JP5038948B2 - 遮音床構造 - Google Patents
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また、例えば戸建て住宅等で、床厚さを増加させるような方法を採用すると、床に対する柱、梁、壁等の構造部材同士の固定強度を必要以上に高めたり、構造部材そのものの剛性も高めたりしなければならないため、これに伴う作業手間の増加やコストの増加等の問題が生じる場合があった。
前記床下地部1と床板2との間には、前記複数の床梁1a,1bの長さ方向に沿って所定の間隔をあけて取り付けられるとともに、前記床板2を支持する床板支持部材が複数設けられており、
この床板支持部材は、前記壁4に沿うようにして前記床下地部1の上部に敷設される床板2の壁側端部を保持する端部用部材Aと、隣り合う床板2,2の隣り合う端部の双方を保持する中間用部材Bとで構成されており、
これら端部用部材Aおよび中間用部材Bは、前記床梁1a,1bに固定されるとともに、この床梁1a,1bの垂直面に沿う第1垂直板部11A,11Bを有する固定部10A,10Bと、この固定部10A,10Bの上方に所定の間隔をおいて前記床板2の端部を保持するとともに、前記固定部10A,10Bの第1垂直板部11A,11Bに対向する第2垂直板部21A,21Bを有する保持部20A,20Bと、これら第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21B間に設けられる振動減衰手段30A,30Bとをそれぞれ備えていることを特徴とする。
また、前記第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21B間に、前記振動減衰手段30A,30Bがそれぞれ設けられているので、これら第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21Bは、互いに面方向にずれることとなり、前記振動減衰手段30A,30Bは剪断方向に機能することとなる。すなわち、前記床板2に発生した振動は、前記保持部20A,20Bから、前記振動減衰手段30A,30Bを介して、前記固定部10A,10Bおよび前記床梁1a,1bまでの経路を辿って伝達しようとするので、例えば従来のようにフローリング材の裏面に弾性シートを貼り付ける方法等のように、床板に生じた振動が一直線に下方へと伝わる場合に比して、振動が伝わりにくくなる。さらに、床板2に発生した振動が前記床梁1a,1bへと伝達されようとする過程において前記振動減衰手段30A,30Bが設けられ、この振動減衰手段30A,30Bによって減衰されることとなるので、前記床板2に発生した振動は、前記床梁1a,1bに対してほとんど達しないこととなる。したがって、建物の上階から下階へと伝達される振動を低減することができるので、建物の上階から下階への床の衝撃音を確実に低減することが可能となる。
また、このように前記床板2に発生した振動を、前記振動減衰手段30A,30Bによって減衰できるので、例えば従来のような裏面に弾性シート等が貼り付けられたフローリング材等を用いる必要がない。したがって、従来とは異なり、フローリング材の裏面に貼り付けられる弾性シートの弾性の度合いによって、床の浮き沈みが大きくなってしまうこともないので、従来に比して安定した歩行感を得ることができる。
さらに、前記床板支持部材は、前記固定部10A,10Bと、前記保持部20A,20Bとがぶつからない程度の隙間をあけただけで構成され、前記床板2に発生した振動は、前記振動減衰手段30A,30Bによって減衰されるので、従来のように床厚さを増加させ重量増と剛性増を行うことによって床の振動を減衰させる必要が無くなり、下階または上階の天井高が低くなることを防ぐことができる。
前記端部用部材Aの保持部20Aは、前記第2垂直板部21Aと、この第2垂直板部21Aの上端部から前記壁4に向かって突出する水平板部22Aと、この水平板部22Aの突端から前記壁4に沿って上方に突出する壁際板部23Aと、この壁際板部23Aの上端部から前記水平板部22Aと平行する方向に突出する突出片24Aとを備えており、
前記壁4に沿って敷設される床板2は、この床板2の壁側端部を、前記水平板部22Aと、前記壁際板部23Aと、前記突出片24Aとの間に差し込むようにして、前記床下地部1の上部に敷設されていることを特徴とする。
前記端部用部材Aの固定部10Aは、前記第1垂直板部11Aと、この第1垂直板部11Aの上端部から前記床梁1aの上面に沿って突出するとともに、前記保持部20Aの水平板部22Aと対向する水平板部12Aとを備えており、
この固定部10Aの水平板部12Aには、前記固定部10Aを前記床梁1aに固定する止着材5を挿通させるための第1挿通孔12Aaが形成されており、この第1挿通孔12Aaは、前記止着材5の頭部5aよりも小径に設定されており、
前記保持部20Aの水平板部22Aには、前記第1挿通孔12Aaと対向するとともに、前記止着材5の頭部5aよりも大径な第2挿通孔22Aaが形成されており、
前記端部用部材Aの保持部20Aによって保持される前記床板2の壁側端部には、前記保持部20Aの水平板部22Aに形成された第2挿通孔22Aaと対向するとともに、前記止着材5の頭部5aよりも大径な第3挿通孔2aが形成されており、
前記固定部10Aは、前記止着材5を、前記第2および第3挿通孔22Aa,2aを通過させるとともに、前記第1挿通孔12Aaに挿通させるようにして前記床梁1aにねじ込むことによって、前記床梁1aに固定されていることを特徴とする。
前記中間用部材Bの保持部20Bは、前記第2垂直板部21Bと、この第2垂直板部21Bの上端部から前記隣り合う床板2,2の双方の上面に沿って突出する一方および他方の突出片22B,22Bと、前記第2垂直板部21Bの中央部付近から前記隣り合う床板2,2の双方の下面に沿って突出する一方および他方の支持片23B,23Bとを備えており、
前記隣り合う床板2,2は、これら隣り合う床板2,2の隣り合う端部を、前記一方および他方の突出片22B,22Bと、前記一方および他方の支持片23B,23Bとの間にそれぞれ差し込むようにして、前記床下地部1の上部に敷設されていることを特徴とする。
前記床下地部1は、建築用床パネルによって構成されており、
この建築用床パネルは、床梁1aとなる框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体内に、床梁1bとなる補強桟材を所定の間隔をあけて複数並設するとともに、前記枠体および補強桟材の下面に面材1cを取り付けることによって形成されていることを特徴とする。
また、この建築用床パネルは、床梁1aとなる框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体内に、床梁1bとなる補強桟材を所定の間隔をあけて複数並設するとともに、前記枠体および補強桟材の下面に面材1cを取り付けることによって形成されているので、この面材1cと前記床板2との間に隙間を形成することができる。これによって、この隙間を、例えば配線や配管のためのスペースとして利用することができるので、使い勝手が良い。
前記面材1c上に、吸音材6が敷設されていることを特徴とする。
また、第1垂直板部および第2垂直板部間に、振動減衰手段がそれぞれ設けられているので、これら第1垂直板部および第2垂直板部は、互いに面方向にずれることとなり、振動減衰手段は剪断方向に機能することとなる。すなわち、床板に発生した振動は、保持部から、振動減衰手段を介して、固定部および床梁までの経路を辿って伝達しようとするので、例えば従来のようにフローリング材の裏面に弾性シートを貼り付ける方法等のように、床板に生じた振動が一直線に下方へと伝わる場合に比して、振動が伝わりにくくなる。さらに、床板に発生した振動が床梁へと伝達されようとする過程において振動減衰手段が設けられ、この振動減衰手段によって減衰されることとなるので、床板に発生した振動は、床梁に対してほとんど達しないこととなる。したがって、建物の上階から下階へと伝達される振動を低減することができるので、建物の上階から下階への床の衝撃音を確実に低減することが可能となる。
また、このように床板に発生した振動を、振動減衰手段によって減衰できるので、例えば従来のような裏面に弾性シート等が貼り付けられたフローリング材等を用いる必要がない。したがって、従来とは異なり、フローリング材の裏面に貼り付けられる弾性シートの弾性の度合いによって、床の浮き沈みが大きくなってしまうこともないので、従来に比して安定した歩行感を得ることができる。
また、保持部は、固定部の上方に所定の間隔をおいて床板の端部を保持するので、これら固定部および保持部間には隙間が形成されることとなる。これによって、床板に発生した振動が保持部に伝達されて、この保持部が上下方向に動いた場合でも、固定部と、保持部とがぶつかり合うことを防ぐことができるので、床板に発生した振動を、保持部から振動減衰手段へと確実に伝達することができ、振動減衰手段による振動減衰機能を確実に働かせることができる。
さらに、床板支持部材は、固定部と、保持部とがぶつからない程度の隙間をあけただけで構成され、床板に発生した振動は、振動減衰手段によって減衰されるので、従来のように床厚さを増加させ重量増と剛性増を行うことによって床の振動を減衰させる必要が無くなり、下階または上階の天井高が低くなることを防ぐことができる。
この建築用床パネルは、前記床梁1aとなる框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体内に、前記床梁1bとなる補強桟材を所定の間隔をあけて複数並設するとともに、前記枠体および補強桟材の下面に面材1cを取り付けることによって形成されている。
また、前記面材1cは、前記枠体および補強桟材の下面に取り付けられているので、この面材1cを、前記床下地部1の下方に設けられる建物の下階の天井として用いることができる。
また、この建築用床パネルは、前記床梁1aとなる框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体内に、前記床梁1bとなる補強桟材を所定の間隔をあけて複数並設するとともに、前記枠体および補強桟材の下面に面材1cを取り付けることによって形成されているので、この面材1cと前記床板2との間に隙間を形成することができる。これによって、この隙間を、例えば配線や配管のためのスペースとして利用することができるので、使い勝手が良い。
また、前記フローリング材3を、前記壁4から若干離間させる場合は、これらフローリング材3および壁4間に形成される隙間を、前記幅木4aによって遮蔽する。
また、本実施の形態の振動減衰手段30A,30Bとしては、高減衰ゴムが用いられており、前記第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21Bに対して強固に固定されている。なお、このような高減衰ゴムに限らず、例えばバネとダンパからなる制振部材、ゴム、オイルダンパー、粘弾性材料などが好適使用され、更には摩擦で振動を減衰させるもの等を用いるようにしてもよい。
なお、本実施の形態において前記壁際板部23Aは、前記保持部20Aに対して2つ備えられており、前記水平板部22Aの突端の両端部から二股に分かれるようにして設けられている。また、前記壁際板部23Aの上端部に設けられる前記突出片24Aも、前記保持部20Aに対して2つ備えられている。
また、前記突出片24Aには、この突出片24Aを貫通するビス孔24Aaが形成されており、前記保持部20Aによって前記床板2の壁側端部を保持した後に、ビスをねじ込んで、前記固定部10Aと前記床板2とを連結するようにしてもよい。
これにより、この床板2の壁側端部を前記壁4に近づけた状態で前記床下地部1の上部に敷設することができるので、前記壁4に沿って敷設される床板2だけでなく、前記床下地部1の上部に敷設される前記床板2を、前記床下地部1上に確実に納めることができるようになっている。
また、この欠込部は、前記水平板部22Aの突端の両端部から二股に分かれるようにして設けられた壁際板部23A,23Aの上端部から前記水平板部22Aと平行する方向に突出してなる突出部24A,24Aの位置や形状に合わせて、前記床板2に欠き込みされてなる。
さらに、この固定部10Aの水平板部12Aには、図3に示すように、前記止着材5を挿通させるための第1挿通孔12Aaが形成されており、この第1挿通孔12Aaは、前記止着材5の頭部5aよりも小径に設定されている。
なお、前記端部用部材Aの保持部20Aによって保持される前記床板2の壁側端部には、前記保持部20Aの水平板部22Aに形成された第2挿通孔22Aaと対向するとともに、前記止着材5の頭部5aよりも大径な第3挿通孔2aが形成されている。
これによって、前記端部用部材Aを前記床梁1aに固定する際は、前記保持部20Aによって前記床板2の壁側端部を保持したまま、前記固定部10Aを前記床梁1aに載せることができるとともに、前記床板2の上から前記止着材5を差し込んで、この止着材5によって前記固定部10Aを固定することができるので、前記床板2の取り付けや取り外しが容易となる。
すなわち、前記壁4に沿って敷設される床板2の壁側端部とは反対の端部を、前記中間用部材Bの保持部20Bに保持させながら、この床板2の壁側端部を前記床梁1aに載せるようにして前記床下地部1の上部に敷設できることとなる。これによって、前記壁4に沿って敷設される床板2を取り付ける工程や、この床板2を取り外す工程を、前記床板2全体の取付作業または取り外し作業の端緒とすることができるので、前記床下地部1の上部に敷設される床板2全体の取付作業または取り外し作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、前記突出片22B,22Bには、この突出片22B,22Bを貫通するビス孔が形成されており、前記保持部20Bによって前記床板2の端部を保持した後に、ビスをねじ込んで、前記固定部10Bと前記床板2とを連結するようにしてもよい。
さらに、前記一方および他方の支持片23B,23Bは、前記第2垂直板部21Bの中央部付近を、上端部を残した状態で切除して金属片を形成し、この金属片を更に分割するとともに、分割した金属片を前記隣り合う床板2,2の双方の下面に沿って突出する方向にそれぞれ折曲形成することによって、前記第2垂直板部21Bの中央部付近に設けられている。
これにより、これら突出片22B,22Bおよび支持片23B,23Bによって、前記隣り合う床板2,2の隣り合う端部を確実に保持することができ、これら隣り合う床板2,2を前記床下地部1上に確実に納めることができるようになっている。
また、この欠込部は、前記第2垂直板部21Bの上端部の両端部に二股に分かれるようにして設けられた一対の金属片を、それぞれ更に分割するとともに、分割した金属片をそれぞれ折曲形成してなる突出部22B,22Bの位置や形状に合わせて、前記床板2に欠き込みされてなる。
そして、本実施の形態の固定部10Bは、前記止着材5を、前記第1挿通孔12Baに挿通させるようにして前記床梁1bにねじ込むことによって、前記床梁1bに固定されているものとする。この時、前記保持部20Bによって保持される前記隣り合う床板2,2のうち、少なくとも前記水平板部12Bの上方に設けられる床板2は、前記中間用部材Bが前記床梁1bに固定された後に、前記保持部20Bによって保持されるようにして前記床下地部1の上部に敷設されることとなる。
したがって、前記固定部10Bは、前記止着材5を、前記第2挿通孔2bを通過させるとともに、前記第1挿通孔12Baに挿通させるようにして前記床梁1bにねじ込むことによって、前記床梁1bに固定されることとなる。
これによって、前記中間用部材Bを前記床梁1bに固定する際は、前記保持部20Bによって前記床板2の端部を保持したまま、前記固定部10Bを前記床梁1bに載せることができるとともに、前記床板2の上から前記止着材5を差し込んで、この止着材5によって前記固定部10Bを固定することができるので、前記床板2の取り付けや取り外しが容易となり、好ましい。
これによって、前記床板2に発生した振動が前記保持部20A,20Bに伝達されて、この保持部20A,20Bが上下方向に動いた場合でも、前記固定部10A,10Bと、前記保持部20A,20Bとがぶつかり合うことを防ぐことができる。
また、図示はしないが、これら第2垂直板部21A,21Bに対向する第1垂直板部11A,11Bにも、前記止着材を挿通させるための挿通孔が形成されている。
これら第2垂直板部21A,21Bの挿通孔21Aa,21Baおよび第1垂直板部11A,11Bの挿通孔には、前記止着材を挿通させてもよいし、挿通させなくてもよく、適宜選択できるものとする。
なお、この場合は、前記床梁1a,1bにねじ込まれた止着材によって、前記床板2に発生する振動を受けることによって前記保持部20A,20Bが上下方向に動作することを若干抑制する場合があるが、前記止着材を前記床梁1a,1bにねじ込んでも、前記床板2に振動が発生すれば、この振動を前記保持部20A,20Bによって受けることとなるので、これら保持部20A,20Bも、振動による前記止着材の軸部の撓みを利用して上下方向に動作することとなる。したがって、前記振動減衰手段30A,30Bによって前記床板2の振動を確実に減衰できるようになっている。
すなわち、少なくとも前記第2垂直板部21A,21Bの挿通孔21Aa,21Baを、前記止着材の軸部よりも大径にすることによって、振動を受けた際の前記保持部20A,20Bの上下方向の動作を大きくすることができるので、前記振動減衰手段30A,30Bの振動減衰機能を効果的に働かせることができる。また、少なくとも前記第2垂直板部21A,21Bの挿通孔21Aa,21Baを、前記止着材の頭部よりも小径にすることによって、前記第2垂直板部21A,21Bが、前記第1垂直板11A,11Bに対して引き剥がし方向に離間することを確実に防ぐことができる。
すなわち、前記第2垂直板部21A,21Bの挿通孔21Aa,21Baを、前記止着材の頭部よりも大径にすることによって、前記止着材を、前記第2垂直板部21A,21Bを通過させて前記床梁1,1にねじ込むことができるので、前記第2垂直板部21A,21Bが、前記止着材によって干渉されないこととなる。したがって、前記保持部20A,20Bの上下方向の動作を前記止着材によって抑制されにくくなるので、前記振動減衰手段30A,30Bの振動減衰性能が高い状態を維持しつつ、前記固定部10A,10Bを前記床梁1a,1bに強固に固定することができる。
この時、これら保持部20A,20Bは、上下方向に動作して、前記第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21Bは、互いに面方向にずれることとなる。
そして、このように前記振動減衰手段30A,30Bに伝達された振動は、これら振動減衰手段30A,30Bによって減衰されることとなる。
また、このように振動を減衰することによって前記保持部20A,20Bの上下方向の動作も抑制されることとなる。
また、前記第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21B間に、前記振動減衰手段30A,30Bがそれぞれ設けられているので、これら第1垂直板部11A,11Bおよび第2垂直板部21A,21Bは、互いに面方向にずれることとなり、前記振動減衰手段30A,30Bは剪断方向に機能することとなる。すなわち、前記床板2に発生した振動は、前記保持部20A,20Bから、前記振動減衰手段30A,30Bを介して、前記固定部10A,10Bおよび前記床梁1a,1bまでの経路を辿って伝達しようとするので、例えば従来のようにフローリング材の裏面に弾性シートを貼り付ける方法等のように、床板に生じた振動が一直線に下方へと伝わる場合に比して、振動が伝わりにくくなる。さらに、床板2に発生した振動が前記床梁1a,1bへと伝達されようとする過程において前記振動減衰手段30A,30Bが設けられ、この振動減衰手段30A,30Bによって減衰されることとなるので、前記床板2に発生した振動は、前記床梁1a,1bに対してほとんど達しないこととなる。したがって、建物の上階から下階へと伝達される振動を低減することができるので、建物の上階から下階への床の衝撃音を確実に低減することが可能となる。
また、このように前記床板2に発生した振動を、前記振動減衰手段30A,30Bによって減衰できるので、例えば従来のような裏面に弾性シート等が貼り付けられたフローリング材等を用いる必要がない。したがって、従来とは異なり、フローリング材の裏面に貼り付けられる弾性シートの弾性の度合いによって、床の浮き沈みが大きくなってしまうこともないので、従来に比して安定した歩行感を得ることができる。
さらに、前記床板支持部材は、前記固定部10A,10Bと、前記保持部20A,20Bとがぶつからない程度の隙間をあけただけで構成され、前記床板2に発生した振動は、前記振動減衰手段30A,30Bによって減衰されるので、従来のように床厚さを増加させ重量増と剛性増を行うことによって床の振動を減衰させる必要が無くなり、下階または上階の天井高が低くなることを防ぐことができる。
2 床板
A 端部用部材
B 中間用部材
10A 固定部
10B 固定部
11A 第1垂直板部
11B 第1垂直板部
20A 保持部
20B 保持部
21A 第2垂直板部
21B 第2垂直板部
30A 振動減衰手段
30B 振動減衰手段
Claims (6)
- 対向する壁間に架設されるとともに、複数の床梁を有する床下地部の上部に、上面にフローリング材が敷設される床板が敷設されており、
前記床下地部と床板との間には、前記複数の床梁の長さ方向に沿って所定の間隔をあけて取り付けられるとともに、前記床板を支持する床板支持部材が複数設けられており、
この床板支持部材は、前記壁に沿うようにして前記床下地部の上部に敷設される床板の壁側端部を保持する端部用部材と、隣り合う床板の隣り合う端部の双方を保持する中間用部材とで構成されており、
これら端部用部材および中間用部材は、前記床梁に固定されるとともに、この床梁の垂直面に沿う第1垂直板部を有する固定部と、この固定部の上方に所定の間隔をおいて前記床板の端部を保持するとともに、前記固定部の第1垂直板部に対向する第2垂直板部を有する保持部と、これら第1垂直板部および第2垂直板部間に設けられる振動減衰手段とをそれぞれ備えていることを特徴とする遮音床構造。 - 請求項1に記載の遮音床構造において、
前記端部用部材の保持部は、前記第2垂直板部と、この第2垂直板部の上端部から前記壁に向かって突出する水平板部と、この水平板部の突端から前記壁に沿って上方に突出する壁際板部と、この壁際板部の上端部から前記水平板部と平行する方向に突出する突出片とを備えており、
前記壁に沿って敷設される床板は、この床板の壁側端部を、前記水平板部と、前記壁際板部と、前記突出片との間に差し込むようにして、前記床下地部の上部に敷設されていることを特徴とする遮音床構造。 - 請求項2に記載の遮音床構造において、
前記端部用部材の固定部は、前記第1垂直板部と、この第1垂直板部の上端部から前記床梁の上面に沿って突出するとともに、前記保持部の水平板部と対向する水平板部とを備えており、
この固定部の水平板部には、前記固定部を前記床梁に固定する止着材を挿通させるための第1挿通孔が形成されており、この第1挿通孔は、前記止着材の頭部よりも小径に設定されており、
前記保持部の水平板部には、前記第1挿通孔と対向するとともに、前記止着材の頭部よりも大径な第2挿通孔が形成されており、
前記端部用部材の保持部によって保持される前記床板の壁側端部には、前記保持部の水平板部に形成された第2挿通孔と対向するとともに、前記止着材の頭部よりも大径な第3挿通孔が形成されており、
前記固定部は、前記止着材を、前記第2および第3挿通孔を通過させるとともに、前記第1挿通孔に挿通させるようにして前記床梁にねじ込むことによって、前記床梁に固定されていることを特徴とする遮音床構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の遮音床構造において、
前記中間用部材の保持部は、前記第2垂直板部と、この第2垂直板部の上端部から前記隣り合う床板の双方の上面に沿って突出する一方および他方の突出片と、前記第2垂直板部の中央部付近から前記隣り合う床板の双方の下面に沿って突出する一方および他方の支持片とを備えており、
前記隣り合う床板は、これら隣り合う床板の隣り合う端部を、前記一方および他方の突出片と、前記一方および他方の支持片との間にそれぞれ差し込むようにして、前記床下地部の上部に敷設されていることを特徴とする遮音床構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の遮音床構造において、
前記床下地部は、建築用床パネルによって構成されており、
この建築用床パネルは、床梁となる框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体内に、床梁となる補強桟材を所定の間隔をあけて複数並設するとともに、前記枠体および補強桟材の下面に面材を取り付けることによって形成されていることを特徴とする遮音床構造。 - 請求項5に記載の遮音床構造において、
前記面材上に、吸音材が敷設されていることを特徴とする遮音床構造。
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