JP5045327B2 - 偏光素子及びその製造方法、液層装置、電子機器 - Google Patents

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本発明は、偏光素子及びその製造方法、液層装置、電子機器に関するものである。
液晶パネルの両外側(液晶層に対向する面とは異なる面側)には偏光板が配設されており、液晶層に対して所定の偏光が入射される構成となっている。偏光板としては、有機化合物の樹脂フィルムを一方向に延伸することによって、ヨウ素や二色性染料を一定方向に配向させて製造される偏光フィルムのほか、透明な基板(ガラス基板)上に金属からなるグリッドが敷き詰められた構成となるワイヤーグリッド型の偏光板が知られている。
一般に、グリッドは大気に開放されており、わずかな衝撃で破損するほど脆弱である。また、ワイヤーグリッド偏光板の光学特性(TM偏光の透過率、TE偏光の消光率)はグリッド(金属細線)間の材質にも影響を受け、一般に屈折率が1であることが望ましい。すなわち、空気(若しくは真空)が最良の材質であり、グリッド間に1以上の屈折率を持つ材質が存在すると、その光学特性は低下する。このような制約に対し、グリッド上にもう一枚透明基板(カバーガラス)を設置する構成が開示されている(特許文献1,2参照)。
特表2003−519818号公報 特表2005−513547号公報
特許文献1,2によれば、グリッドを好適に保護することが可能となるとともに、グリッド間の屈折率を良好に保つことが可能となり、ワイヤーグリッド偏光版の光学特性が低下してしまうことを防止することができる。
しかしながら、液晶パネル内へ組み込む場合には、表示画素領域にカバーガラスを設置する点、さらにカバーガラスを配置することによってセル厚が増加する点から実現性は極めて低い。そこで、カバーガラスに代えて、斜方成膜によって薄膜を形成する方法も提案されているが、成膜装置が必要となるため安価に作製することができない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、表面に保護層を有し、なお且つ優れた光学特性を備える偏光素子及びその製造方法を提供するとともに、部品点数の削減及び液晶装置の高機能化を実現可能とする液層装置、電子機器を提供することを目的としている。
本発明の偏光素子は、上記課題を解決するために、基材と、基材上に互いに間隔をおいて配置された複数の金属細線を有する偏光層と、偏光層上に設けられ、微粒子の集合体から構成される保護層と、を有し、基材と、隣り合う一対の金属細線と、保護層と、によって囲まれた空間を有することを特徴とする。
本発明によれば、微粒子の集合体から構成される保護層により金属細線が保護されて、信頼性に優れた光学特性を有する偏光素子とすることができる。また、金属細線が大気中に解放されている状態と同等の光学特性が得られる偏光素子とすることができる。また、微粒子間に隙間があるので、保護層の透過率が向上する。
また、微粒子の大きさが、金属細線同士の配置間隔よりも大きいことが好ましい。
本発明によれば、微粒子が、隣り合う金属細線同士の間に入り込むことを防ぐことができるので、複数の金属細線に亘ってその端部(基材とは反対側の端部)側、すなわち偏光層上に保護層を良好に形成することができる。これにより、基材と、隣り合う一対の金属細線と、保護層とによって囲まれた空間を簡単な工程で確実に形成することができ、光学特性に優れた偏光素子を得ることができる。
また、微粒子が、シリコン酸化物、酸化アルミニウム、酸化チタンのうちのいずれかからなることが好ましい。
本発明によれば、製造性、保護層の光透過性、及び絶縁性に優れた偏光素子となる。例えば、保護層上に導電膜を形成するような場合に、この導電膜と金属細線との短絡を容易に防止することができる。
また、保護層が、複数の微粒子が凝集した凝集体の集まりからなり、凝集体の大きさが、金属細線同士の配置間隔よりも大きいことが好ましい。
本発明によれば、保護膜を構成する凝集体において、例えば微粒子単体での大きさが金属細線の配置間隔よりも小さい場合でも、他の幾つかの微粒子と一体化して凝集体となった状態が金属細線の配置間隔よりも大きい形状となっていれば、凝集体が、隣り合う金属細線同士の間に入り込むことを防ぐことができる。
また、微粒子が、透明樹脂からなることが好ましい。
本発明によれば、製造性、保護層の光透過性、及び絶縁性に優れた偏光素子となる。例えば、保護層上に導電膜を形成するような場合に、この導電膜と金属細線との短絡を容易に防止することができる。
本発明の偏光素子の製造方法は、基材上に形成した金属膜をパターニングすることにより複数の金属細線を形成し、偏光層を形成する工程と、偏光層上に、微粒子と、微粒子を分散させる分散媒と、からなる溶液を塗布する工程と、分散媒を除去して残存した微粒子の集合体により、偏光層上に保護層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、分散媒を除去した後に残存する微粒子の集合体から、金属細線を保護するための保護層を形成することができる。このような保護層により金属細線が保護されて、信頼性に優れた光学特性を有する偏光素子を得ることができる。また、複数の金属細線に亘ってその端部上、すなわち偏光層上に保護層を形成することができるので、基材と、隣り合う一対の金属細線と、保護層とによって囲まれた空間を形成することができる。これにより、金属細線が大気中に解放されている状態と同等の光学特性が得られる偏光素子とすることができる。
また、微粒子の大きさが、金属細線同士の配置間隔よりも大きいことが好ましい。
本発明によれば、複数の金属細線上に溶液を塗布しても、分散媒中に分散している微粒子が、隣り合う金属細線同士の間に入り込むことを防ぐことができる。その結果、複数の金属細線に亘ってその端部(基材とは反対側の端部)側に保護層を良好に形成することができる。よって、基材と、隣り合う一対の金属細線と、保護層とによって囲まれた空間を確実に形成することができ、光学特性に優れた偏光素子を得ることができる。
また、分散媒中に、複数の微粒子が凝集した凝集体が含まれており、凝集体の大きさが、金属細線同士の配置間隔よりも大きいことが好ましい。
本発明によれば、分散媒中に混合される微粒子において、例えば微粒子単体での大きさが金属細線の配置間隔よりも小さい場合でも、他の幾つかの微粒子と一体化して凝集体となった状態が金属細線の配置間隔よりも大きい形状となっていればよい。これにより、複数の金属細線上に溶液を塗布しても、分散媒中に分散している凝集体が、隣り合う金属細線同士の間に入り込むことを防ぐことができる。
また、分散媒中の微粒子がコーティングされていることが好ましい。
本発明によれば、分散媒中における微粒子の分散性が向上し、溶液の塗布作業が容易になるとともに、保護層の膜厚調整が容易になる。また、上記溶液を塗布する工程では、コーティング剤によって金属突起体との密着性が向上し、微粒子を偏光層上に良好に保持できるようになる。
本発明の液晶装置は、上記偏光素子を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光学特性に優れ、また金属細線が保護されて信頼性にも優れた偏光素子を具備した液晶装置を提供できる。
また、一対の基材間に液晶層を挟持してなり、一対の基材のうち少なくとも一方の基材の液晶層側に、上記偏光素子が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、内蔵型の反射偏光層を備えた液晶装置を構成できる。
また、1つの画素で透過表示と反射表示とが可能な半透過反射型の液晶装置であって、偏光素子を、反射表示を行うための反射層として備えたことが好ましい。
本発明によれば、透過表示と反射表示の双方で高コントラストの表示が得られる半透過反射型の液晶装置を提供できる。
本発明の電子機器は、上記液晶装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、表示品質及び信頼性に優れる表示部ないし光変調手段を備えた電子機器を提供することができる。
発明の電子機器は、上記偏光素子を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光学特性及び信頼性に優れた偏光光学系を備える電子機器を実現できる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
〔第1実施形態の偏光素子〕
まず、本実施形態における偏光素子について、図1から図3を参照しながら説明する。ここで、図1(a)は本実施形態の偏光素子を示す部分断面図であって、図1(b)は偏光素子を構成するワイヤーグリッド偏光層を示す斜視図である。図2は、偏光素子の要部拡大図である。また、図3は、偏光素子の動作説明図である。
図1(a),(b)に示すように、偏光素子100は、光反射型の偏光素子であって、基材111Aと、この基材111Aを覆う下地層114上に形成されたワイヤーグリッド偏光層118と、基材111A上にワイヤーグリッド偏光層118を介して設けられる保護層113と、を有して構成されている。
ワイヤーグリッド偏光層118は、複数の金属突起体118A(金属細線)と、複数の開口部と、を主体として構成されている。
基材111Aは、ガラスや石英、プラスチック等の透明基板からなり、反射型の偏光素子とする場合には、金属基板やセラミック基板等の不透明な基板を用いてもよい。
また、下地層114は、必要に応じて基材111Aの表面に形成されるものであり、例えばシリコン酸化物膜やアルミニウム酸化物膜により形成することができる。下地層114は、エッチングにより金属突起体118Aをパターン形成する際の、エッチング等による基材111Aの損傷を防止する機能や、基材111Aに対する金属突起体118Aの密着性を改善する機能を奏する。また偏光素子100として反射型の偏光素子を形成する場合には、下地層114を光反射性の金属材料により形成してもよい。
ワイヤーグリッド偏光層118は、下地層114の表面に部分的に配置された複数の金属突起体118Aと、金属突起体118A同士の間に設けられたスリット状の開口部118aとを有して構成されたものである。この金属突起体118Aは、平面視で縞状パターンを形成しており、例えば、幅Lが約70nm、高さHが約150nm(高さHは150nm以下とする)、金属突起体118A間のスペースS(金属突起体118A同士の配置間隔)が約70nmとなっている。
ここで、金属突起体118Aの幅L、開口部118aの幅Sにより規定されるL/S比は、偏光素子100の光学特性を決める重要なパラメータとなっている。
保護層113は、金属突起体118Aを保護するために設けられており、複数の金属突起体118Aに亘ってそれらの上面118b(天面)側に配置され、各開口部118aを被覆している。本実施形態では、保護層113の厚さが例えば50〜1000nm程度となっており、金属突起体118Aの高さやピッチ等に応じて適宜設定される。この保護層113は、図2に示すように、粒径の揃った多数の微粒子120(ナノ粒子)の集合体から構成された透明絶縁材料からなる薄膜層である。微粒子120は、シリコン酸化物(SiO)、アルミニウム酸化物(Al)、あるいは酸化チタン(TiO)などからなる。微粒子120の平均粒径は、金属突起体118A同士の配置間隔以上、すなわち金属突起体118A間のスペースS以上のとなっている。微粒子120同士は互いに集結しており、平面的に均一に配置されている。
なお、偏光素子100を液晶装置に内蔵させる場合には、微粒子120の粒径を1μm以下とすることが、保護層113の薄膜化、ひいては装置全体の薄型化を実現する上で好ましい。
また、微粒子120として、ポリイミドなどの透明樹脂から構成された微粒子を用いても良い。
このような構成の偏光素子100は、保護層113によってワイヤーグリッド偏光層118の各開口部118aが被覆されており、基材111A、隣り合う一対の金属突起体118A、保護層113によって囲まれた空洞部118B(空間)内に空気(もしくはガス)が封入された状態となっている。
このような偏光素子100は、図3に示すように、可視光の波長よりも狭いピッチで形成された縞状パターンを有していることで、偏光素子100に入射した光の偏光方向により偏光選択が行なわれる。具体的には、金属突起体118Aの延在方向と垂直な方向に偏光軸を有する直線偏光Etを透過する一方、金属突起体118Aの延在方向と平行な方向に偏光軸を有する直線偏光Erを反射する。したがって、本実施形態の偏光素子100は、金属突起体118Aの延在方向(図1(b)のX軸方向)と平行な反射軸と、かかる反射軸と直交する向き(図1(b)のY軸方向)の透過軸とを有する。
このように、本実施形態の偏光素子100では、ワイヤーグリッド偏光層118上に保護層113が形成されていることで、細線状の金属突起体118Aを保護することができるので、単独の偏光板として用いる場合においても優れた信頼性を得ることができる。
また、保護層113によって開口部118aが被覆(封止)されて、基材111Aと、隣り合う一対の金属突起体118Aと、保護層113とによって囲まれた空洞部118B内には空気が封入された状態となっているため、ワイヤーグリッド偏光層118を空気中に開放して使用したときと同等の光学特性を得ることができる。これにより、液晶装置を構成する基板の内面側(液晶層側)に配置して用いられる内蔵型の反射偏光層として好適なものとなっている。
また、偏光素子100上に絶縁膜や導電膜を成膜して他の機能素子を形成する場合にも、保護層113により、この導電膜と金属突起体118Aとの短絡を防止することができるので、偏光素子100の光学特性(偏光の選択性)を損なうことなく電子機器等の機能部材として用いることができる。
また、従来においてはワイヤーグリッド偏光層118を介して一対のガラス基板が接合された構成となっていたが、そのうちの少なくとも一方を、多数の微粒子120からなる保護層113とすることにより、ガラス基板の厚さに対してはるかに薄い厚さで形成でき、偏光素子100の薄型化を実現することができる。
〔偏光素子の製造方法〕
次に、上述した構成の偏光素子の製造方法について、図4及び図5を参照しながら説明する。ここで、図4は偏光素子の製造工程を示すフローチャートであり、図5(a)〜(e)は、偏光素子の製造工程を示す断面図である。
以下、図4のフローチャートに沿って図5を用いて説明する。
まず、金属膜形成工程S1において、図5(a)に示すように、ガラスや石英、プラスチック等の透光性材料からなる基材111Aの一面上に、スパッタ法等により例えばシリコン酸化物膜を成膜して下地層114とする。その後、下地層114上に、スパッタ法等を用いてベタ状にアルミニウム(Al)を成膜して金属膜112aを形成する。金属膜112aを構成する金属としては、アルミニウム以外にも、例えば金、銅、パラジウム、白金、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、クロム、チタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、ビスマス、若しくはその合金のいずれかを用いることができる。
次に、レジスト形成工程S2において、金属膜112a上にレジストをスピンコートにより塗布し、これをベークして、レジスト膜を形成する。その後、露光、現像処理を施し、図5(b)に示すように、線状の平面形状のレジスト115aを形成する。具体的には、上記レジスト膜に対して、形成されるレジスト115aが縞状に配置されるよう選択的にレーザー照射を行う。形成されるレジスト115aのピッチは、本実施形態では140nmであるから、可視光の波長以下の微細な縞状パターンを形成可能な干渉露光法(ここでは二光束干渉露光)を用いる。このような露光を行った後、ベーク(PEB)を行い、さらにエッチングによりレジスト膜の露光部分を取り除くことで、図5(b)に示したパターンを有するレジスト115aを形成することができる。
続いて、パターン形成工程S3において、図5(c)に示すように、形成したレジスト115aをマスクとして上記金属膜112aをエッチングする。
さらに、レジスト除去工程S4において、レジスト115aを除去することで、図5(d)に示すような金属突起体118A及び開口部118aを複数形成し、ワイヤーグリッド偏光層118を形成する。
次に、溶液塗布工程S5において、図5(e)に示すように、ワイヤーグリッド偏光層118上、すなわち複数の金属突起体118Aに亘ってその上面118b側に、スピンコート法などを用いて保護層形成用溶液117を塗布する。図5(e)に示すE部の拡大図を図6に示す。保護層形成用溶液117は、多数の微粒子120と分散媒121とから構成された混合溶液である。図6に示すように、微粒子120が平面的に略均一に配置するように保護層形成用溶液117を塗布する。
各微粒子120には、それらの分散性を向上させるために、表面にコーティングが施してある。
塗布量としては、基材111A上において多数の微粒子120が平面的に均一に分散するような塗布量であることが好ましく、金属突起体118Aの高さやピッチ等に応じて適宜設定する。塗布量が少な過ぎると、形成される保護層113に穴が開いてしまったり上記金属突起体に対する密着性に問題が生じてしまう。一方、塗布量が多過ぎると層厚むらによる保護層113の透過率が不均一になったり、透過率が低下する虞がある。
分散媒121としては、例えば脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩などの陰イオン系活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどの非イオン系活性剤が挙げられる。また、特に、SiOやTiOからなる微粒子120には、イソプロピルアルコールやポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイミンなどが利用され、微粒子120を凝集させることなく分散できるものであればよい。なお、上記微粒子120をコーティングするコーティング剤にも同様の材料が用いられる。
また、分散媒121中における微粒子120の含有量は、保護層113として所望の被膜強度が得られるとともに、分散媒121中における微粒子120の均一分散を可能とする配合量とする。
なお、保護層形成用溶液117をスピンコート法などを用いて塗布する際、分散媒121やコーティング剤によって、微粒子120が金属突起体118A及び開口部118a上に好適に保持されることになる。
そして、保護層形成工程S6において、保護層形成用溶液117を所定温度及び時間で加熱乾燥することにより、図5(f)に示すような保護層113を形成する。ここで、図7は、図5(f)に示すF部の拡大図である。図7に示すように、保護層形成用溶液117を加熱乾燥させることにより、分散媒121が蒸発し、多数の金属突起体118Aに亘ってそれらの上面118b側、すなわち基材111A上を覆うようして微粒子120が略均一に分散した状態で残存する。ここで、「微粒子120が略均一に分散した状態」というのは、基材111Aの面方向全体に微粒子120が略均一に分配されることを意味し、実際には、微粒子120同士が互いに密集した状態で残存し、基材111Aの上方が多数の微粒子120で埋め尽くされる。
また、微粒子120表面のコーティング剤を除去するために、所定の温度及び時間で焼成する。本工程においては、保護層形成用溶液117に含まれる分散媒121及びコーティング剤を除去するとともに、微粒子120同士を接触もしくは焼結させて保護層113を形成する。なお、分散媒121及びコーティング剤が接着剤として若干残る可能性もある。
また、上記レジスト除去工程S4において、僅かなレジスト115aが金属突起体118Aの上面118b上に残ってしまうことがあるが、この残ったレジスト115aが金属突起体118Aと微粒子120との密着性を高めるよう機能することもある。
なお、微粒子120が樹脂から構成されたものである場合には、分散媒121を除去させると同時に、微粒子120同士、及び微粒子120と金属突起体118Aとが互いに密着するため、焼成はいらない。
また、保護層113が形成されると同時に、金属突起体118Aの上面118b側が被覆され、基材111Aと、隣り合う一対の金属突起体118Aと、保護層113とによって囲まれる空洞部118B(空間)が形成される。この空洞部118Bには、自ずと空気が封入された状態となる。これはつまり、大気圧雰囲気下において製造を行うことで空洞部118B内に空気が封じ込められた状態となる。
なお、その他の不活性ガス雰囲気内で製造し、空洞部118B内が所定のガス(アルゴンガスや窒素ガス等)で満たされている構成としてもよい。
以上の工程により、図1に示すように、基材111A上にワイヤーグリッド偏光層118及び保護層113を備えた偏光素子100を製造することができる。
このような過程を経ることによって、多数の金属突起体118A同士の間に、基材111Aと保護層113とによって囲まれた空洞部118Bを確実に形成することができる。これにより、消光比(偏光成分に対する透過率の比)が良好で、偏光特性に優れたワイヤーグリッド型の偏光素子100を容易に形成することができる。
また、本実施形態の製造方法によれば、微粒子120がワイヤーグリッド偏光層118の開口部118aよりも大きい形状のため、金属突起体118A上に保護層形成用溶液117を塗布した際に開口部118a内に微粒子120が入り込むことがない。これにより、金属突起体118A間に空洞部118Bを容易かつ確実に形成することができるので、歩留まりの向上を図ることができる。
また、保護層113をナノ粒子である微粒子120の集合体から構成することによって偏光素子100を薄型化することができるので、液晶装置内へ組み込んだときに装置全体の薄型化に大きく貢献する。
〔第2実施形態の偏光素子〕
次に、本発明の第2本実施形態の偏光素子について説明する。なお、本実施形態においては、第1実施形態と同一構成には同一符号を付して説明する。ここで、図8(a)は、本実施形態の偏光素子の概略構成図、図8(b)は、本実施形態の偏光素子の要部を拡大して模式的に示す斜視図である。
本発明の第2実施形態における偏光素子130は、保護層を構成する微粒子の粒径が均一ではなく、異なる粒径の微粒子132,133が混在した保護層135を備えている。保護層形成用溶液117中における微粒子132と微粒子133との割合は略等しいことが好ましく、各微粒子132,133の粒径は、上記実施形態同様、金属突起体118Aの配置間隔(スペースS)以上となっていて、本実施形態ではそれぞれが70nm以上の粒径を有している。ここで、相対的に粒径の大きい微粒子133が、粒径の小さい微粒子132に対して3倍程度までの大きさであることが好ましい。
このようにして、保護層形成用溶液117中に、異なる粒径を有する微粒子132,133を混在させることにより、ワイヤーグリッド偏光層118上に塗布した際、粒径の小さな微粒子132がこれに対して相対的に粒径の大きい微粒子132の隙間に入り込むなどして密集性が高まり、微粒子132,133の充填率が向上する。これにより、膜強度の高い保護層135とすることができる。また、金属突起体118Aと微粒子132,133同士の接触面積も高まるため密着性が向上し、偏光素子130に何らかの外力が加わった場合でも、ワイヤーグリッド偏光層118から保護層113が剥離することを防止できる。
また、本実施形態の偏光素子130を他の機能素子として用いた場合に、保護層135上に他の機能素子を形成する場合にも、ワイヤーグリッド偏光層118の開口部118a内にその構成材料が入り込んで光学特性が低下するのを防止することができる。
また、異なる粒径の微粒子132,133が混在することにより保護層135の表面積が増加するため、保護層135上に形成する他の機能素子の構成材料との密着性が良好になり、電子機器等の機能部材としての信頼性が高まる。
以上、本発明の一実施形態としての偏光素子を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、且つ当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記実施形態では、微粒子120の粒径が、金属突起体118A間のスペースSよりも大きいことを述べたが、微粒子120単体での粒径がスペースSより小さくても、複数の微粒子120が凝集(一体化)してなる凝集体の大きさがスペースSよりも大きい形状であれば、このような凝集体を分散媒121中に多数分散してなる保護層形成用溶液117を用いて保護層113を形成してもよい。これによって、ワイヤーグリッド偏光層118上に塗布した際に、凝集体が開口部118a内に入り込むことが防止される。
〔第1実施形態の液晶装置〕
次に、本発明に係る偏光素子を内蔵型の反射偏光層として備えた液晶装置について図面を参照して説明する。
本実施形態の液晶装置は、液晶に対して基板面方向の電界(横電界)を印加し、配向を制御することにより画像表示を行う横電界方式のうち、FFS(Fringe Field Switching)方式と呼ばれる方式を採用した液晶装置である。また本実施形態の液晶装置は、基板上にカラーフィルタを具備したカラー液晶装置である。
図9は、本実施形態の液晶装置200を構成するマトリクス状に形成された複数のサブ画素領域の等価回路図である。図10(a)は、本実施形態の液晶装置の任意の1サブ画素領域における平面図、図10(b)は、液晶装置を構成する各光学素子の光学軸の配置関係を示す説明図である。図11は、図10のB−B'線に沿う部分断面図である。
なお、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせて表示している。なお、以下の説明においては、図1を適宜参照するものとする。
図9に示すように、液晶装置200の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数のサブ画素領域には、それぞれ画素電極9と画素電極9をスイッチング制御するためのTFT30とが形成されている。TFT30のソースにはデータ線駆動回路101から延びるデータ線6aが電気的に接続されている。データ線駆動回路101は、画像信号S1、S2、…、Snを、データ線6aを介して各画素に供給する。画像信号S1〜Snはこの順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートには、走査線駆動回路102から延びる走査線3aが電気的に接続されており、走査線駆動回路102から所定のタイミングで走査線3aにパルス的に供給される走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次でTFT30のゲートに印加されるようになっている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されている。スイッチング素子であるTFT30が走査信号G1、G2、…、Gmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と液晶を介して対向する共通電極との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付与されている。蓄積容量70はTFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
次に、図10及び図11を参照して液晶装置200の詳細な構成について説明する。
図10(a)は任意の1ドット領域の平面構成図、図10(b)は光学軸配置図、図11は図10のB−B’線に沿う断面構成図である。
液晶装置200は、図11に示すように、TFTアレイ基板10(基材)と対向基板20(基材)との間に液晶層50を挟持した液晶パネルを含む。液晶層50は、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向する領域の縁端に沿って設けられた図示略のシール材によって基板10,20間に封止されている。TFTアレイ基板10の背面側(図示下面側)には、導光板91と反射板92とを備えたバックライト90が設けられている。
図10(a)に示すように、液晶装置200のサブ画素領域には、データ線6aの延在方向(Y軸方向)に長手の平面視略櫛歯状を成す画素電極9と、画素電極9と平面的に重なって配置された平面略ベタ状の共通電極29とが設けられている。サブ画素領域の図示左上の角部には、TFTアレイ基板10と対向基板20とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設されている。
画素電極9は、データ線6a延在方向に延びる複数本(図示では5本)の帯状電極部9cと、これら複数の帯状電極部9cのTFT30側の各端部に接続されて走査線3aの延在方向に延びる基端部9aと、基端部9aの走査線3a延在方向中央部からTFT30側に延出されたコンタクト部9b(図11参照)とからなる。
共通電極29は、図11に示す画素領域内で平面ベタ状に形成された透明電極であり、かかる共通電極29の一部と平面的に重なる領域に反射偏光層19が形成されている。反射偏光層19は、本発明に係る偏光素子からなるものであり、微細なスリット構造を具備した光反射性の金属突起体118A(例えば図1参照)を有するワイヤーグリッド偏光層118を備えている。
なお、共通電極29は、サブ画素領域とほぼ同じ大きさの平面視略矩形状であってもよい。この場合には、複数の共通電極に亘って延在する共通電極配線を設け、当該共通電極配線の延在方向に沿って配列された共通電極同士を電気的に接続するとよい。
本実施形態の液晶装置200は、図10(a)に示す1サブ画素領域内のうち、画素電極9が配置された概略矩形状の平面領域のうち反射偏光層19の形成された領域が、対向基板20の外側から入射して液晶層50を透過する光を反射、変調して表示を行う反射表示領域Rとなっている。また、画素電極9が配置された領域のうち、反射偏光層19の非形成領域とされて光を透過する領域が、バックライト90から入射して液晶層50を透過する光を変調して表示を行う透過表示領域Tとなっている。
TFT30は、画素電極9の長手方向(X軸方向)に延びるデータ線6aと、データ線6aと直交する方向(Y軸方向)に延びる走査線3aとに接続されている。走査線3aに隣接して走査線3aと平行に延びる容量線3bが設けられている。TFT30は走査線3aの平面領域内に部分的に形成されたアモルファスシリコン膜からなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース電極6b及びドレイン電極32とを備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる位置でTFT30のゲート電極として機能する。
TFT30のソース電極6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平面視略逆L形に形成されており、ドレイン電極32は、半導体層35と平面的に重なる位置から画素電極9側に延び、その先端には平面視略矩形状の容量電極31が電気的に接続されている。容量電極31上には、画素電極9の端部において走査線3a側に突出するコンタクト部9b(図11参照)が配置されており、両者が平面的に重なる位置に設けられた画素コンタクトホール45を介して容量電極31と画素電極9とが電気的に接続されている。容量電極31は、容量線3bの平面領域内に配置されており、厚さ方向で対向する容量電極31と容量線3bとを電極とする蓄積容量70を構成している。
なお、本実施形態の液晶装置200は、画素電極9と画素電極9に対向する共通電極29とを備えたFFS方式の液晶装置であるため、表示動作時に画素電極9に電圧を印加すると、画素電極9と共通電極29とが平面的に重なる領域に比較的大きな容量が形成される。したがって液晶装置200では、蓄積容量70を省略することもできる。かかる構成とすれば、容量電極31と容量線3bとが形成されている領域も表示に利用できるようになるため、サブ画素の開口率を向上させて表示を明るくすることができる。
図11に示す断面構造をみると、互いに対向して配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が挟持されている。TFTアレイ基板10は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性の基板本体10Aを基体としてなり、基板本体10Aの内面側(液晶層50側)には、走査線3a及び容量線3bが形成されている。走査線3a及び容量線3bを覆って、シリコン酸化物等の透明絶縁膜からなるゲート絶縁膜11が形成されている。
ゲート絶縁膜11上に、アモルファスシリコンの半導体層35が形成されており、半導体層35に一部乗り上げるようにしてソース電極6bと、ドレイン電極32とが設けられている。容量電極31はドレイン電極32と一体に形成されている。
半導体層35は、ゲート絶縁膜11を介して走査線3aと対向配置されており、当該対向領域で走査線3aがTFT30のゲート電極を構成する。容量電極31は、ゲート絶縁膜11を介して容量線3bと対向配置されており、容量電極31と容量線3bとが対向する領域に、ゲート絶縁膜11をその誘電体膜とする蓄積容量70が形成されている。
半導体層35、ソース電極6b、ドレイン電極32、及び容量電極31を覆って、シリコン酸化物等からなる層間絶縁膜12が形成されている。層間絶縁膜12上に、ワイヤーグリッド偏光層118と、上記本発明に係る保護層113(135)とにより構成された本発明に係る偏光素子である反射偏光層19が部分的に形成されている。本実施形態においても、ワイヤーグリッド偏光層118を構成する複数の金属突起体118A(例えば図1参照)はアルミニウムからなり、ワイヤーグリッド偏光層118を覆う保護層113(135)はシリコン酸化物膜からなる。
反射偏光層19上を含む層間絶縁膜12上に、平面ベタ状の透明導電膜からなる共通電極29が形成されている。共通電極29と反射偏光層19のワイヤーグリッド偏光層118とは、透明絶縁膜である保護層113(135)により絶縁されている。
共通電極29を覆って、シリコン酸化物等からなる電極部絶縁膜13が形成されており、電極部絶縁膜13上にITO等の透明導電材料からなる画素電極9が形成されている。
層間絶縁膜12及び電極部絶縁膜13を貫通して容量電極31に達する画素コンタクトホール45が形成されており、画素コンタクトホール45内に画素電極9のコンタクト部9bが一部埋設されることで、画素電極9と容量電極31とが電気的に接続されている。画素コンタクトホール45の形成領域に対応して、少なくとも共通電極29に開口部が設けられており、共通電極29と画素電極9とが接触しないようになっている。画素電極9を覆うようにしてポリイミド等からなる配向膜18(水平配向膜)が形成されている。
一方、対向基板20は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性の基板本体20Aを基体としてなり、対向基板20の内面側(液晶層50側)には、カラーフィルタ22と、配向膜28(水平配向膜)とが積層されている。対向基板20の外面側には、TFTアレイ基板10の外面側に配設された偏光板14と対をなす偏光板24が配設されている。
カラーフィルタ22は、画素領域内で色度の異なる2種類の領域に区画された構成とすることが好ましい。すなわち、透過表示領域Tに対応して配置された第1の色材領域と、反射表示領域Rに対応して配置された第2の色材領域とが区画形成された構成のものを採用することが好ましい。この場合において、透過表示領域に配される第1の色材領域の色濃度は、第2の色材領域の色濃度より大きくされる。このような構成とすることで、カラーフィルタ22を表示光が1回のみ透過する透過表示領域と、2回透過する反射表示領域との間で表示光の色味が異なるのを防止でき、反射表示と透過表示の見映えを同じくして表示品質を向上させることができる。
反射偏光層19は、図10(b)の光学軸の配置図に示すように、液晶装置200において、その透過軸(図3に示す金属突起体118Aの延在方向に直交する方向)157が、対向基板20側の偏光板24の透過軸153と平行となるように配置されており、TFTアレイ基板10側の偏光板14の透過軸と直交する向きに配置されている。また、本実施形態の液晶装置200では、配向膜18,28は平面視同一方向にラビング処理されており、その方向は、図10(b)に示すラビング方向151である。したがって、反射偏光層19の透過軸157と配向膜18,28のラビング方向151とは平行に配置されている。
なお、ラビング方向151は、液晶装置200の画素配列方向(Y軸方向)に平行に延びる帯状電極部9cに対して約30°の角度をなしている。
上記構成を具備した液晶装置200は、FFS方式の液晶装置であり、TFT30を介して画素電極9に画像信号(電圧)を印加することで、画素電極9と共通電極29との間に基板面方向(平面視では図10X軸方向)の電界を生じさせ、かかる電界によって液晶を駆動して各々のサブ画素の透過率/反射率を変化させることで画像表示を行うものとなっている。
液晶層50を挟持して対向する配向膜18,28は平面視で同一方向にラビング処理されているので、画素電極9に電圧を印加しない状態では、液晶層50を構成する液晶分子は、基板10,20間でラビング方向に沿って水平に配向した状態となっている。このような液晶層50に画素電極9と共通電極29との間に形成した電界を作用させると、図10(a)に示す帯状電極部9cの線幅方向(X軸方向)に沿って液晶分子が再配向する。液晶装置200は、このような液晶分子の配向状態の差異に基づく複屈折性を利用して明暗表示を行うようになっている。なお、液晶装置200の動作時に、共通電極29は画素電極9との間で所定範囲の電圧差を生じさせるべく一定電圧に保持されていればよい。
本実施形態の液晶装置200においても、反射表示領域に対応して反射偏光層19が設けられているので、マルチギャップ構造を用いることなく透過表示と反射表示の双方で良好なコントラストを得られる液晶装置となっている。そして、反射偏光層19が、本発明に係るワイヤーグリッド型の偏光素子により形成されたものであるから、ワイヤーグリッド偏光層118を覆う保護層113(135)の存在により、反射偏光層19上に形成された共通電極29がワイヤーグリッド偏光層118の開口部118a(例えば図1参照)に入り込んで反射偏光層19の光学特性を低下させるのを防止することができ、反射偏光層19において透過率とコントラスト(偏光選択性)の双方において優れた光学特性を得られる。したがって本実施形態の液晶装置によれば、高コントラストの反射表示を得ることができる。
また、保護層135においては、粒径の異なる微粒子の集合体から構成されているため表面積が増加し、保護層135上に形成された共通電極29との密着性が良好なものとなる。また、共通電極29の膜厚が200nm程度であるのに対して、保護層135の膜厚は70nm以上1000nm以下である。共通電極29の膜厚は200μm程度であるが、保護層135の厚さ(微粒子のバラツキ)に応じて適宜調整するものとする。例えば、微粒子同士の粒径差が大きい場合には、保護層135の表面上の段差を緩和すべく共通電極29の膜厚を厚く形成してもよい。
また本実施形態の液晶装置200では、表示部である透過表示領域Tと反射表示領域Rとで液晶層厚が一定であるため、両領域で駆動電圧に差が生じることもなく、反射表示と透過表示とで表示状態が異なってしまうのを効果的に防止できるものとなっている。
さらに、反射表示を行うための反射偏光層19が、TFTアレイ基板10側に設けられているので、TFT30とともにTFTアレイ基板10上に形成される金属配線等で外光が反射されて表示品質を低下させるのを効果的に防止することができる。さらに、画素電極9が透明導電材料を用いて形成されているので、液晶層50を透過してTFTアレイ基板10に入射した外光が画素電極9で乱反射されるのを防止することもでき、優れた視認性を得ることができる。
〔第2実施形態の液晶装置〕
本実施形態の液晶装置の構成について、図12を用いて説明する。なお、本実施形態においては、第1実施形態の液晶装置と同一構成には同一符号を付して説明する。
本実施形態の液晶装置300は、上記実施形態同様、一対の基板10,20間に液晶層50が挟持された構成を有している。
TFTアレイ基板10には、その基板本体10A上に、ワイヤーグリッド偏光層118と、保護層113(135)と、画素電極9と、配向膜26とを備えた構成となっている。なお、基板本体10Aは、画素電極9に対する電圧印加をスイッチング駆動するTFT素子(図示略)を備えている。一方、対向基板20には、その基板本体20A上に、ワイヤーグリッド偏光層118と、本発明に係る上記保護層113(135)と、対向電極25と、配向膜27とを備えた構成となっている。
本実施形態では、ワイヤーグリッド偏光層118、保護層113(135)、基板本体10A(20A)によって、ワイヤーグリッド型の偏光素子が構成されている。基板本体10A,20Aは、液晶装置用の基板であると同時に、偏光素子用の基板としての機能もかねている。偏光素子は、上述した偏光素子の製造方法を用いて製造されたものである。
このような構成においては、偏光素子を液晶パネル内に組み込んだ構成であることから、基板本体10A,20Aが、液晶装置用の基板と、偏光素子用の基板との機能をかねることになる。これにより、部品点数を削減することができるので装置全体が薄型化でき、液晶装置300の機能を向上させることができる。さらに、装置構造が簡略化されるので、製造が容易であるとともにコスト削減を図ることができる。
〔プロジェクタ〕
図13は、本発明に係る偏光素子を備えたプロジェクタの要部を示す概略構成図である。本実施形態のプロジェクタは、光変調装置として液晶装置を用いた液晶プロジェクタである。
図13において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は液晶装置からなる光変調装置、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投射レンズ、831、832、833は入射側の偏光素子、834、835、836は射出側の偏光素子である。
光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。なお、光源810としては、メタルハライド以外にも超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ等を用いることも可能である。
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、偏光素子831を介して赤色光用液晶光変調装置822に入射する。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、偏光素子832を介して緑色光用液晶光変調装置823に入射する。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が偏光素子833を介して青色光用液晶光変調装置824に入射する。
各光変調装置822〜824により変調された3つの色光は、各色偏光素子834〜836を介してクロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
ここで、本実施形態のプロジェクタにおいては、偏光素子831〜836として、本発明に係る偏光素子を採用している。すなわち、図1に示したように、基材上に形成された複数の金属突起体118Aを有するワイヤーグリッド偏光層118と、ワイヤーグリッド偏光層118を覆って形成された保護層113(135)とを備え、金属突起体118A間が空洞部118Bとなっている構成の偏光素子が用いられている。メタルハライドランプ811からなる光源810は高エネルギーの発光が行われるものであるため、有機材料では当該高エネルギーの光により分解ないし変形が生じるおそれがある。そこで、耐光性及び耐熱性の高い金属膜からなるワイヤーグリッド偏光層118を具備した偏光素子によって偏光素子831〜836を構成している。
本発明に係る偏光素子にあっては、ワイヤーグリッド偏光層118の基材と反対側に保護層113(135)が形成されているので、かかる保護層113(135)が狭小な細線状の金属膜からなるワイヤーグリッド偏光層118を保護する機能を奏するので、本実施形態のプロジェクタのように偏光素子を単体で備える電子機器においても、本発明に係る偏光素子は高い信頼性を備え、取り扱いも容易なものとなっている。
なお、本実施形態では、光変調装置822〜824とは別の部材として偏光素子834〜836を備えたものとしたが、本発明に係る偏光素子は基材上に直接形成可能なものであるため、光変調装置としての液晶パネルを構成する基板の外面側(液晶と反対側)に、本発明に係る偏光素子が形成されている構成を採用してもよい。かかる構成にあっても、基板外面側に形成したワイヤーグリッド偏光層118を保護層113(135)によって良好に保護することができ、高い信頼性を備えた光変調装置とすることができる。
〔電子機器〕
図14は、本発明に係る液晶装置を表示部に備えた電子機器の一例である携帯電話の斜視構成図であり、この携帯電話1300は、先の実施形態の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記実施の形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、高輝度、高コントラスト、広視野角の透過表示及び反射表示を得ることができる。
本発明に係る偏光素子の概略構成図。 本発明に係る偏光素子の要部拡大図。 本発明に係る偏光素子の動作説明図。 本発明に係る偏光素子の製造工程を示すフローチャート。 本発明に係る偏光素子の製造工程を示す断面図。 図5(e)に示すE部の拡大図。 図5(f)に示すF部の拡大図 本発明に係る第2実施形態の偏光素子の要部を拡大して模式的に示す斜視図。 本発明に係る第1実施形態の液晶装置を構成する複数のサブ画素領域の等価回路図。 本発明に係る第1実施形態の液晶装置の任意の1サブ画素領域における平面図。 図8のB−B'線に沿う部分断面図。 本発明に係る第2実施形態の液晶装置の概略構成を示す断面図である。 本発明に係るプロジェクタを示す概略構成図。 電子機器の一例を示す斜視図。
符号の説明
100…偏光素子(第1実施形態の偏光素子)、111A…基材、112a…金属膜、113…保護層(第1実施形態の偏光素子の保護層)、114…下地層、115a…レジスト、117…保護層形成用溶液、118…ワイヤーグリッド偏光層、118A…金属突起体(金属細線)、118B…空洞部(空間)、118a…開口部、118b…上面、120…微粒子、121…分散媒、130…偏光素子(第2実施形態の偏光素子)、135…保護層(第2実施形態の偏光素子の保護層)、200…液晶装置(第1実施形態の液晶装置)、300…液晶装置(第2実施形態の液晶装置)

Claims (12)

  1. 基材と、
    前記基材上に互いに間隔をおいて配置された複数の金属細線を有する偏光層と、
    前記偏光層上に設けられ、複数の微粒子の集合体から構成される保護層と、
    前記基材と、前記複数の金属細線のうち互いに隣り合う一対金属細線と、前記保護層と、によって囲まれた空間と、を有し、
    前記複数の微粒子の大きさが、互いに隣り合う前記一対の金属細線の配置間隔よりも大きいことを特徴とする偏光素子。
  2. 前記微粒子が、シリコン酸化物、酸化アルミニウム、酸化チタンのうちのいずれかからなることを特徴とする請求項に記載の偏光素子。
  3. 前記微粒子が、透明樹脂からなることを特徴とする請求項に記載の偏光素子。
  4. 基材上に形成した金属膜をパターニングすることにより複数の金属細線を形成し、偏光層を形成する工程と、
    前記偏光層上に、複数の微粒子と、前記複数の微粒子を分散させる分散媒と、を含む溶液を塗布する工程と、
    前記分散媒を除去して残存した前記複数の微粒子の集合体により、前記偏光層上に保護層を形成する工程と、を有することを特徴とする偏光素子の製造方法。
  5. 前記複数の微粒子の大きさが、前記複数の金属細線のうち互いに隣り合う一対の金属細線の配置間隔よりも大きいことを特徴とする請求項記載の偏光素子の製造方法。
  6. 前記分散媒中に、前記複数の微粒子が凝集した凝集体が含まれており、
    前記凝集体の大きさが、互いに隣り合う前記一対の金属細線の配置間隔よりも大きいことを特徴とする請求項記載の偏光素子の製造方法。
  7. 前記分散媒中の前記複数の微粒子がコーティングされていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の偏光素子を備えたことを特徴とする液晶装置。
  9. 一対の基材間に液晶層を挟持して構成され、前記一対の基材のうち少なくとも一方の基材の前記液晶層側に、前記偏光素子が形成されていることを特徴とする請求項に記載の液晶装置。
  10. 1つの画素で透過表示と反射表示とが可能な半透過反射型の液晶装置であって、前記偏光素子によって反射された光を用いて前記反射表示を行うことを特徴とする請求項に記載の液晶装置。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1からのいずれか一項に記載の偏光素子を備えたことを特徴とする電子機器。
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