JP5043799B2 - 通信端末、及び、位置情報取得調整プログラム - Google Patents
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Description
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、通信端末の電池消費を抑えつつ、ユーザのシチュエーションの変化に追随して位置情報を取得することが可能な通信端末、及び、位置情報取得調整プログラムを提供することにある。
本発明によれば、過去にユーザのシチュエーションが所定のシチュエーションに遷移したと推定された時刻の平均時刻と標準偏差とに基づいて高確率時間帯を推定することができ、簡便な計算で容易に高確率時間帯を推定することが可能となる。
本発明によれば、適切な高確率時間帯を推定することができる。
本発明によれば、上限値を設けておくことで、高確率時間帯が上限値を超えないようにすることができ、電池が消耗することを防ぐことができる。
本発明によれば、電池の残量を考慮して、上限値と算出された時間帯との何れを高確率時間帯として推定するかを決定できるため、電池の残量に応じて電池の消耗度合いを調整することができる。
本発明によれば、電池の残量に応じて電池の消耗度合いを調整することができる。
本発明によれば、位置情報取得調整プログラムをコンピュータに記憶させて実行することで、コンピュータの電池消費を抑えつつ、ユーザのシチュエーションの変化に追随して位置情報を取得することが可能となる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの全体構成を示す図である。同図に示すように、通信システムは、ユーザが携帯する、折りたたみ式の移動通信端末100と、移動通信端末100にダウンロードするためのアプリケーションプログラムを管理するサーバ200と、GPS(Global Positioning System)による衛星ID及び時刻を含むGPS信号を送信する測位装置300と、を含んで構成される。
図2は、移動通信端末100のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すように、移動通信端末100は、全体を制御するCPU101と、プログラムやデータ等のソフトウェアを記憶する記憶装置102と、無線通信を行うための通信インターフェース103と、各種画面を表示する表示装置104と、キーの押下、端末の開閉等の操作に応じた入力信号を端末100に入力する入力装置105と、音声や効果音等の音を出力する音出力装置106と、ユーザの声を入力するマイクロホン等の声入力装置107と、日時を計時する内部時計108と、測位装置300からGPS信号を受信するためのGPS受信機109と、充電式の電池110とを備えている。
次に、図3を参照して、移動通信端末100の機能構成について説明する。なお、同図に示す機能構成は、移動通信端末100のCPU101がROM121やアプリ保存領域123a等に記憶されたプログラムに従って処理を実行することにより、或いは、RAM122やスクラッチパッド123b等の記録媒体により、実現されるものである。
エリア定義部11は、位置情報に対応付けて、ユーザが目的に応じて滞在するエリアを定義する。本実施形態では、エリアには、ホームエリア(以下「HA」という)、仮ホームエリア(以下、「仮HA」という)、ワークエリア(以下「WA」という)、仮ワークエリア(以下、「仮WA」という)、「お気に入りエリア」、及び「特定エリア」が存在する。ここで、「HA」とは、自宅、実家等のユーザの主たる居住場所である。「仮HA」とは、友人宅、ホテル等の、ユーザが旅行、出張等で稀に就寝する場所である。「WA」とは、ユーザの主な勤務場所である。「仮WA」とは、客先、イベント会場等の、ユーザが営業、打合せ等で稀に勤務する場所である。「お気に入りエリア」とは、ユーザのお気に入りの場所として設定されるエリアである。「特定エリア」とは、コンテンツプロバイダが当該エリアでユーザにサービスを提供するために設定されるエリアである。
また、エリア定義部11は、未定義のエリアにユーザが所定時間(例えば、1時間)以上滞在している場合にユーザに質問を通知し、当該質問に対する回答に基づいて、当該未定義のエリアを定義する。なお、ユーザに質問を通知する方法としては、表示装置104に質問内容を文字で表示したり、音出力装置106から質問内容を音声で出力する方法が考えられる。また、質問に対してユーザが回答する方法としては、キー等の入力装置105から回答内容を入力したり、声入力装置107から音声を入力する方法が考えられる。
ユーザ履歴ログ記憶部12は、ユーザの行動の履歴を表すユーザ履歴ログをスクラッチパッド123bに記憶する。図4には、ユーザ履歴ログのデータ構成の一例を示す。同図に示すように、ユーザ履歴ログには、日時、平日・休日区分、位置情報、エリアの種類、シチュエーション、推定起床時刻・推定就寝時刻、表示したセリフID、質問に対する回答、及び、端末開閉時刻・キー操作時刻等の端末操作ログが含まれる。これらのユーザ履歴ログは、例えば、セリフを表示する画像が表示装置104に表示された時、ユーザが質問に答えた時、GPSによる位置測位が行われた時、ユーザが移動通信端末100の操作を行った時等に記憶される。
モデル記憶部13は、ライフスタイルモデルを定義し、当該定義したシチュエーション遷移モデルをスクラッチパッド123bに記憶する。ここで、「ライフスタイルモデル」とは、ユーザの1日のライフサイクルを表すライフサイクル情報と、ユーザが居る場所を表す位置情報とに依存するユーザのシチュエーションの遷移順を定義したモデルである。
「ライフサイクル情報」とは、ユーザの起床時刻、就寝時刻、始業時刻、終業時刻、起床時間帯、就寝時間帯等の、ユーザ毎に異なる1日のライフサイクルを表す情報をいう。モデル記憶部13は、ユーザにより入力された、起床時刻、就寝時刻、始業時刻、終業時刻等の時刻を表すユーザ設定時刻情報と、「起床時間帯」、「就寝時間帯」、「起床時刻」、「就寝時刻」、「始業時刻」、「就業時刻」等のライフサイクルの分類項目と、を対応付けることにより、ライフサイクル情報を定義する。
「ポイントシチュエーション(PS)」とは、ユーザのライフサイクル情報とユーザが居るエリアとに基づいて推定される、行動の起点となるシチュエーションである。ポイントシチュエーションには、起床、出勤開始、仕事開始、仕事終了、帰宅、就寝、外出等が存在する。ポイントシチュエーションは、関連するラインシチュエーションに自動的に遷移する。
「スペシャルシチュエーション(SS)」とは、ポイントシチュエーション及びラインシチュエーションの何れでもないシチュエーションであり、本実施形態では「迷子中」と呼ばれるシチュエーションが存在する。初回起動時や初めての位置情報取得前等の、現在のユーザのシチュエーションが不明な時のシチュエーションである。
図6には、図5に示すライフスタイルモデルをテーブル形式で表現した場合の一例を示す。同図に示すテーブルでは、ユーザの遷移前のシチュエーションと、エリア(HA、仮HA、WA、仮WA、EX)と、ライフサイクル情報(起床時間帯、始業時刻、就業時刻等)と、現在のシチュエーションと、が対応付けられている。
また、モデル記憶部13は、日々所定のタイミングで直近の就寝時刻及び起床時刻を推定し、当該推定就寝時刻及び推定起床時刻をユーザ履歴ログとして記録する機能を有する。
時間帯推定部14は、モデル記憶部13に記憶されたユーザのライフスタイルモデルに基づいて、ユーザのシチュエーションが変化する確率が他の時間帯よりも高い時間帯(以下、「高確率時間帯」という)を推定する。
具体的には、時間帯推定部14は、ユーザのシチュエーションが所定のシチュエーションに遷移したと推定された時の平均時刻(μ)と標準偏差(σ)とを算出し、当該算出した平均時刻と標準偏差とに基づいて高確率時間帯を推定する。高確率時間帯の推定対象とする上記「所定のシチュエーション」としては、ユーザの位置情報の変化に伴って遷移するシチュエーション、例えば、「出勤開始」、「外出中」、「仕事終了」等が好ましい。
過去n日分の、ユーザが「出勤開始」というシチュエーションに遷移した時刻を、x1、x2、・・・、xnとすると、これらの時刻の平均時刻(加重平均)μは、
μ=(w1x1+w2x2+・・・wnxn)/(w1+w2+・・・wn)
で示される。なお、平均値は加重平均に限らず、相加平均でもよい。
また、これらの時刻の標準偏差σは、
σ=(((x1−μ)2+(x2−μ)2+・・・+(xn−μ)2)/n)1/2
で示される。
位置情報取得部16は、ユーザが携帯する移動通信端末100の位置情報をユーザの位置情報として定期的に取得する。本実施形態では、位置情報取得部16は、移動通信端末100に搭載されているGPS受信機109により測位装置300から受信されるGPS信号に基づいて、移動通信端末100の位置情報を算出する。なお、位置情報の取得方法はGPS測位に限定されることはなく、例えば、移動通信端末100が在圏する基地局の位置情報をユーザの位置情報とみなしてもよいし、ジャイロにより計測してもよい。移動通信端末100が在圏する基地局の位置情報をユーザの位置情報とみなす場合には、測位装置300は端末位置測位の補助となる位置情報を提供する。
また、位置情報取得部16は、電池110の残量に応じて、高確率時間帯において位置情報を取得する時間間隔を調整する。例えば、位置情報取得部16は、電池110の残量が予め定められた所定値以上の場合には10分間隔で位置情報を取得し、所定値未満の場合には20分間隔で位置情報を取得するように制御することが可能である。
時刻情報取得部17は、移動通信端末100が備える内部時計108から現在時刻を表す時刻情報を取得する。なお、時刻情報の取得方法はこれに限定されることはなく、例えば、外部のサーバ装置から時刻情報を取得することも可能である。
(シチュエーション推定部)
シチュエーション推定部18は、モデル記憶部13により定義されたライフスタイルモデルと、位置情報取得部16により取得された位置情報と、時刻情報取得部17により取得された時刻情報と、ユーザの遷移前のシチュエーションとに基づいて、ユーザの現在のシチュエーションを推定する。
具体的には、シチュエーション推定部18は、ライフサイクル情報に基づいて、時刻情報取得部17により取得された時刻情報で表される現在時刻がユーザのライフサイクルのどの分類項目(起床時間帯、始業時刻、就業時刻等)に該当するかを判定する。また、シチュエーション推定部18は、位置情報取得部16により取得された位置情報に対応するエリアを判定する。
上述したように、ROM121に記憶されているプログラム及びアプリ保存領域123aに記憶されているアプリケーションプログラムには、位置情報取得調整プログラムが含まれ、当該位置情報取得調整プログラムは、移動通信端末(「コンピュータ」に対応)100に、コンピュータを、ライフスタイルモデルを記憶するモデル記憶部13と、モデル記憶部13に記憶されたライフスタイルモデルに基づいてユーザのシチュエーションが変化する確率が他の時間帯よりも高い高確率時間帯を推定する時間帯推定部14と、時間帯推定部14により推定された高確率時間帯において位置情報を取得する時間間隔を、高確率時間帯以外において取得する時間間隔よりも短くする位置情報取得部16として機能させるためのプログラムである。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、移動通信端末100が実行するシチュエーション推定処理の手順について説明する。
まず、ユーザは、移動通信端末100を操作して、アプリケーションプログラムをサーバ200からダウンロードする指示を行う。これにより、移動通信端末100は、サーバ200からアプリケーションプログラム及び付随するデータをダウンロードし、アプリ保存領域123aにアプリケーションプログラムを保存し、スクラッチパッド123bにデータを保存する。
次に、時刻情報取得部17は、内部時計108から時刻情報を取得する(ステップS2)。次に、位置情報取得部16は、定期的に測位装置300からGPS信号を受信することにより、移動通信端末100の位置情報を取得する(ステップS3)。
次に、シチュエーション推定部18は、直近のユーザ履歴ログからユーザの遷移前のシチュエーションを取得する。そして、シチュエーション推定部18は、シチュエーション遷移モデルと、位置情報取得部16により取得された位置情報と、時刻情報取得部17により取得された時刻情報と、ユーザの遷移前のシチュエーションとに基づいて、ユーザの現在のシチュエーションを推定する(ステップS4)。
次に、図11に示すフローチャートを参照して、図10のステップS3において位置情報を取得する時間間隔を制御する処理手順について説明する。
時間帯推定部14は、ユーザのライフスタイルモデル、シチュエーション推定部18により推定された所定のシチュエーションへの遷移時刻の平均値、標準偏差等に基づいて、ユーザのシチュエーションが所定のシチュエーションに遷移する確率が高い高確率時間帯を推定する(ステップS21)。
位置情報取得部16は、時刻情報取得部17により取得された現在時刻が高確率時間帯内にあるか否かを判定する(ステップS22)。
なお、上述した実施形態では、移動通信端末100が図3に示す各機能を備えているとして説明したが、これに限定されることはなく、サーバ200が図3に示す各機能を備えていてもよいし、或いは複数の装置が図3に示す各機能を備えていてもよい。
12 ユーザ履歴ログ記憶部
13 モデル記憶部
14 時間帯推定部
15 時間帯上限値記憶部
16 位置情報取得部
17 時刻情報取得部
18 シチュエーション推定部
100 移動通信端末
101 CPU
102 記憶装置
103 通信インターフェース
104 表示装置
105 入力装置
106 出力装置
107 声入力装置
108 内部時計
109 受信機
110 電池
123a アプリ保存領域
123b スクラッチパッド
123 不揮発性メモリ
200 サーバ
300 測位装置
Claims (7)
- ユーザの1日のライフサイクルを表すライフサイクル情報と前記ユーザが居る場所を表す位置情報とに依存する前記ユーザのシチュエーションの遷移順を定義したライフスタイルモデルを記憶するモデル記憶手段と、現在の前記位置情報を取得する位置情報取得手段と、現在の時刻を表す時刻情報を取得する時刻情報取得手段とを有し、電池で駆動され、これらの手段を用いてユーザの現在の状況を表すシチュエーションを推定する通信端末であって、
前記モデル記憶手段に記憶されたライフスタイルモデルに基づいて、前記ユーザのシチュエーションが所定のシチュエーションに遷移する確率が他の時間帯よりも高い高確率時間帯を推定する時間帯推定手段を備え、
前記位置情報取得手段は、
前記時間帯推定手段により推定された高確率時間帯で位置情報を取得する時間間隔を、前記高確率時間帯以外で取得する時間間隔よりも短くすることを特徴とする通信端末。 - 前記時間帯推定手段は、
過去に前記ユーザのシチュエーションが前記所定のシチュエーションに遷移したと推定された時刻の平均時刻と標準偏差とを算出し、
該算出した平均時刻と前記標準偏差とに基づいて前記高確率時間帯を推定することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。 - 前記時間帯推定手段は、
前記標準偏差を2倍した値を前記平均時刻から減算した時刻を前記高確率時間帯の開始時刻とし、前記標準偏差を2倍した値を前記平均時刻に加算した時刻を前記高確率時間帯の終了時刻として推定することを特徴とする請求項2に記載の通信端末。 - 前記高確率時間帯の長さを制限するための上限値を記憶する時間帯上限値記憶手段をさらに備え、
前記時間帯推定手段は、
前記平均時刻と前記標準偏差とに基づいて算出された時間帯が前記上限値を超えた場合には、前記上限値を高確率時間帯として推定することを特徴とする請求項2又は3に記載の通信端末。 - 前記時間帯推定手段は、
前記平均時刻と前記標準偏差とに基づいて算出された時間帯が前記上限値を超えた場合に、前記電池の残量に応じて、前記上限値を高確率時間帯として推定するか否かを決定することを特徴とする請求項4に記載の通信端末。 - 前記位置情報取得手段は、
前記電池の残量に応じて、前記時間帯推定手段により推定された高確率時間帯において位置情報を取得する時間間隔を調整することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の通信端末。 - コンピュータを、
ユーザの1日のライフサイクルを表すライフサイクル情報と前記ユーザが居る場所を表す位置情報とに依存する前記ユーザのシチュエーションの遷移順を定義したライフスタイルモデルを記憶するモデル記憶手段と、
前記モデル記憶手段に記憶されたライフスタイルモデルに基づいて、前記ユーザのシチュエーションが変化する確率が他の時間帯よりも高い高確率時間帯を推定する時間帯推定手段と、
前記時間帯推定手段により推定された高確率時間帯において位置情報を取得する時間間隔を、前記高確率時間帯以外において取得する時間間隔よりも短くする位置情報取得手段として機能させるための位置情報取得調整プログラム。
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