JP5039899B2 - 燃料電池装置における燃料残量検出方法及び装置 - Google Patents

燃料電池装置における燃料残量検出方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は燃料電池装置における燃料残量検出方法及び装置並びに燃料電池装置に関し、特に当該燃料電池装置の燃料残量(燃料消費量)を検出する場合に用いて有用なものである。
燃料電池における燃料消費量は、燃料電池が出力した出力電流の積算値(電気量)に基づき求めることができる。したがって、燃料消費量の算出には、燃料電池の出力電流、又はこの出力電流値を表す量乃至信号を検出する必要がある。そこで、従来技術においては次のような方法により燃料電池の出力電流を検出している。
1.燃料電池の出力電流を直接検出する場合
1−1) 燃料電池の出力側に抵抗器を直列に挿入し、抵抗器の抵抗値と抵抗器の両端の電圧からオームの法則によって求める。
1−2) ホール効果を応用した電流センサ等によって、出力電流を検出する。
2.燃料電池の出力電流を間接検出する場合
2−1) 燃料電池の出力電圧を検出し、予め測定しておいた燃料電池の出力特性プロファイル(出力特性テーブル)と照らし合わせて出力電流を見積もる。すなわち、図9に示すような燃料電池電圧の出力電流依存性に関する出力プロファイルを予め測定しておき、出力電圧を実測することにより前記プロファイルに基づく出力電流を検出する。
なお、抵抗器を用いた電流検出を開示する公知文献として特許文献1が、また燃料電池の放電電流を検出する公知文献として特許文献2が存在する。
特開2004−171945号公報 特開2003−346856号公報
しかしながら、上記1−1)では、抵抗器での電力損失が生ずるとともに、1−2)では電流センサ自身が測定のために所定の電力を消費するという問題がある。すなわち、燃料電池の出力電流を直接検出する場合には、電力の損失や消費を伴うので、燃料電池システムとしてのエネルギー密度が低下するという問題を生起する。
一方、上記2−1)では、上記1−1)及び1−2)の電流検出方法に較べれば少ない消費電力で燃料電池の出力電流を検出できるが、燃料電池の出力電流が、必ずしも図9に示す出力特性プロファイル通りにならないという問題を有する。すなわち、図9に示す出力プロファイルの初期特性は、イ)環境温度が適度に高い、ロ)環境湿度が適度に高い、ハ)出力エージング直後である等の要因により図9のA方向(出力電圧が上昇する方向)に特性がずれ、逆にニ)環境温度が適度に低い、ホ)環境湿度が適度に低い、ヘ)触媒の被毒膜の劣化等の要因により図9のB方向(出力電圧が下降する方向)に特性がずれる。
このため、出力プロファイルの参照による消費燃料の算出は、精度が低くなるという問題を有する。さらに、燃料電池の発電環境等が出力プロファイルの範囲外にある場合は、燃料電池の出力電流を見積もることが出来ない。
本発明は、上記従来技術に鑑み、燃料電池装置のエネルギー密度を低減させることなく燃料電池の出力電流を高精度に検出して燃料の消費を高精度に算出することができる燃料電池装置における燃料残量検出方法及び装置並びに燃料電池装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
燃料電池と、スイッチング素子のオン・オフ制御により前記燃料電池を電源として負荷に印加する出力電圧を一定に制御する電圧変換装置とを有する燃料電池装置における燃料残量検出方法であって、
前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき前記燃料電池の出力電流を求め、さらに前記出力電流と前記スイッチング素子のオン時間とに基づき前記出力電流の供給により消費した電気量を求め、次に予め求めておいた前記燃料が有する電気量と消費した前記電気量に基づき燃料の残量を検出することを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出方法にある。
本態様によれば、燃料電池の出力電圧、電圧変換装置の出力電圧及びスイッチング素子のオン時間に基づき前記燃料電池の出力電流を求めるようにしたので、前記従来技術の2−1)で述べた出力電流プロファイルに基づく電流検出と同程度又はそれよりも少ない消費電力で、前記出力電流プロファイルに基づく電流検出よりもはるかに高精度に燃料電池の出力電流を検出することができる。したがって、これに基づく燃料残量の検出も燃料電池のエネルギー密度を低減させることなく高精度に行うことができる。
本発明の第2の態様は、
燃料電池と、スイッチング素子のオン・オフ制御により前記燃料電池を電源として負荷に印加する出力電圧を一定に制御する電圧変換装置とを有する燃料電池装置における燃料残量検出装置であって、
前記スイッチング素子のオン時間を計測するオン時間計測手段と、
前記燃料が有する電気量を記憶している記憶手段と、
前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記オン時間計測手段が計測するスイッチング素子のオン時間に基づき前記燃料電池の出力電流を求め、さらに前記出力電流と前記スイッチング素子のオン時間とに基づき前記出力電流の供給により消費した電気量を求め、次に前記記憶手段が記憶している電気量と消費した前記電気量に基づき燃料の残量を検出する演算手段とを有することを特徴とする燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、オン時間計測手段が計測するスイッチング素子のオン時間並びに燃料電池の出力電圧及び電圧変換装置の出力電圧に基づき燃料電池の出力電流を求めるようにしたので、前記従来技術の2−1)で述べた出力電流プロファイルに基づく電流検出と同程度又はそれよりも少ない消費電力で、前記出力電流プロファイルに基づく電流検出よりもはるかに高精度に燃料電池の出力電流を検出することができる。したがって、これに基づく燃料残量の検出も燃料電池のエネルギー密度を低減させることなく高精度に行うことができる。
本発明の第3の態様は、
上記第2の態様に記載の燃料残量検出装置において、
前記記憶手段は、予め求めておいた前記燃料が有する電気量を初期値として記憶しており、
前記演算装置は、検出した前記燃料の残量に基づき前記記憶手段の記憶内容を逐次書き換えるように構成したことを特徴とする燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、演算装置における所定の演算毎に記憶手段の記憶内容を更新して、最新の燃料残量の情報の提供に資することができる。
本発明の第4の態様は、
上記第2又は第3の態様の燃料残量検出装置において、
前記オン時間計測手段は、一定周期のカウントパルスを送出する発振器と、
前記スイッチング素子をオン・オフするスイッチングパルスが表す前記スイッチング素子のオン期間を前記カウントパルスによりカウントして前記オン時間を計測するカウント手段とを有することを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、前記電圧変換装置のスイッチング素子のオン時間をカウントパルスの周期を媒介として容易且つ高精度に検出することができる。
本発明の第5の態様は、
上記第2乃至第4の態様の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
前記オン時間計測手段は、前記スイッチング素子をオン・オフするスイッチングパルスと同期して所定の処理を行うようにしたものであることを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、オン時間計測手段の計測結果をさらに高精度のものにすることができる。
本発明の第6の態様は、
上記第2乃至第5の態様の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
前記記憶手段は前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給装置に内蔵させたことを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、燃料の残量データを燃料供給装置に持たせることができる。このため、燃料供給装置を途中で燃料電池装置から取り外した場合でも燃料の残量情報は適正に記憶・保持される。
本発明の第7の態様は、
上記第2乃至第6の態様の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
前記燃料電池の出力電流は、前記スイッチングパルスのオン期間の立上がり時点における前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき求めた前記出力電流と、立下がり時点における前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき求めた前記出力電流とに基づき、両者の平均を採ることにより前記オン期間で平均した平均電流であることを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置にある。
本態様によれば、消費した電気量をより高精度に表す燃料電池の出力電流を検出することができる。ちなみに、燃料電池の出力電流はスイッチング素子のオン期間において、通常は変動する。
本発明の第8の態様は、
前記燃料電池と、前記電圧変換装置とを有する燃料電池装置において、
上記第2乃至第7の態様の何れか一つに記載する燃料残量検出装置を有することを特徴とする燃料電池装置にある。
本態様によれば、燃料電池のエネルギー密度を低下させることなく、高精度の燃料残量情報を得ることができる。
上記本発明によれば、燃料電池の出力電圧、電圧変換装置の出力電圧及びスイッチング素子のオン時間の実測値に基づき前記燃料電池の出力電流を求めるようにしたので、前記従来技術の2−1)で述べた出力電流プロファイルに基づく電流検出と同程度又はそれよりも少ない消費電力で前記出力電流を検出することができる。一方、燃料電池の出力電圧、電圧変換装置の出力電圧及びスイッチング素子のオン時間は、実測値であるので、従来の前記出力電流プロファイルの参照による消費燃料の算出に較べ格段に高精度の検出を行うことができる。したがって、従来技術の問題点を全て解消して所定の燃料残量の検出を高精度且つ合理的に行うことができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。同図に示すように、本形態に係る燃料電池装置は、燃料供給装置1から燃料を供給されて発電する燃料電池2、この燃料電池2を電源として負荷3に印加する出力電圧を一定に制御する電圧変換装置4及びダイオードDを介して電圧変換装置4の出力側に接続されて電気的な充放電を行う蓄電装置5からなる基本的な構成に燃料残量検出装置6を追加したものである。
燃料残量検出装置6は、電圧変換装置4のスイッチング動作に応じた信号に基づき燃料電池2の出力電流を演算し、その出力電流から燃料消費量を算出するとともに、この燃料消費量に基づき燃料供給装置1の燃料残量を検出するもので、発振器7aとカウンタ7bとからなるオン時間計測装置7、記憶装置9、演算装置8及び燃料残量表示器10を有している。かかる燃料残量検出装置6の詳細については、次の第1の実施例に関連させて説明する。
<第1の実施例>
図2は、図1に示す電圧変換装置4を昇圧式のスイッチングレギュレータで構成した場合の実施例に係る燃料残量装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。同図に示すように、電圧変換装置4は、例えばMOSFETを好適に適用し得るスイッチング素子SW1のオン期間で入力端子4aを介して燃料電池2から供給される出力電流に基づく電気エネルギーをインダクタCに蓄積するとともに、この電気エネルギーをスイッチング素子SW1のオフ期間で燃料電池2の出力に重畳させて出力端子4bから負荷3に供給するようになっている。すなわち、負荷3には入力電圧Vinを所定割合で昇圧した出力電圧Voutが印加される。
ここで、スイッチング素子SW1は、図3に示すように、所定のデューティ比に調整された周期TのスイッチングパルスS1でそのオン・オフが制御される。図3中、ton1、ton2ton3がスイッチング素子SW1のオン時間を表している。ここで、周期TはPWM信号発生器21が内蔵する発振器の周期Tとして与えられる固定値である。すなわち、PWM信号発生器21は、誤差増幅器22が出力する誤差信号のレベルに応じてデューティ比を調整することでスイッチングパルスS1を形成する。前記誤差信号は、出力電圧Voutを抵抗R1,R2で電圧分割して得る実測電圧と設定電圧Vrefとをコンパレータ22で比較して得る両者の偏差を表す信号である。
かくして、当該電圧変換装置4では、出力電圧Voutと設定電圧Vrefとの偏差に応じて、この偏差が小さくなるようにスイッチング素子SW1のオン時間tonを制御している。なお、図2中、C1,C2は平滑用のコンデンサである。
オン時間計測装置7は、発振器7aとカウンタ7bとからなる。ここで、発振器7aは、一定周期のパルス信号であるカウントパルスS2を送出する。カウンタ7bは、スイッチング素子SW1をオン・オフするスイッチングパルスS1が表すスイッチング素子SW1のオン期間をカウントパルスS2に基づきカウントしてスイッチング素子SW1のオン時間tonを計測する。
かかるオン時間計測装置7の機能に関し、図4を追加してさらに詳細に説明する。図4はスイッチングパルスS1と、このスイッチングパルスS1のオン時間tonを検出するカウントパルスS2とを対応させて示す波形図である。同図に示すように、オン時間計測装置7はスイッチングパルスS1がオン状態であるカウント期間TCに含まれる発振器7aのカウントパルスS2の数をカウントする。このことにより、カウントパルスS2の周期は既知であるのでスイッチング素子SW1のオン時間tonと等価な情報(カウント回数)を得る。ちなみに、所定の固定値である周期T(=ton+toff)は、周期Tを基準時間としたPWM信号発生器21が内蔵する発振器の周波数fとして置き換えが可能である。すなわち、周期Tの間に100回振幅させれば、100(Hz)となる。ここで、発振器7aの周波数は、PWM信号発生器21が内蔵する発振器の周波数fよりも大きくなければならない(周期Tよりも短くなければならない)。少なくとも、周波数で10倍以上、好ましくは100倍程度である。周波数fに比べ周波数が高くなるほど高精度のオン時間tonの検出が可能になるからである。ただ、これは本質的なことではない。スイッチング素子SW1のオン時間tonを計測することができればよいので、原理的にはカウンタでオン時間計測装置7を構成することも可能である。
演算装置8は燃料電池2の出力電圧Vin(電圧変換装置4の入力電圧でもあるのでこのように表記する)、電圧変換装置4の出力電圧Vout及びオン時間計測装置7が計測するスイッチング素子SW1のオン時間tonに基づき燃料電池2の出力電流IfLを求める。この出力電流IfLはインダクタCに供給されるインダクタ電流Iとほぼ等しい。すなわち、出力電流IfLはインダクタ電流Iと実効的に等価であるとして取扱うことができる。そこで、燃料電池2の出力電流IfLの代わりにインダクタ電流Iを用いる。このインダクタ電流Iは次式(1)で表すことができる。
ただし、Ioutは電圧変換装置4の出力電流、tonはスイッチング素子SW1のオン時間、toffはスイッチング素子SW1のオフ時間である。
一方、電圧変換装置4の出力電流Ioutは次式(2)で表すことができる。
ただし、Vinは燃料電池2の出力電圧(電圧変換装置4の入力電圧)、Voutは電圧変換装置4の出力電圧、fはスイッチングパルスS1の周波数、LはインダクタCのインダクタンスである。
式(2)中、インダクタンスL及び周波数fは既知である。したがって、出力電圧Vin、出力電圧Vout及びオン時間tonを実測すれば出力電流Ioutを求めることができ、この出力電流Ioutが求まれば式(1)中の(ton+toff)はスイッチングパルスS1の周期Tとして既知であるので、出力電圧Vin、出力電圧Vout及びオン時間tonを実測することにより燃料の消費量と比例関係にあるインダクタ電流Iを検出することができる。ここで、出力電圧Vin、出力電圧Vout及びオン時間tonは電流を消費することなく実測可能であるため、電流を消費することなくインダクタ電流Iを検出することができる。
なお、式(1)は理論式であるので、インダクタ電流Iの実測のデータに基づき予め補正テーブルを作成しておき、この補正テーブルによりインダクタ電流Iを補正してやればより高精度の検出が可能となる。
図5は、本実施例に係る燃料電池装置におけるスイッチングパルスS1とインダクタ電流Iとを対応させて示す波形図である。同図に示すように、インダクタ電流Iは負荷3の変動により、通常スイッチングパルスS1のオン期間で変動する。そこで、本実施例ではスイッチングパルスS1のオン期間の立上がり時点における出力電圧Vin、Voutと、立下がり時点における出力電圧Vin、Voutとを検出している。
したがって、演算装置8では、オン期間の立上がり時点と立下がり時点における出力電圧Vin、Voutと当該周期T内におけるオン時間tonに基づきインダクタ電流Iを検出している。このようにして検出されるインダクタ電流Iは当該オン期間の平均電流となる。したがって、この場合、より正確な燃料残量の演算に資することができる。
記憶装置9は、予め求めておいた燃料供給装置1の燃料が有する電気量を初期値として記憶している。
ここで、燃料電池2の燃料として水素を用いた場合、燃料電池2の発電時の反応によって水素1モルから得られる電子は、
→2H+2e
より、2モルである。電子2モルの電気量は、ファラデー定数Fにモル数nを乗ずることによって得られる。ここでの電気量(水素1モルの電気量)は、n=2であるので、
電気量Q[C]=F×n=9.6485×104[C/mol]×2[mol]=19.297104[C](水素1モルあたりの電気量)となる。
したがって、燃料供給装置1が有する燃料が有する水素のモル数nH2を求め、前式の右辺に水素のモル数を乗じることによって、燃料が有する電気量Qfuelを求めることができる。
すなわち、電気量Qfuel[C]=F×n×nH2となる。
かかる理論値である電気量Qfuel[C]を表す情報を記憶装置9に初期値として記憶させておく。
ここで、燃料の消費量とインダクタ電流Iとの関係を示す。電流値I[A]とその電流が流れた時間t[s]との積は、電気量Q[C](=[A・s])である。したがって、燃料電池2から出力された電気量Qfcは、インダクタ電流ILとこれを出力している時間tとの積から求められる。
式(1)及び式(2)から得られたインダクタ電流ILは、便宜的にオン時間ton、周期T(ton+toff)及び周波数fを、発振器7aの周波数を基準とした値に変換して演算装置8で演算を行っているので、電気量Qfcを算出するには、t[s]も発振器7aの周波数を基準とした値tf(tonのカウント数)に変換して計算しなければならない。
すなわち、Qfc=IL×tfとなる。
ただ、これは理論値であるので、実際の消費電気量Qfc’は、計算によって得られた電気量Qfcに適切な係数αを乗じて変換するのが望ましい。
すなわち、Qfc’=Qfc×αとなる。
したがって、燃料供給装置1に貯留されている燃料の初期の電気量Qfuelから消費電気量Qfc’を減ずることによって、残量燃料の電気量Qrも求めることが可能である。Qr=Qfuel−Qfc’の関係が成立しているからである。
かかる一連の演算は演算装置8で行う。ここで、残量燃料は、記憶装置9から供給される演算前の燃料の残量(初期状態では初期値)を表す残量信号S4に基づきQr=Qfuel−Qfc’の演算を行うことにより求める。所定の演算の結果求めた残量信号S5が表す残量は新たに記憶装置9に記憶される。ここで、記憶装置9は、燃料の残量を燃料から取り出しうる電気量に換算してその値を記憶している。
燃料残量表示器10は記憶装置9から送出される燃料の残量を表す残量信号S5に基づき燃料供給装置1の燃料残量を可視化して表示する。
<第2の実施例>
図6は、図1に示す電圧変換装置4を降圧式のスイッチングレギュレータで構成した場合の実施例に係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。同図に示すように、本実施例に係る電圧変換装置4では、入力端子4aを介して供給される燃料電池2の出力電流をスイッチング素子SW2をオン・オフさせることで、矩形波を形成し、インダクタCとコンデンサC2からなるLCフィルタで平滑化して出力する。このとき、スイッチング素子SW2のオン・オフを制御するPWM制御系は、図2に示す昇圧式のものと変るところはない。したがって、図6中、図2と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
かかる降圧式のスイッチングレギュレータでは、その入力電圧Vinと出力電圧Voutとの間に、Vout=Vin×ton/(ton+toff)の関係がある。すなわち、デューティ比の分だけ入力電圧Vinが降圧される。
また、式(1)に対応する式は、次式(3)として与えられる。
すなわち、この場合も図2に示す昇圧式の場合と同様に、出力電圧Vin、出力電圧Vout及びオン時間tonを実測することにより燃料の消費量と比例関係にあるインダクタ電流Iを検出することができる。
この結果、燃料残量検出装置6で昇圧式と同様の演算を行うことにより所望の燃料残量を検出することができる。
<第2の実施の形態>
図7は、本発明の第2の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。同図に示すように、本形態におけるオン時間計測装置7の発振器7aは、前記スイッチング素子をオン・オフするスイッチングパルスと同期して所定の処理を行うようにしてある。電圧変換装置4が、例えば図2乃至図6に示すスイッチングレギュレータの場合は、PWM信号発生器21が内蔵している発振器(図示せず)と発振器7aの同期をとるように構成してある。その他の構成に関しては、図1に示す第1の実施の形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
本形態によれば、オン時間計測装置7による計測結果をさらに高精度のものにすることができる。
<第3の実施の形態>
図8は、本発明の第3の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。同図に示すように、本形態における記憶装置9は燃料電池2に燃料を供給する燃料供給装置1に内蔵させてある。その他の構成に関しては、図1に示す第1の実施の形態と同様であるので、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
本形態によれば、燃料の残量データを燃料供給装置1に持たせることができる。このため、燃料供給装置1を途中で当該燃料電池装置から取り外した場合でも燃料の残量情報は適正に記憶・保持される。すなわち、燃料供給装置1内の実際の燃料残量と、その残量情報とを一対一に対応づけて管理することができる。
本発明は燃料電池装置を製造・販売する産業分野で有効に利用することができる。
本発明の第1の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。 図1の電圧変換装置を昇圧式のスイッチングレギュレータで構成した場合の第1の実施例に係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。 図2に示す燃料電池装置におけるスイッチング信号の形状を示す波形図である。 図2に示す燃料電池装置におけるスイッチング信号とこのスイッチング信号のオン時間を検出するカウントパルスとを対応させて示す波形図である。 図2に示す燃料電池装置におけるスイッチング信号とインダクタ電流(燃料電池の出力電流と等価)とを対応させて示す波形図である。 図1の電圧変換装置を降圧式のスイッチングレギュレータで構成した場合の第2の実施例に係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。 本発明の第2の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。 本発明の第3の実施の形態の係る燃料残量検出装置を有する燃料電池装置を示すブロック線図である。 燃料電池の出力電圧の出力電流依存性に関する出力プロファイルを示す特性図である。
符号の説明
1 燃料供給装置
2 燃料電池
3 負荷
4 電圧変換装置
6 燃料残量検出装置
7 オン時間計測装置
7a 発振器
7b カウンタ
8 演算装置
9 記憶装置
10 燃料残量表示器
C インダクタ
インダクタ電流
out 出力電流
S1 スイッチングパルス
S2 カウントパルス
S4 残量信号
S5 残量信号
SW1 スイッチング素子
SW2 スイッチング素子
ton オン時間
Vin 出力電圧
Vout 出力電圧
Vref 設定電圧

Claims (8)

  1. 燃料電池と、スイッチング素子のオン・オフ制御により前記燃料電池を電源として負荷に印加する出力電圧を一定に制御する電圧変換装置とを有する燃料電池装置における燃料残量検出方法であって、
    前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき前記燃料電池の出力電流を求め、さらに前記出力電流と前記スイッチング素子のオン時間とに基づき前記出力電流の供給により消費した電気量を求め、次に前記燃料が有する電気量と消費した前記電気量に基づき燃料の残量を検出することを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出方法。
  2. 燃料電池と、スイッチング素子のオン・オフ制御により前記燃料電池を電源として負荷に印加する出力電圧を一定に制御する電圧変換装置とを有する燃料電池装置における燃料残量検出装置であって、
    前記スイッチング素子のオン時間を計測するオン時間計測手段と、
    前記燃料が有する電気量を記憶している記憶手段と、
    前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記オン時間計測手段が計測するスイッチング素子のオン時間に基づき前記燃料電池の出力電流を求め、さらに前記出力電流と前記スイッチング素子のオン時間とに基づき前記出力電流の供給により消費した電気量を求め、次に前記記憶手段が記憶している電気量と消費した前記電気量に基づき燃料の残量を検出する演算手段とを有することを特徴とする燃料残量検出装置。
  3. 請求項2に記載の燃料残量検出装置において、
    前記記憶手段は、予め求めておいた前記燃料が有する電気量を初期値として記憶しており、
    前記演算装置は、検出した前記燃料の残量に基づき前記記憶手段の記憶内容を逐次書き換えるように構成したことを特徴とする燃料残量検出装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の燃料残量検出装置において、
    前記オン時間計測手段は、一定周期のカウントパルスを送出する発振器と、
    前記スイッチング素子をオン・オフするスイッチングパルスが表す前記スイッチング素子のオン期間を前記カウントパルスによりカウントして前記オン時間を計測するカウント手段とを有することを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置。
  5. 請求項2乃至請求項4の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
    前記オン時間計測手段は、前記スイッチング素子をオン・オフするスイッチングパルスと同期して所定の処理を行うようにしたものであることを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
    前記記憶手段は前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給装置に内蔵させたことを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置。
  7. 請求項2乃至請求項6の何れか一つに記載の燃料残量検出装置において、
    前記燃料電池の出力電流は、前記スイッチングパルスのオン期間の立上がり時点における前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき求めた前記出力電流と、立下がり時点における前記燃料電池の出力電圧、前記電圧変換装置の出力電圧及び前記スイッチング素子のオン時間に基づき求めた前記出力電流とに基づき、両者の平均を採ることにより前記オン期間で平均した平均電流であることを特徴とする燃料電池装置における燃料残量検出装置。
  8. 前記燃料電池と、前記電圧変換装置とを有する燃料電池装置において、
    上記請求項2乃至請求項7の何れか一つに記載する燃料残量検出装置を有することを特徴とする燃料電池装置。
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