JP5040178B2 - 穀物乾燥機 - Google Patents
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Description
また、穀物乾燥機において、排風ダクトの曲げ等の設置条件や乾燥穀物種類の通風抵抗により、バーナ風胴25内を流れる外気空気量が大きく変動するのに対応することを課題とする。
穀粒を燃焼バーナ(5)による熱風で乾燥する乾燥室(3)を設け、
バーナ風胴(25)に流入する外気空気量を検出する外気空気量検出手段(57)を設け、外気空気量検出手段(57)が検出する検出外気空気量(Q)に基づき熱風温度を増減補正すべく構成し、検出外気空気量(Q)の下限量(QL)及び上限量(QH)をそれぞれ設定し、検出外気空気量Qが下限量(QL)より小のときには、異常と判定し、外気空気量不足の警報表示を行い、検出外気空気量Qが上限量(QH)より大のときには、異常と判定し、外気空気量過多の警報表示をし、前記異常と判定すると、バーナ5の運転を停止し、通風乾燥に移行する構成とし、外気空気量検出手段(57)が検出する検出外気空気量(Q)に基づき熱風温度を増減補正するにあたり、該熱風温度の基準温度を穀粒種類によって補正する構成とし、外気空気量の下限量(QL)及び上限量(QH)を乾燥作業をしている穀粒種類に応じて別々に設定する構成としたことを特徴とする穀物乾燥機とする。
また、前記異常運転の警報表示にあたり、外気空気量の下限量(QL)及び上限量(QH)を乾燥作業をしている穀粒種類に応じて別々に設定することで、外気空気量の下限量(QL)及び上限量(QH)を乾燥穀粒毎に別々に設定するので、穀粒の形状からくる空隙率に合わせたものにすることができ、精度の高い異常報知をすることができる。
まず、図1及び図2に基づきこの発明を実施する循環式穀物乾燥機の全体構成について説明する。
張込ホッパ(図示省略)から昇降機11を利用して貯溜室2に所定量の穀物を張り込む。次いで、穀物種類、乾燥仕上水分値等を設定し乾燥作業を開始する。貯溜室2内の穀物は乾燥室3を流下し熱風を浴びながら集穀室4に流下する。熱風により乾燥された穀類は下部搬送装置14で一側に移送され、次いで昇降機11により揚穀され、上部搬送装置16に引き継がれ再び貯溜室2に循環移送され暫くの間調質作用を受ける。このような行程を繰り返しながら仕上水分値に到達すると、乾燥作業は終了する。
バーナ5はロータリ気化型バーナに構成されていて、バーナ風胴25内に配設されている。ケーシング27の正面側に燃焼筒28を設け、ケーシング27内にはバーナ気化筒モータM6を設け、バーナ気化筒モータM6の前方に突出するモータ軸30に逆円錐形状の拡散体31を取り付け、この拡散体31の周囲を覆うように気化筒32を取り付け、この気化筒32の開放側周縁部に点火燃料飛散間隙を介在させてガイド板33を取り付け、このガイド板33の先端側を斜め前方外周側に拡散するように延長状に設け、微粒化燃料を燃焼盤36の外周側に案内するように構成している。
バーナ風胴25の上方にコントロールボックス45を設け、コントロールボックス45内には制御部49を設けている。制御部49の入力側には、各種スイッチ、センサを設けている。即ち制御部49の入力には、入力回路を介して穀粒種類切換スイッチSW1、張込スイッチSW2、乾燥スイッチSW3、排出スイッチSW4、停止スイッチSW5、使用する燃料の燃焼難易度を設定する使用燃料特性切替手段SW6を接続し、また、A/D変換部を介して、外気温度センサSE1、張込量検出センサSE2、熱風温度センサSE3、穀物温度センサSE4、バーナ風胴25の外気空気量を検出する外気空気量検出手段SE5、水分計26、フレームロッドSE6を接続している。
この実施形態は、ロータリ気化型バーナ5のバーナ気化筒モータM6を毎分3600回転以上で回転させ、液体燃料気化用の気化筒32を毎分3600回転以上で回転するように、モータ回転数制御手段51を設けたものである。このモータ回転数制御手段51として、インバータによるパルス幅変調方式、あるいは、パルス振幅変調方式を採用している。
使用燃料特性切替手段SW6を設け、例えば、燃料の粘性による気化難易度を制御部49に入力する。しかして、気化難易度小のときには、制御部49のバーナ気化筒モータ回転数設定手段55により、商用電源を整流回路51aにより直流に変換してインバータIC51bに印加し、交流モータ駆動周波数を例えば55ヘルツにして、バーナ気化筒モータM6の回転数を毎分約3250回転に設定する。
図9に示すように、バーナ風胴25のバーナ5の上方には、外気空気量検出手段57を設けている。この外気空気量検出手段57は、図9(B)に示すように、空気案内筒57aと、回転翼車57bと、例えばロータリエンコーダにより構成している回転数検出手段57cにより構成されていて、バーナ風胴25に流入する穀粒乾燥用の外気空気量を検出する。そして、検出外気空気量の大小に関連して穀物処理量に応じた加熱量を規定する熱風設定温度を変更するものである。
また、乾燥用の外気空気量の増減により熱風設定温度を増減補正するにあたり、前記図13の基準温度を乾燥作業の穀粒種類に応じて別々に補正してもよい。例えば、図14に示すように、籾のバーナ停止状態での通風乾燥作業時の乾燥外気空気量を100%として、籾の熱風乾燥の場合には、外気空気量過小時において処理量1トンの場合には、熱風設定温度を43度Cに補正し、また、外気空気量過大時において処理量1トンの場合には、熱風設定温度を「37度C」に補正するものである。
図10に示すように、制御が開始されると、送風機モータM3をONし吸引排気ファン7を駆動し(ステップS1)、次いで、昇降機モータM2をONして穀粒搬送系を駆動し(ステップS2)、外気空気量検出手段57の検出情報から(ステップS3)、外気空気量Qを演算する(ステップS4)。次いで、検出外気空気量Qが下限量(QL)より大で(ステップS5)、上限量(QH)より小のときには(ステップS6)、外気空気量を適正と判定し、次いで、熱風温度設定条件を読み取り(ステップS7)、熱風設定温度を演算し(ステップS8)、バーナ5の運転制御を開始し(ステップS10)、通常の乾燥制御に移行する。
また、前記異常運転の警報表示にあたり、外気空気量の下限量(QL)及び上限量(QH)を乾燥作業をしている穀粒種類に応じて別々に設定してもよい。例えば、図15に示すように、バーナ停止状態での籾の通風乾燥作業時の乾燥外気空気量を100%として、籾の熱風乾燥の場合には、外気空気量の下限量(QL)を80%に補正し、上限量(QH)を130%に補正し、また、小麦の熱風乾燥の場合には、外気空気量の下限量(QL)を70%に補正し、上限量(QH)を120%に補正するものである。
この実施形態は、外気空気量検出手段57の検出量に応じて燃焼用空気供給用のファンモータM5の回転数を調整し、送風ファン34の送風量を調整するものである。
次に、図12に基づき他の制御構成について説明する。
排風ダクトの曲がりが二段になりバーナ風胴25を通過する乾燥用空気が減少した場合等には、バーナ5の炉体温度が大きく上昇し、且つ、燃焼用空気量も減少し異常過熱燃焼状態となる。しかし、外気空気量検出手段57の検出量減少に応じて、初期燃焼時の燃料供給量を減らすことにより、バーナ5の円滑な燃焼開始をすることができる。
次に、他の制御構成について説明する。
排風ダクトの曲がりが二段になりバーナ風胴25を通過する乾燥用空気が減少した場合等には、バーナ5の炉体温度が大きく上昇し、最大燃焼状態では過熱による異常燃焼をし、且つ、燃焼用空気量も減少し異常過熱燃焼状態となる。しかし、外気空気量検出手段57の検出量減少に応じて、燃料バルブ47の最大燃料供給量を制限することにより、バーナ5の適正燃焼を維持することができる。
2 貯溜室
3 乾燥室
4 集穀室
5 バーナ
6 熱風室
7 吸引排気ファン
8 排風室
9 穀物流下通路
10 繰出バルブ
27 ケーシング
28 燃焼筒
32 気化筒
36 燃焼盤
36a ガス噴出孔
51 モータ回転数制御手段
51a 整流回路
51b インバータIC
51c スイッチング回路
M6 バーナ気化筒モータ
Claims (1)
- 燃焼筒(28)の中心部に設けられていてバーナ気化筒モータ(M6)により回転する気化筒(32)を具備し、該気化筒(32)に液体燃料を供給し、回転する気化筒(32)の内周面を移行する液体燃料をガス化して燃焼する燃焼バーナ(5)をバーナ風胴(25)内に設け、前記バーナ気化筒モータ(M6)の回転数を制御する回転数制御手段(51)を設け、
穀粒を燃焼バーナ(5)による熱風で乾燥する乾燥室(3)を設け、
バーナ風胴(25)に流入する外気空気量を検出する外気空気量検出手段(57)を設け、外気空気量検出手段(57)が検出する検出外気空気量(Q)に基づき熱風温度を増減補正すべく構成し、
検出外気空気量(Q)の下限量(QL)及び上限量(QH)をそれぞれ設定し、
検出外気空気量Qが下限量(QL)より小のときには、異常と判定し、外気空気量不足の警報表示を行い、検出外気空気量Qが上限量(QH)より大のときには、異常と判定し、外気空気量過多の警報表示をし、
前記異常と判定すると、バーナ5の運転を停止し、通風乾燥に移行する構成とし、
外気空気量検出手段(57)が検出する検出外気空気量(Q)に基づき熱風温度を増減補正するにあたり、該熱風温度の基準温度を穀粒種類によって補正する構成とし、
外気空気量の下限量(QL)及び上限量(QH)を乾燥作業をしている穀粒種類に応じて別々に設定する構成としたことを特徴とする穀物乾燥機。
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