JP5522923B2 - 通信端末、及び、エリア定義プログラム - Google Patents
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Description
しかしながら、エリアのサイズを小さくすると、屋内など測位精度が低い場所では測位誤差が大きくなり、その誤差がエリアの大きさ以上に大きくなってしまうと、ユーザが実際にはエリア内にいるにも関わらずエリア外と判定されてしまう。
逆に測位誤差を吸収するためにエリアサイズを大きくすると広範囲にわたってエリアとみなされるため、シチュエーションの推定精度が低くなってしまう。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、位置情報の測位精度が低い場合にも、ユーザのシチュエーションの推定精度を向上させることが可能なエリアを定義する通信端末、及び、エリア定義プログラムを提供することにある。
本発明によれば、通信端末は、測位手段による位置情報の測位精度に応じて、シチュエーションを推定するために用いられるエリアを定義するため、位置情報の測位精度が低い場合にも、ユーザのシチュエーションの推定精度を向上させることが可能なエリアを定義することができる。
また、本発明によれば、ユーザが特定の目的で滞在する特定エリアを正確に表すユーザ補正エリアと、ユーザが特定エリアに滞在することを判定する際の前記位置情報の測位誤差を吸収するための誤差吸収エリアとを定義するため、これらのエリアを用いて測位誤差を吸収し、ユーザが滞在するエリアを的確に判定することができる。
本発明によれば、測位精度が低いほどエリアの面積を大きく定義するため、測位精度が低い場合にユーザが滞在するエリアの判定誤りを減少させて、ユーザのシチュエーションの推定精度を向上させることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の通信端末において、前記エリア定義手段は、前記エリアの形状を円形として定義することを特徴とする。
本発明によれば、エリアの形状を円形として定義するため、円の中心の位置と半径とを管理すればよく、データ管理が容易となる。
本発明によれば、測位精度に応じてユーザ補正エリアと誤差吸収エリアとの少なくとも一方を用いて即位誤差を吸収し、ユーザが滞在するエリアを的確に判定することができる。
本発明によれば、測位精度が低い場合に、測位手段により測位された位置情報がユーザ補正エリア外であっても、誤差吸収エリア内に含まれる場合には、ユーザが特定エリアに滞在していると判定するため、測位誤差を吸収して的確にエリアを判定することができる。
本発明によれば、測位精度にかかわらず、測位手段により測位された位置情報がユーザ補正エリア内に含まれる場合には、ユーザが特定エリアに滞在していると的確に判定することができる。
本発明によれば、エリア定義プログラムをコンピュータに記憶させて実行することで、コンピュータを位置情報の測位精度に応じてエリアを定義するよう機能させることができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの全体構成を示す図である。同図に示すように、通信システムは、ユーザが携帯する、折りたたみ式の移動通信端末100と、移動通信端末100にダウンロードするためのアプリケーションプログラムを管理するサーバ200と、GPS(Global Positioning System)による衛星ID及び時刻を含むGPS信号を送信する測位装置300と、を含んで構成される。
図2は、移動通信端末100のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すように、移動通信端末100は、全体を制御するCPU101と、プログラムやデータ等のソフトウェアを記憶する記憶装置102と、無線通信を行うための通信インターフェース103と、各種画面を表示する表示装置104と、キーの押下、端末の開閉等の操作に応じた入力信号を端末100に入力する入力装置105と、音声や効果音等の音を出力する音出力装置106と、ユーザの声を入力するマイクロホン等の声入力装置107と、日時を計時する内部時計108と、測位装置300からGPS信号を受信するためのGPS受信機109と、を備えている。
次に、図3を参照して、移動通信端末100の機能構成について説明する。なお、同図に示す機能構成は、移動通信端末100のCPU101がROM121やアプリ保存領域123a等に記憶されたプログラムに従って処理を実行することにより、或いは、RAM122やスクラッチパッド123b等の記録媒体により、実現される。
測位部11は、ユーザが携帯する移動通信端末100の位置情報を測位する。本実施形態では、測位部11は、移動通信端末100に搭載されているGPS受信機109が所定の周期毎に測位装置300から受信するGPS信号に基づいて、GPS緯度経度を算出する。GPS信号を受信する所定の周期は、ユーザが滞在しているエリアに応じて変化する。例えば、ユーザが主たる居住場所であるホームエリアに滞在している場合には30分周期であり、ユーザが主たる勤務場所であるワークエリアに滞在している場合には15分周期となる。また、測位部11は、GPS受信機109の測位精度のレベルを検出する。例えば、レベル1(誤差300m以上)、レベル2(誤差50〜300m)、レベル3(誤差0〜50m)の何れのレベルに該当するかを検出する。なお、ホームエリア、ワークエリアの詳細については後述する。
エリア定義部12は、ユーザが目的に応じて滞在するエリアを定義する。本実施形態では、エリアには、ホームエリア(以下「HA」という)、仮ホームエリア(以下、「仮HA」という)、ワークエリア(以下「WA」という)、仮ワークエリア(以下、「仮WA」という)、「お気に入りエリア」、及び「特定エリア」が存在する。ここで、「HA」とは、自宅、実家等のユーザの主たる居住場所である。「仮HA」とは、友人宅、ホテル等の、ユーザが旅行、出張等で稀に就寝する場所である。「WA」とは、ユーザの主な勤務場所である。「仮WA」とは、客先、イベント会場等の、ユーザが営業、打合せ等で稀に勤務する場所である。「お気に入りエリア」とは、ユーザのお気に入りの場所として設定されるエリアである。「特定エリア」とは、コンテンツプロバイダが当該エリアでユーザにサービスを提供するために設定されるエリアである。本実施形態では、エリアは円形の領域で定義される。なお、エリアの形状は円形に限らず、例えば、多角形であっても四角形であってもよい。もっとも、円形は中心と半径のみで一意に特定可能なため、エリアを円形で定義した方がデータ管理や演算処理が容易となる。
また、エリア定義部12は、ユーザ補正機能12aと、ユーザ補正エリア定義機能12bと、誤差吸収エリア定義機能12cとを備えている。
ユーザ補正機能12aは、入力装置105からのユーザによるGPS緯度経度の補正入力に基づいて、ユーザ補正位置情報を生成する。
誤差吸収エリア定義機能12cは、GPS緯度経度とユーザ補正緯度経度との中点を含むエリアを、誤差吸収エリアとして定義する。例えば、誤差吸収エリア定義機能12cは、図4に示すように、GPS緯度経度とユーザ補正緯度経度との中点Mを中心とし、GPS緯度経度とユーザ補正緯度経度との間の距離の1/2の距離を半径r3とするエリアを、誤差吸収エリアA3として定義する。この誤差吸収エリアA3は、詳細は後述するが、特定エリアにユーザが居ることを判定する際に、位置情報の測位誤差を吸収するために用いられるエリアである。
なお、測位誤差を測位精度のレベルに応じて吸収できるように、誤差吸収エリアA3の半径r3は固定値とせず、測位精度が低いほど大きくするように定義してもよい。また、測位精度が低い場合には、誤差吸収エリアA3は、ユーザ補正エリアA1と測位エリアA2とを含む領域としてもよい。つまり、測位精度が低いほど、誤差吸収エリアA3の面積を大きく定義してもよい。
ユーザ履歴ログ記憶部13は、ユーザの行動の履歴を表すユーザ履歴ログをスクラッチパッド123bに記憶する。図5には、ユーザ履歴ログのデータ構成の一例を示す。同図に示すように、ユーザ履歴ログには、日時、平日・休日区分、位置情報、エリアの種類、シチュエーション、推定起床時刻・推定就寝時刻、表示したセリフID、質問に対する回答、及び、端末開閉時刻・キー操作時刻等の端末操作ログが含まれる。これらのユーザ履歴ログは、例えば、セリフを表示する画像が表示装置104に表示された時、ユーザが質問に答えた時、GPSによる位置測位が行われた時、ユーザが移動通信端末100の操作を行った時等に記憶される。
モデル定義部14は、シチュエーション遷移モデルを定義し、当該定義したシチュエーション遷移モデルをスクラッチパッド123bに記憶する。ここで、「シチュエーション遷移モデル」とは、ユーザの1日のライフサイクルを表すライフサイクル情報と、ユーザが居る場所を表す位置情報とに依存するユーザのシチュエーションの遷移順を定義したモデルである。
「ポイントシチュエーション(PS)」とは、ユーザのライフサイクル情報とユーザが居るエリアとに基づいて推定される、行動の起点となるシチュエーションである。ポイントシチュエーションには、起床、出勤開始、仕事開始、仕事終了、帰宅、就寝、外出等が存在する。ポイントシチュエーションは、関連するラインシチュエーションに自動的に遷移する。
「スペシャルシチュエーション(SS)」とは、ポイントシチュエーション及びラインシチュエーションの何れでもないシチュエーションであり、本実施形態では「迷子中」と呼ばれるシチュエーションが存在する。初回起動時や初めての位置情報取得前等の、現在のユーザのシチュエーションが不明な時のシチュエーションである。
図7には、図6に示すシチュエーション遷移モデルをテーブル形式で表現した場合の一例を示す。同図に示すテーブルでは、ユーザの遷移前のシチュエーションと、エリア(HA、仮HA、WA、仮WA、EX)と、ライフサイクル情報(起床時間帯、始業時刻、就業時刻等)と、現在のシチュエーションと、が対応付けられている。
時刻情報取得部15は、移動通信端末100が備える内部時計108から現在時刻を表す時刻情報を取得する。なお、時刻情報の取得方法はこれに限定されることはなく、例えば、外部のサーバ装置から時刻情報を取得することも可能である。
(シチュエーション推定部)
シチュエーション推定部16は、エリア定義部12で定義されたエリアと、モデル定義部14により定義されたシチュエーション遷移モデルと、測位部11により測位された位置情報と、時刻情報取得部15により取得された時刻情報と、ユーザの遷移前のシチュエーションとに基づいて、ユーザの現在のシチュエーションを推定する。
また、シチュエーション推定部16はエリア判定機能161を備えており、当該エリア判定機能161により、エリア定義部12で定義されたエリアと、測位部11で測位された位置情報と測位精度とに基づいて、現在ユーザが滞在するエリアを判定する。
ここで、シチュエーション推定部16が備えるエリア判定機能161について詳細に説明する。エリア判定機能161は、測位部11により測位される位置情報の測位精度に応じて、ユーザが現在滞在するエリアを判定する。
具体的には、測位部11により測位された位置情報が特定のエリアに対応するユーザ補正エリア内に含まれる場合には、エリア判定機能161は、ユーザが当該特定のエリアに滞在していると判定する。
また、測位精度が予め定められた所定の閾値以下の場合には、エリア判定機能161は、測位部11により測位された位置情報が特定のエリアに対応するユーザ補正エリア外であっても、誤差吸収エリア内に含まれる場合には、ユーザが当該特定のエリアに滞在していると判定する。このように、測位精度が低い場合には、誤差吸収エリアを利用することにより、測位精度の誤差を吸収して、的確にエリアを判定することができる。
上述したように、ROM121に記憶されているプログラム及びアプリ保存領域123aに記憶されているアプリケーションプログラムには、ユーザのシチュエーションを推定するために用いられるエリアを定義するためのエリア定義プログラムが含まれ、当該エリア定義プログラムは、移動通信端末(「コンピュータ」に対応)100を、位置情報を測位する測位部11と、測位部11による位置情報の測位精度に応じてエリアを定義するエリア定義部12として機能させるためプログラムである。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、移動通信端末100を携帯したユーザが在宅中の時に、移動通信端末100が、HAのユーザ補正エリア(以下、「ユーザ補正HA」という)及び誤差吸収エリア(以下、「誤差吸収HA」という)を定義するHA定義処理の流れについて説明する。
まず、初期設定として、予め用意したパラメータである測位回数iに0を設定し、最大測位回数nにN(Nは自然数)を設定し、測位精度閾値mにMを設定する(ステップS101)。
次に、測位回数iは最大測位回数N以下か否かを判定し(ステップS102)、最大測位回数N以下の場合(ステップS102:YES)、測位部11はGPS位置測位を行い(ステップS103)、測位結果のGPS緯度経度を記録する(ステップS104)。
次に、誤差吸収エリア定義機能12cは、ユーザ補正緯度経度とGPS緯度経度との中点を算出して記録する(ステップS111)。そして、誤差吸収エリア定義機能12cは、測位精度に基づき、ユーザ補正緯度経度とGPS緯度経度との間の距離のx(xは正の数)倍を半径として決定し、当該半径をもつ前記中点を中心とした誤差吸収HAを生成する(ステップS112)。
次に、図11を参照して、移動通信端末100が実行するHA判定処理について説明する。
まず、初期設定として、図10のステップS101での処理と同様に、測位回数iに0を設定し、最大測位回数nにNを設定し、測位精度閾値mにMを設定する(ステップS201)。
次に、測位部11は、GPS位置測位を行う(ステップS202)。
GPS測位の測位精度のレベルが閾値m未満の場合(ステップS203:NO)、測位回数iは最大測位回数N以下か否かを判定する(ステップS204)。
ステップS206においては、エリア判定機能161は、ステップS202で測位したGPS緯度経度が上記HA定義処理で定義したユーザ補正HAの内側にあるか否かを判定する(ステップS206)。GPS緯度経度がユーザ補正HAの内側にあると判定した場合(ステップS206:YES)、エリア判定機能161は、ユーザはHAに居ると判定する(ステップS209)。
GPS緯度経度がユーザ補正HAの外側かつ誤差吸収HAの内側にあると判定した場合(ステップS207:YES)、エリア判定機能161は、ユーザはHAに居ると判定する(ステップS210)。一方、GPS緯度経度がユーザ補正HAの外側かつ誤差吸収HAの外側にあると判定した場合には(ステップS207:NO)、エリア判定機能161は、ユーザはEXに居ると判定する(ステップS211)。
GPS緯度経度がユーザ補正HAの内側にあるか否かを判定した場合には(ステップS208:YES)、エリア判定機能161は、ユーザはHAに居ると判定する(ステップS212)。一方、GPS緯度経度がユーザ補正HAの外側にあると判定した場合には(ステップS208:NO)、エリア判定機能161は、ユーザはEXに居ると判定する(ステップS213)。
なお、上述した実施形態では、移動通信端末100が図3に示す各機能を備えているとして説明したが、これに限定されることはなく、サーバ200が図3に示す各機能を備えていてもよいし、或いは複数の装置が図3に示す各機能を備えていてもよい。
11 測位部
12 エリア定義部
12a ユーザ補正機能
12b ユーザ補正エリア定義機能
12c 誤差吸収エリア定義機能
13 ユーザ履歴ログ記憶部
14 モデル定義部
15 時刻情報取得部
16 シチュエーション推定部
161 エリア判定機能
101 CPU
102 記憶装置
103 通信インターフェース
104 表示装置
105 入力装置
106 音出力装置
107 声入力装置
108 内部時計
109 受信機
123 不揮発性メモリ
123a アプリ保存領域
123b スクラッチパッド
200 サーバ
300 測位装置
Claims (7)
- ユーザの状況を示すシチュエーションの推定に用いられ、かつ、前記ユーザが目的に応じて滞在するエリアを定義するエリア定義手段を備えた通信端末であって、
ユーザが携帯する自端末の位置情報を測位する測位手段と、
ユーザの補正入力により、前記測位手段により測位された位置情報を補正したユーザ補正位置情報を生成するユーザ補正手段とを備え、
前記エリア定義手段は、
前記測位手段による位置情報の測位精度に応じて、前記エリアを定義し、
前記ユーザ補正手段により生成されたユーザ補正位置情報を含むエリアを、前記ユーザが特定の目的で滞在する特定エリアを正確に表すユーザ補正エリアとして定義し、
前記測位手段により測位された位置情報と、前記ユーザ補正手段により生成されたユーザ補正位置情報との中点を含むエリアを、前記ユーザが前記特定エリアに滞在することを判定する際の前記位置情報の測位誤差を吸収するための誤差吸収エリアとして定義すること
を特徴とする通信端末。 - 前記エリア定義手段は、前記測位精度が低いほど前記エリアの面積を大きく定義することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
- 前記エリア定義手段は、前記エリアの形状を円形として定義することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信端末。
- 前記測位精度に応じて、前記ユーザ補正エリアと前記誤差吸収エリアとの少なくとも一方を用いて、ユーザが現在滞在しているエリアを判定するエリア判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の通信端末。
- 前記エリア判定手段は、
前記測位精度が所定の閾値未満の場合であって、かつ、
前記測位手段により測位された位置情報が前記ユーザ補正エリア外かつ前記誤差吸収エリア内に含まれる場合には、前記ユーザが前記特定エリアに滞在していると判定することを特徴とする請求項4に記載の通信端末。 - 前記エリア判定手段は、
前記測位手段により測位された位置情報が前記ユーザ補正エリア内に含まれる場合には、前記ユーザが前記特定エリアに滞在していると判定することを特徴とする請求項4又は5に記載の通信端末。 - ユーザの状況を示すシチュエーションを推定するために用いられる、前記ユーザが目的に応じて滞在するエリアを定義するためのエリア定義プログラムであって、
コンピュータを、
位置情報を測位する測位手段と、
前記測位手段による位置情報の測位精度に応じて、前記エリアを定義するエリア定義手段と、
ユーザの補正入力により、前記測位手段により測位された位置情報を補正したユーザ補正位置情報を生成するユーザ補正手段と
して機能させ、
前記エリア定義手段は、
前記ユーザ補正手段により生成されたユーザ補正位置情報を含むエリアを、前記ユーザが特定の目的で滞在する特定エリアを正確に表すユーザ補正エリアとして定義し、
前記測位手段により測位された位置情報と、前記ユーザ補正手段により生成されたユーザ補正位置情報との中点を含むエリアを、前記ユーザが前記特定エリアに滞在することを判定する際の前記位置情報の測位誤差を吸収するための誤差吸収エリアとして定義すること
を特徴とするエリア定義プログラム。
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