本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
(実施形態)
図1から図3を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、外部インターフェイス14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーンディスプレイ2に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ2に接触した位置を検出することができる。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bがタッチスクリーンディスプレイ2に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触位置、接触時間又は接触回数に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
タッチは、タッチスクリーンディスプレイ2(例えば、表面)に指が接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
リリースは、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
ピンチインは、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
図4を参照しながら、ディスプレイ2Aに表示される画面の例について説明する。図4は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ホーム画面は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン1は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションの画面は、ディスプレイ2Aに表示される。
スマートフォン1は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図4に示すホーム画面40には、複数のアイコン50が配置されている。それぞれのアイコン50は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン1は、アイコン50に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン50に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン1は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン50に対するタップを検出すると、メールアプリケーションを実行する。ここで、スマートフォン1は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2に対するアイコン50の表示位置(領域)に対応する位置(領域)へのジェスチャを、アイコン50に対応付けられたアプリケーションの実行命令であると解釈する。
アイコン50は、画像と文字列を含む。アイコン50は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン50は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン50は、所定の規則に従って配置される。アイコン50の背後には、壁紙41が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って任意の画像が壁紙41として決定される。
スマートフォン1は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン1は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン1は、ホーム画面を表示する場合、ホーム画面の数が複数であっても、それらのうちから選択された1つをディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、ホーム画面上に、1つ又は複数のロケータを表示する。ロケータの数は、ホーム画面の数と一致する。ロケータは、現在表示されているホーム画面の位置を示す。現在表示されているホーム画面に対応するロケータは、他のロケータと異なる態様で表示される。
図4に示す例では、4つのロケータ51が表示されている。これは、ホーム画面40の数が4つであることを示す。図4に示す例では、左から2番目のシンボルが他のシンボルと異なる態様で表示されている。これは、左から2番目のホーム画面が現在表示されていることを示している。
スマートフォン1は、ホーム画面を表示中に特定のジェスチャを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を切り替える。例えば、スマートフォン1は、右フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ左のホーム画面に切り替える。スマートフォン1は、左フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ右のホーム画面に切り替える。
ディスプレイ2Aの上端には、領域42が設けられている。領域42には、充電池の残量を示す残量マーク43、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク44が表示される。スマートフォン1は、領域42に、現在時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域42は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域42は、ホーム画面40とは別の画面でも設けられることがある。領域42が設けられる位置は、ディスプレイ2Aの上端に限られない。
なお、図4に示したホーム画面40は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面40の数、及びホーム画面40での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
図5は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、カメラ12及び13と、外部インターフェイス14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、回転検出センサ17とを有する。
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタン又はメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA、CDMA2000、PDC、GSM、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。例えば、無線通信規格として、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。ストレージ9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9C、設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。テーブル9Dは、キーアサインテーブル等の各種テーブルが格納されている。配置パターンデータベース9Eは、ディスプレイ2Aに表示されるアイコン等の配置パターンが格納されている。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定機能を提供する。ストレージ9は、複数のアドレス情報を含むアドレス帳情報が格納されている。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
コントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。コントローラ10は、通信ユニット6等の他の構成要素が統合されたSoC(System−on−a−chip)等の集積回路であってもよい。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ2A及び通信ユニット6等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、ボタン3、加速度センサ15等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
外部インターフェイス14は、他の装置が接続される端子である。外部インターフェイス14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。外部インターフェイス14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。外部インターフェイス14に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。回転検出センサ17は、スマートフォン1の回転を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及び回転検出センサ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
このように構成されるスマートフォン1は、ディスプレイ2Aに表示されているリストを構成するレコードを所定の動作に応じて抽出することによって、リストから簡易的にレコードを探すことができる。以下に、具体的な構成について説明する。
コントローラ10は、ホーム画面を介してリストを表示するアプリケーションが選択されると、図6に示すように、ディスプレイ2Aにリスト情報を表示させる。なお、ここでは、リスト情報としてアドレス帳情報を採用している。リスト情報を構成するレコードとして、個々のアドレス情報を採用している。
すなわち、アドレス帳情報には、複数のアドレス情報が含まれている。このアドレス情報は、複数の項目から構成されている。この複数の項目には、ユーザの名称を示すユーザ名と、電話番号と、メールアドレスと、当該ユーザが属するグループを示すグループ情報と、が含まれている。アドレス情報には、1又は複数のグループが登録可能である。グループ情報には、複数のグループ間における優先順位が関連付けられている。
図7に示すように、コントローラ10は、複数のアドレス情報がディスプレイ2Aに表示されている場合において、タッチスクリーン2Bによってタッチするジェスチャが検出されると、タッチされた位置に対応する一のアドレス情報を選択する。コントローラ10は、選択されたアドレス情報の表示を変化させる。選択されたアドレス情報の表示を変化させる手法として、例えば反転表示が挙げられる。この選択されたアドレス情報の表示変化は、省略することができる。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにより、図7に示すように一のアドレス情報が選択された状態で所定の動作を検出すると、選択されたレコードと一のグループ情報の値が共通するアドレス情報を、アドレス帳情報に記憶されている複数のアドレス情報から抽出する。そして、コントローラ10は、図8に示すように、抽出されたアドレス情報をディスプレイ2Aに表示させる。なお、コントローラ10は、選択されたアドレス情報に対して複数のグループが登録されているとき、優先順位が高いグループ情報を一のグループ情報としてアドレス情報を抽出する。この実施形態では、抽出されたアドレス情報に選択したアドレス情報を含めているが、選択したアドレス情報を含めなくてもよい。
コントローラ10は、抽出されたアドレス情報がディスプレイ2Aに表示されている場合においてタッチスクリーン2Bにタッチされ続けている状態であるとき、所定の動作を検出すると、選択されたアドレス情報と、抽出する処理で使用された一のグループ情報と異なるグループ情報が共通するアドレス情報を抽出する。そして、コントローラ10は、後に抽出されたアドレス情報に表示を切り替える。すなわち、コントローラ10は、タッチした状態で所定の動作を検出するごとに、最初に選択されたアドレス情報に含まれるグループ情報に基づいてアドレス情報の抽出を行う。
ここで、所定の動作とは、スマートフォン1を振る動作である。コントローラ10は、加速度センサ15により所定値以上の加速度が検出された場合に、当該振る動作が行われたと判定する。なお、コントローラ10は、回転検出センサ17により、所定値以上の角速度が検出された場合に、振る動作が行われたと判定するようにしてもよい。
したがって、スマートフォン1は、一のアドレス情報を選択している状態において所定の動作が行われたことを検出したことに応じて、選択されたアドレス情報に含まれるグループ情報と値が共通するアドレス情報を抽出してディスプレイ2Aに表示させる。よって、スマートフォン1は、ユーザが選択したアドレス情報に関連するグループを含んでいるアドレス情報を検索したい場合に、アドレス帳情報から簡易的にアドレス情報を探すことができる。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指がタッチされ続けている状態で所定の動作を検出することにより、抽出する処理で既に使用されたグループ情報と異なるグループ情報が共通するアドレス情報を抽出する。よって、簡易的な動作で、複数のグループ情報それぞれに対応するアドレス情報を抽出することができる。
スマートフォン1は、スマートフォン1を振るという簡易的な動作を契機として、選択されたアドレス情報に含まれるグループ情報と値が共通するアドレス情報を検索することができる。
上述では、スマートフォン1の構成と動作について説明したが、これに限られず、各構成要素を備え、操作性を向上させるための方法や、プログラムとして構成されてもよい。
コントローラ10は、ディスプレイ2Aに複数のアドレス情報が表示されている場合において、タッチスクリーン2Bにおいて一のアドレス情報が選択された状態で所定の動作を検出すると、図9に示すように、複数のグループ情報それぞれに対応し、グループ情報の選択を受け付ける画像をディスプレイ2Aに表示させる。図9に示すように、当該画像には、グループの名称が表示されている。コントローラ10は、これらの選択を受け付ける画像を、タブ画像として表示させる。
そして、コントローラ10は、グループの名称が選択されると、当該グループの名称に対応するグループ情報を含むアドレス情報をアドレス帳情報から抽出する。つまり、コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにおいて、当該画像のいずれかがタッチするジェスチャによって選択されると、選択された画像に対応するグループ情報を含むアドレス情報をアドレス帳情報から抽出する。そして、コントローラ10は、抽出されたアドレス情報をディスプレイ2Aに表示させる。
コントローラ10は、グループ情報の選択を受け付ける画像をディスプレイ2Aに表示させる場合に、図9に示すように、優先順位が高いグループを選択した状態で表示させるようにしてもよい。
したがって、スマートフォン1は、所定の動作によって、グループの選択を受け付ける画像をディスプレイ2Aに表示させるので、スマートフォン1のユーザは、選択されたアドレス情報に設定されているグループ情報を確認することができる。スマートフォン1は、当該画像が選択されると、選択されたアドレス情報と、選択された画像に対応するグループ情報が共通するアドレス情報をアドレス帳情報から抽出する。よって、スマートフォン1は、画像の選択を受け付けることによって、選択されたアドレス情報とグループ情報が共通するアドレス情報を抽出することができる。
コントローラ10は、抽出されたアドレス情報がディスプレイ2Aに表示されている場合に、タッチスクリーン2Bにおいて操作が行われていない状態で所定の動作を検出すると、ディスプレイ2Aに対して、抽出したアドレス情報が表示される前に表示されていた複数のアドレス情報をディスプレイ2Aに表示させる。
したがって、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに接触されていない状態で所定の動作を検出することにより、ディスプレイ2Aにおける表示を当初表示されていた複数のアドレス情報に戻すことができる。
コントローラ10は、ディスプレイ2Aに複数のアドレス情報が表示されている場合において、タッチスクリーン2Bに対するタッチによって一のアドレス情報が選択された状態で、タッチスクリーン2Bにより所定操作を検出すると、選択されたアドレス情報の詳細情報をディスプレイ2Aに表示させる。ここで、所定操作とは、一のアドレス情報が選択された状態で、当該一のアドレス情報に対応した位置においてロングタッチを行う操作である。アドレス情報の詳細情報とは、ユーザ名、電話番号、メールアドレス、グループ情報等である。なお、所定操作は、例えば、ダブルタップ、右フリック又は左フリック等、他のジェスチャであってもよい。コントローラ10は、ロングタッチを行う操作に限らず、ボタン3が操作されたことに応じて、アドレス情報の詳細情報を表示させるようにしてもよい。
したがって、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対するタッチによって一のアドレス情報が選択された状態で、ロングタッチ又はダブルタップを検出することによって当該アドレス情報の詳細情報を表示することができる。
コントローラ10は、ディスプレイ2Aに複数のアドレス情報が表示されている場合において、タッチスクリーン2Bに対するタッチによって複数のアドレス情報が選択された状態で所定の動作を検出すると、選択された複数のアドレス情報において共通するグループ情報を有するアドレス情報を抽出し、抽出されたアドレス情報をディスプレイ2Aに表示させる。
具体的には、コントローラ10は、選択された複数のアドレス情報において共通するグループ情報が複数ある場合、抽出されたアドレス情報のうち、共通するグループ情報の数が多いアドレス情報から順にディスプレイ2Aに表示させる。
例えば、選択されたアドレス情報に、グループが「サッカー仲間」、「自転車仲間」が含まれている場合、コントローラ10は、アドレス帳情報から、「サッカー仲間」、「自転車仲間」の少なくともいずれかが含まれているアドレス情報を抽出する。そうすると、抽出されたアドレス情報には、「サッカー仲間」、「自転車仲間」が含まれているものと、「サッカー仲間」のみ含まれているものと、「自転車仲間」のみ含まれているものと、の少なくともいずれかが含まれる。
「サッカー仲間」、「自転車仲間」が含まれているアドレス情報は、共通するグループ情報の数が最も多いので、コントローラ10は、当該アドレス情報から順にディスプレイ2Aに表示させる。コントローラ10は、共通するグループ情報の数が等しいアドレス情報については、グループ情報に関連付けられた優先順位が高いものから順にディスプレイ2Aに表示させる。
つぎに、スマートフォン1による、ディスプレイ2Aに表示されたアドレス情報から、グループ情報で絞り込む処理の流れについて、図10及び図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本フローチャートの開始時には、複数のアドレス情報が選択されているものとする。
ステップST1において、コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにおいてタッチするジェスチャを検出したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST2に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、図11に示すステップST13に処理を移す。
ステップST2において、コントローラ10は、タッチされたアドレス情報を選択する。ここで、コントローラ10は、複数のアドレス情報がタッチされた場合、タッチされた複数のアドレス情報を選択する。
ステップST3において、コントローラ10は、所定操作が行われたか否かを判定する。すなわち、コントローラ10は、ステップST1において検出したタッチがロングタッチであるか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST4に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST6に処理を移す。
ステップST4において、コントローラ10は、1つのアドレス情報が選択されている状態であるか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST5に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST6に処理を移す。
ステップST5において、コントローラ10は、選択されているアドレス情報の詳細情報をディスプレイ2Aに表示させる。コントローラ10は、この処理が終了すると、本フローチャートの処理を終了する。
ステップST6において、コントローラ10は、リリースされてから所定時間経過したか否かを検出する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST1に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST7に処理を移す。
ステップST7において、コントローラ10は、所定動作を検出したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST8に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST12に処理を移す。
ステップST8において、コントローラ10は、既にアドレス情報が抽出され、ディスプレイ2Aに表示されているか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST9に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST10に処理を移す。
ステップST9において、コントローラ10は、アドレス帳情報から、ステップST2において選択されたアドレス情報のグループ情報であって、既に抽出に使用されたグループ情報と異なるグループ情報が共通するアドレス情報を抽出する。
ステップST10において、コントローラ10は、アドレス帳情報から、ステップST2において選択されたアドレス情報のグループ情報と共通するアドレス情報を抽出する。コントローラ10は、アドレス情報に複数のグループ情報が含まれている場合、優先順位の高いグループ情報に基づいて抽出を行う。
ステップST11において、コントローラ10は、ステップST9又はステップST10において抽出されたアドレス情報をディスプレイ2Aに表示させる。
ステップST12において、コントローラ10は、アドレス帳情報の表示を終了させる操作を検出したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、本フローチャートを終了する。コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST6に処理を移す。
図11に説明を移す。ステップST13において、コントローラ10は、所定動作を検出したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST14に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、図10のステップST1に処理を移す。
ステップST14において、コントローラ10は、既にアドレス情報が抽出され、ディスプレイ2Aに表示されているか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST15に処理を移す。コントローラ10は、この判定がNOの場合、図10のステップST1に処理を移す。
ステップST15において、コントローラ10は、ステップST9又はステップST10において抽出されて、ディスプレイ2Aに表示されているアドレス情報を、当初の複数のアドレス情報の表示に切り替える。コントローラ10は、この処理が終了すると、図10のステップST1に処理を移す。
したがって、スマートフォン1は、一のアドレス情報を選択している状態において所定の動作が行われたことを検出したことに応じて、選択されたアドレス情報に含まれるグループ情報と値が共通するアドレス情報を抽出してディスプレイ2Aに表示させる。よって、スマートフォン1は、ユーザが所定のグループを含むアドレス情報を検索したい場合に、アドレス帳情報から簡易的にアドレス情報を探すことができる。
なお、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、外部インターフェイス14に接続される読み取り装置が読み取り可能なCD、DVD、又はBlu−ray等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
図5に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図5の例に限定されない。例えば、スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。照度センサ4と近接センサ5は、別体ではなく、単一のセンサにより構成されてもよい。
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項に係る発明は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
例えば、図5に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
上記の実施形態では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等の携帯電子機器であってもよい。添付の請求項に係る装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
上記の実施形態では、コントローラ10が、図7に示すように一のアドレス情報が選択された状態で所定の動作を検出すると、選択されたレコードと一のグループ情報の値が共通するアドレス情報を、アドレス帳情報に記憶されている複数のアドレス情報から抽出することとしたが、これに限られない。
例えば、コントローラ10は、一のアドレス情報がタッチされた場合に、例えば、図12に示されるように、当該アドレス情報に係るメニュー情報を表示させるようにしてもよい。そして、コントローラ10は、このメニュー情報が表示されている場合において、所定動作を検出したことに応じて、選択されたレコードと一のグループ情報の値が共通するアドレス情報を、アドレス帳情報から抽出するようにしてもよい。
例えば、コントローラ10は、一のアドレス情報がタッチジェスチャで選択された後に、一のアドレス情報に対する他のタッチジェスチャが検出された場合、選択されたレコードと一のグループ情報の値が共通するアドレス情報を抽出するようにしてもよい。この他のタッチジェスチャとしては、例えばフリック、スイープ等が挙げられる。この場合、アドレス情報を選択するタッチジェスチャと、共通するアドレス情報を抽出する他のジェスチャを連続なジェスチャとして入力することができる。