の画素値の不連続性を平滑化するための画像平滑フィルタを作用させる平滑化処理を行う平滑処理部と、置換画素群を構成する画素の画素値を被置換画素群を構成する画素の画素値により近づけるための輝度値調整処理を行う輝度調整部と、を有し、第k回目の平滑化処理および輝度値調整処理が完了した後に、第(k+1)回目の平滑化処理および輝度値調整処理が実行されるように、前記平滑化処理と前記輝度値調整処理とを交互に繰り返し実行し、
第k回目の輝度値調整処理では、置換画素群上に定義されたローカル座標系xyで示される位置に配置されている修正後画素値q k (x,y)を、
q k (x,y)=d′(x,y)×α k +q k−1 (ave)
ここで、
d′(x,y)=d(x,y)−d(ave)
α k は所定の輝度変換パラメータ
q k−1 (ave)は、置換画素群についての修正前画素値の平均
d(ave)は、最適ドメインセルの各画素の画素値の平均
d(x,y)は、最適ドメインセルのローカル座標系xyで示される位置
に配置されている画素の画素値
なる演算式によって算出することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項1に記載の画像拡大処理装置において、
レンジセルをa行b列に配列された画素の集合体によって構成し、
ドメインセルを(M×a)行(M×b)列に配列された画素の集合体によって構成し、
セル合成部が、原画像に対して縦横それぞれM倍の解像度を有する拡大画像を生成することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項2に記載の画像拡大処理装置において、
レンジセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、a行b列に配置された画素を包含するセル枠を、行方向にa画素ピッチ、列方向にb画素ピッチで移動させることにより、合計(A/a)×(B/b)組のレンジセルを定義することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項2に記載の画像拡大処理装置において、
レンジセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、a行b列に配置された画素を包含するセル枠を、行方向に1画素ピッチ、列方向に1画素ピッチで移動させることにより、合計(A−a+1)×(B−b+1)組のレンジセルを、相互に部分的な重なりを許して定義し、
セル合成部が、拡大画像を構成する個々の画素の画素値を決定する際に、当該画素位置に複数のレンジセルが重なり合って定義されていた場合には、これら複数のレンジセルのそれぞれについての最適ドメインセルの画素値変動分布を参照した決定処理を行うことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項2〜4のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
ドメインセル抽出部が、A行B列の画素配列からなる原画像上において、(M×a)行(M×b)列に配列された画素を包含するセル枠を、行方向に1画素ピッチ、列方向に1画素ピッチで移動させることにより、合計(A−(M×a)+1)×(B−(M×b)+1)組のドメインセルを定義することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項2〜5のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
類似度判定部が、着目ドメインセル内の画像を縦横それぞれ1/Mに縮小して縮小ドメインセルを生成し、前記縮小ドメインセルを構成する個々の画素の画素値と、着目レンジセルを構成する個々の画素の画素値とについて、両者が近づくように輝度変換処理を施し、輝度変換処理後の前記縮小ドメインセルの個々の画素の画素値と前記着目レンジセルの個々の画素の画素値とを比較することにより類似度の判定を行うことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項2〜5のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
類似度判定部が、
着目レンジセルRを構成する個々の画素について、その画素値rの平均であるレンジセル平均値r(ave)を求めるレンジセル平均値算出部と、
前記着目レンジセルRを構成する個々の画素について、その画素値rと前記レンジセル平均値r(ave)との差を示す差分値r′を求め、求めた差分値r′を画素値とするレンジセル差分画像R′を生成するレンジセル差分画像生成部と、
着目ドメインセルD内の画像を縦横それぞれ1/Mに縮小して縮小ドメインセルSDを得る縮小処理部と、
前記縮小ドメインセルSDを構成する個々の画素について、その画素値sdの平均である縮小ドメインセル平均値sd(ave)を求めるドメインセル平均値算出部と、
前記縮小ドメインセルSDを構成する個々の画素について、その画素値sdと前記縮小ドメインセル平均値sd(ave)との差を示す差分値sd′を求め、求めた差分値sd′を画素値とする縮小ドメインセル差分画像SD′を生成する縮小ドメインセル差分画像生成部と、
前記レンジセル差分画像R′内のx行y列目の画素の画素値をr′(x,y)、前記縮小ドメインセル差分画像SD′内のx行y列目の画素の画素値をsd′(x,y)としたときに、
α=Σx,y [r′(x,y)・sd′(x,y)]/
Σx,y [sd′(x,y)]2
なる式で与えられる輝度変換パラメータαを求める輝度変換パラメータ算出部と、
前記レンジセル差分画像R′内の各画素の画素値r′(x,y)と、前記縮小ドメインセル差分画像SD′内の各画素の画素値sd′(x,y)と、前記輝度変換パラメータαと、に基づいて、
E=Σx,y [r′(x,y)−α・sd′(x,y)]2
なる式で与えられる誤差値Eを求める誤差値算出部と、
を有し、前記誤差値Eが小さいほど、着目レンジセルの画素値変動分布と着目ドメインセルの画素値変動分布との類似度が高いと判定することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項7に記載の画像拡大処理装置において、
セル合成部が、置換画素群を構成する(M×a)行(M×b)列の画素配列のうちのx行y列目の画素の画素値q(x,y)を、最適ドメインセルの各画素の画素値の平均をd(ave)、最適ドメインセルのx行y列目の画素の画素値をd(x,y)として、
q(x,y)=(d(x,y)−d(ave))×α+r(ave)
なる式を用いた演算により決定することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項8に記載の画像拡大処理装置において、
ドメインセル平均値算出部が、縮小ドメインセル平均値sd(ave)を求める機能とともに、ドメインセルDを構成する個々の画素について、その画素値dの平均であるドメインセル平均値d(ave)を求める機能を有し、
判定結果格納部が、個々のレンジセルのそれぞれについて、最も高い類似度が得られた最適ドメインセルを特定するための回転角θおよびセル位置を示す情報とともに、当該最適ドメインセルについての輝度変換パラメータαおよびドメインセル平均値d(ave)、ならびに、レンジセル平均値r(ave)を格納する機能を有し、
セル合成部が、前記判定結果格納部に格納されている輝度変換パラメータα、ドメインセル平均値d(ave)、レンジセル平均値r(ave)を利用して、画素値q(x,y)を決定するための演算を行うことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
回転画像演算部が、回転前の原画像の各画素位置を基準点として、個々の基準点について、回転後の原画像を構成する画素のうちの当該基準点の近傍にある参照画素の画素値を用いた補間演算を行うことにより補間画素値を求め、これら補間画素値を有する各基準点位置に配置された画素の集合体として回転画像の生成を行うことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項10に記載の画像拡大処理装置において、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像演算部が、基準点の近傍に参照画素が存在しないために当該基準点についての補間画素値を求めることができない場合には、当該基準点位置に配置された画素については画素値の定義を行わず、
ドメインセル抽出部が、一部もしくは全部の画素について画素値の定義が行われていないドメインセルについては、着目ドメインセルとしての抽出を行わないことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項10に記載の画像拡大処理装置において、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像格納用メモリのサイズが、補間画素値を求めることができる位置に配置された画素のみから構成される回転画像を格納するのに適したサイズとなるように、原画像格納用メモリのサイズよりも小さく設定されていることを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項10に記載の画像拡大処理装置において、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
所定の変動範囲内の回転角θだけ回転させることにより得られる複数通りの回転画像をすべて包摂することが可能な包摂矩形内の画像を収容することができるように、回転画像格納用メモリのサイズが、原画像格納用メモリのサイズよりも大きく設定されており、
回転画像演算部が、基準点の近傍に参照画素が存在しないために当該基準点についての補間画素値を求めることができない場合には、当該基準点位置に配置された画素については画素値の定義を行わず、
ドメインセル抽出部が、一部もしくは全部の画素について画素値の定義が行われていないドメインセルについては、着目ドメインセルとしての抽出を行わないことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項10に記載の画像拡大処理装置において、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ矩形画像の画像データを格納する機能を有し、
回転画像演算部が、原画像の周囲に当該原画像の複製画像を配置した拡張原画像を作成した上で、当該拡張原画像を利用した補間演算によって、回転画像格納用メモリ内に回転画像を生成する処理を行うことを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項14に記載の画像拡大処理装置において、
所定の変動範囲内の回転角θだけ回転させることにより得られる複数通りの回転画像をすべて包摂することが可能な包摂矩形内の画像を収容することができるように、回転画像格納用メモリのサイズが、原画像格納用メモリのサイズよりも大きく設定されていることを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項14または15に記載の画像拡大処理装置において、
原画像の輪郭矩形の外側の上下左右の四方に、それぞれ前記輪郭矩形の上下左右の辺を複製基準軸として前記原画像に対して前記複製基準軸に関して鏡像関係となる複製画像を配置することにより拡張原画像を作成することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項16に記載の画像拡大処理装置において、
原画像の輪郭矩形の4頂点の各外側近傍の隙間領域に、当該頂点を中心として前記原画像を180°回転して得られる複製画像を配置することにより拡張原画像を作成することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項1〜17のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
判定結果格納部が、個々のレンジセルのそれぞれについて、現段階で最も高い類似度が得られた仮最適ドメインセルに関する情報を格納する格納領域を有し、類似度判定部から特定のレンジセルについての新たな着目ドメインセルに対する類似度の判定結果が得られたときに、当該特定のレンジセルについて現段階で格納されている仮最適ドメインセルについての類似度と前記新たな着目ドメインセルに対する類似度とを比較し、前者よりも後者の方が高い場合にのみ、前者を後者によって書き換える処理を行い、類似度判定部から全ドメインセルに対する類似度の判定結果が得られた時点で格納されていた仮最適ドメインセルを最終的な最適ドメインセルとすることを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項1〜18のいずれかに記載の画像拡大処理装置において、
原画像入力部が複数の原色プレーンからなるカラー画像を原画像として入力する機能を有し、
原画像格納用メモリおよび回転画像格納用メモリが、それぞれ原色プレーンごとの画像データを別個独立して格納する機能を有し、
セル合成部が、原色プレーンごとの拡大画像を別個独立して生成する機能を有し、
拡大画像出力部が、複数の原色プレーンからなるカラー画像を拡大画像として出力する機能を有することを特徴とする画像拡大処理装置。 - 請求項1〜19のいずれかに記載の画像拡大処理装置としてコンピュータを機能させるプログラム。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の画像拡大処理装置として機能する論理素子およびメモリが組み込まれた半導体集積回路。
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