JP5045584B2 - プログラム書き換え装置 - Google Patents

プログラム書き換え装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5045584B2
JP5045584B2 JP2008172732A JP2008172732A JP5045584B2 JP 5045584 B2 JP5045584 B2 JP 5045584B2 JP 2008172732 A JP2008172732 A JP 2008172732A JP 2008172732 A JP2008172732 A JP 2008172732A JP 5045584 B2 JP5045584 B2 JP 5045584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
program
storage area
electronic control
rewriting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008172732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010015265A (ja
Inventor
貴之 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008172732A priority Critical patent/JP5045584B2/ja
Publication of JP2010015265A publication Critical patent/JP2010015265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5045584B2 publication Critical patent/JP5045584B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stored Programmes (AREA)

Description

本発明は、電子制御装置のプログラムを書き換えるプログラム書き換え装置に関する。
例えば自動車のエンジンやトランスミッション等の制御対象機器を制御するための電子制御装置が広く知られている。この電子制御装置はプログラムを記憶しており、このプログラムを実行することで制御対象機器に対する制御を実行する。
また、電子制御装置では学習制御が広く行われており、学習制御によって得られた学習値や、ハードウェアの個体差の影響を無くすための補正値を用いて、電子制御装置は制御対象機器を制御する。これら学習値や補正値は、電源がオフされたときでも記憶保持され続ける必要があるため、不揮発性メモリに記憶されている。
そして、プログラム実行時には、不揮発性メモリとマイコンとが通信することで、学習値等のデータの読み書きを実施している。データの書き込み方法は、マイコンから不揮発性メモリへ、書き込みたいデータのアドレスを送信後、そのアドレスのデータを送信することによって行う。データの読み込み方法は、マイコンから不揮発性メモリへ、読み出したいデータのアドレスを送信後、そのアドレスのデータを受信することによって行う。このように、不揮発性メモリのデータの格納先アドレスはマイコンが管理している。具体的には、マイコンが実行するプログラムに、不揮発性メモリのデータの格納先アドレスが定められている。
ところで、電子制御装置が記憶している上記プログラムは、市場への供給後に書き換える必要が生じることがある。この書き換えのための装置として、プログラム書き換え装置が知られている。プログラム書き換え装置は、新プログラムを記憶しており、その新プログラムを電子制御装置へ書き込む。
上述のようにプログラムは書き換える必要が生じることがあるが、その一方で、前述の不揮発性メモリに記憶されているデータは、プログラムの書き換え後でも引き続き使用したい場合が多い。そのため、書き換え後のプログラム(すなわち新プログラム)は、通常、データ格納先アドレスを変更しないように設計している。
しかしながら、やむを得ずデータ格納先アドレスを変更することも考えられる。そこで、特許文献1のプログラム書き換え装置は、不揮発性メモリに記憶されているデータを読み出し、格納先アドレスが新プログラムに適合するように並べ替え、並べ替えた後のデータを不揮発性メモリに書き込むことができるようになっている。
特開2003−256228号公報
新プログラムにて用いるデータと、書き換え前のプログラム(以下、旧プログラム)にて用いるデータとで、格納先アドレスが変更になったのみであれば、特許文献1に記載の技術を用いることで、新プログラムでも、書き換え前のデータを継続使用することができる。しかし、データの要求精度が変更になった場合には、データそのものを新プログラムにて使用できるように変換する必要があるなど、不揮発性メモリに記憶されているデータを新プログラムでも使用できるようにするためには、データそのものを変換しなければならない場合がある。しかしながら、前述のように、特許文献1の技術はデータの並べ替えを行っているのみであるので、新プログラムに適合させるためにデータを変換しなければならない場合には対応することができず、結果として、不揮発性メモリのデータを新プログラムにて正常に使用できない可能性があった。
また、不揮発性メモリの一部の領域が故障している場合にも、不揮発性メモリのデータを新プログラムにて正常に使用できない可能性があるが、前述のように、特許文献1の技術はデータの並べ替えを行っているのみである。そのため、不揮発性メモリの一部の領域が故障していたとしても、新プログラムにてその故障領域を使用しようとしてしまう。その結果、不揮発性メモリのデータを新プログラムにて正常に使用できず、フェイルセーフ値や不正値となってしまうことがあり、電子制御装置全体を交換しなければならない恐れもあった。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電子制御装置のプログラムを書き換えるプログラム書き換え装置において、旧プログラムで使用していたデータを、新プログラムにてより確実に使用できるようにすることにある。
その目的を達成するための請求項1記載の発明は、電子制御装置が制御対象機器を制御するためにその電子制御装置に記憶されているプログラムであって、その電子制御装置が備えている不揮発性メモリに対してデータを読み書きするためのデータテーブルを有しており、そのデータテーブルによってデータの値に関する特性および制限の少なくとも一方が定められているプログラム、を書き換えるプログラム書き換え装置であって、
前記不揮発性メモリに記憶されているデータを取得し、
書き換え前のプログラムが有しているデータテーブルと書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルとの比較に基づいて、前記不揮発性メモリから取得したデータの値を、書き換え後のプログラムで使用できるように変換するデータ変換処理を実行し、
データ変換処理後のデータを前記不揮発性メモリに書き込むようになっており、
前記不揮発性メモリの故障判定をデータ格納領域別に行う故障判定手段を備え、
その故障判定手段によって故障と判定された場合には、データ格納領域を変更した後に、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を実行し、
前記故障判定手段は、前記電子制御装置が書き換え前のプログラムを実行中に前記不揮発性メモリのデータ格納領域別に実行している故障判定の結果を受信し、その受信した故障判定の結果に基づいて、前記不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するための請求項2記載の発明は、電子制御装置が制御対象機器を制御するためにその電子制御装置に記憶されているプログラムであって、その電子制御装置が備えている不揮発性メモリに対してデータを読み書きするためのデータテーブルを有しており、そのデータテーブルによってデータの値に関する特性および制限の少なくとも一方が定められているプログラム、を書き換えるプログラム書き換え装置であって、
前記不揮発性メモリに記憶されているデータを取得し、
書き換え前のプログラムが有しているデータテーブルと書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルとの比較に基づいて、前記不揮発性メモリから取得したデータの値を、書き換え後のプログラムで使用できるように変換するデータ変換処理を実行し、
データ変換処理後のデータを前記不揮発性メモリに書き込むようになっており、
前記不揮発性メモリの故障判定をデータ格納領域別に行う故障判定手段を備え、
その故障判定手段によって故障と判定された場合には、データ格納領域を変更した後に、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を実行し、
データ格納領域を変更して前記書き込み処理を実行する場合、書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルに基づいて未使用のデータ格納領域を決定し、その決定した未使用のデータ格納領域にデータ格納先を変更して書き込み処理を行なうことを特徴とする。
このように、本発明のプログラム書き換え装置は、旧プログラム(書き換え前のプログラム)が有しているデータテーブルと新プログラム(書き換え後のプログラム)が有しているデータテーブルとの比較に基づいて、不揮発性メモリから取得したデータの値を新プログラムで使用できるように変換するので、新プログラムでも、不揮発性メモリに記憶されているデータを使用できるようになる。そのため、プログラムの書き換えに伴って電子制御装置全体を交換しなければならないという事態を抑制できる。
また、故障と判定されたアドレスとは異なるデータ格納領域にデータが格納されることになるので、不揮発性メモリの一部の領域が故障している場合にも、不揮発性メモリのデータを新プログラムにて正常に使用できるようになる。
また、一般に、電子制御装置は、プログラムを実行中にデータ格納領域別に故障判定を実行しており、請求項1記載の発明は、電子制御装置が実行している上記故障判定結果を利用しており、請求項1のようにすることで、故障判定のためにプログラム書き換え装置が行なう処理を少なくすることができる。
ここで、データテーブルによって定められている特性としては、データの要求精度、オフセット値、ビット割付等があり、データテーブルによって定められている制限としては、有効範囲がある。そのため、上記データ変換処理としては、データの要求精度の変換処理、オフセット値の変換処理、有効範囲内への変換処理、ビット割付変更処理があり、請求項は、これら4つの処理のうちの少なくともいずれか一つを行なうことを特徴とする。
請求項2に係る発明においては、上記故障判定手段は、例えば、請求項4のようにして、不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行う。その請求項4は、請求項において、前記故障判定手段は、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を行なった後、前記電子制御装置が書き込んだデータを前記電子制御装置から受信し、前記電子制御装置へ送信したデータと前記電子制御装置から受信したデータとの一致を判定することで、前記不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行うことを特徴とする。
また、請求項6は、請求項1または5において、前記故障判定手段は、前記電子制御装置から受信した故障判定の結果において故障と判定されているデータ格納領域に対しては、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を行なった後、前記電子制御装置が書き込んだデータを前記電子制御装置から受信し、前記電子制御装置へ送信したデータと前記電子制御装置から受信したデータとの一致を判定することで、データ格納領域が故障しているか否かの再判定を行うことを特徴とする。
このようにすれば、プログラム書き換え装置にてデータ格納領域が故障しているか否かの再判定を行っているので、実際には故障していないにもかかわらず、電子制御装置が実行した故障判定では誤って故障と判定されてしまったデータ格納領域を、故障していないと判定し直して書き込みを行うことが可能になる。そのため、不揮発性メモリを継続して使用できる可能性が高くなり、ひいては、その不揮発性メモリを備えている電子制御装置の交換を抑制することができる。しかも、電子制御装置から受信した故障判定の結果において正常と判定されているアドレスについてはこの再判定は行わないので、判定時間も短くなる。
また、請求項7は、請求項6において、前記故障判定手段が再判定を行った結果も、データ格納領域が故障しているとの判定結果であった場合に、その旨を報知する報知手段をさらに備えていることを特徴とする。
このようにすれば、このプログラム書き換え装置の使用者は、電子制御装置の交換等、何らかの対応をとる必要があることを確実に知ることができる。
また、請求項8は、請求項7において、前記再判定は、前記書き込み処理、および、それに続く一致判定を複数に設定された所定回数行ない、不一致と判定された回数が所定回数となった場合に、データ格納領域が故障と判定するものであり、前記報知手段は、不一致と判定された回数も報知することを特徴とする。
このように、不一致と判定された回数も報知するようにすれば、たとえば、故障とは判定されなかったが、不一致と判定された回数が多い場合には、データ格納領域を変更して使用することを検討する、あるいは、データの重要度を考慮するとそのまま使用して問題ないと判断する等、柔軟な対応が可能となる。
書き込み処理を再度実行する場合のデータ格納領域としては、未使用のデータ格納領域とすることが好ましい。しかし、未使用のデータ格納領域がない場合には、請求項のように、故障と判定されたデータ格納領域に書き込もうとしていたデータよりも重要度の低いデータがあるか否かを、書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルに基づいて判定し、重要度の低いデータがある場合には、その重要度の低いデータに対して割り当てられていたデータ格納領域にデータ格納先を変更して書き込み処理を行なうことが好ましい。
このようにすれば、重要度が高いデータについては、プログラム書き換え後も継続して使用し続けることができる可能性がより向上する。
また、請求項10は、請求項1乃至のいずれか1項において、前記不揮発性メモリに記憶されている複数のデータを、書き換え後のプログラムで使用できるように並べ替える並べ替え処理も行なった後に、データを前記不揮発性メモリに書き込むことを特徴とする。この請求項11は、データ変換処理に加えて、前述の特許文献1と同様の並べ替え処理を行うものであり、このようにすることで、新プログラムでも、不揮発性メモリに記憶されているデータを使用できる可能性がより向上する。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態となるプログラム書き換え装置1と、そのプログラム書き換え装置1によって書き換えられるプログラムを記憶している電子制御装置(以下、ECU)2とを示す図である。
ECU2は、たとえば、車両に搭載されたエンジン制御ECUである。そして、このECU2とプログラム書き換え装置1とは、CAN通信線等の通信線3によって互いに通信可能に接続されている。
ECU2は、マイコン21およびEEPROM22を備えている。その他に、図示しないが、入出力インターフェース、通信回路等を備えている。マイコン21は、CPU、ROM、RAM等を備えており、このROMに、制御対象機器(本実施形態ではエンジン)を制御するための制御プログラムが記憶されている。なお、このROMは、フラッシュROMなど、内部に記憶されている制御プログラムが書き換え可能なROMである。
EEPROM22は、請求項の不揮発性メモリに相当するものであり、マイコン21が制御プログラムを実行する際に利用する各種の制御データを記憶している。前述の制御プログラムは、制御データの値に関する特性、制限、格納領域等を制御データ毎に定めるEEPROMデータテーブルを有している。マイコン21は、制御プログラムが有しているこのEEPROMデータテーブルを参照しつつ、EEPROM22に記憶されている制御データの管理を行っている。なお、制御データの値に関する特性には、たとえば、その値の要求精度、オフセット値、ビット割付が含まれる。また、制御データの値に関する制限には、たとえば、許容最小値および許容最大値が含まれる。
次にプログラム書き換え装置1について説明する。図1に示すように、プログラム書き換え装置1はマイコン11を有している。その他に、図示しないが、記憶装置や通信回路等を有している。
マイコン11の内部のRAMあるいは記憶装置の記憶領域には、図2に示すように、旧プログラムデータ領域4、新プログラムデータ領域5、適合済みデータ領域6が設けられている。なお、この他に、ECU2に記憶されている旧制御プログラムを新制御プログラムに書き換えるための書き換えプログラムを記憶する領域、後述するデータ変換処理を行なうためのプログラムを記憶している領域、後述するEEPROM適合処理を行なうためのプログラムを記憶している領域が設けられている。
旧プログラムデータ領域4には、EEPROMデータ退避エリア41と、EEPROMデータテーブル退避エリア42とが設けられている。EEPROMデータ退避エリア41は、EEPROM22に記憶されている制御データを一時的に記憶しておく領域である。EEPROMデータテーブル退避エリア42は、旧制御プログラムが有しているEEPROMデータテーブルを一時的に記憶しておく領域である。
新プログラムデータ領域5には、新制御プログラム51が記憶されている。この新制御プログラム51は、新制御プログラム51を実行して行なう制御に用いる新EEPROMデータテーブル52を有している。
適合済みデータ領域6は、EEPROMデータ復元エリア61が設けられているとともに、後述するEEPROM適合処理が行われたEEPROMデータテーブル62および新制御プログラム63が記憶される領域である。
ここで、EEPROMデータテーブルの一例を図3に示す。図3に示すEEPROMデータテーブルでは、ID番号(ID No.)によって特定される制御データ毎に、データ格納先アドレス、データ内容、初期値、最小値(MIN)、最大値(MAX)、データの要求精度を定めているLSB(Least Significant Bit)、オフセット値、ビット割付、検査結果、重要度が記憶されている。なお、検査結果とは、ECU2が旧プログラムを実行中に各データ格納先アドレスに対して行った故障判定検査の結果を示している。
図4は、制御プログラムを書き換える際にプログラム書き換え装置1のマイコン11およびECU2のマイコン21が実行する制御を示すフローチャートである。
制御プログラムを書き換える際には、まず、ECU2は、ステップS21にて、エンジン制御を停止する。次いで、ステップS22に進んで、自身が記憶しているEEPROMデータテーブルをプログラム書き換え装置1へ出力するとともに、EEPROM22に記憶されている全制御データもプログラム書き換え装置1へ出力する。
プログラム書き換え装置1は、ステップS1にて、ECU2から送信されてきたEEPROMデータテーブルおよび全制御データを、図2に示した旧プログラムデータ領域4に退避(すなわち記憶)する。
続いてプログラム書き換え装置1は、ステップS2乃至S7に示すデータ変換処理を実行する。ステップS2では、再使用必要な制御データか否かを判断する。なお、ステップS2乃至S6は制御データ別に行う。再使用必要か否かは、ステップS1でECU2から取得したEEPROMデータテーブル(以下、旧EEPROMデータテーブル)と、新プログラムデータ領域5に記憶されている新EEPROMデータテーブル52とを比較することで行い、同一のデータ内容がある場合には、再使用必要な制御データであると判断する。このステップS2の判断が肯定判断である場合には次のステップS3へ進み、否定判断である場合には後述するステップS7へ進む。
ステップS3では、退避データがあるか否かを判断する。この判断は、新旧のEEPROMデータテーブルの対比に基づいて再使用必要であると判断した制御データが、前述のステップS1にてECU2から出力されてきたか否かで判断する。退避データがあると判断した場合には次のステップS4へ進み、退避データがないと判断した場合には後述するステップS7へ進む。
ステップS4では、新旧のEEPROMデータテーブルに差異があるか否かを判断する。データ格納先アドレス、データ内容、初期値等、EEPROMデータテーブルに定められている複数の項目のうちの一つでも内容に差異がある場合にはステップS4を肯定判断する。ステップS4が肯定判断となった場合には次のステップS5を実行し、否定判断となった場合にはステップS6を直接実行する。
ステップS5では、新旧のEEPROMデータテーブルに差異がある項目に関する退避データ値の変換を行う。次に、このデータ値の変換処理について具体的に説明する。まず、最小値(MIN)に差異があるために必要となる変換処理について図5を用いて説明する。
図5の例は、データ内容「PCVゲイン」の例である。旧EEPROMデータテーブルにおけるMIN、MAXは、図5(A)に示すように、それぞれ「0x04E1」、「0x078B」に定められている。この旧EEPROMデータテーブルを用いているときのデータ値は、当然、このMINとMAXとの間の値となっており、図5の例では、「0x0500」である。
図5(A)、(B)においてハッチング部分は、MAX/MIN範囲外領域であり、データ値がこの領域にある場合、読み込み不良と判断して、SRAMリフレッシュ処理をした後、EEPROM22からデータ値を再読み込みする処理を実行する。しかし、図5(A)の場合、データ値はMINとMAXとの間の値であるので、リフレッシュ処理、再読み込み処理は実行しない。
一方、新EEPROMデータテーブルにおけるMIN、MAXは、図5(B)に示すように、それぞれ「0x0550」、「0x078B」に定められている。従って、MINは変更されている。そのため、データ値「0x0500」は、新EEPROMデータテーブルではMINよりも小さい値となってしまい、リフレッシュ処理、再読み込み処理を実施し続けてしまう。
そこで、この場合には、有効範囲内への変換処理、すなわち、新EEPROMデータテーブルに定められているMINとMAXとの間に変換する処理を行う。具体的には、データ値をMIN、すなわち「0x0550」に変換する。
次に、LSBが変更になったために必要となる変換処理、すなわち、データの要求精度の変換処理について図6を用いて説明する。図6の例は、データ内容「噴射量補正」の例である。
図6に示すように、旧EEPROMデータテーブルにおけるLSBは「5/256」、新EEPROMデータテーブルにおけるLSBは「5/128」に定められている。なお、図6の例は、MAXも変更になっている。また、退避データ値は「0x7FFF」である。この場合に行う要求精度の変換処理は次の式1で示すものになる。なお、適合データとは、変換処理後のデータを意味する。
(式1) 適合データ=0x7FFF×5/256÷5/128=0x7FFF×1/2=0x4000
なお、適合データ「0x4000」は、MINとMAXとの間であるので、前述の有効範囲内への変換処理は不要である。
次に、オフセット値の変換処理について説明する。たとえば、旧EEPROMデータテーブルではオフセットが40であるとし、新EEPROMデータテーブルではオフセットが20であるとする。この場合、オフセット値は20減少していることになる。そこで、オフセット値の変換処理として、データ値−20を行う。
次に、ビット割付変更処理について説明する。図7は、ビット割付が変更になっているデータテーブルを例示している。図7の例は、データ内容が「異常種類」であり、旧EEPROMデータテーブルでは、ビット割付は、bit0に水温センサ、bit1にアクセルセンサがそれぞれ割り付けられている。また、退避データ値は「0x01」である。一方、新EEPROMデータテーブルでは、ビット割付は、bit0にアクセルセンサ、bit1に水温センサがそれぞれ割り付けられている。すなわち、旧EEPROMデータテーブルでbit0に割り付けられていた内容が新EEPROMデータテーブルではbit1に割り付けられており、旧EEPROMデータテーブルでbit1に割り付けられていた内容が新EEPROMデータテーブルではbit0に割り付けられている。
ここで、16進数の退避データ値「0x01」を2進数で記述すると「0000 0001」となり、ビット割付の変更に対応してbit0とbit1とを入れ替えると「0000 0010」となる。これを16進数にすると「0x02」となる。ビット割付変更処理は、このように、ビット割付の変更に対応してデータ値を変更する処理である。
図4の説明に戻り、ステップS6では、適合済みデータを適合済みデータ領域6のEEPROMデータ復元エリア61に記憶する。この適合済みデータとは、ステップS5を実行した場合にはそのステップS5で変換した退避データ値であり、ステップS4が否定判断となった場合には、ステップS1で退避した制御データである。
上記ステップS6を実行した場合、または、ステップS2またはS3が否定判断であった場合にはステップS7を実行する。このステップS7では、ステップS2〜S6を実行した制御データが最終の制御データか否か判断する。このステップS7が否定判断である場合には、残りの制御データについて、ステップS2以下を順次実行する。
ステップS7が肯定判断となった場合にはステップS8へ進む。ステップS8〜S16はEEPROM適合処理であり、請求項の故障判定手段および書き込み処理に相当するものである。
まず、ステップS8では、適合済みデータ領域6のEEPROMデータ復元エリア61に記憶されている適合済みデータを新EEPROMデータテーブルに記述されているデータ格納先アドレスを指定してECU2へ送信する。なお、このステップS8も制御データ別に行う。
上記ステップS8をプログラム書き換え装置1が実行することにより、ECU2は適合済みデータを受信する(ステップS23)。その後、ECU2は、受信した適合済みデータを、EEPROM22の指定されたデータ格納先アドレスへ書き込む(ステップS24)。そして、続くステップS25では、ステップS24で書き込んだ制御データをEEPROM22から読み込み、ステップS26では、ステップS25で読み込んだ制御データ(以下、EEPROM読み込みデータ、または、単に読み込みデータという)をプログラム書き換え装置1へ送信する。
ECU2がステップS26を実行すると、プログラム書き換え装置1はEEPROM読み込みデータを受信する(ステップS9)。そして、ステップS10では、書き込み要求データ(すなわちステップS8で送信した適合済みデータ)と、ステップS9で受信した読み込みデータとが一致するか否かを判断する。
この判断が肯定判断である場合にはステップS11へ進む。一方、ステップS10が否定判断となった場合にはステップS13へ進む。ステップS13では、再書き込み回数がリトライ許可回数よりも多いか否かを判断する。このステップS13が否定判断となった場合にはステップS8に戻り、適合済みデータを再度、送信する。ステップS13における再書き込み回数とは、ステップS8の実行回数である。また、リトライ許可回数は予め設定された定数である。
ステップS13が肯定判断となった場合には、書き込もうとしているデータ格納領域が故障していると判断したことになり、この場合には、ステップS14へ進む。ステップS14では、EEPROM22に空き領域があるか否かを判断する。この判断は、新EEPROMデータテーブルからデータ内容が(空き)となっている領域(データ格納先アドレス)を探すものである。
ステップS14が肯定判断となった場合には、ステップS15へ進み、新EEPROMデータテーブルにおいて、現在、送信しようとしている適合済みデータのデータ格納先アドレスをステップS14で見つけた空き領域のアドレスに変更する。そして、この変更後の新EEPROMデータテーブルを適合済みデータ領域6にEEPROMデータテーブル62として記憶する。なお、以後、ステップS14、S15を実行する際には、適合済みデータ領域6のEEPROMデータテーブル62を用いる。
続くステップS16では、新制御プログラム51内のアドレス情報を、ステップS15で変更した空き領域アドレスに変更する。そして、この変更後の新制御プログラムを適合済みデータ領域6に新制御プログラム63として記憶する。なお、以後、ステップS16を実行する際には、適合済みデータ領域6の新制御プログラム63を変更する。ステップS16を実行した後は、ステップS8へ戻る。
ステップS14が否定判断となった場合には、ステップS17へ進む。この場合には、空き領域が存在せず、アドレスを変更して書き込み要求を行うことができない。そこで、ステップS17では異常を通知する。このステップS17が報知手段に相当する処理である。ステップS17を実行後はステップS11へ進む。
ステップS11では、最終の制御データか否かを判断する。最終の制御データではない場合、すなわち否定判断の場合には、ステップS8へ戻る。一方、肯定判断となった場合にはステップS12へ進む。
ステップS12では、新プログラムへの書き換え処理を行う。具体的には、適合済みデータ領域6に記憶されているEEPROMデータテーブル62、新制御プログラム63をECU2へ送信する。この後、ECU2はEEPROMデータテーブル62、新制御プログラム63を受信し、EEPROMデータテーブルおよび制御プログラムを受信したものに更新する(ステップS28)。
以上、説明した本実施形態のプログラム書き換え装置1は、旧プログラム(書き換え前のプログラム)が有しているEEPROMデータテーブルと新プログラム(書き換え後のプログラム)が有しているEEPROMデータテーブルとの比較に基づいて、EEPROM22に記憶されている制御データの値を新プログラムで使用できるように変換するので、新プログラムでも、EEPROM22に記憶されている制御データを使用できるようになる。そのため、プログラムの書き換えに伴ってECU全体を交換しなければならないという事態を抑制できる。
また、本実施形態のプログラム書き換え装置1は、書き込み要求データとECU2からの読み込みデータとの一致判定を行うことで、データ格納領域毎に故障判定を行っており、故障判定された場合には、データ格納領域を変更して書き込みを行っている。従って、EEPROM22の一部の領域が故障している場合にも、EEPROM22の制御データを新プログラムにて正常に使用できるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、プログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理として、図4のステップS8〜S16に代えて図8に示す処理を実行する点、および、ECU2は図4のステップS23〜S27を実行しない点が、第1実施形態と相違する。その他は、第1実施形態と同じである。
一般に、ECUが実行するプログラムにおいてメモリを利用する場合、そのプログラムにはメモリの故障判定を行う機能を備えている。本実施形態の旧プログラムおよび新プログラムも、プログラムを実行中にEEPROM22の各データ格納領域の故障判定を行う機能を備えている。第2実施形態では、旧プログラムを実行中にECU2が行ったEEPROM22のデータ格納領域の故障判定結果(以下、検査結果ともいう)を利用する。
まず、ステップS31では、次のステップS32にて書き込み要求を行おうとしているデータ格納領域の検査結果がOKか否かを判断する。この検査結果は、このステップS31を実行する際にECU2から受信しても良いし、ステップS31を実行する前に予め全てのデータ格納先アドレスの検査結果を受信しておいてもよい。
ステップS31が肯定判断である場合にはステップS32へ進む。ステップS32は、図4のステップS8と同じ処理であり、適合済みデータ領域6のEEPROMデータ復元エリア61に記憶されている適合済みデータを新EEPROMデータテーブルに記述されているデータ格納先アドレスを指定してECU2へ送信する。
一方、ステップS31が否定判断である場合にはステップS33へ進む。ステップS33は、図4のステップS14と同じ処理であり、EEPROM22に空き領域があるか否かを判断する。
ステップS33が否定判断である場合にはステップS36へ進み、肯定判断である場合にはステップS34、S35を実行する。これらステップS34、S35は、図4のステップS15、S16と同じ処理であり、ステップS34では、新EEPROMデータテーブルにおいて、現在、送信しようとしている適合済みデータのデータ格納先アドレスをステップS33で見つけた空き領域アドレスに変更する。
そして、ステップS35では、新制御プログラム51内のアドレス情報を、ステップS34で変更した空き領域アドレスに変更する。そして、この変更後の新制御プログラムを適合済みデータ領域6に新制御プログラム63として記憶する。このステップS35を実行した場合にも、次に前述のステップS32を実行する。
ステップS32を実行した場合、または、ステップS33が否定判断となった場合にはステップS36を実行する。ステップS36では、最終の制御データか否かを判断する。最終の制御データではない場合、すなわち否定判断の場合には、ステップS31へ戻る。一方、肯定判断となった場合には、図4のステップS12を実行する。
この第2実施形態では、ECU2が実行している故障判定結果を利用しているので、故障判定のためにプログラム書き換え装置1が行なう処理を少なくすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、プログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理として図9に示す処理を実行する点が第1実施形態と相違する。その他は、第1実施形態と同じである。
図9において、ステップS41、S42、S43、S48、S49、S4aは、それぞれ、図8のステップS31、S32、S36、S33、S34、S35と同じ処理である。従って、図9に示すEEPROM適合処理は、図8のものに対して、ステップS44〜S47が追加されている処理である。そこで、この追加されている処理を中心に以下説明する。
ステップS44〜S47の処理は、ECU2における故障判定で故障と判定しているデータ格納領域に対して再検査を行う処理である。まず、ステップS41において検査結果がOKでない場合には、ステップS44へ進み、適合済みデータ領域6のEEPROMデータ復元エリア61に記憶されている適合済みデータを新EEPROMデータテーブルに記述されているデータ格納先アドレスを指定してECU2へ送信する。
このステップS44をプログラム書き換え装置1が実行することにより、ECU2は適合済みデータを受信し、図4に示すステップS23〜S26の処理を実行して、EEPROM読み込みデータをプログラム書き換え装置1へ送信する。
そして、プログラム書き換え装置1は、ステップS45にて、EEPROM読み込みデータを受信し、続く、ステップS46では、書き込み要求データ(すなわちステップS44で送信した適合済みデータ)と、ステップS45で受信した読み込みデータとが一致するか否かを判断する。
この判断が肯定判断である場合にはステップS43へ進む。一方、ステップS46が否定判断となった場合にはステップS47へ進む。ステップS47では、再書き込み回数がリトライ許可回数よりも多いか否かを判断する。このステップS47が否定判断となった場合にはステップS44に戻り、適合済みデータを再度、送信する。ステップS47における再書き込み回数とは、ステップS44の実行回数である。また、リトライ許可回数は予め設定された定数である。
ステップS47が肯定判断となった場合には、書き込もうとしているデータ格納領域が故障していると判断したことになり、この場合には、ステップS48以下を実行する。
以上、説明した第3実施形態では、プログラム書き換え装置1にてデータ格納領域が故障しているか否かの再判定を行っているので、実際には故障していないにもかかわらず、ECU2が実行した故障判定では誤って故障と判定されてしまったデータ格納領域を、故障していないと判定し直して書き込みを行うことが可能になる。そのため、EEPROM22を継続して使用できる可能性が高くなり、ひいては、そのEEPROM22を備えているECU2の交換を抑制することができる。しかも、ECU2から受信した故障判定の結果において正常と判定されているアドレスについてはこの再判定は行わないので、判定時間も短くなる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態では、プログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理として図9に示す処理を実行する点が第1〜3実施形態と相違する。
図10に示すEEPROM適合処理は、図9に示すEEPROM適合処理に対して、ステップS5bが追加されている点が図9と相違するのみであり、ステップS51〜S59、S5aは、それぞれ、図9のステップS41〜49、S4aと同じ処理である。
ステップS5bは、ステップS58が否定判断となった場合に実行する。この場合には、空き領域アドレスが存在せず、アドレスを変更して書き込み要求を行うことができない。そこで、ステップS5bでは異常を通知する。なお、このステップS5bは報知手段に相当する処理である。
この第4実施形態のように、異常が通知されると、このプログラム書き換え装置1の使用者は、ECU2の交換等、何らかの対応をとる必要があることを確実に知ることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態では、プログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理として図11に示す処理を実行する点が第1〜4実施形態と相違する。
図11に示すEEPROM適合処理は、図4に示すEEPROM適合処理において、ステップS17に代えて、ステップS64〜S6eを実行する点が図4に示すEEPROM適合処理と相違するのみであり、ステップS61〜S63、S65、S66〜S69は、それぞれ、図4のステップS8〜10、S11、S13〜S16と同じ処理である。
ステップS64は、ステップS63が肯定判断となった場合、または、ステップS67が否定判断となった場合に実行する。そのステップS64では、再書き込み回数が何回であったかを判断する。0回である場合には、直接、ステップS65へ進む。従って、0回の場合には通知は行われない。再書き込み回数が1回〜リトライ許可回数であれば、ステップS6a、6b・・・を実行して、再書き込み回数に応じたメッセージを通知する。再書き込み回数が「リトライ許可回数+1」回であればステップS6cを実行する。
ステップS6cでは、EEPROM22の空き領域へ設定完了したか否かを判断する。この判断は、ステップS67が肯定判断となり、空き領域を新たなデータ格納領域として再書き込みを行うことによりステップS63が肯定判断となったか否かを判断するものである。
ステップS6cが肯定判断である場合には、ステップS6dへ進み、「リトライ回数+1」回用のメッセージを通知する。一方、ステップS6cが否定判断である場合は、空き領域が存在せず、アドレスを変更して書き込み要求を行うことができない場合である。そこで、ステップS6eで異常を通知する。
この第5実施形態のように、再書き込み回数(すなわち不一致と判定された回数)も報知するようにすれば、たとえば、故障とは判定されなかったが、再書き込み回数が多い場合には、データ格納領域を変更して使用することを検討する、あるいは、データの重要度を考慮するとそのまま使用して問題ないと判断する等、柔軟な対応が可能となる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態では、プログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理として図12に示す処理を実行する点が第1〜5実施形態と相違する。
図12に示すEEPROM適合処理は、図4に示すEEPROM適合処理において、ステップS17に代えて、ステップS64〜S6eを実行する点が図4に示すEEPROM適合処理に対してステップS79、S7b〜7dが追加されている点が相違するのみであり、ステップS71〜S78、S7aは、それぞれ、図4のステップS8〜11、S13〜S17と同じ処理である。
ステップS79は、ステップS76が否定判断となった場合に実行する。そのステップS79では、書き込みデータ(書き込もうとしている制御データ)より低い重要度の制御データが無いかを判断する。この判断は、新EEPROMデータテーブルにおける「重要度」を参照して、書き込もうとしている制御データよりも重要度が低い制御データがあるか否かを判断するものである。この判断が肯定判断の場合、すなわち、書き込もうとしている制御データよりも低い重要度の制御データが無い場合にはステップS7aにてEEPROM異常を通知する。
一方、ステップS79が否定判断である場合、すなわち、書き込もうとしている制御データよりも低い重要度の制御データが格納されているデータ格納領域が有る場合には、ステップS7bにて、該当領域に書き込み可能か否かをさらに判断する。この判断は、該当領域が書き込もうとしている制御データを格納可能なサイズか否かを判断するものである。上記ステップS7bの判断が肯定判断である場合にはステップS7cへ進み、否定判断である場合にはステップS7aへ進む。
この第6実施形態のようにすれば、重要度が高い制御データについては、プログラム書き換え後も継続して使用し続けることができる可能性がより向上する。その結果、その重要度が高い制御データが使用できないことに起因するECU2の交換を抑制できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
たとえば、前述の実施形態では、前述の実施形態では、制御データの並べ替えは行っていなかったが、EEPROMデータ退避エリア41に退避した制御データを、新EEPROMデータテーブルを参照して、並べ替えた後に、前述の実施形態のデータ変換処理を行ってもよい。
また、前述の実施形態では、不揮発性メモリとしてEEPROMを用いていたが、MRAM(Magnetic RAM)等の不揮発性RAMやバックアップRAMを不揮発性メモリとして用いてもよい。
本発明の実施形態となるプログラム書き換え装置1と、そのプログラム書き換え装置1によって書き換えられるプログラムを記憶しているECU2とを示す図である。 マイコン11の内部のRAMあるいは記憶装置の記憶領域の構成を示す図である。 EEPROMデータテーブルの一例を示す図である。 制御プログラムを書き換える際にプログラム書き換え装置1のマイコン11およびECU2のマイコン21が実行する制御を示すフローチャートである。 最小値(MIN)に差異があるために必要となる変換処理を説明する図である。 データの要求精度の変換処理を説明する図である。 ビット割付が変更になっているデータテーブルを例示する図である。 第2実施形態においてプログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理を示すフローチャートである。 第3実施形態においてプログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理を示すフローチャートである。 第4実施形態においてプログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理を示すフローチャートである。 第5実施形態においてプログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理を示すフローチャートである。 第6実施形態においてプログラム書き換え装置1が行なうEEPROM適合処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1:プログラム書き換え装置、 2:ECU、 3:通信線、 4:旧プログラムデータ領域、 5:新プログラムデータ領域、 6:適合済みデータ領域、 21:マイコン、 22:EEPROM、 41:EEPROMデータ退避エリア、 42:EEPROMデータテーブル退避エリア、 51:新制御プログラム、 52:EEPROMデータテーブル、 61:EEPROMデータ復元エリア、 62:EEPROMデータテーブル、 63:新制御プログラム

Claims (10)

  1. 電子制御装置が制御対象機器を制御するためにその電子制御装置に記憶されているプログラムであって、その電子制御装置が備えている不揮発性メモリに対してデータを読み書きするためのデータテーブルを有しており、そのデータテーブルによってデータの値に関する特性および制限の少なくとも一方が定められているプログラム、を書き換えるプログラム書き換え装置であって、
    前記不揮発性メモリに記憶されているデータを取得し、
    書き換え前のプログラムが有しているデータテーブルと書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルとの比較に基づいて、前記不揮発性メモリから取得したデータの値を、書き換え後のプログラムで使用できるように変換するデータ変換処理を実行し、
    データ変換処理後のデータを前記不揮発性メモリに書き込むようになっており、
    前記不揮発性メモリの故障判定をデータ格納領域別に行う故障判定手段を備え、
    その故障判定手段によって故障と判定された場合には、データ格納領域を変更した後に、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を実行し、
    前記故障判定手段は、前記電子制御装置が書き換え前のプログラムを実行中に前記不揮発性メモリのデータ格納領域別に実行している故障判定の結果を受信し、その受信した故障判定の結果に基づいて、前記不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行うことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  2. 電子制御装置が制御対象機器を制御するためにその電子制御装置に記憶されているプログラムであって、その電子制御装置が備えている不揮発性メモリに対してデータを読み書きするためのデータテーブルを有しており、そのデータテーブルによってデータの値に関する特性および制限の少なくとも一方が定められているプログラム、を書き換えるプログラム書き換え装置であって、
    前記不揮発性メモリに記憶されているデータを取得し、
    書き換え前のプログラムが有しているデータテーブルと書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルとの比較に基づいて、前記不揮発性メモリから取得したデータの値を、書き換え後のプログラムで使用できるように変換するデータ変換処理を実行し、
    データ変換処理後のデータを前記不揮発性メモリに書き込むようになっており、
    前記不揮発性メモリの故障判定をデータ格納領域別に行う故障判定手段を備え、
    その故障判定手段によって故障と判定された場合には、データ格納領域を変更した後に、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を実行し、
    データ格納領域を変更して前記書き込み処理を実行する場合、書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルに基づいて未使用のデータ格納領域を決定し、その決定した未使用のデータ格納領域にデータ格納先を変更して書き込み処理を行なうことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記データ変換処理として、データの要求精度の変換処理、オフセット値の変換処理、有効範囲内への変換処理、ビット割付変更処理のうちの少なくともいずれか一つを行なうことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  4. 請求項において、
    前記故障判定手段は、前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を行なった後、前記電子制御装置が書き込んだデータを前記電子制御装置から受信し、前記電子制御装置へ送信したデータと前記電子制御装置から受信したデータとの一致を判定することで、前記不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行うことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  5. 請求項において、
    前記故障判定手段は、前記電子制御装置が書き換え前のプログラムを実行中に前記不揮発性メモリのデータ格納領域別に実行している故障判定の結果を受信し、その受信した故障判定の結果に基づいて、前記不揮発性メモリのデータ格納領域の故障判定を行うことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  6. 請求項1または5において、
    前記故障判定手段は、
    前記電子制御装置から受信した故障判定の結果において故障と判定されているデータ格納領域に対しては、
    前記データ変換処理後のデータをデータ格納領域を指定して前記電子制御装置へ送信し、そのデータを前記電子制御装置が備えている不揮発性メモリへ書き込ませる書き込み処理を行なった後、前記電子制御装置が書き込んだデータを前記電子制御装置から受信し、前記電子制御装置へ送信したデータと前記電子制御装置から受信したデータとの一致を判定することで、データ格納領域が故障しているか否かの再判定を行うことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  7. 請求項6において、
    前記故障判定手段が再判定を行った結果も、データ格納領域が故障しているとの判定結果であった場合に、その旨を報知する報知手段をさらに備えていることを特徴とするプログラム書き換え装置。
  8. 請求項7において、
    前記再判定は、前記書き込み処理、および、それに続く一致判定を複数に設定された所定回数行ない、不一致と判定された回数が所定回数となった場合に、データ格納領域が故障と判定するものであり、
    前記報知手段は、不一致と判定された回数も報知することを特徴とするプログラム書き換え装置。
  9. 請求項2、4、5のいずれか1項において、
    前記未使用のデータ格納領域がない場合、故障と判定されたデータ格納領域に書き込もうとしていたデータよりも重要度の低いデータがあるか否かを、書き換え後のプログラムが有しているデータテーブルに基づいて判定し、重要度の低いデータがある場合には、その重要度の低いデータに対して割り当てられていたデータ格納領域にデータ格納先を変更して書き込み処理を行なうことを特徴とするプログラム書き換え装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項において、
    前記不揮発性メモリに記憶されている複数のデータを、書き換え後のプログラムで使用できるように並べ替える並べ替え処理も行なった後に、データを前記不揮発性メモリに書き込むことを特徴とするプログラム書き換え装置。
JP2008172732A 2008-07-01 2008-07-01 プログラム書き換え装置 Expired - Fee Related JP5045584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008172732A JP5045584B2 (ja) 2008-07-01 2008-07-01 プログラム書き換え装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008172732A JP5045584B2 (ja) 2008-07-01 2008-07-01 プログラム書き換え装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010015265A JP2010015265A (ja) 2010-01-21
JP5045584B2 true JP5045584B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=41701346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008172732A Expired - Fee Related JP5045584B2 (ja) 2008-07-01 2008-07-01 プログラム書き換え装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5045584B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5079027B2 (ja) * 2010-01-25 2012-11-21 三菱電機株式会社 電子制御装置
JP5360498B2 (ja) 2010-01-27 2013-12-04 株式会社ニフコ クランプ
JP5929809B2 (ja) * 2013-03-27 2016-06-08 株式会社沖データ ファームウェア更新方法及びファームウェアプログラム
JP6464038B2 (ja) * 2015-06-09 2019-02-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 リプログラミングシステム
JP6750340B2 (ja) * 2016-06-22 2020-09-02 富士通株式会社 電子機器、ファームウェアアップデート方法およびコンピュータプログラム
JP6913621B2 (ja) * 2017-12-19 2021-08-04 日立Astemo株式会社 自動車用電子制御装置
WO2021039795A1 (ja) * 2019-08-28 2021-03-04 株式会社デンソー 車両用電子制御システム、車両用マスタ装置、コンフィグ情報の書戻しによる書換え指示方法及びコンフィグ情報の書戻しによる書換え指示プログラム
JP7279626B2 (ja) * 2019-12-06 2023-05-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04333943A (ja) * 1991-05-09 1992-11-20 Fuji Photo Optical Co Ltd データ書込読出装置
JPH07210395A (ja) * 1994-01-10 1995-08-11 Fujitsu Ltd ファームウェアメンテナンス方式
JP2947111B2 (ja) * 1995-02-17 1999-09-13 日本電気株式会社 交換機のデータ引き継ぎ方法およびシステム
JPH10149282A (ja) * 1996-11-20 1998-06-02 Denso Corp 電子装置のメモリ書換システム
JP2000099408A (ja) * 1998-09-24 2000-04-07 Nec Corp Feepromデイスク管理システム及びその管理方法並びにその制御プログラムを記録した記録媒体
JPH11288410A (ja) * 1998-11-20 1999-10-19 Hitachi Ltd マイクロコンピュータ
JP2000259420A (ja) * 1999-03-05 2000-09-22 Denso Corp 電子制御装置用の学習値更新装置
JP2003256228A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Denso Corp プログラム書換装置
JP2005338955A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 Denso Corp 電子制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010015265A (ja) 2010-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5045584B2 (ja) プログラム書き換え装置
US20090187305A1 (en) Method of detecting manipulation of a programmable memory device of a digital controller
JP7020989B2 (ja) 不揮発性記憶装置、メモリ制御装置、及びメモリ制御方法
CN103890739B (zh) 电子控制装置
WO2015098894A1 (ja) データ記憶装置、車載データ記憶装置及びデータ記憶方法
JP6009290B2 (ja) 車両の電子制御装置
JP2014182438A (ja) データ記憶装置、データの記憶方法および車載用制御装置
JP5660521B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびメモリ管理方法
JP6935694B2 (ja) 電子制御装置
JP2016110503A (ja) マイクロコントローラ
JP4844214B2 (ja) 電子制御システム
US9465730B2 (en) Flash memory device
JP2011028657A (ja) Ram診断装置、そのプログラム
JP6040895B2 (ja) マイクロコンピュータ及び不揮発性メモリのブロック管理方法
JP3646679B2 (ja) 不揮発性メモリのデータ書き換え方法
JP2017204083A (ja) メモリ保護システム
JP4479775B2 (ja) 車両制御装置およびプログラム
JP6426666B2 (ja) プログラマブルコントローラ
JP6568826B2 (ja) 電子制御装置
JP2006291720A (ja) 制御装置
CN117573155B (zh) 产品信息处理方法及芯片
JP2018181167A (ja) 電子制御装置
JP4592280B2 (ja) データ記憶装置
JP6317653B2 (ja) 自動車用電子制御装置及びデータ記憶方法
US10452309B2 (en) Method and device operating a memory device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120702

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5045584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees