JP5045978B2 - 複合被覆構造体 - Google Patents
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Description
しかし、前記した複合構造体は、亀裂追従性、防水性、駆体との接着性に優れる反面、繊維強化樹脂層とポリウレタン樹脂層との引張伸び率の物性が大きく異なるため、層間で剥離が発生するトラブルが見られる。剥離が発生する要因としては、各被覆層が熱膨張収縮を繰り返すことにより発生する熱応力が主なものである。
通常コンクリートやモルタル構造物の保護や防水を目的として、屋根、屋上等に複合被覆構造体が施工された場合、日中と夜間、夏と冬といった環境条件の変化により熱膨張収縮が繰り返される。
この問題を解決するため、繊維強化熱硬化性樹脂と伸び率の高い高分子組成物樹脂層との間に接着剤層をいれた複合被覆構造体が提案されている(例えば特許文献2参照)。この構造体において接着剤層に使用されるものとしては、一液湿気硬化ウレタンプライマー、エポキシプライマー、不飽和ポリエステル系プライマーが挙げられているが、いずれの場合も、繊維強化熱硬化性樹脂層と伸び率の高い高分子組成物層の引張物性が大きく異なる場合は、接着剤の強度が十分ではなく、繰返し発生する熱膨張収縮により、両層間で剥離がみられる。
張り特性を特定することによって、高分子組成物層との間に発生する熱応力を低減するこ
とができ、結果として接着剤層を介して一体化している塗膜層と高分子組成物層との剥離
を防止することができることを発見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、上から
(A)JISK7113に規定する引張伸び率が23℃で90%以上で、引張弾性率が5
00MPa以下の熱硬化性樹脂を繊維強化した塗膜層(前記熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂単独、又は、不飽和ポリエステル樹脂とメタクリル樹脂を混合した樹脂である)
(B)繊維強化熱硬化樹脂層用接着剤層
(C)JISK6251に規定する引張伸び率が30%以上の高分子組成物層
(D)基体
からなる複合被覆構造体を提供するものである。
間の剥離がなく、コンクリート及びモルタル構造物、金属駆体に対して適用した場合、亀
裂追従性、防水性、駆体との接着性に優れたものである。
本発明の(A)層に使用するJISK7113に規定する引張伸び率が23℃で90%
以上で、引張弾性率が500MPa以下の熱硬化性樹脂を繊維強化した塗膜層の熱硬化性
樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂等であり、好ましくは不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、ビニルエステル樹脂である。
ル樹脂を公知の反応性不飽和単量体で溶解したものが使用できる。この不飽和ポリエステ
ル樹脂は、α,β−不飽和カルボン酸又は場合により飽和カルボン酸を含むα,β−不飽
和カルボン酸とアルコール類とから得られるものである。
α,β−不飽和カルボン酸としては、例えばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロロマレイン酸、あるいはこれらのジメチル
エステル類などが挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用い
ても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、飽和カルボン酸としては、例
えばフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘット酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸などが挙げられる。これらの飽和カ
ルボン酸はそれぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、シクロヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、、グリセリンモノアリルエーテル、水素化ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシプロボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどのジオール類、トリメチロールプロパンなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類などが挙げられる。これらのアルコールはそれぞれ単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
有する単量体である。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等、(メタ)アクリル酸エステル類の中から選ばれた1種以上の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。さらに、他の重合性単量体、例えば、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸アミド、炭素数1〜4のアルキル基を有するマレイン酸エステル及びフマール酸エステル等も挙げられ、特にスチレンが好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂と反応性不飽和単量体との混合割合は、好ましくは不飽和ポリ
エステル樹脂:反応性不飽和単量体=40〜80重量%:60〜20重量%である。
タ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を上記の反応性不飽和単量体
で溶解したものが使用できる。
ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂としては、一分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル酸エステル基を有する、飽和ないしは不飽和ポリエステル、あるいは該(メタ)アクリル酸エステル基含有(不)飽和ポリエステルが挙げられる。
酸基含有(メタ)アクリル化合物を反応させることにより得ることができる。
ポリオールとしては、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメ
チレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAプロピ
レンオキシド付加物等のポリエーテルポリオール、ポリブタジエンジオール、ポリイソプ
レンジオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられ
る。
またポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート及びその異性体
又は異性体の混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。製品としては、バーノックD―750、クリスボンNX(大日本インキ化学工業(株)製品)、デスモジュールL(住友バイエル(株)社製品)、コロネートL(日本ポリウレタン社製品)、タケネートD102(武田薬品工業(株)社製品)、イソネート143L(三菱化学(株)社製)等を挙げることができる。これらの単独又は2種以上で使用することができる。上記ポリイソシアネートのうちジイソシアネート、特にTDIが好ましく用いられる。
が好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート等の様な水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート類;α−オレフ
ィンエポキサイドと(メタ)アクリル酸の付加物、カルボン酸グリシジルエステルと(メ
タ)アクリル酸の付加物;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の様な3個以上の水酸基を
有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が挙げられる。
リル化合物の一部を、本発明の効果を損なわない程度の範囲で水酸基含有アリールエーテ
ルや、高級アルコール等の化合物で置換しても良い。
水酸基含有アリールエーテル化合物としては、公知慣用のものが使用できるが、なかで
も代表的なものには、エチレングリコールモノアリールエーテル、ジエチレングリコール
モノアリールエーテル、トリエチレングリコールモノアリールエーテル、ポリエチレング
リコールモノアリールエーテル、プロピレングリコールモノアリールエーテル、ジプロピ
レングリコールモノアリールエーテル、トリプロピレングリコールモノアリールエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリールエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリールエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリールエーテル、ヘキシレングリコールモノアリールエーテル、オクチレングリコールモノアリールエーテル、トリメチロールプロパンジアリールエーテル、グリセリンジアリールエーテル、ペンタエリスリトールトリアリールエーテル等の多価アルコール類のアリールエーテル化合物等が挙げられ、これらのうち水酸基を1個有するアリールエーテル化合物が好ましい。
シルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、
ステアリルアルコール等が挙げられる。
アネートとを、好ましくは数平均分子量が500〜30000、特に好ましくは700〜
5000になるようにNCO/OH=2〜1.5で反応させ、末端イソシアネート基含有
ウレタンプレポリマーを生成し、次いでそれに水酸基含有アクリル化合物を該プレポリマ
ーのイソシアネート基に対して水酸基がほぼ当量となるように反応させることにより得る
ことができる。
ウレタン(メタ)アクリレートを得るための別の方法としては、まず水酸基含有アクリ
ル化合物とポリイソシアネートとを反応させ、次いで得られたイソシアネート基含有化合
物とポリエーテルポリオールとを反応させて、好ましくは数平均分子量が500〜300
00、より好ましくは700〜5000のウレタン(メタ)アクリレートを製造すること
ができる。
般に慣用されている公知のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を上記の反応性不飽和単量
体で溶解したものが使用できる。かかるビニルエステル樹脂としては、例えばビスフェノ
ールタイプのエポキシ樹脂単独またはビスフェノールタイプのエポキシ樹脂とノボラック
タイプのエポキシ樹脂とを混合したものが挙げられる。
ビニルエステル樹脂は、通常エポキシ樹脂の末端エポキシ基と不飽和一塩基酸とを付加
反応せしめて得られる。
前記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンとビスフェノ
ールAまたはビスフェノ―ルFとの反応により得られるグリシジルエーテル型のエポキシ
樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビ スフェノールAまたはビスフェノールFとの反応により得られるジメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などが挙げられる。
ノボラックタイプのエポキシ樹脂としてはフェノールノボラックまたはクレゾールノボ
ラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られる
エポキシ樹脂などが挙げられる。
ルマレート、ソルビン酸あるいはモノ(2−エチルヘキシル)マレート等が挙げられ、こ
れらの不飽和一塩基酸は単独でも、2種以上混合しても用いられる。エポキシアクリレー
ト樹脂と反応性不飽和単量体との混合割合は、好ましくはエポキシアクリレート樹脂:反
応性不飽和単量体=40〜80重量%:60〜20重量%である。
より塗布形成されるものである。その接着剤の種類としてはウレタン系、エポキシ系、ビ
ニルエステル系、不飽和ポリエステル系、アクリル系等がある。現場施工を考慮した場合、空気中の水分と反応するイソシアネート基を有する湿気硬化型ウレタン系接着剤が好ましい。
ンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、水添化トリレンジイソシアネート、水添化4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製トリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等有機ポリイソシアネート類が挙げられ、単独又はこれらの混合物として用いることができる。
ポリオール及びこれらの混合ポリオールである。例えば、複合金属シアン化合物錯体を触
媒として製造されたポリオールも含まれる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、グ
ルコース、ソルビトール、シュークローズ等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイド、オキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は
2種以上を付加して得られるポリオール及びポリオキシテトラメチレンポリオール等が挙
げられる。
その他のポリオールとしては、例えばポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポ
リオール、水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール等が挙げられ
る。又、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサ
ンジメタノールグリセリン、トリメチロールプロパン、グルコース、ソルビトール、シュ
ークローズ等の低分子ポリオールも挙げられる。
うな割合で、公知慣用のウレタン化反応を通じてウレタンプレポリマーとされる。次いで
このウレタンプレポリマーは希釈可能な溶剤で希釈され、樹脂分が10〜70重量%、好
ましくは15〜50重量%の樹脂溶液が調整される。溶剤類としては、トルエン、キシレ
ン、ターペン、酢酸エチル等の通常のウレタン用溶剤が使用できる。
層(C)としては、塗膜型樹脂組成物層、シート状体が挙げられるが、前者の場合にはコ
ンクリート、金属等の堅固な基体に塗布する場合は、必要に応じて下地処理、プライマー
処理等を行うとよい。
シート状体としては、JISA6008に限定されている合成高分子ルーフィング材が
挙げられる。
基体(D)と高分子組成物層(C)との層間に使用するプライマーとしては、一般公知のプ
ライマーで、例えば一液湿気硬化型ウレタンプライマー、ビスフェノールA型エポキシ/
ポリアミン系プライマー、不飽和ポリエステル系プライマー等を挙げることができる。
引張り伸び率が30%以上の高分子組成物層(C)が、シート状体の場合、基本との接着
には接着剤を使用する。この接着剤には、大別して有機溶剤系と非有機溶剤系は、エマル
ジョン型及び主剤と硬化剤を混合して使用する二液反応型があり、いずれも有機溶剤を含
有しないものである。この接着剤は、基体とシート状体のみならず、シート状体を複数重
ねて用いる場合にはシート状体相互の接着剤としても使用される。
9に規定する複層仕上塗材、又はJISA6021に規定する屋根防水用塗膜材が挙げら
れる。
JISA6909に規定する複層仕上塗材としては、ポリマーセメント系複層仕上塗材、合成樹脂エマルジョン(以下エマルジョンをEmという)系複層仕上げ塗材、反応硬化形合成樹脂Em系複層仕上塗材、合成樹脂溶液系複層仕上塗材、防水形合成樹脂溶液系複層仕上塗材等が挙げられる。
また、上記合成樹脂Em系複層塗材とはアクリル系、酢酸ビニル系などの合成樹脂Em
である。また、上記反応硬化形合成樹脂Emはエポキシ樹脂などの反応硬化型合成樹脂E
mである。また上記合成樹脂溶液系複層仕上塗材は、アクリル系、ビニル系などの合成樹
脂をキシレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したもの及びエポキシ系、ウレタン系など
の反応硬化形合成樹脂をキシレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したものである。
ウレタンゴム系1類及び2類とは、イソシアネート基を持った化合物を主な原料とする
主剤と、架橋剤、充填剤などを主な成分とする硬化剤とよりなる2成分系ウレタンゴム系
防水材で、その品質性能で1類と2類に区別している。
ここで、前記アクリルゴム系とは、アクリル酸アルキルエステルを主な原料とする非加
硫アクリルゴムに充填材などを配合したアクリルゴムEm系組成物である。
アクリル樹脂系とは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルを主な原料とする組
成物である。ゴムアスファルト系とはアスファルトとスチレン・ブタジェンあるいはクロ
ロプレンゴム等のゴム材を主な成分とするゴムアスファルトEm組成物である。クロロプ
レンゴム系とは、クロロプレンを主な原料とし、充填剤などを配合したクロロプレンゴム
溶液系防水剤である。
ゴムアスファルト系とは、アスファルトとゴムを主な成分とするゴムアスファルトエマ
ルジョン系防水剤である。
これらのうち、コンクリート保護、防水性能の点で、JISA6021に規定するウレ
タンゴム系を含むものが好ましい。
界面活性剤、消泡剤、凍結防止剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、pH調整剤、増粘剤、造膜
助剤、各種充填剤、顔料、セメント、繊維質材料等の一部又は全部を配合しても良い。充
填剤、セメント等の粉体を混入した場合、引張伸び率が小さくなる。伸び率が30%未満
になった場合、亀裂追従性が著しく悪くなる。好ましい引張り伸び率は50%以上、さら
に好ましくは100%以上である。
ンクリート、ALC板、PC板、FRP、プラスチック、木質物、金属などの単独あるい
は組み合わせで構成されたものが挙げられる。またその形状はいずれのものでもよく、構
造物の表面であれば球面、曲面、延長面、平面、斜面等いずれでも良い。通常、セメント
コンクリート、アスファルトコンクリートの平面、斜面である。
されるものではない。また、文中「部」及び「%」とあるのは、特段の断りがない限り重
量基準のものである。
合成例1(メタクリル樹脂の合成)
温度計、攪拌機及び冷却器を具備した5L三口フラスコに、ジエチレングリコール(D
EG)3モル、トリエチレングリコール(TEG)7モル、オルソフタル酸10モル、ト
ルハイドロキノン50ppmを200〜220℃で加熱縮合し、酸価27になった時点で
130℃まで冷却した。次にグリシジルメタクリレート2モルを仕込み130℃で4時間
反応してポリエステルメタアクリレートをえた。このものを(メタ)アクリル酸メチルに
溶解し、不揮発分65%のメタクリル樹脂(以下MMA−1という)を得た。
シス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2−ジカルボン酸の2.0モルと、フマル酸の2.5モルと、ジエチレングリコールの5.25モルとを、常法により、加熱脱水縮合せしめて、酸価が18なる不飽和ポリエステルを得た。これを(メタ)アクリル酸メチルに溶解し、不揮発分65%の液状樹脂(1)(以下UPE−1という)を得た。
温度計、攪拌機及び冷却器を具備した5L三口フラスコに、ジエチレングリコール(D
EG)3.5モル、トリエチレングリコール(TEG)6.5モル、無水フタル酸8.5モ
ル、ジブチル錫オキサイド1000ppmを仕込んで窒素気流下215℃で12時間反応
を続け、ソリッド酸価が8以下になったところで、150℃まで冷却し、無水マレイン酸
1.5モルを仕込み、205℃まで昇温する。同温度で16時間反応を続ける。サンプリングは66.6%スチレン溶液で行い、酸価10〜20、ガ−ドナ−粘度M〜Oで冷却する。
トルハイドロキノン30ppm、ナフテン酸銅10ppmを添加し、スチレンで希釈し不
揮発分66%の液状樹脂(2)(以下UPE−2という)を得た。
大日本インキ化学工業(株)製のポリライト FR−275M(汎用FRP防水用不飽
和ポリエステル樹脂:引張伸び率81%、引張弾性率400MPa)を使用した。
比較用樹脂(2)
大日本インキ化学工業(株)製のポリライト FR−250M(汎用FRP防水用不飽
和ポリエステル樹脂:引張伸び率48%、引張弾性率1230MPa)を使用した。
MMA−1とUPE−1を85部/15部の割合でブレンドし、樹脂100部に対して、硬化促進剤ジメチルパラトルイジン0.2部と硬化剤50%ベンゾイルパーオキサイド(以下BPOという)ペーストを添加し、常温にて1日硬化させた後、80℃で6時間後硬化させた。
UPE−2の100部に対して、硬化促進剤6%ナフテン酸コバルト0.4部と55%
メチルエチルケトンパーオキサイド(以下MEKPOという)1.0部添加し、常温にて
1日硬化させた後、80℃で6時間後硬化させた。
比較例1及び2
樹脂100部に対して、55%MEKPO1.0部添加し、常温にて1日硬化させた後、80℃で6時間後硬化させた。
<引張試験条件>
引張試験はJISK7113の方法で行い、試験体形状は、同試験法に規定された1号
ダンベルを採用し、厚みは約3mmとした。試験温度は23℃とした。
<平均線膨張係数の測定>
上記の試験体硬化条件と同様にして得られた硬化物を試験体とした。測定はセイコーイ
ンスツルメンツ(株)社製のEXSTAR−6000を使用し、サーマルメカニカルアナ
リシス法(TMA法)により測定した。
23℃付近での樹脂硬化物の線膨張係数と弾性率より、20℃の温度変化が発生した場
合に発生する熱応力を算出した。(下式参照)
熱応力(MPa)=(引張弾性率)×(平均線膨張係数)×温度変化
試験結果を(表−1)にまとめた。
<(A)層と(C)層間の接着性評価>
試験体仕様:
(D)基体 JISコンクリート平板(t=60mm)
(C)高分子組成物層 ディックウレタンN、大日本インキ化学工業(株)製)を塗布、硬化させた。
このときの塗布厚みは2mm厚とした。上記製品はJISA6021に規定するウレタ
ンゴムに適合するものであり、JISK6251に規定する引張伸び率が500%ある高
分子組成物である。
(B)接着剤層 プライアデック T−150−35(一液湿気硬化型ウレタンプライ
マー、大日本インキ化学工業(株)製)を使用した。このときの塗布量は0.15kg/
m2とした。
(A)塗膜層 各樹脂をFRP防水材工業会仕様のガラスマット#450に含浸、硬化
させ繊維強化樹脂層とした。このときの樹脂/ガラスの重量比は75/25重量%とした。
なお、D/C層間のプライマーには(C)と同様にプライアデックT−150−35を
0.15kg/m2使用した。
手順1)(D)基体上に(C)層を塗布し、24時間養生後に(B)層を塗布する。
手順2)(B)層塗布した後、屋外にて24時間放置してから、(A)層を塗布。
手順3) 手順1)、2)により出来上がった試験体を23℃×1週間→70℃×1
週間→5℃×1週間を1サイクルとした寒熱繰返し試験、2サイクルにかける。
手順4) 寒熱繰返し試験終了後に(A)/(C)層間に皮すきを挿入し、剥離の有
無を確認した。
試験結果を(表−2)にまとめた。
Claims (4)
- 上から
(A)JISK7113に規定する引張伸び率が23℃で90%以上で、引張弾性率が5
00MPa以下の熱硬化性樹脂を繊維強化した塗膜層(前記熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂単独、又は、不飽和ポリエステル樹脂とメタクリル樹脂を混合した樹脂である。)
(B)繊維強化熱硬化樹脂層用接着剤層
(C)JISK6251に規定する引張伸び率が30%以上の高分子組成物層
(D)基体
を有する複合被覆構造体。 - 前記(A)に使用される熱硬化性樹脂において、単独で使用される不飽和ポリエステル樹脂が、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、無水フタル酸及び無水マレイン酸を反応して得られるものである請求項1記載の複合被覆構造体。
- 前記(B)層の接着剤が、湿気硬化型ウレタン系接着剤である請求項1又は2記載の複合被覆構造体。
- 前記(C)層の高分子組成物が、JISA6021に規定するウレタンゴム系を含む請求項1記載の複合被覆構造体。
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