JP5042177B2 - 画像センサ - Google Patents

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本発明は、監視カメラが撮影した画像から監視領域への侵入物体を自動的に検出する画像センサに関し、特に、カラー画像と近赤外画像とを同時に取得できるカメラを用いて撮影された画像を解析することにより侵入物体を検出する画像センサに関する。
従来より、監視領域への侵入物体(侵入者を含む)を検知することを目的として、監視領域を撮影した画像を解析する画像センサが使用されている。このような画像センサは、侵入物体の検出にあたって、一般的に検出対象となる侵入物体が写っていないと判断される画像を背景画像(あるいは基準画像という)として保持し、現在の入力画像と背景画像との間で、対応する各画素ごとの輝度値の差を求める。そして画像センサは、その差が所定の閾値以上となる画素の集合領域について、大きさ、縦横比またはテクスチャ情報などを特徴量として求め、その特徴量が所定の基準を満たすか否かを判断することにより、侵入物体の有無を検出する。
ところが、屋外にこのような画像センサを設置すると、植栽のように、風などによって形状が変化する物体が監視領域に含まれることがある。このような場合において、植栽などの物体が風により揺れると、侵入者検出の条件を満たしてしまい、画像センサが入力画像中のその物体に相当する領域を侵入者と誤認識し、遠隔の警備センタへ侵入者の検出を通報する(すなわち、誤報)問題があった。
そこで、例えば、特許文献1には、植栽に対応する各画素は、植栽が揺れてもその近傍に同等の特性(例えば、輝度)を持つ画素が存在するという性質を利用し、ノイズ除去の考え方に基づいて植栽の揺れによる誤報を防ぐ技術が開示されている。
特開2005−293033号公報
しかしながら、植栽の揺れが大きいと、植栽自体の形状変化が大きくなるため、植栽に対応する画素であっても、その近傍画素とは輝度値あるいは色の特性が大きく異なる可能性が高くなる。そのため、特許文献1に記載された方法を適用するのは困難となる。また、特許文献1に記載された方法では、近傍の範囲が適切に設定されなければ、その近傍の範囲に類似の特性を持つ画素の数が不十分となり、誤報の発生を防止しきれない可能性があった。
そこで、本発明の目的は、監視領域に侵入した侵入物体を検出するとともに、監視領域内に存在する植栽の揺れによる誤報を防止できる画像センサを提供することにある。
かかる課題を解決するための本発明は、一つの形態として監視領域内に侵入した侵入物体を検出する画像センサを提供する。係る画像センサは、監視領域を撮影した赤色画像を含むカラー画像と近赤外画像とを同時に取得する撮像部と、撮像部により監視領域を過去に撮影した画像から作成された基準画像を記憶する記憶部と、赤色画像及び近赤外画像の各画素の輝度値から、画素毎に植物らしさの度合いを表す植物確信度を算出し、その植物確信度が植物であることを示す所定の閾値以上となる画素の集合を植栽領域として抽出する植物確信度算出手段と、カラー画像または近赤外画像と基準画像の差分によって、輝度値が変化した変化領域を抽出する変化領域抽出手段と、変化領域について、侵入物体らしさを表す侵入物体属性度を算出する侵入物体属性度算出手段と、変化領域に占める植栽領域と重なった領域の割合が大きいほど外乱らしさが高くなる外乱属性度を算出する外乱属性度算出手段と、侵入物体属性度及び外乱属性度に基づいて変化領域が侵入物体か否かを判定する判定手段とを有する。
係る画像センサにおいて、植物確信度算出手段は、撮像部により赤色画像及び近赤外画像が取得される度に、植物確信度が所定の閾値以上となる画素の集合を求めて瞬時植栽領域とし、一定期間の間に求められた複数の瞬時植栽領域のうちの少なくとも2個以上が重なった領域を植栽領域とすることが好ましい。
また、本発明の他の形態は、監視領域内に侵入した侵入物体を検出する画像センサを提供する。係る画像センサは、監視領域を撮影した赤色画像を含むカラー画像と近赤外画像とを同時に取得する撮像部と、撮像部により監視領域を過去に撮影した画像から作成された基準画像を記憶する記憶部と、赤色画像及び近赤外画像の各画素の輝度値から、画素毎に植物らしさの度合いを表す植物確信度を算出する植物確信度算出手段と、カラー画像または近赤外画像と基準画像の差分によって、各画素ごとの輝度値差を算出し、その輝度値差が差分2値化閾値よりも大きい画素を変化領域として抽出する変化領域抽出手段と、変化領域について、侵入物体らしさを表す侵入物体属性度を算出する侵入物体属性度算出手段と、変化領域について、外乱らしさを表す外乱属性度を算出する外乱属性度算出手段と、侵入物体属性度及び外乱属性度算出度に基づいて、変化領域が侵入物体か否かを判定する判定手段とを有する。ここで変化領域抽出手段は、植物確信度が第1の値となる画素が、植物確信度が第1の値よりも低い第2の値となる画素よりも変化領域に含まれ難くする。
なお、植物確信度の第1の値を持つ画素が、植物確信度の第2の値を持つ画素よりも変化領域に含まれ難くする具体的な方法として、変化領域抽出手段は、植物確信度が第1の値となる画素に対する差分2値化閾値を、植物確信度が第1の値よりも低い第2の値となる画素に対する差分2値化閾値よりも高い値とすることが好ましい。あるいは、変化領域抽出手段は、植物確信度が植物であることを示す所定の閾値以上となる画素を変化領域から除くことが好ましい。
さらに、本発明に係る画像センサにおいて、植物確信度は、近赤外画像の画素の輝度値が赤色画像の対応する画素の輝度値よりも大きくなるほど高くなる値であることが好ましい。例えば、植物確信度を正規化植生指数とすることが好ましい。
本発明に係る画像センサは、監視領域に侵入した侵入物体を検出できるとともに、監視領域内に存在する植栽の揺れによる誤報を防止できるという効果を奏する。
以下、本発明を適用した画像センサの実施の形態について図を参照しつつ説明する。
この画像センサは、可視光のカラー画像と近赤外画像(以下IR画像という)とを同時に取得できるカメラを用いて、監視領域を撮影して得られたカラー画像とIR画像を解析して、監視領域内に侵入した侵入物体(侵入者を含む)を検出するものである。特に、この画像センサは、近赤外光に対する反射率と赤色光に対する反射率の差が大きいという植物に特有の特性を利用して、カラー画像とIR画像から監視領域内の植栽に相当する領域を抽出することにより、植栽の揺れによる誤報の発生を防止するものである。
図1は、本発明を適用した画像センサを用いた警備システム1000の全体システム構成を示す図である。図1に示すように、警備システム1000は、店舗、オフィス、マンション、倉庫、家屋、工場などの少なくとも一つの監視対象10に設置される少なくとも一つのコントローラ1を有する。そして各コントローラ1には、監視対象10の監視領域内への侵入物体を、その監視領域を撮影した監視画像に基づいて検出するための1以上の画像センサ2と、画像センサ2により撮影された監視画像を記録する録画装置3とが、構内LAN4を介して接続される。ここで、本実施形態では、監視領域には、監視対象10周囲の屋外領域が含まれる。なお、各コントローラ1には、火災を検知するための熱感知センサあるいは煙感知センサ、窓やドアの開閉を検知するマグネットセンサなど、監視対象10の異常を検出するための1以上のセンサを接続してもよい。
また警備システム1000は、警備センタ11に設置され、公衆電話回線または構内LANなどの通信網5を介して各コントローラ1と接続される監視装置6を有する。なお警備センタ11は、例えば、遠隔地にある警備会社の警備センタまたは各コントローラ1が設置された工場またはマンションの守衛室などである。
コントローラ1は、構内LAN4を介してそれ自体に接続された画像センサ2あるいは他のセンサから異常発生信号を受信すると、その異常発生信号及びコントローラ1自体の識別信号または監視対象10あるいは異常を検出した画像センサ2若しくは他のセンサの識別信号を監視装置6へ送信する。そのために、コントローラ1は、画像センサ2などのセンサと通信するための通信インターフェースと、警備センタ11に設置された監視装置6と通信するための通信インターフェースと、それらを制御するための制御ユニットを有する。またコントローラ1は、各種設定を行うための操作スイッチと、コントローラ1の設定状態を表示する液晶ディスプレイなどを備えたユーザインターフェースを有する。そしてその操作スイッチを操作することにより、警備モードを、警備セットモードか警備解除モードの何れかに設定することができる。ここで警備セットモードは、異常がなければ、監視対象10は無人状態であることが想定され、そのため監視画像から監視対象10への侵入物体を検出するモードである。一方、警備解除モードは、監視対象10に利用者がいる状態であることが想定され、そのため、監視対象10への侵入物体を検出しないモードである。コントローラ1は、警備モードが変更される度、現在設定されている警備モードを各画像センサ2及び監視装置6へ通知する。
さらにコントローラ1は、監視装置6から受信した、あるいはユーザによるユーザインターフェースの操作に基づく画像送出要求信号を、そのコントローラ1に接続された何れかの画像センサ2に対して送信する。そしてコントローラ1は、その画像送出要求信号にしたがって送られてきた監視領域のカラー画像及びIR画像の両方または何れか一方を、監視装置6へ転送する。またコントローラ1は、監視装置6から受信した、あるいはユーザによるユーザインターフェースの操作に基づく画像送出停止信号を、画像送出中の画像センサ2に送ることにより、画像送出を停止させる。
録画装置3は、HDDなどの磁気ディスク装置、DATなどの磁気テープ、DVD−RAMなどの光記録媒体のように、録画装置3に着脱自在となる記録媒体と、それら記録媒体にアクセスしてデータの読み書きを行う装置で構成される。そして録画装置3は、画像センサ2が撮影した監視領域のカラー画像及びIR画像の両方または何れか一方を、コントローラ1から受け取り、撮影時刻と関連付けて記録する。
監視装置6は、いわゆるコンピュータで構成され、監視装置6を操作するためのユーザインターフェースと、通信網5を介してコントローラ1と通信するための通信インターフェースと、液晶ディスプレイなどの表示部と、ブザーやLEDなどで構成される報知部を有する。そして監視装置6は、コントローラ1から通信網5を介して異常発生信号を受信すると、その異常発生信号を送信したコントローラ1が設置された監視対象10及び検出された異常の内容を、報知部及び表示部を通じて、監視員に報知する。さらに監視装置6は、異常発生信号を送信してきたコントローラ1から受信した、異常が検知された監視領域の画像(カラー画像またはIR画像若しくはその両方を含む)を表示部に表示して、監視員が画像を参照しつつ侵入物体を確認することを可能とする。
また監視装置6は、監視員の操作にしたがって、任意のコントローラ1に対して、そのコントローラ1に接続されている何れかの画像センサ2により撮影されたカラー画像及びIR画像の両方または何れか一方を、監視装置6へ送出することを要求する画像送出要求信号を送信する。そして監視装置6は、その画像送出要求信号にしたがって送られてきた画像を表示部に表示することができる。また監視装置6は、監視員の操作にしたがって、画像送出中のコントローラ1に対して画像送出停止信号を送信することにより、その画像送出を停止させる。
次に、本発明を適用した画像センサ2の詳細について説明する。図2に、画像センサ2の機能ブロック図を示す。図2に示すように、画像センサ2は、制御部20、照明部21、撮像部22、記憶部23、通信部24及び画像出力部25を有する。
照明部21は、監視領域を照明するための光源であり、撮像部22の2次元検出器が感度を持つ近赤外領域の波長(例えば、850nm前後の波長)に十分な輝度を持つ光源(例えば、複数の赤外LEDあるいはキセノンランプなど)で構成される。なお、照明部21は、近赤外領域だけでなく、可視光領域の波長についても十分な輝度を持つ光源を有してもよい。あるいは、照明部21は、近赤外領域の波長を持つ光源と可視光領域の波長を持つ光源とを有し、それら2種類の光源を選択的に切り替えて点灯させることが可能なものでもよい。ただし、監視領域内への侵入者に監視されていることを悟らせたくない場合、あるいは可視光による照明が望まれない場合には、照明部21は、可視光領域の波長の輝度が人に検知できないほど小さい光源であることが好ましい。
照明部21は、後述する制御部20の撮像制御部201により制御されて、点灯または消灯する。
撮像部22は、1回の撮影において、可視光領域の波長(約400nm〜約830nm)を持つ光から監視領域のカラー画像と、近赤外領域の波長を持つ光から監視領域のIR画像を、それぞれ監視画像として生成する。そのために、撮像部22は、CCD素子またはC−MOS素子など、可視光及び近赤外光に感度を有する光電変換器で構成された少なくとも一つの2次元検出器と、その2次元検出器上に監視領域の像を結像する結像光学系と、2次元検出器から出力された電気信号を増幅し、アナログ−デジタル変換する電気回路などで構成される。なお、このような同時にカラー画像とIR画像を取得できるカメラは、例えば特開2005−143038号公報に開示されている。
ここでカラー画像は、青色領域の波長(約470nm前後)の光の成分についての強度を表す青色画像(B画像)と、緑色領域の波長(約530nm前後)の光の成分についての強度を表す緑色画像(G画像)と、赤色領域の波長(約700nm前後)の光の成分についての強度を表す赤色画像(R画像)の三つの画像により構成される。一方IR画像は、近赤外領域の波長(約850nm前後の波長)の光の成分についての強度を表す。
撮像部22は、一定の時間間隔(例えば0.2秒)ごとに撮影し、撮影の度に同時に監視領域のカラー画像とIR画像を取得する。そして撮像部22は、得られたカラー画像及びIR画像を制御部20及び記憶部23へ送信する。
記憶部23は、半導体メモリ、磁気ディスク(HDD)、またはCD−ROM、DVD−RAMなどの光ディスクドライブおよびその記録媒体で構成される。そして記憶部23は、侵入物体検出の基準となる背景画像及び侵入物体が検出された異常画像を記憶する。さらに記憶部23は、制御部20上で実行されるプログラム、そのプログラムにより使用される各種設定パラメータ、画像処理の結果あるいは途中結果として得られた計算値あるいは画像なども記憶する。そして記憶部23は、制御部20からの制御信号にしたがって、上記の画像または計算値などを記憶し、あるいは記憶している各種の情報を制御部20へ渡す。
通信部24は、画像センサ2とコントローラ1との間で構内LAN4などの通信ネットワークを介して各種の設定信号及び制御信号などを送受信する入出力インタフェースであり、イーサネット(登録商標)などの各種の通信インタフェース回路及びそれらを駆動するドライバソフトウェアなどで構成される。具体的には、通信部24は、コントローラ1から警備モード設定信号、画像送出要求信号または画像送出停止信号を受信する。また通信部24は、制御部20によって侵入物体が検出されたことを示す侵入異常発生信号をコントローラ1へ出力する。
画像出力部25は、画像送信専用の通信回線のインターフェース回路及びその回路を駆動するドライバソフトウェアなどで構成される。制御部20がコントローラ1から(または監視装置6からコントローラ1を介して)画像送出要求信号を受信すると、制御部20は画像出力部25を介して記憶部23に記憶されている監視領域のカラー画像及びIR画像の両方または何れか一方をコントローラ1へ出力する。なお、画像出力部25は、撮像部22により取得された監視領域のカラー画像及びIR画像の両方または何れか一方を、コントローラ1へ常時出力するようにしてもよい。
制御部20は、組み込み型のマイクロプロセッサユニットと、ROM、RAMなどのメモリと、その周辺回路とを有し、画像センサ2全体を制御する。そのために、制御部20は、マイクロプロセッサユニット上で動作するプログラムの機能モジュールとして実装される撮像制御部201と、画像処理部202とを有する。
撮像制御部201は、設定された警備モードにしたがって照明部21を点灯させるか否かを決定し、照明部21を点灯させる際には、撮像部22による撮像のタイミングと、照明部21が照明するタイミングの同期をとる。ここで、撮像制御部201は、コントローラ1から受信した警備モード設定信号を参照して、警備モードが警備セットモードか警備解除モードの何れに設定されているかを確認する。
そして警備モードが警備セットモードに設定されている場合、撮像制御部201は、監視領域の明るさによらず、撮像部22が撮影する度に、その撮影のタイミングに合わせて照明部21を点灯させて監視領域を照明する。あるいは、この場合、撮像制御部201は照明部21を連続的に点灯させてもよい。
一方、警備モードが警備解除モードに設定されている場合、画像センサ2が画像送出要求信号を受信すると、撮像制御部201は、監視領域の明るさに基づいて照明部21を点灯させるか否かを決定する。そして撮像制御部201は、照明なしで撮影するには監視領域が暗過ぎると判断した場合には、撮像部22が撮影する度に、その撮影のタイミングに合わせて照明部21を点灯させて監視領域を照明する。照明部21を点灯させるか否かを決定するために、例えば、撮像制御部201は、撮像部22により1フレーム前に撮影された監視領域のIR画像またはカラー画像の各画素の平均輝度を算出する。そして撮像制御部201は、その平均輝度が所定の閾値未満である場合、監視領域が暗過ぎると判断して照明部21を点灯させる。一方、撮像制御部201は、その平均輝度が所定の閾値以上である場合、監視領域は十分に明るいと判断して照明部21を点灯しない。あるいは、画像センサ2が監視領域の明るさを検出する照度センサを有してもよく、その照度センサにより検出された監視領域の照度が所定の閾値未満である場合、撮像制御部201は、照明部21を点灯させてもよい。
なお、撮像制御部201は、警備モードが警備解除モードに設定されている場合であっても、画像センサ2が画像送出要求信号を受信してから画像送出停止信号を受信するまでの間、照明部21を連続的に点灯させてもよい。
図2を再度参照すると、画像処理部202は、植物確信度算出手段211、変化領域抽出手段212、外乱属性度算出手段213、侵入物体属性度算出手段214及び判定手段215を有する。画像処理部202は、これらの手段を有することにより、撮像部22により撮影された監視領域の監視画像に基づいて、監視領域内への侵入物体の有無を判定する。
以下、画像処理部202の各部について詳細に説明する。
植物確信度算出手段211は、同時に取得されたIR画像とカラー画像から、それらの画像の対応する画素の輝度値に基づいて、植物らしさの度合いを表す植物確信度を算出する。本実施形態では、植物確信度算出手段211は、植物確信度として近似的に正規化植生指数(NDVI)を算出する。正規化植生指数(NDVI)は次式で定義される。
Figure 0005042177
ここで、irは近赤外領域の波長に対する反射率を表し、rは赤色領域の波長に対する反射率を表す。正規化植生指数は、植物の光合成有効放射吸収量(APAR)または植物バイオマス量、葉面積指数(LAI)などと高い関連があり、リモートセンシングの分野において、植物の生育量把握あるいは作物収量の推定などに利用されている量である。また、(1)式から明らかなように、正規化植生指数は−1〜+1の範囲内の値となり、特に、対象となる物体が赤色領域の波長と比較して近赤外領域の波長の光を多く反射するほど、正規化植生指数は+1に近い値となる。ここで、正規化植生指数の算出対象となる物体が木の葉である場合、木の葉は赤色領域の波長の光をほとんど反射しない一方、近赤外領域の波長の光を良好に反射するので、木の葉に対する正規化植生指数は+1に近い値となる。そのため、正規化植生指数は、植物らしさの度合いを表す植物確信度として非常に適した指標である。
本実施形態において、植物確信度算出手段211は、上記の(1)式を用いて、同時に取得されたIR画像及びカラー画像の各画素ごとに正規化植生指数を植物確信度として算出する。そのために、植物確信度算出手段211は、IR画像の着目する画素の輝度値を(1)におけるirとし、カラー画像のうちの赤色画像の着目する画素の輝度値を(1)におけるrとして、近似的に正規化植生指数を算出する。特に、太陽光のように、可視光領域から近赤外領域まで、比較的均一な強度を持つ照明光で監視領域が照明される場合、監視領域内の物体により反射された光の可視光領域から近赤外領域に含まれる波長に対する強度は、その波長領域に含まれる各波長に対する反射率に比例する。そのため、赤色画像の着目画素の輝度値及びIR画像の着目画素の輝度値を、赤色領域の波長に対する反射率及び近赤外領域の波長に対する反射率の代わりに使用することにより、近似的に正規化植生指数を算出することができる。
なお、植物確信度は、IR画像の画素の輝度値が赤色画像の対応する画素の輝度値よりも大きくなるほど高くなる値であればよく、例えば、正規化植生指数の代わりに、ir/(ir+r)、あるいはir/rに所定の正規化係数を乗じた値などを用いてもよい。
植物確信度算出手段211は、同時に取得されたIR画像及びカラー画像の各画素ごとに植物確信度を算出し、その結果に基づいて瞬時植栽領域画像と蓄積植栽領域画像の2種類の画像を作成する。
瞬時植栽領域画像は、同時に取得された一組のIR画像とカラー画像から求められる、ある瞬間において木の葉に対応する可能性の高い瞬時植栽領域を表す2値化画像である。そのため、植物確信度算出手段211は、各画素について求められた植物確信度をそれぞれ所定の閾値と比較し、植物確信度がその閾値よりも大きければ'1'、植物確信度がその閾値以下であれば'0'となるように2値化処理を行って、瞬時植栽領域画像を作成する。したがって、この実施形態の場合、瞬時植栽領域は画素値'1'の画素の集合領域となる。なお、所定の閾値は、特定の画素が木の葉に対応する可能性が少しでもある場合に、その画素を木の葉に相当する領域として抽出できる値(例えば、0.2)に設定される。ただし、実施形態によっては、所定の閾値は、これよりも高い値とすることができ、例えば、特定の画素が木の葉である可能性が非常に高い場合にのみ、その画素が抽出されるような値(例えば、0.6)としてもよい。
植物確信度算出手段211は、撮像部22により監視領域の画像が撮影される度に新たな瞬時植栽領域画像を作成する。そして植物確信度算出手段211は、新たに作成した瞬時植栽領域画像を記憶部23に記憶する。そのため、植栽が大きく揺れている場合でも、瞬時植栽領域は植栽の揺れに追従して変化するので、瞬時植栽領域は特定時点における植栽の位置及び形状を表すことができる。なお、記憶部23は、後述する蓄積植栽領域画像の作成のために、過去一定期間の間(例えば、1分間)に作成された複数の瞬時植栽領域画像を記憶する。
一方、蓄積植栽領域画像は、時間的に連続して取得された複数の瞬時植栽領域画像において、所定回数以上瞬時植栽領域となったことのある画素の集合である蓄積植栽領域を表す2値化画像である。そのために、植物確信度算出手段211は、記憶部23に記憶されている、過去一定期間の間に作成された瞬時植栽領域画像の画素値を、各画素ごとに累積加算する。そして、植物確信度算出手段211は、累積加算された画素値を、瞬時植栽領域画像の加算枚数に所定割合を乗じて得た所定回数で除し、その計算結果が1以上となった画素と1未満の画素に2値化して、蓄積植栽領域画像を求める。なお、所定回数は、最低でも2となるようにに決定される。例えば、その所定回数は、常に木の葉が写っている可能性の高い画素を抽出するために、加算枚数の半分以上、あるいは3/4以上に設定することが好ましい。このため、蓄積植栽領域は、瞬時植栽領域よりも時間的にゆっくりと変化し、長時間にわたり木の葉が写っている領域に対応する。
植物確信度算出手段211は、撮像部22により監視領域の画像が撮影される度に蓄積植栽領域画像を更新し、記憶部23に記憶する。
変化領域抽出手段212は、新たな監視領域の画像が取得される度に、輝度値に変化のある変化領域を抽出する。そのために、変化領域抽出手段212は、最新の監視領域のIR画像と、記憶部23に記憶されている背景画像との間で差分演算を行い、対応画素間の輝度差を求める。なお、背景画像は、侵入物体が存在しない状態の監視領域を過去に撮影したIR画像とすることができる。または、背景画像は、侵入物体が存在しない状態の監視領域を過去に撮影した複数毎のIR画像に基づいて、各画素ごとに輝度値を平均することにより作成される。あるいはまた、背景画像は、1フレーム前に取得された監視領域のIR画像であってもよい。そして変化領域抽出手段212は、その輝度差の絶対値が、所定の差分2値化閾値以上となる画素を変動画素として検出する。なお、昼間時、あるいは可視光で照明された監視領域を撮影したカラー画像が得られる場合には、変化領域抽出手段212は、最新のIR画像及び過去に取得された監視領域のIR画像に基づいて作成された背景画像の代わりに、監視領域の最新のカラー画像と、過去に取得された監視領域のカラー画像から作成された背景画像を用いてもよい。
変化領域抽出手段212は、検出された変動画素をラベリングして、変動画素同士が一つに連結された領域を変化領域として抽出する。なお、同時に抽出される変化領域の数は一つに限られず、複数の変化領域が抽出されてもよい。さらに変化領域抽出手段212は、その変化領域に含まれる変動画素の画素数(すなわち変化領域のサイズ)、変化領域の形状を特徴量として算出する。変化領域抽出手段212は、算出した特徴量が、検出対象である移動物体に対応する所定の条件を満たす場合、その変化領域を侵入物体候補領域として抽出する。なお、上記のような背景画像の作成処理、及び背景差分による侵入物体候補領域の抽出処理は公知であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
変化領域抽出手段212は、抽出した侵入物体候補領域を外乱属性度算出手段213及び侵入物体属性度算出手段214へ渡す。
外乱属性度算出手段213は、変化領域抽出手段212により抽出された侵入物体候補領域ごとに、その領域が侵入物体以外のものである可能性を表す外乱属性度を算出する。本実施形態では、外乱属性度dは以下の式にて算出される。
外乱属性度d = max(光属性度l、影属性度s、植栽領域度p) (2)
ここで関数max(l,s,p)は、変数l,s,pのうちの最大値を出力する関数である。
光属性度lは、侵入物体候補領域が光らしい度合いを表す量である。光属性度lは、以下の各特徴量l1〜l3について、光らしいほど1に近い値を有し、光らしくないほど0に近い値を有するように正規化し、それらの重み付け和として定義される。
特徴量l1:侵入物体候補領域における最新のIR画像の平均輝度値から、当該領域における背景画像の平均輝度値を引いた差を、IR画像の画素が取り得る輝度値の最大値で除した値。これは光が当たった部分は明るくなることを捉えたものである。
特徴量l2:侵入物体候補領域における最新のIR画像と背景画像の正規化相関値。これは光が当たっても、その内部に含まれる形状情報(テクスチャ情報)は変わらないことを捉えたものである。
特徴量l3:侵入物体候補領域における背景画像に対する最新のIR画像のエッジ画素数の増加割合。これは、光が当たっても、その内部にて抽出されるエッジ画素数はおおよそ変わらないことを捉えたものである。特徴量l3は、増加割合が小さいほど1に近い値とする。
なお、上記各特徴量の算出において、背景画像としてカラー画像が記憶されている場合には、最新のIR画像の代わりに、監視領域を撮影した最新のカラー画像が使用される。
外乱属性度算出手段213は、上記の各特徴量l1〜l3を算出すると、下記の式により、光属性度lを算出する。
光属性度l = β1×l1+β2×l2+β3×l3 (3)
ただし、β1〜β3は重み係数であり、その合計(Σβi)は1である。なお、β1〜β3の具体的な値をどのように設定するかは、画像センサ2が設置される環境などに応じて適宜最適化される。また、外乱属性度算出手段213は、上記の各特徴量l1〜l3のうちの一部の特徴量のみの重み付け和により、光属性度lを算出してもよい。
影属性度sは、侵入物体候補領域が影らしい度合いを表す量である。影属性度sは、以下の各特徴量s1〜s3について、影らしいほど1に近い値を有し、影らしくないほど0に近い値を有するように正規化し、それらの重み付け和として定義される。
特徴量s1:侵入物体候補領域における背景画像の平均輝度値から、当該領域における最新のIR画像の平均輝度値を引いた差を、IR画像の画素が取り得る輝度値の最大値で除した値。これは影となった部分は暗くなることを捉えたものである。
特徴量s2:侵入物体候補領域における最新のIR画像と背景画像の正規化相関値。これは影になっても、その内部に含まれる形状情報(テクスチャ情報)は変わらないことを捉えたものである。
特徴量s3:侵入物体候補領域における背景画像に対する最新のIR画像のエッジ画素数の増加割合。これは、影になっても、その内部にて抽出されるエッジ画素数はおおよそ変わらないことを捉えたものである。特徴量s3は、増加割合が小さいほど1に近い値とする。
外乱属性度算出手段213は、上記の各特徴量s1〜s3を算出すると、下記の式により、影属性度sを算出する。
影属性度s = γ1×s1+γ2×s2+γ3×s3 (4)
ただし、γ1〜γ3は重み係数であり、その合計(Σγi)は1である。なお、γ1〜γ3の具体的な値をどのように設定するかは、画像センサ2が設置される環境などに応じて適宜最適化される。また、外乱属性度算出手段213は、上記の各特徴量s1〜s3のうちの一部の特徴量のみの重み付け和により、影属性度sを算出してもよい。
なお、外乱属性度算出手段213は、特開2001−243475号公報に開示されているような公知の方法を利用して、光属性度l及び影属性度sを算出してもよい。
植栽領域度pは、侵入物体候補領域において植栽領域が占める割合を表す量である。植栽領域度pは、以下の各特徴量p1及びp2について、植栽らしいほど1に近い値を有し、植栽らしくないほど0に近い値を有するように正規化し、そのうちの大きい方の値(すなわち、p=max(p1,p2))として定義される。
特徴量p1:侵入物体候補領域の全画素数nに対する、その侵入物体候補領域と瞬時植栽領域の重なっている画素の数niの割合(ni/n)。
特徴量p2:侵入物体候補領域の全画素数nに対する、その侵入物体候補領域と蓄積植栽領域の重なっている画素の数ncの割合(nc/n)。
また、植栽領域度pを以下のように定義してもよい。蓄積植栽領域は、植栽が揺れているときでも植栽が写っている領域に相当する可能性が高い。そのため、瞬時植栽領域のうち、蓄積植栽領域と重なっている領域あるいは蓄積植栽領域の周辺近傍で検出された瞬時植栽領域は、植栽が写っている可能性が非常に高い。そこで、植栽領域度pを、侵入物体候補領域の全画素数nに対する、その侵入物体候補領域と、瞬時植栽領域と、蓄積植栽領域またはその近傍画素(例えば、蓄積植栽領域から3画素以内)の三つの領域が重なっている画素の数nsの割合(ns/n)で定義してもよい。
外乱属性度算出手段213は、各侵入物体候補領域ごとに、光属性度l、影属性度s及び植栽領域度pを算出すると、それらの値を用いて、上記の(2)式に従って外乱属性度dを算出する。そして外乱属性度算出手段213は、算出した外乱属性度dを判定手段215へ渡す。
侵入物体属性度算出手段214は、変化領域抽出手段212により抽出された侵入物体候補領域ごとに、その領域の侵入物体らしさの度合いを表す侵入物体属性度を算出する。本実施形態では、侵入物体属性度fは、侵入物体候補領域が侵入者である可能性を表す複数の特徴量f1〜f3に基づいて算出される。各特徴量f1〜f3は、侵入者らしいほど1に近い値を有し、侵入者らしくないほど0に近い値を有するように正規化される。
特徴量f1:侵入物体候補領域に含まれる画素数が、人の大きさに対応する所定範囲に含まれるか否かの指標。その画素数が所定範囲に含まれる場合、1となり、所定範囲から外れる場合、0となる。
特徴量f2:侵入物体候補領域における最新のIR画像と背景画像の正規化相関値cを1から引いた値(1-c)。すなわち、正規化相関値が低いほど、侵入者らしいことを表す。
特徴量f3:侵入物体候補領域に含まれる画素数に対する、その領域内の最新のカラー画像の各画素のうち肌色に対応する色を持つ画素数の比率。
侵入物体属性度算出手段214は、上記の各特徴量f1〜f3を算出すると、下記の式により、侵入物体属性度fを算出する。
侵入物体属性度f = α1×f1+α2×f2+α3×f3 (5)
ただし、α1〜α3は重み係数であり、その合計(Σαi)は1である。なお、α1〜α3の具体的な値をどのように設定するかは、画像センサ2が設置される環境などに応じて適宜最適化される。また、侵入物体属性度算出手段214は、上記の各特徴量f1〜f3のうちの一部の特徴量のみの重み付け和により、侵入物体属性度fを算出してもよい。あるいは、侵入物体属性度算出手段214は、上記の各特徴量f1〜f3のうちの一部の特徴量を、検出対象物体に応じて別の特徴量に入れ替えてもよい。例えば、検出対象物体が車であれば、侵入物体属性度算出手段214は上記の特徴量f3を使用せず、特徴量f1についても基準となる画素数の所定範囲も車のサイズに合わせた値に修正される。
なお、侵入物体属性度の算出方法として、侵入物体属性度算出手段214は特開2001−243475号公報に開示されている人属性算出方法のような公知の方法を利用してもよい。
侵入物体属性度算出手段214は、各侵入物体候補領域ごとに算出した侵入物体属性度fを判定手段215へ渡す。
判定手段215は、各侵入物体候補領域ごとに、対応する侵入物体属性度f及び外乱属性度dに基づいて、その侵入物体候補領域に侵入物体が写っているか否かを判定する。具体的には、判定手段215は、着目する侵入物体候補領域ごとに、対応する侵入物体属性度fと外乱属性度dとを比較する。そして判定手段215は、侵入物体属性度fが外乱属性度dよりも大きい場合、その着目する侵入物体候補領域に侵入物体が写っている、すなわち、監視領域内に侵入物体が存在すると判定する。一方、侵入物体属性度fが外乱属性度d以下の場合、判定手段215は、その着目する侵入物体候補領域は植栽などの外乱によるものであり、侵入物体は写っていないと判定する。
なお、判定手段215は、侵入物体属性度f及び外乱属性度dを入力とし、侵入物体である確信度を出力とする、ファジー理論のメンバシップ関数を用いて、侵入物体か否かを判定してもよい。この場合、判定手段215は、着目する侵入物体候補領域についての侵入物体属性度f及び外乱属性度dをそのメンバシップ関数に入力して得られた確信度が所定の閾値以上の場合、その着目する侵入物体候補領域に侵入物体が写っていると判定する。あるいは判定手段215は、侵入物体属性度f及び外乱属性度dを入力とし、侵入物体であるか否かを出力する判別関数、パーセプトロンタイプのニューラルネットワークまたはサポートベクトルマシンを用いて、侵入物体か否かを判定してもよい。
判定手段215が監視領域への侵入物体を検出すると、制御部20は、その旨を表す侵入異常発生信号を通信部24を介してコントローラ1へ通知する。また制御部20は、侵入物体が検出された監視領域のIR画像及びカラー画像の両方または何れか一方を、画像出力部25を介してコントローラ1へ送出する。
なお、判定手段215は、警備モードが警備解除モードである場合には、上記のように、利用者など異常検出の対象外の人物が監視領域内に存在することが想定されるので、監視領域内への侵入物体を検出しない。
図3に示したフローチャートを参照しつつ、画像センサ2が警備セットモードに設定されているときの侵入物体検出動作を説明する。なお、以下に説明する侵入物体検出動作は、制御部20によって制御され、撮像部22による画像取得間隔で繰り返し実行される。
まず、撮像部22により監視領域のカラー画像とIR画像が取得され、制御部20に渡される(ステップS110)。制御部20がカラー画像とIR画像を受け取ると、画像処理部202の植物確信度算出手段211が、それらの画像に基づいて植物確信度を算出する。さらに植物確信度算出手段211は、求めた植物確信度を用いて、瞬時植栽領域画像及び蓄積植栽領域画像を求める(ステップS120)。
次に、画像処理部202の変化領域抽出手段212は、受け取った最新のカラー画像またはIR画像と背景画像との背景差分を行って変化領域を抽出し、そのうちの所定の条件を満たす領域を侵入物体候補領域とする(ステップS130)。
その後、画像処理部202の外乱属性度算出手段213は、抽出された侵入物体候補領域ごとに、外乱属性度dを算出する(ステップS140)。一方、画像処理部202の侵入物体属性度算出手段214は、抽出された侵入物体候補領域ごとに、侵入物体属性度fを算出する(ステップS150)。
抽出された侵入物体候補領域について外乱属性度d及び侵入物体属性度fが算出されると、画像処理部202の判定手段215は、その外乱属性度d及び侵入物体属性度fに基づいて監視領域内に侵入物体が存在するか否か判定する(ステップS160)。そして判定手段215が侵入物体が存在すると判定した場合、制御部20は、侵入物体が検出されたことをコントローラ1へ通報する(ステップS170)。
ステップS170の後、あるいはステップS160で監視領域に侵入物体が存在しないと判定された後、制御部20は侵入物体検出処理を終了する。
なお、上記の各ステップにおける処理の詳細については、画像センサ2の各部の説明において詳しく説明したので、ここではその説明を省略する。
以上説明してきたように、本発明に係る画像センサは、同時に取得された監視領域のIR画像とカラー画像から、各画素ごとに植物らしさの度合いを表す植物確信度を求め、植物確信度が高い画素の集合に対応する領域を侵入物体として検出し難くしている。そのため、係る画像センサは、植栽の揺れによって輝度が変化する領域が検出されたとしても、その領域を誤って侵入物体と誤判定することを防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、植物確信度算出手段211は、瞬時植栽領域画像のみを作成してもよい。この場合、外乱属性度算出手段213は、上記の特徴量p1を植栽領域度pとすればよい。あるいはまた、植物確信度算出手段211は、蓄積植栽領域画像のみを外乱属性度算出手段213に渡してもよい。この場合、外乱属性度算出手段213は、上記の特徴量p2を植栽領域度pとすればよい。
また植物確信度を、外乱属性度の算出に利用する代わりに、あるいは外乱属性度の算出とともに、侵入物体候補領域を抽出するために利用してもよい。この場合、変化領域抽出手段212は、記憶部23に記憶されている蓄積植栽領域画像または瞬時植栽領域画像を参照し、抽出した変化領域から蓄積植栽領域または瞬時植栽領域の何れか一方または両方と重なっている領域を除いた後、変化領域に関する上記の所定の条件を満たすか否か判定して侵入物体候補領域とするか否かを決定してもよい。
あるいは、変化領域抽出手段212は、蓄積植栽領域または瞬時植栽領域の何れか一方または両方に含まれる画素に対する差分2値化閾値を、蓄積植栽領域にも瞬時植栽領域にも含まれない画素に対する差分2値化閾値よりも高くしてもよい。あるいは、変化領域抽出手段212は、瞬時植栽領域と、蓄積植栽領域の近傍画素(例えば、蓄積植栽領域から3画素以内)が重なる画素に対する差分閾値を、瞬時植栽領域と、蓄積植栽領域の近傍画素が重ならない画素に対する差分閾値よりも高くしてもよい。さらに、変化領域抽出手段212は、各画素について求められた植物確信度が高くなるにつれて大きな値となるように差分2値化閾値を設定してもよい。例えば、正規化植生指数が植物確信度として算出される場合、正規化植生指数が1のとき、差分2値化閾値をカラー画像あるいはIR画像の画素が取り得る輝度値の最大値とし、正規化植生指数が0のとき、差分2値化閾値を差分画像の輝度値の平均値とすることができる。
以上のように、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
本発明に係る画像センサを用いた警備システムのシステム構成図である。 本発明を適用した画像センサの機能ブロック図である。 画像センサの侵入物体検出動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1000 警備システム
1 コントローラ
2 画像センサ
3 録画装置
4 構内LAN
5 通信網
6 監視装置
10 監視対象
11 警備センタ
20 制御部
21 照明部
22 撮像部
23 記憶部
24 通信部
25 画像出力部
201 撮像制御部
202 画像処理部
211 植物確信度算出手段
212 変化領域抽出手段
213 外乱属性度算出手段
214 侵入物体属性度算出手段
215 判定手段

Claims (4)

  1. 監視領域内に侵入した侵入物体を検出する画像センサであって、
    監視領域を撮影した赤色画像を含むカラー画像と近赤外画像とを同時に取得する撮像部と、
    前記撮像部により監視領域を過去に撮影した画像から作成された基準画像を記憶する記憶部と、
    前記赤色画像及び近赤外画像の各画素の輝度値から、画素毎に植物らしさの度合いを表す植物確信度を算出し、該植物確信度が植物であることを示す所定の閾値以上となる画素の集合を植栽領域として抽出する植物確信度算出手段と、
    前記カラー画像または近赤外画像と前記基準画像の差分によって、輝度値が変化した変化領域を抽出する変化領域抽出手段と、
    前記変化領域について、侵入物体らしさを表す侵入物体属性度を算出する侵入物体属性度算出手段と、
    前記変化領域に占める前記植栽領域と重なった領域の割合が大きいほど外乱らしさが高くなる外乱属性度を算出する外乱属性度算出手段と、
    前記侵入物体属性度及び前記外乱属性度に基づいて前記変化領域が侵入物体か否かを判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする画像センサ。
  2. 監視領域内に侵入した侵入物体を検出する画像センサであって、
    監視領域を撮影した赤色画像を含むカラー画像と近赤外画像とを同時に取得する撮像部と、
    前記撮像部により監視領域を過去に撮影した画像から作成された基準画像を記憶する記憶部と、
    前記赤色画像及び近赤外画像の各画素の輝度値から、画素毎に植物らしさの度合いを表す植物確信度を算出する植物確信度算出手段と、
    前記カラー画像または近赤外画像と前記基準画像の差分によって、各画素ごとの輝度値差を算出し、当該輝度値差が差分2値化閾値よりも大きい画素の集合を変化領域として抽出する変化領域抽出手段と、
    前記変化領域について、侵入物体らしさを表す侵入物体属性度を算出する侵入物体属性度算出手段と、
    前記変化領域について、外乱らしさを表す外乱属性度を算出する外乱属性度算出手段と、
    前記侵入物体属性度及び前記外乱属性度算出度に基づいて、前記変化領域が侵入物体か否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記変化領域抽出手段は、前記植物確信度が第1の値となる画素が、前記植物確信度が前記第1の値よりも低い第2の値となる画素よりも前記変化領域に含まれ難くすることを特徴とする画像センサ。
  3. 前記植物確信度は、前記近赤外画像の画素の輝度値が前記赤色画像の対応する画素の輝度値よりも大きくなるほど高くなる値である、請求項1または2に記載の画像センサ。
  4. 前記植物確信度算出手段は、前記撮像部により前記赤色画像及び近赤外画像が取得される度に、前記植物確信度が前記所定の閾値以上となる画素の集合を求めて瞬時植栽領域とし、一定期間の間に求められた複数の瞬時植栽領域のうちの少なくとも2個以上が重なった領域を前記植栽領域とする、請求項1に記載の画像センサ。
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