JP2000308056A - 画像圧縮装置 - Google Patents

画像圧縮装置

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JP2000308056A
JP2000308056A JP10951399A JP10951399A JP2000308056A JP 2000308056 A JP2000308056 A JP 2000308056A JP 10951399 A JP10951399 A JP 10951399A JP 10951399 A JP10951399 A JP 10951399A JP 2000308056 A JP2000308056 A JP 2000308056A
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JP10951399A
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Hideki Yamauchi
英樹 山内
Yoshinori Takeuchi
良典 武内
Masaharu Imai
正治 今井
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/001Model-based coding, e.g. wire frame

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  • Multimedia (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模が小さく、高速で処理できる効率の
よいフラクタル画像符号化を用いた画像圧縮装置を提供
する。 【解決手段】 画像圧縮装置1000では、入力された
画像データをレンジブロックおよびドメインブロックに
分割し、クラス化演算部1006において、画像の特徴
に基づきクラス化処理をおこなってクラス別に分類す
る。レンジ・ドメインマッチング部1012では、同一
のクラスに属するレンジデータがそれぞれメモリSRA
M(1)〜SRAM(n)に格納された後、これらレン
ジブロックと同一のクラスに属し、かつ、共通に与えら
れるドメインブロックデータとの比較演算が、プロセッ
サエレメントPE(1)〜PE(n)で並列に行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像圧縮処理を行
なう半導体集積回路装置を備えた画像圧縮装置に関し、
より特定的には、フラクタル画像符号化方式を用いた画
像圧縮装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】フラクタル画像圧縮は、画像内に存在す
る自己相似度を抽出し、その相似情報を表わすアフィン
変換のパラメータを用いて画像の符号化を行なう方式で
ある。その復号処理においては、原理的には任意の画像
を原画像とし、符号化の逆の過程に相当するアフィン変
換の反復処理を行なうことで画像の再生を行なう。
【0003】フラクタル画像圧縮の特徴は、JPEG
(Joint Photographic Coding Experts Group)方式に
匹敵するほどの圧縮率と再現性を持つということに加え
て、さらに、JPEG方式で現われるブロックノイズや
モスキートノイズが発生しないということである。ま
た、フラクタル画像圧縮では、画像を拡大した際におい
ても高品質な画像を得られるという優れた性質がある。
【0004】[フラクタル画像符号化の原理]フラクタ
ル画像は、M.F.バーンスレイ(M.F.Barnsley)が、
文献 M.F.Barnsley,"Fractals Everywhere",AK Pwters
(1993)において提案した反復関数系(IFS:Iterated
Function System)に基づいて、A.E.ジャックイン
(A.E.Jacquin)により、文献 A.E.Jacquin, "Fractal Im
age Coding:A Review", Proc IEEE, Vol.81,No.10,Oc
t.,pp1451-1465(1993)において自然画像への応用が行な
われた。
【0005】このような応用は、任意の初期画像に対し
て縮小変換を反復的に施して得られる画像が、原画像に
近い画像に収束するという原理に基づいている。つま
り、フラクタル画像符号化においては、符号化は、原画
像に対して適切な縮小変換の組を探索することであり、
復号化は縮小変換を繰返すことにより行なわれる。
【0006】[反復関数系の原理]原画像μに対して復
号処理により再生される画像νとの関係を以下に考察す
る。ここで、原画像μに対する変換をω(μ)で表わ
し、原画像μと再生画像νの間の距離、言換えると、後
に説明するようなそれらの相違の度合いを表わすものを
距離d(μ,ν)とする。
【0007】ここで、任意の原画像μおよび再生画像ν
に対して、以下の式(1)が成り立つとき、変換ωを、
縮小率sの縮小変換と呼ぶ。
【0008】
【数1】
【0009】以下では、初期画像μ0に縮小変換ωをn
回反復して施すことにより得られる画像をωn(μ0)で
表す。
【0010】このとき、符号化の対象となる原画像μ
origについて、以下の式が成立することが知られてい
る。
【0011】
【数2】
【0012】式(2)において、原画像μorigが、変換
画像ωorigに近ければ、式(2)の右辺の第2項が十分
小さくなるようnを大きくとることで、式(2)の右辺
が0に近づくことがわかる。したがって、任意画像μ0
に対して、縮小写像ωを反復することで、ωn(μ0)を
求めれば、原画像μorigを求めることができることにな
る。
【0013】[自然画像の符号化方法]自然画像をフラ
クタル符号化する手順については、Y.フッシャー著,
「フラクタル画像圧縮理論およびその応用」(Y. Fishe
r, Fractal Image CompressionTheory and Applicatio
n, Springer Verlag, New York,1995)に開示され
ている。以下では、このような自然画像をフラクタル符
号化する手順を簡単に説明する。
【0014】図11は、このようなフラクタル符号化の
手順を示す概念図である。図11を参照して、まず、原
画像全体を互いに重なり合わないブロックに分割する。
このブロックをレンジブロックと呼ぶ。
【0015】次に、同じ原画像から各辺の大きさがレン
ジブロックの整数倍のブロックを作成する。このブロッ
クはドメインブロックと呼ばれ、このブロック同士はオ
ーバーラップしても構わない。このドメインブロックの
集合(以下、ドメインプールと呼ぶ)に対して、ドメイ
ンブロックをそれぞれ回転、裏返して作成したブロック
もドメインプールに付け加える。
【0016】次に、ドメインプールの中から、それぞれ
のレンジブロックとの相似度が最も高いドメインブロッ
クを探索する。相似度は、画素数がレンジブロックと同
じになるようにサイズ縮小(間引き、または平均化)お
よびアフィン変換を施したドメインブロックと、それぞ
れのレンジブロックとの画素強度差(輝度差)の二乗の
和により、以下の式(3)で示される。
【0017】
【数3】
【0018】式(3)において、nはレンジブロックを
構成している画素数、aiはサイズ縮小後のドメインブ
ロックの画素強度、biはレンジブロックの画素強度、
s,oはアフィン変換の係数をそれぞれ示す。そして、
式(3)における二乗和R(dj,rk)は、式(1)お
よび(2)における距離dに相当する。
【0019】距離Rの偏微分を求めることにより、距離
Rを最小とするアフィン変換係数s,oをそれぞれ求め
ると、以下の式(4)および式(5)で表わされる値と
なる。それらアフィン変換係数s,oの値を、式(3)
に代入すると、最終的に距離Rは式(6)のように表さ
れる。
【0020】
【数4】
【0021】ドメインプールの中の距離Rを最小にする
ドメインブロックを最適ドメインとする。すべてのレン
ジブロックについて最適ドメインとアフィン変換係数を
求めることで、フラクタル画像符号化は完了する。
【0022】圧縮率を高めるには、レンジブロックの個
数が少ないこと、すなわちレンジブロックのサイズが大
きいことが望ましい。そのため、まず、大きなレンジブ
ロックから始め、その大きさのレンジでは相似性のよい
ドメインブロックが得られない場合に、レンジブロック
を再分割して小さなレンジブロックを作るという手続き
で画像圧縮が行なわれる。
【0023】[クラス化処理]フラクタル画像符号化に
おいて、全てのレンジブロックについて最適ドメインブ
ロックの探索を行う場合、上記距離Rを求める処理を行
なう回数は、簡単化のために上述のようなレンジブロッ
クの再分割手続きを無視すると、全探索の場合にはレン
ジブロック数Nrとドメインブロック数Ndの積Nr・Nd
になる。
【0024】フラクタル符号化時間の短縮には、探索の
ために行うレンジブロックとドメインブロックの距離R
を求める処理の回数を削減することが有効である。
【0025】それには、レンジブロック、ドメインブロ
ックをその画像の特徴で分類し、同一のクラス同士にお
いて相似度を求めるクラス化手法を用いる。
【0026】図12は、このようなクラス化を行う際の
ブロックの分割を示す模式図である。
【0027】まず、ドメインブロック、レンジブロック
を図12に示すように、4個のサブブロックに分割し、
これらについて強度平均Ai、偏差Viを以下の式
(7),(8)に基づいて計算する。
【0028】
【数5】
【0029】以下では、ドメインブロックおよびレンジ
ブロックを総称してサブイメージと呼ぶことにする。
【0030】式(7),(8)において、ri jは、i番目
のサブイメージ中のj番目のサブブロックを示す。
【0031】左上の位置に強度平均Aiの最大値がくる
ようにブロックを回転(0°、90°、180°および
270°のいずれか)させ、4個の強度平均Aiの相対
関係により、第1クラス(pfirst)に分類し、偏
差Viの相対関係によりさらに第2クラス(pseco
n)を求める。第1クラスpfirst、第2クラスp
seconのクラス数は、それぞれ、3、24個であ
り、サブイメージは、全体で72個のクラスに分類され
る。また、回転角度を表わす変数psymは回転の大き
さに応じて4種類に分類される。
【0032】上述したようなクラス化手法では、レンジ
ブロックと同一の第1クラスpfirst、第2クラス
pseconを持つドメインブロックに対してのみ、相
似性が高いドメインブロックの探索処理を限定すること
で、ソフトウェア処理での符号化時間の短縮を実現する
ことが可能である。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現時点
では以上のようなフラクタル画像符号化に基づく画像圧
縮技術が、JPEGやMPEG(Moving Picture Exper
ts Group)等で用いられているDCT(Discrete Cosin
e Transform)方式を代替するには、以下のような問題
点がある。
【0034】すなわち、フラクタル画像圧縮の実用化を
阻害している大きな原因は、画像符号化の処理量が膨大
であり、相当量の処理時間を必要とするということであ
る。
【0035】特に、最適な相似性を持つ画像の探索に時
間がかかり、仮に、300MHzで動作するエンジニア
リングワークステーション(EWS)を用いたとして
も、256×256画素サイズの符号化に数秒程度が必
要である。
【0036】さらなる、フラクタル符号化処理の高速化
のためには、専用LSIを用いたハードウェア処理を行
うことが望ましい。
【0037】そこで、上述したようなフラクタル画像符
号化処理を行なう回路をVLSI化することにより、フ
ラクタル画像符号化を高速で実現する方式が提案されて
いる。
【0038】たとえば、文献李 信行,阿曽 具著,
「フラクタル画像圧縮のVLSIアーキテクチャ」,信
学技報CPSY8−82,pp.9−14(sep.,
1998)には、原画像をNp×Np個のブロックに分
割し、その各々にプロセッサエレメント(以下、PEと
呼ぶ)を割付けて、並列処理をする方法等が提案されて
いる。
【0039】図13は、このような従来のプロセッサエ
レメントを並列処理させる構成を示す概略ブロック図で
ある。
【0040】すなわち、各レンジブロックに対応して、
プロセッサエレメントPEがそれぞれアレイ状に設けら
れている。Np×Np個のプロセッサエレメントは、ア
レイの行に沿って互いにシリアルに接続されるととも
に、各行のいずれか一方の端部で次の行に接続され、全
体がシリアルに接続されている。
【0041】ドメインデータが、入力されると各プロセ
ッサエレメントPEにおいて、対応するレンジブロック
との距離Rの評価が行われ、評価結果が出るごとに次の
プロセッサエレメントにドメインデータが転送される。
【0042】このようにして、レンジブロックのデータ
とドメインブロックのデータとの比較処理が並列的に行
われるため、フラクタル符号化処理の高速化が可能とな
る。
【0043】しかしながら、これような提案されている
アーキテクチャをLSIで実現すると、処理速度は向上
は見られるものの、それらの回路規模はJPEG方式で
の符号化LSIよりも大きくなってしまうという問題が
ある。
【0044】さらに、このようなフラクタル符号化処理
用LSIの構成では、すべてのドメインデータが必然的
にすべてのレンジデータと比較されることになるので、
上述したようなソフトウェア処理では高速化に効果があ
ったクラス化手法を用いることが困難であるという問題
点も存在する。
【0045】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的は、フラクタル
画像符号化プロセッサの効率のよいアーキテクチャを有
する画像圧縮装置を提供することである。
【0046】
【課題を解決するための手段】この発明は、要約すれ
ば、画像圧縮装置の画像圧縮アーキテクチャが、LSI
の小型化を実現できるよう、同一クラスのブロックをま
とめて並列に相似性の探索を行なう構成となっている。
【0047】すなわち、請求項1記載の画像圧縮装置
は、与えられた原画像データを圧縮データに変換して出
力する画像圧縮装置であって、原画像データから、原画
像データを分割した複数のレンジブロックとレンジブロ
ックよりもサイズの大きな複数のドメインブロックとを
抽出し、レンジブロックおよびドメインブロックのそれ
ぞれにおいて画像データ値の分布の特徴に応じて、複数
のクラスに分類するクラス化手段と、ドメインブロック
の画像データにアフィン変換を行なった後のドメインブ
ロック画素データと、ドメインブロックと同一のクラス
に属する複数のレンジブロックのレンジブロック画素デ
ータとの相似性を並列に比較し、各レンジブロックに対
して最も相似度の高いドメインブロックを探索するレン
ジ・ドメイン比較手段と、レンジ・ドメイン比較手段の
探索結果に応じて、レンジブロックごとに最も相似する
ドメインブロックの位置情報および対応するアフィン変
換係数とに基づいて、圧縮データを生成するデータ圧縮
手段とを備える。
【0048】請求項2記載の画像圧縮手段は、請求項1
記載の画像圧縮装置の構成に加えて、画像圧縮装置のデ
ータ処理動作を制御するためのデータ制御手段をさらに
備え、レンジ・ドメイン比較手段は、各々がレンジブロ
ック画素データを格納することが可能な容量を有し、デ
ータ制御手段に制御されて、クラス化手段から与えられ
る同一のクラスに属する複数のレンジブロックに対応す
るレンジブロック画素データを保持する第1複数個のレ
ンジブロック画素記憶手段と、レンジブロック画素記憶
手段に対応してそれぞれ設けられ、対応するレンジブロ
ック画素記憶手段に保持されるレンジブロック画素デー
タと、データ制御手段に制御されて順次共通に与えら
れ、レンジブロック画素記憶手段に保持されるレンジブ
ロックと同一のクラスに属するドメインブロックのドメ
インブロック画素データとの相似度を各々比較する第1
複数個の相似度演算手段とを含む。
【0049】請求項3記載の画像圧縮手段は、請求項2
記載の画像圧縮装置の構成に加えて、レンジブロックを
構成している画素数をn(n:自然数)、レンジブロッ
クと同一サイズとなるようにサイズ縮小変換後のドメイ
ンブロックの画素強度をai(1≦i≦n)、レンジブ
ロックの画素強度をbi、ドメインブロックに施すアフ
ィン変換の係数をs,oとするとき、相似度演算手段
は、(s・ai+o―bi2の値のレンジブロックを構
成する画素についての総和に基づいて、レンジブロック
とドメインブロックの相似度を比較する。
【0050】請求項4記載の画像圧縮手段は、請求項2
記載の画像圧縮装置の構成に加えて、各相似度演算手段
は、ドメインブロックの画素強度およびレンジブロック
の画素強度ならびにクラス化手段のクラス化処理の途中
において生成される演算結果とを受けて相似度を比較す
る。
【0051】請求項5記載の画像圧縮手段は、請求項2
記載の画像圧縮装置の構成に加えて、クラス化手段は、
i)各レンジブロックをm個(m:自然数)のサブレン
ジブロックに分割し、それぞれのサブレンジブロックに
おけるレンジブロック画素強度の平均値の配置パターン
と、それぞれのサブレンジブロックにおけるレンジブロ
ック画素強度の偏差の配置パターンとに基づいて、レン
ジブロックをクラス化し、ii)各ドメインブロック
を、レンジブロックの分割に対応してm個のサブドメイ
ンブロックに分割し、それぞれのサブドメインブロック
におけるドメインブロック画素強度の平均値の配置パタ
ーンと、それぞれのサブドメインブロックにおけるドメ
インブロック画素強度の偏差の配置パターンとに基づい
て、ドメインブロックをクラス化するクラス化演算手段
を含む。
【0052】請求項6記載の画像圧縮手段は、請求項5
記載の画像圧縮装置の構成に加えて、レンジブロックを
構成している画素数をn(n:自然数)、レンジブロッ
クと同一サイズとなるようにサイズ縮小変換後のドメイ
ンブロックの画素強度をai(1≦i≦n)、レンジブ
ロックの画素強度をbi、ドメインブロックに施すアフ
ィン変換の係数をs,oとし、j番目(1≦j≦m)の
サブレンジブロックまたはj番目のサブドメインブロッ
クの画素強度をri jと総称するとき、クラス化演算手段
は、i)サブレンジブロックまたはサブドメインブロッ
クにおける画素強度の平均値Ajを、Aj=(Σri j
/n(Σは、iについての1からnまでの和)として導
出し、ii)サブレンジブロックまたはサブドメインブ
ロックにおける画素強度の偏差Vjを、Vj=(Σ(r
i j2−Aj2)/nとして導出し、相似度演算手段は、
レンジブロックとドメインブロックとの距離R=Σ(s
・ai+o―bi2に基づいて相似度の比較を行ない、
距離Rの導出過程において、上記クラス化演算部で得ら
れた演算結果のΣri jの値およびΣ(ri j2の値を用
いる。
【0053】
【発明の実施の形態】[フラクタル画像符号化アーキテ
クチャ] [画像圧縮装置1000の構成]図1は、本発明の画像
圧縮装置1000の構成を示す概略ブロック図である。
【0054】画像圧縮装置1000は、外部から与えら
れ、符号化されるべき画像データを受ける画像データイ
ンターフェース部1002と、画像データインターフェ
ース部1002からの画像データを受け、外付けの外部
画像メモリ2000との間で画像データの格納および読
出動作を制御するメモリ制御部1004とを備える。メ
モリ制御部は、また、符号化の前処理として、原画像を
1/n2(n:整数)に縮小した画像を作成することに
よりさまざまなサイズのレンジブロックを作成し、画像
バッファメモリ内に別途格納する。
【0055】すなわち、ドメインブロックはレンジブロ
ックと同サイズになるように縮小した後に、相似度を計
算する。縮小率としては通常は、1/22としている
が、相似度の高いドメインブロックを得るには、1/2
2に縮小したドメインブロック以外にも縮小率の異なる
ドメインブロックについても距離Rを計算することが必
要である。したがって、原画像から縮小率の異なる複数
の画像を作成し、画像バッファメモリに格納しておく。
なお、この場合、圧縮率としては、計算を容易にするた
め1/n2(n:自然数)とした。
【0056】クラス化演算部1006は、ドメインブロ
ック、レンジブロックのクラス、パラメータ(回転角
等)を計算し、その結果をクラスメモリ1008に格納
する。
【0057】データ制御部1010は、マッチングする
レンジブロックとドメインブロックを決定し、レンジ・
ドメインマッチング部1012へ必要なデータを出力す
る。
【0058】レンジ・ドメインマッチング部1012
は、ドメインブロックとレンジブロックとの距離R、ア
フィン係数を計算する。さらに、データ制御部1010
は、レンジ・ドメインマッチング部1012からの演算
結果(距離R、アフィン係数、最適ドメインの位置)を
受けて、圧縮部1014に出力する。
【0059】圧縮部1014は、レンジ・ドメインマッ
チング部1012からの演算結果を所定の形式の符号化
データ(エンコードデータ)に変換し、出力インターフ
ェース1016は、エンコードデータを画像圧縮装置1
000の外部に出力する。
【0060】このようにして、フラクタル画像符号化の
手順は、レンジブロック、ドメインブロックのクラス化
を行った後、レンジ・ドメインマッチング部1012で
各レンジブロックについて最適ドメインを探索すること
により実行される。
【0061】なお、以上の説明では、外部画像メモリ2
000は、画像圧縮装置1000の外部に存在する構成
としたが、本発明はこのような構成に限定されることな
く、たとえば、画像メモリと画像圧縮装置がワンチップ
に集積される構成であってもよい。
【0062】[クラス化処理]クラス化処理において
は、原画像を大きさが(m×m)画素のブロックに分割
し、そのブロックの特徴を評価する。上記式(7)、
(8)の平均強度Ai、偏差Viを求め、これからクラス
番号pfirst、psecond、パラメータpsy
mを求める。
【0063】また、レンジ・ドメインマッチング部10
12で距離Rの計算に用いるブロック内ピクセルの強度
合計Σai、二乗値の合計Σai 2を予め計算する。
【0064】複数のブロックサイズについて、これらを
計算しクラスメモリに格納する。クラスメモリ1ワード
の構成を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】また、同一クラスのブロックが連続して検
索できるように、次の同一クラスのブロックのアドレス
を示すnext−addressについても格納してい
る。
【0067】サイズが大きいレンジブロックを使えば、
圧縮率は高くでき、小さいレンジブロックを使えば画質
の向上を得ることができる。したがって、レンジブロッ
クのサイズを複数にすることは、圧縮率と画質の向上に
つながる。
【0068】また、ドメインブロックの数が多いほど最
適なドメインブロックが探索できる可能性が高まるの
で、画質は向上する。しかしながら、反面クラスメモリ
の量が多くなる。
【0069】クラスメモリの量は画像サイズにより異な
るが、画像サイズが512×512、レンジブロックの
サイズが8×8の場合には、256Kbitとなる。
【0070】また、ドメインブロック用のメモリ量はド
メインプールの大きさに依存するが、たとえば、レンジ
ブロックの数と同数にし、レンジブロック用と同容量と
することが可能である。
【0071】[レンジ・ドメインマッチング部1012
の構成]図2は、図1に示した画像圧縮装置1000の
構成において、レンジ・ドメインマッチング部1012
の構成をより詳しく説明するための概略ブロック図であ
り、図3は、レンジ・ドメインマッチング部1012の
みを図2から抜き出して示す概略ブロック図である。
【0072】図2および図3を参照して、レンジ・ドメ
インマッチング部1012は、プロセッサエレメントP
Eとスタティック型半導体記憶装置(以下、SRAMと
呼ぶ)とを含むペアを、n個並列に接続して備えてい
る。
【0073】各プロセッサエレメントPEは、データ制
御部1010から与えられる互いに同じクラスに属する
ドメインブロックおよびレンジブロックについてのドメ
インデータおよびレンジデータを受けて、レンジブロッ
クとドメインブロックの距離Rおよびアフィン係数s,
oの計算を実行する。
【0074】ここで、ドメインデータには、ドメインブ
ロックの画素についての情報を含むドメインピクセルデ
ータとドメインブロックの原画像における位置、回転角
やクラス化時に算出されマッチング処理にも使用される
演算結果などの情報を含むドメインパラメータが含ま
れ、レンジデータには、レンジブロックの画素について
の情報を含むレンジピクセルデータとレンジブロックの
原画像における位置、回転角やクラス化時に算出されマ
ッチング処理にも使用される演算結果などの情報を含む
ドメインパラメータが含まれる。
【0075】レンジブロックの画素データ(レンジピク
セルデータ)は、データ制御部1010によりSRAM
(1)〜SRAM(n)に書込まれ、n個のSRAMに
は、同一のクラスに属する互いに異なるレンジブロック
の画素データが格納されている。ドメインブロックの画
素データ(ドメインピクセルデータ)は、データ制御部
1010からPE部1200.1〜1200.nに入力
され、各PE部で探索しているドメインブロックは共通
のものである。すなわち、各PE部は、各々にあたられ
たレンジブロックデータとPE部に共通に与えられるド
メインデータとに基づいて、マッチング処理を並列に行
なうことになる。
【0076】また、レンジブロックパラメータ(psy
r,Σai,Σai 2)とドメインブロックパラメータ
(psymd,Σbi,Σbi 2)も、データ制御部101
0からPE部1200.1〜1200.nに与えられる
構成となっているので、PE部1200.1〜120
0.nでのマッチング演算では、Σai,Σai 2,Σ
i,Σbi 2等は再度演算する必要がなく、クラス化処
理を行なった場合に、高速な演算を行なうことが可能で
ある。
【0077】PE部1200.1〜1200.nには、
ドメインブロックのデータが連続して入力される。各P
E部1200.1〜1200.nは、その中で距離Rが
最小値(Rmin)になるドメインブロックの位置情報
Dopt、アフィン係数s,oを、データ制御部101
0に出力する。
【0078】全ドメインブロックとのマッチングが終了
した後、データ制御部1010にこれらの情報が出力さ
れる。これによって、n個のレンジブロックについての
最適なドメインブロックの探索が同時に終了することに
なる。
【0079】図4は、PE部1200.1〜1200.
nのうち、PE部1200.1の内部構成を示す概略ブ
ロック図である。他のPE部1200.2〜1200.
nも基本的に同様の構成を有する。
【0080】PE部1200.1は、対応するSRAM
(1)からのデータ読み出し時において、レンジブロッ
クとドメインブロックのそれぞれの回転角を示すパラメ
ータPsym(range)とPsym(domai
n)とに応じて、レンジブロックとドメインブロックの
相対的な回転角を求め、SRAM(1)からのレンジピ
クセルデータ(レンジブロック画素データ)の読み出し
アドレス等の制御を行うメモリ制御部1220と、SR
AM(1)からのレンジピクセルデータaiとデータ制
御部1010から与えられるドメインピクセルデータ
(ドメインブロック画素データ)biとを受けて、Σai
iの値を求めるために複数の乗算器および加算器によ
り構成されるデーパス部1210と、データパス部12
10の演算結果と、クラス化演算部1006においてク
ラス化処理時に得られ、データ制御部1010を介して
与えられる演算結果Σai、Σbi、Σai 2、Σbi 2を受
けて、対応するレンジブロックとドメインブロックとの
距離R、アフィン係数s,oを計算する演算部1230
とを含む。
【0081】上述のとおり、PE部1200.1におい
て、距離R、およびアフィン係数の計算には、Σai
Σbi、Σai 2、Σbi 2、Σaiiの値がそれぞれ必要
である。
【0082】Σai、Σbi、Σai 2、Σbi 2の各パラメ
ータはレンジブロック、ドメインブロック特有の値であ
り、データ制御部1010から入力される。Σai
iは、レンジブロックとドメインブロックと関係で決ま
るため、PE部1200.1で求める必要があり、デー
タパス部1210において計算されることになる。
【0083】演算部1230では、これらの値を用いて
距離R、およびアフィン係数s,oを計算し、これらの
計算結果とドメインブロックの位置情報Doptを出力
することになる。
【0084】また、上述のとおり、レンジブロックとド
メインブロックのpsymが異なる場合には、その相対
値に応じてドメインブロックの回転処理を施した後、Σ
iiを求めなければならない。
【0085】PE部1200.1では、メモリ制御部1
220の制御により、これをレンジブロックメモリのア
ドレッシングの変更と、データパス部に入力する画素デ
ータを再配置することで行なっている。
【0086】データパス部1210と演算部1230と
をパイプライン化することで、距離Rおよびアフィン係
数の計算を高速化している。
【0087】データパス部1210では、乗算器が並列
化されている。乗算器の並列度がΣaiiの計算に必要
な乗算回数より少ない場合には、計算を数サイクルに分
割して実行する。
【0088】レンジブロックの画素数をNr、データパ
ス部の乗算器の並列度をMmとすると、データパス部で
のΣaiiの計算に必要なステップ数Ndは、Nr/M
mとなる。
【0089】また、レンジデータやドメインデータのデ
ータバス幅Wdを、乗算器の並列度に合せて広くしてい
る。
【0090】演算部1230は、ロジック回路でステー
トマシンを作って構成し、上述の式(4)−(6)を計
算している。演算部1230でのステップ数Ncは、た
とえば8である。PE部1200.1は、パイプライン
構成であるので全体の処理ステップ数はNd、Ncの大
きい方になる。
【0091】図5は、PE部1200.1〜1200.
nの各々の回路規模とデータパス部1210の乗算器数
Mnとの関係に示す図である。
【0092】スループットを向上させるには、データパ
ス部の乗算器の並列度Mnを高くする必要があるが、回
路規模も大きくなるので、後に説明するように最適化が
必要である。
【0093】[データ制御部1010の動作]データ制
御部1010では、レンジ・ドメインマッチング部に転
送するドメインブロック、レンジブロックをクラスメモ
リ内のクラス値を参照して決定する。
【0094】レンジ・ドメインマッチング部1012の
n個のレンジメモリSRAM(1)〜SRAM(n)に
は、クラス(pfirst、psecond)が同一の
レンジブロックの画素データを書込む。同様に、そのブ
ロックのパラメータについてもPE部1200.1〜1
200.nに出力する。
【0095】データ制御部1010は、n個(またはそ
れ以下)のレンジブロックのデータの書込が終了した
後、次はドメインブロックの画素データとブロックパラ
メータをレンジ・ドメインマッチング部1012に出力
する。この場合、レンジブロックとクラスが同一のドメ
インブロックは、すべて出力される。
【0096】全ドメインブロックのデータ転送終了後、
レンジ・ドメインマッチング部1012で求めた最適ド
メインの位置、アフィン係数を符号データ圧縮部101
4に出力する。
【0097】以上の処理をすべてのレンジブロックにつ
いて繰返し行なう。 [符号化データ圧縮処理]符号データパック部1014
では、各レンジブロックについてのドメインブロックの
位置、アフィン係数を連結して、符号化データを作成
し、出力インターフェイス部から外部に出力する。
【0098】[画像圧縮装置1000の動作] (1) PE並列化による処理速度向上 以上説明したとおり、本発明に係る画像圧縮装置100
0のアーキテクチャでは、同一クラスのレンジブロック
をまとめて並列に最適ドメインの探索を行なっている。
【0099】その並列化による処理速度向上の効果を、
Lenna(256×256ピクセル、8ビット/ピ
クセル)、Boat(512×512ピクセル、8ビ
ット/ピクセル)、eltoro(512×512ピ
クセル、8ビット/ピクセル)の3種類のサンプル画像
を用いて評価した。これらのサンプル画像は、たとえ
ば、上述した文献のY.フッシャー著,「フラクタル画
像圧縮理論およびその応用」(Y. Fisher, Fractal Ima
ge Compression Theory and Application, Springer Ve
rlag, New York,1995)に開示されている。
【0100】プロセッサエレメントの並列化の効果は、
レンジブロックとドメインブロックのクラスがどのよう
に分布しているかに依存する。図6および図7は、Le
nnaについてのレンジブロック、およびドメインブロ
ックの分布Dr(c)、Dd(c)をそれぞれ示す。各
分布においては、72個のクラスに存在しているブロッ
クの個数を表わしている。
【0101】ここでは、レンジブロックのサイズは8×
8とし、ドメインブロックのサイズは16×16であ
る。分布は一様でなくクラスによるばらつきがある。こ
れは他の自然画でも同様である。
【0102】図8は、プロセッサエレメントの並列度と
処理速度の関係を示す図である。図8においては、図6
および図7に示したクラス分布データを用い、すべての
レンジブロックについて最適ドメインブロックを検索す
るのにかかる時間をシミュレーションによって見積も
り、その結果から処理速度の向上率を求めている。
【0103】並列化による処理速度は、PE並列度に比
例している。また、画像サイズが小さいほど、処理速度
の飽和が低いPE並列度で生じている。
【0104】(2) PEの最適化 自己相似性探索の処理速度は、PE部の並列度NpとP
E内部のデータパス部1210の乗算器並列度Nmによ
り決まる。
【0105】現実的なLSIとするためには、回路規模
の増大は避ける必要が有る。そのためには、できるだけ
少ない並列度で自己相似性の探索を実現できることが望
ましい。
【0106】そこで、PE部の並列度NpとPE内部の
データパス部の乗算器並列度Nmの最適化について以下
に説明する。
【0107】実際の画像圧縮では、定められたステップ
数内で符号化を終える必要があることから、ステップ数
を制約条件として、そのステップ数で符号化を実現でき
るPE並列度Npと乗算器並列度Nmの組合せを求め
る。処理ステップ数Sはレンジブロックおよびドメイン
ブロックのクラス分布Dr、Ddに依存し、式(9)で
表わすことができる。
【0108】
【数6】
【0109】ここで、Nrはレンジブロック内の画素
数、ScはPE内の計算部での処理に必要なステップ数
である。
【0110】PE部では、データパス部1210と演算
部1230がパイプライン処理しているので、ステップ
数が大きい方がPE全体の処理速度を決定する。
【0111】図9は、PEの並列度Npとデータパス部
の乗算器並列度Nmの関係を示す図である。すなわち、
図9においては、要求ステップ数Sが、200K、40
0K、1000Kの場合について、PEの並列度Npと
データパス部の乗算器並列度Nmの関係を上述した式
(9)を用いて計算した結果を示している。
【0112】このとき、レンジブロックとドメインブロ
ックのクラス分布は、図6、図7の値を用い、演算部1
230のステップ数Scは8としている。
【0113】以上の結果から、PEの並列度Npと、P
E内部のデータパス部1210の乗算器並列度Nmは実
用的な値が得られることがわかる。
【0114】乗算器並列度Nmを、Nr/Scより大き
くしても、PE部1200.1〜1200.nの各々で
の処理速度は、計算部のステップ数Scで制限されるの
で、処理速度の向上はできない。
【0115】具体的な例を挙げると、画素数Mが64
で、演算部1230のステップ数Scが8であるので、
データパス部1230の乗算並列度Nmを9以上にして
も処理速度は向上しないことになる。
【0116】(3) 回路規模の見積り 演算の並列度が高いほど処理速度は向上するが、回路規
模は増大する。実用面からは回路規模を小さくする必要
があり、要求仕様に合せてPEの並列度Npや、PE内
の構成を最適化する必要がある。
【0117】図10は、画像圧縮装置1000の回路規
模をシミュレーションにより見積もった結果を示す図で
ある。すなわち、図10では、図9で示されるPE並列
度Npと、データパス部の乗算器数Nmの組合せについ
て、回路規模を見積もった結果を示している。ここで、
PE単体の回路規模は図5の値を用いている。
【0118】変数として、PE並列度Npのみを示して
いるが、実際には、乗算器の並列度Nmも、図9に示さ
れるように変化する。
【0119】自己相似性探索の制約ステップ数が200
Kの場合には、PEの並列度Npを4に設定することが
最適であり、最も小さい回路規模を実現することができ
る。回路規模は約64Kゲートとなる。
【0120】ここで、要求仕様200Kステップは、ク
ロック周波数25MHzでは、8msecに相当し、フ
ルモーション(30fps)でのリアルタイムでの符号
化が十分可能である。
【0121】回路規模の見積りを表2にまとめて示す。
【0122】
【表2】
【0123】[画像圧縮装置1000の具体的設計]以
上述べたような画像圧縮装置1000のアーキテクチャ
を検証するため、LSIの設計およびその動作シミュレ
ーションを行なった。LSIの全体構成は図1に示すと
おりである。画像圧縮装置1000は、ランダムロジッ
クとSRAMのみで構成されている。
【0124】PEの並列度Npを4、データパス部の並
列度Nmを8とした構成である。符号化LSIの仕様は
以下のとおりである。
【0125】i) 画素サイズ:512×512、25
6×256 ii) レンジサイズ:16×16、8×8 LSIの内部構成を以下に説明する。
【0126】データバス幅は64ビットである。レンジ
・ドメインマッチング部1012のレンジブロックメモ
リは64ビット×16ワードのSRAMを用い、クラス
メモリ1008は、64ビット×4KワードのSRAM
を用いている。
【0127】外部画像メモリ(フレームメモリ)200
0は、ファーストページモードで動作するDRAMを使
用することを想定している。
【0128】画像圧縮装置1000は、論理合成を用い
て設計した。使用ライブラリは、0.35μm、3層メ
タルCMOSである。
【0129】以上のような設計条件のもとで、動作速度
は25MHzを得た。回路規模は95Kゲートである。
【0130】原画像としてLenna(256×256
ピクセル、8ビット/ピクセル)を用い符号化のシミュ
レーションを行なった。符号化に必要な処理ステップ数
は320Kであった。その中でクラス化の計算では82
Kステップ、自己相似性探索では230Kステップであ
る。クロック周波数25MHzでは、約12.8msc
eに相当し、JPEGハードウェアと同程度の速度で処
理が可能である。
【0131】すなわち、以上説明したような画像圧縮装
置1000の構成により、動画像をリアルタイムに符号
化することが十分可能である。
【0132】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0133】
【発明の効果】以上本発明によれば、JPEG方式と同
程度の回路規模で、静止画のみならずフルモーションで
高速なリアルタイム符号化を可能とするものである。
【0134】しかも、本発明では回路規模が小さく、高
速で処理できる効率のよいフラクタル画像符号化を用い
た画像圧縮装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像圧縮装置1000の構成を示す
概略ブロック図である。
【図2】 画像圧縮装置1000の構成において、レン
ジ・ドメインマッチング部1012の構成をより詳しく
説明するための概略ブロック図である。
【図3】 レンジ・ドメインマッチング部1012のみ
を図2から抜き出して示す概略ブロック図である。
【図4】 PE部1200.1〜1200.nのうち、
PE部1200.1の内部構成を示す概略ブロック図で
ある。
【図5】 PE部1200.1〜1200.nの各々の
回路規模とデータパス部1210の乗算器数Mnとの関
係に示す図である。
【図6】 画像Lennaについてのレンジブロックの
分布Dr(c)を示す図である。
【図7】 画像Lennaについてのドメインブロック
の分布Dd(c)を示す図である。
【図8】 プロセッサエレメントの並列度と処理速度の
関係を示す図である。
【図9】 PEの並列度Npとデータパス部の乗算器並
列度Nmの関係を示す図である。
【図10】 画像圧縮装置1000の回路規模をシミュ
レーションにより見積もった結果を示す図である。
【図11】 フラクタル符号化の手順を示す概念図であ
る。
【図12】 クラス化を行う際のブロックの分割を示す
模式図である。
【図13】 従来のプロセッサエレメントを並列処理さ
せる構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1000 画像圧縮装置 1002 画像データインターフェース 1004 メモリ制御部 1006 クラス化演算部 1008 クラスメモリ 1010 データ制御部 1012 レンジ・ドメインマッチング部 1014 圧縮部 1016 出力インターフェース 1200.1〜1200.n PE部 1210 データパス部 1220 メモリ制御部 1230 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 英樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 武内 良典 大阪府豊中市柴原町2−14−3−201 (72)発明者 今井 正治 兵庫県宝塚市雲雀丘山手2丁目15番30号 404 Fターム(参考) 5B057 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CC02 CD05 CG02 CH01 CH11 DB02 DB09 DC32 5C059 KK13 KK50 LC08 LC09 MA43 PP04 UA22 5C078 AA04 BA44 CA25 CA31 DA01 DA02 DA16 DA21 5J064 AA03 AA04 BB13 BC01 BC02 BC21 BC27 BD01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた原画像データを圧縮データに
    変換して出力する画像圧縮装置であって、 前記原画像データから、前記原画像データを分割した複
    数のレンジブロックと前記レンジブロックよりもサイズ
    の大きな複数のドメインブロックとを抽出し、前記レン
    ジブロックおよび前記ドメインブロックのそれぞれにお
    いて画像データ値の分布の特徴に応じて、複数のクラス
    に分類するクラス化手段と、 前記ドメインブロックの画像データにアフィン変換を行
    なった後のドメインブロック画素データと、前記ドメイ
    ンブロックと同一の前記クラスに属する複数の前記レン
    ジブロックのレンジブロック画素データとの相似性を並
    列に比較し、各レンジブロックに対して最も相似度の高
    いドメインブロックを探索するレンジ・ドメイン比較手
    段と、 前記レンジ・ドメイン比較手段の探索結果に応じて、前
    記レンジブロックごとに最も相似するドメインブロック
    の位置情報および対応するアフィン変換係数とに基づい
    て、前記圧縮データを生成するデータ圧縮手段とを備え
    る、画像圧縮装置。
  2. 【請求項2】 前記画像圧縮装置のデータ処理動作を制
    御するためのデータ制御手段をさらに備え、 レンジ・ドメイン比較手段は、 各々が前記レンジブロック画素データを格納することが
    可能な容量を有し、前記データ制御手段に制御されて、
    前記クラス化手段から与えられる同一のクラスに属する
    複数のレンジブロックに対応するレンジブロック画素デ
    ータを保持する第1複数個のレンジブロック画素記憶手
    段と、 前記レンジブロック画素記憶手段に対応してそれぞれ設
    けられ、対応するレンジブロック画素記憶手段に保持さ
    れるレンジブロック画素データと、前記データ制御手段
    に制御されて順次共通に与えられ、前記レンジブロック
    画素記憶手段に保持されるレンジブロックと同一のクラ
    スに属するドメインブロックのドメインブロック画素デ
    ータとの相似度を各々比較する第1複数個の相似度演算
    手段とを含む、請求項1記載の画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】 前記レンジブロックを構成している画素
    数をn(n:自然数)、前記レンジブロックと同一サイ
    ズとなるようにサイズ縮小変換後のドメインブロックの
    画素強度をai(1≦i≦n)、レンジブロックの画素
    強度をbi、ドメインブロックに施す前記アフィン変換
    の係数をs,oとするとき、 前記相似度演算手段は、 (s・ai+o―bi2の値の前記レンジブロックを構
    成する画素についての総和に基づいて、前記レンジブロ
    ックと前記ドメインブロックの相似度を比較する、請求
    項2記載の画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 各前記相似度演算手段は、 前記ドメインブロックの画素強度および前記レンジブロ
    ックの画素強度ならびに前記クラス化手段のクラス化処
    理の途中において生成される演算結果とを受けて前記相
    似度を比較する、請求項2記載の画像圧縮装置。
  5. 【請求項5】 クラス化手段は、 i)各前記レンジブロックをm個(m:自然数)のサブ
    レンジブロックに分割し、それぞれの前記サブレンジブ
    ロックにおけるレンジブロック画素強度の平均値の配置
    パターンと、それぞれの前記サブレンジブロックにおけ
    るレンジブロック画素強度の偏差の配置パターンとに基
    づいて、前記レンジブロックをクラス化し、 ii)各前記ドメインブロックを、前記レンジブロック
    の分割に対応してm個のサブドメインブロックに分割
    し、それぞれの前記サブドメインブロックにおけるドメ
    インブロック画素強度の平均値の配置パターンと、それ
    ぞれの前記サブドメインブロックにおけるドメインブロ
    ック画素強度の偏差の配置パターンとに基づいて、前記
    ドメインブロックをクラス化するクラス化演算手段を含
    む、請求項2記載の画像圧縮装置。
  6. 【請求項6】 前記レンジブロックを構成している画素
    数をn(n:自然数)、前記レンジブロックと同一サイ
    ズとなるようにサイズ縮小変換後のドメインブロックの
    画素強度をai(1≦i≦n)、レンジブロックの画素
    強度をbi、ドメインブロックに施す前記アフィン変換
    の係数をs,oとし、j番目(1≦j≦m)の前記サブ
    レンジブロックまたはj番目の前記サブドメインブロッ
    クの画素強度をri jと総称するとき、 前記クラス化演算手段は、 i)前記サブレンジブロックまたは前記サブドメインブ
    ロックにおける画素強度の平均値Ajを、Aj=(Σr
    i j)/n(Σは、iについての1からnまでの和)とし
    て導出し、 ii)前記サブレンジブロックまたは前記サブドメイン
    ブロックにおける画素強度の偏差Vjを、Vj=(Σ
    (ri j2−Aj2)/nとして導出し、 前記相似度演算手段は、 前記レンジブロックと前記ドメインブロックとの距離R
    =Σ(s・ai+o―bi2に基づいて前記相似度の比
    較を行ない、前記距離Rの導出過程において、上記クラ
    ス化演算部で得られた演算結果のΣri jの値およびΣ
    (ri j2の値を用いる、請求項5記載の画像圧縮装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013218523A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Dainippon Printing Co Ltd 画像拡大処理装置
RU2530339C1 (ru) * 2013-05-21 2014-10-10 Государственное казенное образовательное учреждение высшего профессионального образования Академия Федеральной службы охраны Российской Федерации (Академия ФСО России) Способ встраивания информации в изображение, сжатое фрактальным методом, на основе сформированной библиотеки доменов
JP2018032190A (ja) * 2016-08-24 2018-03-01 キヤノン株式会社 演算回路、その制御方法及びプログラム
CN109982095A (zh) * 2019-03-20 2019-07-05 南宁师范大学 基于cnn与gep的分形图像压缩编码方法

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