JP5039298B2 - 積層鉄心及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、他の従来技術として図4に示すように、各分割積層鉄心50はその一端側にアリ溝52を、他端側にアリ溝52に係合する突起部53を形成し、これらのアリ溝52と突起部53とを連結部として、分割積層鉄心50同士を連結して積層鉄心54を形成することも行われている。なお、55はかしめ部を示す。
更には、特許文献1の技術の場合、各積層分割鉄心が連結部を介して回動可能に繋がっているが、完成品となった積層鉄心においても、一部には連結部がないので、組立てた状態で各積層分割鉄心が開かないようにバンド等で保持する必要があった。更には、特許文献1の技術においては、凹部と凸部の形状に制約があり、金型装置の設計が難しいという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、積層分割鉄心同士の嵌合連結が容易で、かつ形状精度がよく、更には、円周方向の連結強度が強い積層鉄心及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記積層分割鉄心の両側には、それぞれ隣り合う前記積層分割鉄心に実質的に密着して連結する凸部と凹部を共に有する噛合連結部が設けられ、かつ前記凸部及び凹部は先部及び基部を除く側辺が平行となって、しかも、2個を除く前記積層分割鉄心は同一形状で、かつ、該2個を除く積層分割鉄心の前記噛合連結部の噛合方向が、連結されて環状となった前記積層分割鉄心の形成する円の接線に対して10〜90度の範囲にあり、更に前記除かれた2個の積層分割鉄心(A、B)の両側に形成された噛合連結部はそれぞれ左右対称となって、前記除かれた2個のうち1個の積層分割鉄心(B)は両側に形成された前記噛合連結部の噛合方向が同一となって、該1個の積層分割鉄心(B)の両側の噛合連結部を隣り合う前記積層分割鉄心の噛合連結部に半径方向内側から同時噛合させている
前記噛合連結部はそれぞれ隣り合う該積層分割鉄心を実質的に密着して連結する凸部と凹部とを有し、前記凸部及び凹部は先部及び基部を除く側辺が平行となって、しかも、最後に噛合する積層分割鉄心を除く前記積層分割鉄心の前記噛合連結部の噛合方向が、連結されて環状となった前記積層分割鉄心の形成する円の接線に対して10〜90度となって、前記最後に噛合する積層分割鉄心の両側に形成された前記噛合連結部の噛合方向は平行となって、前記最後の積層分割鉄心を除く個々の前記積層分割鉄心を前記噛合方向から噛合させて順次片側から前記積層分割鉄心を連結し、前記最後の積層分割鉄心は、その両側の噛合連結部を隣り合う前記積層分割鉄心の噛合連結部に半径方向内側から同時噛合させる。
そして、各積層分割鉄心は円弧状となっているので、プレス加工時の板取りが有効に行え、より磁性鉄板の利用率が増加する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の一例である回転子積層鉄心の平面図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る積層鉄心の一例である回転子積層鉄心の平面図、図3は本発明の第3の実施の形態に係る積層鉄心の一例である回転子積層鉄心の平面図である。
なお、凹部18、19と凸部20、21の平均幅Dは同一となって、例えば、噛合連結部16、17の半径方向幅Wの例えば1/6〜1/2程度となっている。この平均幅Dが小さいと噛合連結部16、17の強度が下がるので好ましくない。
この後、各積層分割鉄心11を噛合連結部16、17を介して環状にする連結する。この場合、最後に組立てる積層分割鉄心11を除いて、新たに接合しようとする積層分割鉄心11は半径方向外側、又は半径方向内側から入れ込む。
一旦組立てた回転子積層鉄心10は、各積層分割鉄心11の噛合方向E1の角度が異なるので、積層分割鉄心11が半径方向外側又は内側に抜けることはなく、一旦組立てると分解不可能な回転子積層鉄心10となる。
図2に示すように、本発明の第2の実施の形態である回転子積層鉄心25は、複数(この実施の形態では10)の同一形状の積層分割鉄心26を円周状に並べて結合されている。この積層分割鉄心26は磁性金属板をプレス加工によって打ち抜き形成された分割鉄心片27を図示しないかしめ部を介してかしめ積層したものである。各積層分割鉄心26には棒状の永久磁石の挿入孔13を有し、この挿入孔13には、半径方向外側に向いて隣り合う磁極が異極となるように棒状の永久磁石14、15がそれぞれ挿入されている。
この後、各積層分割鉄心26を噛合連結部28、29を介して連結する。この場合、最後に組立てる積層分割鉄心26を除いて、新たに接合しようとする積層分割鉄心26は噛合方向E2から組み込む。
一旦組立てた回転子積層鉄心25は、各積層分割鉄心26の噛合方向E2の角度が異なるので、積層分割鉄心26が半径方向外側又は内側に抜けることはなく、一旦組立てると分解不可能な回転子積層鉄心25となる。
なお、この実施の形態においては、積層分割鉄心36を半径方向内側から他の積層分割鉄心26、37に噛合させている。
また、前記実施の形態においては、積層分割鉄心の数は10であったが、これよりも少ない場合又は多い場合であっても本発明は適用される。
Claims (3)
- 複数の分割鉄心片をかしめ積層した積層分割鉄心が環状に連結され、回転子として用いる積層鉄心において、
前記積層分割鉄心の両側には、それぞれ隣り合う前記積層分割鉄心に実質的に密着して連結する凸部と凹部を共に有する噛合連結部が設けられ、かつ前記凸部及び凹部は先部及び基部を除く側辺が平行となって、しかも、2個を除く前記積層分割鉄心は同一形状で、かつ、該2個を除く積層分割鉄心の前記噛合連結部の噛合方向が、連結されて環状となった前記積層分割鉄心の形成する円の接線に対して10〜90度の範囲にあり、更に前記除かれた2個の積層分割鉄心(A、B)の両側に形成された噛合連結部はそれぞれ左右対称となって、前記除かれた2個のうち1個の積層分割鉄心(B)は両側に形成された前記噛合連結部の噛合方向が同一となって、該1個の積層分割鉄心(B)の両側の噛合連結部を隣り合う前記積層分割鉄心の噛合連結部に半径方向内側から同時噛合させていることを特徴とする積層鉄心。 - 請求項1記載の積層鉄心において、前記各積層分割鉄心の半径方向外側に磁石挿入孔を有していることを特徴とする積層鉄心。
- 金属板から分割鉄心片を打抜き形成し、前記分割鉄心片をかしめ積層して積層分割鉄心を形成し、前記積層分割鉄心をその両側に予め形成された噛合連結部を介して環状に連結して、回転子として用いる積層鉄心を製造する方法であって、
前記噛合連結部はそれぞれ隣り合う該積層分割鉄心を実質的に密着して連結する凸部と凹部とを有し、前記凸部及び凹部は先部及び基部を除く側辺が平行となって、しかも、最後に噛合する積層分割鉄心を除く前記積層分割鉄心の前記噛合連結部の噛合方向が、連結されて環状となった前記積層分割鉄心の形成する円の接線に対して10〜90度となって、前記最後に噛合する積層分割鉄心の両側に形成された前記噛合連結部の噛合方向は平行となって、前記最後の積層分割鉄心を除く個々の前記積層分割鉄心を前記噛合方向から噛合させて順次片側から前記積層分割鉄心を連結し、前記最後の積層分割鉄心は、その両側の噛合連結部を隣り合う前記積層分割鉄心の噛合連結部に半径方向内側から同時噛合させることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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