JP5979636B2 - 通信装置及び通信制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線LANを用いる通信装置及び通信制御方法に関する。
近年、通信装置がインターネットに接続する手段として、IEEE802.11等に準拠した通信方式を用いる無線LANが使われている。
このような通信装置は、アクセスポイントをサーチした結果、自装置に登録済みのアクセスポイントと同一のSSID(Service Set Identifier)を有するアクセスポイントが発見された場合、自動的にこのアクセスポイントへ接続を試みる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−17575号公報
しかしながら、登録されているアクセスポイントと同一のSSIDを有するアクセスポイントであっても、実際には物理的に異なっている場合もある。この場合、例えば、認証キーが一致しない、又はDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によるIPアドレスの取得に失敗する等の理由により接続できないと、接続を試行する処理自体が無駄になってしまう。
本発明は、効率的にアクセスポイントへ接続できる通信装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る通信装置は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信部と、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報を記憶する記憶部と、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶部に記憶されている位置情報と対応しない場合、接続試行しない制御部と、を備える。
本発明に係る通信装置は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信部と、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶部と、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に、自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶部に記憶されている接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御部と、を備える。
本発明に係る通信装置は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信部と、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報、及び当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶部と、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶部に記憶されている位置情報と対応しない場合、又は自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶部に記憶されている接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御部と、を備える。
また、前記制御部は、アクセスポイントのサーチを開始する前に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶部に記憶されている位置情報のいずれとも対応しない場合、アクセスポイントへ接続試行しないことが好ましい。
また、前記記憶部は、操作入力に基づいて、前記接続に成功したアクセスポイントの種別を記憶し、前記制御部は、特定種別のアクセスポイントについて、前記接続試行しない制御を行わないことが好ましい。
本発明に係る通信制御方法は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信装置における通信制御方法であって、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報を記憶する記憶ステップと、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶ステップで記憶された位置情報と対応しない場合、接続試行しない制御ステップと、を含む。
本発明に係る通信制御方法は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信装置における通信制御方法であって、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶ステップと、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に、自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶ステップで記憶された接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御ステップと、を含む。
本発明に係る通信制御方法は、IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信装置における通信制御方法であって、アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報、及び当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶ステップと、前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶ステップで記憶された位置情報と対応しない場合、又は自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶ステップで記憶された接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御ステップと、を含む。
本発明によれば、通信装置は、効率的にアクセスポイントへ接続できる。
第1実施形態に係るスマートフォンの外観を示す斜視図である。 第1実施形態に係るスマートフォンの外観を示す正面図である。 第1実施形態に係るスマートフォンの外観を示す背面図である。 第1実施形態に係るスマートフォンの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る接続処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る判定処理を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
本発明を実施するための第1実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、通信装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
図1から図3を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、外部インターフェイス14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーンディスプレイ2に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ2に接触した位置を検出することができる。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bがタッチスクリーンディスプレイ2に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触位置、接触時間又は接触回数に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
タッチは、タッチスクリーンディスプレイ2(例えば、表面)に指が接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
リリースは、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
ピンチインは、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
図4は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、カメラ12及び13と、外部インターフェイス14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、回転検出センサ17とを有する。
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタン又はメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA、CDMA2000、PDC、GSM(登録商標)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。例えば、無線通信規格として、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9C、設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。テーブル9Dは、キーアサインテーブル等の各種テーブルが格納されている。配置パターンデータベース9Eは、ディスプレイ2Aに表示されるアイコン等の配置パターンが格納されている。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定機能を提供する。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
コントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。コントローラ10は、通信ユニット6等の他の構成要素が統合されたSoC(System−on−a−chip)等の集積回路であってもよい。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ2A及び通信ユニット6等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、ボタン3、加速度センサ15等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
外部インターフェイス14は、他の装置が接続される端子である。外部インターフェイス14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。外部インターフェイス14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。外部インターフェイス14に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。回転検出センサ17は、スマートフォン1の回転を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及び回転検出センサ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
このように構成されるスマートフォン1は、消費電力を低減して効率的にアクセスポイントへ接続できる。以下に、通信ユニット6及びコントローラ10の具体的な機能について説明する。
なお、通信ユニット6は、IEEE802.11で規定されている通信方式に対応しているものとする。
ストレージ9は、通信ユニット6がアクセスポイントへの接続に成功した場合、このアクセスポイントの識別情報と共に、接続に成功した時点で取得したスマートフォン1の位置情報、及び接続に成功した時点でスマートフォン1の周辺にあったアクセスポイントの識別情報を記憶する。
具体的には、コントローラ10は、GPS機能、又は基地局やルータ等の位置情報に基づいて、現在のスマートフォン1の位置情報を取得する。また、コントローラ10は、周辺のアクセスポイントをサーチした結果としてRSSI(Receive Signal Strength Indication:受信信号強度)の強い順に上位の所定数を取得する。そして、コントローラ10は、取得した位置情報及び周辺アクセスポイントの識別情報をストレージ9に記憶する。
コントローラ10は、過去に接続したアクセスポイントの情報、又は予め登録されているアクセスポイントの情報をストレージ9から取得し、これらのアクセスポイントへ、所定の周期で自動接続を試みる。
コントローラ10は、所定の周期でアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、この取得した位置情報がストレージ9に記憶されている位置情報と所定未満に接近している条件を満たしているか否かを判定する。さらに、コントローラ10は、スマートフォン1の周辺にあるアクセスポイントの識別情報の少なくとも一部がストレージ9に記憶されている識別情報に含まれている条件を満たしているか否かを判定する。そして、コントローラ10は、これらの条件を共に満たしている場合に、通信ユニット6に当該アクセスポイントへの接続処理を行わせ、当該条件を満たさない場合、接続処理を行わせない。
また、コントローラ10は、接続に成功したアクセスポイントが公衆無線LANであるか否かの種別を操作入力によって受け付け、この種別を、アクセスポイントの識別情報と共にストレージ9に記憶させる。そして、コントローラ10は、特定種別のアクセスポイント、すなわち公衆無線LANのアクセスポイントについて、通常通りに接続を試行する。
図5は、コントローラ10におけるアクセスポイントへの接続処理を示すフローチャートである。
ステップS1において、コントローラ10は、アクセスポイント(AP)へ自動接続するためのサーチ実行周期が経過したか否かを判定する。この判定がYESの場合、APへの自動接続が要求されたものとして、処理はステップS2に移り、判定がNOの場合、処理はステップS1を継続する。
ステップS2において、コントローラ10は、接続対象のアクセスポイントへの接続を試行するか否かの判定処理を行う。なお、この判定処理の詳細は図6で後述する。
ステップS3において、コントローラ10は、ステップS2で接続を試行すると判定されたアクセスポイントに対する接続処理を行う。
ステップS4において、コントローラ10は、アクセスポイントへの接続に成功したか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS5に移り、判定がNOの場合、処理はステップS1に戻る。
ステップS5において、コントローラ10は、スマートフォン1の現在位置情報と、周辺アクセスポイント情報を取得し、アクセスポイントの識別情報と対応付けてストレージ9に保存する。
ステップS6において、コントローラ10は、接続に成功したアクセスポイントが公衆無線LANか否の設定入力を受け付け、種別示す情報を、アクセスポイントの識別情報と対応付けてストレージ9に保存する。
図6は、コントローラ10においてアクセスポイントへの接続を試行するか否かを判定する判定処理を示すフローチャートである。この判定処理は、図5のステップS2に相当する。
ステップS11において、コントローラ10は、周辺のアクセスポイントをサーチすると共に、スマートフォン1の現在位置情報を取得する。
ステップS12において、コントローラ10は、ステップS11で発見されたアクセスポイントの中に、接続対象のアクセスポイントが存在するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、自装置に登録されているSSIDと同一のアクセスポイントが発見されたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS13に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
ステップS13において、コントローラ10は、ストレージ9に保存されている種別情報に基づいて、接続対象のアクセスポイントが公衆無線LANに設定されているか否かを判定する。この判定がYESの場合、判定処理は終了して図5のステップS3に移り、判定がNOの場合、処理はステップS14に移る。
ステップS14において、コントローラ10は、ステップS11で現在位置情報が取得されており、かつ、接続対象のアクセスポイントに対する接続が成功した時の位置情報がストレージ9から取得できたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS15に移り、判定がNOの場合、処理はステップS16に移る。
ステップS15において、コントローラ10は、現在位置の周辺に、接続成功時の位置情報が存在するか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS16に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
ステップS16において、コントローラ10は、現在の周辺アクセスポイントのうち、RSSIの強い上位所定数の少なくとも一部が、接続対象のアクセスポイントに対応付けてストレージ9に保存されている周辺アクセスポイント情報に含まれているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理は図5のステップS3に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
以上のように、本実施形態によれば、スマートフォン1は、過去に接続に成功しているアクセスポイントと同一のSSIDを有するアクセスポイントを発見した際に、接続に成功した時の位置情報と現在の位置情報とを比較し、所定以上離れており対応していない場合に、異なるアクセスポイントであると判断して、接続処理を行わない。したがって、スマートフォン1は、SSIDが同一だが物理的に異なるアクセスポイントを精度良く判別し、失敗する可能性が高い無駄な接続動作を抑制して効率的にアクセスポイントへ接続できる。この結果、スマートフォン1は、消費電力を低減できる。
また、スマートフォン1は、接続に成功した時の周辺のアクセスポイントと、現在の周辺のアクセスポイントとを比較し、類似性がない場合に、異なるアクセスポイントであると判断して、接続処理を行わない。したがって、スマートフォン1は、SSIDが同一だが物理的に異なるアクセスポイントを精度良く判別し、失敗する可能性が高い無駄な接続動作を抑制して効率的にアクセスポイントへ接続できる。この結果、スマートフォン1は、消費電力を低減できる。
また、スマートフォン1は、物理的に異なるアクセスポイントであってもSSIDが同一であれば接続できることが多い公衆無線LANについては、判定処理を省略することにより接続処理を効率化し、消費電力を低減できる。
<第2実施形態>
本発明を実施するための第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成に対しては同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
本実施形態において、コントローラ10は、アクセスポイントのサーチ処理を効率化し、消費電力をさらに抑制する。
コントローラ10は、アクセスポイントのサーチを開始する前に位置情報を取得し、当該取得した位置情報がストレージ9に記憶されている位置情報のいずれとも所定以上に離れており、対応していない場合、通信ユニット6によるアクセスポイントへの接続処理を行わない。
図7は、コントローラ10においてアクセスポイントへの接続を試行するか否かを判定する判定処理を示すフローチャートである。この処理は、図6の判定処理に代えて実行される。
ステップS21において、コントローラ10は、ストレージ9に保存されている種別情報に基づいて、接続対象のアクセスポイントが公衆無線LANに設定されているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS22に移り、判定がNOの場合、処理はステップS24に移る。
ステップS22において、コントローラ10は、スマートフォン1の周辺にあるアクセスポイントをサーチする。
ステップS23において、コントローラ10は、ステップS22で発見されたアクセスポイントの中に、接続対象のアクセスポイントが存在するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、自装置に登録されているSSIDと同一のアクセスポイントが発見されたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理は図5のステップS3に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
ステップS24において、コントローラ10は、スマートフォン1の現在位置情報を取得する。
ステップS25において、コントローラ10は、ステップS24で現在位置情報が取得されており、かつ、接続対象のアクセスポイントに対する接続が成功した時の位置情報がストレージ9から取得できたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS26に移り、判定がNOの場合、処理はステップS27に移る。
ステップS26において、コントローラ10は、現在位置の周辺に、接続成功時の位置情報が存在するか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS27に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
ステップS27において、コントローラ10は、スマートフォン1の周辺にあるアクセスポイントをサーチする。
ステップS28において、コントローラ10は、ステップS27で発見されたアクセスポイントの中に、接続対象のアクセスポイントが存在するか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、自装置に登録されているSSIDと同一のアクセスポイントが発見されたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS29に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
ステップS29において、コントローラ10は、現在の周辺アクセスポイントのうち、RSSIの強い上位所定数の少なくとも一部が、接続対象のアクセスポイントに対応付けてストレージ9に保存されている周辺アクセスポイント情報に含まれているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理は図5のステップS3に移り、判定がNOの場合、処理は図5のステップS1に戻る。
以上のように、本実施形態によれば、スマートフォン1は、アクセスポイントへの接続に成功した時の位置情報と現在の位置情報とを比較し、所定以上離れており対応していない場合に、異なるアクセスポイントであると判断して、サーチ処理を実行しない。したがって、スマートフォン1は、SSIDが同一だが物理的に異なるアクセスポイントを精度良く判別し、失敗する可能性が高い無駄な接続動作に加えてサーチ動作をも抑制して効率的にアクセスポイントへ接続できる。この結果、スマートフォン1は、消費電力を低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、前述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
第1実施形態において、スマートフォン1は、アクセスポイントの同異を判定するために、位置情報及び周辺アクセスポイント情報の双方を用いたが、いずれか一方により判定してもよい。また、一方のみの判定結果によって接続処理を行うか否かを決定してもよい。例えば、スマートフォン1は、位置情報を取得できない場合でも、周辺アクセスポイント情報を用いることにより、接続動作を効率化し、消費電力を抑制できる。
なお、位置情報の近さ、及び周辺アクセスポイントの類似を判定する順番は限定されない。
また、周辺アクセスポイントの類似判定方法は前述の方法には限られない。例えば、所定数が選択された周辺アクセスポイント同士の比較において、一致する割合が所定以上の場合に同一のアクセスポイントと判定する等、適宜設計可能である。
また、アクセスポイントへの接続が成功した時のスマートフォン1の位置情報は、複数記憶されてもよい。
この場合、RSSIが併せて記憶されていることが好ましい。コントローラ10は、新たに接続に成功した時の位置情報が、記憶されている位置情報に近接していれば、RSSIが強い方を選択して記憶してもよい。また、新たに接続に成功した時の位置情報が、記憶されている位置情報と離れていれば、双方を記憶してもよい。
このことにより、RSSIの強さに基づいて、記憶される位置情報がより接続に適した位置情報に更新され、また、広範囲で接続可能なアクセスポイントについては複数の位置情報によって接続可能エリアが示される。
図4に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。
また、前述の実施形態では、通信装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、通信装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、通信装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ又はゲーム機等の携帯電子機器、あるいは通信機能に特化した通信専用モジュールであってもよい。また、通信装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
1 スマートフォン(通信装置)
6 通信ユニット(通信部)
9 ストレージ(記憶部)
10 コントローラ(制御部)

Claims (4)

  1. IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信部と、
    アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報、及び当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶部と、
    前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶部に記憶されている位置情報と対応しない場合、又は自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶部に記憶されている接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御部と、を備える通信装置。
  2. 前記制御部は、アクセスポイントのサーチを開始する前に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶部に記憶されている位置情報のいずれとも対応しない場合、アクセスポイントへ接続試行しない請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記記憶部は、操作入力に基づいて、前記接続に成功したアクセスポイントの種別を記憶し、
    前記制御部は、特定種別のアクセスポイントについて、前記接続試行しない制御を行わない請求項1又は請求項に記載の通信装置。
  4. IEEE802.11に準拠した通信方式によってアクセスポイントへ接続する通信装置における通信制御方法であって、
    アクセスポイントへの接続に成功した場合、当該接続に成功した時点で取得した位置情報、及び当該接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報を記憶する記憶ステップと、
    前記接続に成功したアクセスポイントへの接続が要求された際に位置情報を取得し、当該取得した位置情報が前記記憶ステップで記憶された位置情報と対応しない場合、又は自装置の周辺にあるアクセスポイントの情報の少なくとも一部が前記記憶ステップで記憶された接続に成功した時点で自装置の周辺にあったアクセスポイントの情報に含まれていない場合、接続試行しない制御ステップと、を含む通信制御方法。
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