JP5042092B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、従来用いられてきた重金属含有触媒を用いなくても硬化する、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する湿気硬化性樹脂組成物に関する。
分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する硬化性有機重合体は、変成シリコーン樹脂やシリル化ウレタン樹脂等と呼ばれ、常温湿気硬化型の硬化性樹脂組成物として広く用いられている。
従来、これらの硬化性有機重合体の硬化触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、オクチル酸鉛等の有機鉛化合物等が汎用されている。特に、硬化性有機重合体として特許文献1などに記載のシリル化ウレタン系樹脂を用いた場合には、有機錫化合物を配合することにより硬化速度の比較的速い硬化性有機重合体組成物を得ることができる。また、特許文献2及び3などに記載の特定の有機錫化合物系硬化触媒を用いると、さらに硬化速度の速い硬化性有機重合体組成物を得ることができる。
しかし、有機錫化合物、有機鉛化合物等の重金属を中心元素とする硬化触媒は、環境への負荷が大きいことから、使用に際してはその取り扱いや使用量などに充分な注意が必要であった。
一方で、環境負荷の少ない硬化触媒としては、アミン化合物やカルボン酸化合物、あるいは、安全性の問題の少ないビスマス化合物を使用することが提案されているが、硬化速度が実用的に満足できるものではない、あるいは、硬化速度は十分でも接着性が悪い等の問題があった。
特許第3030020号公報 特開2001−139820号公報 特開2001−172515号公報 特開平8−41358号公報 特開平5−39428号公報
上記のような背景から、中心元素が重金属ではない硬化触媒の開発が求められていた。本発明は、従来用いられてきたような重金属含有触媒を用いなくても硬化する、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する湿気硬化性樹脂組成物、及び、接着性に優れた湿気硬化性接着剤組成物を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく研究を続け、これまで反応性珪素基に対して触媒的作用を有さないと考えられてきた、アルカリ金属と特定の多価フルオロ化合物との塩が、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する樹脂の湿気硬化性硬化触媒として作用し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は次の第1〜第7の発明から構成される。
すなわち、第1の発明は、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する硬化性樹脂(A)100質量部あたり、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)を0.1〜20質量部含有することを特徴とする湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
また、第2の発明は、さらに上記硬化性樹脂(A)100質量部あたり、アミン化合物(C)を0.01〜30質量部含有することを特徴とする、第1の発明に係る湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
また、第3の発明は、アミン化合物(C)が、分子内にアミノ基及び架橋可能な反応性珪素基を有するアミノシラン化合物(C1)であることを特徴とする、第2の発明に係る湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
また、第4の発明は、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)における多価フルオロ化合物成分が、テトラフルオロホウ酸、又は、ヘキサフルオロリン酸であることを特徴とする第1〜第3のいずれかの発明に係る湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
また、第5の発明は、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)におけるアルカリ金属が、リチウム、ナトリウム、及び、カリウムから選ばれる1種以上のアルカリ金属であることを特徴とする第1〜第4のいずれかの発明に係る湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
また、第6の発明は、硬化性樹脂(A)がその分子内に有する架橋可能な反応性珪素基が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする第1〜第5のいずれかの発明に係る湿気硬化性樹脂組成物に関するものである。
Figure 0005042092
・・・(1)
(但し、式中、Xは加水分解性基を示し、R1は炭素数1〜20の炭化水素基又は置換基を有する炭化水素基を示し、nは0、1又は2を示す。)
本発明に係る湿気硬化性樹脂組成物は、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩が湿気硬化触媒として作用するため、従来用いられてきた重金属含有触媒を用いなくても、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する硬化性樹脂組成物を湿気硬化させることができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
[硬化性樹脂(A)について]
本発明でいう分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する硬化性樹脂(A)は、分子内に下記一般式(1)で表されるような加水分解性珪素基を持つ樹脂である。本発明で使用される硬化性樹脂(A)は、作業性などの面から、室温で液状であることが好ましい。
加水分解性珪素基は、珪素原子に加水分解性基が1〜3個結合すると共に、炭化水素基が2〜0個結合しているものである。そして、この珪素原子には、主鎖が結合している。ここで、加水分解性基(X)としては、ヒドロキシル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシル基が、一般的に用いられる。その他、ハロゲン基やメルカプト基等の従来公知の加水分解性基も用いることができる。炭化水素基(R1)としては、メチル基やエチル基等のアルキル基が一般的に用いられる。また、アルキル基等の炭化水素基には、ヒドロキシアルキル基等の置換基を有していてもよい。これらの中でも加水分解性基Xとしては、取り扱いの容易さ、入手の容易さ等の観点から、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましい。主鎖骨格としては、ポリオキシアルキレン、飽和炭化水素系重合体やビニル重合体等のいわゆる変成シリコーン樹脂に一般的に用いられているもの、シロキサン結合(Si−O−Si)よりなる重合体等のシリコーン樹脂に一般に用いられているものが採用される。
Figure 0005042092
・・・(1)
但し、式中、Xは加水分解性基を示し、R1は炭素数1〜20の炭化水素基又は置換基を有する炭化水素基を示し、nは0、1又は2を示す。
硬化性樹脂(A)の市販品としては、シリコーン樹脂又は変成シリコーン樹脂として多数販売されている。例えば、カネカ社製のサイリルシリーズ、カネカMSポリマーシリーズ、MAシリーズ、EPシリーズ、SAシリーズ、ORシリーズ、旭硝子社製のエクセスターシリーズ、デグサジャパン社製のシラン変性ポリアルファオレフィン、信越化学工業社製のKCシリーズ、KRシリーズ、X−40シリーズ、東亜合成社製のXPRシリーズ、綜研化学社製のアクトフローシリーズ等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
また、本発明では、硬化性樹脂(A)として、分子内に架橋可能な反応性珪素基を有し、かつ、分子内に特定の極性基を含有する硬化性樹脂を好適に用いることができる。ここで、特定の極性基とは、ウレタン結合基、チオウレタン結合基、尿素結合基、チオ尿素結合基、置換尿素結合基、置換チオ尿素結合基、アミド結合基、スルフィド結合基、ヒドロキシル基、第一級アミノ基、第二級アミノ基及び第三級アミノ基等の酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含有する結合基又は官能基等を指す。このような極性基を加水分解性珪素基の近傍に導入すると、硬化性樹脂自体の硬化能が高まるため好ましい。
特に、これらの特定極性基の中では、ウレタン結合基、チオウレタン結合基、尿素結合基、チオ尿素結合基、置換尿素結合基、置換チオ尿素結合基、アミド結合基、第一級アミノ基、第二級アミノ基及び第三級アミノ基等の含窒素極性基を有するものが好ましく、ウレタン結合基(−NHCOO−)、尿素結合基(−NHCONH−)、置換尿素結合基(−NHCONR−;R=有機基)を有するものであることが最も好ましい。硬化性樹脂自体の硬化能が高まる理由としては、硬化性樹脂の分子内に存在する特定極性基同士がドメインを形成し、その結果、硬化性樹脂の加水分解性珪素基同士のカップリング反応がさらに促進されるためであると考えられる。
分子内に架橋可能な反応性珪素基を有し、かつ、分子内にこれらの特定極性基を含有する硬化性樹脂は、従来公知の方法で合成することができる。例えば、特許第3030020号公報記載の方法や、特開2005−54174公報記載の方法が挙げられる。
硬化性樹脂(A)の構造は特に限定されるものではないが、これらのうちでも、その分子内に特定極性基を含有する硬化性樹脂であることが本発明の触媒的作用が特に発揮されやすいため好ましい。また、反応性珪素基としては上記一般式(1)においてn=0であることが本発明の触媒的作用が特に発揮されやすいため好ましい。
[多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)について]
本発明における、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)は、架橋可能な反応性珪素基の加水分解縮合反応を促進させる化合物であり、本発明の湿気硬化性樹脂組成物において触媒的に作用する。
多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)の具体例としては、ヘキサフルオロアンチモン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロヒ酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸ナトリウム、ペンタフルオロヒドロキソアンチモン酸カリウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、ジフルオロビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸カリウム等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの中でも、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)における多価フルオロ化合物成分としては、テトラフルオロホウ酸又はヘキサフルオロリン酸が好ましい。また、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)におけるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属であることが好ましい。
多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)は、所望の硬化速度を得るために適宜選択すればよく、1種又は2種以上使用してもよい。多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)の配合量は、硬化性樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1.0〜5.0質量部が特に好ましい。0.1質量部を下回ると、硬化触媒的機能が十分発現されず、20質量部を上回っても速硬化性は発現されるが経済上好ましくない。
[アミン化合物(C)について]
本発明におけるアミン化合物(C)は、分子内に第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基を有する化合物であり、本発明においては、フッ素化剤の作用をより促進する助触媒として作用する。アミン化合物(C)の具体例としては、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン等の第一級アミン化合物、ジn−ブチルアミン、ジオクチルアミン、ジラウリルアミン、ピペリジン等の第二級アミン化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン等の第三級アミン化合物、グアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン等のグアニジン化合物、ピリジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン等の環状アミン化合物等が挙げられる。また、上記のアミン化合物における第1級アミノ基含有化合物とケトン類との反応生成物であるケチミン化合物、第1級アミノ基含有化合物とアルデヒド類との反応生成物であるアルジミン化合物、β−アミノアルコール化合物とケトン類との反応生成物であるオキサゾリジン化合物、及び後述するアミノシラン化合物(C1)も使用することができる。
[アミノシラン化合物(C1)について]
本発明におけるアミノシラン化合物(C1)は、分子内にアミノ基と架橋可能な反応性珪素基を有する化合物であり、上記アミン化合物(C)として多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)の助触媒的作用を有するため硬化性調整剤として、又はこれに加えて物性調整剤、密着性調整剤として利用される。アミノシラン化合物(C1)の具体例としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−プロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アミノシラン化合物、MS3301(チッソ株式会社製商品名)、MS3302(チッソ株式会社製商品名)、X−40−2651(信越化学工業株式会社製商品名)等のアミノシランのシリル基を単独あるいはその他のアルコキシシラン化合物と一部縮合させた化合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、水と反応することによってアミノ基を生成するC=N結合を有するシラン化合物(いわゆるケチミンシラン化合物)も使用することができる。
また、アミノシラン化合物(C1)は、分子内にアミノ基を2個以上有するポリアミン化合物から合成することもできる。合成方法としては、(1)分子内にエポキシ基と架橋可能な反応性珪素基を有するエポキシシラン化合物と上記ポリアミン化合物を反応させる方法、(2)分子内にアクリロイル基と架橋可能な反応性珪素基を有するアクリルシラン化合物とポリアミン化合物を反応させる方法、(3)分子内にイソシアネート基と架橋可能な反応性珪素基を有するイソシアネートシラン化合物とポリアミン化合物を反応させる方法等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
上記アミン化合物(C)の配合量は、硬化性樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜30質量部が好ましく、0.05〜20質量部がより好ましく、0.1〜10質量部が特に好ましい。0.01質量部を下回ると、硬化触媒的機能が十分発現されない場合があり、30質量部を上回ると助触媒としての機能は大きく向上しなくなる。
また、助触媒的機能に加えて、物性調整、密着性調整のために、上記アミン化合物(C)としてアミノシラン化合物(C1)を使用する場合、その配合量は、所望の硬化速度、硬化皮膜物性、及び、密着性を得るために上記アミン化合物(C)の配合量の範囲内において適宜選択すればよい。特に、皮膜物性や密着性を向上させたい場合には、硬化性樹脂(A)100質量部に対して、5.0〜10質量部の範囲で用いるとよい。上記アミン化合物(C)及び/又は上記アミノシラン化合物(C1)は1種又は2種以上使用することができる。
[その他の成分について]
本発明に係る湿気硬化性樹脂組成物中には、従来公知の任意の化合物乃至物質を配合することができる。例えば、親水性または疎水性シリカ系粉体、炭酸カルシウム粉体、クレイ粉体、アクリル系等の有機系粉体、有機系・無機系のバルーン等の充填剤、フェノール樹脂等の粘着付与剤、アマイドワックス等の揺変剤、酸化カルシウム等の脱水剤、希釈剤、可塑剤、難燃剤、機能性オリゴマー、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、3−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イルオキシ)プロピルトリエトキシシラン等の老化防止剤、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、顔料、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、乾性油等を配合することができる。また、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)以外の触媒作用を有する化合物(いわゆる硬化触媒)や、アミノシラン化合物(C1)以外のシランカップリング剤を配合することを妨げるものでもない。アミノシラン化合物(C1)以外のシランカップリング剤としては、分子内にメルカプト基と架橋可能な反応性珪素基を有する、いわゆるメルカプトシラン化合物を好適に用いることができる。メルカプトシラン化合物を添加することにより、金属材料に対する密着性が極めて向上する。また、本発明の系においては、メルカプトシラン化合物を添加しても有機錫化合物等を硬化触媒として用いた際に起こる触媒被毒による硬化遅延の問題も生じない。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明は、これまで反応性珪素基に対して触媒的作用を有さないと考えられてきた多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)が、硬化性樹脂(A)に対して触媒的作用を有するという知見に基づくものとして解釈されるべきである。
[硬化性樹脂(A)の調製]
(合成例1)
反応容器内で、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(179.3g、1.0mol)を窒素雰囲気下室温で撹拌しながら、アクリル酸メチル(86.1g、1.0mol)を1時間かけて滴下し、さらに40℃で3日間反応させることで、分子内にトリメトキシシリル基及び第二級アミノ基を有するシラン化合物SE−1を得た。別の反応容器内で、「PMLS4012」(旭硝子ウレタン株式会社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量10,000、1,000g)、イソホロンジイソシアネート(46.3g)及びジオクチルスズジバーサテート(25mg)を仕込み、窒素雰囲気下にて撹拌混合しながら90℃で1時間反応させた後、さらにジオクチルスズジバーサテート(25mg)を仕込み、窒素雰囲気下にて撹拌混合しながら90℃で2時間反応させることで、主鎖がオキシアルキレン重合体でありその分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂U−1を得た。さらに上記シラン化合物SE−1(55.3g)を添加し、窒素雰囲気下にて撹拌混合しながら、90℃で1時間反応させることで、分子内にトリメトキシシリル基を有する硬化性樹脂A−1を得た。硬化性樹脂A−1のIR測定を行ったところ、イソシアネート基のピーク(2265cm−1)が消失していた。23℃における硬化性樹脂A−1の粘度は60,000mPa・s(BH型粘度計、No.7ローター、10回転)であった。
(実施例1)
反応容器に、湿気硬化性樹脂A−1(200質量部)、ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.30質量部)を投入し、減圧下5分間混合することで湿気硬化性樹脂組成物Z−1を調製した。
(比較例1)
ヘキサフルオロリン酸カリウムを使用しない以外は、実施例1と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−2を調製した。
(比較例2)
ヘキサフルオロリン酸カリウムおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを添加せず、湿気硬化性樹脂A−1(200質量部)のみを減圧下5分間混合することで湿気硬化性樹脂組成物Z−3を調製した。
得られた湿気硬化性樹脂組成物Z−1〜Z−3は、それぞれ密閉容器に充填して50℃で3日間暴露した後さらに23℃で1日以上静置し、硬化速度の評価のため、23℃相対湿度50%における皮張り時間を測定した。それぞれの皮張り時間を表1に示す。
表1
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実施例1 比較例1 比較例2
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湿気硬化性樹脂組成物 Z−1 Z−2 Z−3
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皮張り時間 14分 30分 2日以上
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表1に示されるように、本発明に係る硬化性樹脂組成物は、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩が配合されているため、フッ素化剤を使用しない場合と比較して、硬化が速いことが分かる。
(実施例2)
反応容器に、湿気硬化性樹脂A−1(200質量部)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(10質量部)及びヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)を投入し、減圧下10分間混合することで湿気硬化性樹脂組成物Z−4を調製した。
(実施例3)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりにテトラフルオロホウ酸ナトリウム(2.2質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−5を調製した。
(比較例1)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)を用いなかった以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−6を調製した。
(比較例2)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりに1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート(5.7質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−7を調製した。
(比較例3)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりに塩化ナトリウム(1.2質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−8を調製した。
(比較例4)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりにn−オクチルアミン(2.6質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−9を調製した。
得られた湿気硬化性樹脂組成物Z−4〜Z−9は、それぞれ密閉容器に充填して50℃で3日間暴露した後23℃で1日以上静置し、硬化速度の評価のため、23℃相対湿度50%における皮張り時間を測定した。それぞれの皮張り時間を表2及び表3に示す。
表2
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実施例1 実施例2
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湿気硬化性樹脂組成物 Z−4 Z−5
――――――――――――――――――――――――――
皮張り時間[分] 27 29
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表3
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比較例1 比較例2 比較例3 比較例4
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湿気硬化性樹脂組成物 Z−6 Z−7 Z−8 Z−9
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
皮張り時間[分] 70 70 70 50
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表2及び表3に示すとおり、実施例2及び3と比較例3の結果から、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩は、明らかに反応性珪素基に対して触媒的に作用しており、これを配合することにより湿気硬化性樹脂組成物が得られることが分かる。また、実施例2及び3と比較例4の結果から、本発明に係る特定の多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩を用いた場合は触媒的作用が発現されているのに対し、同様の多価フルオロ化合物であってもアルカリ金属塩以外では触媒的作用が発現しないことが分かる。また、実施例2及び3と比較例5の結果から、本発明に係る特定の多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩を用いた場合は触媒的作用が発現されているのに対し、一般的なアルカリ金属塩である塩化ナトリウムを用いても触媒的作用が発現しないことが分かる。さらに、実施例2及び3と比較例6の結果から、本発明に係る特定の多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩を用いた場合は、一般的なアミン化合物であるn−オクチルアミンを用いた場合より、硬化が速いことが分かる。
(実施例4)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりにヘキサフルオロリン酸リチウム(3.0質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−10を調製した。
(実施例5)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりにヘキサフルオロリン酸ナトリウム(3.4質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−11を調製した。
(比較例7)
ヘキサフルオロリン酸カリウム(3.7質量部)の代わりにイソステアリン酸(5.7質量部)を用いた以外は実施例2と同様に湿気硬化性樹脂組成物Z−12を調製した。
得られた湿気硬化性樹脂組成物Z−10〜Z−12は、それぞれ密閉容器に充填して50℃で3日間暴露した後23℃で1日以上静置し、硬化速度の評価のため、23℃相対湿度50%における皮張り時間を測定した。それぞれの皮張り時間を表3に示す。
また、得られた湿気硬化性樹脂組成物Z−10〜Z−12のはく離接着強さを比較した。被着材として、軟鋼板(厚さ0.3mm、幅25mm、長さ150mm)、及び、木材(厚さ5mm、幅25mm、長さ100mm)を準備した。湿気硬化性樹脂組成物Z−10〜Z−12(それぞれ約0.3g)を、軟鋼板に25mm×75mmの面積でそれぞれ均一に塗布し、木材をはり合わせた。各はり合わせ試験体を23℃相対湿度50%で1日間養生した後、50℃相対湿度95%で1日間養生し、さらに23℃相対湿度50%で1日静置した。養生した各はり合わせ試験体の浮動ローラー法はく離試験をJIS K 6854に準じて行った。
表4
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実施例4 実施例5 比較例6
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湿気硬化性樹脂組成物 Z−10 Z−11 Z−12
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
皮張り時間[分] 15 21 18
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
はく離接着強さ[N/25mm] 71.9 73.4 24.6
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表4に示すとおり、実施例4及び5と比較例6の結果から、一般的な酸化合物であるイソステアリン酸を用いた場合は、硬化は速くなるが接着性が低いのに対して、本発明に係る特定の多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩を用いた場合は、硬化が速くても高い接着性を有していることが分かる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、従来反応性珪素基の加水分解反応を利用した湿気硬化性樹脂組成物に用いられてきたような重金属含有触媒を用いなくても硬化し、得られる湿気硬化性樹脂組成物は優れた接着性を有することから、例えば、接着剤、シーリング材、塗料、コーティング材、目止め材、注型材、被覆材等として用いることができる。

Claims (6)

  1. 分子内に架橋可能な反応性珪素基を有する硬化性樹脂(A)100質量部あたり、多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)を0.1〜20質量部含有することを特徴とする湿気硬化性樹脂組成物。
  2. さらに、硬化性樹脂(A)100質量部あたり、アミン化合物(C)を0.01〜30質量部含有することを特徴とする、請求項1に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
  3. アミン化合物(C)が、分子内にアミノ基及び架橋可能な反応性珪素基を有するアミノシラン化合物(C1)であることを特徴とする、請求項2に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
  4. 多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)における多価フルオロ化合物成分が、テトラフルオロホウ酸、又は、ヘキサフルオロリン酸であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
  5. 多価フルオロ化合物のアルカリ金属塩(B)におけるアルカリ金属が、リチウム、ナトリウム、及び、カリウムからなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
  6. 硬化性樹脂(A)がその分子内に有する架橋可能な反応性珪素基が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の湿気硬化性樹脂組成物。
    Figure 0005042092
    ・・・(1)
    (但し、式中、Xは加水分解性基を示し、R1は炭素数1〜20の炭化水素基又は置換基を有する炭化水素基を示し、nは0、1又は2を示す。)
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