JP5046342B2 - 重合失活方法とシステム - Google Patents

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Description

この発明は、移送ラインでの詰まりを最小限にしながら、ポリマースラリーを重合反応器からフラッシュタンクへ移送し、失活させる方法及びシステムに関する。
ブチルゴムの製造には、希釈剤中、一般には塩化メチル中でのスラリー重合が広く用いられている。一般に、イソブチレン等のイソオレフィンと他のコモノマーとの重合には、通常−90℃以下の低温の塩化メチルが反応混合物の希釈剤に用いられている。塩化メチルは、モノマー及び塩化アルミニウム触媒は溶解するが、ポリマー製品は溶解しない等の様々な理由で用いられている。また、塩化メチルは低温重合に適した凝固点と、ポリマーと未反応モノマーの効率的分離に適した沸点を有している。
ブチルゴムのスラリーの製造に用いられている商業生産用反応容器は、容積が10から30リットル以上で、インペラーポンプにより高流速で循環されて十分に撹拌され得る反応容器である。重合反応とポンプから生じる熱は熱交換器で除熱され、スラリーが低温に保たれる。スラリーは熱交換器のチューブを通して循環される。一般に、生成物を含むスラリーは、ブチル反応器から失活ドラムまたは失活タンクへ移送され、通常はスチームおよび/または温水の失活液と混合されて重合が停止され、また希釈剤が除去される。
通常、ポリマーの密度は希釈剤より低く、ポリマースラリーは反応器のオーバーフローラインを通して反応器から送り出される。このオーバーフロー搬送ラインは一般に逆U字形で、冷却された反応器(−90℃以下)と、希釈剤の沸点と水の沸点の間の温度、例えば+40℃から100℃の相対的に高い温度で操業されるフラッシュタンクとの間の熱膨張差を吸収することができる。
図1に、従来技術の重合反応器4とフラッシュタンク6を結合する移送ライン2の模式図を示す。一般に、移送ライン2は失活ノズル7まで延在し、失活ノズル7の中でスラリーにスチームおよび/または温水8が混合され、フラッシュタンク6の底部から抜き出されてポンプで移送される。
塩化メチルを希釈剤に用いた場合、ポリマー生産中に反応器のオーバーフロー移送ラインに詰まりが生じることがある。塩化メチル希釈剤中では、ポリマー粒子に溶解した希釈剤が含有されて柔らかくなっており、ポリマー粒子が互いに粘着し、あるいは反応器の壁面に付着し易い。すなわち、ポリマー粒子は粘着性があり、ポリマー粒子同士の凝集により移送ラインを詰まらせたり、移送ラインの内壁に付着したりすると考えられる。
一般に、塩化メチル希釈剤の場合、スチーミングにより移送ラインの詰まりが除去される。スチーミングにより移送ライン内壁の塩化メチルの薄層を蒸発させ、および/または、ポリマー粒子から塩化メチルを追い出すと考えられている。
移送ラインの詰まりの除去または予防のため、移送ラインにスチームジャケットを設ける等の、改良されたスチーム投入ラインや凝縮スチーム回収システム(図示せず)が考案されている。塩化メチルを用いる場合、ゴム粒子が柔軟であることから、移送ラインの詰まりをこのような方法によって除去し、加圧により系外へ押出すことができる。
最近、イソブチレンと他のモノマーの重合を、テトラフルオロエタン等のハイドロフルオロカーボン(HFC)希釈剤中で行なうことが開示されている。HFCを希釈剤または希釈剤ブレンド物に用いることにより、ポリマー粒子の凝集が低減され、塩化メチル等の塩素化炭化水素の使用量が削減され得る、新たな重合系が開発された。この新たな重合系は、プロセスの操業条件や用いる成分を変更することなく、および/または、生産性/生産量、および/または高分子量ポリマーを製造可能な能力を犠牲にすることなく、ポリマー粒子の凝集や、反応器内での付着を低減させる。
HFCは、オゾン層を破壊する可能性が低い(ゼロのこともある)こと、特に炭化水素や塩素化炭化水素と比べて燃えにくいことから、近年では環境にやさしい冷媒として使用されている。
以下の特許文献に、HFCを用いた重合媒体、重合プロセス、重合反応器及び重合系が開示されている。
国際公開第2004/058827号;国際公開第2004/058828号;国際公開第2004/058829号;国際公開第2004/067577号;国際公開第2006/011868号;米国特許公開公報第2005101751号;米国特許公開公報第2005107536号;米国特許公開公報第2006079655号;米国特許公開公報第2006084770号;米国特許公開公報第2006094847号;米国特許公開公報第2006100398号;及び米国特許公開公報第2006111522号。
HFCを用いる場合、移送ラインに詰まりが生じることがある。この詰まりは、塩化メチルのスラリーの場合とは異なり、スチームと加圧を用いても、容易に除去することはできない。
HFCのスラリーには塩化メチルスラリーのような粘着性が無いこと、移送ラインの詰まりの原因はポリマーの粘着性であると考えられてきたことからすると、これは意外なことである。一方、HFCのスラリー粒子は硬く、スチームでは容易に除去できない硬い詰まりを生じる傾向がある。
用いる希釈剤の種類にかかわらず、移送ラインの詰まりは、半世紀以上にわたり工業的に用いられてきたブチル反応器の操業停止時間の主要な原因であると考えられる。しかし、移送ラインの詰まりを予防または除去することに着目した研究開発はほとんど行なわれていない。
ひとつの方法は、米国特許公開公報第2005187366号に開示されているように、移送ラインに二軸押出機を用いる方法である。この方法は、この問題の複雑さと、過度に複雑な企てであるが、この問題の解決を試みるために、オペレータが快諾することを示している。
以上のように、この技術分野の長期間にわたる未解決の問題として、ブチル反応器や類似のプロセスに適用可能な、簡単な設計で詰まりの頻繁な発生を防止できる改良された移送ラインシステム、及びその使用方法に対する要求が存在する。
この発明にでは、反応器からのスラリーは、断熱された流路を通して失活チャンバーへ移送される。
反応器からのスラリーは、失活液から熱的に隔離され、移送ラインが挿入される失活チャンバーの壁からの熱伝導からも隔離されている。例えば、移送ラインを断熱することができる。
更なる改良として、U字形移送ラインから下向きの配管を無くすこと、すなわち、従来技術の移送ラインの設計における液溜り部を無くすことが含まれる。断熱され、および/または、液溜り部の無い移送ラインを用いることにより、移送ラインの詰まりの頻繁な発生を効果的に防止できる。この結果は、従来技術で移送ラインの詰まりの予防または除去に外部スチーム加熱が広く行なわれていることに照らすと予想外である。
一側面では、この発明はスラリーを重合反応器から移送する方法を提供する。この方法には、スラリーを反応器から失活チャンバーに至る移送ラインに排出し、スラリーを移送ラインの導管に水平、斜め上方、垂直またはこれらの組合せの方向に通過させ、さらに失活チャンバーの壁の開口部を貫通する導管延出部を通して導管の出口まで通過させることが含まれる。
この方法には、失活チャンバー内の導管延出部の近傍に、失活液の最初の注入を行なうことが含まれる。
この方法には、導管延出部を、失活チャンバーの壁及び失活液から熱的に隔離することが含まれる。
ひとつの実施形態では、この方法にはスラリーと失活液の混合物を、失活チャンバーから例えばフラッシュタンク等のタンクに排出することが含まれる。
移送ラインからの出口は導管延出部の遠位端部に位置し、失活チャンバーの壁から軸方向に離間している。
ひとつの実施形態では、導管の流路には液溜り部が無い。
スラリーの導管中の流速は、スラリー中のポリマー粒子の終末浮遊速度より速い速度に保たれる。別の実施形態では、ポリマー粒子の流路内での沈降や、流路内壁への付着が生じない流速に保たれる。
ひとつの実施形態では、スラリーの流速は、0.91m/秒(3ft/秒)以上に保たれる。
ひとつの実施形態では、失活液の最初の注入には、失活チャンバーの壁と導管延出部の出口との間で、失活チャンバー内の円筒状内壁に沿って失活液の接線方向旋回流を生じさせることが含まれる。
この方法の実施形態には、導管延出部を同軸の外周筒で覆い、導管延出部と外周筒の間の環状部に断熱材を設けることが含まれる。
さらに、導管は、例えば環状部に設けられた支持部材によって外周筒の中で安定化される。この支持部材をリング状とすることができ、および/または熱抵抗性の材料で作られる。外周筒の遠位端を、導管延出部の外面に対しシールすることが好ましい。
この方法のひとつの実施形態には、導管延出部を水平方向に対しゼロから5度下方に傾斜させて、例えば流れ込むようにして、失活チャンバーへ導入することが含まれる。
この方法の別の実施形態には、流路を研磨すること、特に電気研磨すること、および/または移送ラインの異なる区画間で孔径を滑らかに推移させることが含まれる。
さらにこの方法には、反応器と導管延出部との間におけるスラリーの導管内の流れ方向を、垂直方向、斜め上方、水平方向またはこれらの組合せとすることが含まれる。導管の湾曲部の半径を、例えば0.91m(約3フィート)以上の大きな半径にすることが好ましい。
この方法のひとつの実施形態には、メンテナンス作業のために、導管と反応器の間の第1遮断弁、及び導管と失活チャンバーの間の第2遮断弁を閉め、導管を遮断することが含まれる。ひとつの実施形態では、第2遮断弁は導管と導管延出部の間に設けることができる。
この方法には、所望により、第1遮断弁と第2遮断弁の間の導管にサービスフランジ用収容器を設置することが含まれる。
この方法の別の実施形態には、スラリーを、失活チャンバーの壁面から延び出す水平部に排出し、スラリーと失活液を水平部から垂直な直立部へ送り、タンクに連通させる。好ましい実施形態では、水平部は水平方向から5度以内の下り勾配で、直立部に流れ込む。水平部に排出されたスラリーは、水平部の壁面に衝撃を与えないよう、弧を描いて直立部へ導かれる。
ひとつの実施形態では、失活チャンバーに第2失活液を注入し、このとき、立ち上がり部の上端部において、円筒状内壁に沿って第2失活液の接線方向旋回流が生じさせることが含まれる。
この発明の別の側面では、上記の方法によりスラリーを失活してフラッシュタンクへ移送するための有益な手段を備え、重合反応器からスラリーを移送する移送システムが提供される。
この移送システムでは、反応器からの移送ラインの流路の出口に、失活チャンバーに失活液を注入するための第1失活液注入点が設けられている。失活チャンバーはタンクと連通するとともに、移送ラインの外寸より大きな内寸を有する。
別の実施形態では、流路は液溜りの無い導管と、失活チャンバーの壁の開口部を貫通し移送ラインの出口に至る導管延出部と、失活チャンバーの壁と導管延出部との間に設けられ、導管延出部に沿って開口部から移送ラインの出口まで延在する熱的バリアとからなることを特徴とする。
ひとつの実施形態では、第1失活液注入点は、失活チャンバーの壁の開口部と移送ラインの出口の間で、接線方向旋回流軸方向に向けられたノズルである。
ひとつの実施形態では、導管延出部を覆う外周筒が設けられ、導管延出部と外周筒の間の環状部に、断熱材が設けられる。導管延出部と外周筒を同軸にすることができる。また、導管延出部と外周筒の間の環状部に設けた支持部材によって、導管と外周筒との距離を保つことができる。例えば、この支持部材をリング状とすることができ、および/または断熱性の材料で作られる。ひとつの実施形態では、外周筒の遠位端を導管延出部の外壁に対しシールすることができ、例えば失活チャンバーの壁から離間した導管延出部の出口近傍を、シールすることができる。
別の実施形態では、失活チャンバーの開口部を有する壁が仕切フランジから成り、仕切フランジの開口部に外周筒を貫通させる構造にすることができる。
実施形態では、流路の表面を研磨し、任意に電気研磨することができる。また、移送ラインの異なる区画間で孔径を滑らかに推移させることができる。
ひとつの実施形態では、導管の方向を、垂直方向、斜め上方、水平方向またはこれらの組合せとすることができる。導管延出部は、失活チャンバーに対し水平方向、または水平方向から5度以内の下り勾配とすることができる。
移送システムには、導管と反応器の間の第1遮断弁、及び導管と失活チャンバーの間の第2遮断弁が含まれる。第2遮断弁を導管と導管延出部の間に設けることができる。第1遮断弁と第2遮断弁の間の導管、例えば第2遮断弁近傍の導管の端部に、サービスフランジレ用セプタクルを設置することができる。
ひとつの実施形態では、失活チャンバーには失活チャンバーの壁面から延び出す水平部と、水平部とタンクを連結する直立部とが含まれる。水平部は水平方向から5度以内傾斜しており、直立部は垂直方向から5度以内傾斜している。あるいは、直立部は垂直方向から5度から50度傾斜している。
直立部の上端部に、接線方向旋回流ノズルから成る第2失活液注入点が設けられる。
この発明の別の側面では、重合系が提供される。
この重合系には、モノマー、触媒および希釈剤を供給する1以上の供給ラインと、反応器からの混合スラリーを失活液と混合する失活チャンバーと、失活チャンバーと連通したタンクと、反応器と失活チャンバーとの間に設けられたスラリー移送ラインが含まれ、失活チャンバーの内寸は、移送ラインの外寸よりも大きい。
この重合系では、移送ラインの流路の出口に、失活チャンバーに失活液を注入するための第1失活液注入点が設けられている。流路は、液溜りの無い導管と、失活チャンバーの壁の開口部を貫通し移送ラインの出口に至る導管延出部と、失活チャンバーの壁と導管延出部との間に設けられ、導管延出部に沿って壁の開口部から移送ラインの出口近傍に至る熱的バリアとから成る。
ひとつの実施形態では、タンクはフラッシュタンクである。
ひとつの実施形態では、この重合系には導管延出部を同軸で覆う外周筒と、導管延出部と外周筒の間の環状部に設けられる断熱材と、導管延出部と外周筒の間の環状部に設けられ、導管延出部と外周筒とを離間させる断熱性支持部材であって、リング状とすることができる断熱性支持部材と、失活チャンバーの壁から離間した移送ラインの出口近傍に設けられる、外周筒の遠位端と導管延出部の外壁との間のシールとが含まれる。
ひとつの実施形態では、失活チャンバーの開口部を有する壁が仕切フランジから成り、仕切フランジの開口部に外周筒が貫通する。
ひとつの実施形態では、導管延出部は、水平方向、または水平から5度以内の下り勾配で失活チャンバーに入る。
この重合系の別の実施形態では、流路が、例えば電気研磨によって研磨されている。また、移送ラインの異なる区画間で孔径が滑らかに推移する。導管は、垂直方向、斜め上方、水平方向またはこれらの組合の方向に延在させることができる。
またこの重合系には、導管と反応器の間にある第1遮断弁、及び導管と導管延出部の間にある第2遮断弁、及び第2遮断弁と導管の間にあるサービスフランジ用収容器が含まれる。
この重合系のひとつの実施形態では、失活チャンバーには失活チャンバーの壁面から延び出し水平方向から5度以内傾斜している水平部と、水平部とタンクの間で流体を連通させ、垂直、または垂直方向から50度以内傾斜している直立部とが含まれる。
また、この重合系には、直立部の上端近傍に設けられ、接線方向旋回流を生じさせる第2失活液注入点が含まれる。
図1は、従来の反応器からフラッシュタンクに至るU字形オーバーフローラインの模式図である。 図2はこの発明の1実施形態の、スラリー重合反応器とフラッシュタンクの失活チャンバーとの間の移送システムの模式図である。 図3は、図2に線3で囲って示す部分の断面を表す模式図である。 図4は、図3の仕切フランジ30を、4−4線に沿って切断した断面を表す模式図である。 図5は、図3の第1失活液注入点44を、5−5線に沿って切断した断面を表す模式図である。 図6は、図3の第2失活液注入点46を、6−6線に沿って切断した断面を表す模式図である。 図7は、図2に線7で囲まれた移送システムの部分に示すレジューサ50の詳細断面を表す模式図である。 図8はこの発明の1実施形態の、フルボアボール弁の断面を表す模式図である。 図9はこの発明の別の実施形態の、スラリー重合反応器と、傾斜した直立部52を有する失活チャンバーとの間の移送システムを表す模式図である。 図10は、この発明の別の実施形態の、スラリー重合反応器と、水平な移送ライン54を有するフラッシュタンクの失活チャンバーとの間の移送システムを表す模式図である。
この発明は、ブチルゴムやポリイソブチレン等のイソオレフィンポリマーやコポリマーを製造する反応器からフラッシュタンクへ、ポリマーと希釈剤から成るスラリーを移送し失活させる、移送システムと方法に関する。
本願では、「反応器」と言う用語は、その内部で化学反応が行なわれる容器を意味する。これらのポリマーの製造に用いられる商業用反応器は一般に、容積が10から30リットル以上のベッセルであり、インペラーポンプにより高循環速度で十分撹拌可能なベッセルである。
重合反応とポンプは熱を生じることから、スラリーを低温に保つため、重合系には熱交換器が含まれている。このような連続撹拌タンク反応器(「CFSTR」)は、参照として取り込まれる米国特許第5,417,930号に開示されている。これらの反応器では、スラリーは熱交換器のチューブを通して循環される。冷却は、例えばシェル側で液体エチレンを沸騰させることにより行なわれる。スラリーの温度は沸騰エチレンの温度、要求される熱流束、及び全熱移動抵抗によって定まる。
「スラリー」とは、沈殿形態のポリマーを含む希釈剤の意味であり、例えば改質剤と、モノマーと、例えばルイス酸等の触媒成分と開始剤と、改質剤等を含む。
「希釈剤」とは希釈または溶解剤を意味する。希釈剤には、触媒系成分、モノマーまたは他の添加剤の溶媒として作用し得る薬品が含まれる。純粋な希釈剤は重合媒体、すなわち、触媒やモノマー等の成分の性質を変化させない。しかし、希釈剤と反応物の相互作用はある程度生じうる。
さらに、希釈剤という用語には、2種類以上の希釈剤の混合物も含まれる。さらに、この発明に用いることができる希釈剤の非限定的例示として、例えば塩化メチルやハイドロフルオロカーボン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
「失活」または「失活させる」とは、反応器からのスラリーを失活液と急速に混合し加熱するプロセスを意味し、これにより重合が終了する。失活媒体は通常水および/またはスチームである。
例えば、スラリーが反応器を出るときの温度は−90℃以下であり、フラッシュタンクへ入るときの温度は60℃である。
「液溜り」とは、配管の曲り、または配管中の仕切られた空間であり、比較的低密度の物質が蓄積し易く、これにより比較的高密度の物質が配管を通過する流路を妨害、ブロックまたはシールされることを意味する。例えば、配管曲り部の頂部等である。
本願にいう「液溜りがない」とは、液溜りの無い配管または配管の一部であり、好ましくは、下方に向かう流体の流路が無いことを意味し、例えば全長にわたり、あるいは一部が実質的に垂直、水平または上り勾配及びこれらの組合せの配管または流路であり、より好ましくは下り勾配の無い配管または流路である。
本願では、下り勾配の流路は、配管が完全に円形の断面形状で全垂直方向高さが、配管径の2倍を超える場合、または、断面形状が円形ではない場合は動水半径の2倍を超える場合に重要である。
スロープまたは傾斜の方向、すなわち、上方/上りまたは下方/下りは、プロセスの定常操業条件下での流れ方向に基づいて決められる。
この発明の移送システムの非限定的例示のひとつとして、スラリー重合反応器から、フラッシュタンクの失活チャンバーへの移送ラインが挙げられる。
図2は、スラリー重合反応器12とフラッシュタンク14の間の移送システム10の模式図であり、失活チャンバーは、この発明の一実施形態に従い、拡径されたパイプまたは失活ノズル15の形態で設けられている。
反応器出口16は、この技術分野で公知のオーバーフロー出口であり、遮断弁18で反応器出口16と導管20が連結されている。失活ノズル15には、水平部60と、直立部62と、タンク14に固着された基端部64とが含まれ、基端部64は、挿入管あるいはスタッブと呼ばれる。スラリーは、スラリー重合反応器12の出口16から排出される。この実施形態では、導管20は以下に詳説するようにして失活ノズル15に連結されている。
ひとつの実施形態では、反応器12と失活ノズル15の間の導管20には液溜りは無く、別の実施形態では導管20には下り勾配は無い。下り勾配では液溜りが生じ、詰まりを生じ易いため、好ましくない。
図3は、図2に示した移送システム10の導管20と失活ノズル15との結合部の拡大図である。導管20の流路は、出口24まで延び、失活ノズル15の中に画成された失活チャンバー26に連通する。
導管20は、導管20と別体または一体の導管延出部28に連結される。
移送ラインの導管延出部28と導管20の間には、遮断弁38とサービスフランジ用収容器40が設けられている。サービスフランジ用収容器40は公知のサービス仕切板を収納し、あるいはこの分野で8の字仕切板またはメガネ仕切板と呼ばれている、仕切板に結合された通常の操業中にスペーサーとなる部位を有する仕切板を収納する。また任意に、操業モードとメンテナンスモードの間に、サービスフランジ用収容器40と交互に用いられるメンテナンス用液体注入口を設けることができる。
所望により、メンテナンスのために洗浄用バルブ22を備える導管20への洗浄液注入口を設け、反応器12が使用されていないとき、導管20、反応器12やその他の装置を洗浄することができるナフサ等の溶剤または他の液体を供給する。
導管延出部28は、失活ノズル15の端部または側壁を貫通して延びる。例えば、導管延出部28は失活ノズル15の末端の仕切フランジ30を貫通して突き出す。
図4は、図3の4−4線で切断した仕切フランジ30の断面の模式図である。導管延出部28は、外周筒32で覆われ、断熱材34の層(図3参照)が導管延出部28と外周筒32の間の環状部に設けられ、環状熱バリアを形成している。この環状部には、中心に孔が空けられたパイプキャップを外周筒32の遠位端及び導管延出部28の遠位端に溶接して形成された、遠位端シール部35が設けられている。
導管延出部28と外周筒32の間の環状部には、導管延出部28と外周筒32の間の距離を保つための支持体リング36が設けられている。支持体リング36は、導管延出部28の遠位端シール部35における応力を最小化して安定化させる。支持体リング36には、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の熱伝導に対する抵抗が高く、耐久性に優れた材料を用いることが好ましい。導管延出部28、および/または、失活ノズル15の水平部60は水平か、あるいは所望により、例えば水平から5度までの下り勾配にして、直立部62への流体の流入を容易にすることが好ましい。
流路29は、水平部60に位置する導管延出部28の遠位端まで延在するか、および/または、直立部62の上端部まで延在する。
ひとつの実施形態では、導管延出部28の終端位置、内径、形状は、設計流速及び流量において流出し直立部62に落下するスラリーの軌跡が、水平部60の内面に衝突しないか最小限の衝突となるよう設計される。
図5は、旋廻流ノズル44の断面の模式図であり、旋廻流ノズル44は、導管延出部28近傍にある第1水注入点である。図示するように、失活ノズル15の壁面、失活チャンバー26、外周筒32、断熱材34、導管延出部28、及び流路29は同心円上に配置されている。
失活液は、旋廻流ノズル44から失活ノズル15の径方向に対し接線方向に注入され、水平部60の失活ノズル15の内壁面においてらせん状のフローパターンと成る。しかし、失活ノズル15の水平部から直立部62にかけて、急な折れ曲がりまたは湾曲があると、液体の流れは軸方向の流れに変わるため、補足または追加の失活液を注入することが好ましい。
図6は、直立部62の上端部にある第2水注入点の断面の模式図である。この補助的失活液注入点には、直立部62の円筒状内壁に沿って失活液のらせん状流れを生じさせるための、接線方向旋回流ノズル46が設けられている。この旋回流ノズル46により、ポリマー粒子が浮上して凝集することが防止される。
さらに追加の接線方向旋回流ノズル47(図2参照)を基端部64や、失活ノズル15の中のその他の場所に設けることもできる。接線方向旋回流ノズル44,46,47は、スラリーを急速に加熱し、衝突するポリマー粒子を洗い流し、失活ノズル15中におけるポリマー粒子の蓄積を防止するために用いられる。
スチームおよび/または凝縮スチームを、水の代わりの失活液として用いたり、またはフラッシュタンク14からライン66(図2参照)を通して再循環される水とともに失活液として用いたりすることができる。
移送システム10は、新たに設ける設備や、既存のブチルゴム反応設備の改造による設備において、の操業条件と保守作業を考慮して、適切な材料を選択して設置される。既存の移送ラインを改造する場合、導管20、仕切フランジ30の構成部材、水平部60、直立部62、その他の配管やフィッティングは、必要な架台やアクセス用構造物とともに、予め加工しておくことが好ましい。
例えば、高所にある仕切フランジ30に作業員がアクセスし易いように、作業用架台(図示せず)を設けることが好ましい。また、作業用架台は、その下に作業員が入れるように、十分な高さにすることが好ましい。これにより、古い設備の解体除去を行う際に、改造用の部材を既に入手している場合は、移送システム10に新しい部材を設置するための操業停止時間を最小にすることができる。
操業中、低温のスラリーは、導管20と導管延出部28を通して、失活ノズル15内の失活チャンバー26へ移送される。失活チャンバー26へ移送されるスラリーを急速に加熱するために、温水が旋回流ノズル44,46,47から失活チャンバー26に供給される。失活ノズル15内にあるポリマーをコートして滑り易くするために、失活水にステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウム等のスラリー化助剤を添加することができる。これにより、壁面へのポリマーの凝集、あるいは大きなポリマー凝集塊の発生を防止できる。
スラリー化助剤は、供給する失活水に直接添加してもよいし、あるいは、フラッシュタンクに投入し、フラッシュタンクの底部から取り出される水とともにポンプで失活ノズル15へ送ってもよい。
失活液は失活チャンバー26の壁に衝突するポリマーを洗い流し、固形物の付着を有効に防止することができる。
スラリーと水は直立部62及び基端部64を通ってフラッシュタンク14へ流入し、公知の方法で加工される。
導管20と導管延出部28を、低温、断熱条件下で操業することにより、移送ラインの内壁面へのポリマー粒子の凝集を最小にすることができる。導管延出部28を断熱することにより、仕切フランジ30近傍で等温、またはほぼ等温の操業を行なうことが可能になり、詰まりまたは閉塞の原因となり得るホットスポットの発生を防止できる。さらに、ひとつの実施形態では、例えば断熱材の下に冷媒のトレースライン(図示せず)を設けることにより、導管20および/または導管延出部28を冷却する。
ひとつの実施形態では、導管20および/または導管延出部28のスチーム加熱や、その他の加熱は行なわない。
別の実施形態では、反応器10の出口ライン、すなわち導管20と導管延出部28に、水蒸気が存在する場合、水は(塩化メチルハイドレートの存否にかかわらず)氷になり、詰まりの原因となる。このようなときは、出口ラインは氷および/またはハイドレートが形成されない温度に保たれる。
前記のようにひとつの実施形態では、スラリーの流速は、例えばスラリー中のゴム粒子の終末浮遊速度より速い速度等、粒子の流路の内壁面への沈降または付着が妨げられる速度に保たれる。
当業者であれば、粒子と希釈剤の密度差、粒径、流速分布から、終末浮遊速度を容易に求めることができる。
HFCや塩化メチル等を希釈剤として用いるイソブチレンポリマーやコポリマーのスラリー重合では、多くの場合、終末浮遊速度は通常0.91m/秒(3ft/秒)未満であり、この値を設計に用いることができる。
改造する場合、既存のU字形オーバーフローラインが大きすぎて所望のスラリー流速を得られないときは、対応する交換用導管20の径を小さくする必要がある。例えば、呼び径76.2mm(約3インチ)のUチューブの場合は、移送ラインにおける所望のスラリー流速を得るために、呼び径50.8mm(約3インチ)の導管20と交換する必要がある。
この他の、導管20と導管延出部28での剛直なまたは粘着性のポリマー粒子の凝集を防ぐための手段として、急激な配管の曲がりを避けること、流れ方向を徐々に変えること、あるいは、流路の断面積を徐々に変えること、流路の内面を滑らかにすること、スラリーの流路内に露出する尖った部分を最小限にすること、流路29の内面を研磨すること等が挙げられる。
導管20の曲がり部は、半径が少なくとも30cm(約1ft)、より好ましくは少なくとも60cm(約2ft)、特に少なくとも90cm(約3ft)であることが好ましい。
図7に、遮断弁18(図2参照)の近傍の導管20の近接端部に設けることが可能な、徐々に径が変化するレジューサ50を示す。例えば、遮断弁の呼び径が76.2mm(約3インチ)で、導管の呼び径が50.8mm(約2インチ)のとき、レジューサ50は76.2mm×50.8mmレジューサである。通常の規格のレジューサは径の変化が急激であり、移送ラインの詰まりまたは閉塞を生じる可能性がある。
この発明のひとつの実施形態では、レジューサ50は円錐傾斜角70が小さく、長手方向に対する角度が15度以下、より好ましくは12度以下、より好ましくは8度以下、特に好ましくは5度以下である。
図8は、ひとつの実施形態の遮断弁38(図3参照)の断面の模式図であり、これと同じ弁を遮断弁18に用いてもよい。遮断弁38は、フルボア42のボールを有する。すなわちボア42の径は、導管20および/または導管延出部28の流路29の径と同じである。これにより、移送ラインの異なる区画間で孔径を滑らかに推移させることができる。尖った部分、及び継目での不連続性を最小にすることにより、継目付近での乱流の発生とポリマーの付着を最小限にすることができる。
ひとつの実施形態では、流路29の内面の研磨、特に電気研磨を施すことにより、電気研磨された表面へのポリマーの付着または沈着を防止することができる。
逆電気めっきとも呼ばれる電気研磨は、被加工物から微量の物質を除去することにより金属表面を研磨する、公知の電気化学的プロセスである。電気研磨では、金属被加工物は温度制御された電解質の浴に浸漬され、直流電源の陽極(アノード)に接続される。陰極はカソードに接続され、電流が流されたとき、アノード(被加工物)から除去された粒子が付着する。所望の研磨レベルと、研磨する部分を限定するため、電気研磨中にカソードのサイズ、位置、被加工物との距離を調整する場合がある。またこの方法では、鉄の表面のクロム含量を増加させることにより、鉄の表面を不動態化することができる。表面を、さらに例えば酸素で処理して酸化クロム層を形成することにより、ステンレスの表面の錆を防ぐ不動態化層を形成することができる。
図9は、この発明のひとつの実施形態のスラリー重合反応器とフラッシュタンクの失活ノズルの間の移送システムの模式図であり、失活ノズル15の直立部52は、垂直方向から40〜50度傾斜している。失活ノズル15の水平部から直立部52への曲がりをより緩やかにすることにより、旋回流ノズル44からの失活液の接線方向流れを、失活ノズル15の全長に沿って生じさせることができ、追加の旋回流ノズルが不要になる。
図10は、この発明の別の実施形態の移送システムの模式図であり、移送ラインにほぼ水平な導管54が用いられている。図10に示した実施形態では、反応器からのオーバーフローラインは、実質的に水平であり、例えばやや湾曲しているか、ドレンを流れ易くするためやや下り勾配になっている。移送ラインは、熱膨張を吸収するため改良することができ、例えば移送ラインの導管54、および/または、ノズルセクション52にベローズ(図示せず)が含まれていてもよい。
移送ラインには、スラリーの移送を補助するための追加の構成が含まれていてもよい。例えば導管54には二軸押出機(図示せず)が含まれていてもよい。二軸押出機及びベローズの例は、参照として組み込まれる米国特許公開公報第2005187366号に開示されている。
本願に引用した全ての特許文献、特許出願、試験方法(ASTM等)、及びその他の文献は、本願発明と抵触しない限り、それが許される全ての法域において本願に完全に組み込まれる。
本願について実施形態により説明したが、本願の発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者は種々の変更を容易になしうるであろう。したがって、特許請求の範囲が実施例と詳細な説明の記載に限定されることは意図されておらず、特許請求の範囲は、本願発明が内在するすべての特許性のある特徴と、本願の属する技術分野の当業者にとって均等とされる範囲を包含する。

Claims (18)

  1. スラリーを重合反応器から移送する方法であって:
    前記スラリーを前記重合反応器から失活チャンバーに至る移送ラインに排出する工程を含み;
    前記スラリーを前記移送ラインの導管に水平、斜め上方、垂直またはこれらの組合せの方向に通過させ、前記失活チャンバーの壁の開口部を貫通する導管延出部を通して前記導管の出口まで通過させ;
    失活液の前記失活チャンバーへの最初の注入を前記導管延出部の近傍で行い;
    前記導管延出部を、前記失活チャンバーの壁及び前記失活液から断熱することを含む方法。
  2. 前記スラリーと前記失活液との混合物を、前記失活チャンバーからタンクへ排出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記導管に液溜りが無い、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記失活液の最初の注入に、前記失活チャンバーの壁と前記移送ラインの出口との間で、前記失活チャンバー内の円筒状内壁に沿って前記失活液の接線方向旋回流を生じさせることが含まれる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. さらに、メンテナンス作業のために、前記導管と前記反応器の間に設けられた第1遮断弁、及び前記導管と前記失活チャンバーの間に設けられた第2遮断弁を閉め、前記導管を遮断することが含まれる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. さらに、前記スラリーを前記失活チャンバーの壁から延び出す前記失活チャンバーの水平部に排出し、前記スラリーと前記失活液を前記水平部から、前記タンクに連通する垂直な直立部へ送ることが含まれる、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記水平部に排出された前記スラリーが、前記水平部の壁面に衝撃を与えないよう、弧を描いて前記直立部へ導かれることが含まれる、請求項6に記載の方法。
  8. さらに、前記失活チャンバーに第2失活液が注入され、前記直立部の上端において、円筒状内壁に沿って前記第2失活液の接線方向旋回流を生じさせることが含まれる、請求項6または7に記載の方法。
  9. 重合反応器からスラリーを移送する手段を備えた移送システムであって、
    前記反応器からの移送ラインの流路出口に位置し、失活チャンバーに失活液を注入する第1失活液注入点を備え、
    前記失活チャンバーは、前記移送ラインの外寸より大きな内寸を有するとともにタンクに連通し、
    さらに、前記流路は液溜のない導管と、前記失活チャンバーの壁の開口部を貫通して前記出口に至る導管延出部とから成り、
    前記壁と前記導管延出部との間に設けられ、前記導管延出部に沿って前記失活チャンバーの壁の開口部から前記出口まで延在する熱的バリアを備えることを特徴とする移送システム。
  10. 前記第1失活液注入点が、前記壁の開口部と前記移送ラインの出口の間で、接線方向旋回流方向に向けられたノズルから成る、請求項9に記載の移送システム。
  11. さらに、前記導管と前記反応器の間にある第1遮断弁、及び前記導管と前記失活チャンバーの間にある第2遮断弁を備える、請求項9または10に記載の移送システム。
  12. 前記失活チャンバーがさらに、前記失活チャンバーの壁面から延び出す水平部と、前記水平部と前記タンクの間で流体を連通させる直立部とを備える、請求項9から11のいずれか1項に記載の移送システム。
  13. さらに、前記直立部の上端部に、接線方向旋回流ノズルから成る第2失活液注入点が設けられる、請求項12に記載の移送システム。
  14. モノマー、触媒および希釈剤を供給する1以上の供給ラインを備えるスラリー重合反応器と、
    前記反応器からの混合スラリーを失活液と混合する失活チャンバーと、
    前記失活チャンバーと連通するタンクと、
    前記反応器と前記失活チャンバーとの間に設けられたスラリー移送ラインを含む重合装置であって、
    前記失活チャンバーの内寸が、前記移送ラインの外寸よりも大きく、
    前記移送ラインの流路の出口に、前記失活チャンバーに前記失活液を注入するための第1失活液注入点が設けられ、
    前記流路が、液溜りの無い導管と、前記失活チャンバーの壁の開口部を貫通し前記移送ラインの出口に至る導管延出部とから成り、
    前記失活チャンバーの壁と前記導管延出部との間に設けられ、前記導管延出部に沿って前記壁の開口部から前記移送ラインの出口近傍に至る熱的バリアを備える重合装置
  15. さらに、前記導管延出部を同軸で覆う外周筒と、
    前記導管延出部と前記外周筒の間の環状部に設けられる断熱材と、
    前記導管延出部と前記外周筒の間の前記環状部に設けられ、前記導管延出部と前記外周筒とを離間させる断熱性支持部材と、
    前記外周筒の遠位端及び前記導管延出部の外壁の前記出口近傍の間のシールと、を備える請求項14に記載の重合装置
  16. さらに、前記導管と前記反応器の間に第1遮断弁を備え、前記導管と前記導管延出部の間に第2遮断弁を備え、前記導管と前記第2遮断弁の間にサービスフランジ用収容器を備える、請求項14または15に記載の重合装置
  17. 前記失活チャンバーがさらに、前記失活チャンバーの壁から延び出し水平方向から5度以内傾斜した水平部と、前記水平部と前記タンクの間にあって、垂直方向または垂直方向から50以内の傾斜で流体を連通させる直立部とを備える、請求項14から16のいずれか1項に記載の重合装置
  18. さらに、前記直立部の上端部に設けられ、接線方向旋回流ノズルから成る第2失活液注入点を備える、請求項17に記載の重合装置
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